JP4355448B2 - リソースの割り当て - Google Patents
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Description
(関連出願)
本願は、“処理リソースの割り当て方法および装置(Method and Apparatus for Allocating Processing Resources)”の名称で1998年4月29日に出願され、共通に譲渡された、米国特許出願第09/069,168号の一部継続出願である。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概してリソース(資源)の割り当て技術に関し、具体的には、種々のデータ、信号、および/または通信、の処理のリソース割り当てに関する。
【0003】
(発明の背景および概要)
特定のハードウェア要素、ソフトウェア要素(例えばアプリケーションプログラム )、または(人間の)オペレータといった、一般には「リソースユーザ」とよばれるものによる使用のために、一定の環境、データ、信号、および通信の処理リソースが 確保される。このようなリソースの確保は都合がよく、リソースユーザが要求するごとに、必要とするリソースあるいはそれとは別の妥当なリソースが割り当てられることをも保証するとはいえ、リソースとリソースユーザとの間に当てられるこの1対1の関係は効率が悪い。この非効率性は、通常リソースユーザは確保されたリソースを100%に満たない時間しか使用しないため、たいてい確保されたリソースの多くが使 用されないというところに主な原因がある。
【0004】
本発明は、より効果的なリソースの割り当て手法を使用し、リソースをプールして、“必要に応じて(as needed)”割り当てる。すなわち、リソース要求に応じて、(可能なときは)リソースは、プールされた一群のリソースから“取り出され(withdrawn)”て、要求元のリソースユーザに提供される。リソースユーザが当該リソースの使用を終了すると、リソースプールに返される。(1)リソースユーザ数はプール中のリソース数よりかなり多いと考えられること、および、(2)リソースが実際に使用されるときにのみ、それらのリソースがプールから移動されること、という理由により、効率は向上する。
【0005】
プールリソース方式が順当に機能するためには、リソースプールからリソースの割り当ておよびリソースプールへのリソースの返却は、効果的かつ効率的な方法で管理する必要がある。リソースのプールならびにリソース要求がすべて同じでなければ、効率的な管理はかなり難しい。例えば、1のリソース要求が比較的小さなリソースとなれば、別のリソース要求は相対的に大きなリソースとなろう。さらに、サイズ以外に、リソース要求はパラメータも異なるであろう。
【0006】
本発明は、特に、プールからリソースをどのように割り当てるかについての特定のルールを含む、リソースプールの構成の制限を課すことにより、これらの問題点を解決する。これらのルールは、リソースを要求し、使用するエンドアプリケーションに大きく依存することが多い。構成の一例は(これに限定するものではないが)、図1に示すような階層構造をなす。この階層構造は複数のレベルまたは層をもち、各レベルは複数のノードを有する。各ノードは当該レベルでのリソースブロックを表している。データ構造体は、どのように物理リソースをリンクし、あるいはグループ分けするかという観点から、物理リソースを“ミラーリング”するような方法により組織化される。このデータ構造体を利用して、物理リソースの構成、再構成、割り当て、割り当て解除、組織化、および再組織化がなされる。
【0007】
一般に、いくつかの下位レベルのリソースユニットがグループ分けされて、対応する上位レベルのリソースユニットを形成する。level 1のリソースブロックは、図1に示すように、1のデータ処理用リソースユニットに対応し、このリソースユニットはハードウェアおよび/またはソフトウェアで構成される。level 2の各リソースブロックは、連続するlevel 1のリソースブロック(この例では2つの連続するlevel 1のリソースブロック)のグループに対応する。同様に、このリソース階層のlevel 3の各リソースブロックは、連続するlevel 2のリソースブロックのグループに対応する。
【0008】
したがって、リソース要求が4つのデータ処理用リソースユニットを必要としている場合には、level 3の1リソースブロックがその要求に割り当てられることになる。この例でのlevel 3のリソースブロックは、level 2の2つのリソースブロックに対応しており、そして、このlevel 2の2つのリソースブロックは、当該4つのデータ処理用リソースユニットに相当するlevel 1の4つのリソースブロックに対応している。
【0009】
このような階層構造からのリソースの割り当て、およびこの階層構造へのリソースの返却が、不規則に行われることになると、かかる手法は結局のところ効率が悪い。特に、まず、いくつかのリソースブロックの割り当ておよび返却が行われた後に、序列化されたリソース階層構造の構成が切断しまう場合がある。都合の悪いことに、この切断のためにいくつかのレベルでのリソースブロックが十分に利用され得ないのである。例えば、図2は、切断されたリソース割り当ての形態での、図1のリソース階層構造を示している。丸で囲まれたリソースブロックは現在割り当て中のリソースブロックを表し、四角形で囲まれたリソースブロックは現在のところ割り当て可能なリソースブロックを表している。level 1のリソースブロック14は現在割り当て中なので、lebel 1のリソースブロック14と15の両方に論理的にリンクしているlevel 2のリソースブロック16を割り当てることができない。level 3のリソースブロック17はリソースブロック16および18にリンクしているので、たとえlevel 2のリソースブロック18が現在使用可能であるとしても、現在のところlevel 3のリソースブロック17を割り当てることはできない、という“ドミノ効果(domino effect)”を生じてしまう。
【0010】
他方、現在割り当て中のリソースブロック19が、現在割り当て可能なリソースブロック15から割り当てられたのだとすると、level 2のリソースブロック18を割り当てに使用することが可能になる。同様に、現在割り当て中のrevel 1のリソースブロック21が、仮に割り当てられていなくて、かわりに現在使用可能なlebel 1のリソースブロック23が当該リソース要求に割り当てられたとすると、現在使用することができないlevel 2のリソースブロック24が割り当て可能になる。そうすると、level 2のリソースブロック24は、level 2のリソースブロック25と結合して、level 3のリソースブロック26を使用可能とすることができる。このため、階層構造における下位レベルでの切断された、非効率なリソースの割り当ての結果、上位レベルのリソースブロックに適合するために、使用可能なリソースがリソースプールに十分あるにもかかわらず、上位レベルのリソースブロックにリソース要求を供給することが困難となる場合がある。
【0011】
特定の方策によってリソースが割り当てられるプールリソース方式では、異なるタイプまたはグループの、プールされたリソースは、異なるリソースの割り当て構成またはアルゴリズムを有することになる。個々のサービス要求を満たすために、1以上のリソースのタイプが要求された場合、2またはそれ以上のリソースの構成および/またはアルゴリズムを用いるリソースのタイプの双方の割り当て調整は、複雑かつ非効率となる。
【0012】
符号分割多元接続(CDMA)通信システムによる以下の例を考える。ユーザに情報を送信するために、そのユーザに、一定のチャネル容量に相当する拡散符号(ソフトウェアリソース)を割り当てる必要がある。ある拡散符号は小容量である。拡散符号リソース階層構造または拡散符号リソースツリーにおける別の拡散符号は、小さな拡散符号リソースの複数分に相当するかもしれない。その結果、対応する小容量の拡散符号の子がすべて使用可能であるときにのみ、大容量の拡散符号の親を割り当てることができる。これらの拡散符号の子のうちの1つがすでに割り当てられていると、大容量チャネルの拡散符号の親を割り当てることはできない。
【0013】
ソフトウェアの拡散符号リソースに加え、ユーザに必要なハードウェアリソースを与えて物理的に通信できるようにしなければならない。かかるハードウェアの一例としては、ディジタル信号処理(DSP)および/または無線送受信のための回路がある。例えば、最小容量のチャネルは、1だけのDSPおよび/または送受信ハードウェアユニットを使用することになろう。他方、大容量チャネルは、1以上のDSPおよび/または送受信ハードウェアユニットを必要とするであろう。同様に、サポートするすべての子が使用可能であるときにのみ、大容量の親を割り当てることができる。上に示した例における、2つの異なるリソース階層構造(すなわちソフトウェアおよびハードウェアのリソース)をナビゲートする必要があるということは、とりわけ複雑で非効率なハードウェアのそれなりの容量のリソースで妥当な容量の拡散符号を準備させるということになる。リソースの各プールのために、2つのリソースの割り当て方策が必要とされるだけでなく、1のプールから好適なリソースが割り当て可能であるだけなので、別のプールから対応する必要なリソースも割り当て可能であるという保証はない。
【0014】
本発明の目的は、プールにおける空きリソースを反映するデータ構造体を有し、組織化され、効率的かつフレキシブルな割り当ておよび割り当て解除を可能とするリソースプール構成を提供することにより、効率の悪さを解決することにある。
【0015】
さらに、本発明の目的は、リソースプールにあるリソースユニットが均等に使用されるのを確実にすることにある。
【0016】
さらに、本発明の目的は、リソースユーザの中で、上位レベルのリソースブロックを形成するのに用いることのできる別の空きリソースへの選択的な再割り当てを行い、特定のリソース要求に対処すること、または上位レベルのリソースブロックを簡単に作れるようにすることにある。
【0017】
さらに、本発明の目的は、現在のリソース要求に最もよく適合するリソースプールにおける空きリソースをミラーリングするリソースプール構造、データ構造を決定し実現することにある。
