JP2005217493A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高画質な動画と静止画を撮影する。
【解決手段】 撮像手段と、任意のタイミングで静止画撮影を指示する静止画撮影指示手段と、前記撮像手段より得られた画像データに対して画質調整処理を施す画像処理手段と、動画像の撮影中における前記静止画撮影指示手段による指示に応じて、前記画質調整処理のためのパラメータ値を静止画撮影に対応した所定の値に設定すると共に、前記撮像手段から出力された動画像データ中の前記静止画撮影指示に対応した一画面の画像データを前記変更したパラメータ値にて処理するよう前記画像処理手段を制御する制御手段とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は撮像装置に関し、特に、動画像と静止画とを撮影可能な装置に関する。
動画撮影・記録中に、任意のシーンを通常の静止画と同様に撮影・記録し、それを静止画として再生可能とした映像信号記録再生装置の一例が、例えば、特許文献1に記載されている。
この装置は、動画撮影中に静止画撮影が指示されると、静止画記録指示信号を圧縮された動画の制御データに付加し、再生時にその信号を検出して該当フレームを静止画として再生、および、動画とは別ファイルで記録する。
即ち、ある時点で生成された映像信号に対して、動画用と静止画用の符号化圧縮処理を時分割で行うことにより、動画と静止画の同時撮影を実現している。
また、データ量の異なるフレーム内符号化フレーム間符号化とを組み合わせて動画像を符号化するMPEG方式を採用している撮像装置では、符号化されたMPEGストリームの中からIピクチャを抽出し、JPEGとして再符号化することによって静止画として扱うことができる。そして、動画撮影中に静止画撮影指示があった時、強制的にIピクチャを生成することで、動画・静止画の同時撮影を実現した例が特許文献2に示されている。
これらの従来例において、符号化圧縮処理は、動画と静止画で区別されているが、撮像素子からの撮像情報をデジタルカラー映像信号に変換するまでの所謂カメラ信号処理は動画と静止画とで共通であった。
従って、動画撮影を主たる目的とするデジタルビデオカムコーダ等の撮像装置では、カメラ信号処理の設定が動画画質に最適化されたものであるため、その設定で生成されたカラー画像信号を静止画用に符号化圧縮しても、動画用の画質設定を継承した画像となっていた。
しかし、動画撮影記録中に、静止画撮影記録ができるという利便性に加えて、動画、静止画ともに画質面での要求が高くなっている今日、符号化前のデジタルカラー信号も、動画用と静止画用とで区別していく必要があるといえる。
また、動画用、静止画用にそれぞれ最適な処理を行うために、カメラ信号処理回路を二種類備える構成が特許文献3に記載されている。
特開平9−284705号公報 特開平7−284058号公報 特開平5−130645号公報
特許文献3に記載の様に、カメラ信号処理回路を二種類備えた場合、システム全体の規模が大きくなってしまうという問題があった。
一方、単一の回路で、設定を切り替えて動画静止画同時撮影するために、静止画用の多画素のデータを保持するとなると大容量のメモリを搭載しなければならないという問題があった。
本発明はこの様な問題を解決し、回路規模の増加を抑えながら、高画質な動画像と静止画像とを撮影可能とすることを目的とする。
本発明は、撮像手段と、任意のタイミングで静止画撮影を指示する静止画撮影指示手段と、前記撮像手段より得られた画像データに対して画質調整処理を施す画像処理手段と、動画像の撮影中における前記静止画撮影指示手段による指示に応じて、前記画質調整処理のためのパラメータ値を静止画撮影に対応した所定の値に設定すると共に、前記撮像手段から出力された動画像データ中の前記静止画撮影指示に対応した一画面の画像データを前記変更したパラメータ値にて処理するよう前記画像処理手段を制御する制御手段とを備える。
高画質な動画像と静止画像を撮影可能となる。
図1は本発明を適用した撮像装置の構成を示すブロック図である。
図1において、101はレンズ、CCD等を含む撮像部、102は撮像部101からのアナログ動画像信号をデジタル信号に変換し、後述の如く所定の処理を施すカメラ信号処理部、103は動画像信号をMPEG方式で符号化、復号化すると共に、静止画像信号をJPEG方式にて符号化、復号化する符号化処理部、104は動画撮影終了後にMPEGストリームから静止画の切り出し及び、MPEGストリームの補正処理を行う補正処理部、105は外部装置に画像信号を出力する出力部、106は後述するカメラ信号処理部102の画質調整パラメータを保持するROM、107は操作部108の指示に従って各部の処理を制御するCPU、108はユーザからの撮影開始、停止、撮影モードの切り替え指示等を入力する操作部、109は装置各部で処理される画像信号を一時的に保持するバッファメモリ、110は撮影された画像や再生された画像信号をモニタ110に表示する表示制御部、111はモニタ、112は符号化された動画像信号や静止画像信号を記録媒体Mに対して記録再生する記録再生部である。
