JP4359049B2 - 内燃機関用スパークプラグの製造方法及び製造装置 - Google Patents

内燃機関用スパークプラグの製造方法及び製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関用スパークプラグの製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関用スパークプラグでは、中心電極に対する接地電極の位置精度が重要である。しかしながら、スパークプラグを製造する際、接地電極の曲げ加工のばらつきや、接地電極あるいは中心電極に固着した貴金属チップの位置ずれ等が生じ、中心電極に対する接地電極の位置が所定範囲から外れてしまう場合がある。この場合には、接地電極あるいは中心電極の偏った消耗による寿命低下や、点火不良といったトラブルにつながる。
これに対し、近年、中心電極に対する接地電極の位置精度を良好とするために、カメラにより接地電極及び中心電極の画像を撮影し、この画像に基づいて中心電極及び接地電極の位置情報を取得する技術が提案されている。さらに、この位置情報に基づいて、中心電極に対する接地電極の位置を所定範囲内に調整する技術についても提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−121143号公報(第3,23,24図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、接地電極及び中心電極の画像を撮影する際、撮影方向によっては、両者のうち一方が他方の背景となったり、あるいは別の部位(例えば、主体金具)と像が重なり合ったりすることがある。ところが、スパークプラグの接地電極、中心電極、及び主体金具はいずれも金属製で、同様な金属光沢を有している場合があるため、撮影対象部位(例えば、中心電極の先端部)と背景をなす部位(例えば、接地電極)との境界が不明瞭となる場合がある。このため、撮影対象部位の輪郭線を検出することが困難となり、撮影対象部位について、精度の良い位置情報を取得することが困難となる虞があった。
【0005】
また、近年、内燃機関用スパークプラグについて、高い着火性能が要求されるようになっている。この要求に応えるために、例えば、接地電極のうち中心電極の先端と対向する位置に凸形状の貴金属チップを固着したスパークプラグが開発されている。このタイプのスパークプラグについては、高い着火性能を発揮するために、中心電極の先端部に対する接地電極の貴金属チップの位置精度が特に重要である。このため、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップの位置情報を取得し、さらには、中心電極の先端部に対する接地電極の貴金属チップの位置を所定範囲内に調整しなければならないが、前述のように困難となる虞があった。
【0006】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、中心電極の先端と対向する位置に凸形状の貴金属チップが固着された接地電極を有するスパークプラグについて、一度の撮影で中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップの両方の画像を取得することができ、高い精度で両者の相対位置情報を取得することが可能な内燃機関用スパークプラグの製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
その解決手段は、軸線方向に貫通する軸孔を有する筒状の絶縁体と、上記絶縁体の上記軸孔に挿設された中心電極であって、上記絶縁体の先端面から突出する先端部を有する中心電極と、上記絶縁体の周囲を取り囲む主体金具と、基端部が上記主体金具に固着され、屈曲された接地電極であって、上記中心電極側を向く内側面のうち上記中心電極の先端と対向する位置に固着された凸形状の貴金属チップを含み、この貴金属チップの先端と上記中心電極の先端との間に火花放電ギャップを形成する接地電極と、を有する内燃機関用スパークプラグの製造方法であって、上記中心電極が手前側、上記接地電極の上記基端部が奥側となり、且つ上記中心電極と上記接地電極の上記基端部とが重なる画像が得られるようにカメラを配置した状態で、上記カメラによって撮影される画像のうち、上記中心電極の上記先端部に対応する先端部画像及び上記接地電極の上記貴金属チップに対応する貴金属チップ画像が、背景に対してシルエットとなるように、上記中心電極の上記先端部及び上記接地電極の上記貴金属チップを手前側から照らすことなく、照明を施して、上記中心電極の上記先端部及び上記接地電極の上記貴金属チップを撮影する撮影工程と、上記撮影工程で得られた画像に基づいて、上記中心電極の上記先端部と上記接地電極の上記貴金属チップとの相対位置情報を取得する位置情報取得工程と、を備え、上記撮影工程は、上記接地電極の上記内側面のうち上記中心電極よりも上記奥側に位置する後背部を、照明装置により照らした状態で撮影する工程であって、上記照明装置である光ファイバ照明の照明先端部を、上記軸線方向について上記接地電極の上記内側面と上記絶縁体の上記先端面との間に、上記軸線方向に直交する方向について上記主体金具の外周より内側に、且つ、上記中心電極の上記先端部及び上記接地電極の上記貴金属チップと接地電極との間の空間の外部に配置し、上記光ファイバ照明によって上記接地電極の上記後背部に対し斜めに光を照射する内燃機関用スパークプラグの製造方法である。
【0008】
本発明の内燃機関用スパークプラグの製造方法では、中心電極の先端と対向する位置に凸形状の貴金属チップが固着された接地電極を有するスパークプラグについて、中心電極が手前側、接地電極の基端部が奥側となり、且つ中心電極と接地電極の基端部とが重なる画像が得られるようにカメラを配置する。このようにして、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップを撮影する場合、接地電極の内側面のうち中心電極の奥側に位置する後背部がこれらの背景となる。この場合、従来の撮影工程では、例えば、カメラとスパークプラグとの間に配置した照明装置によってスパークプラグを照らして、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップを撮影していた。ところが、接地電極の後背部は、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップと同様な金属光沢を有しているため、接地電極の後背部と中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップとの境界が不明瞭となることがあった。また、スパークプラグを挟んでカメラと対向する位置に配置した照明装置によってスパークプラグを照らして撮影した場合は、接地電極に光が遮られてしまうので、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップの画像を取得することができなかった。従って、従来の撮影工程では、中心電極が手前側、接地電極の基端部が奥側となり、且つ中心電極と接地電極の基端部とが重なる画像が得られるようにカメラを配置した場合、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップを明瞭に撮影することが困難であった。