【0018】
さらに、本発明の目的は、例えばハードウェアリソースおよびソフトウェアリソースといった、異なるタイプのリソースユニットを、リソース要求に応じて、効果的かつ効率的に、協働して割り当てることを確実ならしめることにある。
【0019】
本発明は、第1レベルおよび第2レベルのリソースブロックを含む論理的な構造を用いるリソースユニットのプールを構成する。「構成リソース(configure resources)」または「リソースの構成(configuration of resources)」の用語は、実体的なもしくは物理的なリソースの反映または表現のために構造化されたデータ構造体を意味する。しかし、実体的なリソース自身は、必ずしも図1に示したようなリソース階層構造に構造化されるとは限らない。各第1レベルのリソースブロックは、リソースハンドラがリソースプールから割り当てる最小のリソースである独立したリソースユニットに対応する。第1レベルのリソースブロックは、リソースプール構造体の最下位レベルを形成するグループに供給される。各第2レベルのリソースブロックは、第1レベルのリソースブロックのグループのうち1のグループに対応する。例えば、2つの第1レベルのリソースブロックが、第2レベルのリソースブロックに論理的にリンクされた第1レベルのリソースブロックのグループを形成する。第2レベルのリソースブロックは、複数のグループに供給され、リソースプール構造体の、次の上位レベルを形成する。
【0020】
リソースは、効率的な方法でリソースユニットのプールから割り当てられる。例えば、第1レベルのリソースブロックに要求があると、1または2以上の第1レベルのリソースブロックが現在すでに割り当てられている部分的割り当てがされている第1レベルのリソースグループから、可能な第1レベルのリソースブロックが割り当てられる。第1のリソースブロックが使用不可である場合は、割り当て可能第1レベルのリソースブロックが生成される。この場合、第2レベルのリソースブロックが、対応する第1レベルのリソースブロックのグループに変換され、その変換された第1レベルのリソースブロックのうちの1つが当該要求に割り当てられる。次の上位レベルでも、すなわち第3レベルのリソースブロックまたはグループでも、同様な処理が用いられる。すなわち、第1のリソースブロックが第1レベルで使用不可であり、第2レベルでのリソースブロックの変換によって得ることができないとき、第3レベルのリソースブロックは、対応する第2レベルのリソースブロックのグループに変換され、変換された第2レベルのリソースブロックは、対応する第1レベルのリソースブロックのグループに変換され、そしてその変換された第1レベルのリソースブロックの1つが割り当てられる。
【0021】
リソースブロックは、リソースユニットプール構造体にも効率よくリストアされる。例えば、戻された第1レベルのリソースブロックは、部分的割り当てがされている第1レベルのリソースブロックグループにリストアされる。その戻されたブロックのグルーピングを完了すると、使用可能な新たな第2レベルのリソースブロックが生成される。好適な一実施形態では、リソースブロックがリストアされたとき、物理リソースは、もともと割り当てられていたリソースアレイの同位置にリストアされる。しかし、対応するデータ構造体のリソースブロックは、空きリソースブロックのリストの最後に置かれる。ある時間にわたって、プール内の各物理リソースがほぼ等しい量使用されることを確実にする。
【0022】
リソースプールは、リソースプール内のリソースの現在状況(空いている/占有されている)をミラーリングするデータ構造体をメモリに記憶するリソースハンドラによって管理される。リソースプール構造体は、リソースユニット/ブロック間の論理関係を表現し維持する。例えば、データ構造体には複数のリストが含まれることになり、リソースブロックレベルに対応する各リストおよび各レコードは、1の空きリソースユニットを表すリストに入る。リストには割り当てられたリソースユニットは含まれない。
【0023】
リソースユニットプールを適切に管理するため、またはそれ以外に特定のリソース要求(request/demand)に対処するため、リソースハンドラは、リソースユーザをあるリソースブロックから同一レベルの別のリソースブロックに移動することにより、リソースユニットに再割り当てを行い、次の上位レベルでの追加的なリソースブロックを生成することになる。リソースハンドラは、統計分析器により収集された異なるレベルのリソースブロックに対する要求数についてのトラフィック統計量を受け取り、リソースユニットプール構造体のどのレベルが最大の数の要求を受けたか、すなわち、最も利用度が高いレベルを判断することができる。通信システムの一例において、システム容量は、8の音声通話(voice call)または2のデータ通信(data call)であると仮定する。ビジネスアワー中のシステムにおける呼の多くは音声通話である。ビジネスアワー中にすべてのシステム容量がデータ通信に割り当てられたのでは、音声通話ができなくなり、そのエリアにおける加入者サービスレベルは不満足なものとなる。通信容量の使用に制限をかけることにより、少なくともデータ通信および音声通話のための最低限のサービスレベルを保証することができる。その後、リソースハンドラは、現在のリソースプール構成におけるリソースユニットの再割り当てを行い、最も利用度が高いレベルでの追加的なリソースブロックを生成する。
【0024】
本発明はまた、リソース要求に応じて、効率的かつ効果的な方法で、異なるタイプのリソースユニットを協調的に割り当てる。協調的に割り当てることのできる、異なるタイプのリソースユニットの例としては、ソフトウェアリソースユニットおよびハードウェアリソースユニットがある。第1のデータ構造体は、第1のタイプのリソースユニット、例えばソフトウェアリソースユニットの、第1のプールに対応するように構成されることになる。第2のデータ構造体は、第2のタイプのリソースユニット、例えばハードウェアリソースユニットの、第2のプールに対応するように構成されることになる。第1および第2のリソースユニットプールのリソースユニット間の関係が設定され、これにより、第1のリソースユニットのうち1つが割り当て可能であれば、対応する第2のリソースユニットも割り当て可能であることが保証される。そして、あるリソースに対する要求を受けたとき、設定された関係により、第1および第2のリソースプール双方からの1または2以上の割り当て可能なリソースユニットを割り当てることができる。
【0025】
設定された2つのリソースプール間の関係は、例えば、マトリクス(行列)等のマッピング機能を用いて実現される。マトリクスの各行は異なる第1のタイプのリソースユニットを表し、各列は異なる第2のタイプのリソースユニットを表す。第1のタイプのリソースユニットに対応する行の選択は、マトリクスの着目した列(activated column)に対応づけられた第2のタイプのリソースユニットを自動的に選択する。1対1のタイプの関連づけの例では、マトリクスは各行は複数の列のうち1列にのみアクティブに交差するように構成される。マッピングの関係は行/列の交差のアクティブを変更することによって再構成することができる。
【0026】
設定された関係を用いて、1つだけのリソースを選択するアルゴリズムが使用される。これは、リソースユニットの1のプールより多くのプールに関係するリソースの割り当て手順を簡単にするものである。そのため、2またはそれ以上の個別のリソース選択アルゴリズムを使用せずに済む。個別のリソースアルゴリズムの「同期」をとる必要もなくなる。すなわち、本発明によらないと、複数のリソース選択アルゴリズムの同期の失敗が、割り当て可能な別のプールからの、対応する必要なリソースユニットではなくて、例えば、異なる切断の結果として過去に割り当てられた複数のリソースからの、あるプールにおける割り当て可能なリソースユニットが割り当てられるという、(本発明では直面することのない)状況を招くことになる。
【0027】
本発明は、通信システム、特に無線通信システムへの適用にとりわけ有利である。本発明の好適な実施形態の一例を、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)のスペクトル拡散無線通信システムに焦点を当て開示する。W-CDMA無線通信システムの中で、リソースユニットの第1のプールは、W-CDMAの拡散符号(ソフトウェア型リソースユニット)に相当し、リソースユニットの第2のプールは、データ処理ユニットおよび送受信ユニット(ハードウェアリソースユニット)に相当することになる。もちろん、上述した説明から明らかなように、本発明は一般的な適用可能性を有するものであって、通信環境に限定されるものではない。いくつか先に説明した本発明のさまざまな特徴および優位性を、図面および詳細な説明によって明らかにする。
【0028】
(図面の詳細な説明)
以下の記載において、特定の実施形態、データフロー、手法といった特定の詳細を開示することになるが、これは説明の目的のためのものであって、これらに限定するものでない。しかし、これら特定の詳細から離れて他の実施形態を実施できることは明らかであろう。例えば、本発明の好適な実施形態を、WCDMA無線ネットワークを例にとって説明すれば、本発明は通信システムやデータ処理システムに広く応用できるであろう。このほか、本発明の説明を不必要な詳細のために不明瞭にならないよう、公知の方法、インタフェース、装置、信号処理といったものの詳細な記載は省略することにする。
【0029】
図3を参照する。同図は、本発明の一般的な実施態様としての、階層構造または他のレイヤー構造を用いるリソースのプール12における空きリソースをミラーリングするデータ構造体を構成するリソース管理システム10を示している。図1に示した階層構造の一例は、複数のレベル(level)1, 2, 3, ..., Nにおけるリソースブロックを備える。各レベルのリソースブロックはグルーピングされて、各グループは次の上位レベルでの1リソースブロックにリンクされる。そのため、図1の例では、level 1の2つのリソースブロックがlevel 1のリソースブロックグループを形成する。level 2の1リソースブロックはrevel 1のリソースブロックの複数グループのうち1つにリンクされる。level 3の1リソースブロックは、図1に示した例におけるlevel 2の2つの連続するリソースブロックに対応した、level 2のリソースブロックグループにリンクされる。もちろん、グルーピングおよび/または構造は、図1に示したものとことなるものを使用してもよい。
