JP2004179909A - 無線lanシステム、無線端末及びアクセスポイント - Google Patents

無線lanシステム、無線端末及びアクセスポイント Download PDF

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恵一朗 和田
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Abstract

【課題】切替処理の速度の向上を図り得、信頼性の高いデータ通信を行ない得る無線LANシステム、それに用いられる無線端末及びアクセスポイントを提供することにある。
【解決手段】無線端末1、アクセスポイント2a及び2bを有する無線LANシステムにおいて、ビーコンフレームを受信した無線端末1に、通信状態が最も優れているアクセスポイント2aと、通信状態が次に優れているアクセスポイント2bとを選択させる。更に、無線端末1に、アクセスポイント2bへのバックアップ要求を行なわせ、バックアップ要求が受け入れられた場合は、これを登録させる。登録後にアクセスポイント2aとのデータ通信で通信品質の劣化又は障害が発生した場合は、無線端末1をアクセスポイント2bにアソシエーションさせる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線LANシステム、それに用いられる無線端末及びアクセスポイントに関する。
【0002】
【従来の技術】
以下に、従来の無線LANシステム、それに用いられる無線端末及びアクセスポイントの構成及び動作について説明する(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。最初に、図19〜図21を用いて従来の無線LANシステムの構成を以下に説明する。図19は、従来の無線LANシステムの構成を示す図である。
【0003】
図1に示すように、従来の無線LANシステムは、有線LAN103と、アクセスポイント104と、アクセスポイント105と、無線端末106とで構成されている。アクセスポイント104又は105と有線LAN103との間では、それぞれ有線回線101、102を介してデータ通信が行なわれる。また、アクセスポイント104又は105と無線端末106との間では、無線を介してデータ通信が行なわれる。
【0004】
ビーコンフレーム107とビーコンフレーム108は、アクセスポイント104とアクセスポイント105のそれぞれから、これらアクセスポイントと無線端末106とを同期させるために定期的に送信されるタイミング信号である。
【0005】
アソシエーション信号109は、無線端末106が、有線LAN103に接続されたアクセスポイント104を介して、他のアクセスポイントに接続された無線端末(図示せず)と通信する場合に、アクセスポイント104と無線端末106との間で接続を確立するのに用いられる信号である。
【0006】
図20は、従来の無線LANシステムで用いられる無線端末の構成を示す図である。図20に示すように、従来の無線端末は、無線フレームを送受信するためのアンテナ201と、通信部202と、検出部203と、アクセスポイント情報保持部204とで構成されている。
【0007】
通信部202は、無線プロトコルを処理する主通信処理部として機能し、送受信する無線フレームの制御を行なう。検出部203は、アクセスポイントから送信された信号の通信状態(通信品質、電波強度、障害等)の検出を行なう。アクセスポイント情報保持部204は、アソシエーションしたアクセスポイントと通信を行なうためのアドレス、ID及び暗号キーといった通信パラメーターと、アクセスポイントとの間の通信品質に関する情報(無線品質情報)とを記憶する。
【0008】
205はデータ信号であり、データ信号は、無線端末と接続された外部機器(例えばパソコンやPDA等)との間で送受信される信号である。外部機器から送信されたデータ信号205は、通信部202及びアンテナ201を介して、他の無線端末(図示せず)又はアクセスポイントへと送信される。他の無線端末(図示せず)又はアクセスポイントから送信され、アンテナ201及び通信部202を介して受信されたデータは、データ信号205として外部機器に送信される。
【0009】
図21は、従来の無線LANシステムで用いられるアクセスポイントの構成を示す図である。図21に示すように、従来のアクセスポイントは、無線フレームを送受信するためのアンテナ601と、無線通信部602と、無線回線品質検出部603と、無線端末情報保持部604と、有線通信部605と、有線回線品質検出部606とで構成されている。
【0010】
無線通信部602は、図20で示した通信部202と同様のものであり、無線プロトコルを処理する主通信処理部として機能し、送受信する無線フレームの制御を行なう。無線回線品質検出部603は、図20で示した検出部203と同様のものであり、無線端末から送信された信号の通信状態(通信品質、電波強度、障害等)を検出する。
【0011】
無線端末情報保持部604は、アソシエーションした無線端末と通信を行なうためのアドレス、ID及び暗号キーといった通信パラメーターと、無線端末との間の通信品質に関する情報(無線品質情報)とを記憶する。
【0012】
また、有線通信部605は、有線プロトコルを処理する主通信処理部として機能し、有線LANとの間で有線フレームを送受信する。有線回線品質検出部606は、有線LANから送信された有線データ608の通信状態(通信品質等)を検出する。また、有線回線品質検出部606は、有線LANに接続されたケーブルの状態の判定も行なう。
【0013】
無線有線LAN間データ607は、無線通信部602と有線通信部605との間で送受信されるデータ信号である。有線データ608は、アクセスポイントと有線LANとの間で送受信されるデータ信号である。
【0014】
次に、図19〜図21に示した従来の無線LANシステムにおけるアソシエーション処理について説明する。図22は、従来の無線LANシステムにおけるアソシエーション処理の流れを示すフロー図である。なお、以下の説明においては、図19〜図21を適宜参酌する。
【0015】
図22に示すように、最初に、アクセスポイント104及び105において、無線通信部602が、アンテナ601を介して、ビーコンフレーム107及び108を送信する(ステップS121)。
【0016】
次に、無線端末106において、通信部202が、アテンナ201を介してビーコンフレーム107及び108を受信する(ステップS131)。次いで、検出部203が、受信したビーコンフレーム107及び108の通信品質及び電波強度検出し、通信部202は、この検出結果に基づいて各アクセスポイントの通信状態を比較し、アソシエーションするアクセスポイント、即ち通信状態の最も良好なアクセスポイントを選択する(ステップS132)。図1の例では、ステップS132において、アクセスポイント104が選択されている。
【0017】
その後、通信部202は、選択したアクセスポイントに、アソシエーション・リクエスト・フレーム(アソシエーション信号109)を送信してアソシエーションを要求する(ステップS133)。
【0018】
次に、選択されたアクセスポイントにおいて、無線通信部602は、無線端末106から送信されたアソシエーション・リクエスト・フレームの受信を検出すると(ステップS122)、アソシエーション許可するかどうかの判断を行なう(S123)。
【0019】
アソシエーションを許可する判断した場合は、無線通信部602は、アソシエーション・レスポンス・フレーム(アソシエーション信号109)を送信して、無線端末106に対して応答する(ステップS124)。更に、無線通信部602は、無線端末106との通信に必要な情報を無線端末情報保持部604に保持させて、無線端末106をアソシエーション対象として登録する(ステップS125)。
【0020】
その後、無線通信部602は、無線有線LAN間データ607を使用して、有線通信部605に対し、無線端末106とアソシエーションした旨を有線LAN103に通知するように通知要求を行なう。更に、有線通信部605は、有線データ608を使用して、有線LAN103に対し、無線端末106とアソシエーションした旨を通知する(ステップS126)。
【0021】
一方、アソシエーションを許可しないと判断した場合は、無線通信部602は、ディオーセンティケーション・フレーム(アソシエーション信号109)を無線端末106に対して送信する(ステップS127)。
【0022】
次に、無線端末106において、通信部202によって、アクセスポイントからのアソシエーション信号109の受信が検出されると、通信部202は、受信したアソシエーション信号109がアソシエーション・レスポンス・フレームであるかどうかの判断を行なう(ステップS134)。
【0023】
受信したアソシエーション信号109がアソシエーション・レスポンス・フレームである場合は、通信部202は、ステップS132で選択されたアクセスポイントとの通信に必要な情報をアクセスポイント情報保持部204に保持させ、このアクセスポイントをアソシエーション対象として登録する(ステップS135)。この後、無線端末106は、アクセスポイント104を介して他の端末(図示せず)と通信を行なう。
【0024】
一方、受信したアソシエーション信号109が、アソシエーション・レスポンス・フレーム以外である場合、即ち、ステップS127で送信されたディオーセンティケーション・フレームである場合は、無線通信部102は、選択したアクセスポイントをリストから削除する(ステップS136)。更にこの場合、通信部202は、他に接続可能なアクセスポイントが存在するかどうかを判断する(ステップS137)。
【0025】
判断の結果、他にアクセスポイントが存在する場合は、再度ステップS132からの処理が行われる。他にアクセスポイントが存在しない場合は、無線端末における処理は終了する。
【0026】
次に、図19〜図21に示した従来の無線LANシステムにおける切替処理について説明する。図23は、従来の無線LANシステムにおける切替処理の流れを示すフロー図である。
【0027】
最初に、図23に示すように、無線端末106において、通信部202は、現在アソシエーションしているアクセスポイント(以下「現アクセスポイント」)からの受信フレームを検出すると(ステップS151)、検出部203の検出結果に基づいて通信品質の劣化や障害が発生していなどうかの判定を行なう(ステップS152、S153)。
【0028】
現アクセスポイントからの受信フレームについて、通信品質の劣化又は障害が発生していないと判定された場合は、処理を終了する。一方、現アクセスポイントからの受信フレームについて、通信品質の劣化又は障害が発生していると判定された場合には、通信部202によって以下の切替処理が行なわれる。
【0029】
先ず、無線端末106において、通信部202が、切替処理の対象となるアクセスポイントに対して、リアソシエーション・リクエスト・フレーム(リアソシエーション信号110)を送信する(ステップS154)。このとき、無線端末106と他の端末との通信は一旦中止される。なお、図19の例では、切替処理の対象となるアクセスポイントはアクセスポイント105である。
【0030】
次に、切替処理の対象となるアクセスポイントにおいて、このアクセスポイントの無線通信部602は、無線端末106からのリアソシエーション・リクエスト・フレームの受信を検出すると(ステップS141)、更にリアソシエーションを許可するかどうかの判断を行なう(ステップS142)。
【0031】
リアソシエーションを許可すると判断した場合は、無線通信部602は、リアソシエーション信号110としてリアソシエーション・レスポンス・フレームを無線端末106に送信することによって、リアソシエーション・リクエスト・フレームに対して応答する(ステップS143)。
