JP4359966B2 - 画像信号符号化装置、カメラ装置および記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、比較的短い時間、撮影された動画を記録媒体に記録するディジタルカメラ装置に適用できる画像信号符号化装置、カメラ装置および記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル画像情報をフロッピーディスク、半導体メモリ等の記録媒体に記録するディジタルカメラが普及している。ディジタルカメラは、撮影された画像をディジタル画像信号に変換し、ディジタル画像信号を圧縮し、圧縮した画像情報を記録媒体に記録する構成とされている。ディジタルカメラは、静止画の記録以外に動画の記録にまで拡張することが可能である。
【0003】
動画を圧縮する符号化の一つであるMPEG(Moving Picture Experts Group)は、ISOで規格化された汎用的フォーマットであり、ディジタルカメラで撮影された画像データをパーソナルコンピュータ(パソコンと略す)で利用するのに適している。MPEGは、カラー動画を圧縮する符号化で、入力画像と動き補償で得られた予測画像とのフレーム間差分をDCT(Discrete Cosine Transform)符号化で圧縮する符号化方式である。MPEGの場合では、ピクチャタイプとして、Iピクチャ(Intra-coded picture:イントラ符号化画像) 、Pピクチャ(Predictive-coded picture :順方向予測符号化画像)、Bピクチャ(Bidirectionally predictive-coded picture :両方向予測符号化画像)の3種類が存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
MPEGフォーマットにおいて、フレーム間動き補償予測を用いるPピクチャまたはBピクチャの処理は、エンコーダ/デコーダの回路規模、ソフトウェア処理が大幅に増大し、ディジタルカメラのような小型、軽量、ローコストの記録再生装置には、不向きである。この問題を避けるには、IピクチャのみからなるMPEGストリームを生成すれば良い。しかしながら、MPEG1(ISO-1172-2)での最低のフレームレートは、23.97MHzと規定されている。従って、PピクチャまたはBピクチャを使用しないで、Iピクチャのみからなるストリームを構成することは、フレームレートの制約から困難である。
【0005】
従って、この発明の目的は、MPEGフォーマットに準拠し、回路規模、処理の増大を防止できる画像信号符号化装置およびディジタルカメラ装置を提供することにある。
【0006】
また、この発明の他の目的は、MPEGフォーマットによって動画信号を符号化し、JPEGフォーマットによって静止画信号を符号化する時に、エンコーダ/デコーダの構成を簡略化できる画像信号符号化装置、カメラ装置および記録方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を達成するために、請求項1の発明は、Iピクチャと、全てのマクロブロックの動きベクトルが0であり、時間的に前のピクチャをコピーするように符号化されたPピクチャまたはBピクチャとからなり、Iピクチャの後に1枚以上のPピクチャまたはBピクチャが続くフレーム構造の符号化出力を形成する第1の符号化と、他の第2の符号化との一方を選択する選択手段と、
入力画像信号をコサイン変換するDCT部と、
DCT部からの係数データを量子化する量子化部と、
選択手段からの指示で選択した符号化用テーブルを使用して量子化部の出力を可変長符号化する可変長符号化部と、
符号化出力に対してオーディオ信号符号化出力を多重化する多重化手段と
からなり、
PピクチャまたはBピクチャを挿入する時間的な長さが入力オーディオ信号にほぼ等しいものとされる画像信号符号化装置である。
【0008】
請求項6の発明は、記録媒体に撮影画像をディジタル信号として記録するカメラ装置において、
撮影した静止画を出力する撮像手段と、
撮像手段からの信号を処理する信号処理手段と、
信号処理手段からのディジタル画像信号を符号化し、ビデオデータを生成するビデオ符号化手段と、
撮像信号に付随するオーディオ信号が入力されるオーディオ入力手段と、
入力オーディオ信号をディジタルオーディオ信号に変換し、ディジタルオーディオ信号を符号化し、オーディオデータを生成するオーディオ符号化手段と、
ビデオデータとオーディオデータとを多重化した多重化データを記憶するメモリ手段と、
メモリ手段への多重化データの取り込み動作を制御する制御手段と、
メモリ手段に格納された多重化データを記憶媒体に対して記憶する記憶手段とからなり、
ビデオ符号化手段は、
Iピクチャと、全てのマクロブロックの動きベクトルが0であり、時間的に前のピクチャをコピーするように符号化されたPピクチャまたはBピクチャとからなり、Iピクチャの後に1枚以上のPピクチャまたはBピクチャが続くフレーム構造の符号化出力を形成する第1の符号化と、他の第2の符号化との一方を選択する選択手段と、
入力画像信号をコサイン変換するDCT部と、
DCT部からの係数データを量子化する量子化部と、
選択手段からの指示で選択した符号化用テーブルを使用して量子化部の出力を可変長符号化する可変長符号化部と、
符号化出力に対してオーディオ信号符号化出力を多重化する多重化手段と
からなり、
PピクチャまたはBピクチャを挿入する時間的な長さが入力オーディオ信号にほぼ等しいものとされたことを特徴とするカメラ装置である。
【0009】
請求項15の発明は、撮像手段から供給されるビデオ信号を第1の符号化フォーマットで符号化し、オーディオ入力手段から供給されるオーディオ信号を第1の符号化フォーマットで符号化し、符号化されたビデオデータおよびオーディオデータを多重化した多重化データを生成し、多重化データをメモリ手段に記憶するカメラ装置において、
撮像手段から供給される静止画をフレーム内符号化によって符号化して第1の符号化フォーマットのIピクチャを生成するIピクチャ生成手段と、
メモリ手段への多重化データの取り込みを制御する制御手段を備え、
制御手段は、
