JP4360895B2 - 中性子監視装置 - Google Patents

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Description

本発明は、原子力発電プラントにおける原子炉内の中性子束を検出して監視する中性子監視装置に関する。
中性子監視装置(中性子モニタとも呼ばれ、SRNMと略称される)の従来における代表的な構成例を図6に示す。中性子監視装置は、原子炉の中性子束を検出して中性子束検出信号を出力する中性子束検出器を有している。この中性子束検出器は、図の例では、原子炉圧力容器601内に挿入されたドライチューブ602に起動領域用核分裂電離箱603を収納させた構成とされている。起動領域用核分裂電離箱603は、原子炉内の熱中性子による電離作用で数μAの微弱電流を中性子束検出信号として発生させる。この微弱な中性子束検出信号は、第1の信号伝送ケーブル604により原子炉圧力容器601の外部に取り出されてプリアンプ606に伝送される。プリアンプ606は微弱な中性子束検出信号を増幅して出力する。プリアンプ606からの出力信号は、第2の信号伝送ケーブル607により原子炉建屋外にある信号処理部、具体的にはSRNM処理装置610に伝送される。そしてSRNM処理装置610がその入力信号から中性子束の発生状態を計算し、その結果を表示装置(図示を省略)に表示する。
なおプリアンプ606には、プリアンプ用電源供給ケーブル608により直流電源が供給されている。また第1の信号伝送ケーブル604、第2の信号伝送ケーブル607、およびプリアンプ用電源供給ケーブル608は厚鋼電線管611により保護されており、第1の信号伝送ケーブル604用の厚鋼電線管611は、貫通部612において原子炉格納容器605を貫通している。
図7にプリアンプ(図7中ではプリアンプ701としてある)の構成とプリアンプ701における各ケーブルの取合いを示す。プリアンプ701には、第1の信号伝送ケーブル702(図6の信号伝送ケーブル604に対応)から中性子束検出信号が入力する。その入力信号は、コンデンサ703を介してアンプ素子704に入力して増幅され、プリアンプ出力として第2の信号伝送ケーブル705(図6の信号伝送ケーブル607に対応)に出力される。またプリアンプ701では、図6の起動領域用核分裂電離箱603において電荷を出力するための電圧を掛ける必要のあることから、コンデンサ703の前段で第1の信号伝送ケーブル702にプリアンプ用電源供給ケーブル706により電圧が掛けられている。
ここで、第1の信号伝送ケーブル702、第2の信号伝送ケーブル705および電源電圧供給ケーブル706には、それぞれ同軸型のシールドケーブルが用いられている。すなわち信号伝送ケーブル702は、芯線707と、芯線707に対して中心軸を共有するように配された電位形成シールド710を有し、芯線707と電位形成シールド710の間で信号用電位を形成するようにされている。信号伝送ケーブル705も同様で、芯線708と、芯線708に対して中心軸を共有するように配された電位形成シールド711を有し、芯線708と電位形成シールド711の間で信号用電位を形成するようにされている。またプリアンプ用電源供給ケーブル706も同様に、芯線709と、芯線709に対して中心軸を共有するように配された電位形成シールド712を有し、芯線709と電位形成シールド712の間で電源供給用電位を形成するようにされている。また、伝送信号が特に微弱である信号伝送ケーブル702につては、電位形成シールド710の外側をさらに外付けのシールド713で同軸的に被覆するようにされている。
このようなSRNMでは、特に起動領域用核分裂電離箱とプリアンプの間において微弱な中性子束検出信号を伝送することから、電磁結合、静電結合等の空間伝播ノイズの影響を大きく受け易い。このため中性子束検出信号の周波数帯域である数100kHzから数10MHzについてのノイズ対策が必要とされる。以下ではこのノイズ対策について説明する。