【0032】
更に、この場合、無線通信部602は、無線端末106をアソシエーション対象として登録する(ステップS144)。その後、無線通信部602は、無線有線LAN間データ607を使用して、有線通信部605に対し、無線端末106とアソシエーションした旨を有線LAN103に通知するように通知要求を行なう。更に、有線通信部605は、有線データ608を使用して、有線LAN103に対し、無線端末106とアソシエーションした旨を通知する(ステップS145)。
【0033】
一方、リアソシエーションを許可しないと判断した場合は、無線通信部602は、ディオーセンティケーション・フレーム(リアソシエーション信号110)を無線端末106に対して送信する(ステップS146)。
【0034】
次に、無線端末106において、リアソシエーション・リクエスト・フレームの応答としてリアソシエーションの対象となるアクセスポイントから送信されたリアソシエーション信号110を受信したことが、通信部202によって検出されると、通信部202は、受信したリアソシエーション信号110がリアソシエーション・レスポンス・フレームかどうかの判断を行なう(ステップS155)。
【0035】
受信したリアソシエーション信号110がリアソシエーション・レスポンス・フレームである場合は、通信部202は、このアクセスポイントとの通信に必要な情報をアクセスポイント情報保持部204に保持させ、このアクセスポイントをアソシエーション対象として登録する(ステップS156)。この後、この新たなアソシエーションアクセスポイントを介して、無線端末106と他の端末との通信が再開される。
【0036】
一方、受信したリアソシエーション信号110がリアソシエーション・レスポンス・フレームでない場合は、無線端末106がリアソシエーションできるアクセスポイントは存在しないので、図22で示したステップS131へと移行し、アソシエーション処理が行なわれてアソシエーション可能なアクセスポイントが検索される。
【0037】
このように無線LANシステムでは、アソシエーション処理と切替処理とが行なわれるので、無線端末は、無線LANシステムのエリア内であればどこに移動しても、いずれかのアクセスポイントにアソシエーションでき、このアクセスポイントを介して他の無線端末や有線LANと通信を行なうことができる。
【0038】
【特許文献1】
特開平2000−101596号公報(第2−4頁、第3図)
【0039】
【特許文献2】
特開平2000−349787号公報(第4−7頁、第1図、第4図、第14図)
【0040】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記図19〜図23では、一つのアクセスポイントに対して一つの無線端末がアソシエーションしている例が示されているが、実際には、一つのアクセスポイントに対して複数の無線端末がアソシエーションしている場合がある。この場合に、各無線端末とアクセスポイントとの間において、通信品質の劣化や障害が発生すると、アソシエーションしている各無線端末について、一斉にアクセスポイントの切替処理が実行される。このため、上記した従来の無線LANシステムにおいては、切替処理が遅延してしまい、スループットが低下するという問題が生じてしまう。また、障害や通信品質の劣化が発生してからリアソシエーションするまで無線端末においてデータ通信が中止されるため、これによってもスループットの低下が生じてしまう。これらの問題は、特にリアルタイムでデータ通信を行なう場合に大きな障害となる。
【0041】
本発明の目的は、上記問題を解決し、切替処理の速度の向上を図り得、信頼性の高いデータ通信を行ない得る無線LANシステム、それに用いられる無線端末及びアクセスポイントを提供することにある。
【0042】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にかかる無線LANシステムは、無線端末と、前記無線端末と通信を行なう複数のアクセスポイントとを少なくとも有する無線LANシステムであって、前記無線端末は、前記複数のアクセスポイントの全部又は一部から送信されたビーコンフレームを受信すると、前記複数のアクセスポイントのなかから、前記ビーコンフレームの通信状態が最も優れている第1のアクセスポイントを選択し、前記第1のアクセスポイントにアソシエーションを行い、更に、前記ビーコンフレームの通信状態が次に優れている第2のアクセスポイントを選択し、前記第2のアクセスポイントにバックアップ要求を行い、前記第2のアクセスポイントがバックアップ要求を受け入れた場合に、前記第2のアクセスポイントをバックアップ用アクセスポイントとして登録し、前記登録後に、前記第1のアクセスポイントとのデータ通信において通信品質の劣化及び障害のうち少なくとも一方が発生していると判断した場合に、前記第1のアクセスポイントに代えて、バックアップ要求を受け入れた前記第2のアクセスポイントにアソシエーションすることを特徴とする。
【0043】
次に、上記目的を達成するために本発明にかかる無線端末は、複数のアクセスポイントを有する無線LANシステムに用いられる無線端末であって、検出部と、通信部とを少なくとも有し、前記検出部は、前記アクセスポイントから送信された信号の通信状態を検出し、検出結果を前記通信部に通知する機能を有し、前記通信部は、前記複数のアクセスポイントから送信されたビーコンフレームの前記検出部による検出結果に基づいて、前記複数のアクセスポイントのなかから、前記ビーコンフレームの通信状態が最も優れている第1のアクセスポイントを選択し、前記第1のアクセスポイントにアソシエーションを行い、更に、前記ビーコンフレームの通信状態が次に優れている第2のアクセスポイントを選択し、前記第2のアクセスポイントにバックアップ要求を行い、前記第2のアクセスポイントがバックアップ要求を受け入れた場合に、前記第2のアクセスポイントをバックアップ用アクセスポイントとして登録し、前記登録後に、前記第1のアクセスポイントとのデータ通信において通信品質の劣化及び障害の少なくともいずれか一方が発生していると判断した場合に、前記第1のアクセスポイントに代えて、バックアップ要求を受け入れた前記第2のアクセスポイントにアソシエーションする機能を有することを特徴とする。
【0044】
次に、上記目的を達成するために本発明にかかるアクセスポイントは、無線LANシステムにおいて複数の無線端末との通信に用いられるアクセスポイントであって、無線通信部を有し、前記無線通信部は、前記無線端末から、アソシエーション対象としている他のアクセスポイントに対するバックアップの要求があった場合に、バックアップ可能かどうか判断を行い、バックアップ可能である場合に、前記要求があった無線端末にバックアップ可能である旨の通知を行い、前記要求があった無線端末を登録し、前記登録後に、前記要求があった無線端末からデータ信号の送信があった場合に、前記要求があった無線端末とアソシエーションする機能を有していることを特徴とする。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の無線LANシステム、無線端末、アクセスポイント及び無線通信方法について説明する。
【0046】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1にかかる無線LANシステム、無線端末、アクセスポイントについて、図1〜図6を参照しながら説明する。
【0047】
最初に、本発明の実施の形態1にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントの構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる無線LANシステムの構成を示す図である。
【0048】
図1に示すように、本実施の形態1にかかる無線LANシステムは、無線端末とアクセスポイントとを少なくとも有している。図1の例では、無線端末は一つ(無線端末1)示されており、又アクセスポイントは二つ(アクセスポイント2a及び2b)示されているが、本実施の形態1では、無線端末及びアクセスポイントの数は、これに限定されるものではない。アクセスポイント2a及び2bは、有線回線4を介して有線LAN3に接続されており、有線LAN3との間でデータ通信を行なっている。
【0049】
本実施の形態1においても、従来と同様に、アクセスポイント2a及び2bのそれぞれから、ビーコンフレーム5a及び5bが無線端末1に向けて送信される。また、無線端末1は、従来と同様に、ビーコンフレーム5a及び5bを受信すると、ビーコンフレーム5a及び5bの通信状態に基づいて、ビーコンフレームの通信状態が最も優れている第1のアクセスポイントを選択する。更に、無線端末1は、第1のアクセスポイントとの間でアソシエーション信号6の送受信を行なって、第1のアクセスポイントにアソシエーションする。図1の例では、第1のアクセスポイントはアクセスポイント2aである。
【0050】
但し、本発明においては、従来と異なり、無線端末1は、ビーコンフレームの通信状態が次に優れている第2のアクセスポイントも選択し、第2のアクセスポイントに対してバックアップ信号7を送信する。バックアップ信号7は、第1のアクセスポイント2aとの間で通信品質の劣化や障害が発生した場合に、無線端末1が第2のアクセスポイントにアソシエーションする旨の要求、即ちバックアップ要求を行なうための信号である。また、無線端末1は、バックアップ要求が受け入れられた場合は、第2のアクセスポイントをバックアップ用アクセスポイントとして登録する。図1の例では、第2のアクセスポイントはアクセスポイント2bである。
【0051】
このため、無線端末1は、第1のアクセスポイント2aとの間のデータ通信において、通信品質の劣化及び障害の少なくともいずれかが発生していると判断した場合は、バックアップ要求を受け入れた第2のアクセスポイント2bに、即座にアソシエーションすることができる。
【0052】
図2は、本発明の実施の形態1にかかる無線端末の構成を示す図である。図2では、図1で示した無線端末の構成を具体的に示している。図2に示すように、本実施の形態1にかかる無線端末は、無線フレームを送受信するためのアンテナ11と、通信部12と、検出部13とを備えており、この点で従来の無線端末と同様である。また、従来と同様に、無線端末にはメモリ(図示せず)が備えられている。メモリには、アクセスポイント毎のアドレス、ID、暗号キーといった通信パラメーターが格納されている。
【0053】
但し、本実施の形態1にかかる無線端末では、通信部12における機能の点で従来の無線端末と異なっている。また、本実施の形態1にかかる無線端末は、二種類の情報保持部、つまりアソシエーション用アクセスポイント情報保持部14と、バックアップ用アクセスポイント情報保持部15とを備えている点でも、従来の無線端末と異なっている。
【0054】
検出部13は、従来と同様に、アクセスポイントから送信された信号、例えばビーコンフレームやデータ通信のためのデータ信号等における通信品質や、電波強度、障害となる信号の有無等を通信状態として検出する。具体的には、本実施の形態1では、検出部13は、同期検出における同期検出エラー率、誤り訂正におけるビットエラー率、パケットに付加されたCRCC(Cyclic Redundancy Check Code)に基づく誤り検出におけるパケットエラー率を通信状態として検出する。
【0055】
なお、通信状態の検出は、本実施の形態1では任意の一定の時間毎に行なわれるが、常時行なうこともできる。検出部13によって検出された結果は、通信部12に通知される。
【0056】
