JP4353811B2 - デルタシグマ方式d/a変換器 - Google Patents

デルタシグマ方式d/a変換器 Download PDF

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Description

本発明は、低歪率、高S/N(信号対雑音比)のオーディオ用デルタシグマ(変調)方式D/A変換器に関するものであり、特に、4レベル以上の量子化レベルをもつデルタシグマ(変調)方式D/A変換器の量子化器からローカルDACまでの構成に関わるものである。
最近、オーディオ分野ではデルタシグマ変調と呼ばれる変換方式で量子化器を帰還ループの中に設けることにより量子化雑音を可聴帯域外に追いやるA/D、D/A変換器が盛んに用いられている。例えばA/D変換におけるサンプリング周波数を高くすれば信号帯域内の量子化雑音は減少し、少ないビットの量子化でも信号帯域内のダイナミックレンジを確保することが可能である。しかしこの場合、サンプリング周波数を非常に高くすることが要求される。そこで、A/D変換におけるデルタシグマ変調では、アナログ入力を積分してから量子化し、量子化出力を入力から差し引くという操作を加えることによって、量子化雑音に右上がりの分布特性を与え(高周波域に集中させること)、これにより低周波数の量子化雑音を激減させるようにしている。
上述したようなサンプリング周波数を高く設定することを特徴とするデルタシグマ変調方式において、量子化器の出力をD/A変換するローカルD/A変換器には、ダイナミック・エレメント・マッチング(DEM)方式が使用されてきている。このDEM方式の場合、ローカルD/A変換器が、抵抗やコンデンサ等のアナログ素子を使用した複数の変換エレメントによって構成されるので、そのD/A変換精度は、前記変換エレメントのIC製造を行う際の半導体プロセスに起因した相対ばらつきに大きく依存することになる。
そこで、DEM方式では、前記複数の変換エレメントがある手順に従って一定時間内で平均的に使用されるようにすることで、半導体の製造プロセスに起因した相対ばらつきをできるだけ抑え、D/A変換が高精度に行われるように工夫することが重要となる。
図6は、前記DEM方式によるD/A変換器の概略構成を示した図である。図6に示すように、DEM方式によるD/A変換器は、量子化器1から出力される出力レベル数に応じたサーモメータコードを出力するサーモメータコード変換器2と、バレルシフタ13と、互いに等価な重み付けがなされた素子(LDAC1〜LDAC12)を備えるローカルD/A変換器(以後、「ローカルDAC」と称する)11と、アナログ加算器10とから構成されている。
従来のDEM方式D/A変換器は、サーモメータコード変換器2から出力されるサーモメータコードのビット配列をバレルシフタ13により巡回的にシフトさせることを特徴としている。つまり、バレルシフタ13によるビット配列の巡回的なシフトによって、ローカルDAC11を構成する複数の素子(具体的にはLDAC1〜LDAC12、代表して「LDACx」と称する)が均一的に使用されるようにし、各LDACxが有している個々のばらつきを全体として分散させて、最終的にはアナログ加算器10を介して量子化器1の出力レベル数に応じたアナログ出力が得られるように構成している。
また、前記ビット配列のシフトとサンプリング周波数との関係に着目すれば、(1)サンプリング周波数毎にサーモメータコードを巡回的に単純シフトさせてN個のLDACxを順番に使用する方法、または(2)ある一定のビット数M毎に、LDACxをブロック化しておいて、サンプリング周波数毎にそのブロック単位でビット配列を巡回的にシフトさせるとともに、周波数(n・fS)毎に前記ビット配列を1ビットずつシフトする方法等の様々なビットシフト方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−349641号公報
しかしながら、前述した従来のビットシフト方法の場合、そのシフト処理手順によって、D/A変換精度が大きく影響されるという問題点があった。すなわち、前述した(1)のサンプリング周波数(fS)毎にサーモメータコードを巡回的にシフトさせる方法では、例えば、サーモメータコードが1レベルの場合、1サンプリング期間Ts(=1/fS)には1個のLDACxしか使用しないので、ローカルDAC11を構成する全部でn個のLDACxを均一に使用するまでにはn・Tsの時間を要してしまっていた。また、例えば、サーモメータコードがn/2レベルの場合、全LDACxを均一に使用するまでの時間は2TSとなる。
