JP4360177B2 - 静止画像生成装置、静止画像生成方法、静止画像生成プログラム、および静止画像生成プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

静止画像生成装置、静止画像生成方法、静止画像生成プログラム、および静止画像生成プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、複数の比較的低解像度の画像データから、比較的高解像度の静止画像データを生成可能な、静止画像生成装置、静止画像生成方法、静止画像生成プログラム、および静止画像生成プログラムを記録した記録媒体に関する。
デジタルビデオカメラなどで撮影された動画像データは、複数の比較的低解像度の画像データ(例えば、フレーム画像データなど。)で構成されている。従来、このような動画像データからフレーム画像データを取得し、その取得したフレーム画像から、そのフレーム画像データよりも高解像度の静止画像データを生成することが行われている。
このように、高解像度の静止画像データを生成するために、フレーム画像データを用いて高解像度化する方法としては、複数の方法が存在する。例えば、取得した1つのフレーム画像データをバイ・キュービック法やバイ・リニア法などの方法を用いて、単純に高解像度化する方法がある。また、動画像データから、1つのフレーム画像データだけでなく、複数のフレーム画像データを取得して、それら複数のフレーム画像データを合成しつつ高解像度化する方法もある。ここで、解像度とは、1つの画像を構成する画素の密度あるいは画素数を意味している。
なお、上述のような静止画像データを作成する技術として関連するものには、例えば、下記特許文献1に記載されたものが知られている。かかる特許文献1では、連続する(n+1)枚のフレーム画像から1枚のフレーム画像を基準フレーム画像として選択し、この基準フレーム画像に対する他のn枚のフレーム画像(対象フレーム画像)の動きベクトルをそれぞれ算出し、各動きベクトルに基づいて、(n+1)枚のフレーム画像を合成して1枚の高解像度な画像を生成する技術が開示されている。
特開2000−244851号公報
一方、デジタルビデオカメラなどでは、いろいろなものが撮影されるため、その動画像データから取得されるフレーム画像データの表す画像も、様々である。例えば、画像中でほとんど動きがない画像(風景画像など。)や、画像全体で種々の動きがある画像(大勢でサッカーをしている画像など。)や、画像中でこれらの中間程度の動きがある画像などがある。ここで、「動き」とは、主に、画像中における局所的な動きであり、画像中のある対象物の動きを意味している。
しかしながら、従来において、動画像データからフレーム画像データとして、このようなほとんど動きがない画像や全体で種々の動きがある画像などを取得して、高解像度な静止画像データを生成しようとする場合には、ユーザは、上記した複数の高解像度化方法の中から、試行錯誤しながら、取得した画像に応じた適切な方法を選択する必要があった。
そのため、ユーザの負担が大きくなると共に、適切な方法を得るまでに相当な時間を要するという問題があった。
なお、上記問題は、動画像データから取得した複数の低解像度のフレーム画像データに基づいて、高解像度化処理を行う場合に限らず、単に、時系列に並ぶ複数の低解像度の画像に基づいて、高解像度化処理を行う場合も同様に発生する問題である。
従って、本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、複数ある高解像度化方法の中から、画像に応じた適切な方法を容易に選択し得る技術を提供することを目的とする。
上記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の第1の静止画像生成装置は、複数の第1の画像データから、該第1の画像データに比べて高解像度の第2の画像データを静止画像として生成するための静止画像生成装置であって、
前記複数の第1の画像データのうち、基準となる基準画像データと、それ以外の少なくとも1つの対象画像データとを比較することにより、前記対象画像データの表す対象画像の、前記基準画像データの表す基準画像に対する動きを、画像を分割して得られる複数のブロック単位で検出し、その検出結果に基づいて、前記対象画像の前記基準画像に対する画像全体における動きの程度を表す動き量を検出する動き検出部と、
検出した前記動き量に応じて、複数の高解像度化処理の中から1つの高解像度化処理を選択する高解像度化処理選択部と、
選択した前記高解像度化処理によって、前記複数の第1の画像データに基づいて、前記第2の画像データを生成する高解像度化処理部と、
を備えたことを要旨とする。
このようにすれば、ユーザ自ら、試行錯誤しながら高解像度化処理を選択する必要がなく、自動的に、画像の動きに応じた適切な高解像度化処理を実行することができ、高画質な静止画像データを生成することができる。
上記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の第2の静止画像生成装置は、複数の第1の画像データから、該第1の画像データに比べて高解像度の第2の画像データを静止画像として生成するための静止画像生成装置であって、
前記複数の第1の画像データのうち、基準となる基準画像データと、それ以外の少なくとも1つの対象画像データとを比較することにより、前記対象画像データの表す対象画像の、前記基準画像データの表す基準画像に対する動きを、画像を分割して得られる複数のブロック単位で検出し、その検出結果に基づいて、前記対象画像の前記基準画像に対するブロック内における動きの程度を表すブロック内動き量を、各ブロックについてそれぞれ検出する動き検出部と、
各ブロックについて、それぞれ、検出した前記ブロック内動き量に応じて、複数の高解像度化処理の中から1つの高解像度化処理を選択する高解像度化処理選択部と、
前記複数の第1の画像データに基づいて、前記第2の画像データを前記静止画像として生成し、該静止画像のうち、或るブロックに属する部分について生成する際には、そのブロックについて選択した前記高解像度化処理を実行することによって生成する高解像度化処理部と、
を備えたことを要旨とする。
このようにすれば、局所的な動きがある画像であっても、その局所的な動きがある部分では、その部分に対応した適切な高解像度化処理を自動的に行うことができ、ほとんど動きがない部分では、その部分に対応した適切な高解像度化処理を自動的に行うことできるので、高画質な静止画像データを生成することができる。
なお、高解像度化処理選択部では、各ブロックについて、それぞれ、検出した前記ブロック内動き量に応じて、複数の高解像度化処理の中から1つの高解像度化処理を選択するようにしているが、このことは、各ブロックについて、それぞれ、検出した前記ブロック内動き量に応じて、複数の高解像度化処理の中から1つの高解像度化処理を、ブロック内の画素ごとに選択する場合も含んでいる。
上記静止画像生成装置において、前記対象画像と前記基準画像との画像全体としての位置ずれを第1の位置ずれとして検出すると共に、前記対象画像と前記基準画像の間におけるブロックごとの位置ずれをそれぞれ第2の位置ずれとして検出するずれ検出部をさらに備え、
前記動き検出部は、
或るブロックについての前記動きを、検出した前記第1の位置ずれと、そのブロックについて検出した前記第2の位置ずれとに基づいて、検出するようにしてもよい。
このようにすれば、対象画像において、画素単位の動きを検出することなく、大まかな単位で動きを検出することができるので、処理時間を短縮することができる。
上記静止画像生成装置において、前記動き検出部は、
或るブロックについての前記動きを検出する際には、
そのブロックに含まれる各画素について、それぞれ、前記対象画像の前記基準画像に対する動きの判定を行い、その判定結果において動きがあると判定された画素の数に基づいて、そのブロックについての前記動きを検出するようにしてもよい。
このようにすれば、ブロックの動き検出をする際に、画素単位の動きについても、動きとして反映することができるので、精度よく動き検出を行うことができる。
上記静止画像生成装置において、前記動き検出部は、
或るブロックについての前記動きを検出する際には、
そのブロックに含まれる各画素について、それぞれ、前記対象画像の前記基準画像に対する動きの大きさを表す動き値を算出し、それら動き値の総合計に基づいて、そのブロックについての前記動きを検出するようにしてもよい。
このようにすれば、ブロックの動き検出をする際に、画素単位の動きについても、動きとして反映することができるので、精度よく動き検出を行うことができる。
また、上記静止画像生成装置において、前記動き検出部は、各ブロックについて、それぞれ、前記検出した動きに基づいて動きの判定を行い、動きがあると判定されたブロックの総量に基づいて、前記動き量を算出するようにしてもよい。さらに、前記動き検出部は、各ブロックについて、それぞれ、検出した前記動きの大きさを総合計し、該総合計に基づいて前記動き量を算出するようにしてもよい。
なお、上記静止画像生成装置において、前記複数の第1の画像データは、動画像データの中から取得された時系列に並ぶ複数の画像データであってもよい。このようにすれば、動画像データに含まれる複数の第1の画像データから第2の画像データを静止画像として容易に生成することができる。
さらに、本発明は、上記した静止画像生成装置などの装置発明の態様に限ることなく、静止画像生成方法などの方法発明としての態様で実現することも可能である。さらには、それら方法や装置を構築するためのコンピュータプログラムとしての態様や、そのようなコンピュータプログラムを記録した記録媒体としての態様や、上記コンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など、種々の態様で実現することも可能である。
また、本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、上記装置の動作を制御するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。
以下では、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の手順で説明する。
1.第1の実施例:
A.静止画像生成装置の構成:
B.静止画像生成の手順:
B−1.補正量推定処理:
B−2.動き量検出処理:
B−3.高解像度化処理の選択:
B−4.高解像度化処理:
B−4―1.動き非対応合成処理:
B−4―2.動き対応合成処理:
B−4―3.単純高解像度化処理:
C.効果:
2.第2の実施例:
3.第3の実施例:
4.第4の実施例:
5.第5の実施例:
6.変形例:
1.第1の実施例:
A.静止画像生成装置の構成:
図1は、本発明の第1の実施例としての静止画像生成装置の概略構成を示す説明図である。この静止画像生成装置は、汎用のパーソナルコンピュータであり、コンピュータ100に情報を入力する装置としてのキーボード120およびマウス130と、情報を出力する装置としてのディスプレイ150およびプリンタ20と、を備えている。また、コンピュータ100に動画像データを入力する装置としてデジタルビデオカメラ30およびCD−R/RWドライブ140を備えている。なお、動画像データを入力する装置としては、CD−R/RWドライブの他DVDドライブ等の種々の情報記憶媒体からデータを読み出すことが可能な駆動装置を備えることも可能である。
なお、本実施例においては、フレーム画像データが表す画像をフレーム画像とも呼ぶ。このフレーム画像は、ノンインターレース方式で表示可能な静止画像を意味している。
コンピュータ100は、所定のオペレーティングシステムの下で、静止画像を生成するためのアプリケーションプログラムを実行することにより、静止画像生成装置として機能する。特に、図に示したように、静止画像生成制御部102、フレーム画像取得部104、ずれ補正部106、動き検出部108、処理選択部109、高解像度化処理部110として機能する。なお、請求項におけるずれ検出部は、本実施例における、ずれ補正部106に該当する。
静止画像生成制御部102は、各部の制御を行い、静止画像生成動作を全体的に制御する。例えば、キーボード120やマウス130からユーザによって動画像の再生の指示が入力されると、静止画像生成制御部102は、CD−R/RWドライブ140内のCD−RWやデジタルビデオカメラ30、あるいはハードディスク(図示せず)などからメモリ(図示せず)内に動画像データを読み込む。この動画像データには、それぞれ静止画像を表す複数のフレーム画像データが含まれている。各フレームのフレーム画像データの表す静止画像をビデオドライバを介してディスプレイ150に順に表示する。これにより、ディスプレイ150上で動画像が表示される。また、静止画像生成制御部102は、後述するように、フレーム画像取得部104、ずれ補正部106、動き検出部108、処理選択部109、高解像度化処理部110の動作を制御して、比較的低解像度な1つ若しくは、複数フレームのフレーム画像データから比較的高解像度な静止画像データを生成する。さらに、静止画像生成制御部102は、生成された静止画像データを、プリンタドライバを介してプリンタ20に印刷させることもできる。
B.静止画像生成の手順:
図2は、本発明の第1の実施例における静止画像データを生成する手順を示す説明図である。まず、動画像の再生中に、キーボード120やマウス130からユーザによってフレーム画像データの取得指示が入力されると、フレーム画像取得部104は、動画像データの中から時系列に連続する複数フレームのフレーム画像データを取得する(ステップS2)。例えば、本実施例では、取得指示の入力タイミングから時系列に連続する4フレームのフレーム画像データを取得するものとする。フレーム画像取得部104によって取得された複数のフレーム画像データは、メモリやハードディスクなどの記憶装置(図示せず)に記憶される。
なお、フレーム画像データは、ドットマトリクス状の各画素の階調値(以下、「画素値」とも呼ぶ。)を示す階調データ(以下、「画素データ」とも呼ぶ。)で構成されている。画素データは、Y(輝度)、Cb(ブルーの色差)、Cr(レッドの色差)からなるYCbCrデータや、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)からなるRGBデータ等である。
次に、キーボード120やマウス130からユーザによって静止画像の生成指示が入力されると、静止画像データの生成処理が開始される。
まず、ずれ補正部106は、取得した4フレームの各フレーム間において発生しているずれ(位置ずれ)を補正するための補正量の推定を実行する(ステップS4)。この補正量の推定では、上記4フレームのうち、1フレームを基準フレームとして選択し、その他の3フレームを対象フレームとして選択する。そして、各対象フレームについて、基準フレームに対する位置ずれを補正するための補正量が、それぞれ推定される。なお、本実施例では、ユーザによるフレーム画像データの取得指示の入力タイミングで最初に取得されたフレームを基準フレームとして選択し、その後時系列順に取得される3フレームを対象フレームとして選択することとする。以下に、補正量推定処理について説明する。
B−1.補正量推定処理:
まず、図3を用いて、基準フレームのフレーム画像と対象フレームの対象フレーム画像との間の位置ずれについて説明し、図4を用いて位置ずれについての補正を説明する。そして、その後、補正に基づく補正量の推定について説明する。図3は、基準フレームのフレーム画像と対象フレームのフレーム画像との間の位置ずれについて示す説明図であり、図4は、基準フレーム画像と対象フレーム画像との間の位置ずれの補正について示す説明図である。
なお、以下の説明では、取得した4フレームの番号(以下、「フレーム番号」とも呼ぶ。)をa(a=0,1,2,3)とし、フレーム番号aのフレームをフレームaと呼び、フレームaの画像をフレーム画像Faと呼ぶこととする。例えば、フレーム番号aが0のフレームはフレーム0と呼び、その画像をフレーム画像F0と呼ぶ。なお、フレーム0を基準フレームとし、フレーム1〜3を対象フレームとする。また、基準フレームのフレーム画像F0を基準フレーム画像とも呼び、対象フレームのフレーム画像F1〜F3を対象フレーム画像とも呼ぶこととする。
画像の位置ずれは、並進(横方向または縦方向)のずれと、回転のずれとの組み合わせで表される。図3では、基準フレーム画像F0に対する、対象フレーム画像F3のずれ量を分かり易く示すため、基準フレーム画像F0の縁と、対象フレーム画像F3の縁とを重ねて示すとともに、基準フレーム画像F0上の中心位置に仮想の十字画像X0を追記し、この十字画像X0が、対象フレーム画像F3と同様にずれたとして、対象フレーム画像F3上に、ずれた結果の画像である十字画像X3を示すようにしている。更に、このずれ量を、より分かり易く示すために、基準フレーム画像F0、および十字画像X0を太い実線で示すとともに、対象フレーム画像F3、および十字画像X3を細い破線で示すようにしている。
本実施例では、並進ずれ量として横方向を「um」、縦方向を「vm」と表し、回転ずれ量を「δm」と表し、対象フレーム画像Fa(a=1,2,3)についてのずれ量を「uma」、「vma」、「δma」と表すこととする。例えば、図3に示すように、対象フレーム画像F3は、基準フレーム画像F0に対して、並進ずれ、および回転ずれが生じており、そのずれ量は、um3、vm3、δm3と表される。
ここで、対象フレーム画像F1〜F3を基準フレーム画像F0と合成するためには、対象フレーム画像F1〜F3と基準フレーム画像F0とのずれをなくすように、対象フレーム画像F1からF3の各画素の位置ずれを補正することとなる。このために用いられる並進補正量として横方向を「u」、縦方向を「v」、回転補正量を「δ」と表し、対象フレーム画像Fa(a=1,2,3)についての補正量を「ua」、「va」、「δa」と表すこととする。例えば、対象フレーム画像F3についての補正量は、um3、vm3、δm3と表される。
ここで、補正とは、対象フレーム画像Fa(a=1,2,3)の各画素の位置を、横方向にuaの移動、縦方向にvaの移動、およびδaの回転を施した位置に移動させることを意味する。従って、対象フレーム画像Fa(a=1,2,3)についての補正量ua、va、δaは、ua=−uma、va=−vma、δa=−δmaの関係で表される。例えば、対象フレーム画像F3についての補正量u3、v3、δ3は、u3=−um3、v3=−vm3、δ3=−δm3で表される。
以上のことから、例えば、図4に示すように、補正量u3、v3、δ3を用いて、対象フレーム画像F3の各画素の位置を補正することにより、対象フレーム画像F3と基準フレーム画像F0とのずれをなくすことができる。このとき、補正後の対象フレーム画像F3と、基準フレーム画像F0と、をディスプレイ150で表示させると、図4に示すように、対象フレーム画像F3は、基準フレーム画像F0に対して部分一致すると推定される。なお、この補正の結果を分かり易く示すため、図4においても、図3と同じ仮想の十字画像X0および十字画像X3を表記しており、図4に示すように、補正の結果として、十字画像X3と十字画像X0との間のずれがなくなり一致することとなる。
同様に、対象フレーム画像F1,F2についても、補正量u1、v1、δ1、およびu2、v2、δ2、の各値を用いて補正が施され、対象フレーム画像F1,F2の各画素の位置を置き換えることができる。
なお、上述の「部分一致する」とは、以下のことを意味するものである。すなわち、図4に示すように、例えば、ハッチングを施した領域P1は、対象フレーム画像F3にのみ存在する領域の画像であり、基準フレーム画像F0には、該当する領域の画像は存在しない。このように、上述の補正を行ったとしても、ずれに起因して、基準フレーム画像F0にのみ、または、対象フレーム画像F3にのみ存在する領域の画像が生じてしまうため、対象フレーム画像F3は、基準フレーム画像F0に対して完全一致することはなく、部分一致することとなる。
ところで、各対象フレーム画像Fa(a=1,2,3)についての補正量ua、va、δaは、ずれ補正部106(図1)において、基準フレーム画像F0の画像データと対象フレーム画像F1〜F3の画像データとに基づき、パターンマッチ法や勾配法および最小自乗法等による所定の算出式を用いて、推定量として算出される。そして、算出された補正量ua、va、δaは、並進補正量データと回転補正量データとして、メモリ内(図示せず)の所定の領域に記憶される。
本実施例では、ずれ補正部106は、推定した補正量を用いて、基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1〜F3との位置ずれを補正し、高解像度化処理部110は、後述する3種類の高解像度化処理のうち、一つを実行することによって、静止画像データを生成する。しかし、3種類の高解像度化処理には、フレーム画像中の「動き」の量に応じて、適するもの、適さないものがあり、前述したとおり、ユーザには、画像に応じて適切に高解像度化処理を選択するのは難しい。そこで、本実施例では、フレーム画像中において区分された複数のブロックのそれぞれについて動きを検出し、各ブロックの動きの検出結果に応じて、動きを表す量(以下、動き量とも呼ぶ。)を検出し、その動き量に基づいて、後述する3種類の高解像度化処理の中から適切な高解像度化処理を選択するようにしている。動き量検出処理、その検出結果に応じて選択される高解像度化処理については後述する。