また、通信部12は、従来と同様に、検出部13によって通知された検出結果に基づいて、各アクセスポイントから送信されたビーコンフレームの通信状態の優劣を判断する。具体的には、ビーコンフレームの通信状態の優劣の判断は、各アクセスポイントから送信された信号について、同期検出エラー率、ビットエラー率及びパケットエラー率を比較することによって行なわれる。
【0057】
更に、通信部12は、従来と同様に、検出部13によって通知された検出結果に基づいて、第1のアクセスポイントとのデータ通信において通信品質の劣化及び障害が発生しているかどうかについて判断を行なう。
【0058】
通信品質の劣化及び障害が発生しているかどうかの判断は、同期検出エラー率、ビットエラー率及びパケットエラー率それぞれについて、予め閾値を設定しておき、各エラー率と閾値とを比較することによって行なう。通信部12は、いずれかのエラー率が閾値以上になった場合に、通信品質の劣化又は障害が発生していると判断する。また、ACK(acknowledgement)応答の送信が通信プロトコルにおいて定められているのであれば、通信部12は、第1のアクセスポイントから、予め定めた時間内にACK応答がなかった場合も、障害が発生していると判断する。
【0059】
本実施の形態1においては、通信部12は、従来と異なり、更に、通信状態の優劣の判断に基づいて、第1のアクセスポイントと第2のアクセスポイントとを選択し、第2のアクセスポイントに対してバックアップ要求を行なう。また、通信部12は、第1のアクセスポイントと、バックアップ要求が受け入れられた第2のアクセスポイントとの両方について登録を行なう。
【0060】
第1のアクセスポイントの登録は、第1のアクセスポイントと通信を行なうために必要な通信パラメーター、例えばアドレス、ID及び暗号キーをメモリから取り出し、これらをアソシエーション用アクセスポイント情報保持部14に記憶させることによって行なわれる。同様に、第2のアクセスポイントの登録は、第2のアクセスポイントと通信を行なうために必要な通信パラメーターをメモリから取り出し、これらをバックアップ用アクセスポイント情報保持部15に記憶させることによって行なわれる。
【0061】
また、アソシエーション用アクセスポイント情報保持部14及びバックアップ用アクセスポイント情報保持部15には、各アクセスポイントから送信された信号の通信品質に関する情報(無線品質情報)や各種閾値も記憶される。16は、無線端末と接続された外部機器(例えばパソコンやPDA等)との間で送受信されるデータ信号である。
【0062】
図3は、本発明の実施の形態1にかかるアクセスポイントの構成を示す図である。図3では、図1で示したアクセスポイントの構成を具体的に示している。図3に示すように、本実施の形態1にかかるアクセスポイントは、アンテナ21と、無線通信部22と、無線回線品質検出部23と、有線通信部26と、有線回線品質検出部27とを備えており、この点で従来のアクセスポイントと同様である。
【0063】
また、従来と同様に、アクセスポイントにはメモリ(図示せず)が備えられている。メモリには、無線端末毎のアドレス、ID、暗号キーといった通信パラメーターが格納されている。なお、図3において、28は、無線通信部22と有線通信部26との間で送受信される無線有線LAN間データである。29は、アクセスポイントと有線LANとの間で送受信される有線データある。
【0064】
但し、本実施の形態1にかかるアクセスポイントは、従来のアクセスポイントと異なり、無線端末からのバックアップ要求に応答する機能を備えている。具体的には、無線通信部22は、従来と異なり、バックアップの要求があった場合に、バックアップ可能かどうか、即ちバックアップ要求を受け入れるかどうかの判断を行い、バックアップ可能である場合は、要求があった無線端末にバックアップ可能である旨の通知を行なう機能を有している。
【0065】
バックアップ可能かどうかの判断は、バックアップ対象となる無線端末とアソシエーションした場合に、アソシエーションしている無線端末の数が通信帯域を保証できる範囲内にあるかどうかに基づいて行われる。
【0066】
また、無線通信部22は、バックアップ可能と判断した場合、即ちバックアップ要求を受け入れる場合は、アソシエーションしている無線端末に加え、バックアップ要求を行なった無線端末も登録する。このため、本実施の形態1にかかるアクセスポイントは、二種類の情報保持部、つまりアソシエーション用無線端末情報保持部24と、バックアップ用無線端末情報保持部25とを備えている点でも、従来のアクセスポイントと異なっている。
【0067】
バックアップ要求を行なった無線端末の登録後に、この要求を行なった無線端末からアソシエーションの要求があった場合は、上記図1で示したように、無線通信部22は、この要求を行なった無線端末とアソシエーションを行なう。
【0068】
なお、アソシエーションしている無線端末の登録は、これと通信を行なうために必要な通信パラメーター、例えばアドレス、ID及び暗号キーをメモリから取り出し、これらをアソシエーション用無線端末情報保持部24に記憶させることによって行なわれる。同様に、バックアップ要求をしている無線端末の登録は、これと通信を行なうために必要な通信パラメーターをメモリから取り出し、これらをバックアップ用無線端末情報保持部25に記憶させることによって行なわれる。
【0069】
また、アソシエーション用無線端末情報保持部24及びバックアップ用無線端末情報保持部25には、各無線端末から送信された信号の通信品質に関する情報(無線品質情報)も記憶される。
【0070】
続いて、本発明の実施の形態1にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントにおけるアソシエーション処理について説明する。なお、以下の説明においては、適宜図1〜図3を参照する。
【0071】
先ず、アソシエーション処理における無線端末1の動作について説明する。図4は、アソシエーション処理における本発明の実施の形態1にかかる無線端末の動作を示すフロー図である。
【0072】
図4に示すように、最初に、アクセスポイント2a及び2bからビーコンフレーム5a及び5bが送信されると、無線端末1において、ステップS1〜S7が実施され、アソシエーション対象として選択されたアクセスポイント2aとの間でデータ通信が行われる。ステップS1〜S7は、従来例の図22で示したステップS131〜S137と同様のステップである。
【0073】
次に、無線端末1において、通信部12は、バックアップ機能を使用するかどうかの判断を行なう(ステップS8)。なお、バックアップ機能を使用するかどうかは、無線端末1をネットワークに接続する際に、予め利用者によって設定されている。利用者がバックアップ機能を使用すると設定していた場合は、ステップS8において、通信部12はバックアップ機能を使用すると判断する。
【0074】
バックアップ機能を使用しないと判断した場合は、ここで無線端末1における処理は終了する。バックアップ機能を使用すると判断した場合は、更に、通信部12は、接続可能なアクセスポイントが存在するかどうかを判断する(ステップS9)。なお、接続可能なアクセスポイントが存在するかどうかは、無線端末1が第1のアクセスポイントとの通信で使用していない他のチャンネル帯域のビーコンフレームを受信しているかどうかによって判断する。
【0075】
接続可能なアクセスポイントが存在しないと判断する場合は、この場合も無線端末1における処理は終了する。一方、接続可能なアクセスポイントが存在すると判断する場合は、通信部12は、検出部13から通知された検出結果に基づいて、第1のアクセスポイント以外の接続可能なアクセスポイントから送信されたビーコンフレームの通信状態を比較して、第2のアクセスポイントを選択する(ステップS10)。本実施の形態1では、アクセスポイント2bが選択されている。
【0076】
次に、通信部12は、第2のアクセスポイントとして選択したアクセスポイント2bに、バックアップ信号7としてバックアップ・リクエスト・フレームを送信する(ステップS11)。更に、通信部12は、アクセスポイントからバックアップ・リクエスト・フレームの応答として送信されたバックアップ信号7を受信すると、このバックアップ信号7がバックアップ・レスポンス・フレームであるかどうかを判断する(ステップS12)。
【0077】
受信したバックアップ信号7がバックアップ・レスポンス・フレームであると判断した場合は、通信部12は、アクセスポイント2bと通信を行なうために必要な情報をバックアップ用アクセスポイント情報保持部14に保持させて、アクセスポイント2bをバックアップ用アクセスポイントとして登録する(ステップS13)。
【0078】
一方、受信したバックアップ信号7がバックアップ・レスポンス・フレーム以外のフレームであると判断した場合、又は一定時間の間にバックアップ信号7を受信しなかった場合は、通信部12は、選択したアクセスポイント2bをリストから削除し(ステップS14)、再度ステップS9からの処理を行なう。
【0079】
次に、アソシエーション処理におけるアクセスポイントにおける動作について説明する。図5は、アソシエーション処理における本発明の実施の形態1にかかるアクセスポイントの動作を示すフロー図である。
【0080】
図5に示すように、最初に、アクセスポイント2a及び2bにおいて、各アクセスポイントの無線通信部22が、それぞれビーコンフレーム5a及び5bを送信する(ステップS21)。次に、各アクセスポイントの無線通信部22は、無線端末1から送信されたアソシエーション・リクエスト・フレームを受信したかどうか判断する(ステップS22)。
【0081】
無線通信部22が、無線端末1からのアソシエーション・リクエスト・フレームを受信したと判断したアクセスポイント(本実施の形態1においてはアクセスポイント2a)においては、ステップS23〜S27が実行される。ステップS23〜S27は、従来例の図22で示したステップS123〜S127と同様のステップである。
【0082】
一方、無線通信部22がアソシエーション・リクエスト・フレームを受信していないと判断したアクセスポイントにおいては、無線通信部22は、バックアップ・リクエスト・フレームを受信したかどうかを判断する(ステップS28)。
【0083】
無線通信部22がバックアップ・リクエスト・フレームを受信したと判断したアクセスポイント(本実施の形態1においてはアクセスポイント2b)においては、無線通信部22は、バックアップ要求を受け入れるかどうかを判断する(ステップS29)。
【0084】
バックアップ要求を受け入れる場合は、無線通信部22は、無線端末1に対してバックアップ・レスポンス・フレームを送信する(ステップS30)。更に、この場合、無線通信部22は、バックアップ用無線端末情報保持部25に、バックアップした無線端末1と通信を行なうための情報を保持させて、無線端末1をバックアップ対象として登録する(ステップS31)。
【0085】
一方、バックアップ要求を受け入れない場合は、無線通信部22は、無線端末1に対して、ディオーセンティケーション・フレームを送信する(ステップS27)。
【0086】
次に、本発明の実施の形態1にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントの切替処理における動作について説明する。図6は、本発明の実施の形態1にかかる無線LANシステムの切替処理における動作を示すフロー図である。なお、以下の説明においても、適宜図1〜図3を参照する。
【0087】
図6に示すように、先ず、無線端末1において、通信部12が、検出部13の検出結果から、アソシエーションしているアクセスポイントとのデータ通信において、通信品質の劣化及び障害のうち少なくとも一方が発生していると判断することにより(ステップS51)、切替処理が始まる。