【0009】
これに対し、本発明の撮影工程では、カメラによって撮影される画像のうち、中心電極の先端部に対応する先端部画像及び接地電極の貴金属チップに対応する貴金属チップ画像が、背景に対してシルエットとなるように、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップを手前側から照らすことなく、照明を施して、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップを撮影する。具体的には、接地電極の内側面のうち中心電極の奥側に位置する後背部に光を照射するこの方法では、接地電極の後背部での反射光が中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップに遮られることにより、接地電極の後背部を明るい背景として、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップのシルエットが明瞭化した画像を取得することができる。
【0010】
このように、本発明の撮影工程では、中心電極が手前側、接地電極の基端部が奥側となり、且つ中心電極と接地電極の基端部とが重なる画像が得られるようにカメラを配置して、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップを撮影する場合でも、両者のシルエットの輪郭線が明るい背景とのコントラストによって明瞭化された画像を一度の撮影で取得することができる。
【0011】
さらに、本発明の内燃機関用スパークプラグの製造方法は、この画像に基づいて、中心電極の先端部と接地電極の貴金属チップとの相対位置情報を取得する位置情報取得工程を有している。上述のように、撮影工程で得られた画像は、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップの輪郭線が明瞭となっているため、本発明の位置情報取得工程では、高い精度で、中心電極の先端部と接地電極の貴金属チップとの相対位置情報を取得することが可能となる。従って、この相対位置情報を用いて、内燃機関用スパークプラグの選別(合格品と不良品とに選別)や、中心電極の先端部に対する接地電極の貴金属チップ位置の調整加工等を適切に行うことができる。
【0012】
さらに、上記の内燃機関用スパークプラグの製造方法では、前記撮影工程は、前記接地電極の前記内側面のうち前記中心電極よりも前記奥側に位置する後背部を照明装置により照らした状態で撮影する。
【0013】
先端部画像及び貴金属チップ画像が背景に対してシルエットとなるような照明方法の1つとして、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップと接地電極との間の空間に微小の照明装置(例えば、光ファイバ照明)を配置して、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップに光を照射する方法が挙げられる。しかし、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップと接地電極の後背部との間の空間は狭小のため、この空間に照明装置を配置するのは困難な場合がある。
これに対し、本発明の撮影工程では、照明装置によって接地電極の後背部を照らすようにしている。具体的には、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップと接地電極との間の空間の外部に光ファイバ照明を配置し、この光ファイバ照明によって接地電極の後背部に対し斜めに光を照射する。
【0014】
この照明方法では、接地電極の後背部での反射光が中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップに遮られることにより、接地電極の後背部を明るい背景として、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップのシルエットが明瞭化した画像を取得することができる。この照明方法は、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップと接地電極の後背部との間の狭小空間に照明装置を配置する必要がないため、簡易な照明装置で容易に行うことができる。さらに、接地電極の後背部を、いわば、明るい背景を作り出すスクリーンとして用いるので、別途、明るい背景として用いるスクリーンを設置する必要がなく、簡易な装置で容易に実施することができる。
【0015】
さらに、上記いずれかの内燃機関用スパークプラグの製造方法であって、前記相対位置情報は、前記貴金属チップ画像から抽出される接地電極特定位置と、前記先端部画像から抽出される中心電極特定位置との間の特定方向についての距離であり、前記位置情報取得工程では、上記接地電極特定位置の前記画像上での座標値と上記中心電極特定位置の上記画像上での座標値とに基づいて、上記特定方向についての距離を算出する内燃機関用スパークプラグの製造方法とすると良い。
【0016】
本発明の位置情報取得工程では、接地電極特定位置の画像上での座標値と中心電極特定位置の画像上での座標値とに基づいて、特定方向についての距離を算出する。ところで、前述のように、撮影工程で得られた画像は、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップのシルエットの輪郭線が明瞭化した画像である。このため、高い精度で、接地電極特定位置の画像上での座標値及び中心電極特定位置の画像上での座標値を取得することができる。従って、本発明の位置情報取得工程では、このような精度の高い座標値に基づいて特定方向についての距離を算出するため、高い精度で特定方向についての距離を取得することができる。
【0017】