B−2.動き量検出処理:
補正量推定処理(図2、ステップS4)が終了すると、次に、動き量検出処理(図2、ステップS6)が実行される。まず、以下に、図5、図6を用いてこの動き量検出処理についての概略を簡単に説明する。
図5は、本発明の第1の実施例における基準フレーム画像および対象フレーム画像を12のブロックに区分した状態を表した図である。本実施例では、図5に示すように、基準フレーム画像F0は、12のブロックに区分されており、対象フレーム画像F1〜F3においても基準フレーム画像F0と同様に12のブロックに区分され、各フレーム画像のブロックには、左上のブロックから右下のブロックへ順番に1〜12の番号が付されている。
画像全体として見た場合、これら基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1〜F3との間には、それぞれ、上述の補正量推定処理で説明したような位置ずれが存在する。しかし、画像全体ではなく、ブロック単位で見た場合には、これら基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1〜F3との間に、それぞれ、ブロックごとに各々異なる位置ずれが存在する。
図6は、本発明の第1の実施例における動き量検出処理の概略を説明するための図である。図6では、基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1との関係のみ示しており、各フレーム画像に表現される絵は省略している。
図6(A)は、上述の補正量推定処理で述べた基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1とにおける画像全体としての位置ずれの補正に伴う移動量M1を表した図である。この移動量M1は、上述の補正量推定処理(図2、ステップS4)において推定される、基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1〜F3とにおける画像全体として位置ずれの補正をする補正量u1、v1、δ1、に基づいて算出される。
一方、図6(B)は、基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1とにおけるブロックごとに各々異なる位置ずれの補正に伴う移動量M2を表した図である。移動量M2の算出については、後述する。
また、図6(C)は、移動量M1に対する移動量M2の相対移動量Mを表した図である。
ここで、相対移動量Mについて簡単に説明する。
動画像データにおけるフレーム画像間には、手ぶれによる画像の揺れのように、画像全体を一様に動かして重なるような、画像全体における変化による「ずれ」が生じる場合があり、移動量M1は、この「ずれ」を補正するための移動量である。一方、動画像データにおけるフレーム画像間には、このような「ずれ」と同時に画像中における「局所的な動き」が生じる場合があり、移動量M2は、これら「ずれ」と「局所的な動き」をブロック単位で補正するための移動量である。
従って、各ブロックにおいて、画像全体としての位置ずれ(つまり、手ぶれなどによる画像全体の変化による「ずれ」に基づく位置ずれ)の補正に伴う移動量M1と、ブロック単位での位置ずれ(つまり、「ずれ」と同時に起こる「局所的な動き」に基づく位置ずれ)の補正に伴う移動量M2との差を求めることで、画像全体の「ずれ」がキャンセルされた「局所的な動き」を表す相対移動量Mを求めることができる。
この動き量検出処理(図2、ステップS6)では、まず、図6(B)に示される、基準フレーム画像F0のブロックと、そのブロックの番号と同じ対象フレーム画像F1〜F3のブロックとの位置ずれの補正を行うための補正量ub1、vb1、δb1を求め、それらの補正量に基づく移動量M2をブロックごとに求める。次に、各ブロックで、この移動量M2(図6(B))と、移動量M1(図6(A))とから相対移動量M(図6(C))を求め、それらの相対移動量Mに基づき各ブロックの動きの判定を行う。そして、各ブロックの動き判定の結果、動きがあると判定されたブロックの総量を求めることにより、動き量を検出する。なお、本実施例では、移動量M1、移動量M2とも、基準フレーム画像のブロックの中心からの移動量を表している。また、基準フレーム画像F0の各ブロックと、それらと同じ番号の対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックとは、ほぼ同様の形状、大きさである。
以下、動き量検出処理について、図7、図8および図9を用いて詳細に説明する。なお、図7、図8および図9においても、上述の図6と同様に、基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1とを用いて説明する。
図7は、対象フレーム画像F1の番号1のブロックにおける補正に伴う移動量の算出を説明する図である。(A)は、上述の補正量推定処理(図2、ステップS4)で求められた補正量に基づいて、基準フレーム画像F0に対して対象フレーム画像F1の画像全体としての位置ずれを補正した状態を表した図である。この図には、基準フレーム画像F0の番号1のブロックが斜線で、対象フレーム画像F1の番号1のブロックが網線で示されている。(B)は、(A)の斜線および網線で示されたブロック、つまり基準フレーム画像F0の番号1のブロックと、基準フレーム画像F0に対して、補正量u1、v1、δ1に基づいて画像全体としての位置ずれを補正した後の対象フレーム画像F1の番号1のブロックを拡大して表した図である。この図には、画像全体としての位置ずれを補正する前の、対象フレーム画像F1の番号1のブロックにおける基準フレーム画像上での中心座標(xt1,yt1)と、この中心座標(xt1,yt1)が、画像全体としての位置ずれの補正によって移動した後の、基準フレーム画像上での座標(xr1,yr1)と、が示されている。
図8は、基準フレーム画像F0の番号1のブロックにおいて、基準フレーム画像F0に対して、補正量ub1、vb1、δb1に基づいてブロックごとの位置ずれを補正した後の対象フレーム画像F1の番号1のブロックを拡大して表した図である。この図には、ブロックごとの位置ずれを補正する前の、対象フレーム画像F1の番号1のブロックにおける基準フレーム画像上での中心座標(xt1,yt1)と、この中心座標(xt1,yt1)が、ブロックごとの位置ずれの補正によって移動した後の、基準フレーム画像上での座標(xr1',yr1')と、が示されている。
なお、当然ながら、図7(B)に示す画像全体としての位置ずれを補正する前の、対象フレーム画像F1の番号1のブロックにおける基準フレーム画像上での中心座標(xt1,yt1)と、図8に示すブロックごとの位置ずれを補正する前の、対象フレーム画像F1の番号1のブロックにおける基準フレーム画像上での中心座標(xt1,yt1)とは一致している。
図9は、基準フレーム画像F0の番号1のブロックと対象フレーム画像F1の番号1のブロックにおける相対移動量Mの算出を説明する図である。具体的には、図7(B)に示す各ブロックと図8に示す各ブロックとを、基準フレーム画像F0の番号1のブロックを一致させながら、重ね合わせたものである。
まず、ずれ補正部106は、上述の補正量推定処理(図2、ステップS4)で推定された画像全体としての位置ずれを補正するための補正量u1、v1、δ1をメモリ(図示せず)から読み出して、図7(A)のごとく、基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1との画像全体としての位置ずれの補正を行う。この時、ずれ補正部106は、補正によって移動した後の基準フレーム画像上における対象フレーム画像F1の番号1のブロックの中心座標(xr1,yr1)(図7(B))を、補正前の対象フレーム画像F1の番号1のブロックの中心座標(xt1,yt1)(図7(B))と、補正量u1、v1、δ1と、を用いて以下の式にて算出する。
xr1=cosδ1・(xt1+u1)−sinδ1・(yt1+v1)...(1)
yr1=sinδ1・(xt1+u1)+cosδ1・(yt1+v1)...(2)
従って、動き検出部108は、(1)、(2)式より、図7(B)に示す基準フレーム画像F0に対する対象フレーム画像F1の番号1のブロックの移動量M1(すなわち、画像全体としての位置ずれの補正に伴う移動量M1)の横方向成分M1x,縦方向成分M1yを、以下の式にて算出することができる。
M1x=xr1−xt1...(3)
M1y=yr1−yt1...(4)
続いて、ずれ補正部106は、基準フレーム画像F0の番号1のブロックに対する対象フレーム画像F1の番号1のブロックのブロックごとの位置ずれを補正するための補正量ub1、vb1、δb1を、基準フレーム画像F0の番号1のブロックの画素データと、対象フレーム画像F1の番号1のブロックの画素データとに基づき、上述の補正量推定処理(図2、ステップS4)で用いた方法、つまり、パターンマッチング法や、勾配法および最小自乗法等による所定の算出式を用いて、推定量として算出する。なお、ub1は、横方向の並進ずれを補正する補正量であり、vb1は、縦方向の並進ずれを補正するための補正量であり、δb1は、回転ずれを補正するための補正量である。
ずれ補正部106は、推定した補正量ub1、vb1、δb1に基づいて、図8のごとく、基準フレーム画像F0の番号1のブロックと、対象フレーム画像F3の番号1のブロックとのブロックごとの位置ずれの補正を行う。この時、ずれ補正部106は、ブロックごとの位置ずれの補正によって移動した後の基準フレーム画像上における対象フレーム画像F1の番号1のブロックの中心座標(xr1',yr1')(図8)を、補正前の対象フレーム画像F1の番号1のブロックの中心座標(xt1,yt1)(図8)と、補正量ub1、vb1、δb1と、を用いて以下の式にて算出する。
xr1'=cosδb1・(xt1+ub1)−sinδb1・(yt1+vb1)...(5)
yr1'=sinδb1・(xt1+ub1)+cosδb1・(yt1+vb1)...(6)
従って、動き検出部108は、(5)、(6)式より、図8に示す基準フレーム画像F0の番号1のブロックに対する対象フレーム画像F1の番号1のブロックにおける移動量M2(ブロックごとの位置ずれの補正に伴う移動量M2)の横方向成分M2x,縦方向成分M2yを、以下の式にて算出することができる。
M2x=xr1'−xt1...(7)