【0030】
図3に示したリソース管理システム10は、リソースプール12からの割り当ておよびリソースの返却を効率的かつ最適に管理するための、リソースハンドラ11および統計分析器13も備える。リソースハンドラ11は、メモリ11aとデータプロセッサ11bとを備える。統計分析器13も、データプロセッサ13aと好適なメモリ13bとを備える。上記したように、統計分析器13は、リソースプール12からの割り当ておよびリソースプール12への返却の一方または両方を監視する。統計分析器は、好適なフォーマットにてこの情報をリソースハンドラ11に供給し、リソースハンドラ11は、統計分析情報に応じてリソースプール階層構造の再組織化あるいは別の再構成を行うことになる。なお、リソースハンドラ11と統計分析器13とは別々の構成要素であって、それぞれ自身のデータプロセッサおよびメモリを有するものとして示したが、共通のデータプロセッサおよびメモリを使用するような構成であってもかまわない。
【0031】
一般に、(常にとは限らないが)、リソースハンドラ11は、上位レベルのリソースブロックが割り当て可能に維持されるように、可能な範囲でリソースブロックの割り当てを試みる。その結果、リソースハンドラ11はまず、別のリソースブロックがすでに割り当てられているグループからのリソースブロックを割り当てようとする。部分的割り当てがされたグループにおけるすべてのリソースブロックが現在すべて割り当てられているときだけ、リソースハンドラ11は同一レベルの別のリソースブロックグループを利用する。要求されたリソースレベルで割り当て可能なグループがないときは、リソースハンドラ11は次の上位レベルからの(可能であれば、現在部分的割り当てがされているグループから再び)割り当て可能なりソースブロックを、要求されたリソースブロックレベルのグループに変換する。そして、その変換されたリソースブロックの1つが当該リソース要求に割り当てられる。その上位レベルに変換すべき割り当て可能なリソースブロックがない場合、リソースハンドラはさらに次の上位レベルに移動して、2つのレベルを経由する必要な変換を行い、要求されたリソースブロックを供給する。
【0032】
同様に、リソースブロックがリソースプール12に戻されると、リソースハンドラ11はそのリソースブロックを、占有から空きに変化したそのステータスとともに、リソースアレイ内の、割り当てられた場所と同じ位置に返却する。さらに、好適な実施形態におけるリソースハンドラ11は、例えば、ラウンドロビンによる選択および返却によって、同じリソースがいつも割り当てられてしまわないような方法で、リソースを戻そうという努力も行う。かわって、各レベルでのリソースブロックの利用は、そのレベルでのほぼすべてのリソースブロックを、一定時間内では実質的に均等に分配されることになる。
【0033】
リソースブロックの割り当ておよびリソースプール階層構造へのリストアは一般に外部条件に依存するので、リソースハンドラ11は好ましくは周期的あるいは必要なときにリソースプール12を再構成してより効率的な構成を得る。例えば、現在割り当て中のリソースブロックを割り当て解除して、階層構造中、より効率のよい位置にある同一レベルの別のリソースブロックをその要求に再割り当てを行い、それによって、将来の割り当てのために上位レベルのリソースブロックを割り当て可能にする。
【0034】
図4は、リソース階層構造の構成例を示しており、本発明により、図2に示したような非効率な切断されたリソースブロックの割り当てとは対照的に、リソースが効率的に割り当てられる。level 1のリソースブロックは、各階層レベルを横切って左から右へシーケンシャルに割り当てられる。この例では、level 1のリソースブロック20から23が現在割り当て中である。次の2つのlevel 1のリソースブロックはlevel 2のリソースブロック24に割り当てられる。level 1またはlevel 2のリソースブロックに対するリソース要求に応じて、リソースハンドラ11はlevel 1およびlevel 2のリソースブロック25から27の各々を利用することになる。この効率的なリソース割り当ての結果、level 3のリソースブロック28、あるいはそのかわりの、2つの追加的なlevel 2のリソースブロック29および30、が上位レベルの割り当て要求に対して割り当て可能となる。
【0035】
図5は、本発明の好適な実施形態(もっとも一例にすぎないが)における、リソースハンドラ11により実行されることになる(ブロック50にて効率的なリソース割り当てと題した)処理例を示すフローチャートである。リソースハンドラ11は、入力したリソース要求を分析して、当該要求のリソースプール階層レベルまたはその他の構成を判断する(ブロック52)。例えば、リソース要求は、いくつかの数のリソースユニットを要求するであろう。図1に示した階層構造例を用いると、要求が1つのリソースユニットに対するものであるとき、level 1のリソースブロックが割り当てられる必要があり、要求が2つのリソースユニットに対するものであるときは、level 2のリソースブロックが割り当てられ、さらに、要求が4つのリソースユニットに対するものであるときは、level 3のリソースブロックが割り当てられ、以下同様に、割り当てられる必要がある。
【0036】
リソースプールの構成は、リソースハンドラ11よりアクセスされるメモリ11aに記憶されるリストに基づくデータ構造体にミラーリングされる。対応するリストは、リソースプールの構成における各レベルで管理される。リストに基づくデータ構造の一例の詳細は、図8および図9の実施形態とともに後述する。
【0037】
上記した分析に基づき、リソースハンドラ11は、対応するレベルのリストを指定し(ブロック54)、対応するリストが空いているかどうかを判断する(ブロック56)。例としてlevel 1(L1)からのリストが用いられるものとする。すなわち、リソースハンドラメモリ11aに記録されるリソースプール12内のリソースのL1リストが検査されて、いずれかのL1リソースが検出される。すなわち、1または2以上の現在割り当て中のリソースブロックで形成されるL1グループから、検出される。
【0038】
L1リストが空いていなければ、リソースハンドラ11は、L1リスト中の、割り当て可能な第1のL1リソースブロックを割り当てるとともに、メモリ11a内のL1リストから削除する(ブロック58)。他方、L1リストが空いている場合、リソースハンドラ11は次のレベルのリスト、この例ではlevel 2(L2)、が空いているかどうかを判断する(ブロック60)。L2リストでエントリが検出されたときは、リソースハンドラ11は、リストL2から(もしあれば)第1のlevel 2のリソースブロックを削除し、(本例では)2つのlevel 1のリソースブロックをL1リストに加える(ブロック62)。一般的には、リソースハンドラ11は、1つのlevel 2のリソースブロックからlevel 1のブロックのグループを生成する。新たに加えられたlevel 1のリソースブロックの1つがリソースハンドラ11により当該要求に割り当てられ、リソースハンドラメモリ11aのL1リストから削除される(ブロック64)。
【0039】
かわって、メモリ11a内のリストレベルL2でエントリがない場合には、リソースハンドラ11は、次のリストレベル、本例では階層におけるlevel 3(L3)に対するリスト、が空いているかどうかを判断する(ブロック66)。noであれば、リソースハンドラ11は、リストL3から割り当て可能な第1のリソースブロックを選択して、そのL3リソースブロックをlevel 2のリソースブロックのグループ(本例では2つ)に変換する。この変換は、2つのL2リソースブロックをL2リストに効率よく加え、L3リストからL3リソースブロックを削除する(ブロック70)。リソースハンドラ11は、新たに生成された2つの第1のL2リソースブロックをL1リソースブロックのグループに変換し、それにより、2つのリソースブロックエントリをL1リストに加える(ブロック72)。変換されたL2リソースブロックはそれに応じてリソースハンドラメモリ11a内のL2リストから削除される。そして、リソースハンドラ11は、新たに生成された2つの第1のL1リソースブロックを当該リソース要求に割り当て、そのL1リソースブロックをメモリ11aのL1リストから削除する。L3リストが空いている場合は、処理は次のレベルに進み(ブロック68)、同様の処理が行われる。
【0040】
図6は、リソースハンドラ11により実行される効率的なリソースの返却ルーチン(ブロック80)を示している。返却された各リソースブロック(RB)は、対応するレベルのリストに加えられる(ブロック82)。リソースブロックが、当該階層あるいはその他の構成における特定のリストの一端に割り当てられる場合戻されたばかりのリソースが再び使用されてしまう前に、そのレベルの他のリソースの全てが使用されるように、そのリストの他端にリソースブロックを返却することによりリソースブロックの使用を均等に分配することが好ましい。リソースの割り当ておよび割り当て解除のためのこの手法は、リソースブロックを循環させてほぼ均等に使用されるようにする。
【0041】
リソースブロックをリソースプール12に戻すと、リソースハンドラ11は、最下位レベルのリストで連続するリソースブロックをスキャンする(ブロック84)。このリストにおけるリソースブロックの連続数がリソースブロックのグループを形成するかどうかを判断する(ブロック86)。yesであれば、リソースハンドラ11は、それらを上位レベルのリソースブロックに変換し、両レベルに対応するリストを修正する(ブロック88)。最上位のリストレベルまできたかどうかを判断する(ブロック90)。noであれば、リソースハンドラ11は、メモリ11a内の次のリストレベルを指定し(ブロック92)、ブロック84に戻ってブロック84から90に示した処理を繰り返す。したがって、最上位レベルのリソースブロックが割り当て可能になるように、リソースブロックはリストに戻され、上記したようにグループ化される。
【0042】