全てのマクロブロックの動きベクトルが0であり、時間的に前のピクチャをコピーするように符号化された第1の符号化フォーマットのPピクチャまたはBピクチャを生成し、 オーディオ入力手段から供給されるオーディオ信号を第1の符号化フォーマットで符号化しオーディオデータを生成し、
Iピクチャ、PまたはBピクチャ、およびオーディオデータを多重化して多重化データを生成し、
PピクチャまたはBピクチャを挿入する時間的な長さが入力オーディオ信号にほぼ等しいものとされるカメラ装置である。
【0010】
請求項16の発明は、撮像手段から供給されるビデオ信号を第1の符号化フォーマットで符号化し、オーディオ入力手段から供給されるオーディオ信号を第1の符号化フォーマットで符号化し、符号化されたビデオデータおよびオーディオデータを多重化した多重化データを生成し、多重化データをメモリ手段に記憶するディジタルカメラ装置の記録方法において、
撮像手段から供給される静止画をフレーム内符号化によって符号化して第1の符号化フォーマットのIピクチャを生成するIピクチャ生成ステップと、
全てのマクロブロックの動きベクトルが0であり、時間的に前のピクチャをコピーするように符号化された第1の符号化フォーマットのPピクチャまたはBピクチャを生成するPピクチャまたはBピクチャ生成ステップと、
オーディオ入力手段から供給されるオーディオ信号を第1の符号化フォーマットで符号化しオーディオデータを生成するオーディオデータ生成ステップと、
Iピクチャ、PまたはBピクチャ、およびオーディオデータを多重化して多重化データを生成する多重化データ生成ステップと、
多重化データをメモリ手段に記憶する記憶ステップとを備え、
PピクチャまたはBピクチャを挿入する時間的な長さが入力オーディオ信号にほぼ等しいものとされるカメラ装置の記録方法である。
【0011】
この発明では、動き補償フレーム間予測の処理を行わないので、小規模のハードウエアまたは少ない処理によって、DCTにより画像データを圧縮する点でMPEGと同様のJPEGの符号化を行うことができる。
【0012】
この発明は、小規模のハードウエアまたは少ない処理によって、ディジタルスチルカメラの機能として静止画記録機能に加えて動画記録機能を持たせることができる。また、発生する符号量が少ないので、小容量の外部記憶媒体に対して撮影した動画を記録することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明によるディジタルカメラの一実施形態について説明する。この一実施形態は、静止画の撮影、記録と、オーディオ付き静止画の撮影、記録と、オーディオ付き動画の撮影、記録とが可能なディジタルカメラである。全体の構成を示す図1に示すように、レンズ部1とCCD(Charge Coupled Device) 2とによって撮像部が構成される。レンズ部1には、CPU12からの制御信号が供給され、自動絞り制御動作、自動焦点制御動作がなされる。CCD2は、全画素を読出す動作モード(撮影モード)と、ライン数を1/3に減少させた信号を出力するライン間引きの動作モード(EtoEモード)とがCPU12からの制御信号によって切り替え可能とされている。CCD2の画素数は、XGA(eXtended Graphics Array,1024x768 画素)とされている。
【0014】
このようなCCD2についてより具体的に説明する。静止画撮影モードでは、各フォトセンサからの信号電荷を混合することなく垂直CCDに読出し、全画素の信号電荷を順次、水平CCDに転送するようになされる。また、E to Eモード並びに後述する動画を撮影する時では、各フォトセンサからの信号電荷の読出しに寄与する転送ゲートに対して読出し信号を供給するための配線を分割することによって、ライン数を例えば1/3に間引くようになされる。
【0015】
なお、この発明は、他の構成によってライン間引きが可能とされた固体撮像素子(CCDに限られない)、水平方向の画素数の間引きが可能とされた固体撮像素子、または垂直方向のライン数および水平方向の画素数の間引きが可能とされた固体撮像素子を使用しても良い。
【0016】
EtoEモードは、撮影画像のデータをメモリ(DRAM9)に取り込むことなく、表示部(LCD8)に表示するモードである。EtoEモードにおいて、撮影時に画角を決めたり、焦点、露出、ホワイトバランスが適切に調整される。すなわち、撮影モードでシャッターを押す前の被写体を確認している状態がEtoEモードである。EtoEモードでは、CCD2から1024×256画素の撮像信号が得られる。一例として、撮影モードでは、毎秒10フレームの撮像信号が出力され、EtoEモードでは、毎秒30フレームの撮像信号が出力される。
【0017】
CCD2の出力信号がサンプルホールドおよびA/D変換部3に供給され、サンプルホールドおよびA/D変換部3から1サンプル10ビットのディジタル撮像信号が発生する。サンプルホールドおよびA/D変換部3は、相関二重サンプリング回路の構成とされ、ノイズの除去、波形整形、欠陥画素の補償がなされる。
【0018】
ディジタル撮像信号がカメラ信号処理部4に供給される。カメラ信号処理部4は、ディジタルクランプ回路、輝度信号処理回路、色信号処理回路、輪郭補正回路、欠陥補償回路、自動絞り制御回路、自動焦点制御回路、自動ホワイトバランス補正回路等が含まれる。カメラ信号処理部4からは、RGB信号から変換された輝度信号および色差信号からなるディジタルコンポーネント信号が発生する。
【0019】
カメラ信号処理部4からのディジタル撮像信号の各コンポーネントがメモリコントローラ5に供給される。メモリコントローラ5に対しては、表示用バッファメモリ6と、CPU12のバス14とが接続される。バッファメモリ6は、コンポーネント信号を処理することによって、RGB信号を生成し、RGB信号をD/A変換器7に出力する。D/A変換器7からのアナログ信号がLCD8に供給される。また、バッファメモリ6は、LCD8の表示タイミングに合わせたタイミングで、RGB信号を出力する。
【0020】