このように、従来のビットシフト方法では、各LDACxを均一に使用する際の平均時間がサーモメータコードのレベル数に依存してしまうという欠点があった。
また、前述した(2)のサンプリング周波数(fS)毎にブロック化したLDACxを巡回的にシフトするとともに、周波数(n・fS)毎でもブロック単位内のビット配列を1ビットずつシフトする方法では、次のような問題点があった。ローカルDAC11内の各ブロックは、各ブロックの先頭となるLDACxを常に開始位置として使用するため、各サンプリング周波数(fS)におけるLDACxの開始位置が予め決定されてしまうことになる。このため、例えば、近接するサンプリング期間でサーモメータコードレベルが変化し続ける場合には、そのレベル変化分をQmとすれば、ブロック間のローカルDACの使用率が、最大で(Qm/n)の余りに相当する分だけ変化することになり、その結果、S/N劣化の原因を生じさせていた。
そこで、本発明は前述した問題点に鑑み、D/A変換器のコスト上昇を抑えつつローカルDACの使用率の変化を少なくして変換特性を改善させることにより、低歪率及び高S/Nを達成することができるデルタシグマ方式D/A変換器を提供することを目的としている。
本発明のデルタシグマ方式D/A変換器は、複数のローカルDACの中から量子化レベルに対応した数のローカルDACに所定単位量を与えて加算しアナログ出力を得るD/A変換器であって、サンプリング周期を等時間間隔に分割した小周期を設け、各サンプリング周期の最初の小周期における前記ローカルDACの選択位置を所定の演算に基づいて決定し、後続する小周期における前記ローカルDAC選択位置を、1つ前の小周期における選択位置から所定量巡回的にずらすことにより順次決定することを特徴としている。
また、定められた2以上の任意整数(n)の任意整数倍の個数(Q)を有するローカルDACと、サンプリング周波数(fS)で出力を発生する量子化器と、前記量子化器からの出力をQ個のビットの配列からなるサーモメータコード(Pm:mは任意のサンプリング時点を表す、以下同じ)に変換する第1変換器と、前記第1変換器により変換されたサーモメータコード(Pm)のビット配列を、周波数(nfS)毎にQ/nビット単位で巡回的にシフトしたコード出力(Rm)を発生する第2変換器と、前記第2変換器によりビット配列をシフトする際の開始ビット位置(Sm)を、所定の演算により決定するセレクタとを備え、前記第2変換器が発生するコード出力(Rm)の各ビットを前記ローカルDACのそれぞれに対応して与えることを特徴としている。
また、前記セレクタは、1サンプリング前(m−1サンプリング時点)におけるサーモメータコード(Pm-1)及び前記開始ビット位置(Sm-1)を参照し、mサンプリング時における前記サーモメータコード(Pm)の開始ビット位置を(Pm-1+Sm-1)/(Q/n)の余りの値に設定することを特徴としている。
サンプリング周期を等時間間隔に分割した小周期を設けておき、各サンプリング周期の最初の小周期における前記ローカルDACの選択位置を所定の演算に基づいて決定し、後続する小周期における前記ローカルDAC選択位置を、1つ前の小周期における選択位置から所定量巡回的にずらすことにより順次決定するようにしたので、サンプリング周期内の各小周期におけるローカルDACの選択位置を複数のローカルDAC内で常に変化させることが可能となり、この変化する選択位置から巡回的にローカルDACが使用されるようになるので複数のローカルDACのすべてを平均的に使用することができる。
これにより、従来のデルタシグマ方式D/A変換器で用いられていたサンプリング周波数と同等のサンプリング周波数でありながら、ローカルDACに対する不均一な使用から生じてしまうD/A変換時の歪成分及びS/N劣化をできるだけ抑えることが可能となり、高精度なD/A変換を実現できる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
<デルタシグマ方式D/A変換器の全体構成>