以下に示すような例を考える。割り当てられるリソースがハードウェア装置を表すとき、例えば、すべてのリソースにわたってリソース割り当てを拡げることが有益である。そこで、多くのリソースユニットあるいはすべてのリソースユニットの割り当てに重負荷を要するときだけではなく、定期的に、すべてのハードウェアの機能性について検査する。これは、常にリストの前端に空きリソースを割り当て、図6に従い上述した方法を用いて、つまり、終端にそのリソースを戻すことにより、達成することが可能である。このことを次のように表す。
【0043】
【0044】
【0045】
位置5のリソース(容量32に対応する1つのリソースユニット)は、リストL1の最終位置に戻される。これは次の空きリソースをそのままにする。
【0046】
【0047】
リソースハンドラ11は、図7に示すリソース管理ルーチンの例(ブロック100)で説明されるような、定期的なリソース管理機能の役割も果たす。リソースハンドラ11は、リソースプールの構成が現在切断状態であるかどうかを判断する(ブロック102)。yesであれば、リソースハンドラ11はリソース階層構造あるいはその他の構成を再構成して現在の構成を連続化(de-fragment)する(ブロック104)。リソースブロックをグループ化するために、いくつかのリソース要求が異なるリソースブロックに割り当てられて、上記したように最上位レベルのリソースブロックによる最大の数を割り当て可能とする。
【0048】
リソースハンドラ11は、リソースハンドラメモリ11aに転送される前に統計分析器データプロセッサ13aで周期的に収集され対応するメモリ13bに記憶される統計分析器13からの統計情報を、定期的に受信することも行う(ブロック106)。リソースハンドラ11は、蓄積された統計情報を定期的に分析し(ブロック108)、その分析に基づき、リソース要求の多くは特定のリソースブロックレベルで生じているかどうかを判断する(ブロック110)。例えば、最上位の使用可能なレベルのリソースブロックを割り当て可能とするために、リソース階層が普通に再構成されるかぎり、リソース要求の多くは最上位のリソースブロックレベルの下のレベルで生じることになる。そのため、リソースブロックの3つレベルで構成されるシンプルな例においては、level 3の小さな数だけのリソースブロックが要求されて、そのlevel 2のリソースブロックが最も多く要求されることになる。したがって、再割り当てがされるこれら割り当て中のリソースブロックのためのサービスにおけるいくつかの分断(たとえ最小の分断であっても)を招くリソースプールの再構成するのではなく、リソースハンドラ11は、リソース階層を再構成して極力多くのlevel 2のリソースブロックを生成する(ブロック112)。上位のlevel 3のリソースブロックに対する要求が後でなされると、リソースハンドラ11は、当該要求があった時に、(可能であれば)すべてのlevel 2のリソースブロックのグループを結合して1つのlevel 3のリソースブロックを生成することにより、(可能であれば)level 3のリソースブロックを生成する。このタイプの統計分析および再構成は、サービスの分断を最小限にし、上位レベルのリソースブロックを使用可能にするための多くのリソースブロックのグループの結合および分割に必要なデータ処理のオーバヘッドをも低減させる。
【0049】
本発明は有利に多くの環境に適用することができ、環境の一例としては、携帯無線通信がある。図8は、無線通信システム150を示す機能ブロック図である。移動交換局(MSC)156は、公衆交換電話網(PSTN)152と移動体通信網150との仲介を行う。パケット無線サービスノード158は、インターネット(INTERNET)154とこの移動無線通信システムとのデータ通信の仲介を行う。MSC156とパケット無線サービスノード158との両方は無線ネットワーク制御装置(RNC)160に接続される。説明を簡単にするためにRNCは1つだけしか図示していないが、複数のRNCを使用してもよいことは理解されよう。無線ネットワーク制御装置160は、複数の基地局(BS)162に接続される。移動局(MS)164として図示した携帯無線端末は、無線通信技術における公知のさまざまなプロトコルおよびプロシージャ(手順)を使用し、エアインタフェースを介して1または2以上の基地局162と通信する。
【0050】
各基地局は、(他にもあるが特に)図3に示したようなリソースハンドラ11およびリソースプール12を備える。リソースプール12は、複数の機能ブロック68を備え、各機能ブロックは、さまざまなリソースユニットに分割されるものであって、携帯無線通信システム150により供給されるさまざまなサービスをサポートするために、ユニークに指定し割り当てることができる。リソースプール12におけるこれらの機能ブロック68は、例えば、無線チャネルを割り当てて移動局164が無線通信を行えるようにするために、必要なハードウェアリソースおよび/またはソフトウェアリソースに対応させることができる。
【0051】
特定の呼(コール)の設定パラメータにもよるが、多かれ少なかれその呼に対するリソースが必要である。例えば、その呼が一般的な音声通信であれば、例えば、音声、データ、ビデオ等を含むマルチメディアコールといった、より複雑な呼に比べれば、必要なリソースユニットは少なくて済む。データコールの中にあっても、低い帯域のデータコールよりも多くのリソースユニットを必要とする高い帯域のデータコールに関して、高速および低速のデータコールによって異なる帯域幅を必要とする。
【0052】
ワイヤレスのマルチメディア通信に対応するためには、それほど呼の要求が高くはない低い帯域のリソースブロックのみならず、マルチメディアその他上位レベルのリソースブロックを要求する高い帯域の呼を扱うことができるように、効率的なリソースユニットの割り当ておよび返却を行う必要がある。マルチメディアをはじめ上位レベルが要求される通信サービスに対応する好適な接続手法としては、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)がある。直交拡散符号を用いて、例えば、5,10,15MHzといった非常に広い周波数帯域にわたって呼が割り当てられる。ここで、1または2以上の直交拡散符号は、各呼に割り当てられる。各直交拡散符号は、ソフトウェア型リソースブロックの一例である。各基地局は所定数の拡散符号に割り当てられる。
【0053】
移動通信システム150はWCDMAシステムであると仮定して、基地局162は、制御装置170、非同期転送モード(ATM)トランスポート172、および無線送受信装置174を備えることが可能である。高い効率およびスループットのため、無線ネットワーク制御装置160に対するATMトランスポートインタフェースが好ましい。制御装置170は、他にもあるが特に、図3に示したようなリソースハンドラ11および統計分析器13を備える。無線送受信装置174は、移動局164への無線伝送のための、エンコーダ176、CDMAスプレッダ178、変調器180といったいくつかの機能リソースブロックを有する。移動局からの無線伝送に対する、復調のための復調器182、デスプレッド(逆拡散)のためのCDMAデスプレッダ184、および復号化のためのデコーダ186といったかたちでさらに機能リソースブロックが使用される。
【0054】
各機能リソ[スブロックは、1または2以上のハードウェアリソースユニットおよび/またはソフトウェアリソースユニットに対応し、リソースユニットは、個別に指定し操作することのできるユニークなアドレスを有する一体型の機能ユニットである。例えば、エンコーダはハードウェアおよびソフトウェアの両方のリソースユニットを使用する。リソースユニットがあるリソース要求に割り当てられると、イネーブルにされて当該要求者より供給された入力データを処理することができる。
【0055】
リソースハンドラ11は、メモリ11aにある各空きリソースブロックレベルに対するリストを有するリストデータ構造におけるリソースユニットの「状況(picture)」を管理する。リスト中の各レコード/エントリは、1の空きリソースブロックを表し、リソースユニットのタイプ(例えば、拡散符号、エンコーダ、変調器等)、リソースユニットのアドレス、現在の構成、現在の状態(イネーブル/ディスイネーブル)といった情報を含めることができる。
【0056】
基地局162を経由する呼のためのパスの設定を行う場合、さまざまな異なる機能ブロック176ないし186からの1または2以上のリソースユニットを割り当てなければならない。基地局を通る比較的シンプルな音声通信に対しては、1のエンコーダリソースユニットに32 kilosymbol/sec(ksps)に相当する8 kbpsを使用する必要があろう。ビットレートとシンボルレートとの関係は、エンコーダに使用される特定の符号化に依存する。他方、64 kspsのパスは2つのエンコーダリソースユニットを要することになる。
【0057】
32 kspsのリソースブロックに対応するlevel 1、64 kspsのリソースブロックに対応するlevel 2、128 kspsのリソースブロックに対応するlevel 3、256 kspsのリソースブロックに対応するlevel 4の、4つのリソースブロックレベルがある例を考える。リストはL1からL2までの各レベルで管理される。上記したように、特定のレベルのリストが空いている場合、リソースハンドラは次のレベルに移動し、割り当て可能なリソースブロックを一段下のレベルの複数のリソースブロックに変換する。この例では、基地局162は32のリソースユニットを有するものとする。特定時刻での空きリソースユニットのマップを下に示す。ここで、塗りつぶされたブロックは現在割り当てられているリソースユニットに対応し、各ブロックは図示の如く0, 4, 8, 15, 16, 24, 31で示したインデクスで識別される。
【0058】
【0059】
ここで、リソースブロック1,2,3が現在割り当てられていることに注意されたい。上記したように、1の32 kspsチャネルは、1のリソースユニットの割り当てまたは32ブロックのうち1つの割り当てを要する。64 kspsチャネルは、2つのリソースユニットの割り当てを要し、そのためインデクス/アドレス0, 2, 4, ..., 28, 30のいずれかで始まるように割り当てる必要がある。128 kspsチャネルは、インデクス位置0, 4, 8, ..., 24, 28のいずれかで始まる4つの連続するリソースユニットを必要とする。256 kspsチャネルは、インデクス位置0, 8, 16, 24のいずれかで始まる4つの連続するリソースユニットを必要とする。リソースブロックは、下に示すようなリソース構成を生成できるような、多数の最上位レベルのグループを供給するように構成されていると仮定する。
