JP4361315B2 - 車載機器の取り付け構造および車載機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のインストルメントパネルに装着される車載機器の取り付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車載機器の取り付け構造として、車室側からインストルメントパネルに対してカーオーディオ装置を挿入して取り付ける構造が知られている。このカーオーディオ装置の取り付け構造では、インストルメントパネル前面の開口部にフレームを固定し、このフレームにカーオーディオ装置を挿入する。この際、フレームの穴とカーオーディオ装置に設けたバネアームとが係合して、カーオーディオ装置をフレームに固定する(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
西独特許公開2903176号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このカーオーディオ装置の取り付け構造では、車両の振動でカーオーディオ装置の背面側が揺れ動く恐れがあるため、カーオーディオ装置の背面を別途支持している。すなわち、カーオーディオ装置の背面に植設された軸状部材が、その先端に被せられた円錐状のゴムキャップを介して車両側に設けられた支持部の穴に挿入されて支持されるように構成されている。このゴムキャップはカーオーディオ装置の設置直前に軸状部材の先端に被せられる。しかし、軸状部材にゴムキャップを単に被せただけでは、車両側に設けられた支持部の穴との固着により、設置後のカーオーディオ装置を取り外した際、軸状部材から離脱して車両側の支持部に残ってしまう。そのため、ピンの先端にねじ加工を施して、このねじ部分にキャップをねじ込んで螺合させていた。しかし、キャップのねじ込み作業が増えるので、組立コストが増大せざるを得なかった。
【0005】
本発明は、組立コストを増大させずに、設置後の車載機器を取り外した際、挿入されたキャップが背面保持手段から離脱することがない車載機器の取り付け構造、背面保持部材および車載機器を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1) 請求項1に係る発明の車載機器の取り付け構造は、操作部を前面に有する車載機器と、支持穴が設けられ、車載機器が車両のインストルメントパネルに挿入されたときに車載機器を背面側で保持する車両側の保持部材と、車載機器が車両のインストルメントパネルに挿入されたとき保持部材の支持穴に嵌合するように、車載機器の背面に突出して設けられている背面保持部材とを備え、背面保持部材は車載機器の背面に突出して設けられた突出部材と、突出部材の先端に押圧して挿入される可撓性を有する部材からなるキャップとを備え、突出部材は、ピンと、ピン外周に対して略垂直な終端を有する係合突起からなる第1の係合部を有し、キャップは、ピンと略同じ内径の入口側端部と前記係合突起に対応して中心軸に対して略垂直な係合端面を有する第2の係合部を有し、突出部材およびキャップは、キャップが記突出部材の先端に押圧して挿入されると第1の係合部と第2の係合部とが係合すると共に第1の係合部の係合突起の終端に第2の係合部の係合端面が当接してキャップが突出部材に固定され、キャップの外形は、支持穴への挿入方向に対してテーパ状に形成された略円錐形状を呈し、キャップの略円錐形状の小径側端部の外径は、支持穴の内径より小さくキャップの略円錐形状の大径側端部の外径は、前記支持穴の内径より大きいことを特徴とする。
(2) 請求項2に係る発明の車載機器の取り付け構造は、請求項1に記載の車載機器の取り付け構造において、キャップは、車載機器が車両のインストルメントパネルに挿入されたとき支持穴に挿入、押圧され、車載機器は、車両のインストルメントパネルに挿入されたとき、押圧されている前記キャップの反発力によって車両のインストルメントパネルへの挿入方向とは反対の方向に押圧されていることを特徴とする。
(3) 請求項3に係る発明の車載機器の取り付け構造は、請求項1または2のいずれか一項に記載の車載機器の取り付け構造において、第1の係合部の係合突起は、突出部材の先端近傍に成形された三角板状の部位であることを特徴とする。
(4) 請求項4に係る発明の車載機器の取り付け構造は、請求項3に記載の車載機器の取り付け構造において、第2の係合部は、突出部材の先端近傍に成形された三角板状の部位と係合する形状であることを特徴とする。