ノイズ対策においては基本として、信号伝送ケーブルなどに上述のような同軸型のシールドケーブルを用いる。そしてそれぞれのシールド710、711、712を、プリアンプ701の筐体を共通の接地用導体として共通の接地点715で接地する。また信号伝送ケーブル702の外付けシールド713も接地点714で接地されている。ここで、接地点714は、図示を省略してあるが、例えばプリアンプ701の設置に用いられているプリアンプ設置ユニットの筐体に設けられ、そのプリアンプ設置ユニット筐体を介することで接地点715と共通になっている。このように信号伝送ケーブル702の外付けシールド713をシールドケーブルの電位形成シールド710と共通の接地点で接地することは、できれば避けたいが、実際的にはそのようにせざるを得ないものである。
なお、信号伝送ケーブルのノイズ対策については、シールドに一般的な導電性部材を用いる方法(例えば特許文献1)、電線管を電波遮蔽体で被覆したものを用いる方法(例えば特許文献2)、複数の通信線を互いに絶縁の取れた二重のシールドで被覆し、それぞれのシールドを別の点で接地することでシールド効果を高めた方法(例えば特許文献3)などが知られている。また特許文献4には、二重シールドしたシールドケーブルの外側シールドを接地するについて、絶縁耐圧をもって浮かせるためのコンデンサを介在させる方法が開示されている。
特開平5−281363号公報 特開2000−56027号公報 特開平8−153545号公報 特開平7−111979号公報
従来のSRNMでは上記のようなノイズ対策がとられ、これにより信号伝送ケーブルなどへのノイズの混入を防いでいた。しかしSRNMでの中性子束監視の精度をさらに高めようとする場合に、信号伝送ケーブル、特に中性子束検出信号を伝送する信号伝送ケーブルにおけるノイズレベルが必ずしも満足のいくものでなかった。そこでその原因を追求したところ、上記のように避けることができないこととしてなされている信号伝送ケーブルのシールドと外付けシールドの共通接地点への接地に起因していることがわかってきた。すなわち、伝送信号の基準電位を与えるシールドへの混入を外付けシールドで遮断されたノイズが外付けシールドから接地に流れ、この接地に流れたノイズが共通の接地点を介して信号伝送ケーブルのシールドに入り込むことが最も大きな原因になっていることがわかってきた。
ここで、接地からシールドへノイズが混入するのを防止するためにコンデンサを介在させるという手法は広く知られている。そして、図7では省略してあるが、従来のSRNMでもその手法は用いられているものの、それでもなお共通接地点を介してのノイズの混入を十分に防ぐことができていないのが実情である。
本発明は、SRNMにおける以上のような事情を背景になされたものであり、伝送信号へのノイズの混入をより有効に防止することのできる中性子監視装置の提供を目的としている。
上記目的のために本発明では、原子炉の中性子束を検出して中性子束検出信号を出力する中性子束検出器、前記中性子束検出信号を増幅するプリアンプ、前記プリアンプの出力から中性子束の発生状態を計算する信号処理部、および前記中性子束検出信号や前記プリアンプからの出力信号を伝送する信号伝送ケーブルを含み、前記信号伝送ケーブルとして、芯線との間で信号用電位を形成する電位形成シールドを有するとともに、前記電位形成シールドの外側に一つ以上の外側シールドを有したシールドケーブルが用いられ、そして前記電位形成シールドが前記プリアンプの筐体を介して接地され、前記一つ以上の外側シールドにおける最外外側シールドが前記電位形成シールドと接地用導体を共通にして接地されてなる中性子監視装置において、前記最外外側シールドの前記接地に、前記最外外側シールドに生じている対地間静電容量よりも静電容量の小さなコンデンサを介在させたことを特徴としている。
また本発明では上記のような中性子監視装置について、前記プリアンプの筐体がコンデンサを介在して上記接地用導体に接続して接地されてなるようにしている。

また本発明では上記のような中性子監視装置について、前記最外外側シールドのコンデンサを介した接地にさらにインダクタンス素子を介在させるようにしている。
