JP4354773B2 - 放電加工用回転テーブル装置 - Google Patents
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Description
本発明は、放電加工に用いる回転テーブル装置に関するものである。
従来より、放電加工においては、特開２００３−１７０３２８公報に示されているように、回転テーブル上にワークと加工液を収容した加工液槽を設置し、加工液中でワークの放電加工が行われている。
また、他の例としてはワークを把持する回転テーブル装置を密閉構造とし、加工液槽内へ浸漬させて放電加工を行う。
回転テーブル装置を加工液槽内へ浸漬させる場合の回転テーブル装置を図５に示す。
図示しないワークを把持するチャック等を前面へ取り付けるテーブル体１が絶縁体６を介してスピンドル９に固着されている。
放電加工が行われる時には、電極とワークへ夫々＋極と−極を与えて通電加工が行われるが、テーブル体１がスピンドル９で軸承されて回転視時されている場合には、スピンドル９に軸受けとして設けられたベアリング８のボール接点がスパークすることを防ぐために、スピンドル９を通電させないように絶縁体６が設けられている。
また、通電したワークの電気を集電する集電具５をテーブル体１の外周面に接するように配置している。
特開２００３−１７０３２８５号公報
また、他の例としてはワークを把持する回転テーブル装置を密閉構造とし、加工液槽内へ浸漬させて放電加工を行う。
回転テーブル装置を加工液槽内へ浸漬させる場合の回転テーブル装置を図５に示す。
図示しないワークを把持するチャック等を前面へ取り付けるテーブル体１が絶縁体６を介してスピンドル９に固着されている。
放電加工が行われる時には、電極とワークへ夫々＋極と−極を与えて通電加工が行われるが、テーブル体１がスピンドル９で軸承されて回転視時されている場合には、スピンドル９に軸受けとして設けられたベアリング８のボール接点がスパークすることを防ぐために、スピンドル９を通電させないように絶縁体６が設けられている。
また、通電したワークの電気を集電する集電具５をテーブル体１の外周面に接するように配置している。
しかしながら、前記構成の回転テーブル装置は、集電具５がテーブル体１の外周面に接するように設けられているので、放電加工時にワークから発生する加工屑（スラッジ）がテーブル体１の外周面に付着すると集電具５とテーブル体１とが常に正常に接触することができなくなり、接触不良となる。これにより、集電具５の集電能力が低下し、加工時の通電性が損なわれてしまう。
また、テーブル体１の外周面に集電具５を設けるため、テーブル体１に本体から軸方向で突出させ、集電具５を接触させる接触域が必要となり、テーブル体１を回転支持する軸受けとして設けたベアリング８からテーブル面２までの距離Ｌが大きくなってしまう。
そのため、ワークを把持するテーブル体１の重量に対し、軸受けで片持ち支持する長さが大きいことで、テーブル体１に下方へ傾きが発生し、ワークの水平な把持ができず、正確な加工ができない。
したがって、本発明は、放電加工に用いる回転テーブルにおいて、テーブル体の前方外周面へ集電具を設けない放電加工用回転テーブルを提供することを目的とする。
また、テーブル体１の外周面に集電具５を設けるため、テーブル体１に本体から軸方向で突出させ、集電具５を接触させる接触域が必要となり、テーブル体１を回転支持する軸受けとして設けたベアリング８からテーブル面２までの距離Ｌが大きくなってしまう。
そのため、ワークを把持するテーブル体１の重量に対し、軸受けで片持ち支持する長さが大きいことで、テーブル体１に下方へ傾きが発生し、ワークの水平な把持ができず、正確な加工ができない。
したがって、本発明は、放電加工に用いる回転テーブルにおいて、テーブル体の前方外周面へ集電具を設けない放電加工用回転テーブルを提供することを目的とする。
前述の課題を解決するために本発明は、ボディと、該ボディに軸受けで支承され、駆動源の回転力により回転するスピンドルと、該スピンドルへ絶縁体を介し固着され、ワークを取り付けるテーブル面を前方に有するテーブル体と、該テーブル体と接触して設けられ放電加工時にワークへ流れる電気を集電する集電具を備える放電加工用回転テーブル装置において、前記テーブル体が軸受けよりも後方へ延長され、スピンドルの中心穴より小径の軸部を備え、該軸部へ前記集電具が接触して設けられ、前記テーブル体とボディとの間に絶縁性のシール材を備え、前記軸部とスピンドルの間に隙間を有し軸部とスピンドルが接触しないようになされていることを特徴とする。
本発明によれば、集電具をボディ内方の密閉域へ備えることができ、集電具が加工液に接することなく、テーブル体と接触することが可能となるので、スラッジの付着による集電具の接触不良が解消され、集電能力が向上し、スラッジ付着を取り除く清掃作業を行う必要がない。