(5) 請求項5に係る発明の車載機器は、操作部を前面に有する車載機器ケースを有し、車載機器ケースが車両のインストルメントパネルに挿入されたときに車両側に設けられた支持穴を有する保持部材によって背面側で保持される車載機器において、車載機器は車両のインストルメントパネルに挿入されたとき保持部材の前記支持穴に嵌合するように、前記車載機器の背面に突出して設けられている背面保持部材を備え、背面保持部材は前記車載機器の背面に突出して設けられた突出部材と、前記突出部材の先端に押圧して挿入される可撓性を有する部材からなるキャップとを備え、突出部材は、ピンと、ピン外周に対して略垂直な終端を有する係合突起からなる第1の係合部を有し、キャップは、ピンと略同じ内径の入口側端部と前記係合突起に対応して中心軸に対して略垂直な係合端面を有する第2の係合部を有し、突出部材および前記キャップは、キャップが前記突出部材の先端に押圧して挿入されると前記第1の係合部と前記第2の係合部とが係合すると共に第1の係合部の係合突起の終端に第2の係合部の係合端面が当接してキャップが前記突出部材に固定され、キャップの外形は、支持穴への挿入方向に対してテーパ状に形成された略円錐形状を呈し、キャップの略円錐形状の小径側端部の外径は、前記支持穴の内径より小さく、キャップの略円錐形状の大径側端部の外径は、支持穴の内径より大きいことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
―――第1の実施の形態―――
図1〜5を参照して、本発明による車載機器の取り付け構造の第1の実施の形態を説明する。図1は、車載機器を車両に取り付ける直前の状態を示す斜視図である。車載情報機器100は取付部200に対して車両のインストルメントパネル201の車室側から図1の矢印140の方向(車両前方)に挿入されて取り付けられる。車載情報機器100が車両に取り付けられた状態を図2および図3に示す。
【0008】
車載情報機器100は、いわゆる1DINサイズと呼ばれる寸法のケース101に収められている。この車載情報機器100は、たとえばカーオーディオ装置やカーナビゲーション装置である。車載情報機器100の前面にはユーザが車載情報機器100を操作するための操作部102が設けられている。ケース101の側面には係止バネ103が設けられている。ケース101の背面の略中央には軸状の部材であるピン110がケース101の背面に対して略垂直に突出するように植設されている。ピン110の先端にはキャップ130が被せられている。キャップ130は可撓性を有する材質、たとえば弾性体であるゴムからなり、後述するように、車載情報機器100を車両に取り付ける直前にピン110の先端に被せられる。
【0009】
取付部200は、インストルメントパネル201(ダッシュボード)の開口部201aに設けられたフレーム202から構成されている。フレーム202は、側面に係止穴203を有する枠状の部材であり、インストルメントパネル201の開口部201aに挿入されて固定されている。
【0010】
支持部300は、取付部200の車両前方側に設けられた板状部材である支持板301から構成されている。支持板301は、後述するように、車載情報機器100のピン110およびキャップ130が挿入されてこれを支持する支持穴302が設けられて、不図示の端部が車両に固定されている。
【0011】
図2,3に示すように、車載情報機器100を車両に取り付けた状態では、車載情報機器100は、その前面の操作部102がインストルメントパネル201の車室側の面とほぼ同じ高さとなる。車載情報機器100の係止バネ103は、ケース202の係止穴203に係止されて、車載情報機器100の車両後方および上下方向への移動を規制する。ピン110は、先端に被せられたキャップ130とともに支持板301に設けられた支持穴302に挿入、押圧されている。このピン110とキャップ130とによって、車載情報機器100は、車両前方への移動と背面の上下方向への振動とが規制されるとともに、押圧されているキャップ130の反発力によって車両後方へ押圧されている。上述のように、係止バネ103が係止穴203に係止されているので、車載情報機器100はキャップ130によって車両後方に押圧されて取付部200および支持部300に固定された状態となっている。
【0012】
―――ピン110とキャップ130について―――
車両へ取り付ける前の車載情報機器100のハンドリングの都合上、車載情報機器100から突出する部分の突出量は少ない方がよい。そこで車載情報機器100を車両に取り付ける直前までキャップ130はピン110に被せられていない。車載情報機器100の取り付け作業において、キャップ130はピン110に作業者の手作業によって被せられる。したがって、キャップ130はピン110の先端に容易に被せられる構造であることが望ましい。また、上述のように、キャップ130は、車載情報機器100が車両に取り付けられると、ピン110によって支持穴302に押圧される。このため、車載情報機器を車両から取り外した際に、キャップがピンから抜けて支持穴302に留まったり、ケース200と支持板301の間で脱落したりする恐れがある。したがって、キャップ130は、ピン110から容易に抜けないことが望ましい。キャップが単にピンに挿入されているだけでは、ピンからのキャップ脱落を防止できないため、従来は、ピンの先端にねじ加工を施して、このねじ部分にキャップをねじ込んでいた。そのため、ねじ加工やねじ込み作業などによってコストが増大せざるを得なかった。そこで、第1の実施の形態のピン110とキャップ130は、上述の不具合を防止すべく、後述する構造とされている。
