JP4361642B2 - 易分散性粒状酸化鉄凝集粒子、該易分散性粒状酸化鉄凝集粒子を含む粉末、および該粉末を含む静電複写磁性トナー、静電潜像現像用キャリア、黒色顔料。 - Google Patents
易分散性粒状酸化鉄凝集粒子、該易分散性粒状酸化鉄凝集粒子を含む粉末、および該粉末を含む静電複写磁性トナー、静電潜像現像用キャリア、黒色顔料。 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、易分散性粒状酸化鉄凝集粒子、該易分散性粒状酸化鉄凝集粒子を含む粉末、および該粉末を含む静電複写用磁性トナー、静電潜像現像用キャリア、黒色顔料に関し、詳しくは酸化鉄一次粒子が乾式工程にて凝集された特定の酸化鉄凝集粒子とすることにより、ハンドリング性、流動性にすぐれた、特に凝集強度が適切にコントロールされ、分散工程で優位性のあることを特徴とする、易分散性粒状酸化鉄凝集粒子、該易分散性粒状酸化鉄凝集粒子を含む粉末、および該粉末を含む静電複写磁性トナー、静電潜像現像用キャリア、黒色顔料に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
酸化鉄粒子は、微細粒子が比較的容易に得られ、顔料としての安定性や磁性を活用した用途に幅広く用いられている。特にマグネタイトを主成分とする酸化鉄粒子は、静電複写磁性トナー用、静電潜像現像用キャリア用、塗料用黒色顔料等として使用されている。
【0003】
これらの用途は、最近特にファイン化が進み、それに伴って材料粉としての酸化鉄粒子に対してさまざまな特徴が要求されてきた。
これらの要求の中で、酸化鉄粒子の分散性の向上について、多くの改良がなされてきた。
たとえば、特開昭61-155223号公報には球形を呈したマグネタイト粒子、特開平6-130718号公報にはシリカ微粒子が付着している磁性粒子、特開平7-101731号公報には粒子表面にアルミニウム成分を被覆した粒状マグネタイト粒子、特開平5-213620号公報には粒子表面にケイ素成分が多く存在するマグネタイト粒子、特開平9-241025号公報には粒状を基本とする角の丸い金平糖状の形状を有する酸化鉄粒子などが開示されている。
【0004】
上記の特許では、粉体の流動性および分散性に着眼し、これらの特性を向上させる手段が開示されている。
一方、このような酸化鉄粒子の用途としては、酸化鉄粒子が磁性を有することや、粒子そのものが黒色を帯びていることなどを利用した、静電複写用磁性トナー、静電潜像現像用キャリア、黒色顔料用等が挙げられる。これらの用途では、酸化鉄粒子単独にて使用するのではなく、バインダーとなる樹脂等との混練物が使用されている。
【0005】
たとえば、特開平3-101744号公報には磁性トナーとして結着樹脂と磁性体を含有する旨が記載されている。同公報によれば、トナー用の結着樹脂としてはポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレンビニルトルエン共重合体等のスチレンおよびその置換体の単独重合体およびそれらの共重合体;スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体等のスチレンとアクリル酸エステルとの共重合体;スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸n−ブチル共重合体等のスチレンとメタクリル酸エステルとの共重合体;スチレンとアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルとの多元共重合体;その他スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレンと他のビニル系モノマーとのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、石油樹脂、塩素化パラフィン、等が単独または混合して使用できる旨が開示されている。
【0006】
特に圧力定着方式に供せられるトナー用の結着樹脂として、低分子ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、高級脂肪酸、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等が単独または混合して使用できるとしている。
【0007】
また、樹脂と磁性粉とを必須成分とする静電潜像現像用キャリアについては、たとえば特開平1-123250号公報に開示されている。同公報によれば、結着樹脂としてはエチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のポリオレフィン系の化合物の他、以下のようなモノマーを単独または共重合させた樹脂が使用可能である。