バス14に対して、DRAM(Dynamic Random Access Memory)9、CPU12、エンコーダ/デコーダ15、インターフェース10が接続されている。DRAM9は、メモリコントローラ5またはCPU12から供給されるアドレス信号、制御信号によって制御される。また、メモリコントローラ5は、画素数変換機能を有し、撮影者の設定した画像サイズまたは動作モードに対応して画素数を変換した画像信号を発生する。
【0021】
一例として、図2に示すように、XGAと、VGA(Video Graphics Array,640x480 画素)と、CIF(Common Intermediate Format,320x240 画素 )と、QCIF(Quater CIF,160x120 画素)との中で、何れかの画像サイズに対応した画像を記録することが可能とされる。但し、MPEGのマクロブロックが16×16であるので、実際には、上下の一部を切り捨てて(160×112)のサイズの画像としてQCIFの画像を取り扱う。XGAは、CCD2の撮像信号をそのまま記録する場合の画素数である。XGAおよびVGAは、静止画記録用の画像フォーマットとして使用され、CIFは、オーディオ付き静止画記録用の画像フォーマットとして使用され、CIFおよびQCIFは、オーディオ付き動画記録用の画像フォーマットとして使用される。
【0022】
エンコーダ/デコーダ15は、画像データを圧縮(エンコード)または伸張(デコード)する。例えば静止画の処理する時には、JPEG(Joint Photographic Experts Group)が使用され、動画を処理する時には、MPEG(Moving Picture Experts Group)が使用される。エンコーダ/デコーダ15は、両方の符号化方式に対応した機能を有する。より具体的には、動画を圧縮するフォーマットとしてMPEG1が使用される。
【0023】
MPEG1のフォーマットでは、ピクチャタイプとして、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャの3種類が存在する。Iピクチャは、符号化されるときその画像1枚の中だけで閉じた情報を使用するものである。従って、復号時には、Iピクチャ自身の情報のみで復号できる。Pピクチャは、予測画像(差分をとる基準となる画像)として、時間的に前の既に復号されたIピクチャまたはPピクチャを使用するものである。動き補償された予測画像との差を符号化するか、差分を取らずに符号化するか、効率の良い方をマクロブロック単位で選択する。Bピクチャは、予測画像(差分をとる基準となる画像)として、時間的に前の既に復号されたIピクチャまたはPピクチャ、時間的に後ろの既に復号されたIピクチャまたはPピクチャ、並びにこの両方から作られた補間画像の3種類を使用する。この3種類のそれぞれの動き補償後の差分の符号化と、イントラ符号化の中で、最も効率の良いものをマクロブロック単位で選択する。
【0024】
従って、マクロブロックタイプとしては、フレーム内符号化(Intra) マクロブロックと、過去から未来を予測する順方向(Foward)フレーム間予測マクロブロックと、未来から過去を予測する逆方向(Backward)フレーム間予測マクロブロックと、前後両方向から予測する両方向フレーム間予測マクロブロックとがある。Iピクチャ内の全てのマクロブロックは、フレーム内符号化マクロブロックである。また、Pピクチャ内には、フレーム内符号化マクロブロックと順方向フレーム間予測マクロブロックとが含まれる。Bピクチャ内には、上述した4種類の全てのタイプのマクロブロックが含まれる。
【0025】
MPEG1の場合では、8×8画素のブロックでDCTを行い、4個の輝度(Y)ブロックと2個の色差(Cb、Cr)ブロックとで上述したマクロブロックが構成される。また、任意の数のマクロブロックが集まってスライス層が構成され、複数のスライス層によってピクチャ層が構成される。マクロブロック層の中には、マクロブロックのタイプを示すコード、マクロブロックのアドレス増加分を示すコード、動きベクトルの水平成分およびその垂直成分、そのマクロブロック内の6個のブロックが係数を持つかどうかを示すコード等が含まれる。そのスライスの最初のマクロブロックと最後のマクロブロックとはスキップできない規則とされている。スライス層には、スライス層の始まりのコード等が含まれる。
【0026】
この発明の一実施形態では、オーディオ付き静止画を記録する時、並びにオーディオ付き動画を記録する時に、MPEGフォーマットを使用して、ビデオデータを符号化する。後述するように、エンコーダ/デコーダ15において、動き補償フレーム間予測の処理を省略したMPEG符号化を行い、発生する符号量を削減する。
【0027】
インターフェース10は、外部記憶媒体11とCPU12との間のインターフェースである。外部記憶媒体としては、フロッピーディスク等のディスク状記録媒体、メモリカードを使用できる。さらに、CPU12には、操作入力部13からの操作信号が供給される。操作入力部13は、シャッターボタンその他の撮影者が操作する各種のスイッチを含む。操作入力部13には、ディジタルカメラの撮影(記録)モードを設定するスイッチ、外部記憶媒体に記憶する画像サイズを指定するためのスイッチが含まれている。操作入力部13は、ボタン、スイッチ等の操作を検出し、検出した信号を操作信号としてCPU12に送出する。なお、シャッター速度および絞りは、被写体や撮影状況に応じて自動的に設定される。自動モード以外の複数の撮影モードを持つこともできる。
【0028】
上述したディジタルカメラで撮影する場合には、CCD2がEtoEモードとされ、画角を決め、焦点および露出を適切なものに設定する動作がなされる。EtoEモードでは、レンズ部1を通してCCD2に結像した映像信号がEtoEモード動作により、V(垂直)方向が1/3に間引かれた撮像信号(1024 x 256画素)が出力される。カメラ信号処理部4からのディジタルコンポーネント信号がメモリコントローラ5に供給される。メモリコントローラ5を通って撮像信号が表示用バッファメモリ6に書込まれる。そして、LCD8の表示タイミングに合わせたタイミングでバッファメモリ6から読出され、D/A変換器7によりアナログ信号となり表示される。この時、バッファメモリ6に書込まれた1024x256 画素の領域の内で960 x240 画素の領域を切り出し、倍速でバッファメモリ6から読出し表示している。
