JP4357432B2 - 探査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁波を利用して地中、コンクリート中などに存在する配管などの隠蔽物を探査する探査装置に関する。
地中、コンクリート中などに存在する隠蔽物、例えば配管、保護管、鋼材などを探査するための小型の探査装置が知られている(例えば、特許文献1)。この探査装置は、装置ハウジングの底面に配設された送信用アンテナ体及び受信用アンテナ体を備え、送信用アンテナ体は探査対象物、例えば地面、建造物のコンクリート壁面などに向けて電磁波を送信し、受信用アンテナ体は地中、コンクリート壁などに埋設された隠蔽物からの反射電磁波を受信する。装置ハウジングには信号処理手段が内蔵され、またその上面には表示手段が設けられ、信号処理手段は受信用アンテナ体にて受信された受信電磁波を所要の通りに信号処理して探査信号を生成し、この探査信号の探査情報が表示手段に表示される。
特開2004−354048号公報
このような探査装置では、次の通りの解決すべき問題がある。表面から深い所に埋設されている隠蔽物を探査しようとすると、探査装置の探査可能な深度を向上させる必要がある。この要求を満たすための一つとして、送信用及び受信用アンテナ体を大型化してそれらの感度を上昇させるようにすればよいが、このように送信用及び受信用アンテナ体の感度を上昇させると、送信用アンテナ体から受信用アンテナ体に伝搬される直接波(送信用アンテナ体からの電磁波のうち直接的に受信用アンテナ体に受信される成分)が大きくなり、この直接波がノイズ成分となって探査信号に混ざってS/N比が悪くなり、隠蔽物の位置検出精度が悪くなるという問題がある。この直接波による悪影響を少なくするためには、送信用アンテナ体と受信用アンテナ体との間隔を大きくすればよいが、この間隔を大きくすると、探査装置自体が大型化し、携帯用探査装置などの分野に適用することが難しくなる。
本発明の目的は、送信アンテナ体から受信アンテナ体に直接的に伝搬される直接波によるノイズ成分を少なくし、これによって隠蔽物の位置検出精度を向上させることができる探査装置を提供することである。
本発明の請求項1に記載の探査装置は、電磁波を送信するための送信用アンテナ体と、隠蔽物により反射された電磁波を受信するための受信用アンテナ体と、前記受信用アンテナ体より受信した電磁波を所要の通りに処理して隠蔽物の探査信号を生成する信号処理手段と、を具備する探査装置であって、
前記送信用アンテナ体と前記受信用アンテナ体との間に、前記送信用アンテナ体から前記受信用アンテナ体に伝搬される直接波を吸収する電磁波吸収体が介在されており、前記電磁波吸収体は、フェライト材料から形成された一対の第1電磁波吸収部材と、合成樹脂材料から形成された第2電磁波吸収部材とから構成され、前記一対の第1電磁波吸収部材の間に前記第2電磁波吸収部材が介在されていることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の探査装置によれば、送信アンテナ体と受信アンテナ体との間に電磁波吸収体が介在されているので、送信用アンテナ体から受信用アンテナ体に直接的に伝搬される電磁波の直接波が電磁波吸収体によって電磁波吸収され、これによって、直接波の受信アンテナ体への影響を少なくすることができる。その結果、この直接波によるノイズ成分が小さくなり、探査信号のS/N比が向上し、隠蔽物の位置検出精度を高めることができる。また、電磁波吸収体が、フェライト材料から形成された一対の第1電磁波吸収部材と、合成樹脂材料から形成された第2電磁波吸収部材とから構成され、一対の第1電磁波吸収部材の間に第2電磁波吸収部材が介在されているので、送信用アンテナ体からの電磁波の直接波は第1及び第2電磁波吸収部材によって三重に電磁波吸収され、この直接波を充分に電磁波吸収することができる。