JP4363687B2 - 卓上ゲーム用具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、卓上ゲーム用具に関する。
【0002】
【従来の技術】
室内遊戯の一種として普及している麻雀ゲームは、骨材に所定の表示を施し、裏に竹材を接合した牌を用いて行われる。これらの牌は、絵模様を表示して構成される万子、筒子、索子の1〜9各4個と、文字を表示して構成される3元、4喜を各4個との合計136個から構成される。
【0003】
ゲームは通常4人で行われ、このうちさいころ等で親を決めるとともに他の3人が子となって、各13個の牌を配り持つとともに残りの牌を卓上に二段重ねで配列し、各自が卓上の牌を1個ずつ取得した後に手持ちの牌を1個捨てることにより、規定の組合せを早く終了した者が和了(終了)を宣言し、各自の得点を計算する。通常、順次親が変わって4順して1ゲーム(1荘)が終了し、そのときの得点で勝敗を決める。
【0004】
上記の麻雀ゲームは、上がりとなる牌の組合せ、すなわち役が非常に多数あり、しかも、得点の計算が複雑である。また、中国から伝来したゲームであることから、日常使用しない用語が多数使用されており、馴染みのない用語や複雑なルールを覚えなければならない。このため、麻雀ゲームは、ゲームの奥が深く熟練者にとっても楽しめるゲームである反面、初心者にとっては入門し難いゲームといえる。
【0005】
したがって、大人同士でゲームが行われることが多く、家庭において家族でゲームを楽しむといったことは少ない。
【0006】
上記問題を解決するため、テレビアニメ等のキャラクタ(たとえば、「どらえもん」に登場するキャラクタ)を牌に表示するとともに、麻雀ゲームのルールあるいは進行方法を一部取り入れた簡易麻雀ゲーム(たとえば、商品名「ドンジャラ」あるいは商品名「ポンジャン」)が発売されている。これら卓上ゲームは、牌の表示や使用する用語を簡略化して子供でも楽しめるゲームとして普及している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような簡易麻雀ゲームは、アニメ等のキャラクタを使用することにより、子供にも入門し易く構成している反面、牌の構成を簡略化し過ぎているため、大人にとって楽しめるゲームとはいえない。
【0008】
また、アニメのキャラクタは、その性質等がアニメのストーリーに大きく影響を受けるため、ストーリーに登場する以外のキャラクタ等を採用するのは困難である。このため、役を構成する牌が限定される。したがって、採用できるキャラクタが限定され、ゲームとしての面白みが低下することが多い。
【0009】
一方、ゲームの面白みを増すため、連続数字(マージャンゲームでは順子)による役を採用しているが、数字の概念が未熟な子供はゲームを充分に楽しむことができない。しかも、ルール自体も麻雀ゲームに類似しており、アニメ等のキャラクタを採用した以外は麻雀ゲームを単純化したものに過ぎないといえる。したがって、子供から大人まで楽しめるゲームとはいえない。
【0010】
本願発明は、上述の事情のもとで考え出されたものであって、上記従来の問題を解決し、役の構成を容易に判断でき、また、得点の計算を容易に行うことができるにも係わらず面白みがあり、また、子供から大人まで広い年令層にわたって楽しむことのできる卓上ゲーム用具を提供することをその課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、少なくとも2以上のプレーヤーが、卓を囲んで牌の取捨を行って規定の組合せを早く終わった者が終了を宣言し、各牌の組合せに応じた得点を計算することによって勝敗を決定する卓上ゲーム用具であって、上記卓上に敷設されるシートを備え、上記卓上ゲームを構成する牌を、同一又は所定の牌を組合せることによって役を構成し、得点が与えられる役牌と、単独で又は所定の牌を組合せることによって所定の機能を有する機能牌と、単独で又は所定の牌を組み合わせることによって得点が与えられる得点牌に分類し、これら牌の役の構成、機能、得点の一部又は全部を識別できる識別表示を上記各牌及び/又は上記シートに設けるとともに、上記シートに、役牌を配列できるとともに、上記識別表示と共働して、各プレーヤーが獲得した上記役牌及び得点牌を他のプレーヤーに公開するための役牌載置領域を設けて構成したものである。