【0029】
次に、シャッターを押す撮影がなされる。予め、撮影モードが静止画撮影モード(XGAまたはVGAの撮影モード)に設定されている時には、シャッターが押されることによって、撮影画像を取り込む静止画撮影モードとなる。静止画の撮影モードでは、CPU12によって、CCD2が撮像モードで動作するように制御される。それによって、高解像度(XGA)の画像を10フレーム/秒でCCD2が出力する。メモリコントローラ5の制御によって、DMA(Direct Memory Access)動作により、撮影画像(原画像データ(XGAまたはVGA))が直接DRAM9に格納される。
【0030】
原画像データがDRAM9へ格納されると、CPU12の制御によって、原画像データがエンコーダ/デコーダ15によって圧縮される。圧縮画像データ(JPEGデータ)がDRAM9に格納される。この場合、原画像データの格納されている領域とは、別の領域にJPEGデータが格納される。その後、CPU12の制御によって、JPEGデータをDRAM9から読出して、JPEGデータをインターフェース10を介して外部記憶媒体11例えばフロッピーディスクの所定の領域に書込む。
【0031】
さらに、この発明の一実施形態は、撮影される静止画または動画に関連するオーディオ信号を記録/再生できる機能を有する。シャッターボタンを押すことをトリガーとして、ある時間の間、オーディオデータが取り込まれる。図1中で、16がマイクロホンを示し、マイクロホン16からのオーディオ信号がアンプ17を介してA/D変換器18に供給され、32kHzのサンプリング周波数でサンプリングされ、ディジタル信号に変換される。A/D変換器18からのディジタルオーディオ信号がメモリコントローラ5に供給され、メモリコントローラ5内のバッファメモリに一時的に蓄えられる。
【0032】
そして、CPU12が割り込み処理によってこのバッファメモリを読みに行き、ソフトウェア処理によってMPEGオーディオレイヤ2(IS01172−3)に準拠した圧縮処理を行う。MPEGオーディオレイヤ2の符号化は、サブバンド符号化と、スケーリングと、ビットアロケーションとを使用するものである。この場合、レイヤ1、レイヤ3等他のMPEGオーディオの符号化を行っても良い。ソフトウェアによる圧縮処理で生成されたMPEGオーディオストリームがDRAM9に書込まれる。この書込み時に、MPEGビデオストリームとの多重化処理がCPU12の制御によってなされ、多重化処理で得られたシステムストリームがDRAM9に書込まれる。また、DRAM9から読出されたシステムストリームがインターフェース10例えばフロッピーディスクコントローラを介して外部記憶媒体11例えばフロッピーディスクに対して汎用性のあるフォーマットで記録される。
【0033】
オーディオ付き動画撮影モードが選択されている時には、シャッターが押されることによって、動画を取り込む動画撮影モードとなる。動画撮影モードでは、上述した静止画撮影モードと異なり、CCD2がEtoEモードで動作し、ラインが1/3に間引かれた撮像信号が出力される。これは、動画の場合では、動きに追従する必要があり、また、画像データの量が多くなることを防止するためである。また、動画撮影モードでは、シャッターを押すと、一定時間(例えば5秒)単位で撮影がなされる。但し、シャッターの操作によって1回の動画撮影時間を延長することもできる。
【0034】
動画撮影モードでは、予めサイズがCIFおよびQCIFの一方に設定され、メモリコントローラ5が設定されたサイズに応じて画素数変換を行い、画素数変換された原画像データがエンコーダ/デコーダ15によって圧縮され、圧縮画像データ(MPEGデータ)がDRAM9に格納される。画像の圧縮処理と取り込み処理が終了すると、CPU12の制御によって、静止画撮影モードと同様に、MPEGデータが外部記憶媒体11の所定の領域に書込まれる。例えばCIFのサイズでは、1枚のフロッピーディスクに15秒の動画を記録でき、QCIFのサイズでは、1枚のフロッピーディスクに60秒の動画を記録できる。
【0035】
外部記憶媒体11に記録されている静止画(XGAまたはVGA)を再生する時には、インターフェース10を経由してJPEGデータを外部記憶媒体11から読出し、エンコーダ/デコーダ15にて伸張する。伸張した静止画データをDRAM9に書込む。メモリコントローラ5は、この静止画データをDRAM9からDMAの方法で読出し、バッファメモリ26に転送し、LCD8によって表示する。この場合は、メモリコントローラ5によって画素数が変換され、EtoEモードと同様の画素数で再生画像が表示される。
【0036】
外部記憶媒体11に記録されている動画を再生する時には、フロッピーディスクから読出したMPEGデータ(動画ファイル)をDRAM9に書込む。DRAM9から読出したデータをエンコーダ/デコーダ15にてMPEG伸張する。伸張した画像データに対して、記録時のサイズに応じた画素数変換をメモリコントローラ5が行う。画素数変換されたデータがLCD8に表示される。動画(CIFまたはQCIF)を再生し、表示する場合では、LCD8において、縮小されたサイズの画像を表示する。
【0037】
静止画または動画と、これに関連するオーディオ信号を再生する時には、外部記憶媒体11から再生されたシステムストリームをDRAM9に格納する。DRAM9から読出されたシステムストリームからCPU12がオーディオストリームを分離し、MPEGオーディオの復号を行い、メモリコントローラ5内のバッファメモリにオーディオデータを転送する。そして、D/A変換器19によってアナログオーディオ信号へ変換し、アナログオーディオ信号がアンプ20を介してスピーカ21にて再生される。
【0038】
この発明の一実施形態は、静止画撮影時には、DRAM9に原画像データを格納し、次に、エンコーダ/デコーダ15によってJPEGで圧縮した画像データを生成し、JPEGデータをDRAM9の別の領域に格納する。その後、外部記憶媒体11に対してJPEGデータを記憶する。また、動画撮影時には、DRAM9の作業用領域に撮影した1枚の画像を格納し、エンコーダ/デコーダ15によってMPEG1で圧縮し、得られたMPEGデータをDRAM9のさらに別の領域に格納する。この処理を撮影された動画の1枚ずつに対して行う。MPEGデータを外部記憶媒体11に対して記憶する。また、動画撮影時には、オーディオの録音も同時に行うオーディオ付き動画撮影動作がなされる。