また、集電具をテーブル体の前端面部へ設けないので、ベアリングからテーブル面までの距離Ｌが短くなり、テーブル面に取付ける治具やワークによるテーブル面の傾きを小さく抑えることができ、大重量の治具やワークを取付けることが可能となる。
さらに、テーブル体へ中空部を設けることにより、中空部に長尺のワークを侵入させて設置することが可能となり、長尺のワークを加工することができる。
また、中空部がテーブル体を貫通させて設けることにより、長さの制限なく長尺のワークを加工することができる。
また、集電具をテーブル体の前端面部へ設けないので、ベアリングからテーブル面までの距離Ｌが短くなり、テーブル面に取付ける治具やワークによるテーブル面の傾きを小さく抑えることができ、大重量の治具やワークを取付けることが可能となる。
さらに、テーブル体へ中空部を設けることにより、中空部に長尺のワークを侵入させて設置することが可能となり、長尺のワークを加工することができる。
また、中空部がテーブル体を貫通させて設けることにより、長さの制限なく長尺のワークを加工することができる。
本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
図１は、本発明の実施例の側断面図を示す。
ボディ４には軸受けとして設けるベアリング８を介して駆動源により回転するスピンドル９が回転可能に設けられている。
軸受けは前記ベアリング８に限定するものではなく、回転体であるスピンドル９を受ける軸受け部材、例えばメタル軸受けなどを用いてもよい。
スピンドル９は軸方向へ中心穴を有して形成されている。
スピンドル９の前方には絶縁体６を間に介してテーブル体１がボルト１０により固着されており、スピンドル９の回転と共にテーブル体１が回転可能になされている。
テーブル体１は前方に図示しないワークを把持する把持具を取付けるテーブル面を備え、ワークを取り付けるようになされている。
テーブル体１は、スピンドル９の中心穴を貫通し、後方へ延長させた軸部３を備えている。
軸部３はスピンドル９の中心穴より小径に形成され、スピンドル９と接触しないようにスピンドル９との間に隙間Ａを有し、スピンドル９へ電気が通電しないようになされ、ボディ４の後方へボディ４の後端部を貫通して設けられている。
回転部分であるテーブル体１及びスピンドル９は、ボディ４との間にシール材７を備え、ボディの密閉性を確保し、液中に浸漬する際のボディ内部への液モレを防いでいる。
シール材７は、ゴムやセラミック素材などの絶縁性を有する材料で形成され、通電を防ぐ。
図１は、本発明の実施例の側断面図を示す。
ボディ４には軸受けとして設けるベアリング８を介して駆動源により回転するスピンドル９が回転可能に設けられている。
軸受けは前記ベアリング８に限定するものではなく、回転体であるスピンドル９を受ける軸受け部材、例えばメタル軸受けなどを用いてもよい。
スピンドル９は軸方向へ中心穴を有して形成されている。
スピンドル９の前方には絶縁体６を間に介してテーブル体１がボルト１０により固着されており、スピンドル９の回転と共にテーブル体１が回転可能になされている。
テーブル体１は前方に図示しないワークを把持する把持具を取付けるテーブル面を備え、ワークを取り付けるようになされている。
テーブル体１は、スピンドル９の中心穴を貫通し、後方へ延長させた軸部３を備えている。
軸部３はスピンドル９の中心穴より小径に形成され、スピンドル９と接触しないようにスピンドル９との間に隙間Ａを有し、スピンドル９へ電気が通電しないようになされ、ボディ４の後方へボディ４の後端部を貫通して設けられている。
回転部分であるテーブル体１及びスピンドル９は、ボディ４との間にシール材７を備え、ボディの密閉性を確保し、液中に浸漬する際のボディ内部への液モレを防いでいる。
シール材７は、ゴムやセラミック素材などの絶縁性を有する材料で形成され、通電を防ぐ。
ボディ４の内方で密閉されたスピンドル９より後方の軸部３に接触させて集電具５が設けられる。
軸部３は、集電具の設けられた部分の外周に当接部材１２を備え、当接部材１２と接触させて集電具５を設け、テーブル体１の電気を集電させる。
これにより集電具５の接触による摩耗に対し、当接部材１２のみを交換することで対応できる。
ボディ４の後方は着脱可能なフタ１４を備え、フタ１４は軸部３やボディ４との間にシール材７を設けて密閉する。
前記実施例において、当接部材１２は必須ではなく、当接部材１２を備えないで軸部３へ直接集電具を接触させてもよい。
軸部３は、集電具の設けられた部分の外周に当接部材１２を備え、当接部材１２と接触させて集電具５を設け、テーブル体１の電気を集電させる。
これにより集電具５の接触による摩耗に対し、当接部材１２のみを交換することで対応できる。
ボディ４の後方は着脱可能なフタ１４を備え、フタ１４は軸部３やボディ４との間にシール材７を設けて密閉する。
前記実施例において、当接部材１２は必須ではなく、当接部材１２を備えないで軸部３へ直接集電具を接触させてもよい。
