JP4360497B2 - 電気触覚提示装置及び電気触覚提示方法 - Google Patents

電気触覚提示装置及び電気触覚提示方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気触覚提示装置及び電気触覚提示方法に関するものである。
電気触覚提示装置(電気触覚ディスプレイ)は皮膚上の電極から皮膚下の感覚神経を直接刺激する触覚提示装置である。図2に2次元マトリクス状に配置した電極による基本的な電気刺激手法を示す。各電極はハーフブリッジ(Half Bridge)回路として知られる2つのスイッチにより電流源とグランドに接続することが可能である。このスイッチを切り替えることにより、各電極は電流源(電流源電極)、あるいはグランド(グランド電極)として働く。刺激したい場所の電極を電流源、その他の電極をグランドとすることにより、皮膚下に電流源電極からグランド電極に向う電流経路を形成して神経軸索を刺激する。
ここで、電極間の距離が密になった場合を考える。このとき電流源電極とグランド電極の間の距離が短くなるため、皮膚下に形成される電流経路は浅くなる。このため深部に存在する神経軸索を充分に刺激できなくなるという問題が生じる。具体的には指先皮膚の場合、人間の触覚解像度は1.5mm程度であるため、電極は1.5mm程度で並べたい。しかし皮膚下の神経を刺激するための適正な電流源電極とグランド電極の距離は約2〜3mmであるため上述の問題は非常に重要な問題となる。
もし図2のスイッチング回路において、ハイインピーダンスモード(2つのスイッチを両方開放した状態)が可能であれば、電流源電極の隣をハイインピーダンス電極とし、少しはなれた場所をグランド電極にすることによって電流源とグランドの間の距離を広げることが可能となるのでこの問題は生じない(図3右図)。非特許文献1には、スイッチを二つとも開いたハイインピーダンスモードと、二つとも閉じたショートモードを提供するスイッチング回路が開示されている。
ここで、実際に上記システムを組み込み機器として設計する場合、スイッチ回路部分の小型化のためにはハーフブリッジ回路を多数収めた集積回路を用いる必要がある。しかしながら、高電圧に対応する集積回路に採用されているハーフブリッジ回路にはハイインピーダンスモード、ショートモードは無い。これは高圧用ハーフブリッジの主な用途がマイクロマシンの制御であり、その用途ではこれらのモードが不要なばかりか有害であるためであると考えられる。したがって、実際に利用できる集積回路はハイインピーダンスモードを持っていないためこの手法は利用することが出来ない。
高橋、梶本、川上、舘 "走査型電気触覚ディスプレイを用いた刺激提示について"日本バーチャルリアリティ学会第7回大会論文集 (2002年9月東京)pp.145-148,2002。
本発明の目的は、アレイ状の電極を用いた電気刺激において、電極間隔が狭い場合であっても、触覚刺激の空間解像度を落とすことなく、深部の神経軸索を良好に刺激することにある。
上記課題を解決するために本発明が採用した技術手段は、一つ又は複数の電流源と、複数の電極から構成されるアレイ電極と、各電極を電流源あるいはグランドに切り替え自在に接続するスイッチング回路と、スイッチング回路により、電流源に接続する電極とグランドに接続する電極を選択すると共に、選択した電極を切り替える電極選択切替手段と、を有し、電極選択切替手段は、刺激をしたい位置の一つ又は複数の電極を電流源に接続して電流源電極とし、電流源電極を所定時間間隔で切り替えることで触覚提示を行う第1電極選択切替手段と、電流源電極の近傍電極を、電流源とグランドとに前記所定時間間隔よりも短い時間間隔で交互に切り替え接続する第2電極選択切替手段と、を有する電気触覚提示装置である。
本発明が採用した他の技術手段は、複数の電極から構成されるアレイ電極の一つ又は複数の電極を選択して電流源に接続して電流源電極とすると共に、電流源電極の近傍電極を電流源とグランドとに交互に切り替え接続し、かつ、近傍電極以外の複数の電極をグランドに接続してグランド電極とすることで、電流源電極とグランド電極とを近傍電極を存して離間させて電流源電極から電気刺激を行うステップを有し、前記ステップにおける電流源電極を所定時間間隔で切り替えることで触覚提示を行うことを特徴とする電気触覚提示方法である。電流源電極の近傍電極の切り替えは、触覚提示のための切り替えよりも高速である。
アレイ電極を用いた電気触覚提示では、刺激したい位置の電極(電流源電極)を電流源に、その他の電極をグランドに接続することで、皮膚下の神経軸索部位において、電流源電極からグランドに向かって電流経路が形成されて、神経軸索を刺激する。本発明では、複数の電極から構成されるアレイ電極の一つ又は複数の電極を選択して電流源に接続して電流源電極とすると共に、電流源電極の近傍電極を電流源とグランドとに交互に切り替え接続し、かつ、近傍電極以外の複数の電極をグランドに接続してグランド電極とすることで、電流源電極とグランド電極とを近傍電極を存して離間させて電流源電極から電気刺激を行う。刺激したい位置の電極の近傍の複数の電極を、電流源、グランドに高速で切り替えて接続することで、これらの近傍電極に流入/流出する電流量の時間平均を調整することができる。一つの好ましい態様では、近傍電極の電流量の時間平均が0となるように切替タイミングを調整するが、刺激したい位置の電極(電流源電極)と近傍電極との間に直接の電流経路が形成され難くいものであれば(電流源電極からグランド電極へ主電流経路が形成されれば)、電流量の時間平均は必ずしも0でなくてもよい。刺激したい位置の電極(電流源電極)と近傍電極を存して離隔したグランド電極との間で、皮膚下深部を通る電流経路が形成されることで、皮膚下深部の神経軸索の刺激が可能となる。