【0039】
さらに、静止画のみの撮影動作以外に、オーディオ付き静止画撮影動作が可能とされている。すなわち、静止画を撮影する時でも、シャッターボタンを押してから所定時間、またはシャッターボタンを押し続けている期間のオーディオ信号を録音し、MPEGオーディオストリームを生成し、MPEGオーディオストリームと静止画から生成されたMPEGビデオストリームとを多重化したシステムストリームをDRAM9に書込み、さらに、外部記憶媒体11に記録できるようになされている。
【0040】
このオーディオ付き静止画撮影動作について説明すると、先ず、CCD2が撮影モードで動作して得られる高解像度の1枚の原画像データ(XGAまたはVGA)がDRAM9に格納される。CPU12は、DRAM9から原画像データを読出して画素数変換を行い、CIFの縮小画像を生成する。この縮小画像に対してエンコーダ/デコーダ15によってMPEG圧縮を行う。元の1枚の縮小画像からIピクチャを生成し、このIピクチャをDRAM9に書込む。
【0041】
また、Iピクチャの後のピクチャは、固定のデータ、すなわち、1画面の全マクロブロックにわたり、動きベクトルが0であり、前の画面からの予測符号化画像(Pピクチャ)または前後の画面からの予測符号化画像(Bピクチャ)をストリーム中に挿入する。PピクチャまたはBピクチャを挿入する時間的長さは、オーディオ信号の長さと略等しいものとされる。このようなビデオストリームを復号して表示する時には、単純に前のフレームの画像をコピーして表示することになり、見かけ上、PピクチャまたはBピクチャを挿入した時間、静止画を表示することができる。
【0042】
一方、シャッターボタンを押したことをトリガーとして所定時間、例えばシャッターボタンを押し続けている期間のオーディオ信号がマイクロホン16、アンプ17、A/D変換器18を介してメモリコントローラ5のバッファメモリに供給される。CPU12がこのバッファメモリのオーディオデータをMPEGオーディオで符号化することによってMPEGオーディオストリームを生成する。
【0043】
CPU12が上述したMPEGビデオストリームとMPEGオーディオストリームとを多重化処理して、MPEGシステムストリームを生成し、このMPEGシステムストリームをDRAM9の記録データ用の領域に格納する。DRAM9の記録データ用の領域に格納されたシステムストリームがインターフェース10を介して外部記憶媒体11(例えばフロッピーディスク)に記録される。
【0044】
外部記憶媒体11へのMPEGシステムストリーム(ビデオストリームとオーディオストリームの多重化ストリーム)の記録が終了すると、DRAM9に残っている原画像データ(XGAまたはVGA)を読出し、エンコーダ/デコーダ15によってJPEG圧縮を行う。JPEGに準拠した静止画ストリームをDRAM9の記録データ用の領域に上書きする。そして、DRAM9の記録データ用の領域に格納された静止画ストリームがインターフェース10を介して外部記憶媒体11(例えばフロッピーディスク)に記録される。このように、オーディオ付き静止画撮影動作では、静止画のみからなるJPEGファイルと、全く同一の時に撮影されたIピクチャとオーディオ情報とを含むMPEGファイルとが同時に生成されることになる。
【0045】
上述したオーディオ付き静止画撮影動作において使用されるMPEG符号化について、図3を参照してより詳細に説明する。ビデオ信号処理装置に入力された1枚の静止画に相当する画像信号(XGAまたはVGAの静止画信号を画素数変換して形成されたCIFまたはQCIF)が入力端子23からIピクチャエンコーダ24に供給され、MPEGビデオのIピクチャに変換される。また、マイクロホン16(またはライン入力)から入力端子25に入力されたオーディオ信号がMPEGオーディオエンコーダ26においてMPEGオーディオフォーマットに準拠した信号に変換される。
【0046】
PまたはBピクチャ生成器27は、実際には動き検出等の動き補償フレーム間予測に必要な処理を行わず、画像サイズに応じた固定のデータを発生する。従って、PまたはBピクチャ生成器27に対してビデオ信号を供給する必要がない。固定データの内容は、上述したように、全画面にわたり、動きベクトルが0、前の画面からの予測符号である。この内容は、単に前のフレームの画像を表示することを意味する。より具体的には、CIFまたはQCIFのサイズのピクチャを1個のスライスとし、スライスの最初のマクロブロックと最後のマクロブロックをスキップし、最初および最後のマクロブロックは、動きベクトル0で符号化している内容とする。複数のスライスにピクチャを分割しても良いが、その場合には、ヘッダ情報が増加する。
【0047】
また、PまたはBピクチャ生成器27が発生するピクチャのデータ量は、スキップするマクロブロックの数を符号化するので、画像サイズによって変動する。具体的には、CIFの画像サイズで、MPEG1のPピクチャの場合で、28バイトで済み、QCIFの画像サイズで、MPEG1のPピクチャの場合で、19バイトで済む。従って、同じ画像を繰り返しストリーム上に挿入し、見かけ上静止画像として復号画像を表示する場合に、このようなPまたはBピクチャを使用することで、データ量を大幅に削減することができる。
【0048】
28は、MPEGシステムエンコーダを示し、Iピクチャエンコーダ24は、エンコーダ/デコーダ15に含まれ、PまたはBピクチャ生成器27、MPEGオーディオエンコーダ26およびMPEGシステムエンコーダ28の処理は、CPU12のソフトウェア処理によってなされる。
【0049】
図3の構成は、オーディオ付き静止画撮影動作に限らず、オーディオ付き動画撮影動作に対しても同様に適用される。この動作では、Iピクチャ符号化器24に対して、撮影された動画の1フレームに相当するビデオ信号(CCD2の撮像信号を画素数変換して形成されたCIFまたはQCIF)が供給される。また、PまたはBピクチャ生成器27は、上述したように、動き補償フレーム間予測の処理を行わず、固定データを発生する。
