JP4353660B2 - アクティブマトリクス型表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクティブマトリクス型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下、「TFT」と称する。)等をスイッチング素子として用いたアクティブマトリクス型表示装置は、画素領域ごとに設けられた光学的変換素子に信号電圧を加え、輝度を変化させることによって映像を表示する表示装置であり、光学的変換素子には、例えば液晶やエレクトロルミネッセンス素子が用いられている。
【0003】
図7及び図8に、従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置を示す。図7は、従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置の平面図であり、図8は、その等価回路図である。
【0004】
アクティブマトリクス型液晶表示装置1は、ビデオデータライン2R、2G、2Bと、ゲートドライバ3及びドレインドライバ4と、補助容量バスライン5と、表示領域6で構成されている。ドレインドライバ4は、シフトレジスタ7及び列選択スイッチ8で構成されている。表示領域6は、ゲートドライバ3から延びるゲートライン9と、ドレインドライバ4から延びるドレインライン10と、補助容量バスライン5から行方向に延びる補助容量ライン11と、画素領域12で構成されている。画素領域12は、ゲートライン9及びドレインライン10に囲まれた領域であり、1つの画素領域12につき、TFT13と、画素電極14と、補助容量15が設けられている。補助容量15は、半導体層13sに一体化して形成される補助容量電極15a及び補助容量ライン11に一体化して連結される補助容量15bで構成されている。
【0005】
ビデオデータライン2R、2G、2Bは、それぞれR(赤)、G(緑)、B(青)の信号電圧をドレインドライバ4に伝達する配線である。ゲートドライバ3は、時分割的に一定の電圧(ゲート電圧)を供給するゲートライン9を選択する回路である。ドレインドライバ4は、シフトレジスタ7及び列選択スイッチ8からなり、ビデオデータライン2R、2G、2Bによって伝達された信号電圧を、シフトレジスタ7により選択されたドレインライン10の列選択スイッチ8をONにして、そのドレインライン10に信号電圧を伝達する。補助容量バスライン5は、アルミニウム(Al)からなり、表示領域6の外部において、補助容量ライン11の端部とコンタクトを介して接続され、全ての補助容量ライン11を連結する。表示領域6は、複数の画素領域12を有し、画像を表示する領域である。シフトレジスタ7は、ドレインライン10を選択し、ビデオデータライン2R、2G、2Bによって伝達された信号電圧を供給する回路である。列選択スイッチ8は、シフトレジスタ7の選択の有無によってドレインライン10の電流を制御するスイッチである。ゲートライン9は、クロム(Cr)からなり、ゲートドライバ3から行方向に延びる配線であり、ゲートライン9から分岐してTFT13のゲート13gが形成されている。ゲートドライバ3に選択されたゲートライン9は、選択されたゲートライン9それから分岐したTFT13のゲート13gにゲート電圧を伝達する。ドレインライン10は、補助容量バスライン5と同じ層のアルミニウム(Al)で形成されてドレインドライバ4から列方向に延びる配線であり、コンタクトを介してTFT13のドレインに電気的に接続され、信号電圧をTFT13に伝達するている。補助容量ライン11は、ゲートライン9と同じ層のクロム(Cr)から形成され、行方向に並ぶ補助容量電極15bに一体化して連結されている。画素領域12は、1つの画素を表示する領域であり、TFT13及び画素電極14及び補助容量15が配置されている。TFT13は、ゲートライン9から分岐したゲート13g及び半導体層13sからなり、画素電極14及び補助容量15へ信号電圧を供給する電流のON/OFFを切り換える。画素電極14は、供給された信号電圧によって液晶を駆動し、映像を表示させる。補助容量15は、TFT13の半導体層13sに一体化して形成された補助容量電極15aと、補助容量ライン11に一体化して連結された補助容量電極15bとからなる容量であり、画素電極14とともにと共に供給された信号電圧を保持する。
【0006】