M2y=yr1'−yt1...(8)
続いて、動き検出部108は、移動量M1に対する移動量M2の相対移動量M(図9)の横成分Mx、縦成分Myを(3)、(4)、(7)、(8)式より、以下の式にて算出する。
Mx=M2x−M1x(=xr1'−xr1)...(9)
My=M2y−M1y(=yr1'−yr1)...(10)
さらに、動き検出部108は、(9)、(10)式より相対移動量Mの大きさ|M|を、以下の式より算出する。
|M|=((Mx)+(My)1/2...(11)
そして、動き検出部108は、(11)式により算出した相対移動量Mの大きさ|M|と、予め設定してある閾値mtとを比較して、|M|≧mtならば、対象フレーム画像F1の番号1のブロックは、動きがあると判断する。|M|<mtならば、対象フレーム画像F1の番号1のブロックは、動きがないと判断する。
このようにして、動き検出部108は、対象フレーム画像F1の番号1のブロックについて動き判定を行い、さらに、同様な動き判定を、対象フレーム画像F1の全ブロックについて行う。例えば、対象フレーム画像F1の番号1のブロックから順番に、番号12のブロックまで行う。
さらに、動き検出部108は、対象フレーム画像F1における全ブロックについて動き判定を終えると、その対象フレーム画像F1において、動きがあると判定されたブロックの数を算出する。
以上のようにして、動き検出部108は、3つの対象フレーム画像F1〜F3それぞれについて、動きがあると判定されたブロックの数を算出し、さらに、3つの対象フレーム画像F1〜F3において、動きがあると判定されたブロックの総合計Mcを算出する。さらに、動き検出部108は、3つの対象フレーム画像F1〜F3において、動き判定を行った全ブロック数の総合計Mbを計算し、その総合計Mbに対して、動きがあると判定されたブロック数の総合計Mcとの割合Me(=Mc/Mb)を算出する。この割合Meは、対象フレーム画像の基準フレーム画像に対する動きの程度を表すので、この割合Meを前述した動き量とする。
B−3.高解像度化処理の選択:
動き量検出処理(図2、ステップS6)が終了すると、次に、高解像度化処理の選択(図2、ステップS8)が実行される。
本実施例では、予め、閾値Mt1,Mt2(1>Mt1>Mt2>0)が設定されており、処理選択部109は、上述の動き検出処理(図2、ステップS6)で算出した動き量Meを、これら閾値Mt1,Mt2と比較して、高解像度化処理の選択を行う。
具体的には、処理選択部109は、まず、動き量Meと閾値Mt1とを比較する。この時、動き量Meが閾値Mt1より大きければ(Me>Mt1)、画像全体で種々の動きがあるものとして、後述する単純高解像度化処理を選択し、動き量Meが閾値Mt1以下であれば(Me≦Mt1)、次に、処理選択部109は、動き量Meと閾値Mt2とを比較する。この時、動き量Meが閾値Mt2より大きければ(Me>Mt2)、画像中で中間程度の動きがあるものとして、後述する動き対応合成処理を選択し、動き量Meが閾値Mt2以下であれば(Me≦Mt2)、画像中でほとんど動きがないものとして、後述する動き非対応合成処理を選択する。
従って、例えば、閾値Mt1が0.8に設定され、閾値Mt2が0.2に設定されているとすると、動き量Meが、0.8より大きい場合には、単純高解像度化処理が選択され、動き量Meが、0.2より大きく、0.8以下の場合には、動き対応合成処理が選択され、動き量Meが、0.2以下の場合には、動き非対応合成処理が選択される。
B−4.高解像度化処理:
高解像度化処理の選択(図2、ステップS8)が終了すると、次に、高解像度化処理(図2、ステップS10〜S14)が実行される。
すなわち、高解像度化処理部110は、処理選択部109で選択された結果に基づいて、3つの高解像度化処理(つまり、動き非対応合成処理、動き対応合成処理、単純高解像度化処理)のうち、選択された高解像度化処理を実行する。
B−4−1.動き非対応合成処理:
まず、動き非対応合成処理(図2、ステップS10)について説明する。この動き非対応合成処理において、ずれ補正部106が、上述の補正量推定処理(図2、ステップS4)で推定した補正量を用いて、基準フレームの画像データと対象フレームの画像データとの位置ずれの補正を行い、高解像度化処理部110が、補正した基準フレームの画像データと対象フレームの画像データを合成しつつ高解像度化することにより、静止画像データを生成する。すなわち、高解像度化処理部110は、生成する静止画像を構成する各画素(以下、「生成画素」とも呼ぶ。)のうち、基準フレーム画像および対象フレーム画像のいずれにも存在しない画素については、その生成画素の周辺に存在する画素の画素値を表す画素データ(階調値を表す階調データ)を用いて、所定の補間処理を行うことにより、合成を行いつつ高解像度化を行う。以下では、図10および図11を用いてこの動き非対応合成処理について簡単に説明する。
図10は、基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1〜F3とを、ずれを補正して配置した様子を拡大して示す説明図である。図10では、生成画像Gの各画素が黒丸で示されているとともに、基準フレーム画像F0の各画素が白抜きの四辺形で示され、補正後の対象フレーム画像F1〜F3の各画素が、ハッチングを施した四辺形で示されている。なお、以下において生成画像Gの画素密度は、基準フレーム画像F0に対して、縦横1.5倍密の画素密度に高解像度化されるものとする。また、生成画像Gの各画素は、2画素おきに基準フレーム画像F0の各画素に重なるような位置にあるものとする。ただし、生成画像Gの画素が、必ずしも基準フレーム画像F0の各画素に重なるように位置している必要はない。例えば、生成画像Gの各画素のすべてが、基準フレーム画像F0の各画素の中間に位置するものでもよく、種々の位置とすることが可能である。また、高解像度化の倍率も、縦横1.5倍密に限定されるものではなく、種々の倍率とすることができる。
以下では、生成画像G内のある画素G(j)に注目して説明する。ここで、変数jは、生成画像Gの全画素を区別する番号を示しており、例えば、左上の画素から開始して順番に右上の画素までとし、その後1つずつ下の左端の画素から順番に右端の画素までとして、最後に右下の画素とされる。高解像度化処理部110は、この画素(以下、「注目画素」と呼ぶ。)G(j)に最も近い距離にある画素(以下、「最近傍画素」と呼ぶ。)を探索する。
具体的には、高解像度化処理部110は、各フレーム画像F0,F1,F2,F3において、注目画素G(j)に対して、最も近い画素(以下、近傍画素とも呼ぶ。)F(0),F(1),F(2),F(3)と、注目画素G(j)との距離L0,L1,L2,L3を算出し、最近傍画素を決定する。例えば、図10では、L3<L1<L0<L2であるので、高解像度化処理部110は、対象フレーム画像F3の画素F(3)を、注目画素G(j)の最近傍画素として決定する。なお、この注目画素G(j)に対する最近傍画素が、対象フレーム画像F3のi番目の画素であったとして、以下、最近傍画素F(3,i)と表記する。
そして、高解像度化処理部110は、以上の手順を、注目画素G(j)の番号であるj=1,2,3,...の順に、生成画像G内の全ての画素について実行し、それぞれの画素について最近傍画素を決定することになる。
次に、高解像度化処理部110は、注目画素G(j)の画素データを、決定された最近傍画素と、この最近傍画素を含むフレーム画像中において注目画素G(j)を囲む他の画素の、各々の画素データを用いて、バイ・リニア法、バイ・キュービック法、ニアレストネイバ法等の種々の補間処理によって生成する。以下に、バイ・リニア法による補間処理について説明する。
図11は、バイ・リニア法による補間処理について示す説明図である。注目画素G(j)は、基準フレーム画像F0および位置ずれ補正後の対象フレーム画像F1〜F3のいずれにも存在しない画素であるので、画素データが存在していない。そこで、高解像度化処理部110は、例えば、上述のごとく対象フレーム画像F3の画素F(3)を、注目画素G(j)の最近傍画素F(3,i)として決定した場合、図11に示すように、最近傍画素F(3,i)のほか、対象フレーム画像F3中において、注目画素G(j)を囲む3つの画素F(3,i+1)、F(3,k)、F(3,k+1)で区画される領域を、注目画素G(j)で4つの区画に分割し、その面積比で対角位置の画素データをそれぞれ重み付けして加算することにより、注目画素G(j)の画素データを補間する。ただし、kはi番目の画素にフレーム画像F3の横方向の画素数を加えた画素の番号を示している。
以上のように、動き非対応合成処理では、基準フレーム画像と対象フレーム画像のうち、最近傍画素を含むフレーム画像の画素を用いて、注目画素の補間処理を行うことにより、合成を行いつつ高解像度化を行っている。このため、非常に高画質な静止画像を得ることができる。
このような動き非対応合成処理は、取得した4つのフレーム画像のうち、基準フレーム画像と対象フレーム画像との画像間の動き量が小さい場合に適している。
なぜなら、このような動き非対応合成処理では、基準フレーム画像と対象フレーム画像との画像間で動きが発生していた場合、以下に示す問題点が生じるおそれがあるからである。
図12は、複数のフレーム画像間で動きが発生していた場合に、上記動き非対応合成処理を実行した場合の説明図である。図の下段は、上段の4つのフレーム画像F0〜F3を用いて動き非対応合成処理により得られた生成画像Gを示している。上段の4つのフレーム画像F0〜F3は、画面の左から右に移動する自動車が撮影された動画像を示しており、自動車の位置が順に移動しているものである。上述の動き非対応合成処理では、決定された最近傍画素がフレーム画像間で動きのある画素であるか否かに関わらず、最近傍画素とこの最近傍画素を含むフレーム画像中の他の画素とを用いて、注目画素の補間処理を行うため、図12に示すように、生成画像G中の自動車の画像が多重画像となってしまう場合がある。
従って、本実施例では、動き検出部108で検出した動き量Meが閾値Mt2以下(Me≦Mt2)であって、基準フレーム画像と対象フレーム画像との画像間でほとんど動きがない場合に、上述の動き非対応合成処理により、高解像度化を行うようにしている。
B−4−2.動き対応合成処理:
一方、動き検出部108で検出した動き量Meが閾値Mt2より大きく、閾値Mt1以下(Mt2<Me≦Mt1)であって、基準フレーム画像と対象フレーム画像との画像間に中間程度の動きがある場合には、以下に説明する動き対応合成処理(図2ステップS12)を実行する。この動き対応合成処理では、フレーム画像間に動きが発生している場合でも、多重画像を発生させることなく高解像度化が可能である。
