JP4356399B2 - 食器洗浄機 - Google Patents

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本発明は、食器かごを収容した洗浄槽を洗浄機本体から引き出し可能とした食器洗浄機に関するものである。
従来、洗浄槽を引き出し式とした食器洗浄機ではないが、洗浄水を霧状に噴霧する水粒子発生機構を洗浄槽に備え、洗浄を行う前に水粒子で食器の汚れを膨潤させ、食器にこびりついた汚れを柔らかくして落ちやすくし、洗浄性能を向上させる構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−189375号公報
しかしながら、前記従来の構成では、水粒子で食器の汚れを膨潤させるので洗浄性能が向上するが、霧状の洗浄水を食器にむらなく噴霧することが難しく、食器の配置によっては洗浄性能に大きく差が出ていた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、霧状の洗浄水を洗浄槽内の全体に向けてむらなく噴霧して、高い洗浄性能を有する食器洗浄機を提供することを目的としている。
前記従来の課題を解決するために、本発明の食器洗浄機は、洗浄槽を引き出し式と洗浄機本体の天板に設けられるとともに洗浄水を霧状に噴霧する噴霧ノズルを有し、噴霧ノズルは洗浄槽内の全体に向けてむらなく洗浄水を噴霧する位置に配置し、前記洗浄槽を引き出した際に洗浄槽内部から上方へ退避するものである。
これにより、噴霧ノズルから霧状の洗浄水を洗浄槽内の全体に向けてむらなく噴霧でき、全ての食器に対して高い洗浄性能を発揮するものである。また、洗浄槽の引き出しで噴霧ノズルが洗浄槽にぶつからず、噴霧ノズルの配置の自由度が大きいものである。
本発明の食器洗浄機は、洗浄槽の引き出しで噴霧ノズルが洗浄槽にぶつからず、噴霧ノズルの配置の自由度が大きく、噴霧ノズルから霧状の洗浄水を洗浄槽内の全体に向けてむらなく噴霧できるものであり、全ての食器に対して高い洗浄性能を発揮するものである。
第1の発明は、食器かごを収容し洗浄機本体から引き出し可能な洗浄槽と、洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、加圧された洗浄水を前記洗浄槽内に噴射する洗浄ノズルと、前記洗浄機本体の天板に設けられるとともに洗浄水を霧状に噴霧する噴霧ノズルとを有し、前記噴霧ノズルは、前記洗浄槽内の全体に向けて洗浄水を噴霧する位置に配置し、前記洗浄槽を引き出した際に洗浄槽内部から上方へ退避する食器洗浄機としたことにより、洗浄槽の引き出しで噴霧ノズルが洗浄槽にぶつからず、噴霧ノズルの配置の自由度が大きく、噴霧ノズルから霧状の洗浄水を洗浄槽内の全体に向けてむらなく噴霧でき、全ての食器に対して高い洗浄性能を発揮するものである。
の発明は、特に、第1の発明における噴霧ノズルの上方に屋根部材を設けたことにより、噴霧ノズルに食器の汚れが付着しにくくなるので、噴霧ノズルからの噴霧が確実に行われ、洗浄槽内の全体に向けてむらなく噴霧することができる。
の発明は、特に、第の発明の噴霧ノズルを、天板に複数個配置したことにより、噴霧ノズルからの噴霧がより一層確実に行われ、洗浄槽内の全体に向けてむらなく噴霧することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1、図2は、本発明の実施の形態1における食器洗浄機を示すものである。
図1に示すように、給水経路1は、水道水を洗浄機本体2へ給水するもので、給水弁3によって給水を制御する。洗浄槽4は、洗浄機本体2から引き出し可能なもので、この洗浄槽4の内部には食器かご10a、10bを収容しているとともに、給水した水を貯水す