本形態では、記録媒体Mとしてディスク媒体を使用するが、もちろん、これ以外の記録媒体を用いることも可能である。
また、図1には本発明に直接関係ある部分のみが示されており、本発明に直接関係ない部分は図示を省略して、その説明を省略する。
図1において、ユーザは操作部108により、静止画撮影モードと、動画撮影モードを切り替えることができる。ここで、静止画撮影モードでは、撮影した1フレーム分の映像信号をJPEG方式にて符号化して静止画像ファイルとして記録し、動画撮影モードでは、撮影した複数フレーム分の動画像信号をMPEG方式にて符号化して動画像ファイルとして記録する。
操作部108により、ユーザが動画撮影開始、もしくは、静止画撮影を指示すると、それぞれの指示信号に応じたタイミングで、撮像部101ではレンズを介して結像した光学像を撮像素子上で電気信号に変換する。
撮像部101の出力信号は、カメラ信号処理部102においてデジタル信号に変換され、色情報、輝度情報に関して後述する各種信号処理が行われ、デジタル映像信号が生成され、バス113を介してメモリ109に書き込まれる。
図2はカメラ信号処理部102の内部構成の一例である。
カメラ信号処理部102に入力された画像信号はA/D2012よりデジタル信号に変換され、色分離処理部202、同時化補間処理部203、ホワイトバランス調整処理部204、ガンマ補正処理部205、YC分離処理部206の各ブロックで順次信号処理を施され、デジタル映像フォーマットの輝度・色差信号が生成される。
本形態では、図2に示すカメラ信号処理部102の内部構成を、静止画撮影モードと動画撮影モード時とで共通とし、各処理ブロックの制御パラメータを各モードにおいて最適な画質が得られるように調整したものを適用する。
そして、ROM106に静止画用と動画用の画質調整パラメータを保持しており、CPU107の指示により、図2の各処理ブロックに付帯するレジスタ207a〜207eに画質調整パラメータ値を設定する。各ブロックはこのレジスタに設定されたパラメータ値に従って処理を行う。
カメラ信号処理部102から出力された輝度・色差信号は、バッファメモリ109に一時格納される。そして、符号化処理部103により、動画撮影モードのときにはMPEG方式にて符号化され、また、静止画撮影モード時にはJPEG方式にて符号化され、再びメモリ109に書き込まれる。記録再生部112は、この圧縮符号化された動画像データあるいは静止画像データをメモリ109から読み出し、記録媒体Mに画像ファイルとして記録する。
これら一連の処理はCPU107によって制御される。
また、カメラ信号処理部102から出力される輝度・色差信号の一部は、表示制御部110によりモニタ111に表示される。
次に、動画撮影時の処理について説明する。
図3は動画撮影時におけるCPU107の処理を示すフローチャートである。
操作部108より動画撮影開始の指示があると、静止画撮影のためのシャッタ操作があったか否かを判別し(S301)、シャッタ操作がない場合には動画撮影を行うため、カメラ信号処理部102に動画用画質調整パラメータ値を設定済みか否かを判別する(S302)。動画用画質調整パラメータ値を設定していない場合、ROM106から動画用の画質調整パラメータ値を読み出し(S303)、読み出した動画用の画質調整パラメータをカメラ信号処理部102内の各信号処理ブロックに付帯するレジスタ207a〜207eに設定する(S304)。そして、前述の様に撮像部101、カメラ信号処理部102により得られた1フレームの画像信号をメモリ109に書き込む(S305)。
また、S302で既に動画用の画質調整パラメータ値を設定済みの場合、新たにパラメータ値を設定することなく1フレームの画像信号を取り込む。
そして、設定されたパラメータ値に従って取り込んだ1フレームの画像信号を処理し(S306、S307)、メモリ109に書き込む。そして、撮影終了の指示があると処理を終了する(S308)。
また、S301において、動画撮影中の静止画シャッタ操作を検出すると、カメラ信号処理部102に対して静止画用の画質調整パラメータ値を設定済みか否かを判別する(S309)。静止画用の画質調整パラメータ値を設定していない場合、ROM106より静止画用画質調整パラメータ値を読み出し(S310)、この静止画用画質調整パラメータをカメラ信号処理部102のレジスタ207a〜207eに設定する(S311)。そして、これから処理する1フレームの画像信号の画質調整パラメータ値が静止画設定であることを示す画質調整パラメータ識別情報を画像信号と共にメモリ109に書き込む(S312)。