電気触覚提示装置は、各電極と電流源、各電極とグランドとの接続を時間的に切り替えて、刺激したい位置の電極、グランド電極の選択を変化させることでアレイ電極により情報提示を行う。上記近傍電極における電流源とグランドとの接続の切替は、情報提示のための電流源とグランドとの接続の切替よりも高速で行う。これらの切替を行うためのスイッチング回路は、一つの好ましい態様では、ハーフブリッジ回路である。ハーフブリッジ回路は択一的に開閉する2つのスイッチを備えており、一方のスイッチを閉じること(他方のスイッチが開放)で電極と電流源が電気的に接続され、他方のスイッチを閉じること(一方のスイッチが開放)で電極とグランドが電気的に接続される。
本明細書において、「近傍電極とは、刺激をしたい場所の電極(通常一つの電極であるが、複数の電極でもよい)の近傍の少なくとも一部の複数の電極を意味する。「近傍」とは、刺激したい位置の電極の隣位の電極に限定されず、さらに二つ隣り(隣位の電極の隣位)の電極を含めても良い。
アレイ状の電極を用いた電気刺激において、電極間隔が狭い場合に充分な刺激が出来ないという問題に対して、刺激の空間解像度を落とすことなく、刺激量を増やすことができる。
[A]電気触覚提示装置
図1は、本発明に係る電気触覚提示装置のシステム全体図であり、コンピュータ、電流源、スイッチング回路、刺激電極を有している。刺激電極は、複数の電極から構成されるアレイ電極であり、アレイ電極を構成する各電極と電流源とがスイッチング回路を介して電気的に接続されており、コンピュータからの制御信号によって刺激電極における電流源電極を選択して電流を供給し、電流が供給された電極から刺激を行う。
図2に2次元マトリクス状に配置したアレイ電極を用いた基本的な電気刺激手法を示す。各電極はハーフブリッジ(Half Bridge)回路として知られる2つのスイッチS1,S2により電流源とグランドとに選択的に接続することが可能である。スイッチS1,S2を切り替えることにより、各電極は電流源、あるいは、グランドに電気的に接続される。図2の例では、各電極は、スイッチ回路の上部スイッチS1を介して電流源に電気的に接続されて、電流源電極(アノード電極)Aを構成する一方、各電極は、スイッチ回路の下部スイッチS2を介してグランドに電気的に接続されて、グランド電極Gを構成する。刺激したい場所の電極を電流源に接続し、その他の電極をグランドに接続することにより、皮膚下に電流経路を形成して、神経を刺激する。さらに、この刺激点(刺激したい位置の電極の選択)を時間的に切り替えることによってアレイ電極によって面的な情報を提示する。
電気触覚提示を行うアレイ電極は、複数の電極を密に配設することで構成されており、電流源電極とグランド電極の間の距離が短くなるため、皮膚下に形成される電流経路が浅くなる。このため深部に存在する神経軸索Nを充分に刺激できなくなるという問題が生じる。具体的には指先皮膚の場合、人間の触覚解像度は1.5mm程度であるため、電極は1.5mm程度で並べたい。しかし皮膚下の神経を刺激するための適正な電流源電極とグランド電極の距離は約2〜3mmであるため上述の問題は非常に重要な問題となる。
もしハイインピーダンスモードが可能であれば、図3右図に示すように、電流源電極Aの近傍領域の電極をハイインピーダンス電極Hとし、少しは離れた場所をグランド電極Gにすることによって電流源とグランドの間の距離を広げることが可能となる。これに対して本発明は、ハイインピーダンスモードを用いることなく、この問題を解決するものである。
ここで、一つの解決手段として、図4のように電流源電極を一つではなく、複数用意し、等価的に電流源電極を大きくすることで皮膚深部まで電流を到達させる方法が採用し得る。実際この手法は、ハイインピーダンス電極を用いないにもかかわらず神経刺激という点では良好に働く。その理由は次のようなものである。
電流源電極からグランド電極までのインピーダンス(抵抗)を、皮膚浅部を通過する成分と皮膚深部を通過する成分に分けて考察する。皮膚浅部に関してはほぼ図5の様にモデル化できる。隣り合った一対の電流源電極−グランド電極間の皮膚浅部抵抗値をRと置くと、電流源−グランド間の全体の皮膚浅部抵抗値は電流源電極−グランド電極の対の個数に反比例する。図5の場合、電流源電極が一つの場合にはR/4であるが、4つの電極を電流源電極として用いた場合にはR/8となる。一般に電流源電極個数がNのとき、周囲の電極数はNの平方根に比例するため、皮膚浅部抵抗値はNの平方根に反比例して減る。その一方で、皮膚深部を通過する経路の抵抗値は、明らかに接触面積、すなわち電流源電極の個数Nに反比例して減少する。この二つの事実から、電流源電極を増やしたとき相対的に皮膚深部を通過する経路の抵抗値がより減少するため、皮膚深部が主な電流経路となる。この結果、神経軸索Nをより容易に刺激できたものと考えられる(なおここでは2次元マトリクス電極の場合を考察したが、1次元アレイ電極でも同様である)。
しかしこの手法にも一つの欠点がある。それは複数の電極を同時に電流源として用いているために、折角の高い電極密度が生かせず、提示される触覚刺激の空間解像度が落ちてしまうという問題である。
そこで、以下に述べる解決手段を提案する。提案する解決手段は、図6のように複数の電極を電流源として用いると同時に、選択する電極を高速で切り替える手法である。図6のX状態では5つの電極のうち2,3の電極を電流源とし、Y状態では3,4の電極を電流源とする。この切り替えは図2で示した面パターン提示のための電極切り替えより高速である。具体的には、図2における切り替えのための切り替えは500μs 〜10ms程度の間隔で行われるが、ここでの切り替えは10μs〜1ms 程度で行われる。切り替えは1回でも多数回でも良い。
この電極の高速局所切り替えが神経軸索に与える影響を考えると、神経軸索の時定数と同程度かそれ以上に高速に切り替えているために、神経軸索にとっては状態X,Yにおける電場の平均の電場を受けて活動することと等価になる。電極2,4に関して考えると、半分の時間だけグランドに接続され、残りの半分の時間だけ電流源に接続されるため、時間的な平均としては図6の右図に示すように、電流の出入りが無い、ハイインピーダンス状態であるとみなすことが出来る。この状態は図3右図に示した理想的な状態である。