その結果、電磁波の直接成分によるノイズ成分を一層小さくすることができ、隠蔽物の位置検出精度を更に高めることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う探査装置の一実施形態について説明する。図1は、本発明に従う探査装置の全体を示す斜視図であり、図2は、図1の探査装置を示す簡略図であり、図3は、図1の探査装置に着脱自在に接続される外付けアンテナユニットを示す簡略図であり、図4は、図3の外付けアンテナユニットの外付けアンテナ組立体を蓋体を開放した状態で示す斜視図であり、図5は、図4の外付けアンテナ組立体の内部の配置を示す平面図である。
図1及び図2において、図示の探査装置は、装置本体2を備え、この装置本体2の前部には一対の前輪4が回転自在に装着され、その後部には一対の後輪6が回転自在に装着され、これら前輪4及び後輪6が例えばコンクリート8の表面に沿って移動され、このように移動させることによって、コンクリート8に埋設された配管、鉄筋などの隠蔽物(図示せず)を探査する。
この装置本体2には信号回路部10及び内蔵アンテナ組立体12が設けられているとともに、その前部上面に表示手段14が装備されている。装置本体2に内蔵された信号回路部10は、送信パルス発生器16、高周波増幅器18及び信号処理回路20(信号処理手段を構成する)を含み、内蔵アンテナ組立体12は内蔵送信用アンテナ22及び内蔵受信用アンテナ体24を含んでいる。尚、内蔵アンテナ組立体12の具体的構成については後に説明する。
この実施形態では、装置本体2の後面には上接続端子部26及び下接続端子部28が設けられ、上接続端子部26はリード線27,29,31を介してそれぞれ送信パルス発生器16、高周波増幅器18及び信号処理回路20に電気的に接続され、下接続端子部28はリード線33,35,37を介してそれぞれ内蔵送信用アンテナ体22、内蔵受信用アンテナ体24及び距離センサ25(後述する)に電気的に接続されている。内蔵アンテナ組立体12を用いて探査を行うときには、上接続端子部26及び下接続端子部28とが接続部材30を介して電気的に接続される。接続部材30は、リード線32と、このリード線32の一端部に設けられた端子部34と、その他端部に設けられた端子部36とを備えており、例えば、一方の端子部34が上接続端子部26に電気的に接続され、他方の端子部36が下接続端子部28に電気的に接続される。
上接続端子部26及び下接続端子部28を接続部材30を介して接続したときには、送信パルス発生器16は送信パルス信号を生成し、生成された送信パルス信号はリード線27、接続部材30及びリード線33を介して内蔵送信用アンテナ体22に送給され、この送信パルス信号の中心周波数は、400M〜2GHzの周波数帯域であるのが望ましい。内蔵送信用アンテナ体22及び内蔵受信用アンテナ体24は装置本体2の底面に配設され、内蔵送信用アンテナ体22は、送信パルス信号を電磁波にしてコンクリート8の表面に向けて送信する。送信された電磁波はコンクリート8中の配管などの隠蔽物(図示せず)により反射され、隠蔽物からの反射電磁波が内蔵受信用アンテナ体24に受信される。内蔵受信用アンテナ体24により受信された受信信号は、リード線35、接続部材30及びリード線29を介して高周波増幅器18に送給され、この高周波増幅器18にて高周波増幅された後に信号処理回路20に送給され、この信号処理回路20により所要の通りに信号処理されて探査信号が生成される。このように生成された探査信号は、必要に応じてメモリ手段(図示せず)に記憶され、またこの探査信号の探査情報が、例えば液晶表示装置などから構成される表示手段14に表示される。また、後輪6に関連して距離センサ25が配設され、距離センサ25からの検知信号がリード線37、接続部材30及びリード線31を介して信号処理回路20に送給され、この信号処理回路20は距離センサ25からの検知信号に基づいて装置本体2の移動距離を演算する。