その後、設定された静止画用の画質調整パラメータ値にて画像信号を処理し、撮影終了の指示があるまで同様の処理を繰り返す。
この様に、動画撮影中に静止画撮影が指示されたときのみカメラ信号処理の画質調整パラメータ値を静止画用のデータに切り替え、それ以外はカメラ信号処理の画質調整パラメータ値を動画設定にして、輝度・色差信号を生成することが可能となる。
次に、符号化処理部103による符号化処理について説明する。
まず、MPEG符号化方式の階層構造について説明する。
図4はMPEG符号化方式の階層構造を示す図であり、401は最上位層であるシーケンス層を示し、402はその1階層下のGOP(Group Of Pictures)層を示している。GOPとは、MPEG方式の符号化における基本的な単位であり、1フレームのIピクチャ及び所定数のPピクチャ、Bピクチャから構成される。
シーケンス層はGOPの配列からなっており、各GOPの先頭にシーケンスヘッダSHが付加され、シーケンス層の最後にその終了を示すシーケンス終了コードSECが付加されている。GOP層はIピクチャ、Pピクチャ及びBピクチャの三種類の圧縮符号化された画像データが所定の順序で配列されたデータ列であって、各GOPの先頭にGOPヘッダGHが付加されている。
Iピクチャはフレーム内相関を利用して符号化したフレームであって、それ自身だけで復号可能である。Pピクチャは、一つ前のIまたはPピクチャとの相関を利用した、いわゆるフレーム間順方向予測符号化により符号化したフレームである。また、Bピクチャは、その前後のIまたはPピクチャとの相関を利用した、いわゆる双方向予測符号化により符号化したフレームである。
なお、GOP層のピクチャは、さらにピクチャを細分化したスライス層からなる一つ下位のピクチャ層からなり、また、このピクチャ層は、輝度信号が16×16画素、色差信号が8×8画素のマクロブロックからなっている。このマクロブロック単位で符号化処理が行なわれる。
次に、符号化処理部103について説明する。
図5は符号化処理部103の構成を示す図である。
動画撮影モード時にはフレーム内符号化処理、片方向予測符号化処理、または両方向予測符号化処理を選択し、一つのGOPにおいてIピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャを一定の割合、頻度で生成する。
例えば、図4に示すような、1GOPが15ピクチャで構成される場合には、先頭の1フレームをIピクチャとし、その後Bピクチャ2フレーム、Pピクチャ1フレームが交互に繰り返すというサイクルになっている。
また、動画撮影中にユーザの指示によって静止画シャッタトリガが発生した場合には、そのタイミングでIピクチャを生成する割り込み処理が行われ、1GOPあたりの構成ピクチャ数が変化する。
図5において、メモリ109から符号化処理に適した順に読み出された画像データが減算器501と動きベクトル検出部510に出力される。
ここで、メモリ109から読み出されるフレームの順序について説明する。
図6はカメラ信号処理部102からメモリ109へ書き込まれる際のフレームの順序と、符号化処理部103により読み出されるフレームの順序を示した図である。601に示した順序でカメラ信号処理部102からメモリ109に書き込まれた画像データは、602に示した順に読み出され、符号化処理される。
動きベクトル検出部510はCPU107から符号化すべきピクチャの選択信号を受け、Iピクチャである場合には動きベクトルの検出処理を行わず、メモリ509から画像データの出力を禁止する。
その結果、Iピクチャの符号化時においては、減算器501は入力された画像データをそのままDCT部502に出力する。DCT部502は入力された画像データをDCT処理し、量子化部503に出力する。量子化部503は設定された圧縮率に従ってDCT処理された画像データを量子化し、可変長符号化部504及び逆量子化部505に出力する。可変長符号化部504は量子化されたデータに対して周知の可変長符号化処理を施し、メモリ109に書き込む。
一方、逆量子化部505は量子化処理された画像データを逆量子化し、逆DCT部507に出力する。逆DCT部507は逆量子化されたデータに対して逆DCTの処理を施し、周波数領域のデータを元の空間領域のデータに変換し、加算器507に出力する。Iピクチャ処理の時には加算器507には参照画像データが出力されないので、そのまま画質補正部508を介してメモリ509に出力する。メモリ509に出力されたIピクチャの画像データは参照用の画像データとしてメモリ509に記憶される。なお、本形態では、メモリ509として、図1のメモリ109の一部の領域を使用している。