なお、特定方向は、その後のスパークプラグの処理工程や選別工程に応じて選択すれば良く、例えば、画像上において主体金具の中心軸に直交する方向(以下、第1特定方向ともいう)が挙げられる。この場合に、例えば、中心電極特定位置として中心電極の先端の中心位置を選択し、接地電極特定位置として接地電極の貴金属チップ先端の中心位置を選択すると、中心電極特定位置と接地電極特定位置との間の第1特定方向についての距離として、偏位寸法を得ることができる。さらには、特定方向として、画像上において主体金具の中心軸に沿う方向(以下、第2特定方向ともいう)も挙げられる。この場合にも、中心電極特定位置及び接地電極特定位置を上述と同様に選択すると、中心電極特定位置と接地電極特定位置との間の第2特定方向についての距離として、ギャップ寸法を得ることができる。
【0018】
さらに、上記の内燃機関用スパークプラグの製造方法であって、前記接地電極特定位置は、前記貴金属チップ画像のうち先端の幅方向中心位置である接地電極中心位置であり、前記中心電極特定位置は、前記先端部画像のうち先端の幅方向中心位置である中心電極中心位置であり、前記特定方向は、前記画像上において前記主体金具の中心軸に直交する方向である第1特定方向であり、前記特定方向についての距離は、上記中心電極中心位置に対する上記接地電極中心位置の上記第1特定方向の偏位寸法である内燃機関用スパークプラグの製造方法とすると良い。
【0019】
本発明の製造方法では、特定方向についての距離を、中心電極中心位置に対する接地電極中心位置の第1特定方向の偏位寸法としている。すなわち、位置情報取得工程において、中心電極中心位置に対する接地電極中心位置の第1特定方向の偏位寸法を取得することができる。このため、この偏位寸法に基づいて、製造したスパークプラグを合格品と不良品とに選別したり、中心電極中心位置に対する接地電極中心位置の第1特定方向の偏位を所定範囲内に納めるように接地電極の位置を調整することも可能となる。
【0020】
さらに、上記いずれかの内燃機関用スパークプラグの製造方法であって、前記相対位置情報に基づいて、前記接地電極を変形させ、前記中心電極の前記先端部に対する上記接地電極の前記貴金属チップの位置を調整する調整加工工程を備える内燃機関用スパークプラグの製造方法とすると良い。
【0021】
本発明の内燃機関用スパークプラグの製造方法は、位置情報取得工程で得られた相対位置情報に基づいて、中心電極の先端部に対する接地電極の貴金属チップの位置を調整する調整加工工程を備えている。前述のように、位置情報取得工程で得られた中心電極の先端部と接地電極の貴金属チップとの相対位置情報は精度が高い。このため、本発明の調整加工工程では、中心電極の先端部に対する接地電極の貴金属チップの位置を、精度良く調整することができる。
【0022】
なお、調整加工工程としては、例えば、接地電極の先端部を第1特定方向に変形させ、中心電極中心位置に対する接地電極中心位置の第1特定方向の偏位を所定範囲内に納めるように調整する偏位調整工程が挙げられる。さらには、接地電極の先端部を第2特定方向に押圧し、接地電極の貴金属チップの先端と中心電極の先端との間に形成された火花放電ギャップのギャップ寸法を所定範囲内に納めるように調整するギャプ寸法調整工程も挙げられる。
【0023】
他の解決手段は、軸線方向に貫通する軸孔を有する筒状の絶縁体と、上記絶縁体の上記軸孔に挿設された中心電極であって、上記絶縁体の先端面から突出する先端部を有する中心電極と、上記絶縁体の周囲を取り囲む主体金具と、基端部が上記主体金具に固着され、屈曲された接地電極であって、上記中心電極側を向く内側面のうち上記中心電極の先端と対向する位置に固着された凸形状の貴金属チップを含み、この貴金属チップの先端と上記中心電極の先端との間に火花放電ギャップを形成する接地電極と、を有する内燃機関用スパークプラグの製造装置であって、上記中心電極が手前側、上記接地電極の上記基端部が奥側となり、且つ上記中心電極と上記接地電極の上記基端部とが重なる画像が得られるように配置されたカメラと、上記カメラによって撮影される画像のうち、上記中心電極の上記先端部に対応する先端部画像及び上記接地電極の上記貴金属チップに対応する貴金属チップ画像が、背景に対してシルエットとなるように、上記中心電極の上記先端部及び上記接地電極の上記貴金属チップを手前側から照らすことなく、上記内燃機関用スパークプラグを照らす照明装置と、上記カメラによって撮影された画像に基づいて、上記中心電極の上記先端部と上記接地電極の上記貴金属チップとの相対位置情報を取得する位置情報取得手段と、を備え、上記照明装置は、上記接地電極の上記内側面のうち上記中心電極よりも上記奥側に位置する後背部を照らす光ファイバ照明であり、上記光ファイバ照明の照明先端部は、上記軸線方向について上記接地電極の上記内側面と上記絶縁体の上記先端面との間に、上記軸線方向に直交する方向について上記主体金具の外周より内側に、且つ、上記中心電極の上記先端部及び上記接地電極の上記貴金属チップと接地電極との間の空間の外部に配置され、上記接地電極の上記後背部に対し斜めに光を照射する内燃機関用スパークプラグの製造装置である。
【0024】
本発明の内燃機関用スパークプラグの製造装置は、中心電極の先端と対向する位置に凸形状の貴金属チップが固着された接地電極を有するスパークプラグについて、中心電極が手前側、接地電極の基端部が奥側となり、且つ中心電極と接地電極の基端部とが重なる画像が得られるように配置されたカメラを有している。
さらに、このカメラによって撮影される画像のうち中心電極の先端部に対応する先端部画像及び接地電極の貴金属チップに対応する貴金属チップ画像が、背景に対してシルエットとなるように、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップを手前側から照らすことなく、スパークプラグを照らす照明装置を有している。このようなカメラと照明装置とを有する本発明の製造装置では、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップのシルエットの輪郭線が、明るい背景とのコントラストによって明瞭化された画像を、一度の撮影で取得することができる。
【0025】
さらに、本発明の内燃機関用スパークプラグの製造装置は、カメラによって撮影された画像に基づいて、中心電極の先端部と接地電極の貴金属チップとの相対位置情報を取得する位置情報取得手段を有している。上述のように、本発明のカメラによって撮影された画像は、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップの輪郭線が明瞭となっているため、本発明の位置情報取得手段は、高い精度で両者の相対位置情報を取得することが可能となる。さらに、この相対位置情報を用いれば、内燃機関用スパークプラグの選別(合格品と不良品とに選別)や、中心電極の先端部に対する接地電極の貴金属チップ位置の調整加工等を適切に行うこともできる。