【0013】
図4は、第1の実施の形態のピン110とキャップ130を示す図である。上述のように、ピン110は車載情報機器100が車両の前方向に移動するのを規制すると共に、車載情報機器100の背面が車両上下方向に振動することを防止する。そのため、本実施の形態では、ピン110は所定の強度を有する軸状部材とされている。ピン110の先端部分には、係合突起111が形成されている。係合突起111は、ピン110の先端付近に成型された三角板状の部位であって、軸AXに対して対称な2箇所に設けられている。係合突起111は、たとえば係合突起111と同形状の型を用いた鍛造などで塑性変形させることによって成型される。後述するキャップ130の挿入部へ容易に挿入できるように、係合突起111は、突起先端112から徐々に太くなるようテーパ状に成形されている。係合突起111の終端113は、ピン110の外周に対して略垂直とされている。
【0014】
キャップ130は、支持板301の支持穴302に容易に挿入されるように、支持穴302への挿入方向に対してテーパ状に成形された円錐形状を有する部材である。キャップ130の小径側端部130aの外径は、支持穴302に挿入されるよう支持穴302の内径よりも小さく、大径側端部130bの外径は支持穴302で係止されるよう支持穴302の内径よりも大きい。キャップ130にはキャップ130をピン110に被せたときにピン110が挿入される挿入部131が大径端部130bから小径端部130aに向かって形成されている。挿入部131の入口側端部132および奥側端部134の内径は、ピン110の外径とほぼ同じかやや小さい値である。入口側端部132と奥側端部134との間には、係合部133が形成されている。係合部133は、図5に示すように、係合部133に挿入されたピン110の係合突起111と係合する形状である。係合部133の入口側端部132の側には、キャップ130の軸に対して垂直な段差である係合端面135が設けられている。
【0015】
上述のように、係合突起111にはキャップ130が挿入容易となるようテーパ状に成形されているので、挿入部131は容易に変形して少ない挿入抵抗でキャップ130をピン110に装着できる。係合部133とピン110の係合突起111とが係合したとき、ピン110の先端とキャップ130の奥側端部134の端面とが当接し、係合突起111の終端113と、係合部133の係合端面135とが当接する。すなわち係合突起111と係合部133とによって、いわゆるキャッチを構成している。これにより、キャップ130はピン110に固定される。
【0016】
上述した第1の実施の形態の車載機器の取り付け構造では、次の手順で車載情報機器100を車両に取り付けることができる。
(1) 車載情報機器100のケース101の背面に植設されたピン110の先端にキャップ130を押し込んで装着する。
(2) キャップ130が装着された車載情報機器100を、インストルメントパネル201の前面の開口部201aから挿入・押圧する。車載情報機器100は、ピン110およびキャップ130を介して背面が支持部300で支持されるとともに、係止バネ103が係止穴203に係止されて側面が取付部200に固定される。
【0017】
上述した第1の実施の形態の車載機器の取り付け構造では、次の作用効果を奏する。
(1) ピン110の先端部分に係合突起111を形成し、キャップ130に係合部133を形成したので、キャップ130はピン110の先端に押し込んで装着するだけで、ピン110から容易に外れることはない。また、組み付け工数を増やすことなくキャップ130の装着できるので、ピンの先端のねじ加工や、ねじ部分にキャップをねじ込むという組み付け作業が不要となり、コストダウンが図れる。
(2) キャップ130は弾性を有する材質、たとえばゴムからなり、装着時に変形するので、係合突起111が形成されたピン110の先端に容易に装着できる。これにより、車載情報機器100は車両への取り付け直前までキャップ130を装着しなくてもよいので、車載情報機器100のハンドリング性を確保できる。
【0018】
―――第2の実施の形態―――
図6〜8を参照して、本発明による車載機器の取り付け構造の第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。図6は、ピン110とキャップ130の断面図である。第2の実施の形態のピン110には、キャップ130があらかじめ一体的に成形されている。ピン110の外径よりも大きい先端部115を包み込んでキャップ130はピン110と一体的に成形されているので、ピン110から脱落することはない。ピン110のもう一方の端部である先端部116は、ピン110の外径よりも細い。