また、画質補正部508の処理については後述する。
次に、Pピクチャを処理する場合、動きベクトル検出部510はCPU107からPピクチャの選択信号を受けると、メモリ509に記憶された参照用の画像データと入力された画像データとを用いて符号化するブロックの動きベクトルを検出し、この動きベクトルに基づいてメモリ509から参照ブロックの画像データを読み出し、減算器501に出力する。
減算器501は入力された画像データとメモリ509から出力された参照用ブロックの画像データとを減算し、その差分をDCT部502に出力する。この差分データは、前述と同様に量子化、可変長符号化処理されてメモリ109に書き込まれる一方、逆量子化、逆DCTの処理が施されて加算器507に出力される。加算器507にはメモリ509から読み出された参照用ブロックの画像データが出力されており、この参照用の画像データと逆DCT部507からの差分データとを加算して画質補正部508に出力する。
画質補正部508は、Pピクチャの場合には加算器507から出力された画像データに対して画質補正処理を行わずにメモリ509に出力し、参照用の画像データとして記憶する。
Bピクチャの処理についてもPピクチャと同様にメモリ509から参照用の画像データを出力し、差分データを同様に符号化するが、動きベクトル検出部510は、符号化すべきフレームの前後のIピクチャあるいはPピクチャの参照用画像データを用いて動きベクトルを検出する。
また、本形態では、動画撮影中に静止画記録の指示があったフレームが、本来PピクチャあるいはBピクチャとして処理されるべきであっても、これをIピクチャとして符号化する。そこで、CPU107は、メモリ109に記憶された画像データのうち、静止画識別情報が付加されているフレームを検出し、この識別情報が付加されているフレームをIピクチャとして符号化するよう、ピクチャ選択信号を動きベクトル検出部510に出力すると共に、この静止画識別情報が付加されているフレームに応じてその前後のピクチャタイプを決定し、メモリ109からのフレームの読み出し順序を決定する。
以下、動画用の画質調整パラメータ値により処理され、MPEGストリーム中で図6に示す所定のタイミング(15フレーム毎)で符号化されるIピクチャのことを動画設定Iピクチャとし、静止画用の画質調整パラメータ値により処理され、Iピクチャとして符号化されるフレームのことを静止画設定Iピクチャという。
動きベクトル検出部510は、CPU107からこの様なIピクチャの指示を受けると、前述の様に、動画設定Iピクチャの時と同様に参照用画像データをメモリ509から出力することなく、符号化処理を行う。
また、CPU107は、メモリ109から読み出した画像データに静止画撮影の識別情報が付加されていることを検出した場合、符号化する画像データが動画撮影中に静止画撮影の指示があったフレームであると判断し、前述の様に静止画用の画質調整パラメータ値にて処理されている画像データを、動画用の画質に補正するよう画質補正部508に検出信号を出力する。
画質補正部508は、CPU107より補正の指示があると、加算器507からの画像データに対し、動画用に最適な画質となるよう、補正処理を施してメモリ509に出力する。これにより、静止画設定Iピクチャを参照画像として、Pピクチャ、Bピクチャを符号化したときの符号量が動画設定Iピクチャを参照画像とする場合に比べて増大してしまうことを防ぐ。
この様な処理により生成されるMPEGのストリームは、図7に示すように、動画設定Iピクチャを含むGOPと、静止画設定Iピクチャを含むGOPが混在している。また、MPEGストリーム中、静止画設定Iピクチャに対して、その旨を示す情報をGHあるいは、各ピクチャのデータに付加して記録する。
この様に、本形態では、動画撮影中において静止画撮影の指示があった場合に、この静止画撮影の指示に対応したフレームの画像データを静止画用の画質調整パラメータ値に従って処理している。
これは、動画撮影中に同時撮影した静止画の画質が動画用のカメラ信号処理の影響を受けないようにすることを目的としているためであるが、このストリームを動画としてそのまま再生した場合には、静止画設定Iピクチャを含むGOPと他のGOPとで違和感が生じてしまう。
そこで、本形態では、一連の動画撮影が終了した後、自動的に、あるいは、ユーザにより指定した任意のタイミングで、動画像信号中より静止画として記録されたフレームを抽出してJPEG方式にて符号化する。そして、その後、動画としてMPEGストリームを再生した際に違和感がないよう、補正処理部104により静止画設定Iピクチャの画質補正処理を行う。