図1は、本発明のデルタシグマ方式D/A変換器100(以下、D/A変換器100と略す)の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、D/A変換器100は、量子化器1、サーモメータコード変換器2、バレルシフタ3、データラッチ4、シフトレジスタ5、データラッチ6、ローカルDAC7、セレクタ8、1/n分周器9、及びアナログ加算器10等を備えている。
量子化器1は、サンプリング周波数(fs)に従って入力される多ビットのデジタル信号を任意のレベル数のデジタル信号に変換して出力する。なお、本実施の形態では、量子化器1は2進数で4ビット(24)のデジタル信号を出力してレベル数が全体で15、すなわち、1〜15段階を有する量子化レベルの出力を行う。また、LDACxの個数Qに関し、Q=16としている。
サーモメータコード変換器2は、量子化器1から出力される1〜15のデジタル信号がQビット(Q個)の配列を有するサーモメータコードにそれぞれ格納されるように変換する。このサーモメータコードは、ローカルDAC7を構成するLDACxをいくつ使用するかを示している。具体的には例えば、サーモメータコードのQビットの配列のうち“1”が設定されているのが1個の場合、ある所定の時間間隔(1/(nfS)、以下「1/nfS」と略す)では16個のLDACxのうち任意の1個のみが使用されるようにすることを表し、サーモメータコードが大きくなるほど(本実施の形態の場合、最大値は15)多数のLDACxが使用されることを表している。
なお、サーモメータコード変換器2により第1変換器が構成されている。
セレクタ8は、前記サーモメータコードに対応するレベル数分のLDACxを、16個のLDACx中の何れのLDACxから使用するかについて、後述するアルゴリズムに従って開始ビット位置Smとして決定し、これをバレルシフタ3に出力する。
バレルシフタ3は、セレクタ8により決定された開始位置Smからサーモメータコードに対応する分の“1”を設定してデータラッチ4に出力する。
データラッチ4は、サンプリング周波数(fS)毎にバレルシフタ3からの出力値をラッチして、シフトレジスタ5に出力する。
シフトレジスタ5は、1サンプリング周期(1/fS)を任意の整数nで分割した周期(1/nfS)毎に、データラッチ4からの出力を(Q/n)ビット単位でさらに巡回的にシフトさせ、その結果をデータラッチ6に出力する。(Q/n)ビット単位で行うシフト処理については、後で詳述する。
なお、シフトレジスタ5により第2変換器が構成されている。
データラッチ6は、周期(1/nfS)毎に、シフトレジスタ5から出力されるコードRをラッチしてこれをローカルDAC7に出力する。LDAC1〜LDAC16は、それぞれ互いに等価な重み付けを有している。この場合、シフトレジスタ5から出力される16ビットのコードR(コードRの各ビットは“0”または“1”に設定されている)と、ローカルDAC7内の16個のLDACxとはそれぞれ対応し、コードRにおいてビットRkが“1”の値を有するとき、これに対応するLDACkに所定の単位量が与えられて電流が流れる。
アナログ加算器10は、ローカルDAC7の各LDACxと接続するように構成されており、各LDACxの値を加算する。したがって、アナログ加算器10は、周期(1/nfS)毎にビットRmに“1”が設定されたLDACkの出力をすべて加算して、量子化器の出力レベル数に応じたアナログ出力を発生させている。
また、1/n分周器9は、nfSのクロックを1/n分周することにより周期(1/fS)のクロックを生成し、サンプリング周期(1/fS)で動作するバレルシフタ3、データラッチ4に出力する。
<D/A変換器100の全体動作>
ここでは、D/A変換器100の全体動作について説明する。図2は、全体動作の処理手順を示すフローチャートである。
本実施の形態では、LDACxの個数QをQ=16、及び周期(1/nfS)を規定する整数nをn=8とした場合で説明する。
まず、図2に示すステップS201で、量子化器1は、サンプリング周波数(fS)毎に入力されるデジタル信号を、4ビット構成の2進デジタル信号“0001”〜“1111”のいずれかに変換する。この場合、2進4ビット構成であるため、1〜15レベルの何れかに該当するデジタル信号に変換されることになる。