本発明は、テーブル体１の後方を軸受けであるベアリング８より後方へ延長させ、軸部３を形成し、集電具５を軸受け８より後方の軸部３へ設けることにより、集電具５をボディ４内方の密閉域へ備えることができるので、集電具５が加工液に接することなく、テーブル体１と接触することが可能となる。
又、集電具５をテーブル体１の前端部分に設けないので、テーブル体１のボディ４からの突出部分に集電具５を接触させる接触域が必要ないため、ベアリング８からテーブル面２までの距離Ｌが小さくなり、テーブル面２に加わるモーメントを小さくしテーブル体１の傾きを抑えることができる。
又、集電具５をテーブル体１の前端部分に設けないので、テーブル体１のボディ４からの突出部分に集電具５を接触させる接触域が必要ないため、ベアリング８からテーブル面２までの距離Ｌが小さくなり、テーブル面２に加わるモーメントを小さくしテーブル体１の傾きを抑えることができる。
本発明のほかの実施例について、図を用いて説明する。
図２は本発明の第２実施例の側断面図を示す。第２実施例では、テーブル体１の中央部に中空部１３を貫通させて備えている。これにより、長尺のワークを中空部１３を貫通して取り付けることが可能となり、ワークの形状に制約を設けることなく加工することができる。
図３は本発明の第３実施例の側断面図を示す。
第３実施例において、軸部３がボディ４を貫通させずに延長させ、軸部３の後端部をボディ４の内方に納め、その後端部へ集電具５を接触させて設けている。
これにより、軸部とボディ４との間のシール材７の取り付け位置の数を減少させ、シール性の向上が得られる。
また、集電具５の配置位置を自由にレイアウトすることができる。
図４は、本発明の大４実施例の側断面図を示す。
第４実施例は前記第３実施例において、テーブル体１が貫通しない中空部１３を備えている。これにより、前記第３実施例に示された作用・効果に加え、さらに中空部１３の軸方向長さ分長尺のワークを取り付けることが可能となる。
図２は本発明の第２実施例の側断面図を示す。第２実施例では、テーブル体１の中央部に中空部１３を貫通させて備えている。これにより、長尺のワークを中空部１３を貫通して取り付けることが可能となり、ワークの形状に制約を設けることなく加工することができる。
図３は本発明の第３実施例の側断面図を示す。
第３実施例において、軸部３がボディ４を貫通させずに延長させ、軸部３の後端部をボディ４の内方に納め、その後端部へ集電具５を接触させて設けている。
これにより、軸部とボディ４との間のシール材７の取り付け位置の数を減少させ、シール性の向上が得られる。
また、集電具５の配置位置を自由にレイアウトすることができる。
図４は、本発明の大４実施例の側断面図を示す。
第４実施例は前記第３実施例において、テーブル体１が貫通しない中空部１３を備えている。これにより、前記第３実施例に示された作用・効果に加え、さらに中空部１３の軸方向長さ分長尺のワークを取り付けることが可能となる。
１ テーブル体
２ テーブル面
３ 軸部
４ ボディ
５ 集電具
６ 絶縁体
７ シール材
８ ベアリング
９ スピンドル
２ テーブル面
３ 軸部
４ ボディ
５ 集電具
６ 絶縁体
７ シール材
８ ベアリング
９ スピンドル
Claims (4)
- ボディと、該ボディに軸受けで支承され、駆動源の回転力により回転するスピンドルと、該スピンドルへ絶縁体を介し固着され、ワークを取り付けるテーブル面を前方に有するテーブル体と、該テーブル体と接触して設けられ放電加工時にワークへ流れる電気を集電する集電具を備える放電加工用回転テーブル装置において、前記テーブル体が軸受けよりも後方へ延長され、スピンドルの中心穴より小径の軸部を備え、該軸部へ前記集電具が接触して設けられ、前記テーブル体とボディとの間に絶縁性のシール材を備え、前記軸部とスピンドルの間に隙間を有し軸部とスピンドルが接触しないようになされていることを特徴とする放電加工用回転テーブル装置。
- 前記軸部がボディの後方外端へ貫通して延長されていることを特徴とする請求項１記載の放電加工用回転テーブル装置。
- 前記テーブル体が中空部を設けることを特徴とする請求項１又は２記載の放電加工用回転テーブル装置。
- 前記中空部がテーブル体を貫通して設けられることを特徴とする請求項３記載の放電加工用回転テーブル装置。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| CN106238842B (zh) * | 2016-09-27 | 2019-02-05 | 东北大学 | 用于低速走丝线切割加工微细工具电极的旋转机构及机台 |
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2003
- 2003-10-14 JP JP2003354305A patent/JP4354773B2/ja not_active Expired - Fee Related
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