【0008】
すなわち、スチレン、クロルスチレン、ビニルスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレンイソブチレン等のモノオレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン等の単独重合体あるいは共重合体を例示している。特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンを上げることができる。更にポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィン、ワックス類をあげることができるとしている。
【0009】
また、黒色顔料として酸化鉄粒子を使用する技術としては、特開昭55‐31801号公報が挙げられる。同公報によれば、顔料含有ポリオレフィン組成物として、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、エチレン−プロピレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソブチレン等のゴム成分、タルク、クレー、シリカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ガラス繊維、木粉等の無機、有機充填材、または強化剤、および種々の添加剤であるとしている。
【0010】
このような用途では、酸化鉄粒子はバインダー基材と混合、混練、分散といった工程を経て、所望とする酸化鉄の特性を引き出すことになるが、粉体を扱うという点でさまざまな問題が発生してくる。
たとえば、粉体を輸送、計量する際に、輸送部分や計量器に粉体の居付きが発生することで、均一な混合、計量がおこなえない、さらには混合装置の内部に酸化鉄粉末の居付きが発生して均一な混合ができないといった問題がある。これらの酸化鉄粉末の居付きを落とすためには、振動装置、掻き落とし装置などを組み込むことで対応することも考えられるが、居付きや付着を発生させないことが重要であることはいうまでもない。
【0011】
このような粉体のハンドリングの問題については、粒子を造粒することによって対応することが知られており、たとえば特開平4-154625号公報には、噴霧乾燥するという手法が記載されている。
かかる技術のように酸化鉄粒子を含むスラリー状の出発原料を噴霧処理する場合、粒子同士の結合力が高くなり、特に無機物や有機物のバインダーを使用した場合には、凝集粒子や造粒粒子の強度が高くなりやすく、かかる粒子を前記用途として用いる場合、粉体としてのハンドリング性は改善できるものの、粉体の分散性に劣ることとなってしまい、前記用途として酸化鉄を使用する際には、より大きな分散エネルギーを必要とすることが容易に推定される。
【0012】
したがって、本発明の目的は、酸化鉄粒子の凝集強度を適切に調整することで、分散性にすぐれた粒状酸化鉄凝集粒子、および該易分散性酸化鉄凝集粒子を含む易分散性粒状酸化鉄凝集粉末、および該粉末を使用した静電複写磁性トナー、静電潜像現像用キャリア、黒色顔料を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述のように、従来技術による分散性の改善と粉体のハンドリングの改善を同時に行うために、本発明者は鋭意検討の結果、酸化鉄粒子に必要以上エネルギーを加えることなく、ソフトに凝集を行うことで上記目的が達成し得ることを知見した。
【0014】
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、個数平均粒子径が0.05〜1μmの酸化鉄一次粒子が凝集しており、個数平均粒子径が30〜3000μmであり、かつ粒状酸化鉄凝集粒子の加熱減量が0.05〜2重量%である、乾式工程にて、水分や有機物をバインダーとして添加することなく凝集された凝集強度の小さい易分散性粒状酸化鉄凝集粒子、および該凝集粒子を含む易分散性粒状酸化鉄凝集粉末を提供するものである。また本発明は、上記易分散性酸化鉄凝集粉末を含む静電複写磁性トナー、静電潜像現像用キャリアおよび黒色顔料を提供するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
一般的に、意図的な凝集操作の中には、造粒、顆粒化のような手段が知られており、このような手段により得られる粉粒体を造粒物、顆粒と呼んだりして、固有の粉体特性等に起因する凝集、ならびにそれによる凝集物と区別されることが多いが、本発明でいう「意図的な凝集」は意図的に行う凝集、造粒、顆粒化いずれの手段をも指す。