図7に2次元マトリクス電極の場合の高速切り替え手法の例を示す。図7(A)は、刺激したい位置の電極(電流源電極)Sを構成する一つの電極と、刺激したい位置の電極(電流源電極)Sの近傍電極との位置関係を示したものである。ここでは、近傍電極1〜8は、刺激したい位置の電極(電流源電極)Sの上下左右の4つの電極2,4,5,7及び対角の4つの電極1,3,6,8からなる「8−近傍」の電極である。
図7(B)は、「刺激したい位置の電極S、上下隣位の電極2,7の3つの電極が電流源に接続される第1状態」と「刺激したい位置の電極S、左右隣位の電極4,5の3つの電極が電流源に接続される第2状態」との間で高速切り替えが行われる。電極2,4,5,7は、電流源に接続されていない時は、グランドに接続されている。その他の電極は、グランドに接続されている。近傍電極2,4,5,7に関して考えると、半分の時間だけグランドに接続され、残りの半分の時間だけ電流源に接続されるため、時間的な平均としては電流の出入りが無い、ハイインピーダンス状態であるとみなすことが出来る。
図7(C)は、「刺激したい位置の電極S、左隣の電極4、下隣の電極7、左斜下隣の電極6の4つの電極が電流源に接続される第1状態」、「刺激したい位置の電極S、右隣の電極5、下隣の電極7、右斜下隣の電極8の4つの電極が電流源に接続される第2状態」、「刺激したい位置の電極S、上隣の電極2、右斜上隣の電極3、右隣の電極5の4つの電極が電流源に接続される第3状態」、「刺激したい位置の電極S、上隣の電極2、左斜上隣の電極1、左隣の電極4の4つの電極が電流源に接続される第4状態」の順で順次高速切り替えが行われる。電極1〜8は、電流源に接続されていない時は、グランドに接続されている。その他の電極は、グランドに接続されている。上下左右の近傍電極2,4,5,7に関して考えると、半分の時間だけグランドに接続され、残りの半分だけ電流源に接続されるため、時間的な平均としては電流の出入りが無い、ハイインピーダンス状態であるとみなすことが出来る。対角の近傍電極1,3,6,8に関しても電流源またはグランドに接続され続ける場合に比べて時間的な平均として電流の出入りの少ない状態となる。
図7(D)は、「刺激したい位置の電極S、左隣の電極4、下隣の電極7、左斜下隣の電極6、右隣の電極5、右斜下隣の電極8の6つの電極が電流源に接続される第1状態」、「刺激したい位置の電極S、上隣の電極2、右斜上隣の電極3、右隣の電極5、下隣の電極7、右斜下隣の電極8の6つの電極が電流源に接続される第2状態」、「刺激したい位置の電極S、上隣の電極2、右斜上隣の電極3、右隣の電極5、左斜上隣の電極1、左隣の電極4の6つの電極が電流源に接続される第3状態」、「刺激したい位置の電極S、上隣の電極2、左斜上隣の電極1、左隣の電極4、下隣の電極7、左斜下隣の電極6の6つの電極が電流源に接続される第4状態」の順で順次高速切り替えが行われる。電極1〜8は、電流源に接続されていない時は、グランドに接続されている。その他の電極は、グランドに接続されている。対角の近傍電極1,3,6,8に関して考えると、半分の時間だけグランドに接続され、残りの半分の時間だけ電流源に接続されるため、時間的な平均としては電流の出入りが無い、ハイインピーダンス状態であるとみなすことが出来る。上下左右の近傍電極2,4,5,7に関しても電流源またはグランドに接続され続ける場合に比べて時間的な平均として電流の出入りの少ない状態となる。
図7では、刺激したい位置の一つの電極(電流源電極)Sと「8−近傍」の近傍電極1〜8について示したが、刺激したい位置の電極は複数であってもよく、近傍電極の設定の仕方は「8−近傍」に限定されるものではない。また、図7では2次元マトリクス状のアレイ電極を示したが、アレイ電極を構成する複数の電極の配置態様はマトリクス状のものに限定されず、例えば、直線あるいは曲線状の1次元の配列、ある電極を中心に同心円状に複数の電極が配列したものでもよい。
つまり提案した高速局所切り替えの手法は以下の様にまとめられる。
(1)ハイインピーダンスモードを持たないハーフブリッジ回路を用いた電気刺激で、
(2)神経軸索がその時定数以下の電気刺激を時間平均するという性質を用い、
(3)電流源−グランドの高速切り替えによって電極に流入/流出する電流量の時間平均を調整することで、
(4)電流流量が0(ハイインピーダンス)であるかのような状態を等価的に作り出し、
(5)最終的に深部の神経軸索の刺激を可能とする。
一般的には電流量の時間平均を0にするばかりでは無く、電極を電流源とする時間とグランドとする時間の比を自由に変えることにより、皮膚下に任意の平均電場を作ることが出来ることになる。
[B]視覚―触覚変換システム
本明細書では、一つの好ましい形態である視覚―触覚変換システムに基づいて本発明を説明する。また、本明細書で開示する視覚―触覚変換システムには、本発明に加えて、それぞれ独立して成立し得る幾つかの新規な技術的思想が盛り込まれており、以下の記載では、本発明のみならず、逐次これらの新規な技術的思想についても説明する。
視覚―触覚変換システムに具現化された技術的思想は、以下のとおりであり、[B−5]が本願発明に対応する。
ハードウエアに関して:
[B−1]低速なカメラを用いた際のハードウエア構成;
[B−2]指載せ台と電極先端の丸め;
[B−3]力センサによるボリューム調整;
[B−4]刺激電流・電圧の測定とその情報の利用。
神経電気刺激のアルゴリズムに関して:
[B−5]高速局所切り替え;
[B−6]刺激周期時間の削減。
[B−0]視覚―触覚変換システムの全体構成
図8は、本発明に係る高速局所切り替え手法を備えた視覚―触覚変換システムの全体構成を示す図である。本システムは、電気触覚ディスプレイとカメラとを有する。視覚―触覚変換システムは、一つの好ましい態様では、図9に示すようなマウス形のデバイスを有する。デバイスの上面にはアレイ電極から構成される電気触覚ディスプレイTが設けてあり、デバイスの下面にはカメラCが設けてある。アレイ電極は、64個の電極を、縦16列、横4列に配列して構成したマトリクス状の電極である。アレイ電極を構成する各電極の径は1mmであり、マトリクス状の電極において、縦方向の間隔は1.25mm、横方向の間隔は2.5mmである。64個の電極は、64チャネルのハーフブリッジ回路を介して、電流源、あるいは、グランドに選択的に接続される。