次に、ステップS202で、サーモメータコード変換器2は、量子化器1が変換した2進デジタル信号を、16ビットのサーモメータコードに変換する。前述したように、ステップS201でデジタル信号は1〜15レベルの何れかに既に変換されているので、ここでは、2進4ビットが示す値を16ビット分のデジタル信号に表現することになる。例えば、量子化器1からの2進デジタル信号が量子化レベル1を表す“0001”の場合、“1000000000000000”という16ビットのうち左端から1つのビットのみが“1”を有するサーモメータコードに変換される。
ステップS203で、セレクタ8は、前記ステップS202で16ビットに展開したサーモメータコードを、各サンプリング期間の最初に何ビットシフトさせるのか(開始ビット位置)を決定する。この開始ビット位置を決定するアルゴリズムについて次に説明する。
セレクタ8は、1サンプリング周期(1/fS)毎に開始ビット位置を決定する。いま、第m番目の周期を対象とする場合、その開始ビット位置Smは、直前(第m−1番目)の周期における開始ビット位置Sm-1及びサーモメータコード値Pm-1と、LDACx数Qと、周期(1/nfS)を規定するための整数nとを用いて、
m=MOD((Pm-1+Sm-1)/(Q/n)) ………(式1)
により算出する。なお、MODは、括弧内の演算結果の剰余を表す。
ここで、前記(式1)によって算出される開始位置が具体的にどのように変化しているかを、図3を参照しながら説明する。
図3は、セレクタ8によって1サンプリング周期(1/fS)毎に開始ビット位置がシフトしていく様子を表した遷移図である。図3において、縦方向は時間の推移を表しており、1サンプリング周期(1/fS)毎に周期1、周期2、周期3、…と表示しているとともに、各サンプリング周期(1/fS)内をそれぞれn値で分割して8等分し、第1〜第8の小周期に分割して表示している。また、図3の横方向は、シフトレジスタ5から出力される16個のコードR(R0〜R15)を表している。そして、マトリックスの網掛け部分は、各サンプリング周期でどのコードRxに所定の単位量を表す“1”を設定すべきかを示している。
具体的に、周期1、周期2、周期3、…とそれぞれの第1番目の小周期においてどのコードRxに網掛けが施されているかをみてみると、周期1ではコードR0、周期2ではコードR1、周期3ではコードR1となっている。例えば、周期2の場合、第1番目の小周期(周期2の開始)では、周期1(m−1)における開始ビット位置Sm-1=0及びサーモメータコード値Pm-1=1を前記(式1)に代入して開始ビット位置Smを求める。すなわち、開始ビット位置Sm=MOD((1+0)/(16/8))=MOD(1/2)=1となり、図3に示すように、周期2の開始ビット位置(Sm=1)に対応するコードR1が網掛けされる。周期3以降も同様である。ここで、前記(式1)より算出された開始ビット位置SmがコードRxの添え字(つまり、x)に対応している。
なお、周期1の第1番目の小周期(周期1の開始)は、直前の周期のサーモメータコード値等が存在しない。このため、本実施形態では、前記(式1)に基づいて開始ビット位置を算出するのではなく、コードR0を開始ビット位置に対応するコードRとしている。 なお、以下では、開始ビット位置Smに対応するコードRSmを、「開始コードRSm」と称することとする。
また、従来のDEM方式における開始コードRSmの遷移を示す図が、図4及び図5である。図4のDEM方式の場合、各周期の開始コードRSmが、直前の周期に使用された開始コードRSmの続きより単純に開始していることがわかる。また、図5のDEM方式の場合、16個のコードRを、開始コードRSmとしてR0を有する第1グループ(R0〜R7)と、開始コードRSmとしてR8を有する第2グループ(R8〜R15)との2つのグループに分ける。そして、周期1の開始時では開始コードR0、周期2の開始時では開始コードR8、周期3の開始時では開始コードR0、周期4の開始時では開始コードR8、…と、交互に開始コードRSmを切替えている。
この場合、図5に示されているように、各サンプリング周期内においてさらに小周期(1/nfS)毎に、各小周期の開始コードRSmが順次巡回的にシフトされているものの、各サンプリング周期の(1/fS)の開始コードは、R0またはR8の何れか一方であり、二者択一としての固定的な選択でしかない。この場合、ローカルDAC使用頻度の値は、図4及び図5の各下部に示すように各シフトレジスタでばらつきを有しているのがわかる。
