JP4355624B2 - 配電線遠方監視制御システム - Google Patents
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Description
親局からの第1の電文および第2の電文のうち少なくとも一方を受信すると、受信した電文に書き込まれた制御命令に応じて配電線経路を接続/遮断する。
この発明の実施形態による配電線遠方監視制御システムの全体構成を図1に示す。このシステムは、子局101a〜101eと、変電所(FCB)102a,102bと、親局103とを備える。このシステムは、通常切り替えモードと、無停電切り替えモードと、割り込み切り替えモードとを有し、子局101a〜101eの各々が配電線経路を接続/遮断することによって配電系統を制御する。子局101a〜101eは変電所102aと変電所102bとを結ぶ配電線(フィーダ)上に直列に設置されている。親局103は、子局101a〜101eの各々と通信線によって接続されている。
最初に、配電工事を実施するために子局101bと子局101cとの間を停電状態にする動作(通常切り替えモード)について図2〜4を参照しつつ説明する。なお、ここでは図2(a)に示すように、子局101a〜101c,101eは配電線を接続しており、子局101dは配電線を遮断しているものとする。つまり、変電所102aから子局101dまでは配電経路Aであり、変電所102bから子局101dまでは配電経路Bである。
図3(a)に示すように、通常切り替えモードのときに親局103と子局101a〜101eとの間で送受信される信号(選択信号,選択応答信号,制御信号,実行完了信号)は、キャリアと、電文とを含む。キャリアは、親局103および子局101a〜101eにおいてモデムによって信号が送信されていることを検出するために設けられた区間である。電文には、ヘッダと、データ部と、CRC符号とが含まれる。ヘッダには、シーケンス番号やパケット種別等、通信手順で用いられる情報が格納されている。データ部には、子局が実行する制御命令や子局における配電線の接続状態等(コマンド)が書き込まれる。CRC符号は、信号を正常に受信することができたか否かを判断するために用いられる(CRCチェックに用いられる)符号である。
次に、通常切り替えモードにおける親局103と子局101a〜101eとの信号のやりとりについて図4を参照しつつ説明する。
次に、通常切り替えモードにおける親局103と子局101a〜101bとの通信手順について図5を参照しつつ詳しく説明する。
親局103は、子局101a〜101eのうちいずれか1つに選択信号を送信する。図3(a)のように、親局103と子局101a〜101eとの間で送受信される信号には、キャリアと、電文とが含まれる。キャリアは、子局のモデムが選択信号の送信を検出するための区間である。なお、ここでは、親局103は子局101dに対して選択信号を送信するものとする。
次に、子局101dは、親局103から受信した選択信号に対してCRCチェックを行い、選択信号に誤りがあるか否かを判断する。選択信号に誤りがあると判断した場合にはステップST103へ進み、誤りがないと判断された場合にはステップST104へ進む。
ステップST102において選択信号に誤りがあると判断された場合、子局101dは、受信した選択信号を破棄するとともに選択信号を再度送信してもらうために受信エラーを親局103に送信する。次に、ステップST101へ進む。
一方、ステップST102において選択信号に誤りがないと判断された場合、子局101dは、制御信号の受信が可能である(データリンクの確立が可能である)ならば、選択応答信号を親局103に送信する。
次に、親局103は、子局101dからの選択応答信号に対してCRCチェックを行い、選択応答信号に誤りがあるか否かを判断する。選択応答信号に誤りがあると判断した場合にはステップST106へ進み、誤りがないと判断した場合にはステップST107へ進む。
ステップST105において選択応答信号に誤りがあると判断された場合、親局103は、受信した選択応答信号を破棄するとともに選択応答信号を再度送信してもらうために受信エラーを子局101dに送信する。次に、ステップST104へ進む。
一方、ステップST105において選択応答信号に誤りがないと判断された場合、親局103は、子局101dからの選択応答信号を参照して子局101dにおける配電線の接続状態を確認し、制御信号を子局101dに送信する。
次に、子局101dは、親局103からの制御信号に対してCRCチェックを行い、制御信号に誤りがあるか否かを判断する。制御信号に誤りがある場合にはステップST109へ進み、誤りがない場合にはステップST110へ進む。
ステップST108において制御信号に誤りがあると判断された場合、子局101dは、受信した制御信号を破棄するとともに制御信号を再度送信してもらうために受信エラーを親局103に送信する。