この動き対応合成処理において、まず、ずれ補正部106が、上述の動き非対応合成処理(図2、ステップS10)の場合と同様に、図10に示すごとく、上述の補正量推定処理(図2、ステップS4)で推定した補正量を用いて、基準フレームの画像データと対象フレームの画像データとの位置ずれの補正を行い、それらを重ね合わせる。次に、高解像度化処理部110が、上述の動き非対応合成処理(図2、ステップS10)の場合と同様に、生成画像Gにおける注目画素G(j)に対して、フレーム画像ごとに近傍画素を求め、その中から最近傍画素を決定する。
続いて、高解像度化処理部110は、求めた最近傍画素と基準フレーム画像F0に対する動きの判定を行う。以下に、この動き判定について説明する。
なお、動きの判定の説明をわかり易くするために、基準フレーム画像をFr、対象フレーム画像をFtとして説明し、動きの判定を行う画素を判定画素と呼ぶ。
まず、高解像度化処理部110は、判定画素を設定し、その判定画素に最も近い基準フレーム画像Frの画素を探索する。そして、高解像度化処理部110は、その探索した基準フレーム画像Frの画素と、その画素に隣接して、判定画素を囲む基準フレーム画像Frの画素を用いて、判定画素の動き判定を行う。以下、この動き判定方法を具体的に説明する。
図13は、本発明の第1の実施例における動きの判定方法を説明するための前提条件を示す説明図である。図中1つのハッチングされた四辺形は、対象フレーム画像Ft中における判定画素Fptを示している。また、格子状に並ぶ4つの白抜きの四辺形は、基準フレーム画像Fr中において、判定画素Fptを囲む4つの画素Fp1,Fp2,Fp3,Fp4を示している。ここでは、画素Fp1が判定画素Fptに最も近い画素とする。また、判定画素Fptの輝度値をVtestとし、4つの画素Fp1,Fp2,Fp3,Fp4の画素の輝度値をV1,V2,V3,V4とする。また、4つの画素Fp1,Fp2,Fp3,Fp4で形成される格子内での位置(Δx,Δy)は、左上の画素Fp1の位置を基準とし、横方向をx軸、縦方向をy軸とした座標であり、それぞれ0〜1の間の値のみを取りうることとする。
また、以下で説明する図14では、図の説明をわかりやすくするため、判定画素Fptの位置が、上記格子内において、1次元の位置、すなわち、x方向に並ぶ2つの画素Fp1,Fp2の間の座標(Δx、0)にある場合を例に描くこととする。
図14は、本発明の第1の実施例における動きの判定方法について示す説明図である。空間的に急激な輝度値の変化がない限り、対象フレーム画像Ftにおける判定画素Fptの輝度値は、その周りに位置する基準フレーム画像Frにおける画素Fp1,Fp2の輝度値の間の値になるものとして期待される。そこで、この点を考慮すると、判定画素Fptを囲む画素Fp1,Fp2の輝度値の最大値と最小値の間の領域を、動きがないと判定される範囲とすることが考えられる。さらに、ノイズの発生による誤検出を防止するため、その範囲を閾値ΔVthの幅だけ広げることが考えられる。従って、以下に示すように、動き検出部108は、上記した動きがないと判定される範囲に、判定画素Fptの輝度値Vtestがあるか否かを判定することにより、判定画素Fptの動きを判定することができる。
まず、判定画素Fptの両側に位置する基準フレーム画像Frにおける2つの画素Fp1,Fp2について、輝度値の最大値Vmaxと最小値Vminを、下式のように求める。
Vmax=max(V1,v2)
Vmin=min(V1,V2)
ここで、max()は()内の引数の中で最大値を求める関数、min()は()内の引数の中で最小値を求める関数を意味している。
そして、判定画素Fptの輝度値Vtestが、2つの下式を満たす場合には動きがないと判定され、そうでない場合には動きがあると判定される。
Vtest>Vmin−ΔVth
Vtest<Vmax+ΔVth
なお、以下では、動きがないと判定される範囲を判定範囲とも呼ぶ。例えば、ここでは、判定画素Fptが存在する画素間においてVmin−ΔVth<V<Vmax+ΔVthの範囲が判定範囲となる。
以上の説明では、判定画素Fptの座標が基準フレーム画像Fr中の画素Fp1を原点とする座標(Δx,0)の場合を例に説明しているが、判定画素Fptの座標が(0,Δy)の場合も同様である。また、判定画素Fptの座標が2次元の座標(Δx,Δy)の場合には、輝度値の最大値Vmaxおよび最小値Vminを、下式により求めるようにすればよい。
Vmax=max(V1,V2,V3,V4)
Vmin=min(V1,V2,V3,V4)
以上のようにして、高解像度化処理部110は、最近傍画素についての動き判定を行う。なお、最近傍画素が基準フレーム画像F0の画素である場合は、動きの判定を行わず、高解像度化処理部110は、注目画素G(j)の画素データを、注目画素G(j)を囲む基準フレーム画像F0の画素を用いて、バイ・リニア法、バイ・キュービック法、ニアレストネイバ法等の種々の補間処理によって生成する。
このような動き判定で、最近傍画素に動きがないと判定されると、高解像度化処理部110は、注目画素G(j)の画素データを、最近傍画素と、この最近傍画素を含む対象フレーム画像中において注目画素G(j)を囲む他の画素の、各々の画素データを用いて、バイ・リニア法、バイ・キュービック法、ニアレストネイバ法等の種々の補間処理によって生成する。
一方、動き判定で、最近傍画素に動きがあると判定された場合には、注目画素G(j)に対して、最近傍画素の次に近い近傍画素(以下、次近傍画素とも呼ぶ。)について、上述した動き判定を行う。その判定で、次近傍画素に動きがないと判定された場合には、前述と同様、注目画素G(j)の画素データを、次近傍画素と、この次近傍画素を含む対象フレーム画像中において注目画素G(j)を囲む他の画素の、各々の画素データを用いて、バイ・リニア法、バイ・キュービック法、ニアレストネイバ法等の種々の補間処理によって生成する。
また、次近傍画素についての動き判定で、次近傍画素に動きがあると判定された場合には、次近傍画素の次に近い近傍画素を求め、その画素について、同様の動き判定を行う。以上の手順を繰り返し、注目画素G(j)に対する対象フレーム画像F1〜F3のすべての近傍画素で、動きがあると判定されると、高解像度化処理部110は、注目画素G(j)の画素データを、注目画素G(j)を囲む基準フレーム画像F0の画素の画素データを用いて、バイ・リニア法、バイ・キュービック法、ニアレストネイバ法等の種々の補間処理によって生成する。
このようにして、高解像度化処理部110は、注目画素G(j)について補間処理を行い、さらに、同様の補間処理を、注目画素G(j)の番号であるj=1,2,3,...の順に、生成画像G内の全ての画素について行う。
以上のように、動き対応合成処理において、高解像度化処理部110は、注目画素G(j)の近傍に位置する対象フレーム画像の近傍画素について、近い順に動き判定を行い、その画素に動きがないと判定した場合のみ、その動きがないと判定された画素と、この画素を含む対象フレーム画像中において注目画素G(j)を囲む他の画素の、各々の画素データを用いて、注目画素G(j)の補間処理を行う。また、高解像度化処理部110は、注目画素G(j)の近傍に位置する対象フレーム画像のすべて画素について、動きがあると判定すると、注目画素G(j)を囲む基準フレーム画像F0の画素の画像データを用いて、注目画素G(j)の補間処理を行う。
このようにすることで、この動き対応合成処理では、取得した4つのフレーム画像のうち、基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1〜F3との画像間に中程度の動きがある場合にも、基準フレーム画像F0に対して動きのある画素は排除して合成し、高解像度化することができるので、その画像間の動き量が中程度の場合に適している。
B−4−3.単純高解像度化処理:
一方、本実施例では、動き検出部108で検出した動き量Meが閾値Mt1より大きくて(Me>Mt1)、基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1〜F3との画像間で動きが大きい場合、つまりフレーム画像中ほとんどの場所で動きが検出される場合には、以下に説明する単純高解像度化処理(図2、ステップS14)を実行する。
この単純高解像度化処理において、高解像度化処理部110は、注目画素G(j)の画素データを、注目画素G(j)を囲む基準フレーム画像の画素の、各々の画素データを用いて、上述の動き非対応合成処理および動き対応合成処理で使われている、バイ・リニア法、バイ・キュービック法、ニアレストネイバ法などの補間処理によって生成する。
D.効果:
上述のように、高解像度化処理の選択(図2、ステップS8)において、処理選択部109は、動き量検出処理(図2、ステップS6)で算出した動き量Meに応じて、3つの高解像度化処理(つまり、動き非対応合成処理、動き対応合成処理および単純高解像度化処理)を自動的に選択している。このため、ユーザ自ら、3つの高解像度化処理の中から高解像度化処理を選択することなく、適切な高解像度化処理を行うことができ、その結果、高画質な静止画像データを生成することができる。
また、動き量検出処理(図2、ステップS6)において、動き検出部108は、対象フレーム画像F1〜F3の基準フレーム画像F0に対する画像全体における動き量を検出する場合に、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックの動きを判定し、各ブロックの基準フレーム画像F0に対する動き判定の結果、動きがあると判定されたブロックの総量を求めることで、動き量を検出している。このため、画素単位の動きを検出することなく大まかな単位で動きを検出することができ、それらの総量を動き量として検出することができるので、処理時間を短縮することができる。
2.第2の実施例:
次に、本発明における第2の実施例を説明する。本発明における第2の実施例の静止画像生成装置は、第1の実施例の静止画像生成装置と基本的に同様の構成となっており、動き検出部108が行う補正量推定処理(図2、ステップS4)までの動作は、第1の実施例の静止画像生成装置と同じである。従って、それらについての説明は省略する。
本実施例の静止画像生成装置が、第1の実施例の静止画像生成装置と異なる点は、第1の実施例の静止画像生成装置が、高解像度化処理を画像全体について選択し実行しているのに対し、本実施例の静止画像生成装置が、高解像度化処理をブロック単位で選択して、そのブロックに属する画素に実行している点である。