カメラは、1倍から16倍の倍率(magnification factor)に対応するように構成されている。いずれの倍率の場合であっても、カメラにより取得された画像の大きさは電気触覚提示ディスプレイの大きさと同じかそれより大きい。例えば、倍率が16であれば、1/16の部分画像は少なくとも縦方向に16画素(電極の数)だけ必要である。したがって、カメラは、少なくとも縦方向に256(=16×16)画素必要となる。また、カメラは、撮像素子としてCMOSイメージセンサを備えており、352×288画素で50[fps]の性能を有している。また、カメラにより取得された画像情報(352x288画素)から16x4の電極に対応する位置の濃淡値(一つの電極に対応する画素領域の画素値の平均値)が計算される。
視覚―触覚変換システムの制御部は、MPUと、触覚ディスプレイ用FPGAと、カメラ用FPGAと、から構成されている。MPUは、CMOSイメージセンサから入力された濃淡画像情報を、カメラ用FPGAを介して取得し、取得した情報に基づいて、触覚ディスプレイ用FPGAに刺激パターン情報の提示を指示する。触覚ディスプレイ用FPGAは、所定の刺激パターン情報を提示するように、ハーフブリッジ回路のスイッチを入り切りして、電極を、電流源あるいはグランドに選択的に接続して電流を電極に供給する。視覚―触覚変換システムは入力部を有しており、指からの押圧力、皮膚のインピーダンス、電流量のボリューム調整等の情報が入力される。入力情報に基づいて、必要に応じて、電極へ供給する電流を調節する。また、視覚―触覚変換システムは、入出力部を介してデスクトップコンピュータと間で情報のやり取りが可能である。
[B−1]カメラと組み合わせた視覚−触覚変換
[背景と目的]
触覚提示装置をカメラと組み合わせて。視覚―触覚変換を行うシステムとしてはOPTACONが知られている。OPTACONは小型カメラから入力された光学的情報をピンの振動に変換し、指先で文字や図形を読み取る装置である。OPTACONは、高速な画像計測装置(カメラ)の出力を直接各刺激ピンの刺激強度に対応付けている。OPTACONは機械振動を刺激に用いたが、本願の発明者らは電気刺激を用いた同様のシステムを開発した。OPTACONの場合は右手でカメラを持ち、左手に触覚を提示するのに対し、本願の発明者らが開発したデバイスでは、カメラが触覚提示装置に搭載されており、同じ手で扱うように構成されている。ここで、従来の視覚―触覚変換デバイスでは、機械刺激、電気刺激を問わずに、カメラおよび刺激の更新周期は200fps(frames per sec:一秒当たりフレーム数)程度であった。
現在カメラは携帯電話等の普及により小型化が進んでいる。こうした市場普及品を利用すれば、現在よりはるかに廉価な視覚-触覚提示装置を作成することが出来、視覚障害者への装置の普及に役立つと思われる。しかし現在普及している小型カメラは15fps程度の画像更新周期しか持たず、その情報をそのまま触覚提示に使うことが出来ない。なぜなら触覚は5ms程度の時間分解能を持つからである。そこで、低速カメラをいかにして視覚―触覚変換システムに採用できるかについて研究した。
[解決手段1(低速なカメラを用いた際の速度による補間)]
まず最新の画像と過去の画像から現在の速度を算出する。これは周知の画像間の相関演算により可能である。次に算出された速度を用い、今後の移動を予測し、その予測に合わせた刺激を行う。これにより例えばカメラ画像情報が15fps、つまり66msごとに取得される状況でも、200fps、つまり5msごとの刺激が可能となる。図10にこのときの状況を示す。カメラによる取得画像サイズは刺激領域に較べて充分に大きい。この例では右上の方向に移動していると計算され、このため刺激領域を右上に移動しながら刺激している。画像取得が66msごと、刺激が5msごとに行われる場合、一回の画像取得の旅に速度を算出し、その速度と画像に基づき66÷5=13回分の刺激が生成される。なお速度検出に関しては、画像間の相関計算は非常に計算コストが高いので別手段を用意するのがより望ましい。例えば機械式、あるいは光学式のマウスに使われている速度検出機構を別途用意することが考えられる。
[解決手段2(インターレース型カメラを用いた場合のインターレーススキャンを利用した高速化)]
現在普及しているカメラの多くはNTSC、PAL、SECAM等の規格に準拠している。これらのカメラではインターレース方式をとっている。すなわちまず全走査線中の一本おきの半分の走査線のみ走査し、次に残りの半分を走査している(図11)。つまり一枚の画像を撮影するのに2回の垂直走査を行っている。この方式のカメラを視覚-触覚変換システムに使う場合、各垂直走査ごとに刺激パターンを生成する。これにより、例えば約30fpsのNTSCカメラで、60fpsの刺激が可能となる。連続した2回の垂直走査で得られた各画像は厳密には1ライン分ずれているが、触覚提示への影響は軽微であり、補正は可能である。
[B−2]電極先端の丸め
[背景と目的]
本発明では、指位置を安定させるために指と同じ曲率を持つ指載せ台を用意している。曲面状の指載せ台については、前述のOPTACONで採用されている。従来の電気触覚提示装置において、通常の指載せ台が平らな電極マトリクスの場合、各電極の接触部分もやはり平らである。しかし指載せ台を使う場合、指皮膚と電極の接触角度は場所によって変わってくる。
[解決手段]
このため安定した接触を確保するためには、図12に示すように、電極の先端を丸めることが必要となる。図12において、電気触覚ディスプレイ1を構成する曲面状の指載せ台T1上には、複数の電極が突出しており、各電極の先端が曲面(好ましくは球面)状に形成されている。理想的には電極先端が完全な球であればどのような角度で接触しても接触圧が一定なら接触面積も一定になる。しかしそこまで厳密でなくとも、電極接触部に適当な丸みをつけることで接触は安定し、その結果感覚も安定することが分かった。