また本発明では上記目的のために、原子炉の中性子束を検出して中性子束検出信号を出力する中性子束検出器、前記中性子束検出信号を増幅するプリアンプ、前記プリアンプの出力から中性子束の発生状態を計算する信号処理部、および前記中性子束検出信号や前記プリアンプからの出力信号を伝送する信号伝送ケーブルを含み、前記信号伝送ケーブルとして、芯線との間で信号用電位を形成する電位形成シールドを有したシールドケーブルが用いられ、そして前記電位形成シールドが前記プリアンプの筐体を介して接地されてなる中性子監視装置において、前記信号伝送ケーブルを外付けシールドで被覆し、そして前記外付けシールドを前記電位形成シールドと接地用導体を共通にして接地させるについて、その接地に、前記外付けシールドに生じている対地間静電容量よりも静電容量の小さなコンデンサを介在させたことを特徴としている。

本発明では、多重シールドのシールドケーブルにおける最外外側シールドまたはシールドケーブルをさらに被覆する外付けシールドの接地にコンデンサを介在させ、このコンデンサに、伝送信号の周波数帯域において高いインピーダンスを与えるようにしている。このため本発明によれば、最外外側シールドや外付けシールドにおけるノイズが電位形成シールドに流れて伝送信号に混入するのを効果的に防止することができ、信号伝送ケーブルにおける伝送効率を高めることができる。
以下、本発明を実施する上で好ましい形態について説明する。図1に第1の実施形態による中性子監視装置の構成を示す。なお図1では、中性子監視装置におけるノイズ対策に関する要部だけを示し、他の構成部分は省略してあるが、その省略部分は図6におけるそれと基本的に同様である。本実施形態は、図外の中性子束検出器からの中性子束検出信号をプリアンプ101に伝送する第1の信号伝送ケーブル102とプリアンプ101からの出力信号を図外のSRNM処理装置に伝送する第2の信号伝送ケーブル105に二重シールドの同軸ケーブルを用い、またコンデンサ103の前段で第1の信号伝送ケーブル102に電圧を掛けるプリアンプ用電源供給ケーブル106に一般的な一重シールドの同軸ケーブルを用い、そしてプリアンプ101を金属製のプリアンプ設置ユニット114に収納する場合である。
二重シールド同軸ケーブルである信号伝送ケーブル102と信号伝送ケーブル105は、芯線107、絶縁体108、芯線107との間で信号用電位を形成する電位形成シールド109、絶縁体110、および外側シールド111を同心的に重ねた構造とされている。一方、一重シールドの同軸ケーブルであるプリアンプ用電源供給ケーブル106は、芯線112にこの芯線112との間で電源供給用電位を形成する電位形成電位形成シールド113を同心的に重ねた構造とされている。
これらのケーブルは、それぞれのプリアンプ101における結線が全てプリアンプ設置ユニット114の中で処理されており、それぞれのシールドの接地が以下のようになされている。信号伝送ケーブル102と信号伝送ケーブル105については、電位形成シールド109をプリアンプ101の筐体に接地するとともにプリアンプ101の筐体をプリアンプ設置ユニット114の筐体に接地し、外側シールド111をプリアンプ設置ユニット114の筐体に接地し、さらにプリアンプ設置ユニット114の筐体を接地する。したがって電位形成シールド109と外側シールド111は、プリアンプ設置ユニット114の筐体を共通の接地導体として接地されることになる。一方、プリアンプ用電源供給ケーブル106については、電位形成シールド113をプリアンプ101の筐体に接地する。このような接地構造において本発明では、外側シールド111の接地にコンデンサ115を介在させ、プリアンプ101の筐体の接地にはコンデンサ116を介在させる。
コンデンサ115とコンデンサ116は、信号伝送ケーブル102や105で伝送される信号の周波数帯域のノイズが接地を介して伝播するのを防止するのに機能する、つまり一種のフィルタとして機能する。そのような機能を実現するにはコンデンサ115やコンデンサ116に以下のようにして導かれる定数(静電容量)を設定する。まずコンデンサ115の定数について説明する。信号伝送ケーブル102と信号伝送ケーブル105にはその敷設状態において対地間静電容量117が存在するが、この対地間静電容量117をC2G、コンデンサ115の静電容量をC2Eとすると、それぞれのインピーダンスは、周波数Fにおいて、1/(2πF・C2G)と1/(2πF・C2E)となる。そしてこの両インピーダンスを、伝送信号の周波数帯域について、1/(2πF・C2E)>1/(2πF・C2G)となるようにすることで、外側シールド111におけるノイズが外側シールド111の接地に流れるのを防止することができる。以上は定性的な議論であり、実際上での定量的な問題には必ずしもそれほどの厳格性は必要でなく、例えば、C2Gが1nFだとすると、C2Eを100pF程度に設定することで十分な効果が得られる。