【0016】
また、粒状凝集粒子とは、光学顕微鏡80倍にて観察した際に、凝集粒子中に空隙が認められず、かつ一次粒子が稠密に凝集しているものを指し、粒状酸化鉄凝集粒子とは粒状凝集粒子が酸化鉄粒子からなるものを指す。さらに粒状凝集粒子とは粒状凝集粒子を含む粉末を指し、粒状酸化鉄凝集粒子粉末とは粒状酸化鉄凝集粒子を含む粉末を指す。
また、一次粒子または凝集粒子という場合には、その内容によって個々の粒子またはその集合のいずれも意味する。
【0017】
本発明の出発原料である酸化鉄一次粒子の形態は、マグネタイト(Fe3O4)を始めとして、マグヘマイト(γ−Fe2O3)やその中間組成のベルトライド化合物(FeOx・Fe2O3、0<x<1)、およびこれらの単独または複合化合物にFe以外のSi、Al、Mn、Ni、Zn、Cu、Mg、Ti、Co、Zr、W、Mo、P等を少なくとも1種以上含むスピネルフェライト粒子等を必要な特性に応じて選択すれば良く、その形状は一般的な粒状品(球状、六面体、八面体等)が好ましい。
さらに、分散性を向上させるために、SiやAl、あるいは有機処理剤等による表面処理を施した酸化鉄一次粒子を用いてもよい。
【0018】
一般に静電複写磁性トナーや静電潜像現像用キャリア、黒色顔料等に用いられる酸化鉄粒子の一次粒子の個数平均径は0.05〜1μm程度のものが汎用されているが、本発明においては意図的な凝集操作を加えることにより、この一次粒子や一次粒子の微細な凝集粒子が凝集してなる粒状酸化鉄凝集粒子であり、その個数平均粒子径は30〜3000μmであることが重要である。また、本発明の酸化鉄凝集粒子の形状は、粒状であれば特に限定されないが、流動性や分散性の面からすると、好ましくは球状である。
【0019】
上述した従来技術に示されるような、乾式、湿式を問わず公知の製造工程により得られる凝集した酸化鉄粒子や、該凝集した酸化鉄粒子を粉砕して凝集粒子の粒子径を数十μm以下とすることにより得られる凝集粒子は、粉体自体の凝集や磁気凝集の影響が強かったり、元の凝集粒子の形状に起因して不定形であるばかりか、一次粒子が枝状に絡み合ったり、粒子中に空隙が多く存在したりするため、分散性、ハンドリング性、流動性に劣るものである。
【0020】
これに対し、本発明の粒状酸化鉄凝集粒子は、乾式工程で凝集され、基本的に水分や有機物等をバインダーとして意図的に添加することなく、かつ強制的に粉体同士を圧着するような製造方法も用いず、粉体同士の凝集力を利用して遊離粒子の発生を抑制しているため、ハンドリング性、流動性に優れているのはもちろん、樹脂中での分散性にも優れている。
【0021】
また、上記特開平8−259238号公報に記載の粒子径20μm以下の凝集粒子は、凝集粒子が大きいと分散性が不良になるという観点から提案されているのに対し、本発明では樹脂中で粒状酸化鉄凝集粒子が均一な分散性を示した上で、凝集粒子を構成する一次粒子や微細な凝集粒子がさらに分散してゆくという二段分散が達成できることを前提として、凝集粒子を大きくしてハンドリング性、流動性をも向上させているのである。
つまり、本発明の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子を用いることにより、まず樹脂中で凝集粒子は速い分散速度で、かつ均一に分散していく。次いで、混練の際、凝集粒子が適度にバランスされた強度で凝集されているので個々の凝集粒子に均等な応力がかかり、二次分散が完結するのである。
【0022】
上述した従来技術による酸化鉄粒子においては、流動性に劣るため、一次分散が進みにくく、その結果一次分散と二次分散が同時に進行せざるを得ず、結果として均等な混練応力が粒子にかからず一次粒子の分散に不具合が生じるものと推測される。
従って、凝集粒子を適度な大きさの粒径に整えると共に、その強度を加熱減量でバランスよく制御した凝集粒子とすることは本発明において重要な点である。
【0023】
特に、凝集粒子径の大きさと凝集粒子の強度のバランスは重要で、本発明の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子の個数平均粒子径が30μm未満の場合には、分散性の面では良好であっても、ハンドリング性、流動性の面で劣ったものとなる。この個数平均粒子径が3000μmを超える場合には、凝集粒子が大きすぎてバインダーを用いない場合には強度が全く不足し、バインダーを使用すると強度が上がりすぎ、凝集粒子から一次粒子レベルへの分散性の不良を免れない。
【0024】
