JP4356849B2 - 通信カラオケシステム - Google Patents

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、端末装置ごとにユーザの構成、性向を推測することができ、その推測に基づいて、カラオケ常法に添えて、予め記録された広告、ニュース、ダイレクトメール等の情報（本明細書においては、単に広告等の情報と言うものとする。）の中から適切なものを選んで端末装置に送信し得る通信カラオケシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
通信カラオケシステムでは、各端末機装置ごとにユーザが登録されており、システムの運用者側が有するユーザ情報は、ユーザ登録時に得た登録ユーザ自身の情報に限定される。このユーザ情報は、ユーザの住所、性別、電話番号程度の簡単なものであり、このような情報からユーザの性向などを解析することはできなかった。
【0003】
また、例えば、登録ユーザの家族や友人など、ユーザ登録した者以外の人物が端末装置を利用した場合、システムの運用者側が、実際に端末装置を利用している者の構成、性向などを知ることはできなかった。端末装置ごとに個別にアンケートをとれば、実際に端末装置を利用している者の構成や性向などのユーザ情報を得ることは可能であるが、時間とコストがかかる上、アンケートに回答しないユーザも多く、また、決まったユーザしか回答をしてくれないことも多く、正確なユーザ情報を得ることはできなかった。
【0004】
このため、情報等の情報をホストコンピューターから各端末装置に配信する場合には、広範囲の内容のものをランダムに選んで配信するしかなく、そのため各ユーザに関心の薄い内容のものを多く配信することになり、無駄であると共に、ユーザの反感を買う恐れがあるという問題があった。また、どのような新曲やカラオケ曲が望まれているかなどを解析することもできないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、実際に端末装置を利用しているユーザの構成や性向を推測し、その推測に合わせて、記録された広告等の情報の中から最適の情報を選択し、端末機に配信し得る通信カラオケシステムを提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、
それぞれリクエストコードを付した複数のカラオケデータを記録したカラオケ用サーバ（10）を備えたデータベース（1）と、
通信回線網（2）を介してデータベース（1）にアクセスし所望のカラオケデータをリクエストし得る複数の端末装置（3）とから成り、
端末装置（3）からデータベース（1）にカラオケデータのリクエストがあったときには、
当該リクエストされたカラオケデータに添えて、広告等の情報を配信し得る通信カラオケシステムにおいて、
配信すべき上記広告等の情報を選択する際の参考データを得るため、
カラオケ用サーバ（10）に保持されたカラオケデータに、それぞれリクエストコードと共に当該曲のジャンル識別コードを含むイメージコードを付与すると共に、
上記データベース（1）に、各端末装置（3）ごとに区分して、リクエストされたカラオケデータのイメージコードを記録し、その発生頻度分布を求めるユーザー解析用サーバ（11）を設けると共に、そのユーザー解析用サーバ（11）による解析結果に基づいて、データベース（1）から各端末装置（3）に配信すべき情報を選択するよう構成したことを特徴とする上記の通信カラオケシステムによって達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の詳細を説明する。図1は本発明にかかる通信カラオケシステムの一実施例を示す説明図であり、図中、1はデータベース、2は通信回線網、3は端末装置である。
データベース1は、カラオケ用サーバ10と、ユーザ解析用サーバ11とからなる。
【0008】
カラオケ用サーバ10は、カラオケデータ記録部101と、端末機に配信すべき広告等の情報を記録する情報記録部とを具備する。
カラオケデータ記録部101は、複数のカラオケデータを、リクエストのあった端末装置3に対して通信回線網2を介して配信可能に保持する。カラオケデータにはそれぞれを特定するためのリクエストコードと共に、イメージコードが付されている。
イメージコードは、後述するように、それぞれのカラオケ曲のジャンルに応じて定められたコードを含むものである。
ユーザ解析用サーバ11のイメージコード解析手段111は、リクエストされたカラオケ曲のイメージコードを記録、蓄積し、端末装置3ごとにイメージコードの発生頻度分布を記録する。
【0009】
端末装置3は、CPU30と、コントローラ31と、ディスプレイ32と、スピーカ33と、マイク34とを具備する。CPU30は、この端末装置3の作動を制御する。コントローラ31は、カラオケ曲をリクエストする際にコードを入力したり、所要の選択操作をしたりするために使用するものである。ディスプレイ32は、データベース1から配信される背景映像、テロップや、リクエストに必要なコントロール画面などを表示する。スピーカ33は、データベース1から配信されるカラオケ曲のデータと、マイク34から入力されるユーザの歌声とを合成して再生する。
【0010】
この通信カラオケシステムでカラオケ曲をリクエストするときは、従来と同様に、カラオケ曲を選択するためのリクエストコードのみによってもよいが、リクエストするカラオケ曲のジャンルによっては、その末尾にリクエストする人物の性別を示すコードを入力させるように構成することが推奨される。イメージコードは、カラオケ曲のジャンルによって区分されるものであるが、リクエストする人物の性別が加えられる場合はそのデータを併せてリクエストした人物の平均的なユーザ像が推定されるものである。その具体例を表1に示す。
【0011】
【表1】