[B−3]力センサによるモード切替操作
[背景と目的]
電気刺激による触覚提示において、刺激電流の調整は非常に重要な課題である。この問題に対して本願の発明者らはすでに、力センサ情報によって指の押し付け力を測定し、電流を力に対する単調増加関数とすることを提案している(特開2002−328596)。従来の電気刺激は例えば触った瞬間が(小さな接触面積に電流が集中するために)もっとも強い刺激を受けるために利用者に恐怖感を与えていたが、刺激量を力に応じさせることにより利用者は感覚の量を能動的に制御でき、しかも力と感覚量の対応関係が単調増加、すなわち「強く押すと強い感覚が帰る」という関係であり、日常生活における機械的刺激と同様であるためにごく自然に扱うことが出来る。携帯型の場合、操作者の操作自由度が低いので、力センサにさらに多くの機能を付与することが有用である。
[解決手段(ボリューム機能)]
従来の方式では電流と力は1対1の関係であった。すなわちある力に対して流す電流は一意に決まっていた。すなわち、I = f(F)、ただしIは電流、Fは力、fは電流と力を関係付ける関数である。これに加えて、ある閾値を越えた強い押し付けを検出して、電流−力の関係式の1パラメータを変更する。すなわち、電流と力の関係式が、I = g(F、k)、ただしkは関数中のパラメータ、gは力とパラメータから電流を導く関数である、と表されるとき、強い押し付け力によってパラメータkが調整される。最も単純な例では、閾値を越えた強い押し付けを「ボタンの押し下げ」のように扱い、電流量を変化させる。例えば電流レベルは3段階(弱、中、強)あり、利用者が強く押すたびに弱→中→強→弱→中→…と変化していく。
重要なのは、このモード変化と、従来の力に依存した電流量の制御とが共存している点である。つまり閾値を越えない押し付け力に対しては従来の制御手法が利用される。以下モード変化のことをボリューム調整と呼ぶことにする。これに関連して、例えば従来の固定式電気触覚提示装置では、回転型やスライド型の入力装置によりボリューム調整を行っているが、携帯型電気触覚提示装置では、つまみのような入力装置を用いることは困難である。したがって、この発明は、電気刺激装置一般に使用できるものの、好ましい態様では、携帯型電気刺激装置に用いられる。
なおここで言う指の押し付け力とは、従来方式では触覚を提示される指の押し付け力の事を指していたが、今回の方式では触覚を提示される指の押し付け力でも、それ以外の指の押し付け力であっても良い。また例えば図15,16で例に挙げた状況では親指と人差し指の間に触覚提示装置があり、2本の指でつまむ状態なので、親指の押し付け力と人差し指の押し付け力は等しくなる。
[安全対策1(ボリュームの初期化)]
指の押し付け力がある閾値以下になったときには上述のボリューム機能を初期化する。これは上述の例に従えば、手を離したときに「強」であったとして、再度手を触れたときには指の電気的状態(汗などによる電気抵抗)が変化していることが考えられるため、「強」のままでは危険であるから、最初の「弱」の状態に戻すというものである。これは電気刺激の安全性にとって必須であり、上述の力によるボリューム調整でない別のボリューム調整方式(例えば回転型やスライド型の入力装置による調整)の場合にも適用する。
[安全対策2(ボリューム調整時の多点刺激)]
ボリュームが変化するときには提示するパターンはそのとき提示していたパターンではなく、提示面全体に広がる多点のパターンを用いる。例えば全点を刺激するか、1ないし2点置きの点を刺激する。これはそのとき提示していたパターンがもし極少数の点だけであった場合、仮にその点が他の点に較べて非常に感覚を生じにくかったり、生じやすかったりした場合、その点の刺激を基にしてボリューム調整を行うと適切な調整が出来ないからである。特に電気刺激の場合指の部位による感覚量の変動が大きいためこの処置が必要となる。読み速度調整に関しては、一つの押しボタンスイッチで押すたびに速度が3段階程度で変化するようにする。
[B−4]刺激電流・電圧の測定とその情報の利用
[背景と目的]
刺激電流・電圧の測定によって皮膚構造に基づいた皮膚の電気的インピーダンスを推定する試みは古い。特に指先に関しては本願の発明者らが行っている(高橋,梶本,川上,舘, "皮膚感覚提示を目的とした陰陽2電極を用いた電気刺激について" 計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会
(2003年12月東京),2B2-3,2003)。その際の目的は、皮膚インピーダンスと刺激電流の感覚閾値間の相関関係を求め、感覚の安定化につなげるためであった。しかし相関関係に関しては多くの知見が得られているものの、感覚の安定化が成功するには到っていない。以下ではインピーダンス情報の新規利用法を述べる。
[解決手段1(省電力化)]
携帯型電気触覚ディスプレイにとって省電力化は重要課題の一つである。電気刺激回路は基本的に電流制御であるため、電源電圧が一定であっても実際に皮膚に印加される電圧は皮膚の抵抗値に依存する。そして電源電圧と皮膚上の電圧の差の電圧に流れる電流をかけた分のエネルギーは電気回路中で熱となって消費される。このためなるべく電源電圧を皮膚印加電圧近くにまで落とすことで消費電力を低く抑えることができる。
具体的な方法としては、例えば電源電圧と皮膚上に印加される電圧を比較し、その差が小さくなるように電源電圧を調整する、あるいは指令電流と実際に流れている電流を比較し、実際に流れている電流が指令電流より少なくなったら電源電圧を上昇させ、そうでない場合には下降させる、などの手法が考えられる。
[解決手段2(安全対策)]