また、本発明の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子は、加熱減量が0.05〜2重量%である。加熱減量が0.05重量%未満の場合には、凝集粒子中の一次粒子同士の凝集力が弱すぎ、一次粒子の一部が凝集粒子から分離してしまい、特にハンドリング性、流動性が不良となる。また、凝集粒子の加熱減量が2重量%を超える場合には、水分過多により一次粒子同士の凝集力が強すぎ、分散性が不良となる。
【0025】
本発明の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子は、圧縮度が好ましくは40%以下であり、さらに好ましくは35%以下である。圧縮度が40%を超える場合には、凝集強度が不足を起こしやすく、衝撃による凝集粒子の破壊や粒子の遊離が生じ、ひいてはハンドリング性や流動性の悪化による設備内での付着、棚つり、閉塞の原因となる。また、凝集強度が強すぎても樹脂中での分散性、特に混練時の一次粒子の分散性に影響がでやすいので、好ましくは圧縮度は20%以上である。
【0026】
本発明の酸化鉄凝集粒子は、安息角が好ましくは40°以下であり、さらに好ましくは38°以下である。安息角が40°を超える場合には、ハンドリング性、流動性が不良となる。
【0027】
本発明の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子は、見掛嵩密度が好ましくは1g/cm3 以上であり、さらに好ましくは1.1g/cm3 以上である。見掛嵩密度が1g/cm3 未満の場合には、樹脂中での粒状酸化鉄凝集粒子の分散性が不良となる。
【0028】
本発明の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子は、衝撃を加えた後のスパチュラ角が好ましくは45°以下であり、さらに好ましくは40°以下である。このスパチュラ角が45°を超える場合には、ハンドリング性、流動性が不良となる。
【0029】
本発明の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子は、後述の超音波探査法による分散性評価に優れている。この評価法によれば樹脂との混練物中の酸化鉄粒子の分散性について非破壊的、かつ正確に状態確認することができる(粒子の凝集状態、ボイド等)。この評価において粒子の凝集やボイドが多く確認されるものは樹脂中への分散性が不良であり、具体的には凝集粒子またはボイドによる分散不良部分によって反射画像部分の面積を、画像全体の面積に対する百分率にて評価した場合の面積比率が20%以下であることが好ましい。
【0030】
本発明の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子は、45°傾斜金属板上での重量付着率が10重量%以下であることが望ましい。この重量付着率が10重量%を超える場合には、流動性、特に設備内での粒子付着が多くなり好ましくない。
【0031】
次に、本発明の易分散性粒状酸化鉄凝集粉末は、上記特性、性状を有する易分散性粒状酸化鉄凝集粒子のみで構成されていることが好ましいが、実用面から考えて、風力分級により得られた粒径30μm以上の凝集粒子の重量比率が80重量%以上となるように、上記易分散性粒状酸化鉄凝集粒子を含有していればよく、好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上が望ましい。この重量比率が80重量%未満の場合には、凝集粉末のハンドリング性、流動性、搬送性は著しく劣るものとなる。
【0032】
以上のような特徴を有する易分散性粒状酸化鉄凝集粒子および該易分散性粒状酸化鉄凝集粒子を含む易分散性粒状酸化鉄凝集粉末、および該粉末を含む静電複写磁性トナー、静電潜像現像用キャリアおよび黒色顔料によれば、各用途においてより優れた分散性が発揮される。
【0033】
次に、本発明の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子及び易分散性粒状酸化鉄凝集粉末の具体的な製造方法について述べる。
本発明の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子の出発原料としては、乾式、湿式を問わず公知の製造工程により得られる酸化鉄粒子であればよく、乾燥工程を経たものであれば成形物でもよいが、一次粒子や一次粒子の微細な凝集粒子レベルまでジェットミルやハンマーミル等の粉砕機による常法の粉砕を加えて、大きな凝集粒子を少なくしておく方が好ましい。
【0034】