【0088】
次に、通信部12は、バックアップ用アクセスポイント情報保持部15に記憶されている情報を、アソシエーション用アクセスポイント情報保持部14に記憶させて、バックアップ用として登録している第2のアクセスポイントを第1のアクセスポイントとして登録し直す(ステップS52)。
【0089】
次いで、通信部12は、新たに第1のアクセスポイントとなった第2のアクセスポイントとの間でデータ通信を行なう(ステップS53)。更に、通信品質の劣化や障害が発生していたアクセスポント(前第1のアクセスポイント)に関する情報をアソシエーション用アクセスポイント情報保持部14から消去する(ステップS54)。その後、新たにバックアップするアクセスポイントを再検索するため、図4で示されたステップS8〜S14が実施される(ステップS55)。
【0090】
バックアップ用として登録された第2のアクセスポイント(アクセスポイント2b)においては、無線通信部22は、バックアップしている無線端末1から送信されたデータ信号を受信すると(ステップS41)、バックアップ用無線端末情報保持部25に記憶されている情報を、アソシエーション用無線端末情報保持部24に記憶させて、バックアップ対象として登録している無線端末1をアソシエーション対象として登録し直す(ステップS42)。
【0091】
次に、有線通信部26は、有線LAN3へ無線端末1がアソシエーションされたことを通知する(ステップS43)。これにより、切替処理が終了する。その後、有線通信部26は、新たにアソシエーション対象となった無線端末から送信されたデータ信号を、有線LANへ送信する(ステップS44)。
【0092】
このように、本実施の形態1では、通信品質の劣化や障害が発生する前に、次にアソシエーションする第2のアクセスポイントとの間でアソシエーションした場合の準備を行なっている。このため、第1のアクセスポイントとの間で通信品質の劣化や障害が発生した場合でも、即座に第2のアクセスポントとデータ通信を行なえる。よって、本実施の形態1にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントを用いれば、データ遅延が少なく効率の良い切替処理を行なうことができ、スループットの低下を抑制することができる。また、このことから、本実施の形態1にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントは、リアルタイムのデータ通信や、高い信頼性が要求されるデータ通信に対して、特に有用である。
【0093】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2にかかる無線LANシステム、無線端末、アクセスポイントについて、図7及び図8を参照しながら説明する。最初に、本発明の実施の形態2にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントの構成について説明する。
【0094】
本実施の形態2においては、無線端末は、実施の形態1で示した機能に加え、他の無線端末をブリッジとして用いてアクセスポイントにアソシエーションする機能を有しており、この点で実施の形態1と異なっている。それ以外の点では、本実施の形態2にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントは、実施の形態1と同様である。本明細書においてブリッジとは、任意の無線端末がアクセスポイントにアソシエーションする場合の中継点をいう。
【0095】
具体的には、無線端末の通信部は、アソシエーション用として登録している第1のアクセスポイントと、バックアップ用として登録している第2のアクセスポイントとを特定する情報(以下「アクセスポイント情報」という。)を、他の無線端末の要求に応じて通知する機能を有している。
【0096】
また、無線端末の通信部は、第2のアクセスポイントを選択しなかった場合(例えばバックアップ機能を使用しないと判断した場合、バックアップ用の第2のアクセスポイントが存在しないと判断した場合)や、第2のアクセスポイントがバックアップ要求を受け入れなかった場合に、無線LANシステムの有効エリア内に存在する複数の他の無線端末のなから、第1のアクセスポイント以外のアクセスポイントへのブリッジとなる無線端末を検索する機能も有している。
【0097】
更に、無線端末の通信部は、検索の結果、ブリッジとなる他の無線端末を特定した場合は、第1のアクセスポイントとの間で通信品質の劣化や障害が発生したときに、この特定された他の無線端末を介して、第1のアクセスポイント以外のアクセスポイントとアソシエーションする機能を有している。
【0098】
図7は、本発明の実施の形態2にかかる無線LANシステムの構成を示す図である。図7に示すように、無線端末31aは、第1のアクセスポイントとしてアクセスポイント32aを選択し、これとの間でアソシエーション信号36aの送受信を行なって、これにアソシエーションしている。また、無線端末31aは第2のアクセスポイントとしてアクセスポイント32bを選択し、これとの間でバックアップ信号37の送受信を行なっているが、バックアップ要求が拒否されている。
【0099】
このため、無線端末31aは、ブリッジとなる無線端末の検索を行なっている。無線端末31aによるブリッジとなる無線端末の検索は、先ず、無線端末31aの通信部が、無線LANシステムの有効エリア内に存在する複数の他の無線端末に対して、アクセスポイント情報の通知要求及びブリッジ可能かどうかの問合せを行なうことによって行なわれる。
【0100】
次いで、無線端末31aの通信部は、複数の他の無線端末から送信されたアクセスポイント情報とブリッジ可能かどうかの判断結果に基づいて、第2のアクセスポイントとして選択したアクセスポイントにアソシエーションしている無線端末であって、ブリッジ可能と判断した無線端末を、ブリッジとなる他の無線端末として特定する。なお、本実施の形態2では、無線端末31bがブリッジとなる無線端末として特定されている。
【0101】
この後、無線端末31aの通信部は、特定した無線端末31bに対してブリッジ信号38を送信して、ブリッジ要求を行なっている。よって、無線端末31aとアクセスポイント32aとの間で通信品質の劣化や障害が発生した場合は、無線端末31aと31bとの間でデータ信号39の送受信が行なわれ、無線端末31aは無線端末31bを介してアクセスポイント32b又は無線端末31bがバックアップ用として登録しているアクセスポイント(図示せず)にアソシエーションする。
【0102】
なお、図7の例では、無線端末31a及び31bの両方が、ブリッジとして利用できる無線端末を検索する機能とアクセスポイント情報を送信する機能とを有している。従って、無線端末31bが無線端末31aに対してブリッジ要求することも可能である。また、本実施の形態2においては、一部の無線端末のみが、ブリッジとして利用できる無線端末を検索する機能又はアクセスポイント情報を送信する機能を有した態様や、一部の無線端末のみが両機能を有した態様であっても良い。
【0103】
図7において、35a及び35bは、アクセスポイント32a及び32bのそれぞれから送信されるビーコンフレームである。無線端末31bは、第1のアクセスポイントとしてアクセスポイント32bを選択し、これとの間でアソシエーション信号36bの送受信を行なって、これにアソシエーションしている。
【0104】
図7の例では、無線端末及びアクセスポイントはそれぞれ二つ(無線端末31a及び31b、アクセスポイント32a及び32b)が示されているが、本実施の形態2においても無線端末及びアクセスポイントの数は限定されるものではない。
【0105】
次に、本発明の実施の形態2にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントの動作について説明する。なお、以下の説明においては、適宜図7を参照する。
【0106】
本実施の形態2にかかる無線LANシステムにおいても、実施の形態1と同様に、各アクセスポイントからビーコンフレームが送信され、これを受信した各無線端末において、第1のアクセスポイントの選択が行なわれ、更に第1のアクセスポイントへのアソシエーションが行なわれる。また、実施の形態1と同様に、各無線端末は第2のアクセスポイントの選択及びバックアップ要求を行なうが、各無線端末において、第2のアクセスポイントを選択できなかった場合やバックアップ要求が受け入れられなかった場合、例えば図4で示したステップS8、S9及びS12で「NO」と判断された場合に図8に示す処理が行われる。
【0107】
図8は、ブリッジ要求を行なう本発明の実施の形態2にかかる無線端末の動作を示すフロー図である。図8に示すように、先ず、無線端末31aにおいて、アクセスポイント32bを第2のアクセスポイントとして選択できなかった場合や、アクセスポイント32bにおいてバックアップ要求が受け入れられなかった場合は、無線端末31aの通信部は、無線LANシステムの有効エリア内に存在する複数の他の無線端末に対して、アクセスポイント情報の通知要求及びブリッジ可能かどうかの問合せを行なう(ステップS61)。
【0108】
次に、無線端末31aの通信部は、他の無線端末から送信されたアクセスポイント情報とブリッジ可能かどうかの判断とに基づいて、ブリッジとして利用できる他の無線端末の検索を行なう(ステップS62)。
【0109】
検索の結果、ブリッジとして利用できる他の無線端末を特定できなかった場合は処理を終了する。一方、ブリッジとして利用できる他の無線端末31bを特定できた場合は、無線端末31aの通信部は、特定した他の無線端末31bに対して、ブリッジ信号38を送信して、ブリッジ要求を行なう(ステップS63)。
【0110】
次に、無線端末31aの通信部は、バックアップ用アクセスポイント情報保持部に、特定した他の無線端末31bと通信を行なうのに必要な通信パラメータ等の情報を保持させて、特定した他の無線端末31bをブリッジ無線端末として登録する(ステップS64)。これによりブリッジ処理が終了する。
【0111】
その後、無線端末31aと、無線端末31aがアソシエーションしているアクセスポイント32bとの間で通信品質の劣化や障害が発生した場合は、無線端末31aとブリッジとなる無線端末31bとの間でデータ信号39の送受信が行なわれる。このため、無線端末31aは、無線端末31bを介して、アクセスポイント32bにアソシエーションすることができる。
【0112】
このように、本実施の形態2では、バックアップとなる第2のアクセスポイントが見つからない場合であっても、無線端末は、アソシエーションしているアクセスポイントとの間で通信品質の劣化や障害が発生したときに、他の無線端末を介して、即座にアクセスポイントとデータ通信を行なうことができる。このことから、本実施の形態2にかかる無線LANシステムを用いれば、システムの信頼性を高めることが出来ると言える。
【0113】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3にかかる無線LANシステム、無線端末、アクセスポイントについて図9及び図10を参照しながら説明する。最初に、本発明の実施の形態2にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントの構成について説明する。
【0114】
本実施の形態3においては、無線端末は、第2のアクセスポイントをバックアップ用アクセスポイントとして登録した後に、第3のアクセスポイントから送信されたビーコンフレームの通信状態が、第2のアクセスポイントから送信されたビーコンフレームの通信状態よりも優れていると判断した場合に、第3のアクセスポイントをバックアップ用アクセスポイントとして登録する機能を有しており、この点で実施の形態1と異なっている。それ以外の点では、本実施の形態3にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントは、実施の形態1と同様である。