このように、セレクタ8により算出された開始ビット位置を入力したバレルシフタ3は、入力された開始ビット位置Smに対応する開始コードRSmを起点として、サーモメータコードに対応する分のコードRxに“1”を設定するとともに、残りのコードRxには“0”を設定する。つまり、各小周期(1/nfS)で“1”が設定されるコードRxの終りは、その小周期の開始コードRSmに、そのサンプリング周期のサーモメータコード値Pm−1を加算したコードRxとなる。例えば、周期2の第1の小周期は、開始コードがR1のため、周期2のサーモメータコード値Pm−1=3を加算したコードR4が終了コードとなり、コードR1〜コードR4までが網掛け状態になる。
そして、セレクタ8は、これをシフト後のサーモメータコードとしてデータラッチ4に出力する。
データラッチ4は、このシフト後のサーモメータコードをサンプリング周波数(fS)毎、すなわち、1/fS間隔でシフトレジスタ5に出力する。
ここで、コードRxをシフトさせる最小時間単位を本実施の形態では小周期(1/nfS)に設定しているので、次のステップS204で、1小周期(1/8fS)が経過するかを判断する。この判断の結果、まだ経過していなければ開始ビット位置をそのままの状態に維持し、経過した場合はステップS205に進む。
ステップS205で、シフトレジスタ5は、1小周期(1/8fS)の開始ビット位置を、直前の小周期のビットシフト位置にQ/nビット加算してシフトさせる。例えば、図3に示す周期1内に着目すると、R0→R2→R4→R6→R8→R10→R12→R14と、小周期(1/nfS)毎に2(=Q/n=16/8)ずつ、開始コードRSmが移動していくのがわかる。
他のサンプリング周期でも同様であり、各小周期の開始コードRSmは、第1番目の小周期の開始コードから2ずつ順次移動し、各サンプリング周期におけるサーモメータコードの出力コード分のコードRxが巡回的に網掛け状態になる。ここで「巡回的に」とは、“1”を設定するコードRxが末尾のコードR15に達した場合、先頭のコードR0に戻っていくということを意味している。
このように、シフトレジスタ5は、小周期(1/nfS)毎に開始コードRSmを2つシフトさせながら、サーモメータコードの出力コード分のコードRxに“1”を設定した16個のコードRx(R0〜R15)をデータラッチ6に出力する。
次にステップS206で、データラッチ6は、小周期毎にコードRxをローカルDAC7に出力する。コードRxとローカルDAC7の各LDACxとはそれぞれ対応しているので、結局、アナログ加算器10は、“1”が設定されたLDACxを加算して、サーモメータコードに対応したアナログ出力を生じさせる(ステップS207)。そして、1サンプリング周期(1/fS)が経過したか否かを判断し(ステップS208)、判断の結果、未経過であればステップS204に戻って前記処理を繰り返す。これに対して、1サンプリング周期(1/fS)が経過している場合は、ステップS203に戻って、D/A変換を終了させるまで前記処理を繰り返して行う(ステップS209)。
本実施の形態によれば、セレクタ8により1サンプリング周期(1/fS)毎に巡回させるビットの開始位置を、サーモコードレベルの変化分を考慮した前記(式1)に基づいて変化させるとともに、各サンプリング周期をn分割した小周期(1/nfS)毎に前記開始ビット位置からさらにQ/nビット順次シフトさせるようにしているので、本方式では、任意の複数サンプリング周期期間(m*(1/fS))内で、各ローカルDACの使用頻度誤差が((1/fS)/n)以下となることが保証されており、各ビット位置に対応する16個のLDACxのうち特定のLDACxが固定的に使用されることを防止し、すべてのLDACxを平均的に使用することができる。
また、各LDACxが有するトランジスタにおけるON/OFFのスイッチングスピードのずれから生じる誤差成分をできるだけ極小にするためには、各LDACxのON/OFF頻度を時間的に一定とすることが望まれる。本方式では、サーモメータコード変換器2の出力が(Q/n)より小さい場合、あるいは(Q−(Q/n))より大きい場合以外は、各LDACxのON/OFF回数が前記サンプリング周期の数mと同一になる。すなわち、1つのサンプリング周期で各LDACxがON/OFFのスイッチングを1回行うことからレベルによる変動を生じない為、交流の電流特性を安定して維持することができる。