本発明における易分散性粒状酸化鉄凝集粒子及び易分散性粒状酸化鉄凝集粉末は、一次粒子の面接触に基づく固い凝集を避け、点接触に基づく柔らかでほぐれやすい凝集を実現し、かつ強度を加熱減量で調整しながら凝集操作を加えられる方法としてナウターミキサーのように粒子同士の接触機会の多い密閉式構造で、かつ二種類の混練動作(公転混練と自転混練)を有する装置を使用して製造できる。
【0035】
この製造の際には、水分や有機物等をバインダーとして意図的に添加する必要はなく、出発原料の加熱減量に応じて、装置のおかれた温湿度環境を調整した上で運転時間等の条件を調整することが好ましい。より具体的には、温度0〜50℃、湿度10〜90%の範囲内で環境設定した上で、運転開始からの出発原料量を全原料量の80〜95%とし、残り原料を重量比に見合った時間配分で投入する方法が好ましい。
【0036】
なお、個々の粒子を強力に相互圧縮、又は圧密させるような装置、詳しくは打錠機やブリケッティングマシン等に代表される圧縮成形装置、スクリュー押出し機やペレットミル等に代表される押出し成形装置、シンプソンミックスマーラーや圧縮ロールに代表される圧密処理装置、あるいはスプレードライヤーに代表される乾燥装置を単独で用いたのでは、凝集粒子の流動性は改善されるものの、凝集粒子を構成する一次粒子や一次粒子の微細な凝集粒子同士の凝集力が強すぎて分散性に劣るものとなる。
【0037】
本発明では、凝集物をある程度の大きさにすることにより、工程での二次粒子の均一な供給が行え、かつ、その凝集粒子の硬さを柔らかくすることで、一次粒子まで分散させることができる。
この凝集粒子の粒径や強度が維持できない場合には、工程内での搬送中の衝撃や応力等により凝集粒子がこわれ、その結果ハンドリング性や流動性に劣る粒子が発生するので、装置内での付着や閉塞を起こすこととなり、安定した供給が困難になる。
また、本発明の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子及び易分散性粒状酸化鉄凝集粉末は、工程で粉体を供給するときに、安定して、かつ容易に投入のコントロールができる。特に、連続式で投入され、全体の再混合、再混練が行われないときは、供給時の複数物質のバランスが重要となり、いかに一定して物質を供給し続けるかが重要になる。そういう観点から、本発明の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子及び易分散性粒状酸化鉄凝集粉末は優れている。
【0038】
次に、本発明の静電複写磁性トナー、静電潜像現像用キャリアおよび黒色顔料の具体的な製造方法について述べる。
本発明の静電複写磁性トナー、静電潜像現像用キャリアおよび黒色顔料の出発原料としては、前記易分散性粒状酸化鉄凝集粉末に、前記特開平3-101744号公報、特開平1-123250号公報、特開昭55-31801号公報に開示されている代表的な結着樹脂を適宜選択して用いればよく、前記公報等に開示されている混合攪拌、混錬、粉砕、分級操作等を組み合わせて製造することができる。
【0039】
【実施例】
以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説明する。
〈出発原料の特性〉
表1に出発原料となる酸化鉄粒子A〜Cについて、下記の方法にて測定した結果を示す。この酸化鉄粒子は通常の湿式酸化法によって製造され、通常の方法で濾過、洗浄、乾燥、粉砕工程を経たものである。
(1)一次粒子の個数平均粒子径;透過型電子顕微鏡写真(倍率30,000倍)により、写真上の粒径を計測し、その個数平均粒子径を求めた。
(2)安息角;ホソカワミクロン社製パウダーテスターを用い、本体付属のマニュアルに従って測定した。
(3)見掛嵩密度;試料をふるい等を使用せず、そのまま内容量100cm3 の容器に投入し、重量を測定し単位体積当たりの重量を求めた。
(4)加熱減量;窒素雰囲気下で、試料を90℃、1時間加熱し、変化した重量の元重量に対する割合を求めた。
(5)衝撃後のスパチュラ角;ホソカワミクロン社製パウダーテスターを用い、本体付属のマニュアルに従って測定した。
(6)圧縮度;見掛嵩密度と、ホソカワミクロン社製パウダーテスターを用い、本体付属のマニュアルに従って測定したタップ密度に基づき、次式で計算して求めた。
圧縮度={(タップ密度−見掛嵩密度)/(タップ密度)}×100
(7)鏡面反射率;JIS K 5101のフーバーマーラー法に準じて調製した分散ペーストと硝化綿クリヤーラッカーとの混練物を1milのフィルムアプリケーターを用いて白紙に展色した塗布膜面における20°の反射率を測定した。
(8)傾斜板上に付着する割合;厚さ0.5mm、縦30cm、横20cmの金属製板(材質SUS304)を45°に傾け、試料10gを高さ10cmのところから一度に落下させ、金属板上を転がし、又は滑らせる。その操作を10回、計100gの試料を落下させ、金属板上に付着した重量を求め、投入した100gに対する割合で示した。