る貯水部5を設けている。また、洗浄槽4の貯水部5には、水位検知手段24を備えた補助タンク6が連通している。
貯水部5に貯水した水は、貯水部5に設けた温水ヒータ7で加熱されるとともに、洗浄ポンプ8で加圧され、複数個設けた洗浄ノズル9から食器かご10a、10b内の食器に向けて洗浄槽4内に噴射し、食器を洗浄するようにしている。排水ポンプ11は洗浄槽4内の水を排出するものである。
洗浄機本体2には前面ドア12が設けてあり、この前面ドア12を手前に引き出すことで洗浄槽4全体が引き出され、洗浄槽4の上方開口部から食器かご10a、10bが出し入れできるようになっている。残菜フィルタ13は食器に付着していた残菜を捕捉するものである。
洗浄槽4の上方開口部を覆う洗浄機本体2の天板14は、洗浄槽4が引き出される際に洗浄槽4の上方開口部を開口し、洗浄槽4が元の位置に戻る際に洗浄槽4の上方開口部を覆うもので、洗浄槽4の上方開口部を覆った際には、洗浄ノズル9から噴射した水が洗浄槽4の外部へ漏れないようにしている。また、食器乾燥用ファンヒータ16は食器洗浄後に食器を乾燥させるもので、この食器乾燥用ファンヒータ16で発生した熱風は、送風路17を通して洗浄槽4へ送られるようになっている。
また、洗浄槽4内部には洗剤投入口18を設けており、水道水を導入する切替弁19により、洗剤投入口18または洗浄槽4のどちらか一方へ選択的に水道水を導入するようになっている。洗剤投入口18には、水道水に混じって送られてきた洗剤を洗浄水として貯留する洗浄液タンク20が接続されている。洗浄液タンク20内の洗浄水は、超音波振動やスプレーなどの方式からなる霧化手段21で霧化されるものである。
そして、霧化手段21で霧化された洗浄水を霧状に噴霧する噴霧ノズル22a〜22cは、洗浄槽4内の全体に向けてむらなく噴霧する位置、例えば、洗浄槽4または天板14の適宜な位置に配置されている。本実施の形態では、洗浄槽4内の側壁23に、上下方向に複数個配置している。すなわち、噴霧ノズル22a〜22cは、食器かご10a、10bの間、食器かご10aの下方、食器かご10bの上方の3カ所に設けられており、このうち、噴霧ノズル22aは食器かご10a、10bを同時に狙って噴霧するようにしている。なお、噴霧ノズル22a〜22cと霧化手段21とを一体構造にし、洗浄槽4内部へ洗浄水を霧状に噴霧するようにしてもよい。
ここで、噴霧ノズル22cについては、洗剤投入口18より下方に設けてあり、使用者が洗剤投入口18に洗剤を投入する際に、噴霧ノズル22cが邪魔にならないように配慮されている。例えば、噴霧ノズル22cを洗剤投入口18直下のような場所に設けても良く、また、洗浄槽4内のどの側壁23にも設けることができる。
図2に他の例を示すように、噴霧ノズル22d〜22gを洗浄槽4の側壁23に配置することにより、食器かご10a、10bに配置した食器によって、例えば、噴霧ノズル22dが遮られても、他の噴霧ノズル22e〜22gにより洗浄槽4全体にむらなく霧状の洗浄液を噴霧することができる。また、噴霧ノズルを複数個設けることで、すなわち、噴霧ノズル22a〜22c、または22d〜22gを設けることで、各噴霧ノズルの噴霧能力を小さくすることができ、霧化手段21の霧化能力を抑えて機器全体の小型化が図れる。
次に、上記構成において、その動作について説明する。