なお、本実施の形態では、量子化レベルを1〜15段階としてLDAC数Q=16、1サンプリング周波数を規定する分割数をn=8として説明したがこれに限られず、任意のLDAC数及び任意の分割数を扱うことが可能なことは言うまでもない。さらに、本実施の形態では、量子化器1が変換出力するビット数とLDAC数Qとが対応するように、LDAC数Q=16に対して量子化器1からは2進数表現の4ビットが変換出力されるようにしたがこれに限られない。
また、本発明の目的は、本実施の形態のデルタシグマ方式D/A変換器100の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読みだして実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本実施の形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体及び当該プログラムコードは本発明を構成することとなる。プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等を用いることができる。
また、コンピュータが読みだしたプログラムコードを実行することにより、上記本実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって本実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明の一実施形態であるデルタシグマ方式D/A変換器の全体構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態であるデルタシグマ方式D/A変換器の全体動作の処理手順を示すフローチャートである。 周期(1/nfS)間隔で、使用対象となるLDACxがシフトする様子を表す図である。 従来のデルタシグマ方式D/A変換器(小周期毎のシフトなし)を用いたときのLDACxの使用状態を表す図である。 従来のデルタシグマ方式D/A変換器(小周期毎のシフトあり)を用いたときのLDACxの使用状態を表す図である。 従来のデルタシグマ方式D/A変換器の概略構成を示した図である。
符号の説明
1 量子化器
2 サーモメータコード変換器
3 バレルシフタ
4 データラッチ
5 シフトレジスタ
6 データラッチ
7 ローカルD/A変換器(ローカルDAC)
8 セレクタ
9 1/n分周器
10 アナログ加算器

Claims (1)

  1. サンプリング周波数(fS毎に入力されるデジタル信号を2進デジタル信号に変換する量子化器と、
    前記量子化器が出力した前記2進デジタル信号をQ個のビットの配列からなるサーモメータコード(Pm:mは任意のサンプリング時点を表す、以下同じ)に変換する第1変換器と、
    前記第1変換器により変換されたサーモメータコード(Pm)のビット配列を、周波数n・f S (nは2以上の任意整数)によりQ/nビット単位で巡回的にシフトしたコード出力(Rm)を発生する第2変換器と、
    前記第2変換器によりビット配列をシフトする際の、各サンプリング周期最初のシフト量(開始ビット位置(Sm))を決定するセレクタであって、1サンプリング前(m−1サンプリング時点)におけるサーモメータコード(P m-1 )及び前記開始ビット位置(S m-1 )を参照し、mサンプリング時における前記サーモメータコード(P m )の開始ビット位置を(P m-1 +S m-1 )/(Q/n)の余りの値に設定する当該セレクタと、
    それぞれ互いに等価な重み付けを有し、前記第2変換器が発生するコード出力(R m )の各ビットがそれぞれ入力されるQ個のローカルDACと、
    前記第2変換器が発生するコード出力(Rm)の各ビットに対応する前記Q個のローカルDACの出力を加算し、アナログ出力を生じさせる加算器とを備えた、デルタシグマ方式D/A変換器。
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