JP4355146B2 - レンズと絞りを合体させた屈折体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズと絞りとホルダとの合体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1に概略的に示すような電子写真印刷再生装置は、通常、ラスタスキャナを有する。ラスタ出力スキャナ(Raster Output Scanner:ROS)は画像再生のために画像を印刷し、ラスタ入力スキャナ(RasterInput Scanner:RIS)は画像を取得する。画像形成ビームが、回転するポリゴンを横切るように可動光伝導性部材に達して走査し、該部材に静電潜像を記録または書込む。通常、ROSは単色放射光の平行ビームを生成するレーザを備える。このレーザビームを形成画像に合わせて変調してレンズを通し、一般的にはミラーファセット(小面、facet)を有し回転するポリゴンである走査要素に向けて、反射させる。多くの装置は、印刷するそれぞれの色に対して1個のROSを使用する。ROSは、印刷する画像を表すパターンに光受容体を露光する。これは、従来から周知のとおりである。複数パス装置では、1個のROSによって各色の画像を描くことができる。次に、露光された光受容体上に形成されたパターンを使って基板上にトナーを堆積させる。続いて、このトナーを基板に溶着して最終的な印刷画像を生成する。
【0003】
本発明に係る実施形態を使用できる環境の一例として、図1は、ラスタスキャナ(RIS128およびROS130)を使用し、通常は光伝導性ベルト12を採用した電子写真印刷装置1を示す。光伝導性ベルト12は、カール防止支持層上に基礎層が被膜され、その上に光伝導性物質が被膜されていることが好適である。光伝導性ベルト12が矢印18の方向に移動すると連続した部分が順次進められて、移動パスの周りに設けられた様々な処理ステーションを通過する。光伝導性ベルト12は、ストリップローラ14、テンションローラ15、駆動ローラ16の周りを巡回する。駆動ローラ16が回転すると、光伝導性ベルト12が矢印8の方向に進められる。
【0004】
初めに、光伝導性表面の一部が荷電ステーションAを通過する。荷電ステーションAでは、コロナ生成装置(総括的に参照番号122で示す)が光伝導性ベルト12に電荷を与え、比較的高く実質的に均一な電位にする。
【0005】
露光ステーションBでは、コントローラまたは電子サブシステム(Electronic SubSystem:ESS)(総括的に参照番号129で示す)が所望の出力画像を表す画像信号を受信して、連続的な色調またはグレースケールで表現された画像に変換処理し、変調出力生成装置(例えば、ラスタ出力スキャナ(ROS)、総括的に130で示す)に送出する。ESS129は、内蔵型の専用小型コンピュータであることが好適である。ESS129に送る画像信号を上述のRIS、またはコンピュータから供給してもよく、その場合は、電子写真印刷装置を1台以上のコンピュータに対して遠隔配置されたプリンタとして機能させることができる。あるいは、プリンタを高速コンピュータの専用プリンタとすることもできる。
【0006】
ESS129から送られた信号はROS130に送信される。この信号は、印刷装置によって再生したい連続的な色調の画像に対応する信号である。ROS130は、回転するポリゴンミラーブロックを備えるレーザを有する。ROS130によって光伝導性ベルトを露光し、ESS129から受信した連続的な色調の画像に対応する静電潜像をベルト上に記録する。あるいは、ROS130は、ラスタ毎に光伝導性ベルト12上の荷電部分を照射する発光ダイオード(LED)のリニアアレイでもよい。
【0007】
光伝導性表面に記録された静電潜像は、光伝導性ベルト12によって現像ステーションCに進められる。現像ステーションCでは、従来の技術により、液体状または乾燥粒子のトナーが静電気的に潜像に引き寄せられる。潜像はキャリア集合粒子中からトナー粒子を引き寄せて、トナー粉体画像を形成する。こうして連続的な静電気潜像を現像していくにつれ現像物質からトナー粒子が消耗する。トナー粒子ディスペンサ(総括的に144で示す)は、現像ユニット138の現像ハウジング146にトナー粒子を供給する。
【0008】
引き続き図1を参照する。静電潜像の現像後、光伝導性ベルト12上のトナー粉体画像は転写ステーションDに進められる。同時に、シート供給装置150によって印刷用シート148も転写ステーションDに進められる。シート供給装置150は、スタック154の中における一番上のシートを、供給ローラ152と遅れローラ153とによって形成されるニップ155に進めるためのナジャローラ151を有することが好適である。供給ローラ152が回転して、スタック154の中からシートを垂直輸送部156に供給する。垂直輸送部156は支持物質のシート148を位置合わせ輸送部120に送り、さらに画像転写ステーションDに送る。