一方、ステップST108において制御信号に誤りがないと判断された場合、子局101dは、親局103からの制御信号に従って、配電線の接続状態を切り替える。次に、子局101dは、配電線の接続状態を切り替えると、実行完了信号を親局103に送信する。
次に、親局103は、子局101dからの実行完了信号に対してCRCチェックを行い、実行完了信号に誤りがあるか否かを判断する。実行完了信号に誤りがある場合にはステップST112へ進み、誤りがない場合にはステップST113へ進む。
ステップST111において実行完了信号に誤りがあると判断された場合、親局103は、受信した実行完了信号を破棄するとともに実行完了信号を再度送信してもらうために受信エラーを子局101dに送信する。
一方、ステップST111において実行完了信号に誤りがないと判断された場合、親局103は、子局101dとのデータリンクを切断する。
次に、親局103は、子局101a〜101eのうち配電線の接続状態を切り替えるべき子局に対する制御を完了したか否かを判断する。制御が完了したと判断した場合には処理を終了し、そうでない場合にはステップST101へ進む。
次に、子局101bと子局101cとの間で障害が発生した場合に行われる動作(無停電切り替えモード)について図6〜10を参照しつつ説明する。なお、障害が発生する直前において、子局101a〜101c,101eは配電線を接続しており、子局101dは配電線を遮断しているものとする(図2(a)参照)。つまり、変電所102aから子局101dまでは配電経路Aであり、変電所102bから子局101dまでは配電経路Bである。なお、ここでは、子局101bと子局101cとの間で障害(地絡)が発生したものとする(図6(a)参照)。
図3(b)のように、無停電切り替えモードのときに親局103と子局101a〜101eとの間で送受信される信号(異常検出信号,状態確認信号,状態確認応答信号,選択制御信号,実行完了信号)は、キャリアと、第1電文と、第2電文とを含む。キャリアは、親局103および子局101a〜101eにおいてモデムによって信号が送信されていることを検出するために設けられた区間である。第1電文には、ヘッダと、データ部と、連送フラグと、CRC符号とが含まれる。ヘッダには、シーケンス番号やパケット種別等、通信手順で用いられる情報が格納されている。データ部には、親局が子局の動作を制御する制御命令や子局における配電線の接続状態等(コマンド)が書き込まれる。CRC符号は、信号を正常に受信することができたか否かを判断するために用いられる(CRCチェックに用いられる)符号である。連送フラグは、親局103および子局101a〜101eが第1電文と第2電文とを区別するために用いられる。なお、ここでは、第1電文に含まれる連送フラグは「0」を示し、第2電文に含まれる連送フラグは「1」を示すものとする。第2電文には、第1電文と同様に、ヘッダと、データ部と、連送フラグと、CRC符号とが含まれる。第2電文のデータ部に書き込まれるコマンドは、第1電文のデータ部に書き込まれたコマンドと同一である。親局103および子局101a〜101eは、第1電文を誤りなく受信すると第1電文に含まれる連送フラグを認識するとともに第1電文に含まれるコマンドに従って動作し、第1電文に続く第2電文を受信すると受信した第2電文を破棄する。
次に、無停電切り替えモード(事故点検出までの動作)における親局103と子局101a〜101eとの信号のやりとりについて図7を参照しつつ説明する。
次に、親局103が事故点を特定するまでの動作について図9を参照しつつ詳しく説明する。
子局101bと子局101cとの間で地絡が発生しているので、子局101a、101bの各々で計測される電力は事故点から近いものほど小さくなり、子局101c,101dでは電力値が「0」になる。よって、子局101a〜101eの各々は、自己に供給されている電力が所定の値よりも小さいと判断するので、異常検出信号を親局103に送信する。ここでは、子局101cが異常検出信号を親局103に送信したとする。
次に、親局103は、子局101cからの異常検出信号を受信すると、子局101a,101b,101d,101eのうちいずれか1つに状態確認信号を送信する。ここでは、子局101bに状態確認信号を送信したものとする。
次に、子局101bは、親局103からの状態確認信号のうち第1電文を受信すると、受信した第1電文に対してCRCチェックを行い、第1電文に誤りがあるか否かを判断する。第1電文に誤りがない場合にはステップST204へ進み、誤りがある場合にはステップST207へ進む。
ステップST203において第1電文に誤りがないと判断された場合、子局101bは、第1電文に書き込まれた状態確認コマンドに従って自己に供給されている電力の値を測定する。また、子局101bは、連送フラグが「0」であることを認識する。
次に、子局101bは、連送フラグが「0」であることを認識したので、状態確認信号のうち第1電文に続く第2電文を受信すると、受信した第2電文を破棄する。