【0050】
図4は、オーディオ付き動画撮影時に、Iピクチャ符号化器24からのIピクチャに対して、PまたはBピクチャ生成器27からのPまたはBピクチャを挿入したフレーム構造の一例を示す。各Iピクチャの後に、2枚のPピクチャが挿入される。この2枚のPピクチャは、PまたはBピクチャ生成器27からのPピクチャであり、そのデータ量は、Iピクチャと比較して極めて少ないものである。図3の例では、1/3の割合でフレーム駒落としがされ、フレームレートが1/3となる。従って、MPEG規格の最低のフレームレートを満足するフレームレート例えば25Hzのフレームレートとすることができる。但し、各Iピクチャの間にPまたはBピクチャを挿入する枚数は、目的とするフレームレートによって定まり、最低1枚以上のPまたはBピクチャを挿入することによって、フレームレートを下げることができる。
【0051】
上述したMPEGシステムエンコーダ28が発生するシステムストリームの構成例(パック構造)について図5および図6を参照して説明する。図5は、オーディオ付き動画撮影時のパック構造を示し、図6は、オーディオ付き静止画撮影時のパック構造を示す。動画撮影時ののパック構造は、MPEG1のシステムストリームに準拠していると共に、多重化効率を良くするために、次のような特徴を有している。
【0052】
1パックの大きさを固定長とし、この中にオーディオ/ビデオのアクセスユニットを同じ時間に相当する分配する。例えばオーディオの10フレーム、ビデオの9フレームの情報を1個のパックに入れる。ビデオフレームは、1/25秒である。また、MPEGオーディオのレイヤ2のアクセスユニットは、1152サンプル/1フレームのデータを含む。オーディオサンプリング周波数が32kHzである。従って、上述した情報に相当する時間は、0.36秒の時間に相当する。
【0053】
また、一つのパケット内には、アクセスユニットの整数倍のデータが収まるようにする。さらに、固定長であるオーディオパケットをパックの先頭に配する。そして、ビデオの3フレーム(例えば1フレームのIピクチャと2フレームのPピクチャ)当たりに対して、1個のパケットを与え、パックの最後にパディングストリームパケット(ダミーデータ)を設け、パックを固定長とする。
【0054】
図5に示すように、先頭のパケットにオーディオ情報の10フレームが含まれる。第2番目、第3番目、第4番目の各パケットにビデオの3フレーム分の情報がそれぞれ含まれ、最後のパケットにパディングストリームが含まれる。
【0055】
このようなパック構成によって、オーディオエンコーダおよびビデオエンコーダから出力されるデータをバッファリングすることなく、撮影時にリアルタイムに多重化することが可能となる。また、Iピクチャは、レートコントロールによって、固定長のパックに収まるようになされる。パックを固定長にすることによって、SCR(System Clock Referece) 、PTS(Presentation Time Stamp) の値が単純な加算処理により表現することができる利点がある。
【0056】
オーディオ付き静止画撮影動作の場合のパック構成について、図6を参照して説明する。パック1(最初のパック)は、静止画本体(Iピクチャ)を含む。すなわち、パック1は、PTSが互いに同一である、オーディオパケットと静止画(縮小画像)を符号化したIピクチャを含むビデオパケットと、上述した全画面にわたり、動きベクトルが0、前の画面からの予測符号を示すPまたはBピクチャ(最低1枚)とを含む。パック2は、オーディオパケットと、PまたはBピクチャ(最低1枚)を含む構成である。
【0057】
符号化時には、先ず、最初のパックであるパック1に相当する符号化を行い、静止画とオーディオとを復号側で再生できるようにする。それ以降のパックにおいては、データ量を削減したい場合には、パック2のような構成を適時挿入することによって、静止画を表示しながら、それに付随するオーディオを再生できるようにする。記録するオーディオ情報の長さとほぼ同一の時間、ビデオの情報を必要とするので、ほぼこの時間に相当する時間のビデオパケットをパック2の構成でもって挿入する。しかしながら、符号量を削減する必要がない場合には、全てパック1の構成でシステムストリームを構成しても良い。
【0058】
さらに、パックの構成例としては、上述したパック1およびパック2に限らず、図6のパック3に示すように、1パック当たりのパケット数を1個にする構成も可能であり、パック4、パック5に示すように、二つのパックをまたいで、Iピクチャと、PまたはBピクチャとが存在する構成も可能である。さらに、表示する静止画が複数枚ある場合も考えられる。この場合には、パック1をある時間間隔毎にストリーム中に配置し、異なる静止画を再生しながら付随するオーディオを再生するスライドショーを実現することができる。
【0059】
上述したこの発明の一実施形態では、エンコーダ/デコーダ15がJPEGおよびMPEGのエンコード/デコードを行う必要がある。図7は、このエンコーダ/デコーダ15の一構成例を示す。この発明の一実施形態では、MPEGフォーマットの符号化においてフレーム間動き補償予測を行うことを除外している。その結果、共にDCTを採用するJPEGエンコーダおよびMPEGのエンコーダ間で共用できる構成を増やすことができる。
【0060】
図7において、31で示す入力端子に縦横8×8画素にブロック化された画像データが供給される。画像データがDCT部32に供給され、コサイン変換される。各ブロックの画像データに対応する64個の係数(1個の直流分と、63個の交流分)が発生する。この係数データがスキャン部33に供給される。スキャン部33は、係数データを二通りの方法(ジグザグスキャン、オルタネートスキャン)の一方で出力する。
【0061】
スキャン部33の出力が量子化部34aおよび34bに供給される。量子化部34aおよび34bは、スケーリングファクタを使用して係数データを量子化する。量子化部34aおよび34bの一方の量子化出力がスイッチ回路SW1で選択される。スイッチ回路SW1によって、JPEG符号化の時には、量子化部34aの量子化出力が選択され、MPEG符号化の時には、量子化34bの量子化出力が選択される。