【0009】
画像転写ステーションDでは、光伝導性ベルト12上に形成されたトナー粉体画像が、進んでくるシート148に接触し、光伝導性ベルト12から画像を順次受取る。画像転写ステーションDはコロナ生成装置158を有する。コロナ生成装置158は、シート148の裏面にイオンを噴霧する。これによって、トナー粉体画像を光伝導性表面から印刷用シート148に引き寄せる。次にこのシートを光受容体から引き剥がす。この時、コロナ生成装置159により、反対の極性の荷電イオンが印刷用シート148の裏面に噴霧され、シートを光受容体から引き剥がす処理が助けられる。この画像転写後、ベルト輸送機162によってシート148が矢印60の方向に順次移動され、溶着ステーションFに進められる。
【0010】
溶着ステーションFは、溶着アセンブリ(総括的に170で示す)を有する。このアセンブリ170によって、転写されたトナー粉体画像を恒久的にコピーシートに固着する。溶着アセンブリ170は、加熱溶着ローラ172と、押付けローラ174とを有し、コピーシート上の粒子画像が加熱溶着ローラ172に接触することが好適である。押付けローラは加熱溶着ローラと同期し、トナー粉体画像をコピーシートに固定するために必要な圧力を与える。加熱溶着ローラは石英ランプ(図示せず)によって内部から加熱される。貯蔵器(図示せず)に収容されている離型材が計測用ローラ(図示せず)に注入され、トリム刃(図示せず)によって、過剰な離型材が除去される。離型材はドナーローラ(図示せず)に移され、続いて溶着ローラに移される。
【0011】
さて、シートは溶着アセンブリ170を通過する。溶着アセンブリ170では、画像がシートに恒久的に固定すなわち溶着される。溶着アセンブリ170を通過したシートは、ゲート180によって、出力部184から直接仕上げ部またはストッカに送られるか、進行方向を変えられて両面用ループパス100に送られる。この例では最初に裏返し器182に送られる。つまり、シートが片面シート(simplex sheet)または、両面に画像が形成されている完全な両面シート(completed complex sheet)であれば、ゲート180を通って、直接、出力部184に送られる。しかし、両面シートであっても片面にしか画像が形成されていなければ、ゲート180は、このシートの進行方向を変更して裏返し器182を通り、両面用ループパス100に送る。ここでシートは裏返しにされ、加速ニップ102およびベルト輸送部110に送られ、ステーションDおよび溶着アセンブリ170を通って再び循環させられる。つまり、画像を受信し、これをシートの裏面に固定し、出力部184から排出される。
【0012】
印刷用シートを光伝導性ベルト12の光伝導性表面から引き離した後、残留しているトナーや現像液、光伝導性表面に付着している紙繊維粒子を、清掃ステーションEにおいて除去する。清掃ステーションEには繊維ブラシが回転可能に装着されており、これが光伝導性表面と接触して、残留している紙繊維を掻き出して除去する。清掃ステーションEには更に、転写されなかったトナー粒子を除去する清掃刃も装着されている。この刃は、適用に応じて、ワイパまたはドクタブレードとして形成することができる。清掃処理後、放電ランプ(図示せず)によって光伝導性表面に光をあて、残留静電電荷があれば放散させる。続いて光伝導性表面に電荷を与え、次の連続的な画像形成サイクルを行なうために光伝導性表面を先に進める。
【0013】
こうした装置の様々な機能は、コントローラ129によって制御する。コントローラ129は、上記の全要素の各機能を制御するプログラム可能なマイクロプロセッサであることが好適である。コントローラ129は、コピーシートや、再循環中の文書の数や、オペレータが選択したコピーシートの数の比較カウント、タイムディレーの設定、ジャム訂正等を行なう。上述の例示的な全てのシステムは、オペレータが選択した印刷装置コンソールから供給される従来の制御スイッチ入力によって制御される。従来のシートパスセンサまたはスイッチを用いて、文書やコピーシートの位置を追跡しても良い。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ラスタスキャナ光学系のコストを軽減するために、多くの製造業者はプラスチックレンズを使用するようになった。プラスチックレンズはコストが安いばかりではなく、レンズ自身のホルダを部分設計に組み込むことが容易にできる。これにより、部品数を減らすことで、材料コストや製造コストや組立コストが軽減される。また、これによって部品の重量も軽減される。