画像を表示する際、ゲートドライバ3により、ゲートライン9に対し、順次選択的にゲート電圧が印加される。あるゲートライン9にゲート電圧が印加されている間に、シフトレジスタ7によって、ドレインライン10の列選択スイッチ8が順次選択的にON状態になり、信号電圧を伝達していく。そして、ゲートライン9及びドレインライン10共に電圧が印加されている画素領域12内のTFT13に接続された画素電極14及び補助容量15にのみ、信号電圧が印加される。一定時間を経過すると選択されていたドレインライン10の列選択スイッチ8がOFF状態になり、次に選択されるドレインライン10の列選択スイッチ8がON状態になり、同様の動作が行われる。次に、画素電極14は、供給された信号電圧によって液晶を駆動し、信号電圧に応じた輝度で表示を行う。また、画素電極14は、信号電圧の印加が終わっても、次に信号電圧が印加されるとき、即ち、次のフレームまで、補助容量15と共に信号電圧を保持する。
【0007】
画素の増加に伴って、現在、複数のドレインライン10の列選択スイッチ8を同時にON状態にして、同時に複数の画素電極14に対して信号電圧を印加する方法が行われている。これにより、ドレインライン10が画素電極14に信号電圧を印加する時間を十分確保することができる。図8においては、3本のドレインライン10の列選択スイッチ8が同時にON状態になっている。
【0008】
特に、大型または高精細の表示パネルを点順次駆動するときには、数十本のドレインライン10を同時にON状態にして、数十の画素電極14に対して同時に信号電圧を印加する。このように、数十本のドレインライン10の列選択スイッチ8が同時にON状態になると、選択されているドレインライン10と、補助容量ライン11とが交差する部分において、大きな容量結合が発生する。この容量結合によって、補助容量ライン11やゲートライン9の電圧が、ドレインライン10の電圧の影響を受けて変動してしまう。この電圧変化により、同時に列選択スイッチ8がON状態になるドレインライン10を単位に画像のムラが発生することがある。このムラを解消するため、ドット反転駆動及び垂直反転駆動により、行方向に隣り合う画素電極14若しくはドレインライン10に互いに逆極性の電圧を印加するようにして、補助容量ライン11やゲートライン9の電圧が容量結合の影響を受けにくい回路構造にしていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ドット反転駆動及び垂直反転駆動は、行方向に隣り合う画素に同じ極性の電圧を印加する水平反転駆動や、対向電極の電圧の極性を一定時間毎に逆転させる対極AC(交流)駆動においては、原理上実施することができないため、画像のムラを解消することができない。特に、対極AC駆動は表示パネルの低消費電力化に有効であるため、行方向に隣り合う画素に同じ極性の電圧を印加する方式においても、画像のムラの解消が求められている。また、ドット反転駆動及び垂直反転駆動は回路構成が複雑となるため、不良品や故障の発生率が高く、歩留まりの低下を招いていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、行方向に複数形成され、ゲート電圧を伝達するゲートラインと、列方向に複数形成され、信号電圧を伝達するドレインラインと、行方向に複数形成される補助容量ラインと、前記ゲートライン及び前記ドレインラインの交点に対応して配置されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子を介してドレインラインに接続される画素電極と、前記補助容量ラインに連結され、前記画素電極と共に信号電圧を保持する補助容量とを有するアクティブマトリクス型表示装置において、前記補助容量ラインは、前記画素電極が配置される表示領域内において列方向に形成される補助容量連結ラインによって、他の前記補助容量ラインと電気的に接続されるアクティブマトリクス型表示装置である。
【0011】
さらに、前記補助容量連結ラインは、隣り合う前記ドレインラインの間に形成されているアクティブマトリクス型表示装置である。
【0012】
さらに、前記補助容量連結ラインは、全ての前記画素領域に形成されているアクティブマトリクス型表示装置である。
【0013】
さらに、前記補助容量連結ラインは、全ての前記ドレインラインの隣に形成されているアクティブマトリクス型表示装置である。
【0014】