この探査装置は、更に、入力手段42を備えている。入力手段42は電源スイッチ44、探査スイッチ46、探知レンジスイッチ48などから構成され、この入力手段42を操作することによって、探査条件の設定などが行われる。また、装置本体2の上端面には把持部50が設けられており、この把持部50を把持することによって、装置本体2をコンクリート8などに沿って移動させたり、装置本体2を携帯したりすることができる。
この探査装置は、更に、図3に示す外付けアンテナユニット52を含んでおり、この外付けアンテナユニット52を用いても隠蔽物の探査を行うことができる。外付けアンテナユニット52は、外付け送信用アンテナ体54及び外付け受信用アンテナ体56を含む外付けアンテナ組立体58を備えている。この外付けアンテナ組立体58には端子部60が設けられ、この端子部60がリード線62,64を介してそれぞれ外付け送信用アンテナ体54及び受信用アンテナ体56に電気的に接続されている。端子部60からはリード線66が延び、このリード線66の先端部に端子部68が設けられている。外付けアンテナユニット52は、更に、探査操作棒69を備えており、この探査操作棒69の先端部が外付けアンテナ組立体58に取り付けられた連結部材70に連結ピン72を介して揺動自在に取り付けられている。従って、コンクリート8などの壁面に外付けアンテナ組立体58を接触させ、この接触状態を維持しながら探査操作棒69を探査方向に押すことによって、この外付けアンテナ組立体58を壁面に沿って移動させることができ、高所、狭い箇所などにおける隠蔽物の探査を容易に行うことができる。
この外付けアンテナユニット52を用いるときには、装置本体2の上接続端子部26及び下接続端子部28の間に接続されている接続部材30を外し、外付けアンテナユニット52の端子部68を装置本体の上接続端子部26に接続すればよい。かく接続すると、送信パルス発生器16がリード線27,66,62を介して外付け送信用アンテナ体54に接続され、送信パルス発生器16からの送信パルス信号が外付け送信用アンテナ体54から電磁波として送信される。また、外付け受信用アンテナ体56からの受信電磁波がリード線64,66,29を介して高周波増幅器18に送給され、この高周波増幅器18で高周波増幅された後に信号処理回路20に送られる。従って、この外付けアンテナユニット52を用いても、内蔵アンテナ組立体12を用いた場合と同様にして隠蔽物の埋設位置を探査することができる。
次に、図3〜図5を参照して、外付けアンテナユニット52の外付けアンテナ組立体58の構成について説明する。図示の外付けアンテナ組立体58は、上面が開放された箱状のユニットハウジング82を備え、このユニットハウジング82に開閉自在に蓋体84が装着され、この蓋体84に連結部材70が取り付けられる。このユニットハウジング82は、例えば合成樹脂材料から形成され、このユニットハウジング82内に外付け送信用アンテナ体54及び外付け受信用アンテナ体56が収容される。
外付け送信用アンテナ体54及び外付け受信用アンテナ体56は、実質上同一の構成であり、その構成の説明において、外付け送信用アンテナ体54及び外付け受信用アンテナ体56をアンテナ体として説明する。このアンテナ体56は下面が開放された矩形状のアンテナハウジング86を備え、このアンテナハウジング86内に、例えばボータイ型アンテナの如きアンテナエレメント87(図5参照)が内蔵され、このアンテナエレメントに複数個の抵抗(図示せず)が装荷され、複数個の抵抗の合成抵抗値が例えば20〜200Ω程度になるように設定され、アンテナエレメント及び複数の抵抗が例えば合成樹脂などでモールドされる。アンテナハウジング86は例えばアルミニウム又はアルミニウム合金から形成され、その下面を除く側面及び上面に電磁波吸収部材(図示せず)が配設され、モールドされたアンテナエレメントは側面側及び上面側が電磁波吸収部材で覆われ、アンテナエレメントからの電磁波は下面側、即ちアンテナハウジング86の開放された下面から電磁波を送信し、また反射電磁波を受信する。