各電極ごとのインピーダンス測定によって、電極それぞれについて確実に皮膚に接触しているか否かを判別することが出来る。このとき確実に接触している(=インピーダンスが設定閾値より低い)点のみ刺激し、そうでない場合は刺激しない手法をとる。特にマトリクス状電極を用いた多点電気刺激の場合、接触部の端の接触が不十分になることが多い。このとき電気刺激では電流制御を行っているため、接触が不十分の場所(すなわちインピーダンスが高い場所)では電圧が急激に上昇し、その結果大きなジュール熱を発生し、痛覚の生成へと繋がる。電極ごとのインピーダンス計測によるきめ細かな接触判定と、それによる刺激の切り替えは、このような痛覚の生成を抑制するためマトリクス状電極では必須である。
[解決手段3(力センサとしての利用)]
また各電極ごとのインピーダンス測定によって指の接触面積を算出することができる。基本的に指の押し付け力が強くなるほど接触面積は広くなるため、接触面積情報は力情報に変換することが出来る。[B−3]で述べたような力センサの代替として用いる。
[B−5]高速局所切り替え
アレイ状の電極を用いた電気刺激において、電極間隔が狭い場合に充分な刺激が出来ないという問題に対して、局所切り替えアルゴリズムによって刺激量を増やすと共に刺激の空間解像度を高いままに保つ。刺激をしたい位置の電極および当該電極の近傍の電極を電流源として用い、刺激したい位置の電極以外の近傍電極を、電流源、グランドに交互に高速で切り替える。詳細な構成については、[A]で開示した。
[B−6]刺激周期時間の削減
[背景と目的]
本願の発明者らは、電気刺激において時間的、空間的な変化を強調して刺激することを提案している。これは機械的な刺激では物理現象として生じていることを電気刺激で模擬する方法であった。具体的には、まず時間的には、ある刺激点の刺激が強くなる際に、その刺激をさらに強くする。人間の皮膚には歪が時間変動したときにのみ応答する受容器(Meissner小体)が存在することが知られており、機械的刺激ではこの受容器によって自然に時間変動が強調されるのに対して、電気刺激でも同様の強調を実現する(梶本,稲見,川上,舘, "触覚におけるオーグメンテッドリアリティの研究(第3報)-SmartSkin:電気触覚による皮膚感覚の実装-" 日本バーチャルリアリティ学会 第7回大会論文集 (2002年9月東京)pp.149-152,2002)。
次に空間的には、機械的な接触の場合、指が弾性体であることに起因する空間的band-pass filter 特性(中間周波数通過特性)の為に、接触面のエッジ部分に応力が集中し、自然にエッジ強調がなされている(図13)。同様の効果を電気刺激で実現するため、エッジでの刺激パルス周波数を増加させることを提案している(梶本,川上,前田,舘, "電気触覚ディスプレイにおける能動触"日本バーチャルリアリティ学会 第6回大会論文集 (2001年9月長崎)pp.489-490,2001)。
以上のことから、一点の刺激点に対して、「通常刺激」、「時間的変動によって生じる刺激(時間エッジ刺激)」、「空間的変動を強調するための刺激(空間エッジ刺激)」の3種類の刺激が必要となる。また通常のマトリクス電極における刺激では、ある時刻に刺激できる電極数は一本である。ここで刺激にかかる時間を考えると、例えば電極数が64本ある場合、3種類の刺激に同じだけ時間を割り振るとすると、64×3=192刺激単位時間の時間がかかる。具体的には一発の電気刺激パルスには約500μsかかるから、このままでは全体の刺激に約100msかかり、刺激周期は約10fpsとなる。触覚では少なくとも50fps、望ましくは200fps程度の刺激周期が必要だから、刺激にかかる時間の削減が必須となる。
[解決手段1(インターレーススキャン)]
まず、視覚ディスプレイと同様のインターレーススキャンが考えられる。すなわちある刺激周期では電極マトリクスのうち一列おきの半分のみ刺激し、次の刺激周期では残りの半分を刺激するというものである。これにより全体の刺激周期が遅くとも、利用者の知覚としては倍の刺激周期を得られたように感じる。この措置は視覚ディスプレイのように一列おきに行う必要は無く、例えば市松模様(checkerboard)の黒の部分を前半の周期で刺激し、白の部分を後半の周期で刺激するなどの方法が考えられる。またここでは一回の走査を2つに分割したが、2つ以外の個数(例えば4つ)に分割することも考えられる。
[解決手段2(刺激の種類に応じた刺激選択)]
次に前述のように一点の刺激点に対して、「通常刺激」、「空間エッジ刺激」、「時間エッジ刺激」の3種類あることを用い、より重要な刺激を重点的に実現する手法を示す。まず、全点の刺激に使える時間を固定する。これは刺激周期から決まる。以下の例では刺激周期を50fpsとし、全点の刺激に使える時間を20msとする。一点の一回の刺激に要する時間を500μsとすると、20ms中に40点刺激できることになる。また全体の電極数は64点である。前述の3種類の刺激の重要度は「通常刺激」>「空間エッジ刺激」>「時間エッジ刺激」であるため、限られた時間をなるべくこの順に消費する。刺激点は1周期20msの間に最大でも1回しか刺激されないことにする。例えば「通常刺激」を行うことが決まった点を同じ刺激周期内で「空間エッジ刺激」することはない。つまり刺激選択アルゴリズムは、次の20ms中に64点のうち「どの点が」刺激されるかを決定するが、各点が「何回」刺激されるかは決定しない。0回か1回である。
次のようなアルゴリズムが有効である。
(1)通常刺激:最大40点までなら刺激できる。まず40点以上か、以下か判断する。
(2)40点以下ならそのまま選ぶ。
(3)40点以上なら何らかの評価基準値にしたがって40点を選び、選択アルゴリズムを終了する。評価基準値としては例えば、刺激の履歴から過去に多く刺激された点の重みを軽くすることによってなるべく刺激が分散するようにすることが考えられる。また、カメラを使った視覚−触覚変換系では、カメラで捉えた画像の濃淡値をそのまま利用することも出来る。
(4)これまでに刺激を決定した点数をNとする。
(5)空間エッジによる刺激:刺激候補点を選び、これまでに決定した刺激点数Nと合わせて、刺激候補点数が40点を超えるか、40点以下かを判断する。
(6)40点以下ならそのまま選ぶ。