または、前記補助容量連結ラインは、複数本の前記ドレインラインにつき1本の前記ドレインラインの隣に形成されているアクティブマトリクス型表示装置である。
【0015】
さらに、前記補助容量連結ラインは、全ての前記補助容量ラインに接続されるアクティブマトリクス型表示装置である。
【0016】
または、1本の前記補助容量ラインは少なくとも1本の前記補助容量連結ラインに接続されているアクティブマトリクス型表示装置である。
【0017】
さらに、前記アクティブマトリクス型表示装置は、赤、緑、青の三原色によるカラー表示を行うアクティブマトリクス型表示装置であり、前記補助容量連結ラインは、緑を表示する画素電極を有する画素領域にのみ形成されるアクティブマトリクス型表示装置である。
【0018】
さらに、前記補助容量ラインは、前記ゲートラインと同じ層に形成され、前記補助容量連結ラインは、前記ドレインラインと同じ層に形成されるアクティブマトリクス型表示装置である。
【0019】
さらに、前記表示領域の外部に、前記補助容量ラインの端部に電気的に接続された補助容量バスラインを有し、前記補助容量連結ラインは、前記補助容量バスラインに電気的に接続されるアクティブマトリクス型表示装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、第1の実施形態にかかるアクティブマトリクス型液晶表示装置の平面図であり、図2は、その等価回路図である。
【0021】
アクティブマトリクス型液晶表示装置1は、ビデオデータライン2R、2G、2Bと、ゲートドライバ3及びドレインドライバ4と、補助容量バスライン5と、表示領域6で構成されている。ドレインドライバ4は、シフトレジスタ7及び列選択スイッチ8で構成されている。表示領域6は、ゲートドライバ3から行方向に延びるゲートライン9と、ドレインドライバ4から列方向に延びるドレインライン10と、補助容量バスライン5から行方向に伸びる補助容量ライン11と、画素領域12で構成されている。画素領域12は、ゲートライン9及びドレインライン10に囲まれた領域であり、1つの画素領域12につき、TFT13と、画素電極14と、補助容量15が設けられている。補助容量15は、半導体層13sに一体化して形成される補助容量電極15a及び補助容量ライン11に一体化して連結される補助容量電極15bで構成されている。本実施形態では、全ての画素領域12に形成された補助容量ライン11が、コンタクトを介して補助容量連結ライン16に接続され、大きな網目状の容量を形成している。
【0022】
ビデオデータライン2R、2G、2Bは、それぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)の信号電圧をドレインドライバ4に伝達する配線である。ゲートドライバ3は、時分割的にゲート電圧を供給するゲートライン9を選択する回路である。ドレインドライバ4は、シフトレジスタ7及び列選択スイッチ8からなり、ビデオデータライン2R、2G、2Bによって伝達された信号電圧を、シフトレジスタ7により選択されたドレインライン10の列選択スイッチ8をONにして、そのドレインライン10に接続されたTFT13に信号電圧を伝達する。補助容量バスライン5は、アルミニウム(Al)からなり、表示領域6の外部において、補助容量ライン11の端部とコンタクトを介して接続され、全ての補助容量ライン11を連結する。表示領域6は、複数の画素領域12を有し、画像を表示する領域である。シフトレジスタ7は、ドレインライン10を選択し、ビデオデータライン2R、2G、2Bによって伝達された信号電圧を供給する回路である。列選択スイッチ8は、シフトレジスタ7の選択の有無によってドレインライン10の電流を制御するスイッチである。ゲートライン9は、クロム(Cr)からなり、ゲートドライバ3から行方向に延びる配線であり、ゲートライン9から分岐してTFT13のゲート13gが形成されている。ゲートドライバ3に選択されたゲートライン9は、選択されたゲートライン9それから分岐したTFT13のゲート13gにゲート電圧を伝達する。ドレインライン10は、補助容量バスライン5と同じ層のアルミニウム(Al)で形成されてドレインドライバ4から列方向に延びる配線であり、コンタクトを介してTFT13のドレインに電気的に接続されている、TFT13に信号電圧を伝達する。補助容量ライン11は、ゲートライン9と同じ層のクロム(Cr)から形成され、行方向に並ぶ補助容量電極15bに一体化して連結されている。