【0019】
第2の実施の形態のピン110は、車載情報機器100を車両に取り付ける直前にケース101の背面に装着される。すなわち、ピン110を取り付ける前の車載情報機器100の背面には、不図示のコネクタ等以外には突出するものがない。図7に示すように、ケース101の背面にはピン110の先端部116が挿入される穴106が設けられている。穴106に挿入されてケース101の内面に突出したピン110の先端部116がかしめられて変形することで、ピン110はケース101の背面に固定される(図8(a),(b))。また、穴106の付近のケース101には、開口部107が設けられ、ケース101の内面に突出したピン110の先端部116をかしめるための工具が挿入できる。ピン110は、上述のように先端部116がかしめられるため、塑性変形しやすい材質、たとえばアルミ合金などから構成されることが望ましい。また、かしめることではなく、先端部116を折り曲げるなどしてピン110をケース101に固定してもよい。
【0020】
上述した第2の実施の形態の車載機器の取り付け構造では、第1の実施の形態の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
(1) キャップ130が一体成型されたピン110を、ケース101の背面に固定するようにした。ピン110を取り付ける前の車載情報機器100には、突起物がなくなるのでハンドリング性を向上できる。
(2) ピン110は、ケース101の穴106に挿入されて、ケース101の内面に突出した先端部116がかしめられることでケース101の背面に固定される。これにより、ピン110およびキャップ130をケース101に容易かつ確実に固定でき、ピン110およびキャップ130の機能が確実に発揮される。
【0021】
―――第3の実施の形態―――
図9〜11を参照して、本発明による車載機器の取り付け構造の第3の実施の形態を説明する。第3の実施の形態のピンは、第2の実施の形態と同様に、車載機器を車両に取り付ける直前に車載機器の背面に固定されるものである。以下の説明では、第1および第2の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。図9(a)は、ピン110とキャップ130の断面図である。図9(b)は、図9(a)に示したピン110とキャップ130とをピン110の軸AXと平行な角度から見た図である。第3の実施の形態のピン110の一端は、第2の実施の形態と同様にキャップ130があらかじめ一体的に成形されている。ピン110の他端である先端部117には、外周の2箇所に略直方体形状をしたキー118がピン110の軸AXに関して対称に設けられている。キー118より少し離れたピン110の外周には、ピン110より外径が大きいカラー119が設けられている。
【0022】
図10は、上述したピン110が装着される車載情報機器100のケース101の背面に設けられた穴106をケース101の内部から見た図である。穴106は、ピン110の先端部117が挿入可能なように、ピン110の先端部117をピン110の軸AX方向から見た投影形状と略等しい形状とされている。穴106の周囲には、ケース101をケース101の内部に向かって切り起こした第1係止部108と、切り起こされた第1係止部108同士の間に位置する第2係止部109とが設けられている。
【0023】
ピン110の先端部117がケース101の穴106に挿入されると、カラー119がケース101の外面に当接する。そしてキー118はケース101の内部に突出した状態となる。この状態から、ピン110を軸AXに関して回動させると、キー118は切り起こされた係止部108を撓ませながらケース101の内部で回動する。そのままピン110を回動させて、略90度回動した時にケース101の内部から見た状態を図11に示す。ピン110は、キー118を挟んで対向する係止部108によって軸AXに関する回動が規制されている。また、キー118とカラー119との間に第2係止部109が挟み込まれた状態となるので、ピン110は軸AX方向の動きが規制される。すなわち、図11の状態では、ピン110はケース101に固定されている。
【0024】
上述した第3の実施の形態の車載機器の取り付け構造では、第1および第2の実施の形態の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
(1) ピン110にキー118とカラー119を設け、車載情報機器100のケース101の背面に設けた穴106に先端部117を挿入・回動させることで、ピン110がケース101の背面に固定されるようにした。これにより作業者が工具などを用いずに、容易にキャップ130が一体的に成型されたピン110をケース101に固定できるので、効率的である。