すなわち、第1の実施例の静止画像生成装置において、動き量検出処理(図2、ステップS6)で、処理選択部109が、対象フレーム画像F1〜F3の基準フレーム画像に対する動き量Reに応じて、3つの高解像度化処理(つまり、動き非対応合成処理、動き対応合成処理および単純高解像度化処理)の中から何れか1つを選択し、高解像度化処理部110が、その選択した高解像度化処理を、生成画像におけるすべての画素について実行している。これに対して、本実施例の静止画像生成装置では、処理選択部109が、後述する対象フレーム画像F1〜F3におけるブロックごとのブロック内動き量に応じて、ブロックごとに、3つの高解像度化処理の中から何れか1つを選択し、高解像度化処理部110が、各ブロックについて各々選択した高解像度化処理を、そのブロックに属する画素について実行している。これについて、基準フレーム画像F1〜F3のそれぞれの番号1のブロックを例として、以下に、図15を用いて、具体的に説明する。
図15は、本発明の第2の実施例における静止画像データを生成する手順を示す説明図である。
補正量推定処理(図15、ステップS4)が終了すると、ブロック内動き量検出処理(図15、ステップS20)が実行される。このブロック内動き量検出処理では、まず、動き検出部108は、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックにおいて、基準フレーム画像の各ブロックに対する相対移動量の大きさ|M|を、上述の第1の実施例における動き量検出処理(図2、ステップS6)と同様にして算出する。次に、動き検出部108は、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックにおいて、同じ番号のブロックの相対移動量Mを合計し、合計した同じ番号のブロック数(ここでは、対象フレーム画像がF1〜F3であるので3)で割ることで相対移動量Mの平均BM(=M/3)を算出する。この平均BMは、対象フレーム画像F1〜F3のブロックと、そのブロックと同じ番号の基準フレーム画像のブロックに対する動きの程度を表すので、この平均BMを、そのブロックについての前述したブロック内動き量とする。なお、算出されたブロック内動き量BMは、メモリ内(図示せず)の所定の領域に記憶される。
ブロック内動き量検出処理が終了すると、続いて、生成画素の設定(図15、ステップS24)が実行される。高解像度化処理部110は、生成する静止画像(生成画像)における或る生成画素を設定する。生成画素の設定を行う順番として、例えば、生成する静止画像の左上の生成画素から開始して順番に右上の生成画素まで行い、その後1つずつ下の左端の生成画素から順番に右端の生成画素まで行い、最後に右下の生成画素まで行うようにする。
生成画素が設定されると、次に、設定された生成画素の属するブロック内動き量BMの読み出し処理(図15、ステップS28)が実行される。高解像度化処理部110は、設定された生成画素の属するブロックのブロック内動き量BMを、上述でメモリ内(図示せず)の所定の領域から読み出す。
生成画素の属するブロックのブロック内動き量BMが読み出されると、続いて、高解像度化処理の選択(図15、ステップS32)が実行される。この高解像度化処理の選択では、まず、処理選択部109は、読み出されたブロック内動き量BMと、予め設定されている閾値Bmt1、Bmt2(1>Bmt1>Bmt2>0)とを比較する。この時、処理選択部109は、ブロック内動き量BMが閾値Bmt1より大きければ(BM>Bmt1)、生成画素が属するブロック内では種々の動きがあるものとして、その生成画素の属するブロックに対して単純高解像度化処理を選択し、ブロック内動き量BMが閾値Bmt1以下であれば(BM≦Bmt1)、次に、処理選択部109は、ブロック内動き量BMと閾値Bmt2とを比較する。この時、処理選択部109は、ブロック内動き量BMが閾値Bmt2より大きければ(BM>Bmt2)、生成画素が属するブロック内では中間程度の動きがあるものとして、その生成画素の属するブロックに対して上述した動き対応合成処理を選択し、ブロック内動き量BMが閾値Bmt2以下であれば(BM≦Bmt2)、生成画素が属するブロック内ではほとんど動きがないものとして、その生成画素の属するブロックに対して上述した動き非対応合成処理を選択する。
従って、例えば、閾値Bmt1が0.8に設定され、閾値Bmt2が0.2に設定されているとすると、ブロック内動き量BMが、0.8より大きい場合には、生成画素の属するブロックに対して単純高解像度化処理が選択され、ブロック内動き量BMが、0.2より大きく、0.8以下の場合には、生成画素の属するブロックに対して動き対応合成処理が選択され、ブロック内動き量BMが、0.2以下の場合には、生成画素の属するブロックに対して動き非対応合成処理が選択される。
なお、処理選択部109は、生成画素の属するブロックについて、このような高解像度化処理の選択が既に行われている場合は、もう一度高解像度化処理の選択をする必要がなく、この処理を行わないようにすることもできる。
高解像度化処理の選択が終了すると、次に、生成画素について、高解像度化処理(図15、ステップS36〜S44)が実行される。
すなわち、高解像度化処理部110は、生成画素が属するブロックに対して、3つの高解像度化処理(つまり、動き非対応合成処理、動き対応合成処理、単純高解像度化処理)のうちから選択された高解像度化処理を、その生成画素について実行する。
高解像度化処理(図15、ステップS36〜S44)が終了すると、すべての生成画素で高解像度化処理が実行されたかどうかの判断(ステップS48)がなされる。高解像度化処理部110は、すべての生成画素で高解像度化処理が実行されていない場合(ステップS48:NO)には、ステップS24の処理に戻り、次の生成画素を設定する。高解像度化処理110は、すべての生成画素で高解像度化処理が実行されている場合(ステップS48:YES)には、静止画像データの生成を終了する。
以上のようにすれば、生成画像における生成画素の属するブロックごとに、各ブロックのブロック内動き量に応じて、3つの高解像度化処理の中から最適な1つの高解像度化処理を選択し、選択した高解像度化処理を各ブロック内の生成画素について実行することができる。このため、局所的な動きがある画像であっても、その局所的な動きがある部分では、その部分に対応した適切な高解像度化処理を自動的に行うことができ、ほとんど動きがない部分では、その部分に対応した適切な高解像度化処理を自動的に行うことできるので、高画質な静止画像データを生成することができる。
3.第3の実施例:
次に、本発明における第3の実施例を説明する。本発明における第3の実施例の静止画像生成装置は、第1の実施例の静止画像生成装置と基本的に同様の構成となっており、ずれ補正部106が行う補正量推定処理(図2、ステップS4)までの動作は、第1の実施例の静止画像生成装置と同じである。従って、それらについての説明は省略する。
本実施例の静止画像生成装置は、第1の実施例の静止画像生成装置と比較して、動き量の算出方法が異なっている。具体的には、第1の実施例の静止画像生成装置において、動き検出部108は、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックで求めた相対移動量を予め設定された閾値mtと比較することにより各ブロックの動き判定を行い、動きがあると判定されたブロックの総合計Mcに基づいて動き量Meを算出している。これに対して、本実施例の静止画像生成装置において、動き検出部108は、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックで求めた相対移動量を合計したものを動き量Mgとして算出している。
なお、処理選択部109は、動き量Mgを、予め設定してある閾値Mt3とMt4と比較して、高解像度化処理の選択を行う場合には、まず、動き量Mgと閾値Mt3とを比較する。この時、動き量Mgが閾値Mt3より大きければ(Mg>Mt3)、画像全体で種々の動きがあるものとして、上述の単純高解像度化処理を選択し、動き量Mgが閾値Mt3以下であれば(Mg≦Mt3)、次に、処理選択部109は、動き量Mgと閾値Mt4とを比較する。この時、動き量Mgが閾値Mt4より大きければ(Mg>Mt4)、画像中で中間程度の動きがあるものとして、上述の動き対応合成処理を選択し、動き量Mgが閾値Mt4以下であれば(Mg≦Mt4)、画像中でほとんど動きがないものとして、上述の動き非対応合成処理を選択する。
以上のようにすれば、処理選択部109が、動き量の算出を行う際に、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックで算出する相対移動量に基づいて動き判定を行って、それらを合計して動き量を算出する必要なく、各ブロックの相対移動量の合計をそのまま動き量として算出することができるので、動き量を算出するまでの処理時間が短縮できる。
4.第4の実施例:
次に、本発明における第4の実施例を説明する。本発明における第4の実施例の静止画像生成装置は、第1の実施例の静止画像生成装置と基本的に同様の構成となっており、ずれ補正部106が行う補正量推定処理(図2、ステップS4)までの動作は、第1の実施例の静止画像生成装置と同じである。従って、それらについての説明は省略する。
本実施例の静止画像生成装置は、第1の実施例の静止画像生成装置と比較して、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックの動き判定方法が異なっている。第1の実施例の静止画像生成装置において、動き検出部108は、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックの動き判定を行う場合に、各ブロックで相対移動量を算出し、その相対移動量から動き量Meを算出し、それに基づいて各ブロックの動き判定を行っている。これに対して、本実施例の静止画像生成装置において、動き検出部108は、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロック内の各画素について動き判定を行い、各ブロックで、動きがあると判定された画素の総量に基づいてそれらのブロック内におけるブロック内動き量を算出し、それに基づいて動き判定を行っている。なお、以下では、基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1における番号1のブロックの動き判定を行う場合を例に用いて具体的に説明する。