食器かご10a、10b内に食器を配置して洗浄槽4に収容し、洗剤を洗剤投入口18に投入後、運転を開始すると、給水弁3が開き、切替弁19によって洗剤投入口18に給水される。給水された水は、洗剤投入口18内部の洗剤を押し流し、洗浄液タンク20へ貯まり、ここで給水弁3は閉じ、給水は停止する。次に、霧化手段21により洗浄液タンク20内の洗浄水を霧化し、噴霧ノズル22から洗浄槽4内部へ噴霧される。噴霧された霧状の洗浄液は、食器かご10a、10bの間から噴霧する噴霧ノズル22aと、他の噴霧ノズル22b、22cにより、洗浄槽4全体にむらなく噴霧される。この霧状の洗浄水により、水粒子で食器の汚れは膨潤し、汚れが落ちやすい状態となる。
次いで、再び給水弁3が開き、切替弁19によって洗浄槽4内の貯水部5に貯水され、補助タンク6内の水位検知手段24によって所定の水位を検知すると給水弁3を閉じて給水を終了する。貯水部5に貯水された水は、温水ヒータ7で加熱されるとともに、洗浄ポンプ8で加圧され、洗浄ノズル9から食器かご10a、10bの食器に向けて噴射され、食器を洗浄する。食器の汚れは霧状の洗浄水の噴霧で予め膨潤しているので、洗浄力は向上する。洗浄が終わると排水ポンプ11によって洗浄槽4内の水を排出する。
このように、噴霧ノズル22a〜22c、または22d〜22gが洗浄槽4内の全体に向けてむらなく洗浄水を噴霧する位置に配置されていることで、噴霧ノズルから霧状の洗浄水を洗浄槽4内の全体に向けてむらなく噴霧でき、全ての食器に対して高い洗浄性能を発揮するものである。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における食器洗浄機を示したものである。実施の形態1の食器洗浄機と基本構成は同じであるので、説明は省略する。
本実施の形態においては、噴霧ノズル22h、22iを、洗浄槽4の側壁23の角部25近傍で対角上に配置した点で、実施の形態1とは異なるものである。なお、噴霧ノズル22hまたは22iのみを配置したものであってもかまわない。
上記構成における基本的な動作は、実施の形態1と同じであるが、本実施の形態においては、噴霧ノズル22h、22iから霧状の洗浄水が噴霧されると、噴霧された洗浄水は噴霧ノズル22h、22iから遠ざかるにつれ、広がりながら拡散する。このとき、噴霧ノズル22h、22iは洗浄槽4の角部25近傍に配置されているので、噴霧する洗浄液に対して死角が少なく、洗浄槽4内部にむらなく噴霧できる。噴霧ノズルは1個のみでもよいが、図に示すように、対角上に噴霧ノズル22h、22iを配置すれば、少ない噴霧ノズルの数で効率よく洗浄槽4内部に噴霧できるとともに、各噴霧ノズルの噴霧能力を抑えられるので、霧化手段21の霧化能力を小さくでき、機器全体の小型化が図れるようになる。
(実施の形態3)
図4〜図6は、本発明の実施の形態3における食器洗浄機を示したものである。実施の形態1の食器洗浄機と基本構成は同じであるので、説明は省略する。
本実施の形態においては、噴霧ノズル22j、22kは、洗浄槽4の開口部を覆う洗浄機本体2の天板14に複数個配置したものである。そして、噴霧ノズル22j、22kは、洗浄槽4を引き出した際に洗浄槽4内部から退避するようにしてある。具体的には、図6に最も良く示されているように、噴霧ノズル22j、22kはそれぞれが天板14に支持される回転軸26に固定されており、回転軸26の端部には略三角形の部材27が設けられ、洗浄槽4の端縁に設けた略三角形の凹み28内に納まるようになっている。洗浄槽4が引き出されていない状態では、回転軸26の端部の略三角形の部材27は、洗浄槽4
に設けた略三角形の凹み28内に納まり、噴霧ノズル22j、22kは洗浄槽4内部へ突出し、洗浄槽4内部へ霧状の洗浄水を噴霧することができる。洗浄槽4を引き出した状態では、回転軸26端部の略三角形の部材27は、洗浄槽4上端に当接するので、噴霧ノズル22j、22kは回転軸26を中心に上方へ回転し、洗浄槽4内部から退避する。このように、略三角形の部材27と洗浄槽4に設けられた略三角形の凹み28は一つのカム機構として動作する。