画素領域12は、1つの画素を表示する領域であり、TFT13及び画素電極14及び補助容量15が配置されている。TFT13は、ゲートライン9から分岐したゲート13g及び半導体層13sからなり、画素電極14及び補助容量15へ信号電圧を供給する電流のON/OFFを切り換える。画素電極14は、供給された信号電圧に応じて、例えば液晶やELを駆動し、映像を表示させる。補助容量15は、TFT13の半導体層13sから延びてに一体化して形成された補助容量電極15a及びと、補助容量ライン11の幅を広げてに一体化して連結された補助容量電極15bとからなる容量であり、画素電極14とともにと共に供給された信号電圧を保持する。補助容量連結ライン16は、ドレインライン10及び補助容量バスライン5と同じ層のアルミニウム(Al)で形成され、コンタクトを介して補助容量ライン11に接続され、全ての補助容量ライン11を連結している。
【0023】
画像を表示する際、ゲートドライバ3により、ゲートライン9に対し、順次選択的にゲート電圧が印加される。あるゲートライン9にゲート電圧が印加されている間に、シフトレジスタ7によって、ドレインライン10の列選択スイッチ8が順次選択的にON状態になり、信号電圧を供給する伝達していく。ゲートライン9及びドレインライン10共に対して同時に電圧が印加されている画素領域12内のTFT13のに接続された画素電極14及び補助容量15に対してのみ、信号電圧が印加される。なお、図2本実施形態においても、従来と同様、3本のドレインライン10の列選択スイッチ8が同時にON状態となっている。ドレインライン10は、一定時間を経過するとその選択されていたドレインライン10の列選択スイッチ8がOFF状態になり、次に選択されたされるドレインライン10の列選択スイッチ8がON状態になってなり、同様の動作を行うが行われる。そして次に、画素電極14は、印加された信号電圧によって、例えば液晶やELを駆動し、信号電圧に応じた輝度で表示を行う。また、画素電極14は、信号電圧の印加が終わっても、次に信号電圧が印加されるとき、即ち、次のフレームまで、補助容量15と共に信号電圧を保持する。
【0024】
ところで、上述したように、従来、電極や信号線が重なる領域には容量結合が発生する。この容量結合は、画素電極14及び補助容量15に信号電圧が印加されている画素領域12に対応するゲートライン9及びドレインライン10の交差部分で最も大きく発生する。そして、この容量結合は、信号電圧が印加されている画素電極14及び補助容量15を有する画素領域12にある内の補助容量15及びそれに連結された補助容量ライン11及び補助容量15に対して最も大きな影響を与える。の電位を最も大きく変動させる。これに対し、本実施形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置1は、表示領域6の内部において、容量結合の影響を受け、信号電圧が変動した補助容量ライン11及び補助容量15に対して、補助容量連結ライン16を介して他の補助容量ライン11からも電荷を補い、信号電圧を矯正することができるため、容量結合に起因する画像のムラを解消することができる。
【0025】
本実施形態では別層として、補助容量ライン11とコンタクトを介して接続されているが、補助容量連結ライン16は、補助容量ライン11と同層の網目状に形成してもよい。ただし、補助容量連結ライン16は、ゲートライン9との交差が避けられないため、ゲートライン9と同じ層に形成される補助容量ライン11と同じクロム(Cr)の層に形成することができない。ない一方で、補助容量ライン11もまたドレインライン10との交差が避けられない。従って、補助容量ライン11と補助容量連結ライン16とを同じ層に形成しようとすると、ゲートライン9ともドレインライン10とも同じ層にできないため、新たな層を別に形成しなければならず、新たな工程及び製造コストが増加する。それに比較して、それに比べ、本実施形態では、補助容量連結ライン16は、補助容量ライン11とは別の層である。即ち、補助容量ライン11はゲートライン9と同じクロム(Cr)、補助容量ライン16はドレインライン10と同じアルミニウム(Al)の層として形成し、コンタクトを介して補助容量ライン11に接続されている。補助容量連結ライン16は、ドレインライン10と同時に形成されているため、補助容量連結ライン1116を形成するために特別な工程を増やす必要がない。