【0060】
【0061】
上の例に従い、64 kspsチャネルに対する要求は、リソースハンドラ11はlevel 2(L2)リストをスキャンすることを意味する。L2リストは空いているから、リソースハンドラ11は128 kspsリソースブロックを、インデクス4で始まる2つの64 kspsリソースブロックに変換する。その結果は次のようになる。
【0062】
【0063】
この変換によって、インデクス4および6で、2つの64 kspsのブロックが配される。インデクス4での64 kspsブロックが割り当てられ(すなわち、L2リストにおける最初であるから)、L2リストから削除される。その結果、次のようになる。
【0064】
【0065】
現在のリソースマップは次のとおりである。
【0066】
【0067】
リソースユニットが返却される(割り当て解除される)と、リソースユニットは適合するレベルリスト、すなわち同じサイズのリソースブロックを有するリスト、の最終位置に置かれる。リソースハンドラ11は、連続するリソースブロックのためにリストをスキャンし、必要な数の連続するリソースブロックが検出されると、次のレベルのリソースブロックが生成される。
【0068】
32 kspsリソースブロックの、32 kspsの空きリソースブロックリストへの返却例を考える。2つのリソースブロックを含むグループを仮定し、リスト中に2つの連続する32 kspsのリソースブロックがある場合、リソースハンhラ11は1つの64 kspsリソースブロックを生成し、当該2つの32 kspsリソースブロックをその対応するリストから削除する。上記したようなトータル32個のリソースを有する基地局162での空きリソースブロックの、以下に示すマップ例を考える。
【0069】
【0070】
インデクス位置1の32 kspsリソースブロックがリソースプールに戻されると仮定する。リソースハンドラ11は32 ksps空きリソースブロックのリストの最終位置に当該リソースブロックを入れる。その結果、次のようになる。
【0071】
【0072】
続いてリソースハンドラ11は、グループ化が可能な2つの連続するリソースブロックのために、このリストをスキャンし、次のように64 kspsリソースブロックを形成する。
【0073】
【0074】
リソースハンドラ11は、64 kspsリソースブロックリスト中の連続するリソースブロックのためのスキャンも行う。0で始まる2つのリソースブロックが連続するので、両者はグループ化されて次のように128 kspsリソースブロックを形成する。
【0075】
【0076】
リソースハンドラ11は、128 kspsリソースブロックリスト内の連続するリソースブロックのためのスキャンを行う。このリストにはリソースブロックが1つしかないので、256 kspsリソースブロックは作成されない。この割り当て後のリソースマップは次のとおりである。
【0077】
【0078】
このようなリスト構成はリソース構成を連続化する場合にも特に有益である。移動されるリソースブロックは、多くの場合低いレベルのリストでのリソースブロックである。最下位レベルの32 kspsのリソースブロックより開始すると、割り当てられたリソースブロックを移動して、割り当て解除の最小の数を用いてできるだけ大きくないレベルのリソースブロックを生成する。次の、切断されたリソースの例を考える。
【0079】
【0080】
切断されたリソースの構成は、次のリソース構成マップのほうがおそらく見やすいだろう。
【0081】
【0082】
現在インデクス位置1, 2, 29に割り当てられている32 kspsのリソースブロックを互いに隣接して割り当て、それらの現在の個々の位置に大きなリソースブロックを割り当て可能にすれば、リソース構成をより効率的に構成することができそうである。インデクス位置1の32 kspsの割り当てを別のインデクス位置に移動すれば、インデクス位置0にある第1のリソースエレメントを使用して64 kspsのリソースブロックを生成することが可能になる。したがって、その32 kspsの割り当ては、割り当て中のリソースのバッファに論理的に移動されて再配置される。256 kspsの最上位レベルを除く各レベルに対するリストは同様に処理される。
【0083】
移動すべきリソースブロックの数を最小化するように、リソースユニットが再構築される。256 kspsの各リソースブロックを検査して、その256 kspsのリソースブロックを完全なものにするために移動すべきリソースブロックはいくつかあるか判断する。この例では、位置16と29からの2つのブロックだけが第1の256 kspsのリソースブロックの第1の位置(インデクス位置0で始まる)に移動を要する。連続化の後、32 kspsのリソースブロックは隣接するインデクス位置0,1,2に再配置される。64 kspsのリソースブロックは現在、インデクス位置4および5を占有する。リソース構成マップは次のようになる。
【0084】
【0085】
本発明の別の側面は、異なるリソースユニットプールからのリソースの効率的な割り当てに関する。リソース要求にはたいてい異なるタイプのリソースユニットの割り当てが含まれる。例えば、あるリソース要求はソフトウェアとハードウェアの両方のリソースを要求する。広帯域CDMA無線通信システムにおいては、通信チャネルに対応するリソースの要求は、ユーザ別の拡散符号(ソフトウェアリソースユニット)と、信号処理ユニットおよび送受信ユニット(ハードウェアリソースユニット)との割り当てを要求することになる。各リソースプールは、上述したような階層構造ツリーにおいて構成することができ、かつ、各リソースプールは各自のリソース割り当て方針を持つことが可能である。異なるタイプのリソースユニットの2つのプールに対して2つまたはそれ以上のリソース割り当て方針を調整するのは、非常に複雑かつ非効率であるかもしれない。異なる割り当て方針を用いる場合、個々の階層構造が異なって切断される。上記したように、低容量の子のすべてが割り当て可能であるときにのみ、大容量リソースユニットの親を割り当てることができる。これらのすべての要因が、リソースユニットの1タイプ(例えば拡散符号)がリソース要求に割り当てられるが、(逆に)対応する必要なリソースユニットの別のタイプ(例えば送受信ユニット)は割り当てることができない、という状況をよく作り出す。
【0086】
本発明は、第1および第2のリソースプールにおけるリソース間の関係を設定することによって、これらの問題を解決する。本例では異なるタイプのリソースユニットの2つのプールを使用して説明したが、本発明は2以上のリソースプールに適用可能である。以下、図10に示したリソース管理システムを参照して説明する。リソースハンドラ200は、例えば階層構造(hierarchical structure)やその他の階層化構成(layered structure)を使用して、リソースプール210に含まれる第1のリソースプール内の空きリソースユニットをミラーリングする第1のデータ構造202を構成する。しかしながら、いかなる構成もリソースを組織化するために使用することができない。第2のデータ構造204は、階層構造(hierarchical structure)あるいはその他の階層化構成(layered structure)を使用して、これもリソースプール210に含まれる第2のリソースプールで見つかる第2のタイプの空きリソースユニットをミラーリングするように構成される。階層構造の一例としては、さまざまなレベルlevel1, 2, ..., Nでのリソースユニットを有する、図1に示したものがある。各レベルのリソースユニットはグループ構成され、各グループは次の上位レベルの1のリソースユニットにリンクされる。そのため、図1の例では、2つのlevel 1のリソースブロックがlevel 1のリソースユニットグループを形成する。level 2のリソースユニットの1つはlevel 1リソースユニットグループのうちの1つにリンクされる。level 3のリソースユニットの1つは、図1に示した例における2つの連続するlevel 2のリソースユニットに対応するlevel 2リソースユニットグループにリンクされる。第1のリソースプールの例は、CDMA拡散符号のようなソフトウェアリソースユニットであろう。第2のリソースプールとしては、信号処理ユニットや送受信ユニットといったハードウェアリソースユニットであろう。
【0087】
リソースハンドラ200は、データ構造202によりミラーリングされる第1のプール内のリソースユニットの1つと、データ構造204によりミラーリングされる第2のプール内のリソースユニットとの関係(関連)を設定するマッパ206を備える。マッパ206はさまざまなタイプの好適な関係づけを設定することができる。例えば、その関係には、第1および第2のリソースプール内の個々のリソースユニット間の1対1の対応を含めることができる。階層構造(hierarchical structure)または階層化構成(layered structure)においては、ユニットごと、レベルごとに1対1の対応が存在する。
【0088】
制御装置208は、マッパ206で設定された関係に従いリソースの割り当てを制御し、上位レベルのリソースユニットが割り当て可能に維持されるように、下位レベルのリソースユニットの割り当てを試みる。すなわち、制御装置208は、まず、リソースユニットがすでに割り当てられているグループからリソースユニットを割り当てようとする。部分的に割り当てられているグループにおけるリソースユニットのすべてが現在割り当てられているときにだけ、制御装置は同じレベルの別のリソースグループを使用する。要求されたリソースレベルに使用可能なリソースユニットがない場合は、制御装置208は、次の上位レベルから(可能であれば、現在部分的に割り当てられているグループから再び)、割り当て可能なリソースユニットを、要求されたリソースユニットレベルでのグループに変換する。また、制御装置208は、リソースユニットをそのリソースプールに戻すとともに、リソースユニットが現在割り当てられている位置と現在割り当て可能とする位置とを把握する。可能であれば、制御装置208は、いつも同じリソースが割り当てられてしまわないような方法でリソースユニットを戻すことで、各レベルのすべてのリソースユニットの中で、一定時間での各レベルでのリソースユニットの利用がほぼ均等に分配されるようになる。