携帯用の探査装置として適用する場合、アンテナ体54,56に用いられるアンテナエレメントの大きさは、その長さLが3〜15cmであるのが好ましく、その長さLが3cmより小さくなると、アンテナ体54,56の感度が悪くなり、探査性能が低下し、またその長さLが15cmを超えると、アンテナ体54,56の感度が良くなるが、アンテナ体54,56が大型化し、携帯性が悪くなる。また、アンテナエレメント7の幅Wは、感度を良好にするためには、上述した長さLの大きさに関連して、5〜10cmであるのが好ましい。尚、外付け送信用アンテナ体54及び外付け受信用アンテナ体56として同じアンテナエレメントを用いるようにしてもよいが、異なるアンテナエレメントを用いるようにしてもよく、この場合においては、各アンテナ体54,56のアンテナエレメントの長さLが3〜15cmとなるように、またその幅Wが3〜7cmになるようにするのが好ましい。
この外付けアンテナ組立体58においては、外付け送信用アンテナ体54と外付け受信用アンテナ体56との間に電磁波吸収体88を介在させることが重要である。この実施形態では、電磁波吸収体88は、一対の第1電磁波吸収部材90,92と、第2電磁波吸収部材94とから構成されている。第1電磁波吸収部材90,92はフェライト材料から形成され、例えばNi−Cu−Zn系フェライト焼結体から構成され、その大きさは外付け送信用及び受信用アンテナ体54,56の側壁とほぼ同じ大きさに、その厚さt1(図5参照)は例えば3〜10mm程度に形成される。また、第2電磁波吸収部材94は合成樹脂材料、例えばポリエチレン樹脂などから形成され、その大きさは第1電磁波吸収部材90,92とほぼ同じ大きさ又はこれよりも幾分小さく、その厚さt2は5〜45mm程度に形成される。この形態では、一方の第1電磁波吸収部材90が外付け送信用アンテナ体54の内側に配設され、他方の第1電磁波吸収部材92が外付け受信用アンテナ体56の内側に配設され、第2電磁波吸収部材94が一対の第1電磁波吸収部材90,92の間に配設されている。
外付けアンテナ組立体58を小型化するためには、外付け送信用アンテナ体54と外付け受信用アンテナ体56との間の間隔を小さくするのが望ましく、電磁波吸収体88として上述した構成のもの(一対の第1電磁波吸収部材90,92と第2電磁波吸収部材94とからなるもの)を用いる場合、両アンテナ体54,56間の間隔Tは例えば1〜5cm(1cm≦T≦5cm)程度に設定され、このような間隔に設定することによって、外付け送信用アンテナ体54から外付け受信用アンテナ体56に直接的に伝搬される電磁波の直接波を充分に吸収し、この直接波によるノイズ成分を小さく抑えることができる。
電磁波吸収体としては、図6に示すようなものを用いるようにしてもよい。図6において、この形態では、電磁波吸収体88Aが単一の電磁波吸収部材100から構成されている。このような電磁波吸収部材100はフェライト材料、合成樹脂材料(例えば、ポリエチレン樹脂)などから形成することができる。このような電磁波吸収体88Aは、図1及び図2の実施形態では、内蔵アンテナ組立体12にも適用され、内蔵送信用アンテナ体22と内蔵受信用アンテナ体24との間に電磁波吸収部材88Aが介在されている。このような電磁波吸収部材88Aを介在させる場合、送信用アンテナ体(22,54)と受信用アンテナ体(24,56)との間隔Tは0cm<T≦5cmに、好ましくは0.5cm≦T≦3cm程度に設定される。