補助容量連結ライン16は、補助容量ライン11とは別の層、即ち、ドレインライン10と同じアルミニウム(Al)の層として形成し、コンタクトを介して補助容量ライン11に接続されている。ところで、別の層に形成され、コンタクトによって連結される配線は、一般的に、コンタクトによって大きな抵抗が加わり、同じ層に形成される配線よりも電荷の移動が遅くなってしまう。しかし、本実施形態における補助容量連結ライン16は、低抵抗のアルミニウム(Al)で形成されているため、補助容量ライン11及びゲートライン9と同じクロム(Cr)の層で形成される場合よりも電荷の移動が速い。そのため、本実施形態の補助容量ライン11と補助容量連結ライン16は、これらが同じクロム(Cr)の層に形成される場合に比較して、電荷の移動が速い。補助容量連結ライン16は、容量結合の影響を受け、信号電圧が変動した補助容量15及び補助容量ライン11に対して、他の補助容量ライン11からすばやく電荷を補い、信号電圧を矯正することができる。
【0026】
本実施形態は、透過型及び反射型の表示装置に用いても同様の効果を奏するが、補助容量連結ライン16は、金属であるアルミニウム(Al)で形成されるため、画素電極14の補助容量連結ライン16が形成された領域では、図示しないバックライトから入射した光が遮光され、開口率が低下してしまうことから、反射型の表示装置で実施するのが好ましい。
【0027】
次に、第2の実施形態について図3及び図4を用いて説明する。図3は、第2の実施形態にかかるアクティブマトリクス型カラー液晶表示装置の平面図であり、図4は、その等価回路図である。図3は、配線をわかりやすくするため、図1に比べ、画素領域の構成を省略しているが、これは図1と同様である。その他の構成も、第1の実施形態と同じものについては、図に同じ番号を付し、説明を省略している。
【0028】
アクティブマトリクス型液晶表示装置1は、ビデオデータライン2R、2G、2Bと、ゲートドライバ3及びドレインドライバ4と、補助容量バスライン5と、表示領域6で構成されており、ドレインドライバ4は、シフトレジスタ7及び列選択スイッチ8で構成され、表示領域6は、ゲートライン9、ドレインライン10、補助容量ライン11及び画素領域12で構成されていることは、第1の実施形態と同様である。図3に示されるR、G、Bは、それぞれの列の画素領域12が表示する色でありを、Rが(赤)、Gが(緑)、Bが(青)である示している。なお、本実施形態において、画素領域12では、各画素領域12は、各画素領域12に対応して形成された図示しない赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタにより、列単位で赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかの色を表示し、するストライプ状配列である。
【0029】
本実施形態の特徴的な点は、第1の実施形態とは異なり、各列に補助容量連結ライン16は配置されておらず、3本につき1本のドレインライン10の3本につき1本の隣に補助容量連結ライン16が配置され、コンタクトを介して全ての補助容量ライン11を連結している点である。
【0030】
本発明は、全ての画素領域に補助容量連結ラインが配置されている必要はなく、第1の実施形態より補助容量連結ラインの本数が少なくても、近くに配置された補助容量連結ラインを介して他の補助容量ラインから電荷を補い、信号電圧を矯正することができる。また、本実施形態では、第1の実施形態よりも補助容量連結ラインが少ないため、補助容量連結ラインによる開口率の低下を抑えることができる。
【0031】
ところで、赤(R)、緑(G)、青(B)という光の3原色のうち、人間の目は緑に対する感度が特に高く、他の2色に対する感度は低い。即ち、緑の輝度を他の2色に比べて多少低くしても、人間の目には暗いと認識されない。また、補助容量連結ライン16が形成され、画素電極14の開口率が低下すると、その画素領域12で表示される部分の輝度が低下してしまう。
【0032】
従って、図3に示すように、本実施形態では、緑(G)を表示する画素領域12にのみ、補助容量連結ライン16を選択的に配置した。これによって、緑(G)の輝度のみが低下するが、赤(R)及び青(B)の輝度は低下しない。従って、表示装置の使用者に開口率の低下を認識させることなく、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。そのため本実施形態は、表示領域の一部における開口率及び輝度の低下を利用して、良好なカラーバランスを得ることができるため、透過型の表示装置であっても、本発明をより効果的に実施することができるものである。