しかし、ラスタスキャナは、過剰な光がレンズを通過しないようにするための絞りが必要である。このような絞りは、通常、適切な形状と大きさの穴が形成されたシートメタルの部品を含む。これによりレンズを囲む領域は覆われ、所望の光が穴を通過する以外は光がレンズを通過できない。このような絞りが必要なために、コストや部品数を更に減らすことが制限される。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る屈折体は、レンズ部分と、前記レンズ部分を取り囲み、前記レンズ部分の主軸と一致する光パスから過剰な光を排除する絞り部分と、ラスタスキャナに取り付けるホルダと、が一体化され、前記ホルダは、前記絞り部分に接続されるホルダ壁とホルダ壁に垂直なスキャナ取付面とを有することを特徴とする。
【0016】
また、前記絞り部分は、前記光パスから遠ざけるように光を反射する少なくとも1枚の反射面を有することが好ましい。また、前記絞り部分は、前記光パスから遠ざけるように光を屈折する少なくとも1枚の屈折面を有することが好ましい。
【0017】
また、前記屈折体は透明な樹脂物質を含むことが好ましい。また、前記屈折体は溶融シリカを含むことが好ましい。
【0018】
コストや部品数を更に減らすために、絞りをレンズの設計に含める。レンズは透明なので、絞りに用いられる物質も透明でなければならない。透明な物質を絞りの部分に用いることで、レンズの周りを1枚以上の屈折面で囲むようにして絞りを形成できる。このレンズ周りの屈折面により、望ましくない光の部分を、他のレンズやミラーを含む光パスから離れる方向に向け、絞りの機能を持たせることができる。あるいは、例えば、ラスタスキャナのハウジングによって、過剰な光を吸収することもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】
説明を簡単にするために、図1において概略的に図示するような電子写真印刷装置に用いられるラスタ出力スキャナ(ROS)130を例として、本発明に係る実施形態につき詳細に説明する。しかし、当業者は、他の状況、他のラスタスキャナ、レンズ周りに絞りを必要とする他の装置においても、この実施形態が適用できることが分かるだろう。さらに、本実施形態は、低コストおよび樹脂物質(プラスチック等)を用いた製作容易性という利点を利用しているが、他の実施形態では、電磁波の特定の周波数を屈折するガラスやその他の物質を用いることができる。
【0020】
図2に示すように、一般的なROSは、光源28と、コリメートレンズ32と、過剰な光を除去する絞り34とを有する。このようなROSは、図1で説明した複数パス電子写真印刷サブシステム(総括的に参照番号10で示す)の一部として形成できる。システム10は、ガイドローラ14、16の周りを巡回する光伝導性ベルト12を有する。ガイドローラ14、16の少なくとも一方を駆動すると、矢印18で示すように、光伝導性ベルト12が処理運行の長手方向に進められる。光伝導性ベルト12は、図2において点線の四角で示した間隔をあけて配置される整数個の画像領域II〜Inを受容できる長さに設計される。画像領域II〜Inの各々が横方向の走査ライン20に達すると、近接した間隔で設けられた横方向ラスタライン22に沿って順次露光される。図2において画像領域IIにおける横方向ラスタライン22は、長手方向の間隔が誇張されている。
【0021】
図2では、ラスタ出力スキャンROSによってライン20を走査する。具体的には、光源制御プロセッサ30から適切なフィードバック信号が与えられるモータ27によって駆動される回転可能なポリゴンミラー26の一続きのファセット25によって、変調レーザビーム24をライン20に向けて反射する。破線で示すレーザビーム24は、光源制御プロセッサ30のレーザ駆動モジュールおよびパワー制御形成部分によって作動されるレーザダイオード等のレーザ素子の光源28から放射される。光源制御プロセッサ30は、図示しない上記以外の回路または論理モジュール(スキャナ駆動指令回路等)を有し、これによって、モータ27が回転可能なポリゴンミラー26を回転させる動作を制御する。走査開始(Start Of Scan:SOS)センサ29によって走査基準点の開始を決定し、適切なフィードバック信号を光源制御プロセッサ30に供給する。
【0022】
システム10の動作において、上述のように、光源制御プロセッサ30はビデオ信号に応答して、ラスタライン22の各々をビデオ信号画像のリニアセグメントに露光する。電子写真カラーシステムでは、画像領域II〜Inの各々が連続して4回、同様にして露光される。これらの露光の各々は、3色の基本的な色および黒の各々に対応する。システム10のように、1個のラスタ出力スキャナまたはヘッドを使用する複数パスシステムにおいて各画像領域を完全に露光するためには、光伝導性ベルト12を4回転させる必要がある。また、本発明は、白黒露出装置にも同様に適用できることが分かる。