(7)40点を超えていれば(3)と同様に何らかの評価基準値に従ってトータルの刺激点が40点になるようにし、選択アルゴリズムを終了する。評価基準値としては例えば空間エッジの鋭さが候補となる。
(8)これまでの刺激点数をNとする。
(9)時間エッジによる刺激:刺激候補点を選び、これまでに決定した刺激点数Nと合わせて、刺激候補点数が40点を超えるか、40点以下かを判断する。
(10)以下ならそのまま選ぶ。
(11)超えていれば(3)と同様に何らかの評価基準値に従ってトータルの刺激点が40点になるようにし、選択アルゴリズムを終了する。評価基準値としては例えば時間エッジの鋭さが候補となる。
以上のアルゴリズムにより、常に刺激点数がある回数を超えないようにすることが出来、刺激周期を一定に保つことが出来る。またこのように、刺激の種類ごとに順番に処理していくのではなく、まず刺激点各点における全ての刺激の種類に対する評価基準値を求め、次に各点での各種類の評価基準値の重み付き合計値を求め、最後にこの重み付き合計値をソートすることで刺激点数を選択することも考えられる。
[C]携帯型触覚提示装置
本発明について、視覚―触覚変換システムに基づいて説明したが、本発明は、電気触覚提示装置一般に広く適用することができる。電気触覚提示装置は、他の機械的手段による触覚提示手法に対して小型軽量化が可能であり、エネルギー効率も高く、頑丈という利点を持つ。したがって、一つの好ましい態様では、本発明は、携帯型触覚提示装置に適用される。本発明が採用される得る携帯型触覚提示装置のハードウエア構成として、さらに、以下の技術的思想を採用することができる。
[C−1]親指を用いた提示刺激の移動(スクロール);
[C−2]姿勢に応じた提示刺激の変化;
[C−3]電極部を主回路から切り離す場合の切り分け方。
[C−1]親指を用いた提示刺激の移動手法
[背景と目的]
携帯型触覚提示装置は従来の卓上型触覚提示装置に較べて、提示感覚をどのようにスクロールさせるかという問題がある。例えば点字を提示する場合、据え置き型触覚提示装置では数文字〜数十文字分の点字が一列に並んで表示され、その上を使用者がなぞる。しかし携帯型触覚提示装置では提示部分が点字にして1文字〜高々数文字程度にしか過ぎず、指を装置に対して相対的に動かす手法は適切ではない。むしろ電光掲示板のように提示パターンを流すことにより、指と装置の相対的な動きを模擬するのが適切と思われる。
従来の手法ではマウス等、自身の動きを検出可能なデバイスに触覚提示装置を搭載し、利用者がこのデバイスごと動かし、その動きに応じて提示パターンを変化させることであたかも空間に固定されたあるパターンをなぞっているかのように感じさせる手法が提案されてきた。しかしこの手法では移動検出用の装置が大型化すると共に、操作者が屋外で携帯している最中も卓上型触覚提示装置を扱う際のような運動が必要となり、利用しやすいとは言いがたい。
[解決手段]
これに対して我々は、触覚を提示する指とは異なる指の運動によって提示パターンを変化させる手法を提案する。 図15では人差し指に触覚を提示し、親指で提示パターンを制御している。図16に具体的な内部構造の例を示す。携帯型触覚提示装置Tは、プレート状の本体と、本体の表面に設けた複数の電極からなるアレイ電極と、本体内に埋設された複数のフィルム状の力センサとを有する。本体は、方形状の2枚の板体を張り合わせて構成されており、2枚の板体間に複数の力センサが介装されている。人差し指側は触覚提示のための電極が並んでいる。親指と人差し指の間には力センサが配置されている。複数の力センサにより、現在親指がどこを押しているのかを検出することが出来る。これにより親指をなぞる動作によって人差し指に提示するパターンを移動させる。
指をなぞる方向を検知するには、複数の力センサが必要となる。力センサとしてフィルム状力センサを用いた場合の配置例を図17に示す。 (a)では4つのフィルム状力センサにより、現在加わっている力の重心位置、あるいは力の方向を検知する。この場合指の移動情報は2自由度で検出できるので、提示パターンの移動も2自由度(上下、左右方向)で可能となる。もし提示パターンの移動方向を一方向に限定すれば (b)のように力センサの個数を減らした構成でもよい。
指のなぞり動作に対応して提示パターンを移動させることで、利用者はまるで、感覚提示される指となぞる指との間に点字が彫られた板があり、その板を能動的に移動させているかのように扱うことが出来る。利用者はなぞる速度を能動的にコントロールすることができ、指の移動という人の能動的指令と一致した感覚の移動によって、利用者はより高い認識能力を獲得する。尚、ここでの力センサを用いて[A−3]に記載したボリューム機能を提供してもよい。
なお力センサを用いなくとも光学式、静電容量式等の方式によって指の接触判定となぞり動作検出は可能であることが知られており、これを用いても良い。また指のなぞり動作は必ずしも必要ではなく、押し付ける力の方向を検出することで提示パターンを移動させる、いわゆるジョイスティックのような方法でもかまわない。すなわち、指の移動量の検出に代えて、指の向きを検出してもよい。
[C−2]姿勢に応じた提示刺激の変化
[背景と目的]
従来の卓上型触覚提示装置では指の腹を常に下に向けて卓上のディスプレイ面を触っていた。これに対して携帯型の触覚提示装置では、装置は手の中に納まるサイズであり、手の姿勢は変化する。このとき、提示パターンやスクロール方向を変化させる必要がある。
[解決手段]
例えば指の腹を下に向けたときに右から左へスクロールしていた提示パターンが、指の腹を上に向けたときに左から右へスクロールするようにする。これによって、利用者の体全体から見ると常に右から左へスクロールするようになる。人は触覚の移動方向知覚を指先の座標系ではなく体全体の座標系上で行っているため、このような変換をすることで認識能力が向上する。刺激装置の姿勢は例えば内蔵した加速度センサによって重力方向を測定することで求める。尚、いわゆる世界座標を用いて提示パターンやスクロール方向を変化させる技術的思想は、電気刺激装置に限定されるものではなく、その他の携帯型デバイスに採用することもできる。