【0012】
牌を役牌と機能牌と得点牌とに分類することにより、各牌の識別性が高まり、役の判断、各牌の機能、得点の計算等が極めて容易になる。
【0013】
さらに、本願発明では、上記のように分類するとともに、役の構成、機能、得点の一部又は全部を識別できる識別表示を設けている。上記のように分類すると、役を構成する牌の種類が少なくなる。このため、役を構成する牌に同一のマーク等を表示することにより、役の構成を牌自体や卓上に表示することが可能となる。また、機能牌の機能、得点牌の得点等も表示することが可能となる。なお、これらの識別表示は、必要に応じてその一部を表示するように構成してもよい。
【0014】
また、本願発明では、卓に敷設される上記シートに、上記識別表示と共働して、各プレーヤーが獲得した上記役牌及び上記得点牌を公開するための役牌載置領域を設けている。本願発明に係るゲームでは、役を構成したパイを卓上に設けた上記領域に配列して公開する。上記役牌載置領域は、上記識別表示と組み合わせることにより、成立した役及び得点を容易に理解できるように構成される。このため、各プレーヤーは、他のプレーヤーの獲得した役、得点等を考慮しながらゲームを行うことができる。一方、機能牌によって他のプレーヤーの得点を獲得したり、減点するように牌を取捨することにより、従来の麻雀にはない面白みが加わる。牌を上記のように分類するとともに各表示を設けることにより、役を構成する牌の判断、得点、機能等を容易に判断することが可能となり、初心者にとっても充分に楽しむことのできる卓上ゲームを提供できる。
【0015】
本願の請求項2に記載した発明は、少なくとも2以上のプレーヤーが、卓を囲んで牌の取捨を行って規定の組合せを早く終わった者が終了を宣言し、各牌の組合せに応じた得点を計算することによって勝敗を決定する卓上ゲーム用具であって、各4個ずつ含まれるとともに、同一又は所定の牌を組合せることによって役を構成し、得点が与えられる役牌を10〜20組と、各1個ずつ含まれるとともに、単独で又は所定の牌を組合せることによって役を構成し、及び/又は得点が与えられる役牌を3〜6組と、各1〜40個ずつ含まれるとともに、単独で又は所定の牌を組合せることによって所定の機能を有する機能牌を6〜12組と、各10〜30個ずつ含まれるとともに、単独で又は所定の牌を組み合わせることによって得点が与えられる得点牌を1〜4組とを備え、上記各牌は、直方体状のブロックの表面に、同時期に存在した歴史上の人物、地位、官職、階級、地名又はその他の歴史上の事象に関係する絵柄又は文字を、上記各組ごとに表示して構成したものである。
【0016】
本願発明に係るゲーム用具は、基本的に、役牌、機能牌、得点牌に分類される牌を備えて構成される。
【0017】
役牌は、単独で、あるいは同一又は所定の牌を組み合わせることにより、ゲームを終了する場合に必要な役を構成する牌である。本願発明では、各4個ずつ含まれるとともに同一又は所定の牌を組合せることによって得点が与えられる役牌と、各1個ずつ含まれるとともに、単独で又は所定の牌を組合せることによって役を構成する役牌とを含んで構成される。これら役牌の数は他の牌の数との関係において決定されるが、ゲームの面白みを増すため全牌の40%〜60%に設定するのが好ましい。役牌の種類が10組以下になると役を作るのが困難になる。一方20組以上になると、役の種類が多くなりすぎてゲームが面白くなくなる。また、単独で役を構成するものや、異なる牌の組合せによって役を構成するものを3〜6組含ませることにより、ゲームの面白みを増加させることができる。また、役牌には、得点が与えられないものを設定してもよい。なお、役を構成する牌の数は、ゲームを行う人数及びゲームの進行上、麻雀ゲームと同様に3個収集するように設定するのが良いため、各組4個ずつ含まれるものを主として含ませるように構成するのがよい。