次に、コンデンサ116の定数について説明する。コンデンサ116については、プリアンプ101の接地先であるプリアンプ設置ユニット114の筐体の導体抵抗よりもコンデンサ116のインピーダンスが大きくなるようにすることで、接地を介してノイズが電位形成シールド109に流れるのを防止することができる。そのためには、プリアンプ設置ユニット114の筐体の導体抵抗をRS、接地コンデンサ116の静電容量をCPEとすると、コンデンサ116のインピーダンスZPEは、周波数Fにおいて、1/(2πF・CPE)となるので、このインピーダンスが伝送信号の周波数帯域について、ZPE>RSとなるようにコンデンサ116の定数を設定する。例えば導体抵抗RSが0.1Ωであって、伝送信号の周波数が100kHz〜10MHzの範囲であれば、CPE<0.16μFとなり、例えば0.1μF程度に設定するのが適切である。
本実施形態における効果に関する解析データの例を図2に示す。図2は、中性子束検出信号を伝送する信号伝送ケーブル102における信号の伝送割合CS(dB)とノイズの伝送伝送割合CS(dB)の差を伝送効率CT=CS−CSとして、周波数と相関させて解析的に評価したデータである。伝送効率CTが大きいほど、ノイズに比較して信号が良好に伝送されていることを示している。図2において、外側シールド111を接地した場合(202)としない場合(201)を比較すると、接地しない場合は外側シールド111が有効とならないために電位形成シールド109にノイズが混入し、接地した場合に対して大幅に伝送効率が低下している。また外側シールド111を接地する場合でも、コンデンサを介在させる接地の場合(203)はコンデンサを介在させない接地の場合(202)に比べ有意に伝送効率が向上している。
以上のように第1の実施形態においては、信号伝送ケーブルに二重シールド同軸ケーブルを用い、その電位形成シールド109と外側シールド111を、プリアンプ設置ユニット114の筐体を共通の接地用導体として接地するについて、外側シールド111の接地に伝送信号の周波数帯域のノイズが伝播するのを防止するコンデンサ115を介在させるようにし、このコンデンサ115により、外側シールド111におけるノイズが電位形成シールド109に流れるのを効果的に防止するようにしている。この結果、信号伝送ケーブル102や105における伝送効率を有意に高めることができる。
図3に第2の実施形態による中性子監視装置の構成を示す。図3でも図1の場合と同様に、中性子監視装置におけるノイズ対策に関する要部だけを示し、他の構成部分は省略してある。本実施形態は、中性子束検出信号をプリアンプ301に伝送する第1の信号伝送ケーブル302とプリアンプ301からの出力信号を伝送する第2の信号伝送ケーブル303に一重シールドの同軸ケーブルを用い、そしてこれらのケーブルをさらに外付けのシールド307で同心的に被覆する場合である。
一重シールドの同軸ケーブルである信号伝送ケーブル302と信号伝送ケーブル303は、芯線304、絶縁体305、および芯線304との間で信号用電位を形成する電位形成シールド306を同心的に重ねた構造で構成されている。これらのケーブルを被覆する外付けシールド307は、例えばシールドメッシュ(金属編組)、金属箔のシールドテープ、あるいは金属管などの適宜なシールド材料を用いて形成され、信号伝送ケーブル302や信号伝送ケーブル303の外周との間に絶縁体を介在させてこれらケーブルを被覆するように構成される。ここで、外付けシールド307と信号伝送ケーブル302や信号伝送ケーブル303の外周との間に介在する絶縁体は、信号伝送ケーブル302や信号伝送ケーブル303の絶縁被覆であってもよく、通常はそれを利用することになる。