【0033】
次に、第3の実施形態について図5及び図6を用いて説明する。図5は、第3の実施形態にかかるアクティブマトリクス型液晶表示装置の平面図であり、図6は、その等価回路図である。図5は、配線をわかりやすくするため、図1に比べ、画素領域の構成を省略しているが、これは図1と同様である。第1の実施形態と同じものについては、図に同じ番号を付し、説明を省略する。
【0034】
アクティブマトリクス型液晶表示装置1は、ビデオデータライン2R、2G、2Bと、ゲートドライバ3及びドレインドライバ4と、補助容量バスライン5と、表示領域6で構成されており、ドレインドライバ4は、シフトレジスタ7及び列選択スイッチ8で構成され、表示領域6は、ゲートライン9、ドレインライン10、補助容量ライン11及び画素領域12で構成されていることは、第1の実施例と同様である。
【0035】
本実施形態ではの特徴的な点は、第1の実施形態において、表示領域6の外側に列方向に形成され、コンタクトを介して補助容量ライン11を連結していた補助容量バスライン5が、行方向にも補助容量連結ライン16と連続して形成されていることである。
【0036】
一般的に、補助容量バスライン5は、表示領域6の外部に、ドレインライン10と同じ低抵抗のアルミニウム(Al)の層に形成され、全ての補助容量ライン11の一端とコンタクトを介して接続されている。そのため、補助容量バスライン5自体の抵抗が低くても、それに接続され、表示領域6の内部に配置される補助容量ライン11は、補助容量バスラインに比較して幅が細く、抵抗の高いクロム(Cr)で形成されているため抵抗が高く、信号電圧の保持に必要な電荷の伝達が遅いという欠点があった。
【0037】
しかし、本実施形態における補助容量バスライン5は、低抵抗のアルミニウム(Al)により、表示領域6の内部で補助容量ライン11を連結する補助容量連結ライン16と一体化して形成されている。そのため、本実施形態の補助容量バスライン5及び補助容量連結ライン16は、全ての補助容量ライン11に対して、第1の実施形態より多くの電荷をより速く伝達することができる。
【0038】
本発明にかかるアクティブマトリクス型液晶表示装置は、電圧が印加されているゲートライン及びドレインラインの容量結合によって信号電圧が変動した補助容量及び補助容量ラインが、複数の補助容量ラインを連結する補助容量連結ラインを介して他の補助容量ラインから電荷を補って信号電圧を矯正することができるため、画像のムラを解消することができる。容量結合による信号電圧の変動を防ぐことにより、行方向に隣り合う画素電極に同じ極性の信号電圧を印加する水平反転駆動や対極AC駆動を用いる表示装置においても、画像のムラを解消することができる。また、回路の構成が複雑になるドット反転駆動や垂直反転駆動を用いる必要がなく、簡単な回路構成ですむため、不良品の発生を抑えて歩留まりを向上させることができる。また、補助容量連結ラインは、ドレインラインと同じ層として、、ドレインラインと同時に形成されるため、新たな工程を増やす必要がない。
【0039】
なお、各実施形態において、アクティブマトリクス型液晶表示装置を例示したが、本発明はこれに限定されず、アクティブマトリクス型のEL表示装置や、TFTアレイを用いた指紋センサにも適用することができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明にかかるアクティブマトリクス型表示装置は、表示領域内において、補助容量ラインを連結する補助容量ラインが、補助容量連結ラインによって他の補助容量ラインと電気的に接続されることにより、ドレインラインと補助容量ラインやゲートラインとの容量結合に起因する補助容量及び補助容量ラインの電圧変化を抑制し、この電圧変化が原因で発生する画像のムラを防ぐことができる。そして、補助容量連結ラインが、表示領域の外部に形成される補助容量バスラインに電気的に接続されることにより、抵抗の低い補助容量バスラインを介して、他の補助容量連結ラインからより多くの電荷を速く補い、信号電圧を矯正することができるため、より効果的に画像のムラを防ぐことができる。また、本発明にかかる表示装置には、回路構成が複雑になる垂直ライン反転駆動やドット反転駆動を用いる必要がなく、簡単な回路構成で足りるため、不良品の発生を抑えて歩留まりを向上させることができる。また、補助容量連結ラインは、ドレインラインと同じ層として、ドレインラインと同時に形成されるため、新たな工程を増やす必要がない。