動き検出部108は、対象フレーム画像F1の番号1のブロック内における各画素について動き判定を行う方法としては、上述の動き対応合成処理(図2、ステップS12)で行った動き判定方法(図14)を用いる。具体的には、動き対応合成処理での動き判定(図14)における判定画素Fptを、ここでの動き判定を行う画素(以下、画素Zともよぶ。)に置き換え、動き検出部108は、その画素Zにもっとも近い基準フレーム画像F0の画素を探索し、動き対応合成処理での動き判定における基準フレーム画像Frの画素Fp1を、その探索した基準フレーム画像F0の画素に置き換え、その探索した基準フレーム画像F0の画素と、その画素に隣接して、画素Zを囲む基準フレーム画像F0の画素を用いることにより、上述のようにして、画素Zについて動き判定を行う。
動き検出部108は、対象フレーム画像F1の番号1のブロック内におけるすべての画素について動き判定が終わると、続いて、対象フレーム画像F1の番号1のブロック内において動きがあると判定された画素の総合計Hcを計算する。さらに、動き検出部108は、そのブロック内において、動き判定を行った全画素の数の総合計Hbを計算し、その総合計Hbに対して、動きがあると判定された画素数の総合計Hcとの割合He(=Hc/Hb)を算出する。この割合Heは、対象フレーム画像F1の番号1のブロックにおける、基準フレーム画像の番号1のブロックに対する動きの程度を表すので、この割合Heを前述したブロック内動き量とする。そして、動き検出部108は、このブロック内動き量Heと、予め設定してある閾値htとを比較して、|He|≧htならば、対象フレーム画像F1の番号1のブロックは、動きがあると判断する。|He|<htならば、対象フレーム画像F1の番号1のブロックは、動きがないと判断する。
このようにして、動き検出部108は、対象フレーム画像F1の番号1のブロックについて動き判定を行い、同様にして、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックについても動き判定を行う。
以上のようにすれば、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックの動き判定を行う場合に、ブロック内の各画素について動き判定を行い、ブロック内で動きがあると判定された画素の総量に基づいてそのブロックの動き判定を行うことができる。このため、より小さな部分の動き(画素単位の動き)についても、ブロックの動き判定に反映されるので、精度よく動き判定を行うことができる。
5.第5の実施例:
次に、本発明における第5の実施例を説明する。本発明における第5の実施例の静止画像生成装置は、第1の実施例の静止画像生成装置と基本的に同様の構成となっており、ずれ補正部106が行う補正量推定処理(図2、ステップS4)までの動作は、第1の実施例の静止画像生成装置と同じである。従って、それらについての説明は省略する。
本実施例の静止画像生成装置も、第1の実施例の静止画像生成装置と比較して、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックの動き判定方法が異なっている。第1の実施例の静止画像生成装置において、動き検出部108は、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックの動き判定を行う場合に、各ブロックで相対移動量を算出し、その相対移動量から動き量Meを算出し、それに基づいて各ブロックの動き判定を行っている。これに対して、本実施例の静止画像生成装置において、動き検出部108は、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックの動き判定を行う場合に、ブロック内における各画素について後述する動き値を求め、その総量に基づいてブロック内のブロック内動き量を算出し、それに基づいて動き判定を行っている。なお、以下では、基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1における番号1のブロックの動き判定を行う場合を例に用いて具体的に説明する。
図16は、第5の実施例として、対象フレーム画像F1の番号1のブロック内の動き値の算出を説明する図である。
まず、動き検出部108は、上述の動き対応合成処理(図2、ステップS12)で行った動き判定方法(図14)における条件を用いて対象フレーム画像F1の番号1のブロック内における各画素について動き値を求める。具体的には、動き対応合成処理での動き判定(図14)における判定画素Fptを、動き値を求める画素(以下、画素Yともよぶ。)に置き換え、その画素Yにもっとも近い基準フレーム画像F0の画素(Fy1)を探索し、動き対応合成処理での動き判定における基準フレーム画像Frの画素Fp1を、その探索した基準フレーム画像F0の画素Fy1に置き換え、その探索した基準フレーム画像F0の画素Fy1と、その画素に隣接して、画素Yを囲む基準フレーム画像F0の画素Fy2を用いることにより、動き値を求める。
具体的には、動き検出部108は、画素Yの両側に位置する基準フレーム画像F0における2つの画素Fy1、Fy2について、輝度値の最大値Vmaxと最小値Vminを求める。
次に、動き検出部108は、画素Yについて、輝度値の最大値Vmaxと輝度値の最小値Vminとを結んだ線上における位置Δxでの輝度値をVx'として求める。そして、画素Yについて、その動きを表す動き値ΔVkとして、|Vtest−Vx'|を算出する。
このようにして、動き検出部108は、画素Yについて動き値の算出を行い、さらに、同様にして、対象フレーム画像F1の番号1のブロック内における全画素について、それぞれ、動き値ΔVkを算出する。
さらに、動き検出部108は、対象フレーム画像F1の番号1のブロック内における全画素について動き値ΔVkの算出を終えると、その対象フレーム画像F1において、算出した各画素の動き値ΔVkを加算して、その合計Vkを算出する。
次に、動き検出部108は、対象フレーム画像F1の番号1のブロック内において、動き判定を行った全画素数の総合計Vbを計算し、その総合計Vbにおける、対象フレーム画像F1の番号1のブロックの動き値の平均Vav(=Vk/Vb)を算出する。この動き値の平均Vavは、対象フレーム画像F1の番号1のブロックにおける、基準フレーム画像の番号1のブロックに対する動きの程度を表すので、この動き値の平均Vavを前述したブロック内動き量とする。
そして、動き検出ブロック108は、対象フレーム画像F1の番号1のブロック内動き量Vavと、予め設定してある閾値vtとを比較して、|Vav|≧vtならば、対象フレーム画像F1の番号1のブロックは、動きがあると判断する。|Vav|<vtならば、対象フレーム画像F1の番号1のブロックは、動きがないと判断する。
このようにして、動き検出部108は、対象フレーム画像F1の番号1のブロックについて動き判定を行い、同様にして、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックについても動き判定を行う。
以上のようにすれば、対象フレーム画像F1〜F3の各ブロックの動き判定を行う場合に、ブロック内の各画素の動き値の総量を求め、その総量に基づいてそのブロックの動きを判定することができる。このため、より小さな局所的な動き(つまり、画素単位の動き)についても、ブロックの動き判定に反映されるので、精度よく動き判定を行うことができる。
6.変形例:
なお、本発明では、上記した実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。
上記第2の実施例において、先に、ある生成画素を設定し、その後、その生成画素の属するブロックについて高解像度化処理を選択し、選択された高解像度化処理を設定された生成画素で実行するようにしている。そして、同様にして、すべての生成画素を順番に設定していき、それらの生成画素の属するブロックについて高解像度化処理を選択し、選択された高解像度化処理を設定された生成画素で実行するようにしている。しかし、本発明は、これに限られるものではなく、先に、ブロックごとの高解像度化処理を選択し、その後、ある生成画素を設定し、その生成画素の属するブロックにおいて選択された高解像度化処理を設定された生成画素で実行するようにしてもよい。そして、同様にして、すべての生成画素を順番に設定していき、それらの生成画素の属するブロックにおいて既に選択された高解像度化処理を設定された生成画素で実行するようにしてもよい。
上記変形例において、先に、ブロックごとの高解像度化処理を選択し、その後、ある生成画素を設定し、その生成画素の属するブロックにおいて選択された高解像度化処理を設定された生成画素で実行するようにしているが、この場合における生成画素の設定の順番として、ブロック単位で順番を移行する、すなわち、あるブロック内のすべての生成画素について処理を終えると、次のブロックの生成画素について処理するようにしてもよい。
上記第1の実施例において、先に、ある生成画素を設定し、その後、その生成画素の属するブロックについて高解像度化処理を選択し、選択された高解像度化処理を設定された生成画素で実行するようにしているが、この場合における生成画素の設定の順番として、ブロック単位で順番を移行する、すなわち、あるブロック内のすべての生成画素について処理を終えると、次のブロックの生成画素について処理するようにしてもよい。
上記実施例において、画像全体およびブロックごとのずれ補正量を推定する際に、並進ずれ(横方向u、縦方向v)および回転ずれ(δ)の3つのパラメータを用いてずれ補正量を推定しているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、パラメータの数を変えてずれ補正量を推定してもよいし、他の種類のパラメータを用いてずれ補正量を推定するようにしてもよい。
また、上記実施例において、画像全体およびブロックごとのずれ補正量を推定する際に、推定するパラメータの数もしくは推定するパラメータの種類が互いに異なっていてもよい。例えば、画像全体のずれ補正量の推定は、上記実施例のごとく、並進ずれ(u、v)および回転ずれ(δ)の3つのパラメータを用いて補正量を推定し、ブロックごとのずれ補正量の推定は、回転ずれ(δ)を無視して並進ずれ(u、v)のみの2つのパラメータを用いてずれ補正量を推定するようにしてもよい。
上記第1の実施例において、動き検出部108は、移動量M1に対する移動量M2の相対移動量M(図9)に基づいて、動き量を求めているが、本発明は、これに限られるものではなく、移動量M2に対する移動量M1の相対移動量に基づいて、動き量を求めるようにしてもよい。