【0115】
図9は、本発明の実施の形態3にかかる無線LANシステムの構成を示す図である。図9に示すように、無線端末41の通信部は、最初に各ビーコンフレーム(45a〜45c)を受信したときは、ビーコンフレームは45a、45b、45cの順で通信状態が優れていると判断している。このため、無線端末41の通信部は、アクセスポイント42a(第1のアクセスポイント)にアソシエーションしてデータ通信を行い、アクセスポイント42b(第2のアクセスポイント)との間でバックアップ信号48の送受信を行なってこれをバックアップ用アクセスポイントとして登録している。
【0116】
しかしながら、無線端末41の通信部は、この後にアクセスポイント(第3のアクセスポイント)42cからのビーコンフレーム45cを受信し、ビーコンフレーム45bの通信状態よりもビーコンフレーム45cの通信状態の方が優れていると判断している。
【0117】
このため、無線端末41の通信部は、アクセスポイント42cとの間でバックアップ信号49の送受信を行い、アクセスポイント42bに代えてアクセスポイント42cをバックアップ用アクセスポイントとして登録している。
【0118】
なお、図9の例では、無線端末は一つ(無線端末41)、アクセスポイントは三つ(アクセスポイント42a、42b及び42c)が示されているが、本実施の形態3においても無線端末及びアクセスポイントの数は限定されるものではない。
【0119】
次に、本発明の実施の形態3にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントの動作について説明する。なお、以下の説明においては、適宜図9を参照する。
【0120】
図10は、バックアップ用アクセスポイントの更新処理における本発明の実施の形態3にかかる無線端末の動作を示すフロー図である。図10に示す処理は、実施の形態1において説明した図3のステップS1〜S13が終了してから行なわれる。
【0121】
図10に示すように、最初に、無線端末41の通信部により、第3のアクセスポイントであるアクセスポイント42cから送信されたビーコンフレーム45bが受信され、受信されたビーコンフレーム45b及び45cの通信状態が検出部により検出される(ステップS71)。なお、図9及び図10の例では、第3のアクセスポイントは一つであるが、本実施の形態3において第3のアクセスポイントの数は限定されるものではない。
【0122】
次に、無線端末41の通信部は、検出部による上記検出結果とバックアップ用アクセスポイント情報保持部に保持されている無線品質情報とに基づいて、アクセスポイント42bからのビーコンフレーム45bの通信状態と、アクセスポイント42cからのビーコンフレーム45cの通信状態とを比較する(ステップS72)。
【0123】
比較の結果、ビーコンフレーム45bの通信状態がビーコンフレーム45cの通信状態よりも優れている場合は、無線端末41の通信部は、処理を終了する。一方、ビーコンフレーム45cの通信状態がビーコンフレーム45bの通信状態よりも優れている場合は、無線端末41の通信部は、アクセスポント42cに対して、バックアップ信号49としてバックアップ・リクエスト・フレームを送信する(ステップS73)。
【0124】
次に、無線端末41の通信部は、このバックアップ・リクエスト・フレームの応答としてアクセスポイント42cから送信されたバックアップ信号49が、バックアップ・レスポンス・フレームであるかどうかを判断する(ステップS74)。
【0125】
判断の結果、バックアップ・レスポンス・フレーム以外のフレームであった場合は、無線端末41の通信部は処理を終了する。一方、バックアップ・レスポンス・フレームであった場合は、無線端末41の通信部は、アクセスポイント45cとの通信に必要な通信パラメータをメモリから取り出し、これらをバックアップ用アクセスポイント情報保持部に記憶させて、アクセスポイント45cをバックアップ用アクセスポイントとして登録する(ステップS75)。これにより更新処理が終了する。
【0126】
このように、本実施の形態3では、バックアップ用のアクセスポイントの登録を行なった後に、これよりも通信状態の優れたアクセスポイントが見つかった場合は、これをバックアップ用のアクセスポイントとして登録することができる。このため、本実施の形態3にかかる無線LANシステムを用いれば、システムの信頼性を高めることが出来ると言える。
【0127】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4にかかる無線LANシステム、無線端末、アクセスポイントについて、図11〜図13を参照しながら説明する。最初に、本発明の実施の形態4にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントの構成について説明する。
【0128】
本実施の形態4においては、アクセスポイントは、実施の形態1で示した機能に加え、有線LANとの間及び無線端末との間のうち少なくとも一方で障害が発生したと判断した場合に、障害の発生を無線端末に通知する機能を有しており、この点で実施の形態1と異なっている。なお、障害が発生しているかどうかの判断には、実施の形態1で述べた判断基準が用いられる。
【0129】
また、本実施の形態4において、無線端末は、実施の形態1で示した機能に加え、この通知に基づいて、バックアップ用アクセスポイントとして登録している第2のアクセスポイントにアソシエーションする機能を有しており、この点でも実施の形態1と異なっている。
【0130】
図11は、本発明の実施の形態4にかかる無線LANシステムの構成を示す図である。図11に示すように、アクセスポイント52aの有線通信部により、有線回線品質検出部の検出結果に基づいて、アクセスポイント52aと有線LAN53とを接続する有線回線54aにおいて障害が発生していると判断されている。このため、アクセスポイント52aの無線通信部により、有線回線障害通知信号59が無線端末51a及び51bに送信されており、無線端末51a及び51bには有線回線54aにおいて障害が発生していることが通知されている。
【0131】
なお、無線端末51bは、第1のアクセスポイントとしてアクセスポイント52aを選択し、これとの間でアソシエーション信号55の送受信を行なって、これにアソシエーションしている。また、無線端末51bは、第2のアクセスポイントとしてアクセスポイント52bを選択し、これとの間でバックアップ信号57bの送受信を行なって、これをバックアップ用アクセスポイントとして登録している。
【0132】
更に、無線端末51aは、第2のアクセスポイントとしてアクセスポイント52aを選択し、これとの間でバックアップ信号57aの送受信を行なって、これをバックアップ用アクセスポイントとして登録している。無線端末51aは、図示していない別のアクセスポイントにアソシエーションしている。
【0133】
また、アクセスポイント52aの無線通信部により、無線回線品質検出部の検出結果に基づいて、アクセスポイント52aと無線端末51bとの間で通信品質の劣化及び障害のうち少なくともいずれかが発生していると判断された場合は、無線回線障害通知信号60が無線端末51bに送信され、無線端末51bには通信品質の劣化及び障害のうち少なくともいずれかが発生していることが通知される。
【0134】
なお、有線回線における障害の発生が通知される無線端末は、図11の例では、アクセスポイント52aにアソシエーションしている無線端末51aと、アクセスポイント52aをバックアップ用アクセスポイントとして登録している無線端末51bとの両方であるが、これに限定されず、一方だけでも良い。
【0135】
また、無線回線における障害の発生が通知される無線端末は、図11の例では、アクセスポイント52aにアソシエーションしている無線端末51aだけであるが、これに限定されるものではない。この場合は、両方に通知しても良いし、どちらか一方にだけ通知しても良い。更に、無線回線及び有線回線を問わず、任意に選択したエリアに存在する全ての無線端末に、障害の発生を通知するようにしても良い。
【0136】
また、アソシエーションしているアクセスポイント52aから上記の通知を受けた無線端末51bの通信部は、アクセスポイント52aとの間でディスアソシエーション信号56の送受信を行なって、アソシエーションの中止を行なっている。更に、同時に、無線端末51bの通信部は、アクセスポイント52bとの間でデータ信号58の送受信を行なって、これにアソシエーションしている。
【0137】
なお、バックアップ用として登録している第2のアクセスポイントから上述した通知を受けた場合は、無線端末51aの通信部は、再度第2のアクセスポイントの検索を行なう。また、第1及び第2のアクセスポイント以外のアクセスポイントから上述した通知を受けた場合は、無線端末51aの通信部は、この通知を行なったアクセスポイントを除外して、第1及び第2のアクセスポイントの選択を行なう。
【0138】
図11の例では、無線端末及びアクセスポイントは二つ(無線端末51a及び51b、アクセスポイント52a及び52b)が示されているが、本実施の形態4においても無線端末及びアクセスポイントの数は限定されるものではない。
【0139】
次に、本発明の実施の形態4にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントの動作について説明する。なお、以下の説明においては、適宜図11を参照する。
【0140】
先ず、アクセスポイントにおける動作について説明する。図12は、障害通知処理における本発明の実施の形態4にかかるアクセスポイントの動作を示すフロー図である。図12に示すように、アクセスポイント52aにおいて、最初に、有線通信部が、有線回線品質検出部の検出結果に基づいて、有線LAN53に障害50が発生しているかどうかの判断を行なう(ステップS81)。有線LAN53に障害50が発生していると判断した場合は、有線通信部は、無線通信部に無線端末への有線回線障害通知信号59の発信を行なわせる(ステップS82)。
【0141】
一方、有線LAN53に障害50が発生していないと判断した場合は、無線通信部が、無線回線品質検出部の検出結果に基づいて、アソシエーションしている無線端末との間で通信品質の劣化及び障害のうち少なくともいずれかが発生しているかどうかの判断を行なう(ステップS83)。
【0142】
無線端末との間で通信品質の劣化及び障害のうち少なくともいずれかが発生してないと判断した場合は、処理を終了する。一方、無線端末との間で通信品質の劣化及び障害のうち少なくともいずれかが発生していると判断した場合は、無線通信部は、この無線端末へ無線回線障害通知信号60を発信する(ステップS84)。
【0143】
次に、無線端末における動作について説明する。図13は、障害通知処理における本発明の実施の形態4にかかる無線端末の動作を示すフロー図である。図13に示すように、アクセスポイントからの通知を受けると、無線端末51a及び51bの通信部は、この通知がアソシエーションしている第1のアクセスポイントから送信されたのかどうかを判断する(ステップS85)。
【0144】
例えば、通知を行なったアクセスポイントがアクセスポイント52aである場合は、無線端末51bはアクセスポイント52aにアソシエーションしているため、無線端末51bの通信部は第1のアクセスポイントからの送信であると判断する。
【0145】