【0041】
さらに、赤、緑、青の三原色によるカラー表示を行うアクティブマトリクス型表示装置において、緑を表示する画素領域にのみ補助容量連結ラインを選択的に形成して開口率を下げることで、緑の輝度を他の2色より低くすることにより、他の2色に比べて緑に対する感度が高い人間の目に自然なカラーバランスで認識されるカラー表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態にかかるアクティブマトリクス型液晶表示装置の平面図である。
【図2】第1の実施形態にかかるアクティブマトリクス型液晶表示装置の等価回路図である。
【図3】第2の実施形態にかかるアクティブマトリクス型液晶表示装置の平面図である。
【図4】第2の実施形態にかかるアクティブマトリクス型液晶表示装置の等価回路図である。
【図5】第3の実施形態にかかるアクティブマトリクス型液晶表示装置の平面図である。
【図6】第3の実施形態にかかるアクティブマトリクス型液晶表示装置の等価回路図である。
【図7】従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置の平面図である。
【図8】従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置の等価回路図である。
【符号の説明】
1:アクティブマトリクス型液晶表示装置
2:ビデオデータライン
3:ゲートドライバ
4:ドレインドライバ
5:補助容量バスライン
6:表示領域
7:シフトレジスタ
8:列選択スイッチ
9:ゲートライン
10:ドレインライン
11:補助容量ライン
12:画素領域
13:薄膜トランジスタ(TFT)
14:画素電極
15:補助容量
16:補助容量連結ライン

Claims (6)

  1. 行方向に複数形成され、ゲート電圧を伝達するゲートラインと、列方向に複数形成され、信号電圧を伝達するドレインラインと、行方向に複数形成される補助容量ラインと、 前記ゲートライン及び前記ドレインラインの交点に対応して配置されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子を介してドレインラインに接続される画素電極と、前記補助容量ラインに連結され、前記画素電極と共に信号電圧を保持する補助容量とを有するアクティブマトリクス型表示装置において、
    前記補助容量ラインは、前記画素電極が配置される表示領域内において列方向に形成される補助容量連結ラインによって、他の前記補助容量ラインと電気的に接続され、前記アクティブマトリクス型表示装置は、赤、緑、青の三原色によるカラー表示を行うアクティブマトリクス型表示装置であり、前記補助容量連結ラインは、特定の色を表示する画素電極を有する画素領域にのみ選択的に形成されることを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。
  2. 前記特定の色は緑であることを特徴とする請求項1に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  3. 前記補助容量連結ラインは、全ての前記補助容量ラインに接続されることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  4. 1本の前記補助容量ラインは少なくとも1本の前記補助容量連結ラインに接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  5. 前記補助容量ラインは、前記ゲートラインと同じ層に形成され、前記補助容量連結ラインは、前記ドレインラインと同じ層に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  6. 前記表示領域の外部に、前記補助容量ラインの端部に電気的に接続された補助容量バスラインを有し、前記補助容量連結ラインは、前記補助容量バスラインに電気的に接続されることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載のアクティブマトリクス型表示装置。
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