上記第1の実施例において、基準フレーム画像F0および対象フレーム画像F1〜F3を12のブロックに区分けしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、6つのブロックに区分けしてもよいし、24のブロックに区分けしてもよい。また、上記第1の実施例において、基準フレーム画像F0のブロックと対象フレーム画像F1〜F3のブロックのほぼ同様の形状、大きさは、同じものを用いているが、本発明は、これに限られるものではなく、それぞれのブロックの大きさが異なっていてもよい。
上記第1の実施例において、基準フレーム画像F0若しくは基準フレーム画像F0の各ブロック対する対象フレーム画像F1〜F3のブロックの中心座標の移動量を求めているが、本発明は、これに限られるものではなく、対象フレーム画像F1〜F3のブロックの任意の座標における移動量を求めるようにしてもよい。
上記実施例では、高解像度化処理部110は、3つの高解像度化処理を行うことができるが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、2つ、または4つ以上の高解像度化処理を行ってもよい。この場合、処理選択部109は、高解像度化処理部110が行うことができる可能な高解像度化処理の中から、1つを選択するようにする。
上記実施例では、動き量検出処理(図2、ステップS6)において、動き量の検出をする際に、すべての対象フレーム画像を参照して動き量を算出しているが、本発明は、これに限られるものではない。動き量の検出をする際には、すべて参照するのではなく、1つ若しくは、複数の対象フレーム画像を参照して動き量を算出してもよい。このようにすれば、すべての対象フレーム画像を参照して動き量を算出する場合に比較して、演算量が少なくなるので、処理時間の短縮になる。
上記実施例の静止画像生成システムにおいて、取得するフレーム画像は、取得指示の入力タイミングから時系列的に連続する4フレームのフレーム画像データを取得するものとしているが、本発明は、これに限られるものではない。取得するフレーム画像は、2フレーム、3フレーム若しくは、5フレーム以上のフレーム画像データを取得してもよい。この場合には、取得したフレーム画像データの一部または、全部を用いて、上述のようにして比較的高解像度な静止画像データを生成する処理を行ってもよい。
上記実施例では、動画像データの中から取得された時系列に連続する複数のフレーム画像データに基づいて、1つの高解像度な静止画像データを生成する場合を説明しているが、本発明はこれに限られるものではなく、単に、時系列に連続する複数の低解像度の画像データに基づいて、1つの高解像度の画像データを生成することも可能である。例えば、時系列に連続する複数の低解像度の画像データとしては、デジタルカメラで連写された複数の画像データであってもよい。
また、必ずしも時系列に連続する複数の低解像度の画像データ(フレーム画像データを含む。)である必要もなく、時系列に並んだ複数の低解像度の画像データであってもよい。
上記実施例では、静止画像生成装置として、パーソナルコンピュータ(PC)を採用しているが、本発明はこれに限られるものではない。上述の静止画像生成装置がビデオカメラ、デジタルカメラ、プリンタ、DVDプレーヤ、ビデオテーププレーヤ、ハードディスクプレーヤ、カメラ付き携帯電話などに内蔵されてもよい。特に、ビデオカメラを本発明の静止画像生成装置とした場合には、動画像を撮影しながら、撮影した動画像の動画像データに含まれる複数のフレーム画像データから1つの高解像度な静止画像データを生成することが可能となる。また、デジタルカメラを本発明の静止画像生成装置とした場合にも、被写体を連写しながら、あるいは、連写した結果を確認しながら、複数の撮像画像データから1つの高解像度な静止画像データを生成することができる。
上記実施例では、比較的低解像度の画像データとして、フレーム画像データを例に用いて説明したが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、フレーム画像データの代わりにフィールド画像データを用いて、上述した処理を行ってもよい。なお、フィールド画像データが表すフィールド画像は、インターレース方式において、ノンインターレース方式のフレーム画像に相当する画像を構成する奇数フィールドの静止画像と偶数フィールドの静止画像を意味している。
本発明の第1の実施例としての静止画像生成装置の概略構成を示す説明図である。 本発明の第1の実施例における静止画像データを生成する手順を示す説明図である。 基準フレームのフレーム画像と対象フレームのフレーム画像との間の位置ずれについて示す説明図である。 基準フレーム画像と対象フレーム画像との間の位置ずれの補正について示す説明図である。 本実施例における基準フレーム画像および対象フレーム画像を12のブロックに区分した状態を表した図である。 本発明の第1の実施例における動き量検出処理の概略を説明するための図である。 対象フレーム画像F1の番号1のブロックにおける補正に伴う移動量の算出を説明する図である。 基準フレーム画像F0の番号1のブロックにおいて基準フレーム画像F0に対して補正量ub1、vb1、δb1に基づいてブロックごとの位置ずれを補正した後の対象フレーム画像F1の番号1のブロックを拡大して表した図である。 基準フレーム画像F0の番号1のブロックと対象フレーム画像F1の番号1のブロックにおける相対移動量Mの算出を説明する図である。 基準フレーム画像F0と対象フレーム画像F1〜F3とをずれを補正して配置した様子を拡大して示す説明図である。 バイ・リニア法による補間処理について示す説明図である。 複数のフレーム画像間で動きが発生していた場合に上記動き非対応合成処理を実行した場合の説明図である。 本実施における動きの判定方法を説明するための前提条件を示す説明図である。 本実施例における動きの判定方法について示す説明図である。 本発明の第2の実施例における静止画像データを生成する手順を示す説明図である。 第5の実施例として対象フレーム画像F1の番号1のブロック内の動き値の算出を説明する図である。
符号の説明
20...プリンタ
30...デジタルビデオカメラ
100...コンピュータ
102...静止画像生成制御部
104...フレーム画像取得部
106...ずれ補正部
108...動き検出部
109...処理選択部
110...高解像度化処理部
120...キーボード
130...マウス
150...ディスプレイ

Claims (4)

  1. 動画像データを構成する複数の第1の画像データから、該第1の画像データに比べて高解像度の第2の画像データを静止画像として生成するための静止画像生成装置であって、
    前記複数の第1の画像データのうち、基準となる基準画像データの表す基準画像と、前記基準画像データ以外の少なくとも1つの対象画像データの表す対象画像との画像全体としての位置ずれを第1の位置ずれとして検出すると共に、前記基準画像および前記対象画像を複数のブロックに区分し、前記基準画像と前記対象画像の間において対応するブロック間の位置ずれを、それぞれ第2の位置ずれとして検出するずれ検出部と、
    各ブロックについて、前記対象画像の、前記基準画像に対する動きの程度を表す動き量を、前記第1の位置ずれと、前記第2の位置ずれとに基づいて、それぞれ検出する動き検出部と、
    各ブロックについて、それぞれ、検出した前記ブロック内動き量に応じて、複数の高解像度化処理の中から1つの高解像度化処理を選択する高解像度化処理選択部と、
    前記複数の第1の画像データに基づいて、前記第2の画像データを前記静止画像として生成し、該静止画像のうち、或るブロックに属する部分について生成する際には、そのブロックについて選択した前記高解像度化処理を実行することによって生成する高解像度化処理部と、
    を備えたことを特徴とする静止画像生成装置。
  2. 動画像データを構成する複数の第1の画像データから、該第1の画像データに比べて高解像度の第2の画像データを静止画像として生成するための静止画像生成方法であって、
    前記複数の第1の画像データのうち、基準となる基準画像データの表す基準画像と、前記基準画像データ以外の少なくとも1つの対象画像データの表す対象画像との画像全体としての位置ずれを第1の位置ずれとして検出すると共に、前記基準画像および前記対象画像を複数のブロックに区分し、前記基準画像と前記対象画像の間において対応するブロック間の位置ずれを、それぞれ第2の位置ずれとして検出する工程と、
    各ブロックについて、前記対象画像の、前記基準画像に対する動きの程度を表す動き量を、前記第1の位置ずれと、前記第2の位置ずれとに基づいて、それぞれ検出する工程と、
    各ブロックについて、それぞれ、検出した前記ブロック内動き量に応じて、複数の高解像度化処理の中から1つの高解像度化処理を選択する工程と、
    前記複数の第1の画像データに基づいて、前記第2の画像データを前記静止画像として生成し、該静止画像のうち、或るブロックに属する部分について生成する際には、そのブロックについて選択した前記高解像度化処理を実行することによって生成する工程と、
    を備えたことを特徴とする静止画像生成方法。
  3. 動画像データを構成する複数の第1の画像データから、該第1の画像データに比べて高解像度の第2の画像データを静止画像として生成するための静止画像生成プログラムであって、
    前記複数の第1の画像データのうち、基準となる基準画像データの表す基準画像と、前記基準画像データ以外の少なくとも1つの対象画像データの表す対象画像との画像全体としての位置ずれを第1の位置ずれとして検出すると共に、前記基準画像および前記対象画像を複数のブロックに区分し、前記基準画像と前記対象画像の間において対応するブロック間の位置ずれを、それぞれ第2の位置ずれとして検出する機能と、
    各ブロックについて、前記対象画像の、前記基準画像に対する動きの程度を表す動き量を、前記第1の位置ずれと、前記第2の位置ずれとに基づいて、それぞれ検出する機能と、
    各ブロックについて、それぞれ、検出した前記ブロック内動き量に応じて、複数の高解像度化処理の中から1つの高解像度化処理を選択する機能と、
    前記複数の第1の画像データに基づいて、前記第2の画像データを前記静止画像として生成し、該静止画像のうち、或るブロックに属する部分について生成する際には、そのブロックについて選択した前記高解像度化処理を実行することによって生成する機能と、
    をコンピュータに実現させるための静止画像生成プログラム。
  4. 請求項3に記載の静止画像生成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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