【0018】
機能牌は、ゲーム進行上特定の機能を果たす牌であり、1個の牌で所定の機能を獲得してもよいし、所定個数あるいは所定の組合せによって機能を獲得するように設定してもよい。機能牌の種類及び個数は特に限定されることはないが、ゲーム用具を構成する牌の数の関係から、6〜12組とするのが良い。これら機能牌は、役牌に比べて組を構成する牌の数の限定は少なく、各1〜40個含ませることができる。
【0019】
上記機能として、たとえば、所定個数組み合わせることにより、他のプレーヤーの有する得点全部を獲得する機能、所定の機能牌を捨てることにより、役牌の機能を相殺しあるいは役牌を捨てさせる機能、所持した状態でゲームが終了した場合に自己の得点が半減し、あるいは倍加される機能等を持たせることが考えられる。
【0020】
得点牌は、文字通り役を構成しないが、得点を与える牌である。得点牌の種類個数も特に限定されることはないが、得点牌の種類は通貨に対応することから他の牌の種類より少なく設定するのがよく、1〜4組とするのが良い。また、各組1〜30個含ませることができる。また、ゲームを面白くするため、所定の個数あるいは組合せによって所定の得点を獲得するように設定してもよい。
【0021】
本願発明では、上記各牌が、直方体状のブロックの表面に、ほぼ同時期に存在した歴史上の人物、地位、官職、階級、地名又はその他の歴史上の事象に関係する絵柄又は文字をそれぞれ表示して構成されている。
【0022】
上記3種類の牌に歴史上の人物等を当てはめて表示することにより、麻雀ゲームに形式上類似するが、全く異なるゲームを行うことが可能となる。
【0023】
たとえば、日本の戦国時代の人物・事象等を表示するととともに、各牌にこれらの表示に関連した役、得点、機能を与えると、国盗ゲームの感覚でゲームを行うことができる。
【0024】
もちろん、上記表示は、日本の戦国時代の人物等に限定されることはなく、ヨーロッパ中世の人物等を表示することができる。
【0025】
上記役牌に、役牌であることを識別できる役牌表示及び/又は役に応じた得点を表す得点表示を設けることができる。
【0026】
従来の麻雀ゲーム及び麻雀類似ゲームにおいては、役を覚えなければゲームを進行することが困難であった。一方、役牌を単純化しすぎるとゲームの面白みが低下する。牌を上記のように分類、構成することにより、役牌表示を設けることが可能となる。
【0027】
すなわち、牌を上述した3種類のものに分類することにより、役牌の種類を少なくすることが可能となり、牌自体に表示を設けることが可能となった。一方、役牌の構成が単純になる分、機能牌、得点牌によってゲームの面白みが低下するのを防ぐことができる。
【0028】
役牌表示として、牌の表面に所定の着色を施すことにより、又は牌の表面に所定のマークを設けることにより構成することができる。
【0029】
一方、従来の麻雀ゲームにおいては、役の判断とともに得点の計算も面倒であった。本願発明では、役牌表示とともにその役についての得点を牌に表示することも可能となる。
【0030】
得点表示として、牌の表面に所定の得点を直接表示し、又は同一の得点に対応する所定のマークを表示することにより構成できる。
【0031】
同一の得点に対応する所定のマークを表示するとは、たとえば、色違いあるいは数の異なる小判状の模様を表示等することにより構成できる。
【0032】
上記役牌表示及び得点表示を設けることにより、初心者でもゲームを容易に進行することが可能となる。一方、役牌表示及び得点表示を設けた場合にも、歴史上の人物等に関する表示を主としているため違和感がなく、ゲームの面白みが減少することはない。しかも、機能牌によって従来の麻雀ゲームにはない面白みを付加することができる。