信号伝送ケーブル302と信号伝送ケーブル303は、それぞれのプリアンプ301における結線が全てプリアンプ設置ユニット308の中で処理されており、それぞれの電位形成シールド306と外付けシールド307の接地が以下のようになされている。すなわち電位形成シールド306をプリアンプ301の筐体に接地するとともに、プリアンプ301の筐体をプリアンプ設置ユニット308の筐体に接地し、外付けシールド307をプリアンプ設置ユニット308の筐体に接地し、さらにプリアンプ設置ユニット308の筐体を接地する。そしてプリアンプ設置ユニット308の筐体の接地には、第1の実施形態におけるコンデンサ116と同様のコンデンサ309を介在させ、一方外付けシールド307の接地には、第1の実施形態におけるコンデンサ115と同様のコンデンサ310を介在させ、さらにインダクタンス素子311を介在させている。
このように外付けシールド307の接地に、コンデンサ310とインダクタンス素子311を直列に接続して介在させる場合、コンデンサ310の静電容量をC、インダクタンス素子311のインダクタンスをLとすると、1/(2π√(LC))の共振周波数においてもっとも信号を通過させ、コンデンサ単独の場合よりも効果的なフィルタとして機能する。例えば、100kHzから10MHzまでの信号を扱う場合、10MHz以上に共振点を設定すればよく、仮に、Cの値を100pFとすると、インダクタンス素子311にはそのインダクタンスLに2.5μH以上、例えば10μHの値を設定すればよいことになる。
本実施形態における効果に関する解析データの例を図4に示す。図4は、図2と同じ条件で伝送効率を解析的に評価したものである。図4において、外付けシールド307をコンデンサ310のみの介在で接地した場合(401)とコンデンサとインダクタンス素子の介在で接地した場合(402)を比較すると、後者(402)の方で伝送効率が有意に高くなっていることが分かる。
以上のように第2の実施形態においては、信号伝送ケーブルに一重シールドの同軸ケーブルを用い、この一重シールド同軸ケーブルをさらに外付けシールド307で被覆するようにし、その各シールドを共通の接地用導体で接地するについて、外付けシールド307の接地にコンデンサ310を介在させるとともにインダクタンス素子311を介在させるようにし、このコンデンサ310とインダクタンス素子311により、外付けシールド307におけるノイズが信号伝送ケーブルの電位形成シールド306に流れるのを防止するようにしている。この結果、信号伝送ケーブル302や303における伝送効率をより一層高めることができる。
また本実施形態のように、信号伝送ケーブルを外付けシールドで被覆する構成は、既設の中性子監視装置における信号伝送ケーブルをそのまま用いる条件でノイズ対策を強化するような場合に有用であり、既設の中性子監視装置における状況に応じたノイズ対策を可能とする。
図5に第3の実施形態による中性子監視装置の構成を示す。図5でも図1の場合と同様に、中性子監視装置におけるノイズ対策に関する要部だけを示し、他の構成部分は省略してある。本実施形態は、中性子束検出信号を伝送する第1の信号伝送ケーブル506に二重シールドの同軸ケーブルを用い、このケーブルをさらに外付けのシールド507で同心的に被覆する場合である。
二重シールドの同軸ケーブルである信号伝送ケーブル506は、芯線501、絶縁体502、芯線501との間で信号用電位を形成する電位形成シールド503、絶縁体504、および外側シールド505を同心的に重ねた構造で構成されている。この信号伝送ケーブル506とこれを覆う外付けシールド507の接地は以下のようになされている。すなわち電位形成シールド503をプリアンプ108の筐体に接地するとともに、プリアンプ508の筐体をプリアンプ設置ユニット510の筐体に接地し、また外側シールド505と外付けのシールド507をプリアンプ設置ユニット510の筐体に接地し、さらにプリアンプ設置ユニット510の筐体を接地している。そしてプリアンプ設置ユニット510の筐体の接地にコンデンサ509を介在させ、また外側シールド505の接地にコンデンサ511を介在させ、外付けのシールド507の接地にコンデンサ512を介在させている。これらのコンデンサ509、511、512の機能は第1の実施形態における各コンデンサと同様である。