【0026】
【0027】
さらに、本発明の照明装置は、接地電極の後背部を照らすようにしている。この照明装置は、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップと接地電極との間の空間の外部に配置され、接地電極の後背部に向けられた光ファイバ照明である。この照明装置によって接地電極の後背部を照らした場合、接地電極の後背部での反射光が中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップに遮られる。その結果、接地電極の後背部を明るい背景として、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップのシルエットが明瞭化した画像を取得することができる。この照明装置は、中心電極の先端部及び接地電極の貴金属チップと接地電極との間の狭小空間に照明装置を配置する必要がないため、簡易な構造の照明装置とすることができる。さらに、接地電極の後背部を明るい背景を作り出すスクリーンとして用いるので、別途、明るい背景として用いるスクリーンを設置する必要がなく、安価な製造装置となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(実施形態)
本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態で製造されるスパークプラグ100の側面図である。スパークプラグ100は、筒状の絶縁体140、これに挿設された中心電極120、絶縁体140の周囲を取り囲む主体金具130、及び主体金具130に固着された接地電極110を有する。接地電極110は、基端部111で主体金具130の先端面130cに固着され、屈曲され、内側面114の対向部114cが中心電極120の先端120bと対向している。さらに、内側面114の対向部114cには凸形状の貴金属チップ113が溶接されており、貴金属チップ113の先端113bと中心電極120の先端120bとの間に火花放電ギャップgを形成している。なお、本実施形態のスパークプラグ100では、中心電極の先端120bは、Ni合金からなる電極本体部122の先端に溶接された貴金属チップ121の先端によって構成されている。
【0029】
図2は、偏位寸法測定装置250を模式的に表した側面図である。図2に示すように、偏位寸法測定装置250は、第1照明装置253、接地電極チャック255、撮影カメラ251、及びこれに接続された図示しないコンピュータによって構成される。
接地電極チャック255は、接地電極110の先端部112を把持し、被成形スパークプラグ(以下、ワークともいう)101を中心軸Cの廻りに回転させ、撮影カメラ251に対するワーク101の向きを調整する(図4参照)。
撮影カメラ251は、例えば、CCDカメラであり、上記のように接地電極チャック255によってワーク101の向きを調整することで、ワーク101の中心電極120が手前側、接地電極110の基端部111が奥側となり、且つ中心電極120と接地電極110の基端部111とが重なる画像を取得することができる。
【0030】
第1照明装置253は、光ファイバ照明であり、撮影カメラ251からワーク101を見たときに、接地電極110の内側面114のうち中心電極120より奥側に位置する後背部114bを照らすように、接地電極チャック255の下端面255bに固設されている。さらに、第1照明装置253について詳細に説明するために、図2のA−A断面図を図3に示す。図3に示すように、第1照明装置253は、中心電極120を挟んで対称な位置に2つ設けられており、それぞれが接地電極110の後背部114bに対し、カメラ撮影方向(図中右方向)から約45度ずれた斜めの方向に光を照射するように配置される。この第1照明装置253によって接地電極110の後背部114bを照らしたときには、接地電極110の後背部114bでの反射光が中心電極120の貴金属チップ121及び接地電極110の貴金属チップ113に遮られる。その結果、撮影カメラ251によって、接地電極110の後背部114bを明るい背景として、中心電極120の貴金属チップ121及び接地電極110の貴金属チップ113のシルエットが明瞭化された画像を取得することができる(図5参照)。
【0031】
なお、本実施形態では、この撮影画像上において、主体金具130の中心軸Cに直交する方向を第1特定方向とし、主体金具130の中心軸Cに沿う方向を第2特定方向とする。
このような撮影画像に基づいて、図示しないコンピュータによって、接地電極110の貴金属チップ113の特定位置(以下、接地電極特定位置とも言う)及び中心電極120の貴金属チップ121の特定位置(以下、中心電極特定位置とも言う)が決定される。 具体的には、本実施形態では、貴金属チップ113の先端113bの中心位置を接地電極特定位置I6として決定し(図5(c)参照)、貴金属チップ121の先端120bの中心位置を中心電極特定位置J6として決定する(図6(c)参照)。すると、このように決定された接地電極特定位置I6と中心電極特定位置J6とに基づいて、中心電極120の貴金属チップ121に対する接地電極110の貴金属チップ113の第1特定方向の偏位寸法Pを算出することができる(図7参照)。
【0032】
図8は、偏位調整装置260を模式的に表した側面図である。偏位調整装置260は、接地電極110の先端部112を第1特定方向に押圧する曲げ部材261、これと一体に設けられた雌ネジ部262、この雌ネジ部262と螺合する雄ネジ部263、及び雄ネジ部263を軸廻りに回転させる駆動モータ264を有している。この偏位調整装置260では、駆動モータ264によって雄ネジ部263をその軸廻りに回転させ、曲げ部材261を第1特定方向に移動させることで、曲げ部材261に形成された溝部261bが接地電極110の先端部112と係合しつつ、接地電極110の先端部112を第1特定方向に押圧して変形させる。このようにして、中心電極120の貴金属チップ121に対する接地電極110の貴金属チップ113の第1特定方向の偏位を調整することができる。なお、偏位調整装置260では、偏位寸法測定装置250によって算出された偏位寸法Pに基づいて、図示しないコンピュータを用いて、偏位寸法Pが0.0mmとなるように駆動モータ264の駆動回転数が算出される。
【0033】
次に、これらの装置を用いたスパークプラグ100の製造方法について説明する。図9は、スパークプラグ100の製造方法の工程の流れを示すフローチャート(メインルーチン)である。まず、ステップS1(ワークセット工程)において、ワーク101をワークホルダ210(図8参照)に装着し、固定する。