【0033】
請求項3に記載した発明は、卓上に敷設されるとともに牌を載置する上記シートに、役牌表示及びこれに対応する得点表示、機能牌の機能表示、得点牌の得点表示のうち選択した1以上を設けたものである。
【0034】
本願発明に係るゲーム用具においては、役を構成する牌の組合せを少なく設定できる。これにしたがって役に対して与えられる得点の種類も少ない。このため、すべての役の組合せ、及び牌の得点を少ないスペースに表示することが可能となる。また、機能牌の機能表示を設けることもできる。
【0035】
卓上に役を構成する牌の組合せ、及び牌の得点、機能牌の機能等を表示することにより、役の組合せや牌の得点を覚える必要がなくなる。このため、初心者でもゲームを楽しむことが可能となる。
【0036】
また、上記シート及び上記各牌に、共働して役牌及び得点を識別できる識別表示を設けることもできる。
【0037】
たとえば、役を構成する牌に得点に対応した着色を施す一方、上記シートに上記着色に対する得点を表示することが考えられる。
【0038】
本願発明では、上記シートに、役牌を配列できるとともに、上記識別表示と共働して、各プレーヤーが獲得した上記役牌及び得点牌を他のプレーヤーに公開するための役牌載置領域を設ける。
【0039】
従来の麻雀では、不要な捨牌を捨てる他、チー、ポン、カン等で組み合わせた牌を卓上に配列して公開し、それ以外の牌は公開しないのが原則である。
【0040】
本願発明に係るゲーム用具によるゲームは、役を構成した牌を卓上に配列して公開するのを原則とする。このため、相手側の獲得した役、得点等を考慮しながらゲームを進行することができる。一方、機能牌によって相手の得点を獲得したり、減点するように牌を取捨することにより、従来の麻雀にはない面白みが加わる。たとえば、各牌を、ほぼ同時期に存在した歴史上の人物、地位、官職、階級、地名又はその他の歴史上の事象に関係する絵柄又は文字を表示して構成すると、あたかも国盗ゲームのような感覚でゲームを行うことができるのである。
【0041】
しかも、上記役牌載置領域を設けることにより、役牌表示及び得点表示を兼用することもできる。したがって、役牌表示及び得点表示を設けることが、ゲームの面白みを低下させることはない。
【0042】
本願の請求項4に記載した発明は、具体的人物に関係する絵柄又は/及び文字を表示した複数種類の人物役牌と、支配者の官職又は名称に関係する絵柄又は/及び文字を表示した1又は複数種類の官職役牌と、支配領域に関係する絵柄又は/及び文字を表示した1又は複数種類の領土役牌と、武器に関係する絵柄又は/及び文字を表示した1又は複数種類の武器役牌と、地位、職業に関係する絵柄又は/及び文字を表示した1又は複数種類の階級機能牌と、貨幣に関する絵柄又は/及び文字を表示した1又は複数種類の貨幣得点牌と、事象に関係する絵柄又は/及び文字を表示した1又は複数種類の事象機能牌とを含んで、ゲーム用具を構成したものである。
【0043】
歴史的な事柄のうち、人物、地位、官職、階級、地名等は、共通の観念をいだかせるものが多く、牌にこれらの表示をするだけで牌に個性を持たせることができる。本願発明は、上記歴史上の事柄を分類して、それぞれの牌に表示するものである。
【0044】
人物、官職、領土等は互いに密接に結びつくとともに、階級的あるいは大小の概念をもつ。したがって、この概念に合致するように、役や得点を与えることができる。また、役の得点が大きいものほど豪華な色彩や装飾を施すことにより、ゲームの面白さが増加する。
【0045】
また、歴史上、一般民衆についても職業等に応じて階級的な枠に当てはめられることが多い。このため、これらの概念を利用して、機能、得点等を定めることができる。牌を上記のように分類して、役、得点等を定めることにより、牌の表示、機能、得点等の取決めの違和感がなくなる。また、初心者にとってもとりつきやすくなる。