まず、静止画データの抽出処理について説明する。
CPU107は、記録媒体Mに記録されているMPEGストリーム中から静止画設定Iピクチャを検出し、メモリ109に記憶するよう記録再生部112を制御する。そして、符号化処理部103に対して、この静止画設定Iピクチャを復号した後、JPEG方式にて再び符号化するよう制御し、JPEG符号化されたデータを静止画データとして記録媒体Mに記録する。
次に、MPEGストリームの補正処理について説明する。
図8は補正処理部104の構成を示す図である。
MPEGストリーム中の静止画設定Iピクチャの補正処理を行う場合、CPU107は、記録媒体Mに記録されたMPEGストリームのデータを再生し、符号化処理部103により復号した後、メモリ109に書き込む。そして、この復号された動画像データを補正処理部104に出力する。
図8において、この様に復号された動画像データが入力され、スイッチ801に供給される。CPU107は再生されたMPEGストリーム中の静止画設定Iピクチャのデータを検出し、この静止画設定Iピクチャのデータが復号され、スイッチ801に供給されるときに、切り替え制御部803に対してその旨を示す制御信号を出力する。
切り替え制御部803はこの制御信号に基づいて、静止画設定Iピクチャを復号したデータが供給されているときにはスイッチ801、802を共にb端子に接続し、それ以外の時にはa端子に接続するよう切り替える。
スイッチ801から出力された静止画設定Iピクチャの復号データは画質補正部804に出力される。画質補正部804は入力された画像データに対し、動画像に適した画質となるよう補正処理を施し、スイッチ802を介して出力する。
この様に補正処理部104により処理された動画像データは再びメモリ109に書き込まれる。CPU107は符号化処理部103を制御して、メモリ109に書き込まれた動画像データを再びMPEG方式にて符号化し、記録媒体Mに書き込む。この際、元のMPEGストリームのデータは記録媒体Mから削除する。
以上の処理により、図9に示すように、MPEGストリームに含まれる全てのGOPに関して、構成要素であるI、P、Bピクチャは動画設定のカメラ信号処理の出力信号を符号化したものと等価となり、動画として再生したときの違和感が改善される。
次に、図5、図8の画質補正部で行われる補正処理の一例を示す。
ここでは、カメラ信号処理における、動画と静止画との相違点の一つとして挙げられる、輝度のダイナミックレンジ設定を例に、補正処理を示す。
動画の場合、カメラ信号処理手段の出力輝度・色差信号は、CCIR601の定めるデジタルカラービデオ信号規格に準拠するため、輝度に関しては、黒レベルが16で白レベルが235という220段階のダイナミックレンジ設定となる(図10(a))。
一方、静止画の場合はこの規格に準拠する必要はないため、黒レベルが0、白レベルが255の8ビットの輝度ダイナミックレンジを持つことができる(図10(b))。
この輝度のダイナミックレンジは、カメラ信号処理部102のガンマ補正処理回路における非線形量子化処理によって決まる。
図11はガンマ補正処理部102で行われる非線形量子化処理の入出力特性を示しており、図11(a)は動画用特性、図11(b)は静止画用特性の例である。両者の特性の違いは、出力画像においては、低輝度部分、および高輝度部分での明るさと階調性の違いとして観測される。
そこで、静止画設定のガンマ特性でガンマ補正処理が行われたデータを動画のストリームに戻す際には、図12、図13に示す画質補正処理を行う。
図12では、静止画設定でガンマ補正処理が行われた輝度信号に対し、デガンマ演算回路にて、静止画設定ガンマ特性の逆関数を乗じ、一度、線形な輝度の入出力特性を求める。その後、ROM11から動画用ガンマ特性の設定パラメータ値を読み出し、ルックアップテーブル方式で動画設定のガンマ補正処理を行う。
図13では、静止画設定でガンマ補正処理が行われた輝度信号を定数倍することで、輝度のダイナミックレンジを補正する。図13の例では、ダイナミックレンジを255から239に落とすため、輝度に対して、一律に239/255倍する。
以上の処理により、静止画用のパラメータ値にて処理されたIピクチャを動画用のパラメータ値にて処理されたIピクチャと等価なものに修正することができる。
また、本形態では、画質補正処理の一例として輝度信号のダイナミックレンジ補正を取り上げたが、他の複数の要素についての補正処理を行ってもよい。
また、動画再生時の違和感を緩和するために画質補正処理及び再符号化処理を行っていたが、MPEGストリームはそのまま記録しておき、再生時に静止画設定Iピクチャを検出し、補正処理部104にて同様に補正して出力する構成でもよい。