以上のように第3の実施形態においては、信号伝送ケーブルに二重シールドの同軸ケーブルを用い、この二重シールド同軸ケーブルをさらに外付けシールド507で被覆するようにしている。これは信号伝送ケーブルにおけるシールドを三重にしたのと実質的に同じである、つまり内側の電位形成シールドに二つ以上の外側シールドを重ねたのと実質的に同じであるが、このようにシールドを多重化することにより、必要に応じたノイズ低減効果を自由に実現することができるようになる。またシールドを多重化した場合、その一つ以上の外側シールドにおける最外外側シールドについて、その接地にコンデンサを介在させるのが最も有効で効率的であるが、本実施形態のように最外外側シールド以下外の外側シールドについてもコンデンサを接地に介在させることで、さらに一層ノイズ遮断効果を高めることがで、したがって信号伝送ケーブルにおける伝送効率をさらに一層高めることができる。
本発明は、中性子監視装置について、その信号伝送ケーブルにおける伝送効率を高めることができ、より高精度な中性子束の監視を可能とする。このような本発明は、原子力発電プラントに有用のものとして利用することができる。
第1の実施形態による中性子監視装置の要部の構成を示す図である。 第1の実施形態における効果を説明する図である。 第2の実施形態による中性子監視装置の要部の構成を示す図である。 第2の実施形態における効果を説明する図である。 第3の実施形態による中性子監視装置の要部の構成を示す図である。 従来における中性子監視装置の代表的な構成を示す図である。 図6の中性子監視装置におけるプリアンプの構成とそのプリアンプにおけるケーブルの取合いを示す図である。
符号の説明
101 プリアンプ
102 第1の信号伝送ケーブル
105 第2の信号伝送ケーブル
107 二重シールドの信号伝送ケーブルの芯線
109 二重シールドの信号伝送ケーブルの電位形成シールド
111 二重シールドの信号伝送ケーブルの外側シールド
114 プリアンプ設置ユニット
115 外側シールドの接地に介在するコンデンサ
116 プリアンプの接地に介在するコンデンサ
117 信号伝送ケーブルの敷設時の対地間静電容量

Claims (4)

  1. 原子炉の中性子束を検出して中性子束検出信号を出力する中性子束検出器、前記中性子束検出信号を増幅するプリアンプ、前記プリアンプの出力から中性子束の発生状態を計算する信号処理部、および前記中性子束検出信号や前記プリアンプからの出力信号を伝送する信号伝送ケーブルを含み、前記信号伝送ケーブルとして、芯線との間で信号用電位を形成する電位形成シールドを有するとともに、前記電位形成シールドの外側に一つ以上の外側シールドを有したシールドケーブルが用いられ、そして前記電位形成シールドが前記プリアンプの筐体を介して接地され、前記一つ以上の外側シールドにおける最外外側シールドが前記電位形成シールドと接地用導体を共通にして接地されてなる中性子監視装置において、
    前記最外外側シールドの前記接地に、前記最外外側シールドに生じている対地間静電容量よりも静電容量の小さなコンデンサを介在させたことを特徴とする中性子監視装置。
  2. 前記プリアンプの筐体がコンデンサを介在して上記接地用導体に接続して接地されてなる請求項1に記載の中性子監視装置。
  3. 前記最外外側シールドのコンデンサを介した接地にさらにインダクタンス素子を介在させた請求項1または請求項2に記載の中性子監視装置。
  4. 原子炉の中性子束を検出して中性子束検出信号を出力する中性子束検出器、前記中性子束検出信号を増幅するプリアンプ、前記プリアンプの出力から中性子束の発生状態を計算する信号処理部、および前記中性子束検出信号や前記プリアンプからの出力信号を伝送する信号伝送ケーブルを含み、前記信号伝送ケーブルとして、芯線との間で信号用電位を形成する電位形成シールドを有したシールドケーブルが用いられ、そして前記電位形成シールドが前記プリアンプの筐体を介して接地されてなる中性子監視装置において、
    前記信号伝送ケーブルを外付けシールドで被覆し、そして前記外付けシールドを前記電位形成シールドと接地用導体を共通にして接地させるについて、その接地に、前記外付けシールドに生じている対地間静電容量よりも静電容量の小さなコンデンサを介在させたことを特徴とする中性子監視装置。
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