送信用アンテナ体(22,54)と受信用アンテナ体(24,56)との間に介在される電磁波吸収体88(88A)は、電磁波の周波数帯域が400MHz〜2GHzの範囲において反射減衰率が10dB以上であるのが望ましく、特に周波数帯域が1GHz周辺において反射減衰率が30dB程度のものが一層望ましい。尚、電磁波吸収体88(88A)として電磁波の周波数帯域が10MHz〜1GHzの範囲において反射減衰率が10dB以上のものを用いるようにしても所望の効果を得ることができる。
この実施形態では、更に、外付けアンテナ組立体58の送信用及び受信用アンテナ体54,56を確実に保持するために、蓋体84の裏面に、発泡樹脂材料(例えば、スポンジ)から形成された押圧保持部材102,104が設けられ、蓋体84を閉状態にしたときには、一方の押圧保持部材102は外付け送信用アンテナ体54を押圧保持し、他方の押圧保持部材104は外付け受信用アンテナ体56を押圧保持し、このように構成することによって、外付け送信用及び受信用アンテナ体54,56をユニットハウジング82内に固定することができる。
このような探査装置では、内蔵アンテナ組立体12においては、内蔵送信用アンテナ体22と内蔵送信用アンテナ体24との間に電磁波吸収体88A(電磁波吸収部材100)が介在されているので、内蔵送信用アンテナ体22から直接的に内蔵受信用アンテナ体24に伝搬される電磁波の直接波が電磁波吸収体88Aに吸収され、これによって、この直接波による内蔵受信用アンテナ体24への影響を少なくし、電磁波のノイズ成分を小さく抑えることができ、内蔵アンテナ組立体12を用いて隠蔽物を探査する場合における位置検出精度を高めることができる。また、外付けアンテナ組立体58においては、外付け送信用アンテナ体54と外付け受信用アンテナ体56との間に電磁波吸収体88(一対の第1電磁波吸収部材90,92及び第2電磁波吸収部材94)が介在されているので、外付け送信用アンテナ体54から直接的に外付け受信用アンテナ体56に伝搬される電磁波の直接波が電磁波吸収体88に吸収され、これによって、この直接波による外付け受信用アンテナ体56への影響を少なくし、電磁波のノイズ成分を小さく抑えることができ、外付けアンテナ組立体58を用いて隠蔽物を探査する場合における位置検出精度を高めることができる。特に、電磁波吸収体88においては、一対の第1電磁波吸収部材90,92及び第2電磁波吸収部材94の三層構造となっているので、電磁波の直接波の外付け受信用アンテナ体56への伝搬をより効果的に抑え、電磁波のノイズ成分をより少なくすることができる。
以上、本発明に従う探査装置の一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
例えば、図示の実施形態では、装置本体2に内蔵された内蔵アンテナ組立体12と、装置本体2に外付けされる外付けアンテナ組立体58とを選択的に用いる形態のものに適用して説明したが、内蔵アンテナ組立体12のみを備える形態のもの、或いは外付けアンテナ組立体58のみを備える形態のものにも同様に適用することができる。また、携帯型のもののみならず、作業者が探査面上を押しながら走行する走行型のものにも同様に適用することができる。
また、電磁波吸収体としては種々の形態のものを用いることができ、例えば第1及び第2電磁波吸収部材90,94を一つずつ用いて電磁吸収体を構成するようにしたものなども用いることができる。
探査装置を用いた探査実験
上述した探査装置の効果を確認するために、次の通りの探査実験を行った。まず、図7に示す通りのコンクリートサンプル202を製作し、このコンクリートサンプル202に隠蔽物として、直径20mmの金属管204、直径15mmの水入り樹脂管206、直径30mmの水入り樹脂管208及び直径25mmの水入り樹脂管210をコンクリートサンプル202の表面から約50mmの位置に埋め込んだ状態で設けた。このコンクリートサンプル202の幅Wは30cmであり、サンプル202上を走査した距離Lは約40cmであった。