次に、ステップS2(偏位寸法測定工程)に進み、ワーク101の中心電極120に対する接地電極110の偏位寸法を測定する。具体的には、偏位寸法測定装置250によって、中心電極120の貴金属チップ121に対する接地電極110の貴金属チップ113の第1特定方向の偏位寸法Pを測定する(図2参照)。
【0034】
ここで、ステップS2のサブルーチンを図10に示し、偏位寸法測定処理について詳細に説明する。まず、ステップS21において、ワーク101の上方から接地電極チャック255を下降させ(図4(a)参照)、所定の位置で停止させる(図4(b)参照)。次いで、ステップS22に進み、この接地電極チャック255によって接地電極110の先端部112を把持し、ワーク101を中心軸Cの廻りに回転させ、所定の位置に設置されている撮影カメラ251に対するワーク101の向きを調整する(図4(c)参照)。この結果、撮影カメラ251によって、中心電極120が手前側、接地電極110の基端部111が奥側となり、且つ中心電極120と接地電極110の基端部111とが重なる画像が得られるようになる。また、これと同時に、接地電極チャック255の下端面255bに固設されている第1照明装置253が、所定の位置に配置される(図2参照)。
【0035】
次いで、ステップS23に進み、第1照明装置253を点灯させ、接地電極110の後背部114bに光を照射する(図3参照)。次いで、ステップS24に進み、撮影カメラ251によって、接地電極110の後背部114bを明るい背景として、中心電極120の貴金属チップ121及び接地電極110の貴金属チップ113のシルエットが明瞭化した画像を撮影する(図2参照)。次いで、ステップS25に進み、撮影カメラ251で撮影した画像を取り込む(図5(a)参照)。このように、本実施形態では、一度の撮影で中心電極120の貴金属チップ121及び接地電極110の貴金属チップ113の両方が明瞭な画像を取得することができる。
【0036】
なお、本実施形態では、ステップS23〜S25が撮影工程に相当する。また、本実施形態では、各画像において、鉛直方向(図中上下方向)をY方向、これと直交する水平方向(図中左右方向)をX方向とする。なお、本実施形態では、X方向と第1特定方向とが一致し、Y方向と第2特定方向とが一致している。また、画像はいずれも、画素に濃淡階調が設定されたグレースケール画像である。
【0037】
次いで、ステップS26に進み、図5(a)に示すように、取得した画像において、接地電極110の貴金属チップ113の存在が見込まれる領域に、Y方向に一定の幅を有しX方向に延びる帯状の判定領域I1を設定する。そして、X方向の各画素位置において求めたY方向濃度分布に基づいて、先端位置I2を決定する。次いで、ステップS27に進み、図5(b)に示すように、先端位置I2から所定距離(例えば0.1mm)だけ−Y方向(図中上方向)にずらした位置に、サーチ線I3を設定する。そして、このサーチ線I3に沿ってX方向の画素濃度分布を求め、この画素濃度分布に基づいて、左端位置I4,右端位置I5の座標値を決定する。次いで、ステップS28に進み、左端位置I4及び右端位置I5のX座標値の平均値をXiとし、先端位置I2のY座標値をYiとして、接地電極中心位置I6の座標値を(Xi,Yi)として決定する(図5(c)参照)。このように、本実施形態では、接地電極中心位置I6の座標値(Xi,Yi)を、接地電極110の貴金属チップ113のシルエットが明瞭化した画像に基づいて算出するため、高い精度で接地電極中心位置の座標値を取得することができる。
【0038】
次いで、ステップS29に進み、図6(a)に示すように、取得した画像において、中心電極120の先端120bを構成する貴金属チップ121の存在が見込まれる領域に、Y方向に一定の幅を有しX方向に延びる帯状の判定領域J1を設定する。そして、X方向の各画素位置において求めたY方向濃度分布に基づいて、先端位置J2を決定する。次いで、ステップS2Aに進み、図6(b)に示すように、先端位置J2から所定距離(例えば0.1mm)だけY方向(図中下方向)にずらした位置に、サーチ線J3を設定する。そして、このサーチ線J3に沿ってX方向の画素濃度分布を求め、この画素濃度分布に基づいて、左端位置J4,右端位置J5の座標値を決定する。次いで、ステップS2Bに進み、左端位置J4及び右端位置J5のX座標値の平均値をXjとし、先端位置J2のY座標値をYjとして、中心電極中心位置J6の座標値を(Xj,Yj)として決定する(図6(c)参照)。このように、本実施形態では、中心電極中心位置J6の座標値(Xj,Yj)を、中心電極120の貴金属チップ121のシルエットが明瞭化した画像に基づいて算出するため、高い精度で中心電極中心位置の座標値を取得することができる。
【0039】
次いで、ステップS2Cに進み、図7に示すように、接地電極中心位置I6を通りY軸に平行な接地電極中心線I8を設定する。そして、この接地電極中心線I8を基準として、中心電極中心位置J6のX座標値が接地電極中心線I8の左右いずれにあるかを判定し、偏位寸法の符号を決定する。この符号は、後のステップS4(偏位調整工程)での接地電極110の曲げ加工の向きを規定するものである。次いで、接地電極中心線I8と中心電極中心位置J6との距離を、中心電極120の貴金属チップ121に対する接地電極110の貴金属チップ113の第1特定方向の偏位寸法Pとして算出し、図9に示すメインルーチンに戻る。
このように、本実施形態では、精度の高い、接地電極中心位置I6(Xi,Yi)及び中心電極中心位置J6(Xj,Yj)に基づいて偏位寸法Pを算出するため、高い精度で偏位寸法Pを取得することができる。なお、本実施形態では、ステップS26〜S2Cが位置情報取得工程に相当する。
【0040】
次に、ステップS3に進み、偏位寸法Pが所定の公差範囲内(例えば、±0.15(mm))にあるかどうか判定する。所定の公差範囲内にあるときは、ステップS5(ワーク取出工程)に進み、ワーク101をワークホルダ210から取り出す。このようにして、図1に示したようなスパークプラグ100が完成する。
【0041】
これに対し、偏位寸法Pが所定の公差範囲内から外れている場合には、ステップS4(偏位調整工程)に進み、ワーク101について、中心電極120の貴金属チップ121に対する接地電極110の貴金属チップ113の第1特定方向の偏位寸法Pを所定範囲内に納めるように調整する。具体的には、図8に示した偏位調整装置260を用いて、偏位寸法Pを減少させる向き(ステップS2(偏位寸法測定工程)で決定した向きであり、本実施例では図中右向き)に、接地電極110の先端部112について曲げ加工を行う。なお、曲げ加工量(曲げ部材261の移動量)は、偏位寸法Pに、曲げ部材261による付勢を解除したときの接地電極110のスプリングバックの量を加えた値としている。このようにして、中心電極120の貴金属チップ121に対する接地電極110の貴金属チップ113の第1特定方向の偏位寸法Pが0.0mmとなるように調整する。なお、本実施形態では、ステップS4(偏位調整工程)が調整加工工程に相当する。