次に、子局101bは、状態確認応答信号を親局103に送信する。状態確認応答信号におけるデータ部には、子局101bが測定した地絡情報が書き込まれる。
一方、ステップST203において第1電文に誤りがあると判断された場合、子局101bは、第1電文を破棄した後状態確認信号のうち第1電文に続く第2電文を受信し、受信した第2電文に対してCRCチェックを行い、第2電文に誤りがあるか否かを判断する。第2電文に誤りがないと判断した場合にはステップST208へ進み、誤りがあると判断した場合にはステップST209へ進む。
ステップST207において第2電文に誤りがないと判断された場合、子局101bは、第2電文に書き込まれた状態確認コマンドに従って自己に供給されている電力の値を測定する。次に、ステップST206へ進む。
一方、ステップST207において第2電文に誤りがあると判断された場合、子局101bは、第2電文を破棄するとともに、状態確認信号を再度送信してもらうために受信エラーを親局103に送信する。次に、ステップ202へ進む。
次に、親局103は、ステップST206において子局101bから送信された状態確認応答信号のうち第1電文を受信すると、受信した第1電文に対してCRCチェックを行い、第1電文に誤りがあるか否かを判断する。第1電文に誤りがない場合にはステップST211へ進み、誤りがある場合にはステップST212へ進む。
ステップST210において第1電文に誤りがないと判断されると、親局103は、子局101bとのデータリンクを切断する。このとき、親局103は、連送フラグが「0」であることを認識するので、状態確認応答信号のうち第1電文に続く第2電文を破棄する。次に、ステップST215へ進む。
一方、ステップST210において第1電文に誤りがあると判断されると、親局103は、第1電文を破棄した後状態確認応答信号のうち第1電文に続く第2電文を受信し、受信した第2電文に対してCRCチェックを行い、第2電文に誤りがあるか否かを判断する。第2電文に誤りがない場合にはステップST213へ進み、誤りがある場合にはステップST214へ進む。
ステップST212において第2電文に誤りがないと判断された場合、親局103は、子局101bとのデータリンクを切断する。次に、ステップST215へ進む。
一方、ステップST212において第2電文に誤りがあると判断された場合、親局103は、第2電文を破棄するとともに、状態確認応答信号を再度送信してもらうために受信エラーを子局101bに送信する。次に、ステップST206へ進む。
次に、親局103は、子局101a〜101eのうち状態を確認すべき全ての子局の状態を取得したか否かを判断する。完了したと判断した場合にはステップST216へ進み、そうでない場合にはステップST202へ進む。
次に、親局103は、子局101a〜101eの各々から送信された状態確認応答信号を参照して、事故点を特定する。例えば、親局103は、状態確認応答信号のデータ部に書き込まれた地絡情報を参照して、事故点を特定する。
次に、親局103が事故点を特定してから配電経路を切り替えるまでの動作について図10を参照しつつ詳しく説明する。
まず、親局103は、特定した事故点を参照して、子局101a〜101eのうち配電線の接続状態を切り替えるべき子局に対して選択制御信号を送信する。なお、ここでは、子局101dに選択制御信号を送信する。
次に、子局101dは、親局103からの選択制御信号のうち第1電文を受信すると、受信した第1電文に対してCRCチェックを行い、第1電文に誤りがあるか否かを判断する。第1電文に誤りがないと判断した場合にはステップST303へ進み、誤りがあると判断するとステップST306へ進む。
ステップST302において第1電文に誤りがないと判断された場合、子局101dは、第1電文に書き込まれた制御命令に従って配電線の接続状態を切り替える。このとき、子局101dは、連送フラグが「0」であることを認識する。
次に、子局101dは、連送フラグが「0」であることを認識したので、選択制御信号のうち第1電文に続く第2電文を破棄する。
次に、子局101dは、実行完了信号を親局103に送信する。
一方、ステップST302において第1電文に誤りがあると判断された場合、子局101dは、第1電文を破棄した後選択制御信号のうち第1電文に続く第2電文を受信し、受信した第2電文に対してCRCチェックを行い、第2電文に誤りがあるか否かを判断する。第2電文に誤りがないと判断した場合にはステップST307へ進み、誤りがあると判断した場合にはステップST308へ進む。
ステップST306において第2電文に誤りがないと判断された場合、子局101dは、第2電文に書き込まれた制御命令に従って配電線の接続状態を切り替える。次に、ステップST305へ進む。
一方、ステップST306において第2電文に誤りがあると判断された場合、子局101dは、第2電文を破棄するとともに選択制御信号を再度送信してもらうために受信エラーを親局103に送信する。次に、ステップ301へ進む。