【0012】
これらのイメージコードのうち、AないしOは、カラオケ曲のジャンルを示すものであり、M、Wはそれぞれ男性、女性の性別を示すものである。これらのイメージコードのうち、曲のジャンルを示すものは、カラオケ用サーバ10に登録してあって、ユーザによる入力の必要はない。また、性別を示すものは、表1中で定義がされている場合にのみ、リクエストコードに続いて入力してもらう必要がある。そのため、リクエスト画面でリクエスト曲コードが入力された後、性別コードの入力を求める画面が表れる。一定時間内にその入力がないか、又は性別コードの入力があったときは、曲のダウンロードが行われるようになる。
【0013】
この通信カラオケシステムで、例えば男性が新曲（JPOP）のジャンルに属するカラオケ曲をリクエストするときは、リクエストコードとMを入力する。入力されたコードは、データベース1のカラオケ用サーバ10に送信され、カラオケ用サーバ10は、そのリクエストコードに応じて所要のカラオケデータを配信する。また、カラオケ用サーバ10は、送信されたリクエストコードから、そのリクエスト曲の属するジャンルを示すコードを検索し、検索されたジャンルを示すコードと、端末装置3から送信された性別を示すコードＭとからなるイメージコードのデータを、リクエストがあった端末装置3のIDデータや、通信日時データと共にユーザ解析用サーバ11に送出する。
【0014】
ユーザ解析用サーバ11は、カラオケ用サーバ10から送出されたデータを端末装置3ごとに記録、蓄積する。ユーザ解析用サーバ11は、蓄積されたデータに基づき、経時的に各イメージコードの発生頻度を記録する。このイメージコードの発生頻度分布により、所定の端末装置3をよく利用するユーザの性別、年齢帯、構成、特徴、趣味、嗜好などを推測でき、また、特定の日時や、曜日には、どのような人やグループが利用していることが多いかなどを推測することができる。
【００１５】
一般的に、通信カラオケシステムでは、データベース1と端末装置3との通信中に端末装置3に広告等の情報を提供するようになっているが、この解析結果を利用し、実際に端末装置３の前にいるユーザーの構成、性向を予想し、予想されたユーザーのニーズに応じた情報を提供できるようになるので、無駄な情報を垂れ流す必要がなくなり、各端末装置３には利用価値の高い情報を配信できるようになり、宣伝効果も高められる。
【0016】
また、上記のイメージコードの解析結果に基づき、ユーザの消費動向を推測すれば、ユーザの興味のある内容のダイレクトメールを送ることもでき、また、この通信カラオケシステムのユーザの構成、性向の全体的な傾向を知ることができるので、強化すべきソフトの方向性を把握することや、ヒットしそうな新曲や新製品の開発のヒントを得ることもできる。
【0017】
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、例えば、イメージコードの分類は、実施例に示したものよりもおおざっぱでも、又、反対に細かくてもよく、また、リクエストしたユーザのイメージ像を把握できるのであればジャンル以外の分類を基準にイメージコードを分類してもよい。
【0018】
望ましい実施例においては、ユーザ解析用サーバは、一定期間ごとに蓄積されたデータを解析する。リクエストは通常、相当の空白期間をおいて集中して行われるが、一つの集中期間中にリクエストをしたパーティーが家族であるか、又は、個人であるかどうかなどをその時のイメージコードの頻度分布から類推することもできる。このとき、そのパーティーの行われた月日、時間、曜日などを併せて考慮するようにしてもよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成されるので、本発明によるときは、実際に端末装置を利用しているユーザの構成や性向を解析できるようになる。これらのデータは、例えば、その端末装置に送るニュースやダイレクトメール、その他サービスを選択するために利用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる通信カラオケシステムの一実施例の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 データベース
10 カラオケ用サーバ
11 ユーザ解析用サーバ
2 通信回線網
3 端末装置
30 ＣＰＵ
31 コントローラ
32 ディスプレイ
33 スピーカ
34 マイク

Claims (2)

1. それぞれリクエストコードを付した複数のカラオケデータを記録したカラオケ用サーバ（10）を備えたデータベース（1）と、
   通信回線網（2）を介してデータベース（1）にアクセスし所望のカラオケデータをリクエストし得る複数の端末装置（3）とから成り、
   端末装置（3）からデータベース（1）にカラオケデータのリクエストがあったときには、当該リクエストされたカラオケデータと、広告等の情報とを配信し得る通信カラオケシステムにおいて、
   配信すべき上記広告等の情報を選択する際の参考データを得るため、
   カラオケ用サーバ（10）に保持されたカラオケデータには、それぞれリクエストコードと共に当該曲のジャンル識別コードを含むイメージコードが付され、
   上記データベース（1）に、各端末装置（3）ごとに区分して、リクエストされたカラオケデータのイメージコードを記録し、その発生頻度分布を求めるユーザー解析用サーバ（11）を設けると共に、そのユーザー解析用サーバ（11）による解析結果に基づいて、データベース（1）から各端末装置（3）に配信すべき情報を選択するよう構成したことを特徴とする上記の通信カラオケシステム。
2. イメージコードが、曲のジャンルごとに定められるコードと、リクエストするプレイヤの性別を示すコードとから成る請求項1に記載の通信カラオケシステム。

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