[C−3]電極部を主回路から切り離す場合の切り分け方
[背景と目的]
電気刺激装置において、従来のものの多くは電極と回路部が一体化したものが多かった(図18上図)。これに対して携帯を考えた場合、回路部と刺激電極部を分け、その間を各電極に接続されたケーブルで結ぶ方法が提案された (図18下図)。丁度携帯型オーディオプレイヤーにおけるイヤフォンの使用形態であり、これにより手で持つ電極部分は極小さく、薄くすることが出来る。しかし数本〜十数本程度ではこの方法で対応できるものの、それ以上の電極を使う場合、ケーブルが太くなってしまうという問題があった。
[解決手段]
これに対して新しく提案する手法では、電極側に駆動回路も搭載する。駆動回路と本体の回路ボックスの間で通信を行う。例えば本体側で刺激する電極を指定し、その指令を駆動回路側に送る。駆動回路は指令信号を解読し、電極に通電する。まず駆動回路と本体の回路ボックスとの間の線数が減ることによりケーブル全体が細くなって取り扱いが楽になる。また線一本あたりの太さを太く出来るからケーブル破損の危険も減る。さらに従来の方法が電気刺激パルスを長いケーブルを通して送っていたために刺激パルス波形になまりが生じていたのに対して、本方式では電気刺激パルスは電極近傍の回路で生成されるためパルス波形になまりが生じにくい。なお、電極側には力センサやカメラ、また[B−4]で述べる電圧、電流計を含めたセンサ系を搭載してもよい。これらのセンサと本体との間も通信で結ばれる。また通信は、電波や赤外線等の無線を用いてもかまわない。
本発明は、電気触覚提示装置に利用することができる。
電気触覚提示装置のシステム全体図である。 2次元マトリクス状に配置した電極による基本的な電気刺激手法を示す図である。 左図は、電極間距離が狭すぎる場合の電流経路が皮膚浅部を通過し神経Nを刺激しない様子を示し、右図は、電流源周囲の電極をハイインピーダンスとすることで、電流源−グランド間距離を適正化したものを示す。 電極間隔が狭く、電極をハイインピーダンスに出来ない場合の最も基本的な解決方法を示し、電流源サイズを等価的に大きくする手法である。 最も単純な皮膚浅部抵抗成分をモデル化した図であり、電流源電極の個数の平方根に比例した電流経路が出来る。 提案する高速局所切り替え手法の説明図である。電極2,4は電流源、グランドの両方の状態を高速に行き来することで、時間平均的には右図のように電流の流入・流出の無いハイインピーダンス電極Hと等価になる。 (A)は刺激したい位置の電極Sとその近傍電極1〜8を示し、(B)、(C)、(D)は2次元マトリクス電極における高速局所切り替え手法の例を示す図である。 視覚―触覚変換システムを示す図である。 カメラと組み合わせた視覚-触覚変換デバイスを示し図であり、左図は、デバイス上面に搭載した電気触覚提示部Tを示し、右図は、デバイス下面に搭載したカメラCを示す。 低速なカメラを用いた際の速度による補間を説明する図である。 カメラのインターレーススキャンを示す図である。 指載せ台と丸めをつけた電極の断面を示す。 指の弾性体特性によるエッジへの応力集中を示す図である。 電気刺激におけるインターレーススキャンを示す図である。 左図は、携帯型電気触覚提示装置の使用例を示し、右図は、刺激電極マトリクスである。 携帯型電気触覚提示装置の断面図である。 フィルム状力センサの配置例である。 電極部と回路の従来構成である。 スイッチング回路を用いた回路の切り分け手法を示す。

Claims (5)

  1. 一つ又は複数の電流源と、
    複数の電極から構成されるアレイ電極と、
    各電極を電流源あるいはグランドに切り替え自在に接続するスイッチング回路と、
    スイッチング回路により、電流源に接続する電極とグランドに接続する電極を選択すると共に、選択した電極を切り替える電極選択切替手段と、
    を有し、
    前記電極選択切替手段は、
    刺激をしたい位置の一つ又は複数の電極を電流源に接続して電流源電極とし、電流源電極を所定時間間隔で切り替えることで触覚提示を行う第1電極選択切替手段と、
    電流源電極の近傍の複数の電極を、電流源とグランドとに前記所定時間間隔よりも短い時間間隔で交互に切り替え接続する第2電極選択切替手段と、
    を有することを特徴とする電気触覚提示装置。
  2. 請求項1において、スイッチング回路はハーフブリッジ回路であることを特徴とする電気触覚提示装置。
  3. 複数の電極から構成されるアレイ電極の一つ又は複数の電極を選択して電流源に接続して電流源電極とすると共に、電流源電極の近傍の複数の電極を電流源とグランドとに交互に切り替え接続し、かつ、近傍電極以外の複数の電極をグランドに接続してグランド電極とすることで、電流源電極とグランド電極とを近傍電極を存して離間させて電流源電極から電気刺激を行うステップを有し、
    前記ステップにおける電流源電極を所定時間間隔で切り替えることで触覚提示を行うことを特徴とする電気触覚提示方法。
  4. 複数の電極から構成されるアレイ電極の一つ又は複数の電極を選択して電流源に接続して電流源電極とすると共に、電流源電極の近傍の複数の電極を電流源とグランドとに交互に切り替え接続し、かつ、近傍電極以外の複数の電極をグランドに接続してグランド電極とすることで、電流源電極とグランド電極とを近傍電極を存して離間させて電流源電極から電気刺激を行うことを特徴とする電気刺激装置。
  5. 複数の電極から構成されるアレイ電極の一つ又は複数の電極を選択して電流源に接続して電流源電極とすると共に、電流源電極の近傍の複数の電極を電流源とグランドとに交互に切り替え接続し、かつ、近傍電極以外の複数の電極をグランドに接続してグランド電極とすることで、電流源電極とグランド電極とを近傍電極を存して離間させて電流源電極から電気刺激を行うことを特徴とする電気刺激方法。
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