【0089】
以下、リソースハンドラ200により使用される、図11に示したリソースマッピングルーチン(ブロック220)を参照して説明する。第1のデータ構造は、例えばCDMA拡散符号といったソフトウェアリソースユニットの第1のプールに対して構成される(ブロック222)。第2のデータ構造は、例えば無線送受信装置といったハードウェアリソースユニットの第2のプールに対して構成される(ブロック224)。第1のリソースユニットの1つが割り当て可能であるとき、対応する第2のリソースユニットも自動的に割り当て可能となるように、第1および第2のリソースユニットプールにおけるリソースユニット間の関連を設定する(ブロック226)。この関連により、2つ(またはそれ以上)のリソースプールからのリソースユニットの調整および効率的な割り当てのための1のリソースユニット割り当て手順だけが、指定の要求を満足するために必要とされる(ブロック228)。
【0090】
図12は、ソフトウェアで好適に実現されるマトリクスとしてのマッパ206の実施例を示している。第1のデータ構造202は、CDMA拡散符号のようなソフトウェアリソースの、マルチレベル階層データ構造として示されている。データ構造204も、送受信ユニットのようなハードウェアリソースの、マルチレイヤー階層データ構造として示されている。このマトリクスの実現において、ソフトウェアリソースはマトリクスの行に対応し、ハードウェアリソースは列に対応している。図12は、各行のリソースユニットが(マトリクス構造のアクティブ交点を介して)1の列のリソースユニットに接続される、シンプルな例を示している。アクティブマトリクス交点を改良または再構成して要求の変更や新たなリソースユニットの付加、あるいはリソースユニットの削除に対応させることも可能である。このマトリクスはマッピング手順の一例として示したものであって、他のマッピング手順を用いてもよい。
【0091】
以上、現在のところもっとも現実的かつ好適な実施形態により本発明を説明したが、本発明は開示した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された精神およびその範囲内に含まれるさまざまな変更や均等な配置に及ぶことを意図したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 リソースプールに組み込まれる構造の一例を示すリソースユニット階層構造を示す図である。
【図2】 図1のリソースユニット階層構造において切断されたリソース割り当てを示す図である。
【図3】 本発明の一般的な実施態様によるリソース管理システムを示す図である。
【図4】 本発明の一応用例における、図1のリソースユニット階層構造に対する効率的なリソース割り当ての一例を説明するための図である。
【図5】 本発明の一側面における効率的なリソース割り当ての処理例を示すフローチャートである。
【図6】 本発明の一側面における効率的なリソース返却の処理例を示すフローチャートである。
【図7】 本発明の一側面におけるリソース構造の再構成の処理例を示すフローチャートである。
【図8】 本発明が有利に適用される無線通信システムの機能ブロック図であって、本発明の好適な実施形態の一例における、リソースプールへの効率的なリソース返却の処理を示す機能ブロック図である。
【図9】 本発明の好適な実施形態の一例における広帯域符号分割多元接続無線通信システムにおける基地局の詳細を示す機能ブロック図である。
【図10】 異なるリソースプールからのリソースユニットを用いる本発明の他の実施形態におけるリソース管理システムを示す図である。
【図11】 本発明の実施形態における異なるタイプのリソースユニットのマッピングの処理例を示すフローチャートである。
【図12】 再構成可能なリソースマッピングマトリクスに共通して関連する第1および第2のリソースプールに対する階層構造型のデータ構造体の例を示す図である。
Claims (60)
- 最下位レベルである第1レベルを形成し、第1のリソースブロックグループ群に供給される第1のリソースブロック群であって各第1のリソースブロックが1または2以上のリソースユニットに対応する第1のリソースブロック群と、
上位レベルである第2レベルを形成し、第2のリソースブロックグループ群に供給される第2のリソースブロック群であって各第2のリソースブロックが前記第1のリソースブロックグループ群のうちの1グループに対応する第2のリソースブロック群と、を含むリソースユニットプールに対応するデータ構造体を構成する工程と、
リソースユニットの要求を受信する工程と、
いずれかのリソースブロックがすでに割り当てられている、前記第1のリソースブロック群のうちの1グループから、割り当て可能な第1のリソースブロックを割り当てる工程と、
前記リソースユニットプールにおけるどのレベルがより多数の要求を受けているかを判断する工程と、
リソースブロック群を1つのグループから他のグループに移動して、前記判断されたレベルまでの追加的な上位レベルのリソースブロックを生成することにより、前記リソースユニットプールを再組織化する工程と、
を有することを特徴とする方法。 - いずれかのリソースブロックがすでに割り当てられている第1のリソースブロックグループからの割り当て可能な第1のリソースブロックがないとき、前記第2のリソースブロック群のうちの1リソースブロックに対応する、第1のリソースブロックグループからの第1のリソースブロックを割り当てる工程を更に有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記リソースユニットプールは、
上位レベルである第3レベルを形成し、第3のリソースブロックグループ群に供給される第3のリソースブロック群であって各第3のリソースブロックが前記第2のリソースブロック群のうちの1グループに対応する第3のリソースブロック群
を更に含み、
第1または第2のリソースグループから割り当て可能な第1のリソースブロックがないとき、前記第3のリソースブロック群のうちの1グループからの第1のリソースブロックを割り当てる工程
を更に有することを特徴とする請求項2に記載の方法。 - 第2のリソースブロックから要求を受信する工程と、
いずれかのリソースブロックがすでに割り当てられている第2のリソースブロックグループから割り当て可能な第2のリソースブロックを割り当てる工程と、
を更に有することを特徴とする請求項3に記載の方法。 - いずれかのリソースブロックがすでに割り当てられている第2のリソースブロックグループから割り当て可能な第2のリソースブロックがないとき、前記第3のリソースブロック群のうちの1リソースブロックに対応する第2のリソースブロックグループから第2のリソースブロックを割り当てる工程
を更に有することを特徴とする請求項4に記載の方法。 - いずれかのリソースブロックがすでに割り当てられている第1のリソースブロックグループに、返却される第1のリソースブロックをリストアする工程
を更に有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 前記リソースユニットプールの一部分からリソースブロック群を割り当て、
返却される当該リソースユニットプールの別の部分からのリソースブロック群をリストアする工程
を更に有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 第1のリソースブロック群を1のグループから他のグループに移動して追加的に第2のリソースブロック群を生成することで、前記リソースユニットプールを再組織化する工程
を更に有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 前記再組織化する工程は、
第2のリソースブロックに対する要求であり、かつ、現在割り当て可能な該第2のリソースブロックがないときにのみ実行されることを特徴とする請求項8に記載の方法。 - 階層構造の最下位レベルである第1レベルを形成する第1のリソースブロック群であって各第1のリソースブロックが個々のリソースユニットに対応する第1のリソースブロック群と、
当該階層構造の上位レベルである第2レベルを形成する第2のリソースブロック群であって各第2のリソースブロックが前記第1のリソースブロック群のうちの1グループに対応する第2のリソースブロック群と、を含むデータ処理リソースユニットプールに対応するデータ構造体を階層構造として構成する工程と、
リソースユニットの要求を受信する工程と、
前記階層構造の前記第1レベルで割り当て可能な第1のリソースブロックを割り当てる工程と、
前記階層構造の前記第1レベルで割り当て可能な第1のリソースブロックがないとき、該階層構造の前記第2レベルの前記第2のリソースブロック群のうちの1リソースブロックを、該階層構造の前記第1レベルの複数の第1のリソースブロックに変換し、該変換された複数の第1のリソースブロックのうちの1リソースブロックを割り当てる工程と、
前記データ処理リソースユニットプールにおけるどのレベルがより多数の要求を受けているかを判断する工程と、
リソースブロック群を1つのグループから他のグループに移動して、前記判断されたレベルまでの追加的な上位レベルのリソースブロックを生成することにより、前記データ処理リソースユニットプールを再組織化する工程と、
を有することを特徴する方法。 - 前記リソースユニットプールに対応する前記データ構造体は、
前記階層構造の上位レベルである第3レベルを形成する、第3のリソースブロック群であって各第3のリソースブロックが前記第2のリソースブロック群のうちの1グループに対応する第3のリソースブロック群
を更に含み、
前記階層構造の前記第1レベルまたは前記第2レベルで割り当て可能な第1のリソースブロックがないとき、該階層構造の前記第3レベルの第3のリソースブロックを、該階層構造の前記第2レベルの複数の第2のリソースブロック群に変換する工程と、
前記階層構造の前記第2レベルの前記変換された第2のリソースブロックを、該階層構造の前記第1レベルの複数の変換されたリソースブロックに変換し、該変換された複数の第1のリソースブロックのうちの1リソースブロックを割り当てる工程と、