【0046】
しかも、日本のみならず世界的に共通することとして、歴史上の支配者、領土等には、家紋等の特有の識別マークを有する場合が多い。また、人物の性格等を誇張した似顔絵等も描かれている。
【0047】
上記家紋や似顔絵を、役牌表示に利用したものである。
【0048】
たとえば、人物の名称を文字で表示するとともに家紋あるいは似顔絵を表示した牌を役牌とし、機能牌及び得点牌に対する識別標識とするのである。なお、上記家紋は、実際のものを利用できるのみならず、架空の家紋を考案して識別マークとして採用してもよい。
【0049】
役牌表示として上記家紋や似顔絵を用いることにより、役牌として識別性が高まるだけでなく、違和感が全くない。このため、ゲームの面白みが役牌表示によって低減することはない。
【0050】
また、各牌に表示する歴史上の人物、地位、官職、階級、地名又はその他の歴史上の事象に関係する絵柄又は文字として、日本の戦国時代のものを採用することができる。
【0051】
戦国時代の武将等を表示することにより、ゲームの面白みが増加する。また、子供にとっては歴史の学習になるばかりでなく、大人にとっても興味や競争心をいだかせる効果を期待できる。
【0052】
しかも、戦国大名を採用すると、これらの強弱、序列等が明白であるため、得点等を決定しやすい。また、役牌表示の家紋や似顔絵も広く普及しており、違和感なく採用できる。さらに、忍者等の支配者階級以外の者もその役割等が一般に認識されており、これに応じて機能牌の機能を定めることができる。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明に係る実施の形態を図に基づいて具体的に説明する。
【0054】
図3に本願発明に係る牌の構成及び得点、機能の一覧を示す。図1にこれらの牌の外観を示す。
【0055】
図1に示すように、本実施の形態に係るゲーム用具1は、ブロック状の牌2の表面3に日本の戦国時代の人物、地位、官職、階級、地名又はその他の事象に関係する絵柄又は文字を表示することにより構成される。
【0056】
この内、大名である「織田信長」、「豊臣秀吉」、「徳川家康」、「武田信玄」、「上杉謙信」、「斉藤道三」、「朝倉義景」、「毛利元就」、「浅井長政」「足利義明」と文字で表示した牌、「尾張」、「水戸」「紀州」と文字で表示した牌、「濃姫」、「お市」、「ねね」と文字で表示した牌には、いわゆる家紋(識別マーク)が表示されている。なお、上記家紋は各大名家で実際に使用されていた家紋を表示できるが、本実施の形態を示す図には、表示を簡略化するため仮想の識別マーク4を表示してある。
【0057】
また、「騎馬」、「鎧兜」、「刀剣」と表示した牌にも上記家紋に相当する大きさで識別マークが表示されている。
【0058】
本実施の形態では、上記の家紋及び識別マークを役牌表示として機能させる。役牌5は、図2に示すように、所定個数収集することにより役を構成し、上がることができるものである。したがって、上記役牌を所定個数ずつ早く収集した者が、原則としてゲームの勝利者となる。なお、本実施の形態では、大部分の役が、3個収集することにより構成されることとしている。
【0059】
図2に、本実施の形態に係るゲーム用具1の役の構成を示す。「将軍」と表示される牌以外は3個収集することにより役を構成するものとしている。なお、4個収集しても差し支えなく、得点が増加する。
【0060】
さらに、牌の外観を示す図2及び図3では具体的に表示できないが、上記各家紋及びマークは得点に応じた色彩に着色されている。すなわち、図1に示すように、上記着色に応じて各家紋及びマークの獲得得点を分類している。したがって、上記家紋あるいは上記マークの色彩によって役牌の判断を容易に行えるとともに、得点の計算を容易に行える。また、得点の大きな牌の表示ほど豪華に装飾等を施して、得点の高い牌であることを一見して判別できるように構成するのが望ましい。