【0042】
最後に、ステップS5(ワーク取出工程)に進み、ワーク101をワークホルダ210から取り出す。このようにして、図1に示したようなスパークプラグ100が完成する。
【0043】
(変形形態)
次に、実施形態にかかるスパークプラグ100の製造装置及び製造方法の変形形態について、図面を参照しつつ説明する。本変形形態のスパークプラグ100の製造装置は、実施形態の製造装置と比較して、偏位寸法測定装置が異なり、その他の装置についてはほぼ同様である。また、本変形形態のスパークプラグ100の製造方法は、実施形態の製造方法と比較して、ステップS2(偏位寸法測定工程)が異なり、その他の工程についてはほぼ同様である。具体的には、ワーク101の傾きを計測する工程を追加すると共に、接地電極中心位置及び中心電極中心位置の座標値の取得方法を変更している。従って、実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様な部分については、説明を省略または簡略化する。
【0044】
図11は、本変形形態の偏位寸法測定装置350を模式的に表した側面図である。図11に示すように、偏位寸法測定装置350は、ワーク101の傾きを計測するために、実施形態の偏位寸法測定装置250に対して、さらに第2照明装置352及び背景スクリーン354を追加し、撮影カメラ251に代えて撮影カメラユニット370を配置したものである。従って、実施形態と同様な部分については、説明を省略あるいは簡略化する。
第2照明装置352は、面発光型LEDあるいは多数のLEDを平面的に配列したLED照明で、撮影カメラユニット370の視野を確保するための貫通孔352bを有している。このような第2照明装置352は、撮影カメラユニット370の撮影方向(図中右方向)に光を照射して、ワーク101を照らすように設けられている。
【0045】
撮影カメラユニット370は、第1カメラ371、第2カメラ372、対物レンズ373、ハーフミラー374、ミラー374b、第1画像拡大部375、及び第2画像拡大部376を有する。
このうち、第1カメラ371では、図11に示す経路B1のように、対物レンズ373、ハーフミラー374、ミラー374bの順に経由して、第1画像拡大部375で第1の倍率に拡大された画像を撮影する。なお、第1カメラ371で画像を撮影するときは、実施形態と同様に、第1照明装置253によって接地電極110の後背部114bを照らすようにしている(図12(b)参照)。このため、第1カメラ371では、実施形態の撮影カメラ251と同様に、接地電極110の後背部114bを明るい背景として、中心電極120の貴金属チップ121及び接地電極110の貴金属チップ113のシルエットが明瞭化した画像を取得することができる(図15参照)。本変形形態では、このように第1カメラ371で撮影した画像に基づいて、接地電極中心位置及び中心電極中心位置の座標値を算出する。
【0046】
これに対し、第2カメラ372では、図11に示す経路B2のように、対物レンズ373、ハーフミラー374の順に経由して、第2画像拡大部376で第1の倍率より低い第2の倍率に拡大された画像を撮影する。なお、第2カメラ372で画像を撮影するときは、第2照明装置352によってワーク101を照らすようにしている(図12(a)参照)。このため、第2カメラ372では、主体金具130の輪郭線が、明るい背景ユニット354とのコントラストによって明瞭化した画像を取得することができる(図13(a)参照)。本変形形態では、このように第2カメラ372で撮影した画像に基づいて、ワーク101の傾きを計測する。
【0047】
次に、本変形形態のスパークプラグ100の製造方法について説明する。
図17は、スパークプラグ100の製造方法の工程の流れを示すフローチャート(メインルーチン)である。なお、本変形形態の製造方法は、図17に示すように、実施形態のステップS2の処理をステップT2の処理に変更したものであり、その他の部分については同様である。従って、実施形態と同様な部分については、説明を省略あるいは簡略化する。
【0048】
まず、実施形態と同様に、ステップS1(ワークセット工程)においてワーク101をセットする。次に、ステップT2(偏位寸法測定工程)に進み、ワーク101の中心電極120に対する接地電極110の偏位寸法を測定する。
ここで、ステップT2のサブルーチンを図18に示し、偏位寸法測定処理について詳細に説明する。まず、ステップT21、T22において、実施形態のステップS21、S22と同様にして、接地電極チャック255によって接地電極110の先端部112を把持して、固定する(図4参照)。
【0049】
次に、ステップT23に進み、第2照明装置352を点灯させ、ワーク101に光を照射する。次いで、ステップT24に進み、第2カメラ372によって、主体金具130の輪郭線を、明るい背景ユニット354とのコントラストによって明瞭化させた画像を撮影する(図13(a)参照)。次いで、ステップT25に進み、第2カメラ372で撮影した画像を取り込む。
【0050】
次に、ステップT26に進み、ステップT25で撮影した画像に基づいて、ワーク101の傾きを計測する。具体的には、まず、図13(a)に示すように、Y方向に一定の幅を有し、主体金具130を横切るようにX方向に帯状に延びる判定領域G5を設定する。次いで、この判定領域G5内において、Y方向の各画素位置についてX方向濃度分布を求め、この濃度分布に基づいて主体金具130の左右端位置G1、G2を決定する。次いで、図13(b)に示すように、この左右端位置G1、G2から画像のX方向中心側に一定の画素数だけ離れた位置に、Y方向に延びるサーチ線G3,G4を設定する。次いで、このサーチ線G3,G4上の濃度分布を求めることにより先端面位置G6,G7を決定し、この先端面位置G6,G7を結ぶ先端面基準線L2を設定する。そして、図14に示すように、この先端面基準線L2と直交するワーク中心線L1を設定し、ワーク中心線L1と鉛直方向(Y軸方向)に延びる鉛直方向線K1とのなす角θ1をワーク101の傾きとして算出する。
【0051】
次に、ステップT27に進み、第2照明装置352を消灯し、第1照明装置253を点灯させ、実施形態と同様に、接地電極110の後背部114bに光を照射する(図3参照)。次いで、ステップT28,T29に進み、実施形態のステップS24,S25と同様にして、接地電極110の後背部114bを明るい背景として、中心電極120の貴金属チップ121及び接地電極110の貴金属チップ113のシルエットが明瞭化した撮影画像Hを取得する(図15参照)。