このように、噴霧ノズル22j、22kは食器かご10a、10bの上方から洗浄水を噴霧するので、配置した食器に遮られることなく、霧状の洗浄水を洗浄槽4内にむらなく噴霧できる。
なお、噴霧ノズル22j、22kは洗浄槽4の引き出しに応じて洗浄槽4内から退避するので、洗浄槽4を手前に大きく引き出しても噴霧ノズル22j、22kが洗浄槽4にぶつからず、噴霧ノズルの配置の自由度は大きくなり、洗浄槽4内全体にむらなく洗浄水を噴霧することができる。また、噴霧ノズルは、図に示すように複数個配置することで、洗浄槽4内部に一層むらなく噴霧できるようになるが、一個だけであっても効果を発揮することができるものである。
(実施の形態4)
図7、図8は、本発明の実施の形態4における食器洗浄機を示したものである。実施の形態1の食器洗浄機と基本構成は同じであるので、説明は省略する。
本実施の形態においては、噴霧ノズル22lは、洗浄槽4の内底部で洗浄ノズル9の軌跡31外に位置して配置したものである。そして、噴霧ノズル22lは、洗浄槽4内の洗浄水の水面29より上方に位置して配置している。また、噴霧ノズル22lの上方には噴霧ノズル22lに食器の汚れが付着しにくくなるよう屋根部材30を設けたものである。ただし、噴霧ノズル22lは傾斜して配置しており、屋根部材30によって噴霧が遮られるようなことはない。
これにより、噴霧ノズル22lからの噴霧が確実に行われ、噴霧ノズルの配置の自由度が大きくなり、洗浄槽4内全体にむらなく噴霧することができる。
上記した各実施の形態1〜4の構成は、必要に応じて適宜組み合わせて使用することができるものであり、各実施の形態に限られるものではない。例えば、噴霧ノズルと洗浄水の水面の位置関係や、噴霧ノズルと屋根部材の関係は実施の形態4に限られるものではなく、他の実施の形態においても適用できる。
以上のように、本発明にかかる食器洗浄機は、噴霧ノズルから霧状の洗浄水を洗浄槽内の全体に向けてむらなく噴霧できるものであり、高い洗浄性能を有するものであるので、食器以外、例えば、衣類、靴、人体、機械部品、電機部品等の洗浄性能を向上させる用途にも適用できるものであり、食器洗浄機とはいえ、一般の洗浄機としても有用である。
本発明の実施の形態1における食器洗浄機の側断面図 同食器洗浄機の平断面図 本発明の実施の形態2における食器洗浄機の平断面図 本発明の実施の形態3における食器洗浄機の側断面図 同食器洗浄機の洗浄槽を引き出した状態を示す部分断面図 同食器洗浄機の平断面図 本発明の実施の形態4における食器洗浄機の側断面図 同食器洗浄機の平断面図
4 洗浄槽
8 洗浄ポンプ
9 洗浄ノズル
10a、10b 食器かご
14 天板
18 洗剤投入口
22a〜22l 噴霧ノズル
23 側壁
25 角部
30 屋根部材
31 洗浄ノズルの軌跡

Claims (3)

  1. 食器かごを収容し洗浄機本体から引き出し可能な洗浄槽と、洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、加圧された洗浄水を前記洗浄槽内に噴射する洗浄ノズルと、前記洗浄機本体の天板に設けられるとともに洗浄水を霧状に噴霧する噴霧ノズルとを有し、前記噴霧ノズルは、前記洗浄槽内の全体に向けて洗浄水を噴霧する位置に配置し、前記洗浄槽を引き出した際に洗浄槽内部から上方へ退避する食器洗浄機。
  2. 噴霧ノズルの上方に屋根部材を設けた請求項1に記載の食器洗浄機。
  3. 噴霧ノズルは、天板に複数個配置した請求項1に記載の食器洗浄機。
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