を更に有することを特徴とする請求項10に記載の方法。 - いずれかの前記第1のリソースブロックがすでに割り当てられている、前記階層構造の前記第1レベルの第1のリソースブロックグループに、返却される第1のリソースブロックをリストアする工程と、
前記返却された第1のリソースブロックにより、前記階層構造の前記第1レベルにおける第1のリソースブロックグループが完備したとき、該完備された第1のリソースブロックグループを、該階層構造の前記第2レベルの第2のリソースブロックに変換する工程と、
を更に有することを特徴とする請求項10に記載の方法。 - 通信システムであって、
複数のレベルを有する構造の、通信リソースユニットプールであって、
第1のリソースブロックグループ群に供給され、最下位レベルである第1レベルを形成する、第1のリソースブロック群であって各第1のリソースブロックが個々のリソースユニットに対応する第1のリソースブロック群と、
前記第1レベルの上位レベルである第2レベルを形成する、第2のリソースブロック群であって各第2のリソースブロックが前記第1のリソースブロック群の第1のグループに対応する第2のリソースブロック群と、
を含む通信リソースユニットプールと、
通信リソース要求に応じて、前記リソースブロック群から種々のリソースブロックを割り当て、割り当てられたリソースブロックを削除し、1または2以上の下位レベルのリソースブロック群をあるグループから別のグループに移動することにより定期的に再組織化し、追加的な上位レベルのリソースブロックを生成する、通信リソース管理装置と、
を備え、
前記通信リソース管理装置は、
前記通信リソースユニットプールにおけるどのレベルがより多数の要求を受けているかを判断する手段と、
リソースブロック群を1つのグループから他のグループに移動して、前記判断されたレベルまでの追加的な上位レベルのリソースブロックを生成することにより、前記通信リソースユニットプールを再組織化する手段と、
を含む
ことを特徴とする通信システム。 - 前記通信リソース管理装置は、
上位レベルのリソースの要求があり、かつ、現在割り当て可能な上位レベルのリソースブロックがないときにのみ、前記構造を再組織化することを特徴とする請求項13に記載の通信システム。 - 前記通信リソース管理装置は、
下位レベルのリソースブロック群の、あるグループから別のグループへ最小の数で移動することにより再組織化し、追加的な上位レベルのリソースブロックを生成することを特徴とする請求項13に記載の通信システム。 - 前記通信リソース管理装置は、
前記構造の一部からの割り当て可能なリソースブロックを割り当て、返却される該構造の別の部分からの通信リソースブロックをリストアすることを特徴とする請求項13に記載の通信システム。 - 前記通信リソースユニットプールは、
前記第2レベルの上位レベルである第3レベルを形成する第3のリソースブロック群であって各第3のリソースブロックが前記第2のリソースブロック群の第2のグループに対応する第3のリソースブロック群を含み、
前記通信リソース管理装置は、
最上位のレベルのリソースが割り当て可能に維持されるようにリソースブロックを割り当てる
ことを特徴とする請求項13に記載の通信システム。 - 前記通信リソースユニットプールは、
前記第2レベルの上位レベルである第3レベルを形成する第3のリソースブロック群であって各第3のリソースブロックが前記第2のリソースブロック群の第2のグループに対応する第3のリソースブロック群を含み、
前記通信リソース管理装置は、返却されるリソースブロックをリストアして、可能な最も上位のレベルのリソースを生成することを特徴とする請求項13に記載の通信システム。 - 通信システムであって、
メモリに記憶されるリストデータ構造体による、階層構造における複数のレベルを有する通信リソースユニットプールであって、
前記階層構造の最下位レベルである第1レベルを形成し、第1のリソースブロックグループ群に供給される、第1のリソースブロック群であって各第1のリソースブロックが個々のリソースユニットに対応する第1のリソースブロック群と、
前記リストデータ構造体は、各割り当て可能な前記第1のリソースブロックに対応するデータレコードを記憶する第1のリストを含む;
前記階層構造の前記第1レベルの上位レベルである第2レベルを形成する、第2のリソースブロック群であって各第2のリソースブロックが前記第1のリソースブロック群の第1のグループに対応する第2のリソースブロック群と、
前記リストデータ構造体は、各割り当て可能な前記第2のリソースブロックに対応するデータレコードを記憶する第2のリストを含む;
を含む通信リソースユニットプールと、
通信リソース要求に応じて、前記リソースブロック群から種々のリソースブロックを割り当て、割り当てられたリソースブロックを、対応するリストから削除し、1または2以上の下位レベルのリソースブロック群を、あるリスト位置から別のリスト位置に移動することにより1または2以上のリストを定期的に再組織化する、通信リソース管理装置と、
を備え、
前記通信リソース管理装置は、
前記通信リソースユニットプールにおけるどのレベルがより多数の要求を受けているかを判断する手段と、
リソースブロック群を1つのグループから他のグループに移動して、前記判断されたレベルまでの追加的な上位レベルのリソースブロックを生成することにより、前記通信リソースユニットプールを再組織化する手段と、
を含む
ことを特徴とする通信システム。 - 前記通信リソース管理装置は、
1または2以上の下位レベルのリソースブロック群を、あるリスト位置から別のリスト位置に移動することを特徴とする請求項19に記載の通信システム。 - 前記リストデータ構造体による前記通信リソースユニットプールは、
前記第2レベルの上位にあたる前記階層構造の第3レベルを形成する、第3のリソースブロック群であって各第3のリソースブロックが前記第2のリソースブロック群の第2のグループに対応する第3のリソースブロック群を含み、
前記リストデータ構造体は、各割り当て可能な前記第3のリソースブロックに対応するデータレコードを記憶する、第3のリストを含むことを特徴とする請求項19に記載の通信システム。 - 前記通信リソース管理装置は、
あるグループから別のグループへ、下位レベルのリソースブロック群を最小の数で移動するように、1または2以上の前記リストを再組織化し、追加的な上位レベルのリソースブロックを生成することを特徴とする請求項19に記載の通信システム。 - 前記通信リソース管理装置は、
リストの一部分から、割り当て可能なリソースブロックを割り当て、当該リストの別部分から、返却される通信リソースブロックをリストアすることを特徴とする請求項19に記載の通信システム。 - 前記通信リソース管理装置は、
最上位のレベルのリソースが割り当て可能に維持されるようにリソースブロックを割り当てることを特徴とする請求項19に記載の通信システム。 - 前記通信リソース管理装置は、
返却されるリソースブロックをリストアして、可能な最も上位のレベルのリソースを生成することを特徴とする請求項19に記載の通信システム。 - 複数のレベルを有し、該複数のレベルで組織するリソースブロックを含むデータ構造体による、通信リソースユニットプールであって、異なるリソースブロックは該データ構造体において論理的にリンクされ、種々のグループを形成する通信リソースユニットプールと、
通信要求を分析して、1または2以上の前記リソースブロックを割り当てる、通信リソース管理装置と、
前記データ構造体の各レベルでの通信リソースに対する要求数を監視して、受信した要求数のより多いレベルを選択する、要求監視装置と、
を備え、
前記通信リソース管理装置は、
前記通信リソースユニットプールにおけるどのレベルがより多数の要求を受けているかを判断する手段と、
リソースブロック群を1つのグループから他のグループに移動して、前記判断されたレベルまでの追加的な上位レベルのリソースブロックを生成することにより、前記通信リソースユニットプールを再組織化する手段と、
を含む
ことを特徴とする通信システム。 - 前記通信リソース管理装置は、
あるグループから別のグループへ最小の数で移動するように、前記データ構造体を再組織化することを特徴とする請求項26に記載の通信システム。 - 前記通信リソース管理装置は、
上位レベルのリソースが指定的に要求されたとき、前記リストの前記選択されたレベルの上位のレベルのリソースを生成することを特徴とする請求項26に記載の通信システム。 - 通信システムであって、
通信リソースユニットプールであって、
個々のリソースユニットに対応する最下位レベルである第1レベルを形成する、第1のリソースブロック群と、
上位レベルである第2レベルを形成する、第2のリソースブロック群であって各第2のリソースブロックが第1のリソースブロック群のグループに論理的にリンクされる第2のリソースブロック群と、
を含む通信リソースユニットプールと、
第1のリソースブロックに対する通信要求があったときに、該通信要求を分析し、該通信要求に、前記第1レベルにおいて割り当て可能な第1のリソースブロックを割り当て、前記第1レベルにおいて割り当て可能な第1のリソースブロックがないとき、前記第2レベルにおける割り当て可能な第2のリソースブロックを割り当て可能な第1のリソースブロック群のグループに変換し、該変換された第1のリソースブロック群のうちの1リソースブロックを前記通信要求に割り当てる、通信リソース管理装置と、
を備え、
前記通信システムは無線通信システムであり、
前記通信リソースは、複数のディジタルシグナルプロセッサを含み、各ディジタルシグナルプロセッサが1または2以上のリソースユニットに対応する
ことを特徴とする通信システム。 - 上位レベルである第3レベルを形成する第3のリソースブロック群であって各第3のリソースブロックが第2のリソースブロック群のグループに論理的にリンクされる第3のリソースブロック群
を更に備え、
前記通信リソース管理装置は、
前記第1レベルおよび前記第2レベルで第1のリソースを割り当てることができないときは、前記第3レベルにおける割り当て可能な第3のリソースブロックを、新たな割り当て可能な第2のリソースブロック群のグループに変換し、前記新たな割り当て可能な第2のリソースブロック群のうちの1リソースブロックを、新たな割り当て可能な第1のリソースブロック群のグループに変換し、該新たな割り当て可能な第1のリソースブロック群から該変換された第1のリソースブロック群を、前記通信要求に割り当てる、ことを特徴とする請求項29に記載の通信システム。 - 前記通信システムは、無線通信システムであって、