なお、本変形形態では、ステップT27〜T29が撮影工程に相当する。
【0052】
次に、ステップT2Aに進み、図15に示すように、まず、ステップT29で取得した撮影画像H上で、予め登録されている貴金属チップ113のモデル画像M2を平行移動させる。そして、モデル画像M2と撮影画像Hとの間で、対応する画素間の濃度差を演算し、その総計を算出する。このようにして算出した濃度差の総計が最小となった位置に、モデル画像M2を位置決めする。次いで、位置決めされたモデル画像M2の先端中心位置M1の座標値を求め、これを接地電極中心位置M6の座標値(Xm,Ym)として決定する。次いで、ステップT2Bに進み、これと同じ要領で、図示しないモデル画像を用いて中心電極中心位置N6の座標値を(Xn,Yn)として決定する(図16参照)。
【0053】
次いで、ステップT2Cに進み、図16に示すように、接地電極中心位置M6を通り、鉛直方向線K1に対し角度θ1だけ傾斜した接地電極中心線L3を設定する。そして、この接地電極中心線L3を基準として、中心電極中心位置N6のX座標値が接地電極中心線L3の左右いずれにあるかを判定し、偏位寸法の符号を決定する。この符号は、後のステップS4(偏位調整工程)での接地電極110の曲げ加工の向きを規定するものである。次いで、接地電極中心線L3と中心電極中心位置N6との距離を、中心電極120の貴金属チップ121に対する接地電極110の貴金属チップ113の第1特定方向の偏位寸法Pとして算出し、図17に示すメインルーチンに戻る。
【0054】
このように、本変形形態では、ワーク101の傾きθ1を計測し、この傾きθ1を考慮して偏位寸法Pを算出している。従って、本変形形態では、ワーク101が基準方向(鉛直方向)に対し傾いている場合でも、高い精度で偏位寸法Pを取得することができる。なお、本実施形態では、ステップT2A〜T2Cが位置情報取得工程に相当する。
次いで、ステップS3〜S5の処理については、実施形態と同様にして行い、図1に示したようなスパークプラグ100が完成する。
【0055】
以上において、本発明を実施形態及び変形形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態等では、ステップS2,T2(偏位寸法測定工程)の後、ステップS3に進み、偏位寸法Pが所定の公差範囲内(例えば、±0.15(mm))にあるかどうかを判定している。しかし、偏位寸法Pが所定の公差範囲内にあるかどうかを判定することなく、全てのワーク101についてステップS4(偏位調整工程)を行うようにしても良い。このようにすることで、製造ライン上でワーク101を一定の間隔で送ることができる。
【0056】
また、実施形態では、ステップS26〜S2Bの処理によって、接地電極中心位置I6の座標値(Xi,Yi)及び中心電極中心位置J6の座標値(Xj,Yj)を決定したが、変形形態のように、ステップT2A,T2Bの処理によって決定するようにしても良い。これとは反対に、変形形態では、ステップT2A,T2Bの処理によって、接地電極中心位置M6の座標値(Xm,Ym)及び中心電極中心位置N6の座標値(Xn,Yn)を決定したが、実施形態のように、ステップS26〜S2Bの処理によって決定するようにしても良い。
【0057】
また、実施形態等では、調整加工工程として、ステップS4(偏位調整工程)を設けているが、これ以外の調整加工工程を設けるようにしても良い。例えば、接地電極110の先端部112を第2方向に押圧し、接地電極110の貴金属チップ113の先端113bと中心電極120の先端120bとの間に形成された火花放電ギャップgのギャップ寸法を所定範囲内に納めるように調整するギャプ寸法調整工程を設けるようにしても良い。なお、このギャップ寸法調整工程において、第1特定方向及び第2特定方向に直交する方向(例えば、図5中紙面に直交する方向)を第3特定方向としたとき、中心電極中心位置J6,N6に対する接地電極中心位置I6,M6の第3特定方向の位置を所定範囲内に納めるように、接地電極110の先端面112cの第3特定方向の位置を規制しつつ、ギャップ寸法を調整するようにしても良い。
【0058】
また、接地電極110を第3特定方向に変形させ、中心電極に対する接地電極第3特定方向の位置を所定範囲内に納めるように調整する被り調整工程を設けるようにしても良い。
また、ステップS4(偏位調整工程)の後に、ワーク101の偏位寸法Pが所定の寸法範囲内の値であるかどうかを確認するために、偏位寸法測定工程を実施するようにしても良い。さらに、この偏位寸法測定工程で測定したワーク101の偏位寸法Pが所定の寸法範囲内から外れている場合には、再度、偏位調整工程を実施するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態にかかるスパークプラグ100の側面図である。
【図2】 実施形態にかかる偏位寸法測定装置250を模式的に表した側面図である。
【図3】 図2のA−A断面図であり、第1照明装置253による照明方法を説明する説明図である。
【図4】 実施形態にかかる偏位寸法測定工程において、接地電極110のチャックを説明する説明図である。
【図5】 実施形態にかかる偏位寸法測定工程において、接地電極中心位置I6の測定方法を説明する説明図である。
【図6】 実施形態にかかる偏位寸法測定工程において、中心電極中心位置J6の測定方法を説明する説明図である。
【図7】 実施形態にかかる偏位寸法測定工程において、偏位寸法Pの測定方法を説明する説明図である。
【図8】 実施形態にかかる偏位調整装置260を模式的に表した側面図である。
【図9】 実施形態にかかるスパークプラグ100の製造方法の工程の流れを示すフローチャートである。
【図10】 実施形態にかかる偏位寸法測定処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】 変形形態にかかる偏位寸法測定装置350を模式的に表した側面図である。
【図12】 変形形態にかかる偏位寸法測定工程を説明する説明図である。
【図13】 変形形態にかかる偏位寸法測定工程において、ワーク101の傾き測定方法を説明する説明図である。
【図14】 変形形態にかかる偏位寸法測定工程において、ワーク101の傾き測定方法を説明する説明図である。
【図15】 変形形態にかかる偏位寸法測定工程において、接地電極中心位置M6の測定方法を説明する説明図である。
【図16】 変形形態にかかる偏位寸法測定工程において、偏位寸法Pの測定方法を説明する説明図である。