【0023】
画像領域II〜Inは、逐次的なラスタライン22に沿って逐次的に露光される。この時、光伝導性ベルト12が長手方向に逐次移動すると、各ラスタラインのそれぞれが横方向の走査ライン20の位置に揃えられる。システム10における横方向走査ライン20は、画像領域Iの横方向の寸法より長い。この観点から、走査ライン20の長さはミラーファセット25の各々の長さによって決まり、ラスタライン22より長い。ラスタライン22の各々の長さは、レーザダイオードが回転するポリゴン26の各ファセット25から変調ビームを反射するアクティブな時間(レーザビームモジュールによって決定される)によって決まる。したがって、横方向の走査ラインの各アクティブ部分は、レーザドライブモジュールと、露光されたラスタライン22の横方向の位置とを制御することによって横方向に移動させることができ、画像領域II〜Inは光伝導性ベルト12との関連において移動させることができる。
【0024】
露光ステーションの下流において、現像ステーション(図示せず)は、図1に示す電子写真印刷装置との関連で説明したように、先に送られた画像領域に形成されている潜像を現像する。最後の色を露光した後、完全に現像されたカラー画像が出力シートに転写される。電子サブシステム(ESS)(図1に示すESS129等)が含む回路および論理モジュールは、入力ビデオデータ信号やその他の制御およびタイミング信号に応答し、画像露光と同期して光伝導性ベルト12を駆動し、モータによるポリゴンの回転を制御する。さらなる詳細は、米国特許5,381,165号および5,208,796号に開示されている。これらの出典を明示し、本明細書の一部とする。
【0025】
図示するように、光伝導性表面やベルトの上に設けられた任意の印や、任意の適切な穴T1,T2,T3によって、ベルト面上に画像を投影する際の基準とすることができる。光源制御のマイクロプロセッサは、通常、2つの制御ループによってレーザを制御する。バイアス制御ループと、レベル制御ループである。同じマイクロコントローラを、モータポリゴンアセンブリ(Motor Poligon Assembly:MPA)の速度制御や全てのサブシステムの適用においても機能させることができる。例えば、レーザのソフトスタート立ち上げや、制御されたROSシャットダウンによるレーザ故障の診断等である。ラスタスキャナ制御システムの更なる詳細は、例えば、米国特許6,195,113号に開示されている。この出典を明示し、本明細書の一部とする。
【0026】
レーザビーム24はファセット25に反射し、その後、光学素子40を使用して、感光性部材上の「スポット」において合焦する。ポリゴン26が回転すると、このスポットが速い走査方向(つまり、ライン走査)に光伝導性ベルト12を横切るようにして、走査する。一方、光伝導性ベルト12は、速い走査方向の速度よりも比較的遅い速度で、矢印18の遅い走査方向に進められる。この方向は、Y−Y軸に平行である速い走査方向の走査軸に対して垂直である。このようにしてレーザビーム24は、記録媒体に対しラスタ走査方式で走査する。レーザビーム24は、入力される画像シリアルデータにしたがったレートで強度変調され、シリアルデータが表す画像の個々の画素要素(ピクセル)が、感光性媒体上に露光され潜像を形成する。この潜像は、紙等の適切な画像受取媒体に転写される。
【0027】
光は、回転するポリゴン26に到達する前にコリメートレンズ32を通過する。変調レーザビーム24は、コリメートレンズ32によって、光伝導性ベルト12上に適切なスポットを形成するよう調整される。コリメートレンズ32を通過したレーザビーム24は、絞り34を通過することによってさらに調整される。絞り34は、光伝導性ベルト12上に適切なスポットを形成することを阻害する過剰な光を防いだり、光の進行方向をそらしたりする。絞り34は、過剰な光の進行をレーザビーム24のパスからそらす屈折絞りでもよいし、パスから遠ざけるように光を反射する反射絞りでもよいし、過剰な光を単純に吸収する吸収絞りでもよい。絞り34を通過したレーザビーム24は、上述のポリゴン26に進む。
【0028】
このように、レンズ32および絞り34は光源28と「光通信」を行っているということもできる。また、レンズ32、絞り34、ポリゴン26、光学素子40、光伝導性ベルト12は、ROSの光パス上に位置するということもできる。さらに、光源28と、光パス上の多様な要素との間の光通信は、光源28をオフにするとレーザビーム24が消滅するので、その限りで選択的である。
【0029】