【0040】
〈易分散性粒状凝集粉末実施例〉
[実施例1]
上記酸化鉄粒子A27kgを温度23℃、湿度55%の環境を維持しながら、ナウターミキサー(ホソカワミクロン社製、NX-1)を用い、スクリュウーの自転90rpm、公転3rpmの回転で54分間処理を行い、さらに酸化鉄粒子Aを3kg追加して6分間処理を行って易分散性粒状酸化鉄凝集粉末を得た。
この易分散性粒状酸化鉄凝集粉末について、下記の方法にて測定した凝集粒子の重量比率、凝集粒子の個数平均粒子径、および上記測定方法(2)〜(8)にて測定した結果を表2に示す。
【0041】
(9)風力分級による30μm以上の凝集粒子の重量比率;風力分級機(日清エンジニアリング社製、ターボクラシファイアTC−15M型)を用いて30μm以上の凝集粒子を分級し、その重量と分級に供した粒状酸化鉄凝集粉末重量により30μm以上の凝集粒子重量比率を求めた。
(10)凝集粒子の個数平均粒子径;光学顕微鏡(倍率80倍)により、写真上の粒径を計測し、その個数平均粒子径を求めた。
【0042】
[実施例2]
酸化鉄粒子をBとした以外は、実施例1と同様に易分散性粒状酸化鉄凝集粉末を得た。得られた易分散性粒状酸化鉄凝集粉末について実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
【0043】
[実施例3]
酸化鉄粒子をCとした以外は、実施例1と同様に易分散性粒状酸化鉄凝集粉末を得た。得られた易分散性粒状酸化鉄凝集粉末について実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
【0044】
[比較例1]
上記酸化鉄粒子Aを水に分散し(スラリー濃度は10g/リットル)、スプレードライヤー(三井三池化工機社製、SD−10)にて、120℃の乾燥雰囲気下で給液速度200ml/分にて処理し、粒状酸化鉄凝集粉末を得た。得られた粒状酸化鉄凝集粉末について実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
【0045】
[比較例2]
酸化鉄粒子をBとした以外は、比較例1と同様に粒状酸化鉄凝集粉末を得た。得られた粒状酸化鉄凝集粉末について実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
【0046】
[比較例3]
酸化鉄粒子をCとした以外は、比較例1と同様に粒状酸化鉄凝集粉末を得た。得られた粒状酸化鉄凝集粉末について実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
〈静電複写磁性トナー実施例〉
[実施例4]
実施例1により得られた易分散性粒状酸化鉄凝集粉末、熱可塑性樹脂(三洋化成社製 TB-1000F)、帯電制御剤(オリエント化学社製 ボントロンS-34)、ワックス(三洋化成社製 ビスコ−ル550P)をそれぞれ重量比100:100:1:2にて計量し、ヘンシェルミキサ−にて混合、さらに2軸のニーダーにて180℃での溶融混練を行った。得られた混練物を冷却ローラーにて板状に成形し、混練物のプレートを得た。得られたプレートをバンタムミルにて粉砕後、ジェットミルにて微粉砕を行い、風力分級機(日清エンジニアリング社製 ターボクラシファイア TC-15M)にて、平均粒径8μmの粒子を得た。この粒子に対して流動化剤としてのシリカ微粒子(日本アエロジル社製 R−972)を1.2重量%添加して、現像用トナーを作成した。得られたトナーとLBPプリンター(キヤノン社製 LBP−320)を使って実写した。
【0050】
この試験において、下記の評価を行い、得られた結果を表3に示す。また、(13)の評価により得られた画像写真を図1に示す。
(11)ヘンシェルミキサー混合時の内面への酸化鉄粒子の居付きの観察
現像用トナー製造の際、ヘンシェルミキサーにて混合後、ミキサーの内面を目視観察し、酸化鉄粒子の居付きが確認できなかった物を○、居付きが確認できた物を×と評価した。
(12)混練物プレート中における粒状酸化鉄凝集粒子のSEMによる分散状態の観察
板状のプレートを切断し、その切断面を走査型電子顕微鏡にて観察し(観察倍率20〜5000倍)、破断面に酸化鉄凝集粒子が確認できなかった物を○、凝集粒子が多く観察された物を×と評価した。
【0051】
(13)混練物プレート中における超音波探査法による分散性の評価