探査装置として図1〜図5に示す形態のものであって、外付けアンテナユニット(外付けアンテナ組立体)を用い、矢印212で示す方向に外付けアンテナユニットを移動させて探査を行った。外付け送信用アンテナ体及び外付け受信用アンテナ体としてボータイ型のアンテナエレメントを備えた同一のものを用い、外付け送信用及び受信用アンテナ体の横方向(図5及び図6において上下方向)の長さが約10cm、それらの横方向(図5及び図6において左右方向)の長さが約5cmであり、外付け送信用及び受信用アンテナ体の間の間隔は20mmあった。実施例1として、フェライト材料(Ni−Cu−Zn系フェライト焼結体)から形成された電磁波吸収部材を電磁波吸収体として用いた。実施例1の電磁波吸収体の厚さは20mmであり、外付け送信用及び受信用アンテナ体の間の空間に嵌め込んだ。実施例2として、ポリエチレン樹脂から形成された電磁波吸収部材を電磁波吸収体として用いた。実施例1と同様に、電磁吸収体の厚さは20mmであり、外付け送信用及び受信用アンテナ体の間の空間に嵌め込んだ。また、実施例3として、フェライト材料(Ni−Cu−Zn系フェライト焼結体)から形成された一対の第1電磁波吸収部材とポリエチレン樹脂から形成された第2電磁波吸収部材とを電磁波吸収体として用いた。各第1電磁波吸収部材の厚さは4mmであり、第2電磁波吸収部材の厚さは12mmであり、外付け送信用及び受信用アンテナ体の間の空間に、一対の第1電磁波吸収部材の間に第2電磁波吸収部材を介在させたものを嵌め込んだ。
実施例1の電磁波吸収体を備えた外付けアンテナ組立体による探査の結果、図9に示す通りの探査画像が得られた。図9において、探査画像の深さDwdに存在する帯状の領域は外付け送信用アンテナ体から外付け受信用アンテナ体に直接的に伝わる直接波であり、深さDwrに存在する円弧状の4つの領域が隠蔽物である管204〜210からの反射波(探知波)であり、これら管204〜210の位置に対応している。
また、実施例2の電磁波吸収体を備えた外付けアンテナ組立体による探査の結果、図10に示す通りの探査画像が得られた。図10において、探査画像の深さDwdに存在する薄い帯状の領域は外付け送信用アンテナ体から外付け受信用アンテナ体に直接的に伝わる直接波であり、深さDwrに存在する円弧状の4つの領域が隠蔽物である管204〜210からの反射波(探知波)である。
更に、実施例3の電磁波吸収体を備えた外付けアンテナ組立体による探査の結果、図11に示す通りの探査画像が得られた。図11において、探査画像の深さDwdに存在する薄い帯状の領域は外付け送信用アンテナ体から外付け受信用アンテナ体に直接的に伝わる直接波であり、深さDwrに存在する円弧状の4つの領域が隠蔽物である管204〜210からの反射波(探知波)である。
図9〜図11の探査画像から理解されるように、いずれの場合においても、コンクリートサンプル202に埋め込まれた隠蔽物、即ち直径20mmの金属管204、直径15mmの水入り樹脂管206、直径30mmの水入り樹脂管208及び直径25mmの水入り樹脂管210の位置を正確に探査することができ、特に実施例3の電磁波吸収体を備えたものを用いた場合、外付け送信用アンテナ体から外付け受信用アンテナ体に伝搬される直接波は少なく、この直接波によるノイズ成分を小さく抑えることができることが確認できた。
実施例1〜3の電磁波吸収体を用いた場合における外付け送信用アンテナ体から外付け受信用アンテナ体に直接的に伝搬される直接波Wdの振幅値、及び外付け送信用アンテナ体から送信された後に隠蔽物から反射されて外付け受信用アンテナ体に受信される反射波Wrの振幅値は、図9〜図11からそれらの大きさを調べると、図8(a)に示す通りであり、この図8(a)における(反射波Wrの振幅値/直接波Wdの振幅値)が所謂S/N比となり、実施例1〜3におけるS/N比をまとめると図8(b)に示す通りとなり、実施例1におけるS/N比が1.0、実施例2におけるS/N比が2.2、また実施例3におけるS/N比が4.3であった。