【0062】
スイッチ回路SW1で選択された量子化出力がJPEG可変長符号化部35aおよびMPEG可変長符号化部35bに供給される。JPEGとMPEGでは、可変長符号化に使用するハフマン(Huffman) テーブルが相違するので、二つのハフマンテーブル36aおよび36bが備えられている。JPEG符号化の時では、可変長符号化部35aおよびハフマンテーブル36aにより係数データの交流分を可変長符号化し、その符号化出力がスイッチ回路SW2によって選択される。MPEG符号化の時では、可変長符号化部35bおよびハフマンテーブル36bにより係数データの交流分を可変長符号化し、その符号化出力がスイッチ回路SW2によって選択される。
【0063】
スイッチ回路SW2に対してヘッド付加部37aおよび37bが接続される。ヘッド付加部37aは、JPEGフォーマットに準拠したヘッダをストリームに対して付加し、ヘッド付加部37bは、MPEGフォーマットに準拠したヘッダをストリームに対して付加する。JPEG符号化とMPEG符号化とに対応して切り替えられるスイッチ回路SW3を介して出力端子38にストリーム出力が取り出される。
【0064】
量子化部34a、34bは、別々の構成要素として図示されているが、ハードウエアとしては、かなりの部分を共用可能であり、ヘッダ付加部37a、37b、並びにJPEG可変長符号化部35a、MPEG可変長符号化部35bについても同様にハードウエアを共用できる部分が多い。従って、ハードウエアとして別々に持つ必要があるのは、ハフマンテーブル36a、36bである。また、図7は、エンコーダ/デコーダ15の内で、エンコーダ部分の構成を示している。デコーダ部分は、ヘッダ分離部、可変長符号の復号部、逆量子化部、逆DCT部によって構成され、エンコーダ部分と同様にハードウエアをかなり共用することができる。このように、MPEGフォーマットの符号化においてフレーム間動き補償予測を行うことを除外した結果、エンコーダ/デコーダのハードウエアの規模を小さくでき、エンコーダ/デコーダの集積回路を容易に設計することができる。
【0065】
なお、この発明は、外部記憶媒体11として、各種脱着式カード、フロッピーディスクなどのディスクメディアを使用できる。また、この発明による符号化は、ネットワーク、RS232C、非接触のIrDAその他の通信路に対してデータを送出する場合にも適用できる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、動き補償フレーム間予測の処理を行わないので、符号化のためのハードウエア、処理を大幅に軽減できる。また、符号化によってMPEGフォーマットに準拠した出力データが得られるので、パソコンによって符号化出力を利用するのが容易である。請求項2の発明によれば、動き補償フレーム間予測の処理を行わないので、ハードウエアまたは処理を共用することによって、MPEGと同様のJPEGの符号化を行うことができる。
【0067】
請求項6の発明によれば、小規模のハードウエアまたは少ない処理によって、ディジタルカメラの機能として静止画記録機能に加えて動画記録機能を持たせることができる。従って、ディジタルカメラで得られたMPEファイルを汎用のソフトウェアでパソコンで開いたり、利用することが容易となる。また、発生する符号量が少ないので、小容量の外部記憶媒体に対して撮影した動画を記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるディジタルカメラの一実施形態の全体の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施形態における画像サイズの説明に用いる略線図である。
【図3】この発明による符号化装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】この発明による符号化装置の出力のフレーム構造を示す略線図である。
【図5】オーディオ付き動画撮影時に符号化装置が出力するシステムストリームのデータ構成例を示す略線図である。
【図6】オーディオ付き静止画撮影時に符号化装置が出力するシステムストリームのデータ構成例を示す略線図である。
【図7】この発明の一実施形態におけるエンコーダ/デコーダの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
2・・・CCD、4・・・カメラ信号処理部、5・・・メモリコントローラ、8・・・LCD、9・・・DRAM、11・・・外部記憶媒体、12・・・CPU、13・・・操作入力部、15・・・エンコーダ/デコーダ
Claims (16)
- Iピクチャと、全てのマクロブロックの動きベクトルが0であり、時間的に前のピクチャをコピーするように符号化されたPピクチャまたはBピクチャとからなり、上記Iピクチャの後に1枚以上の上記PピクチャまたはBピクチャが続くフレーム構造の符号化出力を形成する第1の符号化と、他の第2の符号化との一方を選択する選択手段と、
入力画像信号をコサイン変換するDCT部と、
上記DCT部からの係数データを量子化する量子化部と、
上記選択手段からの指示で選択した符号化用テーブルを使用して上記量子化部の出力を可変長符号化する可変長符号化部と、
上記符号化出力に対してオーディオ信号符号化出力を多重化する多重化手段と
からなり、
上記PピクチャまたはBピクチャを挿入する時間的な長さが入力オーディオ信号にほぼ等しいものとされる画像信号符号化装置。 - 請求項1において、
上記第1の符号化がMPEGであり、上記第2の符号化がJPEGである画像信号符号化装置。 - 請求項1において、
さらに、記憶媒体に対して符号化出力を記録することを特徴とする画像信号符号化装置。 - 請求項1において、
さらに、通信路に対して符号化出力を送出することを特徴とする画像信号符号化装置。 - 請求項1において、
上記選択手段からの指示で選択した上記第1の符号化のヘッダおよび上記第2の符号化のヘッダの一方を付加するヘッダ付加部をさらに有することを特徴とする画像信号符号化装置。 - 記録媒体に撮影画像をディジタル信号として記録するカメラ装置において、
撮影した静止画を出力する撮像手段と、
上記撮像手段からの信号を処理する信号処理手段と、