(2) キー118とカラー119と各係止部108,109とによってピン110はケース101に固定される。これにより、ピン110をケース101に容易かつ確実に固定でき、ピン110およびキャップ130の機能が確実に発揮される。
【0025】
―――第4の実施の形態―――
図12を参照して、本発明による車載機器の取り付け構造の第4の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1〜第3の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。図12は、車載情報機器100の斜視図である。150はケース101の背面の一部が切り起こされて、略垂直に折り曲げられた背面支持部である。すなわち、背面支持部150は、ケース101の背面が略Uの字状に部分的に切断されて、曲げ加工で立ち上げられたものである。背面支持部150の先端151にはキャップ130が一体的に成形されている。
【0026】
上述した第4の実施の形態の車載機器の取り付け構造では、第1〜第3の実施の形態の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
(1) 背面支持部150はケース101の背面の一部が切り起こされて、略垂直に折り曲げられることで構成される。これにより、ピンなどの別部材が不要であり、製造コスト低減が図れる。
【0027】
―――変形例―――
(1) 上述した第1の実施の形態では、ピン140に設けられた係合突起111の形状は、突起先端112から徐々に太くなるようテーパ状に成形されているが、本発明はこれに限定されない。少ない挿入抵抗でキャップ130をピン110に装着でき、キャップ130をピン110から抜脱するときの抵抗が十分大きく、車両に設置した車載情報機器100を取り外す際にキャップ130がピン110から脱落しない形状であればよい。キャップ130についても同様である。
(2) 上述の説明では、車載情報機器100をいわゆる1DINと呼ばれる寸法のものとして説明した。また、車載情報機器100としてカーオーディオ装置やカーナビゲーション装置を例示した。しかし、車載情報機器100の操作部や表示部などが車室側に配置された車載用途の機器であれば、寸法、用途、機能は上述の説明に限定されない。
【0028】
(3) 第4の実施の形態では、背面支持部150の先端151にキャップ130を一体的に成形していたが、本発明はこれに限定されない。第1の実施の形態と同様に、キャップ130は背面支持部150の先端151に挿入して装着されるものであってもよい。この場合、第1の実施の形態と同様に、係合突起111と同様の突起を先端151に設け、係合部133と同様に先端151と係合する部分をキャップ130に設けて、先端151に装着したキャップ130が容易に抜けないようにできる。
(4) 上述の説明では、キャップ130はゴム製であったが本発明はこれに限らない。適度な弾性を有するものであればキャップは樹脂製であってもよく、スポンジ状のものであってもよい。さらに、上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
【0029】
上述の実施の形態およびその変形例において、たとえば車載機器は車載情報機器100に、保持部材は支持板301に、突出部材はピン110にそれぞれ対応する。背面保持部材はピン110とキャップ130とによって構成される。また、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における機器構成に何ら限定されない。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、車載機器の取り付け構造および車載機器を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車載機器を車両に取り付ける直前の状態を示す斜視図である。
【図2】 車載情報機器100を車両に取り付けた状態を示す図である。
【図3】 車載情報機器100を車両に取り付けた状態を示す図である。
【図4】 第1の実施の形態のピン110とキャップ130とを示す図である。
【図5】 図4のピン110にキャップ130が装着された状態を示す図である。
【図6】 第2の実施の形態のピン110とキャップ130の断面図である。
【図7】 第2の実施の形態のピン110を挿入・固定するケース101を示す図である。
【図8】 図7のピン110をケース101に固定する様子を示す図であり(a)はピン110を穴106に挿入した状態を示し。(b)はピン110がケース101に固定された状態を示す図である。
【図9】 第3の実施の形態のピン110とキャップ130とを示す図であり、(a)はピン110とキャップ130の断面図であり、(b)は(a)に示したピン110とキャップ130とをピン110の軸AXと平行な角度から見た図である。