比較例として、外付け送信用アンテナ体と外付け受信用アンテナ体との間の空間(空間の幅が20mm)に電磁波吸収体を嵌め込まず、この空間をそのまま残した外付けアンテナ組立体による探査の結果、図12に示す通りの探査画像が得られた。図12において、探査画像の深さDwdに存在する太い帯状の領域は外付け送信用アンテナ体から外付け受信用アンテナ体に直接的に伝わる直接波であり、深さDwrに存在する小さい円弧状の4つの領域が隠蔽物である管204〜210からの反射波(探知波)であり、直接波が強く現れ、直接波の画像に比して隠蔽物の画像は弱く、隠蔽物の位置を正確に示していない部分も存在する。
この比較例について、外付け送信用アンテナ体から外付け受信用アンテナ体に直接的に伝搬される直接波Wdの振幅値、及び外付け送信用アンテナ体から送信された後に隠蔽物から反射されて外付け受信用アンテナ体に受信される反射波Wrの振幅値は、図12からその大きさを調べると、図8(a)に示す通りであり、この場合におけるS/N比は図8(b)に示す通り0.7であった。
以上のことから、外付け送信用及び受信用アンテナ体の間に電磁波吸収体を介在させると、外付け送信用アンテナ体から直接的に伝搬される直接波が吸収され、この直接波の外付け受信用アンテナ体への影響を弱め、S/N比が向上することが確認できた。特に、実施例3の如く、一対の第1電磁波吸収部材(フェライト材料)と第2電磁波吸収部材(合成樹脂材料)とを組み合わせたものでは、直接波を充分に吸収することができ、S/N比も4.3となり、S/N比を大幅に改善されることが確認できた。
本発明に従う探査装置の全体を示す斜視図。 図1の探査装置を示す簡略図。 図1の探査装置に着脱自在に接続される外付けアンテナユニットを示す簡略図。 図3の外付けアンテナユニットの外付けアンテナ組立体を蓋体を開放した状態で示す斜視図。 図4の外付けアンテナ組立体の内部の配置を示す平面図。 外付けアンテナ組立体の変形形態を示す平面図。 コンクリートサンプルを示す図。 図8(a)は実施例1〜3及び比較例における直接波及び反射波の振幅値を示ステップ図、また図8(b)は実施例1〜3及び比較例におけるS/N比を示す図。 実施例1の外付けアンテナ体を用いた場合における探査画像を示す図。 実施例2の外付けアンテナ体を用いた場合における探査画像を示す図。 実施例3の外付けアンテナ体を用いた場合における探査画像を示す図。 比較例の外付けアンテナ体を用いた場合における探査画像を示す図。
符号の説明
2 装置本体
10 信号回路部
12 内蔵アンテナ組立体
16 送信パルス発生器
20 信号処理回路
22 内蔵送信用アンテナ体
24 内蔵受信用アンテナ体
52 外付けアンテナユニット
54 外付け送信用アンテナ体
56 外付け受信用アンテナ体
58 外付けアンテナ組立体
88,88A 電磁波吸収体
90,92 第1電磁波吸収部材
94 第2電磁波吸収部材
100 電磁波吸収部材

Claims (1)

  1. 電磁波を送信するための送信用アンテナ体と、隠蔽物により反射された電磁波を受信するための受信用アンテナ体と、前記受信用アンテナ体より受信した電磁波を所要の通りに処理して隠蔽物の探査信号を生成する信号処理手段と、を具備する探査装置であって、
    前記送信用アンテナ体と前記受信用アンテナ体との間に、前記送信用アンテナ体から前記受信用アンテナ体に伝搬される直接波を吸収する電磁波吸収体が介在されており、前記電磁波吸収体は、フェライト材料から形成された一対の第1電磁波吸収部材と、合成樹脂材料から形成された第2電磁波吸収部材とから構成され、前記一対の第1電磁波吸収部材の間に前記第2電磁波吸収部材が介在されていることを特徴とする探査装置。
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