板状のプレートを超音波探査映像装置(日立建機社製 AT−7500)を使用して、観察条件として走査範囲24mm×16mm、超音波周波数25MHz、ゲイン30dbにて測定した。得られた画像について、画像の輝度の出力を0〜2.5Vとした場合の0.5Vにて画像を2値化し、凝集粒子またはボイドによる分散不良部分によって反射画像部分の面積を、画像全体の面積に対する百分率にて評価した。
(14)トナーの実写評価
実写した画像の濃度を、マクベス濃度計(RD918)にて測定し、初期画像および1000枚の耐刷試験後の画像に基づき評価した。初期画像および耐刷試験後の濃度が十分高い(IDが1.3以上)ものを○、初期画像濃度が低い物(IDが1.3未満)や耐刷画像の濃度低下(初期画像と耐刷試験後の画像のID差が0.1以上)が認められたものを×と評価した。
【0052】
[比較例4]
使用する磁性材を比較例1により得られた粒状酸化鉄凝集粉末とした以外は、実施例4と同様に現像用トナーを作成した。作成した現像用トナーについて実施例4と同様に評価した結果を表3に示す。また、(13)の評価により得られた画像写真を図2に示す。
【0053】
[比較例5]
使用する磁性材を酸化鉄粒子Aとした以外は、実施例4と同様に現像用トナーを作成した。作成した現像用トナーについて実施例4と同様に評価した結果を表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】
〈静電潜像現像用キャリア実施例〉
[実施例5]
実施例2により得られた易分散性粒状酸化鉄凝集粉末と熱可塑性樹脂(三洋化成社製 TB-1000F)をそれぞれ重量比70:30にて計量し、ヘンシェルミキサーにて混合、さらに2軸のニーダーにて180℃での溶融混練を行った。得られた混練物を冷却ローラーにて板状に成形し、混練物のプレートを得た。得られたプレートを粉砕し、平均粒径30ミクロンのキャリア粉末を得た。
得られたキャリア粉末に、実施例4で得られた現像用トナーを5重量%混合し、現像剤とした。
この試験において、上記(12)〜(13)の評価、および下記(15)の帯電量耐久テストを行い、キャリア性能を評価した。得られた結果を表4に示す。
【0056】
(15)帯電量耐久テスト
現像剤10gを内容積500mlのポリビンに入れ、ボールミルの回転装置にて撹拌混合を行った。撹拌混合時間が5分と24時間のサンプルを抜き出し、トナーの帯電量をブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル社製 TB-200)にて帯電量を測定し、帯電量の安定性を評価した。
価した。
【0057】
[比較例6]
使用する磁性材を比較例2により得られた粒状酸化鉄凝集粉末とした以外は、実施例5と同様に現像剤を作成した。作成した現像剤について実施例5と同様に評価した結果を表4に示す。
【0058】
[比較例7]
使用する磁性材を酸化鉄粒子Bとした以外は、実施例5と同様に現像用トナーを作成した。作成した現像用トナーについて実施例5と同様に評価した結果を表4に示す。
【0059】
【表4】
【0060】
〈顔料評価〉
実施例3により得られた易分散性粒状酸化鉄凝集粉末、比較例3により得られた粒状酸化鉄凝集粉末、及び酸化鉄粒子Cを下記の方法にてプレートを作成し、評価を行なった。得られた結果を表5に示す。
【0061】
(16)酸化チタン混合時の着色力及び色相
試料を1.2g、酸化チタン粒子(石原産業社製A−100)20g、スチールボール(6mmφ)100gをガラス製ポットに入れ、シェーカーを用いて、500rpmで5分間混合した。得られた粉末をペレット状に成形し、色差計(東京電色社製、カラーアナライザTC−1800型)にてL、a、b値を測色した。
(17)樹脂との混練、成形後の着色力、色相、色ムラ
【0062】
<試料と樹脂による成形プレートの作成>
試料0.4重量部とエチレン含有量8重量%、MFR1.8のエチレン・プロピレン−ブロック共重合体100重量部をV型ブレンダーを用い、20分間混合した後、一軸押出機で造粒し、着色ペレットを作成した。
このペレットを用いた射出成形機(多機製作所製)にて350mm×100mm×2mmの成形プレートを作成した。
【0063】
<酸化チタンを混合した試料と樹脂による成形プレートの作成>
上記試料に代えて、上記(3)にて得られたマグネタイト粒子を含む酸化チタン混合粉末7.6重量部とした以外は、上記試料と樹脂による成形プレートの作成方法と同様にして成形プレートを作成した。
上記方法にて作成した成形プレートを、色差計(東京電色社製、カラーアナライザーTC−1800型)を用いてL、a、b値を測色した。
また、成形プレートの色ムラを観察し、色ムラが全く確認されなかったものを○、やや色ムラが見られるものを△、明らかに色ムラが確認されたものを×とした。
【0064】
【表5】
【0065】