図3〜図7に示すように、本発明に係る実施形態を、図3に示すようなROSとの協働型にして一般的なROSに内蔵することもできる。本実施形態に係るROSは、光源28と、回転するポリゴンミラー26と、これらの間に配設された光調整部材35とを有する。光調整部材35は、レンズ32と、絞り34とを組み合わせて一体化した光学的屈折体である。レンズ32は、例えば、光源28から放射された光を平行にする。これは、従来のROSと同様である。さらに、絞り34は、スキャナの光学路から過剰な光を除去できる。
【0030】
図4〜図7を参照する。レンズ32を絞り34と一体化して光調整部材35を形成できる。例えば、樹脂物質で作る場合、レンズ32は、レンズのホルダ壁36をも含んで一体形成できるという追加的な利点がある。さらに、レンズ32、絞り34、ホルダ37が一体の屈折体となるように、光調整部材35を透明かつ屈折性の物質または媒体から形成することもができる。
【0031】
本実施形態では、光調整部材35は、屈折または反射によって光をROSの光パスから離れる方向に変える部分34a〜34d、例えばファセット(小面)の部分を含み、レンズ32に対して、その周囲に絞り34を形成することができる。絞り34によって進行方向を変えられた光を屈折または反射によってROSのハウジングに向かわせ、これに吸収させることができる。
【0032】
本実施形態は、屈折体である場合の光調整部材35の屈折部分34a〜34dを用いる。屈折部分34a〜34dは、光を光学的な光パスあるいはビームパスから離れる方向に屈折させる。この例では、屈折部分34a〜34dの外面を光パスに対して、空気や屈折体に用いられる屈折性物質の屈折率等の指標を考慮した傾き角度を有するように設定する必要がある。他の実施形態では、光を光パスから離れるように反射する部分34a〜34dの反射面を用いる。この例では、屈折体である場合の部材35の外面を磨くかコーティングすることで光を反射するようにして、光を光パスから離れるように反射するための角度をつける。更に、レーザビーム24からの過剰な光を吸収する物質によって部分34a〜34dをコーティングすることもできる。
【0033】
電子写真印刷装置が使用する光の周波数に関連して実施形態を説明したが、実施形態が、光の他の周波数に対応する屈折体を用いることも考えられる。例えば、溶融シリカ製の屈折体は、紫外線放射に対するレンズおよび絞りとして機能することができる。
【0034】
当業者は、本明細書を検討した後には、本発明に対して上記以外の修正を加えられることが分かるだろう。これらの修正およびその均等物も、本発明の請求の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ラスタ入力スキャナ(RIS)と、ラスタ出力スキャナ(ROS)とを有する電子写真再生装置の概略図である。ここで、電子写真再生装置は電子写真印刷装置と協働型であって、電子写真印刷装置を内蔵している。
【図2】 本発明に係る実施の形態を採用できる一般的なラスタ出力スキャナの概略図である。
【図3】 本発明に係る実施の形態におけるラスタ出力スキャナの斜視図である。
【図4】 本発明に係る実施の形態における屈折体である光調整部材の斜視図である。
【図5】 本発明に係る実施の形態における屈折体である光調整部材の正面図である。
【図6】 図4の線6−6に沿った概略断面図である。
【図7】 図4の線7−7に沿った概略断面図である。
【符号の説明】
12 光伝導性ベルト、32 コリメートレンズ、34 絞り、24 レーザビーム、26 ポリゴンミラー、28 光源、30 光源制御プロセッサ、32レンズ、34 絞り、34a,34b,34c,34d レンズの回りの部分、35 光調整部材、37 ホルダ、40 光学素子、128 ラスタ入力スキャナ(RIS)、130 ラスタ出力スキャナ(ROS)。
Claims (5)
- レンズ部分と、
前記レンズ部分を取り囲み、前記レンズ部分の主軸と一致する光パスから過剰な光を排除する絞り部分と、
ラスタスキャナに取り付けるホルダと、
が一体化され、
前記ホルダは、前記絞り部分に接続されるホルダ壁とホルダ壁に垂直なスキャナ取付面とを有することを特徴とする屈折体。 - 前記絞り部分は、前記光パスから遠ざけるように光を反射する少なくとも1枚の反射面を有することを特徴とする請求項1に記載の屈折体。
- 前記絞り部分は、前記光パスから遠ざけるように光を屈折する少なくとも1枚の屈折面を有することを特徴とする請求項1に記載の屈折体。
- 前記屈折体は透明な樹脂物質を含むことを特徴とする請求項1に記載の屈折体。
- 前記屈折体は溶融シリカを含むことを特徴とする請求項1に記載の屈折体。
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