【0061】
本実施の形態では、図1に示すように、上記役牌5の他に機能牌7及び得点牌8を備える。上記機能牌7は、図4に示すように、牌を所定個数取得し、所持し、あるいは捨てること等により、所定の機能を有するものである。
【0062】
一方、上記得点牌(本実施の形態では「小判形状の絵」を表示した牌)8は、1個当たり所定の得点を獲得できるものである。本実施の形態では、上記小判の絵とともに、得点表示15として「二万石」と表示している。なお、この得点牌を取得した場合はただちに図6に示す役牌載置領域10に配列する。上記役牌載置領域10には、上記役牌を配列できるとともに、役・得点表示が設けられている。もし、ゲーム終了時点で「小判」の牌を所持していると、小判の得点分(2万石)を獲得得点から減じることとしている。
【0063】
上記機能牌自体には、得点機能を持たせていないが、図4に示すように、「お百姓」の牌を15個集めるとそのゲームが終了し、他の者が獲得している得点を獲得できる機能を持たせることができる。また、「帝」の牌には、これを取得することにより得点が倍になる機能を持たせている。
【0064】
役牌に所定の機能を持たせることもできる。たとえば、図3に示すように、「ねね」の牌を捨てることにより、他の三者が「豊臣秀吉」の牌を捨てなければならない規則としている。
【0065】
また、「明智光秀」の牌を捨てることにより、他の三者が「織田信長」の牌を捨てる規則としている。
【0066】
一方、「明智光秀」あるいは「ねね」の牌が他人によって捨てられた場合でも、「影武者」の牌をもっていればこれを代わりに捨てることができるものとしている。
【0067】
また、「人質」の牌には、これを捨てることにより、他の三者から牌を一つずつ取得できる機能を持たせている。
【0068】
「飢饉」の牌には、この牌が最後まで持牌として残った場合には、得点が半減する機能を持たせている。
【0069】
「旗印」の牌には、これを引いた場合には再度牌を引ける機能を持たせることにより、順序を狂わせて山にある牌の予測を困難にするという機能を持たせている。
【0070】
本実施の形態では、図5及び図6に示すように、ゲームを行う卓上にシート6を敷設するとともに、このシート6に、上記役牌5の組合せ及び得点を識別できる役・得点表示9を有するとともに、役牌を載置できる役牌載置領域10を設けている。
【0071】
以下、上記ゲーム用具を用いたゲーム方法を以下に説明する。
【0072】
図5に示すように、すべての牌を混ぜ合わせて、表示面を下にしてシート6上の配列領域11に二段状に順次配列する。その後、さいころ等で競技者の順位を決定するとともに、牌を取得する位置12を決定する。そして、決定された位置12の牌からプレーヤー各自順に4個ずつ牌を取得して、プレーヤー各自20個の牌を取得し、表示面が他のプレーヤーに見えないようにして、配列する。
【0073】
なお、実施の形態では、図示はしないが、6面に得点が20万石以下の大名の名(「武田信玄」、「上杉謙信」、「斉藤道三」、「朝倉義景」、「毛利元就」、「浅井長政」)とそれぞれ記載したさいころを用いて、このさいころで決定された大名の牌、すなわち役牌の得点を25万石まで増加させることとしている。また、通常のさいころを用いて親を決定する。
【0074】
次に、取得した牌中に「旗印」と表示された機能牌があった場合、これをシート上の所定領域13に捨てる。
【0075】
その後、サイコロ等で親を決定するとともに牌の取得順位を決定し、プレーヤーが配列した残りの牌から1個取得するとともに手持ちの牌又は取得牌から1個を領域13に捨てる。これを順に繰り返して、所定の役牌がそろった場合、上記役牌載置領域10に配列させる。役牌には、役を構成するための同一の家紋ないしマークが表示されているため、役を容易に判断できる。また、上記シート上の上記役牌載置領域10には、図6に示すように、役牌の得点等が表示してあり、得点を容易に算出できる。