また、本形態では、動画撮影中にユーザより静止画撮影の指示が行われた場合にのみ、カメラ信号処理の画質調整パラメータ値を静止画設定に切り替え、該当フレームを静止画設定Iピクチャとして符号化したが、CPUの指示により所定のタイミングや一定の期間毎にカメラ信号処理の画質調整パラメータ値を静止画設定に切り替え、静止画設定Iピクチャとして符号化してもよい。
また、図5及び図8の画質補正部の構成は共用することが可能である。
本発明を適用した撮像装置の構成を示す図である。 カメラ信号処理部の構成を示す図である。 撮影時の処理を示すフローチャートである。 MPEGストリームの様子を示す図である。 符号化処理部の構成を示す図である。 符号化時の動画像データの処理順序を示す図である。 動画撮影中に静止画撮影の指示があった場合のMPEGストリームの様子を示す図である。 補正処理部の構成を示す図である。 補正処理後のMPEGストリームの様子を示す図である。 画質調整パラメータ値を示す図である。 画質調整パラメータ値を示す図である。 画質調整パラメータ値を示す図である。 画質調整パラメータ値を示す図である。

Claims (8)

  1. 撮像手段と、
    任意のタイミングで静止画撮影を指示する静止画撮影指示手段と、
    前記撮像手段より得られた画像データに対して画質調整処理を施す画像処理手段と、
    動画像の撮影中における前記静止画撮影指示手段による指示に応じて、前記画質調整処理のためのパラメータ値を静止画撮影に対応した所定の値に設定すると共に、前記撮像手段から出力された動画像データ中の前記静止画撮影指示に対応した一画面の画像データを前記変更したパラメータ値にて処理するよう前記画像処理手段を制御する制御手段とを備える撮像装置。
  2. 前記制御手段は、前記一画面の画像データを前記変更したパラメータ値にて処理した後、前記画質調整処理のためのパラメータ値を動画撮影に対応した値に設定することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記画像処理手段から出力された動画像データを記録媒体に記録する記録手段を備え、
    前記制御手段は、前記記録媒体に記録された動画像データ中より前記静止画撮影指示手段による指示に対応した画面の画像データを静止画像データとして前記動画像データとは別に前記記録媒体に記録するよう前記記録手段を制御することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  4. 前記記録媒体に記録された画像データの画質を補正する画質補正手段を備え、前記制御手段は、前記静止画撮影指示手段による指示に対応した画面の画像データを静止画像データとして記録した後、前記動画撮影に対応したパラメータ値で処理した際の画質となるよう前記静止画撮影指示手段による指示に対応した画面の画像データを補正処理するよう前記画質補正手段を制御することを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  5. 前記画像処理手段から出力された画像データを符号化すると共に、前記記録媒体から再生された画像データを復号する符号化処理手段を備え、
    前記画質補正手段は前記符号化処理手段により復号された画像データに対して前記補正処理を施すことを特徴とする請求項4記載の撮像装置。
  6. 画面内符号化方式と画面間予測符号化方式とを画面単位に選択して前記画像処理手段から出力された画像データを符号化する符号化処理手段を備え、
    前記制御手段は、前記静止画撮影指示手段による指示に対応した画面の画像データを前記画面内符号化方式にて符号化するよう前記符号化処理手段を制御することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  7. 前記符号化手段は、前記静止画撮影指示手段による指示に対応した画面の画像データを前記動画撮影に対応したパラメータ値で処理した際の画質となるよう補正処理した後に前記画面間予測符号化のための参照画像データとして用いることを特徴とする請求項6記載の撮像装置。
  8. 撮像手段と、
    前記撮像手段より得られた画像データに対して画質調整処理を施す画像処理手段と、
    動画像の撮影中における所定のタイミングで、前記画質調整処理のためのパラメータ値を静止画撮影に対応した所定の値に設定すると共に、前記撮像手段から出力された動画像データ中の前記静止画撮影指示に対応した一画面の画像データを前記変更したパラメータ値にて処理するよう前記画像処理手段を制御する制御手段とを備える撮像装置。
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