次に、親局103は、ステップST305において子局101dから送信された実行完了信号のうち第1電文を受信すると、受信した第1電文に対してCRCチェックを行い、第1電文に誤りがあるか否かを判断する。第1電文に誤りがない場合にはステップST310へ進み、誤りがある場合にはステップST311へ進む。
ステップST309において第1電文に誤りがないと判断されると、親局103は、子局101dとのデータリンクを切断する。このとき、親局103は、連送フラグが「0」であることを認識するので、実行完了信号のうち第1電文に続く第2電文を破棄する。次に、ステップST314へ進む。
一方、ステップST309において第1電文に誤りがあると判断されると、親局103は、第1電文を破棄した後実行完了信号のうち第1電文に続く第2電文に対してCRCチェックを行い、第2電文に誤りがあるか否かを判断する。第2電文に誤りがない場合にはステップST312へ進み、誤りがある場合にはステップST313へ進む。
ステップST311において第2電文に誤りがないと判断された場合、親局103は、子局101dとのデータリンクを切断する。次に、ステップST314へ進む。
一方、ステップST311において第2電文に誤りがあると判断された場合、親局103は、第2電文を破棄するとともに実行完了信号を再度送信してもらうために受信エラーを子局101dに送信する。次に、ステップST305へ進む。
次に、親局103は、子局101a〜101eのうち配電線の接続状態を切り替えるべき子局に対する制御を完了したか否かを判断する。制御が完了したと判断した場合には処理を終了し、そうでない場合にはステップST301へ進む。
次に、通常切り替えを実施している最中に配電経路のある地点で障害が発生した場合に無停電切り替えモードを優先的に実施する動作(割り込み切り替え動作)について説明する。
次に、通常切り替えモードのときに送受信される信号の構成(図3(a))と無停電切り替えモードのときに送受信される信号の構成(図3(b))とを比較する。
以上のように、コマンド信号に電文が2つ連続して含まれているので、1回目の電文を正常に解読することができなくとも2回目の電文を解読することができる。これにより、子局および親局は、第1の電文を解読することができなくとも、同じ電文を再度送信してもらうことなく第2の電文に従って動作することができる。このように、親局と子局との間で行われる制御の信頼度を向上させることができ、配電系統の切り替えを迅速に行うことができる。
102a,102b 変電所
103 親局
Claims (4)
- 通常モードと緊急モードとを有する配電線遠方監視制御システムであって、
第1の変電所と第2の変電所とを結ぶ配電線経路上に設けられた複数の子局と、
前記複数の子局と通信線を介して情報のやりとりを行う親局とを備え、
前記親局は、第1の電文と第2の電文とが連結された制御信号を前記複数の子局の各々に送信し、
前記第1の電文は、前記配電線経路を接続/遮断させる制御命令が書き込まれたものであり、前記第2の電文は、前記第1の電文に書き込まれた制御命令と同一の制御命令が書き込まれたものであり、
前記複数の子局の各々は、前記親局からの第1の電文および第2の電文のうち少なくとも一方を受信すると、受信した電文に書き込まれた制御命令に応じて前記配電線経路を接続/遮断し、
前記緊急モードでは、
前記親局は、前記第1の電文と前記第2の電文とが連結された制御信号を送信し、
前記子局は、前記親局からの第1の電文および第2の電文のうち少なくとも一方を受信すると、受信した電文に書き込まれた制御命令に応じて配電線経路を接続/遮断し、
前記通常モードでは、
前記親局は、前記子局とのデータリンクを確立させた後に、前記第1の電文を含みかつ前記第2の電文を含まない制御信号を送信し、
前記子局は、前記親局からの第1の電文に書き込まれた制御命令に応じて配電線経路を接続/遮断する
ことを特徴とする配電線遠方監視制御システム。 - 請求項1において、
前記複数の子局の各々は、前記第1の電文に書き込まれた制御命令に応じて前記配電線経路の接続/遮断を実行すると、当該第1の電文に続く第2の電文を破棄する
ことを特徴とする配電線遠方監視制御システム。 - 請求項1において、
前記親局は、前記配電線経路に障害が発生すると、前記複数の子局の各々における配電線に供給された電力を参照することによって前記配電線経路上の障害が発生した点(事故点)を特定する
ことを特徴とする配電線遠方監視制御システム。 - 請求項1において、
前記複数の子局の各々は、
前記配電線経路上に発生した障害を検知すると、前記通信線を介して異常検出信号を前記親局に送信し、
前記親局は、前記子局からの異常検出信号を受信すると、緊急モードになる
ことを特徴とする配電線遠方監視制御システム。
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