【0076】
最初に配列した牌11の数が8個になった時点で、そのゲームは流れ、得点を計算する。役牌及び得点牌はシート上に記載されているため、得点の計算を極めて容易に行うことができる。
【0077】
他のプレーヤーが捨てた牌を利用して役を構成する場合は、マージャンゲームと同様に、「ポン」「チー」「カン」と宣言して、上記捨牌を拾得して役を構成できる。なお、2以上のプレーヤーが上記宣言をした場合、得点の大きな役となる者が優先される。
【0078】
「明智光秀」の牌が領域13に捨てられた場合、「織田信長」の牌を持っている者はこれを捨てなければならない。
【0079】
「ねね」の牌が領域13に捨てられた場合、「豊臣秀吉」の牌を持っている者はこれを捨てなければならない。
【0080】
上記の「明智光秀」又は「ねね」が捨てられた場合にも、「影武者」の牌を持っていれば上記「織田信長」又は「豊臣秀吉」の代わりに、これを捨てることで、「織田信長」又は「豊臣秀吉」を持ち続けることができ、得点の大きな役を構成できる機会が生まれる。
【0081】
「人質」の牌を捨てた場合、他の3人のプレーヤーからそれぞれ1個の牌を取得することができる。ただし、人質を最後まで持っているとルール違反となる。なお、「人質」の牌を終了直前に取得した場合はこの限りでない。
【0082】
「旗印」の牌を取得した場合は、これを領域13に捨てて再度牌を取得できる。
【0083】
他のプレーヤーが捨てた牌を利用して手持ちの組合せが終了する場合には、「ロン」と宣言する。
【0084】
プレーヤーが上がる(終了)条件は、自分が牌列から引いた牌によって役を構成できる場合と、他人が捨てた牌を取得することにより役を構成できる場合とがある。また、牌を取得することにより、「織田信長」、「豊臣秀吉」、「徳川家康」、「武田信玄」、「上杉謙信」、「斉藤道三」、「朝倉義景」、「毛利元就」、「浅井長政」「足利義明」の牌が2個となる場合にも上がることができる。
【0085】
したがって、上記条件を満たすために1個の牌が不備である場合において、上記不備な牌を上記配列から取得し、又は、他のプレーヤーが上記不備な牌を捨てた場合に「ロン」を宣言し、その者がそのゲームの勝者となり、ゲームが終了する。その後、これまでの得点の集計を行ってゲームの総合勝者を決定する。
【0086】
終了した時点で、「飢餓」の牌を所有している場合、得点が半分になる。一方、「帝」の牌を所有している場合は、得点が倍になる。
【0087】
本実施の形態では、最初にサイコロで決定した親が取得牌によって上がる場合には他の者から100万石ずつ得点を獲得できる。捨て牌を「ロン」することにより親が上がった場合は、その牌を捨てた者が親に対して上記得点を支払う。
【0088】
一方、子が上がった場合には、親が100石、子が50万石ずつ上がった者に得点を与える。なお、他の者の捨て牌によって子が上がった場合には、捨てた者が上記得点を支払う。
【0089】
上述したように、本実施の形態に係るゲーム用具においては、役牌を容易に判断できるとともに、得点の計算を極めて容易に行うことができる。
【0090】
また、牌の表示内容が親しみやすく、また、役牌表示、得点表示等にも違和感がない。このため、入門しやすく、子供から大人までゲームを楽しむことができる。一方、得点に関する牌と機能を与える牌とを明確に区分することができるため、ゲームの内容を理解しやすいだけでなく、機能牌によって逆転性が高くゲームを楽しむことができる。
【0091】
本願発明の範囲は上述した実施の形態に限定されることはない。実施の形態では、役牌表示として家紋等を利用したが、他のマークを利用することもできる。
【0092】
また、各牌に設けた具体的表示も実施の形態に限定されることはなく、他の表示を採用することができる。また、日本の戦国時代のものに限定されることはなく、ヨーロッパ中世等のものを採用することができる。