前記通信リソースは、無線送信回路ボードと、無線受信回路ボードと、信号処理ボードとを含み、各ボードが1または2以上のリソースユニットに対応することを特徴とする請求項29に記載の通信システム。 - 前記通信システムは、符号分割多元接続(CDMA)無線通信システムであって、前記通信リソースユニットのプールは、CDMA拡散符号を含むことを特徴とする請求項29に記載の通信システム。
- 前記通信リソース管理装置は、
最上位のレベルのリソースが割り当て可能に維持されるようにリソースブロックを割り当てることを特徴とする請求項29に記載の通信システム。 - 対応するリソースブロック群のグループからの第1のリソースブロック群のうちの1リソースブロックが現在割り当てられているときは、対応する第1のリソースブロック群の該グループからの別の第1のリソースブロックを割り当て可能とすることを特徴とする請求項29に記載の通信システム。
- 前記リソースブロックは、階層構造を構成し、
前記リソース管理装置は、該階層構造の一部分からのリソースブロックを割り当て、該階層構造の別部分に、返却されるリソースブロックをリストアすることを特徴とする請求項29に記載の通信システム。 - 第1のタイプのリソースユニット群の、第1のプールに対応する、第1のデータ構造体を構成する工程と、
第2のタイプのリソースユニット群の、第2のプールに対応する、第2のデータ構造体を構成する工程と、
前記第1のデータ構造体における前記第1のタイプのリソースユニット群の1リソースユニットと、前記第2のデータ構造体における前記第2のタイプのリソースユニット群の1リソースユニットとの関係を設定する設定工程と、
前記第1および第2のプールからの1または2以上のリソースユニットを必要とする、リソースに対する要求を受信する工程と、
前記要求に応じて、前記設定された関係を用いて、前記第1および第2のプールから、割り当て可能なリソースユニットを割り当てる工程と、
を有することを特徴とする方法。 - 前記関係は、前記第1および第2のタイプのリソースユニット群の、個々のリソースユニット間における1対1の対応を含むことを特徴とする請求項36に記載の方法。
- 前記第1のプールは、
グループ群に供給される、前記第1のタイプのリソースユニット群の最下位レベルである第1レベルと、
各グループが前記第1レベルのリソースブロック群のグループ群の1グループに対応するグループ群に供給される、前記第1のタイプのリソースユニット群の上位レベルである第2レベルと、
を含み、
前記第2のプールは、
グループ群に供給される、前記第2のタイプのリソースユニット群の最下位レベルである第1レベルと、
各グループが前記第1レベルの前記第2のタイプのリソースユニット群のグループ群の1グループに対応するグループ群に供給される、前記第2のタイプのリソースユニット群の上位レベルである第2レベルと、
を含む、
ことを特徴とする請求項37に記載の方法。 - 前記設定工程は、
各行が前記第1のタイプのリソースユニットを表し、各列が第2のタイプのリソースユニットを表すマトリクスであって、一方のタイプのリソースユニットに対応する行または列を選択するとともに、他方のタイプのリソースユニットに各々対応する列または行を選択するためのマトリクスを設定する工程を含むことを特徴とする請求項36に記載の方法。 - 各行は1の列のみを選択するように前記マトリクスを構成する工程を更に有することを特徴とする請求項39に記載の方法。
- 前記マトリクスを再構成する工程を更に有することを特徴とする請求項40に記載の方法。
- 前記第1のタイプのリソースユニットは、ソフトウェアリソースユニットであり、
前記第2のタイプのリソースユニットは、ハードウェアリソースユニットであることを特徴とする請求項36に記載の方法。 - 前記第1のタイプのリソースユニットをCDMA拡散符号とし、前記第2のタイプのリソースユニットをデータ処理用ハードウェアおよび送受信用ハードウェアとする、符号分割多元接続(CDMA)通信システムに適用される、請求項36に記載の方法。
- 第1のタイプのリソースユニット群に対する第1の構造を記憶する工程と、
第2のタイプのリソースユニット群に対する第2の構造を記憶する工程と、
前記第1の構造における前記第1のタイプのリソースユニット群のうちいずれかのリソースユニットが割り当て可能であれば、対応する第2の構造における前記第2のタイプのリソースユニットが割り当て可能であるような、前記第1および第2の構造間の関係を設定する設定工程と、
を有することを特徴とする方法。 - 前記第1および第2の構造はそれぞれ複数レベルの階層構造を有し、
前記上位レベルの前記対応する1リソースユニットが割り当てられる前に、該グループ内の前記下位レベルのリソースユニットのすべてが割り当て可能となるように、下位レベルの複数のリソースユニットは、上位レベルの対応する1リソースユニットに対しグループ化される
ことを特徴とする請求項44に記載の方法。 - 前記関係は、前記第1および第2のタイプのリソースユニット群の、個々のリソースユニット間における1対1の対応を含むことを特徴とする請求項44に記載の方法。
- 前記設定工程は、
各行が前記第1のタイプの1または2以上の異なるリソースユニットを表し、各列が第2のタイプの1または2以上の異なるリソースユニットを表すマトリクスであって、一方のタイプのリソースユニットに対応する行または列を選択するとともに、他方のタイプのリソースユニットに各々対応する列または行を選択するためのマトリクスを設定する工程を含むことを特徴とする請求項44に記載の方法。 - 第1のタイプのリソースユニット群の、第1のプールに対応する、第1のデータ構造体と、第2のタイプのリソースユニット群の、第2のプールに対応する、第2のデータ構造体と、を記憶する手段と、
前記第1のデータ構造体における前記第1のタイプのリソースユニット群の1リソースユニットと、前記第2のデータ構造体における前記第2のタイプのリソースユニット群の1リソースユニットとの間の関係を設定する設定手段と、
前記第1および第2のプールからの1または2以上のリソースユニットを必要とする、リソースに対する要求を受信し、該要求に応じて、前記設定された関係を用いて、前記第1および第2のプールから割り当て可能なリソースユニットを割り当てる手段と、
を備えることを特徴とする装置。 - 前記関係は、
前記第1のプールにおける前記第1のタイプのリソースユニット群のいずれかのリソースユニットが割り当て可能であれば、前記第2のプールにおける対応する第2のタイプのリソースユニットが割り当て可能であることを確実にすることを特徴とする請求項48に記載の装置。 - 前記関係は、前記第1および第2のタイプのリソースユニット群の、個々のリソースユニット間における1対1の対応を含むことを特徴とする請求項48に記載の装置。
- 前記第1のプールは、
グループ群に供給される、前記第1のタイプのリソースユニット群の最下位レベルである第1レベルと、
各グループが前記第1レベルのリソースブロック群のグループ群の1グループに対応するグループ群に供給される、前記第1のタイプのリソースユニット群の上位レベルである第2レベルと、
を含み、
前記第2のプールは、
グループ群に供給される、前記第2のタイプのリソースユニット群の最下位レベルである第1レベルと、
各グループが前記第1レベルの前記第2のタイプのリソースユニット群のグループ群の1グループに対応するグループ群に供給される、前記第2のタイプのリソースユニット群の上位レベルである第2レベルと、
を含む、
ことを特徴とする請求項49に記載の装置。 - 前記設定手段は、
各行が前記第1のタイプのリソースユニットを表し、各列が第2のタイプのリソースユニットを表すマトリクスであって、一方のタイプのリソースユニットに対応する行または列を選択するとともに、他方のタイプのリソースユニットに各々対応する列または行を選択するためのマトリクスを設定する工程
を含むことを特徴とする請求項48に記載の装置。 - 各行は1の列のみを選択するように前記マトリクスを構成する手段を更に備えることを特徴とする請求項48に記載の装置。
- 前記マトリクスを再構成する手段を更に有することを特徴とする請求項48に記載の装置。
- 対応する通信リソースユニット群の第1および第2のプールであってそれぞれが複数レベルの構造で構成される第1および第2のプールと、
前記第1のプールにおける1のリソースユニットから、対応する前記第2のプールにおける1のリソースユニットへのマッピングを設定するマッパと、
リソース要求に応じて、前記第1のプールにおける1または2以上のリソースユニットを割り当てるとともに、前記設定されたマッピングに基づき、前記第2のプールにおける対応する1または2以上のリソースユニットを割り当てる、通信リソース管理装置と、
を備えることを特徴とする通信システム。 - 前記第1のプールは、ソフトウェアリソースユニットを含み、
前記第2のプールは、ハードウェアリソースユニットを含む、
ことを特徴とする請求項55に記載の通信システム。 - 当該通信システムは、符号分割多元接続(CDMA)無線通信システムであって、
前記第1のプールのリソースユニットは、CDMA拡散符号であり、前記第2のプールのリソースユニットは、データ処理用ハードウェアユニットおよび送受信用ハードウェアユニットであることを特徴とする請求項55に記載の通信システム。 - 前記マッパは、
各行が異なるCDMA拡散符号を表し、各列が異なるデータ処理用ユニットおよび送受信用ユニットを表すマトリクスであって、CDMA拡散符号またはデータ処理用ユニットまたは送受信用ユニットを選択するとともに、それぞれ対応するデータ処理用ユニットまたは送受信用ユニットまたはCDMA拡散符号を選択するためのマトリクス
を含むことを特徴とする請求項57に記載の通信システム。 - 前記マッパは、各行が1の列にのみ関連するように、前記マトリクスを構成する手段を含むことを特徴とする請求項58に記載の通信システム。
- 前記マッパは、前記マトリクスを再構成する手段を含むことを特徴とする請求項57に記載の通信システム。
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