この後、無線端末51bの通信部は、バックアップ用アクセスポイントとして登録しているアクセスポイント52bにデータ信号58を送信して、アソシエーションするアクセスポイントを変更し(ステップS86)、アクセスポイント52bとの間でデータ通信を行なう(ステップS87)。なお、同時に、無線端末51bの通信部は、アソシエーションしているアクセスポイント52aに対しては、ディスアソシエーション信号56を送信して、アソシエーションの中止を行なっている。
【0146】
次に、無線端末51bの通信部は、アクセスポイント52bに関する情報を、バックアップ用アクセスポイント情報保持部から消去し、代わりにアソシエーション用アクセスポイント情報保持部に記憶させる(ステップS88)。更に、無線端末51bの通信部は、図4で示したS8〜S14を実施して、バックアップ用アクセスポイントの再検索を行なう(ステップS89)。
【0147】
一方、無線端末51aは、アクセスポイント52aにアソシエーションしていないため、無線端末51aの通信部は第1のアクセスポイントからの送信ではないと判断する。
【0148】
この後、無線端末51aの通信部により、アクセスポイント52aがバックアップ用アクセスポイントとして登録している第2のアクセスポイントであるかどうかの判断が行なわれる(ステップS90)。アクセスポイント52aが第2のアクセスポイントでなければ処理は終了するが、アクセスポイント52aは第2のアクセスポイントであるため、上記ステップS88〜S89が実施される。
【0149】
このように、本実施の形態4にかかる無線LANシステムでは、無線端末は、アクセスポイントからの障害等の通知を受信することができるため、バックアップしているアクセスポイントへの切替処理を、効率良く行なうことができる。
【0150】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5にかかる無線LANシステム、無線端末、アクセスポイントについて図14及び図15を参照しながら説明する。最初に、本発明の実施の形態5にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントの構成について説明する。
【0151】
本実施の形態5においては、無線端末は、第1のアクセスポイントに代えて第2のアクセスポイントにアソシエーションする場合に、第2のアクセスポイントに対して第1のアクセスポイントの状況確認を要求する機能を有しており、この点で実施の形態1にかかる無線端末と異なっている。
【0152】
また、本実施の形態5においては、アクセスポイントは、無線端末から状況確認の要求を受けた場合に、有線回線と有線LANとを介して、要求を行なった無線端末がアソシエーションしている第1のアクセスポイントに状況確認を行なう機能を有しており、この点で実施の形態1にかかるアクセスポイントと異なっている。
【0153】
更に、アクセスポイントは、状況確認の結果を、状況確認を要求した無線端末と、状況確認の対象となった第1のアクセスポイントにアソシエーションしている無線端末とに送信する機能も有しており、この点でも実施の形態1にかかるアクセスポイントとも異なっている。
【0154】
図14は、本発明の実施の形態5にかかる無線LANシステムの構成を示す図である。図14に示すように、無線端末61a及び61bは、アクセスポイント62aを第1のアクセスポイントとして選択している。65a及び65bは、無線端末61a及び61bとアクセスポイント62aとの間で送受信されるアソシエーション信号である。
【0155】
更に、無線端末61aは、アクセスポイント62bを第2のアクセスポイントとして選択し、これとの間でバックアップ信号66の送受信を行い、これをバックアップ用アクセスポイントとして登録している。なお、無線端末61bは、図示していない別のアクセスポイントをバックアップ用アクセスポイントとして登録している。
【0156】
また、無線端末61aの通信部は、アクセスポイント62aから送信されたデータ信号に障害が発生していると判断している。このため、無線端末61aの通信部は、アソシエーション対象をアクセスポイント62aから62bへと切り替える切替処理を行なうと共に、アクセスポイント62bに対して状況確認要求信号68を送信して、アクセスポイント62aの状況確認を要求している。なお、67は、無線端末61aとアクセスポイント62bとの間で送受信されるデータ信号である。
【0157】
アクセスポイント62bの無線通信部は、状況確認要求信号を受信すると、アクセスポイント62bの有線通信部にアクセスポイント62aの状況確認を行なわせる。アクセスポイント62bの有線通信部は、有線回線64b、有線LAN63及び有線回線64aを介して、状況問い合わせ信号70をアクセスポイント62aに送信する。
【0158】
アクセスポイント62aの有線通信部は状況問い合わせ信号70を受信すると、アクセスポイントの無線通信部に、状況問い合わせ信号70を受信した旨を通知する。この通知に対して、アクセスポイント62aの無線通信部は、無線端末61aで通信品質の劣化又は障害が発生したと判断された理由、例えば、無線通信部における故障の発生、電波障害の発生等を、応答信号71によって回答する。応答信号71は、アクセスポイント62aの有線通信部によってアクセスポイント62bに向けて送信される。
【0159】
応答信号71がアクセスポイント62bの有線通信部で受信されると、アクセスポイント62bの無線通信部は、状況確認を要求した無線端末61aと、アクセスポイント62aにアソシエーションしている他の無線端末61bとに、状況確認応答信号69を送信する。
【0160】
図14の例では、無線端末及びアクセスポイントは二つ(無線端末61a及び61b、アクセスポイント62a及び62b)が示されているが、本実施の形態5においても無線端末及びアクセスポイントの数は限定されるものではない。
【0161】
次に、本発明の実施の形態5にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントの動作について説明する。図15は、本発明の実施の形態5にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントの動作を示すフロー図である。なお、以下の説明においては、適宜図14を参照する。
【0162】
図15に示すように、無線端末61aにおいて、通信部は、アクセスポイント62aとの間のデータ通信において通信品質の劣化や障害が発生していると判断すると、バックアップ用アクセスポイントとして登録しているアクセスポイント62bにデータ信号67を送信する(ステップS91)。
【0163】
次に、アクセスポイント62bにおいて、無線通信部が、無線端末61aからのデータ信号を受信すると(ステップS94)、有線通信部が、バックアップしていた無線端末61aにアソシエーションされたことを、有線LAN63に通知する(ステップS95)。
【0164】
次いで、無線端末61aにおいて、通信部は、アクセスポイント62bに対して状況確認要求信号68を送信し、アソシエーションしていたアクセスポイント62bの状況確認を要求する(ステップS92)。
【0165】
アクセスポイント62bにおいて、無線通信部が、無線端末61aから状況確認の要求があったと判断した場合は(ステップS96)、有線通信部に、アクセスポイント62aに対する状況問い合わせ信号70を送信させる(ステップS97)。
【0166】
次に、アクセスポイント62aの有線通信部が、状況問い合わせ信号70を受信すると(S100)、アクセスポイント62aの無線通信部は応答信号71を作成し、これを有線通信部に送信させる(ステップS101)。
【0167】
アクセスポイント62bにおいて、有線通信部が応答信号71を受信すると(ステップS98)、無線通信部は無線端末61a及び61bに状況確認応答信号69を送信する(ステップS99)。状況確認応答信号69は、無線端末61a及び61bの各通信部で受信される。
【0168】
なお、アクセスポイント62bにおいて、有線通信部が、任意に設定された時間が経過しても応答信号71を受信せず、応答信号71がタイムアウトした場合は、無線通信部はタイムアウトした旨を状況確認応答信号69によって無線端末61a及び61bに通知する。
【0169】
このように、本実施の形態5によれば、無線端末とアクセスポイントとのデータ通信における通信品質の劣化や障害の発生原因を把握することができる。このため、無線LANシステムの保守や運用を容易に行なうことができるため、システムの信頼性を高めることができる。また、把握した発生原因から、アクセスポイントが短時間で回復可能かどうか判断でき、回復が困難である場合は、このアクセスポイントが第1のアクセスポイント又は第2のアクセスポイントとして選択されないようにしてシステムの信頼性を高めることもできる。
【0170】
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6にかかる無線LANシステム、無線端末、アクセスポイントについて、図16〜図18を参照しながら説明する。最初に、本発明の実施の形態6にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントの構成について説明する。
【0171】
本実施の形態6においては、アクセスポイントは、実施の形態1で示した機能に加え、有線LANとの間で障害が発生したと判断した場合に、無線端末との通信を停止し、他のアクセスポイントと無線によって通信を行なう機能を有しており、この点で実施の形態1と異なっている。
【0172】
図16は、本発明の実施の形態6にかかるアクセスポイントの構成を示す図である。図16に示すように、本実施の形態6にかかるアクセスポイントも、実施の形態1と同様に、アンテナ81、無線通信部82、無線回線品質検出部83、有線通信部86及び有線回線品質検出部87を有している。
【0173】
また、本実施の形態6にかかるアクセスポイントにおいて、有線通信部86は、実施の形態4と同様に、有線回線品質検出部87の検出結果に基づいて、有線LANとの間において障害が発生しているかどうかの判断を行なう。また、有線通信部86によって障害が発生していると判断された場合は、無線通信部82は、実施の形態4と同様に、有線回線障害通知信号を送信して、無線端末に障害が発生していることを通知する。
【0174】
なお、本実施の形態6にかかる無線端末は、実施の形態4にかかる無線端末と同様のものであり、アクセスポイントからの通知に基づいて、バックアップ用アクセスポイントとして登録している第2のアクセスポイントにアソシエーションする。
【0175】
但し、本実施の形態6にかかるアクセスポイントは、AP/STA(Access Point/Station)切替判定部90を有しており、この点で実施の形態1及び4にかかるアクセスポイントと異なっている。AP/STA切替判定部90は、有線回路品質検出部87の検出結果から有線通信部86によって障害が発生していると判断された場合や、障害が復旧された場合に、無線通信部82に対して、AP/STA切替指示信号91を出力する機能を有している。
【0176】
AP/STA切替指示信号91は、無線通信部82に対して動作モードの切替を指示するための信号である。例えば、障害が発生している場合は、無線通信部82に対して、無線端末の通信部と同様の動作を行なう旨のAP/STA切替指示信号91が出力される。この場合、AP/STA切替指示信号91を受信した無線通信部82は、無線端末の通信部と同様の動作を行なう。具体的には、AP/STA切替指示信号91を受信すると、無線通信部82はビーコンフレームの送信や、無線端末とのデータ通信を停止する。
【0177】