上記信号処理手段からのディジタル画像信号を符号化し、ビデオデータを生成するビデオ符号化手段と、
上記撮像信号に付随するオーディオ信号が入力されるオーディオ入力手段と、
入力オーディオ信号をディジタルオーディオ信号に変換し、上記ディジタルオーディオ信号を符号化し、オーディオデータを生成するオーディオ符号化手段と、
上記ビデオデータと上記オーディオデータとを多重化した多重化データを記憶するメモリ手段と、
上記メモリ手段への上記多重化データの取り込み動作を制御する制御手段と、
上記メモリ手段に格納された多重化データを記憶媒体に対して記憶する記憶手段とからなり、
上記ビデオ符号化手段は、
Iピクチャと、全てのマクロブロックの動きベクトルが0であり、時間的に前のピクチャをコピーするように符号化されたPピクチャまたはBピクチャとからなり、上記Iピクチャの後に1枚以上の上記PピクチャまたはBピクチャが続くフレーム構造の符号化出力を形成する第1の符号化と、他の第2の符号化との一方を選択する選択手段と、
入力画像信号をコサイン変換するDCT部と、
上記DCT部からの係数データを量子化する量子化部と、
上記選択手段からの指示で選択した符号化用テーブルを使用して上記量子化部の出力を可変長符号化する可変長符号化部と、
上記符号化出力に対してオーディオ信号符号化出力を多重化する多重化手段と
からなり、
上記PピクチャまたはBピクチャを挿入する時間的な長さが入力オーディオ信号にほぼ等しいものとされたことを特徴とするカメラ装置。 - 請求項6において、
上記ビデオ信号および上記オーディオ信号をMPEGフォーマットで符号化するカメラ装置。 - 請求項6において、
さらに、シャッターボタンを含む操作手段を有することを特徴とするカメラ装置。 - 請求項6において、
上記制御手段は、上記メモリ手段へ上記多重化データが取り込まれると、上記多重化データを上記メモリ手段から読出し、読出された多重化データを上記記憶媒体に対して記憶するように、上記記憶手段を制御することを特徴とするカメラ装置。 - 請求項6において、
静止画の撮影時点から所定時間経過するまでのオーディオ信号が上記オーディオ符号化手段によって符号化され、上記オーディオデータが生成されることを特徴とするカメラ装置。 - 請求項6において、
さらに、上記ビデオデータを復号するビデオ復号手段と、上記オーディオデータを復号するオーディオ復号手段と、オーディオ再生手段と、上記ディジタル画像信号を表示する表示手段とを有し、
上記制御手段は、上記記憶媒体から多重化データを再生し、再生された多重化データを上記メモリ手段に格納するように、上記メモリ手段および上記記憶手段を制御し、
上記メモリ手段からの上記ビデオデータを上記ビデオ復号手段により復号し、復号された画像データを上記表示手段に表示すると共に、上記メモリ手段からの上記オーディオデータを上記オーディオ復号手段により復号し、復号されたオーディオデータを上記オーディオ再生手段により再生するようにしたカメラ装置。 - 請求項6において、
上記多重化データは、複数のパックからなるストリームであり、先頭のパックに上記オーディオデータと上記ビデオデータの上記Iピクチャのデータとを詰め込むことを特徴とするカメラ装置。 - 請求項6において、
上記信号処理手段は、撮像画像の画素数が低減されたディジタル画像信号を形成し、
上記ビデオ符号化手段は、上記画素数が低減されたディジタル画像信号を符号化することを特徴とするカメラ装置。 - 請求項6において、
上記多重化データは、同一時間に相当するビデオデータとオーディオデータとを固定長のパックに挿入したパック構造を有することを特徴とするカメラ装置。 - 撮像手段から供給されるビデオ信号を第1の符号化フォーマットで符号化し、オーディオ入力手段から供給されるオーディオ信号を上記第1の符号化フォーマットで符号化し、上記符号化されたビデオデータおよびオーディオデータを多重化した多重化データを生成し、上記多重化データをメモリ手段に記憶するカメラ装置において、
撮像手段から供給される静止画をフレーム内符号化によって符号化して上記第1の符号化フォーマットのIピクチャを生成するIピクチャ生成手段と、
上記メモリ手段への上記多重化データの取り込みを制御する制御手段を備え、
上記制御手段は、
全てのマクロブロックの動きベクトルが0であり、時間的に前のピクチャをコピーするように符号化された上記第1の符号化フォーマットのPピクチャまたはBピクチャを生成し、
オーディオ入力手段から供給されるオーディオ信号を上記第1の符号化フォーマットで符号化しオーディオデータを生成し、
上記Iピクチャ、上記PまたはBピクチャ、および上記オーディオデータを多重化して多重化データを生成し、
上記PピクチャまたはBピクチャを挿入する時間的な長さが入力オーディオ信号にほぼ等しいものとされるカメラ装置。 - 撮像手段から供給されるビデオ信号を第1の符号化フォーマットで符号化し、オーディオ入力手段から供給されるオーディオ信号を第1の符号化フォーマットで符号化し、上記符号化されたビデオデータおよびオーディオデータを多重化した多重化データを生成し、上記多重化データをメモリ手段に記憶するディジタルカメラ装置の記録方法において、
撮像手段から供給される静止画をフレーム内符号化によって符号化して第1の符号化フォーマットのIピクチャを生成するIピクチャ生成ステップと、
全てのマクロブロックの動きベクトルが0であり、時間的に前のピクチャをコピーするように符号化された第1の符号化フォーマットのPピクチャまたはBピクチャを生成するPピクチャまたはBピクチャ生成ステップと、
オーディオ入力手段から供給されるオーディオ信号を第1の符号化フォーマットで符号化しオーディオデータを生成するオーディオデータ生成ステップと、
上記Iピクチャ、上記PまたはBピクチャ、および上記オーディオデータを多重化して多重化データを生成する多重化データ生成ステップと、
上記多重化データを上記メモリ手段に記憶する記憶ステップとを備え、
上記PピクチャまたはBピクチャを挿入する時間的な長さが入力オーディオ信号にほぼ等しいものとされるカメラ装置の記録方法。
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