【0093】
また、従来のこの種のゲームと同様に、本願発明をいわゆる電子ゲームに適用することができる。
【0094】
また、ゲーム方法のルール、得点等は必要に応じて変更設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るゲーム用具を構成する牌の外観を示す図である。
【図2】役牌の組合せを示す図である。
【図3】ゲーム用具を構成する役牌の種類、個数、役牌表示、役の構成要件、得点、機能等を説明する図である。
【図4】ゲーム用具を構成する機能牌の種類、個数、機能の構成要件等を説明する図である。
【図5】ゲームを行っている卓上を表す平面図である。
【図6】図5の要部の拡大図である。
【符号の説明】
1 卓上ゲーム用具
4 役牌表示(識別表示)
5 役牌
7 機能牌
8 得点牌
15 得点表示(識別表示)
Claims (4)
- 少なくとも2以上のプレーヤーが、卓を囲んで牌の取捨を行って規定の組合せを早く終わった者が終了を宣言し、各牌の組合せに応じた得点を計算することによって勝敗を決定する卓上ゲーム用具であって、
上記卓上に敷設されるシートを備え、
上記卓上ゲームを構成する牌を、
同一又は所定の牌を組合せることによって役を構成し、得点が与えられる役牌と、
単独で又は所定の牌を組合せることによって所定の機能を有する機能牌と、
単独で又は所定の牌を組み合わせることによって得点が与えられる得点牌に分類し、
これら牌の役の構成、機能、得点の一部又は全部を識別できる識別表示を上記各牌及び/又は上記シートに設けるとともに、
上記シートに、役牌を配列できるとともに、上記識別表示と共働して、各プレーヤーが獲得した上記役牌及び得点牌を他のプレーヤーに公開するための役牌載置領域を設けた、卓上ゲーム用具。 - 少なくとも2以上のプレーヤーが、卓を囲んで牌の取捨を行って規定の組合せを早く終わった者が終了を宣言し、各牌の組合せに応じた得点を計算することによって勝敗を決定する卓上ゲーム用具であって、
各4個ずつ含まれるとともに、同一又は所定の牌を組合せることによって役を構成し、得点が与えられる役牌を10〜20組と、
各1個ずつ含まれるとともに、単独で又は所定の牌を組合せることによって役を構成し、及び/又は得点が与えられる役牌を3〜6組と、
各1〜40個ずつ含まれるとともに、単独で又は所定の牌を組合せることによって所定の機能を有する機能牌を6〜12組と、
各10〜30個ずつ含まれるとともに、単独で又は所定の牌を組み合わせることによって得点が与えられる得点牌を1〜4組とを備え、
上記各牌は、直方体状のブロックの表面に、同時期に存在した歴史上の人物、地位、官職、階級、地名又はその他の歴史上の事象に関係する絵柄又は文字を、上記各組ごとに表示して構成されている、請求項1に記載の卓上ゲーム用具。 - 上記シートに役牌表示及びこれに対応する得点表示、機能牌の機能表示、得点牌の得点表示のうち選択した1以上を設けた、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の卓上ゲーム用具。
- 上記各牌は、具体的人物に関係する絵柄又は/及び文字を表示した複数種類の人物役牌と、支配者の官職又は名称に関係する絵柄又は/及び文字を表示した1又は複数種類の官職役牌と、支配領域に関係する絵柄又は/及び文字を表示した1又は複数種類の領土役牌と、武器に関係する絵柄又は/及び文字を表示した1又は複数種類の武器役牌と、地位、職業に関係する絵柄又は/及び文字を表示した1又は複数種類の階級機能牌と、貨幣に関する絵柄又は/及び文字を表示した1又は複数種類の貨幣得点牌と、事象に関係する絵柄又は/及び文字を表示した1又は複数種類の事象機能牌と、を含んで構成される、請求項1から請求項3のいずれかに記載の卓上ゲーム用具。
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