更に、無線通信部82は、無線端末の通信部と同様に、アソシエーションする第1のアクセスポイントを選択し、このアクセスポイントにアソシエーション信号を送信する。アソシエーションが認められた場合は、このアクセスポイントとの通信に必要な通信パラメーターをメモリから取り出し、これらをアソシエーション用AP/STA情報保持部84に記憶させる。
【0178】
また、無線通信部82は、無線端末の通信部と同様に、バックアップ用の第2のアクセスポイントを選択し、バックアップ信号を送信してバックアップ要求も行なう。バックアップ要求が受け入れられた場合は、このアクセスポイントとの通信に必要な通信パラメーターをメモリから取り出し、これらをバックアップ用AP/STA情報保持部85に記憶させる。
【0179】
なお、アソシエーション用AP/STA情報保持部84は、アクセスポイントが無線端末として動作しない場合においては、図3で示したアソシエーション用無線端末情報保持部として機能する。また、バックアップ用AP/STA情報保持部85も、アクセスポイントが無線端末として動作しない場合においては、図3で示したバックアップ用無線端末情報保持部として機能する。
【0180】
一方、AP/STA切替判定部90が、有線回路品質検出部の検出結果に基づいて障害が復旧したと判断した場合は、無線通信部82に対して、アクセスポイントの無線通信部として動作を行う旨のAP/STA切替指示信号91が出力される。この場合は、図16に示すアクセスポイントは、通常のアクセスポイントとしての動作を行なう。
【0181】
図17は、本発明の実施の形態6にかかる無線LANシステムの構成を示す図であり、図17(a)はアクセスポイントにおいて障害が発生した時点での状態を示しており、図17(b)は障害が発生していると判断したアクセスポイントが無線端末として動作している状態を示している。
【0182】
図17(a)に示すように、本発明の実施の形態6にかかる無線LANシステムは、アクセスポイント72a及び72bと、無線端末71a及び71bとで構成されている。アクセスポイント72a及び72bは、図16で示したアクセスポイントと同様のものであり、それぞれ有線回線74a及び74bによって有線LAN73に接続されている。
【0183】
また、図17(a)に示すように、無線端末71a及び71bは、アクセスポイント72aを第1のアクセスポイントとして選択し、これとの間でそれぞれアソシエーション信号75a及び75bの送受信を行って、アソシエーションしている。更に、無線端末71a及び71bは、アクセスポイント72bを第2のアクセスポイントとして選択し、これとの間でそれぞれバックアップ信号76a及び76bの送受信を行って、これをバックアップ用アクセスポイントとして登録している。
【0184】
なお、93a及び93bはアクセスポイント72aから送信されるビーコンフレームであり、92a及び92bはアクセスポイント72bから送信されるビーコンフレームである。
【0185】
このような状態において、アクセスポイント72aの有線通信部は、アクセスポイント72aと有線LAN73とを接続する有線回線74aに障害78が発生している。このため、アクセスポイント72aの無線通信部により、有線回線障害通知信号77が無線端末71a及び71bに対して送信されている。
【0186】
無線端末71a及び71bの通信部において、有線回線障害通知信号77が受信されると、図17(b)に示すように、無線端末71a及び71bの通信部は、アクセスポイント72bに対してそれぞれデータ信号79a及び79bを送信し、アクセスポイント72bにアソシエーションする。
【0187】
また、障害78が現在も継続している場合は、図17(b)に示すように、アクセスポイント72aにおいては、有線通信部から無線通信部にAP/STA切替指示信号91が出力される。このため、アクセスポイント72aは、無線端末71a及び71bへのデータ信号の送信を停止し、更にビーコンフレーム93a及び93bの送信も停止する。
【0188】
更に、この場合、アクセスポイント72aは、無線端末として動作し、アクセスポイント72bとの間でアソシエーション信号80の送受信を行い、アクセスポイント72bにアソシエーションする。この後、アクセスポイント72aは、障害78を監視し、障害78の復旧が確認された場合は、アクセスポイントとしての動作を再開する。
【0189】
図17の例では、無線端末及びアクセスポイントは二つ(無線端末71a及び71b、アクセスポイント72a及び72b)が示されているが、本実施の形態6においても無線端末及びアクセスポイントの数は限定されるものではない。
【0190】
次に、本発明の実施の形態6にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントの動作について説明する。図18は、本発明の実施の形態5にかかるアクセスポイントの動作を示すフロー図である。なお、以下の説明においては、適宜図16〜図17を参照する。
【0191】
図18に示すように、最初に、アクセスポイント72aにおいて、有線回線品質検出部87の検出結果から、有線通信部86が有線回線74aに障害が発生していると判断すると(ステップS111)、AP/STA切替判定回路90に障害が発生した旨が通知され、AP/STA切替判定部90は、無線通信部82にAP/STA切替指示信号91を出力する(ステップS112)。
【0192】
無線通信部82は、AP/STA切替指示信号91を受信すると、アソシエーションしている無線端末71a及び71bに、有線回線障害通知信号77を送信して、これらとディスアソシエーションを行なう(ステップS113)。なお、バックアップしている無線端末(図示せず)が存在する場合は、この無線端末にも有線回線障害通知信号77を送信する。
【0193】
次に、無線通信部82は、ビーコンフレーム等の送信を中止し、アソシエーションするアクセスポイントを選択し、これとの間でアソシエーション信号80の送受信を行なって、無線端末として動作する(ステップS114)。
【0194】
その後、アクセスポイント72aのAP/STA切替判定部90は、障害78が復旧するまで、有線回線74の通信状態を監視する(ステップS115)。障害が復旧したと判断した場合は、AP/STA切替判定部90は、無線通信部82にAP/STA切替指示信号91を出力し、アクセスポイントとしての動作を再開させる(ステップS116)。
【0195】
この後、アクセスポイント72aにおいてビーコンフレームの送信が再開され、アクセスポイント72aは無線端末にアソシエーションされ、また無線端末のバックアップを行なう(ステップS117)。
【0196】
このように、本実施の形態6によれば、有線回線において障害が発生すると、アクセスポイントは無線端末への信号の送信を停止し、有線回線における障害が復旧するまで無線端末として動作することができる。このため、無線端末が、このアクセスポイントを第1のアクセスポイント又は第2のアクセスポイントとして選択して、アソシエーション信号やバックアップ信号を送信するのが回避される。このことから、本実施の形態6にかかる無線LANシステム、無線端末、アクセスポイントを用いれば、無線LANシステムにおける無駄な処理が行われるの抑制でき、パフォーマンスの低下を防ぐことができる。
【0197】
【発明の効果】
以上のように本発明にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントによれば、無線端末がアソシエーションしているアクセスポイントにおいて障害が発生した場合であっても、無線端末は、即座に、予めバックアップ用アクセスポイントとして登録しているアクセスポイントとデータ通信を行なうことができる。このため、本発明によれば、切替処理の速度を向上でき、データ通信において高い信頼性が要求されるデータを安心して送信及び受信できる。また、保守及び運用が容易な無線LANシステムを提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる無線LANシステムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかる無線端末の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1にかかるアクセスポイントの構成を示す図である。
【図4】アソシエーション処理における本発明の実施の形態1にかかる無線端末の動作を示すフロー図である。
【図5】アソシエーション処理における本発明の実施の形態1にかかるアクセスポイントの動作を示すフロー図である。
【図6】本発明の実施の形態1にかかる無線LANシステムの切替処理における動作を示すフロー図である。
【図7】本発明の実施の形態2にかかる無線LANシステムの構成を示す図である。
【図8】ブリッジ要求を行なう本発明の実施の形態2にかかる無線端末の動作を示すフロー図である。
【図9】本発明の実施の形態3にかかる無線LANシステムの構成を示す図である。
【図10】バックアップ用アクセスポイントの更新処理における本発明の実施の形態3にかかる無線端末の動作を示すフロー図である。
【図11】本発明の実施の形態4にかかる無線LANシステムの構成を示す図である。
【図12】障害通知処理における本発明の実施の形態4にかかるアクセスポイントの動作を示すフロー図である。
【図13】障害通知処理における本発明の実施の形態4にかかる無線端末の動作を示すフロー図である。
【図14】本発明の実施の形態5にかかる無線LANシステムの構成を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態5にかかる無線LANシステム、無線端末及びアクセスポイントの動作を示すフロー図である。
【図16】本発明の実施の形態6にかかるアクセスポイントの構成を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態6にかかる無線LANシステムの構成を示す図であり、(a)はアクセスポイントにおいて障害が発生した時点での状態を示しており、(b)は障害が発生していると判断したアクセスポイントが無線端末として動作している状態を示している。
【図18】本発明の実施の形態5にかかるアクセスポイントの動作を示すフロー図である。
【図19】従来の無線LANシステムの構成を示す図である。
【図20】従来の無線LANシステムで用いられる無線端末の構成を示す図である。
【図21】従来の無線LANシステムで用いられるアクセスポイントの構成を示す図である。
【図22】従来の無線LANシステムにおけるアソシエーション処理の流れを示すフロー図である。
【図23】従来の無線LANシステムにおける切替処理の流れを示すフロー図である。
【符号の説明】
1、31a、31b、41、51a、51b、61a、61b、71a、71b 無線端末
2a、2b、42a、42b、52a、52b、62a、62b、72a、72b アクセスポイント
3、33、43、53、63、73 有線LAN
4、34a、34b、44、54a、54b、54c、64a、64b、74a、74b 有線回線
5a、5b、35a、35b、45a、45b、45c、91a、91b、92a、92b ビーコンフレーム
6、36a、36b、47、55、65a、65b、75a、75b アソシエーション信号
7、37、48、49、57a、57b、66、76a、76b バックアップ信号
38 ブリッジ信号
11 無線端末のアンテナ
12 通信部
13 検出部
14 アソシエーション用アクセスポイント情報保持部
15 バックアップ用アクセスポイント情報保持部
16、39、58、67 データ信号
21、81 アクセスポイントのアンテナ
22、82 無線通信部
23、83 無線回線検出部
24 アソシエーション用無線端末情報保持部
25 バックアップ用無線端末情報保持部
26、86 有線通信部