【図10】 図9のピン110が装着される車載情報機器100のケース101の背面に設けられた穴106をケース101の内部から見た図である。
【図11】 ピン110がケース101の穴106に挿入された後、ピン110の軸に関して90度回動された状態をケース101の内部から見た状態を示す図である。
【図12】 第4の実施の形態の車載情報機器100の斜視図である。
【符号の説明】
100 車載情報機器 101 ケース
102 操作部 110 ピン
111 係合突起 115 先端部
116 先端部 117 先端部
118 キー 119 カラー
130 キャップ 131 挿入部
133 係合部 106 穴
108 第1係止部 109 第2係止部
150 背面支持部 200 取付部
201 インストルメントパネル 202 フレーム
300 支持部 301 支持板
302 支持穴
Claims (5)
- 操作部を前面に有する車載機器と、
支持穴が設けられ、前記車載機器が車両のインストルメントパネルに挿入されたときに前記車載機器を背面側で保持する車両側の保持部材と、
前記車載機器が車両のインストルメントパネルに挿入されたとき前記保持部材の前記支持穴に嵌合するように、前記車載機器の背面に突出して設けられている背面保持部材とを備え、
前記背面保持部材は前記車載機器の背面に突出して設けられた突出部材と、前記突出部材の先端に押圧して挿入される可撓性を有する部材からなるキャップとを備え、
前記突出部材は、ピンと、ピン外周に対して略垂直な終端を有する係合突起からなる第1の係合部を有し、
前記キャップは、前記ピンと略同じ内径の入口側端部と前記係合突起に対応して中心軸に対して略垂直な係合端面を有する第2の係合部を有し、
前記突出部材および前記キャップは、前記キャップが前記突出部材の先端に押圧して挿入されると前記第1の係合部と前記第2の係合部とが係合すると共に前記第1の係合部の前記係合突起の終端に前記第2の係合部の係合端面が当接して前記キャップが前記突出部材に固定され、
前記キャップの外形は、前記支持穴への挿入方向に対してテーパ状に形成された略円錐形状を呈し、
前記キャップの略円錐形状の小径側端部の外径は、前記支持穴の内径より小さく、
前記キャップの略円錐形状の大径側端部の外径は、前記支持穴の内径より大きいことを特徴とする車載機器の取り付け構造。 - 請求項1に記載の車載機器の取り付け構造において、
前記キャップは、前記車載機器が車両のインストルメントパネルに挿入されたとき前記支持穴に挿入、押圧され、
前記車載機器は、車両のインストルメントパネルに挿入されたとき、押圧されている前記キャップの反発力によって車両のインストルメントパネルへの挿入方向とは反対の方向に押圧されていることを特徴とする車載機器の取り付け構造。 - 請求項1または2のいずれか一項に記載の車載機器の取り付け構造において、
前記第1の係合部の前記係合突起は、前記突出部材の先端近傍に成形された三角板状の部位であることを特徴とする車載機器の取り付け構造。 - 請求項3に記載の車載機器の取り付け構造において、
前記第2の係合部は、前記突出部材の先端近傍に成形された三角板状の部位と係合する形状であることを特徴とする車載機器の取り付け構造。 - 操作部を前面に有する車載機器ケースを有し、前記車載機器ケースが車両のインストルメントパネルに挿入されたときに車両側に設けられた支持穴を有する保持部材によって背面側で保持される車載機器において、
前記車載機器は車両のインストルメントパネルに挿入されたとき前記保持部材の前記支持穴に嵌合するように、前記車載機器の背面に突出して設けられている背面保持部材を備え、
前記背面保持部材は前記車載機器の背面に突出して設けられた突出部材と、前記突出部材の先端に押圧して挿入される可撓性を有する部材からなるキャップとを備え、
前記突出部材は、ピンと、ピン外周に対して略垂直な終端を有する係合突起からなる第1の係合部を有し、
前記キャップは、前記ピンと略同じ内径の入口側端部と前記係合突起に対応して中心軸に対して略垂直な係合端面を有する第2の係合部を有し、
前記突出部材および前記キャップは、前記キャップが前記突出部材の先端に押圧して挿入されると前記第1の係合部と前記第2の係合部とが係合すると共に前記第1の係合部の前記係合突起の終端に前記第2の係合部の係合端面が当接して前記キャップが前記突出部材に固定され、
前記キャップの外形は、前記支持穴への挿入方向に対してテーパ状に形成された略円錐形状を呈し、
前記キャップの略円錐形状の小径側端部の外径は、前記支持穴の内径より小さく、
前記キャップの略円錐形状の大径側端部の外径は、前記支持穴の内径より大きいことを特徴とする車載機器。
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