【図17】 変形形態にかかるスパークプラグ100の製造方法の工程の流れを示すフローチャートである。
【図18】 変形形態にかかる偏位寸法測定処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 スパークプラグ
101 ワーク
110 接地電極
111 接地電極の基端部
113 接地電極の貴金属チップ
113b 貴金属チップの先端
114 接地電極の内側面
114b 内側面の後背部
120 中心電極
120b 中心電極の先端
121 中心電極の貴金属チップ
130 主体金具
130c 主体金具の先端面
140 絶縁体
251 撮影カメラ
253 第1照明装置
352 第2照明装置
370 カメラユニット
371 第1カメラ
372 第2カメラ
C 主体金具の中心軸
g 火花放電ギャップ
P 偏位寸法

Claims (5)

  1. 軸線方向に貫通する軸孔を有する筒状の絶縁体と、
    上記絶縁体の上記軸孔に挿設された中心電極であって、上記絶縁体の先端面から突出する先端部を有する中心電極と、
    上記絶縁体の周囲を取り囲む主体金具と、
    基端部が上記主体金具に固着され、屈曲された接地電極であって、上記中心電極側を向く内側面のうち上記中心電極の先端と対向する位置に固着された凸形状の貴金属チップを含み、この貴金属チップの先端と上記中心電極の先端との間に火花放電ギャップを形成する接地電極と、
    を有する内燃機関用スパークプラグの製造方法であって、
    上記中心電極が手前側、上記接地電極の上記基端部が奥側となり、且つ上記中心電極と上記接地電極の上記基端部とが重なる画像が得られるようにカメラを配置した状態で、上記カメラによって撮影される画像のうち、上記中心電極の上記先端部に対応する先端部画像及び上記接地電極の上記貴金属チップに対応する貴金属チップ画像が、背景に対してシルエットとなるように、上記中心電極の上記先端部及び上記接地電極の上記貴金属チップを手前側から照らすことなく、照明を施して、上記中心電極の上記先端部及び上記接地電極の上記貴金属チップを撮影する撮影工程と、
    上記撮影工程で得られた画像に基づいて、上記中心電極の上記先端部と上記接地電極の上記貴金属チップとの相対位置情報を取得する位置情報取得工程と、を備え、
    上記撮影工程は、
    上記接地電極の上記内側面のうち上記中心電極よりも上記奥側に位置する後背部を、照明装置により照らした状態で撮影する工程であって、
    上記照明装置である光ファイバ照明の照明先端部を、上記軸線方向について上記接地電極の上記内側面と上記絶縁体の上記先端面との間に、上記軸線方向に直交する方向について上記主体金具の外周より内側に、且つ、上記中心電極の上記先端部及び上記接地電極の上記貴金属チップと接地電極との間の空間の外部に配置し、上記光ファイバ照明によって上記接地電極の上記後背部に対し斜めに光を照射する
    内燃機関用スパークプラグの製造方法。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用スパークプラグの製造方法であって、
    前記相対位置情報は、前記貴金属チップ画像から抽出される接地電極特定位置と、前記先端部画像から抽出される中心電極特定位置との間の特定方向についての距離であり、
    前記位置情報取得工程では、上記接地電極特定位置の前記画像上での座標値と上記中心電極特定位置の上記画像上での座標値とに基づいて、上記特定方向についての距離を算出する
    内燃機関用スパークプラグの製造方法。
  3. 請求項2に記載の内燃機関用スパークプラグの製造方法であって、
    前記接地電極特定位置は、前記貴金属チップ画像のうち先端の幅方向中心位置である接地電極中心位置であり、
    前記中心電極特定位置は、前記先端部画像のうち先端の幅方向中心位置である中心電極中心位置であり、
    前記特定方向は、前記画像上において前記主体金具の中心軸に直交する方向である第1特定方向であり、
    前記特定方向についての距離は、上記中心電極中心位置に対する上記接地電極中心位置の上記第1特定方向の偏位寸法である
    内燃機関用スパークプラグの製造方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関用スパークプラグの製造方法であって、
    前記相対位置情報に基づいて、前記接地電極を変形させ、前記中心電極の前記先端部に対する上記接地電極の前記貴金属チップの位置を調整する調整加工工程を備える
    内燃機関用スパークプラグの製造方法。
  5. 軸線方向に貫通する軸孔を有する筒状の絶縁体と、
    上記絶縁体の上記軸孔に挿設された中心電極であって、上記絶縁体の先端面から突出する先端部を有する中心電極と、
    上記絶縁体の周囲を取り囲む主体金具と、
    基端部が上記主体金具に固着され、屈曲された接地電極であって、上記中心電極側を向く内側面のうち上記中心電極の先端と対向する位置に固着された凸形状の貴金属チップを含み、この貴金属チップの先端と上記中心電極の先端との間に火花放電ギャップを形成する接地電極と、
    を有する内燃機関用スパークプラグの製造装置であって、
    上記中心電極が手前側、上記接地電極の上記基端部が奥側となり、且つ上記中心電極と上記接地電極の上記基端部とが重なる画像が得られるように配置されたカメラと、
    上記カメラによって撮影される画像のうち、上記中心電極の上記先端部に対応する先端部画像及び上記接地電極の上記貴金属チップに対応する貴金属チップ画像が、背景に対してシルエットとなるように、上記中心電極の上記先端部及び上記接地電極の上記貴金属チップを手前側から照らすことなく、上記内燃機関用スパークプラグを照らす照明装置と、
    上記カメラによって撮影された画像に基づいて、上記中心電極の上記先端部と上記接地電極の上記貴金属チップとの相対位置情報を取得する位置情報取得手段と、を備え、
    上記照明装置は、上記接地電極の上記内側面のうち上記中心電極よりも上記奥側に位置する後背部を照らす光ファイバ照明であり、
    上記光ファイバ照明の照明先端部は、上記軸線方向について上記接地電極の上記内側面と上記絶縁体の上記先端面との間に、上記軸線方向に直交する方向について上記主体金具の外周より内側に、且つ、上記中心電極の上記先端部及び上記接地電極の上記貴金属チップと接地電極との間の空間の外部に配置され、上記接地電極の上記後背部に対し斜めに光を照射する
    内燃機関用スパークプラグの製造装置。
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