27、87 有線回線品質検出部
28、88 無線有線LAN間データ
29、89 有線データ
50、78 障害
56 ディスアソシエーション信号
59、77 有線回線障害通知信号
60 無線回線障害通知信号
68 状況確認要求信号
69 状況確認応答信号
70 状況問い合わせ信号
71 応答信号
90 AP/STA切替判定部
91 AP/STA切替指示信号

Claims (16)

  1. 無線端末と、前記無線端末と通信を行なう複数のアクセスポイントとを少なくとも有する無線LANシステムであって、
    前記無線端末は、
    前記複数のアクセスポイントの全部又は一部から送信されたビーコンフレームを受信すると、前記複数のアクセスポイントのなかから、前記ビーコンフレームの通信状態が最も優れている第1のアクセスポイントを選択し、前記第1のアクセスポイントにアソシエーションを行い、
    更に、前記ビーコンフレームの通信状態が次に優れている第2のアクセスポイントを選択し、前記第2のアクセスポイントにバックアップ要求を行い、前記第2のアクセスポイントがバックアップ要求を受け入れた場合に、前記第2のアクセスポイントをバックアップ用アクセスポイントとして登録し、
    前記登録後に、前記第1のアクセスポイントとのデータ通信において通信品質の劣化及び障害のうち少なくとも一方が発生していると判断した場合に、前記第1のアクセスポイントに代えて、バックアップ要求を受け入れた前記第2のアクセスポイントにアソシエーションする無線LANシステム。
  2. 前記無線端末を複数有しており、
    前記無線端末が、
    前記第2のアクセスポイントを選択しなかった場合又は前記第2のアクセスポイントがバックアップ要求を受け入れなかった場合に、複数の他の無線端末のなかから、前記第1のアクセスポイント以外のアクセスポイントへのブリッジとなる無線端末の検索を行い、
    前記ブリッジとなる無線端末を特定できた場合に、前記特定した無線端末にブリッジ要求を行い、
    前記要求後に、前記第1のアクセスポイントとの間のデータ通信において通信品質の劣化及び障害のうち少なくとも一方が発生していると判断した場合に、前記特定した無線端末を介して、前記特定した無線端末がアソシエーションしている第1のアクセスポイント又はバックアップ用アクセスポイントとして登録している第2のアクセスポイントに、アソシエーションする請求項1記載の無線LANシステム。
  3. 前記無線端末が、
    前記第2のアクセスポイントの登録後に第3のアクセスポイントから送信されたビーコンフレームの通信状態が、前記第2のアクセスポイントから送信されたビーコンフレームの通信状態よりも優れていると判断した場合に、
    前記第3のアクセスポイントにバックアップ要求を行い、
    前記第3のアクセスポイントがバックアップ要求を受け入れた場合に、前記第2のアクセスポイントに代えて前記第3のアクセスポイントをバックアップ用アクセスポイントとして登録する請求項1記載の無線LANシステム。
  4. 前記複数のアクセスポイントが、有線回線を介して有線LANと接続され、前記有線LANとの間で障害が発生したと判断した場合、又は前記無線端末との間で通信品質の劣化及び障害のうち少なくともいずれかが発生したと判断した場合に、前記有線LANとの間の障害の発生又は前記無線端末との間の通信品質の劣化及び障害のうち少なくともいずれかの発生を、前記無線端末に通知し、
    前記無線端末が、前記第1のアクセスポイントから前記通知を受けた場合に、前記第1のアクセスポイントに代えて、バックアップ要求を受け入れた前記第2のアクセスポイントにアソシエーションする請求項1記載の無線LANシステム。
  5. 前記無線端末を複数有しており、
    前記無線端末が、前記第1のアクセスポイントに代えて前記第2のアクセスポイントにアソシエーションする場合に、前記第2のアクセスポイントに対して前記第1のアクセスポイントの状況確認を要求し、
    前記複数のアクセスポイントが、有線回線を介して有線LANと接続され、前記状況確認の要求を受けた場合に、前記有線回線と前記有線LANとを介して前記第1のアクセスポイントの状況確認を行い、前記状況確認の結果を、前記状況確認を要求した前記無線端末と前記第1のアクセスポイントにアソシエーションしている無線端末とに送信する請求項1記載の無線LANシステム。
  6. 前記複数のアクセスポイントが、有線回線を介して有線LANと接続され、前記有線LANとの間で障害が発生したと判断した場合に、前記障害の発生を前記無線端末に通知し、前記無線端末とのアソシエーション及びビーコンフレームの送信を停止し、前記障害が発生していない他のアクセスポントと無線通信を行い、
    前記無線端末が、前記第1のアクセスポイントから前記通知を受けた場合に、前記第1のアクセスポイントに代えて、バックアップ要求を受け入れた前記第2のアクセスポイントにアソシエーションする請求項1記載の無線LANシステム。
  7. 複数のアクセスポイントを有する無線LANシステムに用いられる無線端末であって、検出部と、通信部とを少なくとも有し、
    前記検出部は、前記アクセスポイントから送信された信号の通信状態を検出し、検出結果を前記通信部に通知する機能を有し、
    前記通信部は、
    前記複数のアクセスポイントから送信されたビーコンフレームの前記検出部による検出結果に基づいて、前記複数のアクセスポイントのなかから、前記ビーコンフレームの通信状態が最も優れている第1のアクセスポイントを選択し、前記第1のアクセスポイントにアソシエーションを行い、
    更に、前記ビーコンフレームの通信状態が次に優れている第2のアクセスポイントを選択し、前記第2のアクセスポイントにバックアップ要求を行い、前記第2のアクセスポイントがバックアップ要求を受け入れた場合に、前記第2のアクセスポイントをバックアップ用アクセスポイントとして登録し、
    前記登録後に、前記第1のアクセスポイントとのデータ通信において通信品質の劣化及び障害の少なくともいずれか一方が発生していると判断した場合に、前記第1のアクセスポイントに代えて、バックアップ要求を受け入れた前記第2のアクセスポイントにアソシエーションする機能を有する無線端末。
  8. 前記無線LANシステムが当該無線端末以外の他の無線端末を複数有しており、
    前記通信部が、前記第1のアクセスポイントと前記第2のアクセスポイントとを特定する情報を、前記他の無線端末の要求に応じて通知する機能を有している請求項7記載の無線端末。
  9. 前記無線LANシステムが当該無線端末以外の他の無線端末を複数有しており、
    前記通信部が、
    前記第2のアクセスポイントを選択しなかった場合又は前記第2のアクセスポイントがバックアップ要求を受け入れなかった場合に、前記他の無線端末のなかから、前記第1のアクセスポイント以外のアクセスポイントへのブリッジとなる無線端末の検索を行い、
    前記ブリッジとなる無線端末を特定できた場合に、前記特定した無線端末にブリッジ要求を行い、
    前記要求後に、前記第1のアクセスポイントとの間のデータ通信において通信品質の劣化及び障害のうち少なくとも一方が発生していると判断した場合に、前記特定した無線端末を介して、前記特定した無線端末がアソシエーションしている第1のアクセスポイント又はバックアップ用アクセスポイントとして登録している第2のアクセスポイントに、アソシエーションする機能を有している請求項7記載の無線端末。
  10. 前記通信部が、
    前記第2のアクセスポイントの登録後に第3のアクセスポイントから送信されたビーコンフレームの通信状態が、前記第2のアクセスポイントから送信されたビーコンフレームの通信状態よりも優れていると判断した場合に、前記第3のアクセスポイントにバックアップ要求を行い、
    前記第3のアクセスポイントがバックアップ要求を受け入れた場合に、前記第2のアクセスポイントに代えて前記第3のアクセスポイントをバックアップ用アクセスポイントとして登録する機能を有している請求項7記載の無線端末。
  11. 前記複数のアクセスポイントが、有線回線を介して有線LANと接続され、又前記有線LANとの間及びアソシエーションしている無線端末との間のうち少なくとも一方で障害が発生していると判断した場合に、前記障害の発生を前記無線端末に通知する機能を有しており、
    前記通信部が、前記通知を受けた場合に、前記第1のアクセスポイントに代えて前記第2のアクセスポイントにアソシエーションする請求項7記載の無線端末。
  12. 前記複数のアクセスポイントが、有線回線を介して有線LANと接続されており、
    前記通信部が、前記第1のアクセスポイントに代えて前記第2のアクセスポイントにアソシエーションする場合に、前記第2のアクセスポイントに対して前記第1のアクセスポイントの状況確認を要求し、前記状況確認の結果を受信する請求項7記載の無線端末。
  13. 無線LANシステムにおいて複数の無線端末との通信に用いられるアクセスポイントであって、無線通信部を有し、
    前記無線通信部は、
    前記無線端末から、アソシエーション対象としている他のアクセスポイントに対するバックアップの要求があった場合に、バックアップ可能かどうか判断を行い、
    バックアップ可能である場合に、前記要求があった無線端末にバックアップ可能である旨の通知を行い、前記要求があった無線端末を登録し、
    前記登録後に、前記要求があった無線端末からデータ信号の送信があった場合に、前記要求があった無線端末とアソシエーションする機能を有しているアクセスポイント。
  14. 前記無線端末から送信された信号の通信状態を検出する無線回線品質検出部と、有線LANから送信された信号の通信状態を検出する有線回線品質検出部と、前記有線LANとの間で前記有線回線を介して通信を行なう有線通信部とを有し、
    前記有線通信部が、前記有線回線品質検出部の検出結果に基づいて、有線LANとの間で障害が発生していると判断した場合、又は前記無線通信部が、前記無線回線品質検出部の検出結果に基づいて、前記無線端末との間で、通信品質の劣化及び障害のうち少なくともいずれかが発生していると判断した場合に、
    前記無線通信部が、前記複数の無線端末のうち少なくともアソシエーションしている無線端末に対して、前記有線LANとの間の障害の発生、又は前記無線端末との間の通信品質の劣化及び障害のうち少なくともいずれかの発生を通知する請求項13記載のアクセスポイント。
  15. 有線LANとの間で前記有線回線を介して通信を行なう有線通信部を有し、
    他のアクセスポイントにアソシエーションしていた前記無線端末によって、前記他のアクセスポイントについての状況確認が要求された場合に、前記有線通信部が、前記他のアクセスポイントに対して、前記有線LANを介して状況確認を行い、前記無線通信部が、前記状況確認を要求した前記無線端末に対して、前記状況確認の結果を送信する請求項13記載のアクセスポイント。
  16. 前記無線端末から送信された信号の通信状態を検出する無線回線品質検出部と、有線LANから送信された信号の通信状態を検出する有線回線品質検出部と、前記有線LANとの間で前記有線回線を介して通信を行なう有線通信部とを有し、
    前記有線通信部が、前記有線回線品質検出部の検出結果に基づいて、有線LANとの間で障害が発生していると判断した場合に、
    前記無線通信部が、前記複数の無線端末のうち少なくともアソシエーションしている無線端末に対して、前記障害の発生を通知し、前記無線端末との通信を停止し、他のアクセスポイントと無線によって通信を行なう請求項13に記載のアクセスポイント。
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