表2の結果より、実施例1〜3の易分散性粒状酸化鉄凝集粉末は、比較例1〜3の粒状酸化鉄凝集粉末に比べ、格段に鏡面反射率が大きく、分散性が向上していることがわかる。
【0066】
また、表3の結果より、実施例4の現像用トナーは、トナー製造の際のヘンシェルミキサー内部での酸化鉄粒子の居付きが無く、作業性が良好であり、SEMおよび超音波探査法による分散性の評価、トナーの実写評価も良好であった。これに対し、比較例4の現像用トナーは、スプレードライヤーで凝集させた凝集粒子を用いているため、SEMおよび超音波探査法による分散性の評価において分散不良を示し、トナーの実写評価においても劣った結果であった。一方、凝集粒子を用いなかった比較例5の現像用トナーはSEMおよび超音波探査法による分散性の評価は良好なものの、トナー製造の際のヘンシェルミキサー内部での酸化鉄粒子の居付きが多く、トナーの実写評価においても劣った結果であった。
【0067】
また、表4の結果より、実施例5のキャリアは、キャリア製造の際のヘンシェルミキサー内部での酸化鉄粒子の居付きが無く、作業性が良好であり、SEMおよび超音波探査法による分散性の評価も良好であった。さらに、キャリアとしての性能も劣化しにくいものであった。これに対し、比較例6のキャリアは、スプレードライヤーで凝集させた凝集粒子を用いているため、SEMおよび超音波探査法による分散性の評価において分散不良を示し、帯電量の低下も大きかった。一方、凝集粒子を用いなかった比較例7の現像用キャリアは全ての評価に劣った結果であった。
【0068】
また、表5の結果より、本発明の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子粉末は顔料としての濃度が高く、酸化チタンや樹脂プレートでも十分な着色力、隠蔽力を有していた。それに対して、凝集を加えていない酸化鉄粒子や凝集強度の高い粒状酸化鉄凝集粉末は、装置などに対しての酸化鉄粒子の付着により、黒色度が劣ったり、分散不良による濃度不足がみられた。
【0069】
【発明の効果】
本発明に係る易分散性粒状酸化鉄凝集粒子は、粉体としての作業性を向上するとともに、凝集強度を適度に調節することで分散性にすぐれ、着色力、隠ぺい力、色相といった顔料としても優れた酸化鉄粒子であり、静電複写磁性トナー、静電潜像現像用キャリアおよび黒色顔料等の用途として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例4において、超音波探査法により得られた、分散性を示す画像写真である。
【図2】比較例4において、超音波探査法により得られた、分散性を示す画像写真である。
Claims (10)
- 個数平均粒子径が0.05〜1μmの酸化鉄一次粒子が凝集しており、個数平均粒子径が30〜3000μmであり、かつ加熱減量が0.05〜2重量%である、乾式工程にて、水分や有機物をバインダーとして添加することなく凝集された凝集強度の小さい易分散性粒状酸化鉄凝集粒子。
- 圧縮度が40%以下であることを特徴とする請求項1に記載の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子。
- 安息角が40度以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子。
- 見かけ嵩密度が1g/cm3以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子。
- 衝撃を加えた後のスパチュラ角が45度以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子。
- 静電複写磁性トナー用、静電潜像現像用キャリア用または塗料用樹脂と混練したとき、超音波探査法による分散性評価に優れている請求項1から5のいずれかに記載の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子。
- 風力分級により得られた粒径30μm以上の易分散性粒状凝集粒子の重量比率が80重量%以上であり、請求項1から6のいずれかに記載の易分散性粒状酸化鉄凝集粒子を含むことを特徴とする易分散性粒状酸化鉄凝集粉末。
- 上記請求項7に記載の易分散性粒状酸化鉄凝集粉末を含有することを特徴とする静電複写磁性トナー。
- 上記請求項7に記載の易分散性粒状酸化鉄凝集粉末を含有することを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
- 上記請求項7に記載の易分散性粒状酸化鉄凝集粉末を含有することを特徴とする黒色顔料。
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