JP4353572B2 - インク組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はインク組成物並びにその調製及び使用プロセスに関する。更に詳細には、本発明はインクジェット印刷プロセスでの使用に適した組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
米国特許第5、250、107号は、耐水性のインク組成物及びその製造方法を開示する。引き抜き可能な水素原子を持つ少なくとも1つの官能基(例えば、−COOH、−NH2 、又は−OH)を有する選択された化学染料は、アンモニウムジルコニウムポリマー塩(例えば、アンモニウムジルコニウム炭酸塩、アンモニウムジルコニウム酢酸塩、アンモニウムジルコニウム硫酸塩、アンモニウムジルコニウムリン酸塩、及びアンモニウムジルコニウムシュウ酸塩)と化合する。得られた混合物は、約0.01〜5.0重量%のアンモニウムジルコニウムポリマー塩と、約0.5〜5.0重量%の化学染料と、を含有するのが好ましい。混合物の脱水の際、アンモニウムジルコニウムポリマー塩及び化学染料は、安定性及び耐水性の架橋された染料錯体を形成する。混合物は、サーマルインクジェット又は他の印刷システムを用いて種々の基体(例えば紙)上へ分配されることができる。
【0003】
米国特許第4、267、088号はマーキングインクとして特に有用なコーティングを開示する。ここでは、エピクロロヒドリン変性ポリエチレンイミン及びエチレンオキシド変性ポリエチレンイミンが水溶液中で協働し、多くの材料に付着性で多くの有機溶媒に耐性であるが水で容易に除去可能な付着物を形成する応用が可能な組成物を形成する。
【0004】
米国特許第4、197、135号は、水溶性染料と、1分子当たり7個以上の窒素原子を有するポリアミンと、を含むインクジェットプリンタで使用するためのインクを開示する。インク組成物のpHは8以上であり、pHの上限は染料の分解次第である。インクは、ポリアミン添加剤を用いない同等のインク調合物よりも耐水性が改良されている。
【0005】
米国特許第4、659、382号は、多量の水と、ヒドロキシエチル化ポリエチレンイミンポリマーと、染料成分と、を含むインクジェットインク組成物を開示する。ポリマーには、約65乃至約80重量パーセントのヒドロキシエチル基が取り込まれている。
【0006】
米国特許第5、019、166号は、染料と、液体媒体と、ポリオキシアルキレート化エーテル、アニオンバイテイルフルオロチオアルキル、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルアミン第4級塩、及びその混合物から成る群より選択される界面活性剤と、を含むサーマルインクジェット印刷用組成物を開示する。また、インク組成物をサーマルインクジェットプリンタから基体上へ画像状に噴出させることを含む、画像を生成するためのプロセスも開示される。
【0007】
特開昭57−198768号は、酸性染料及び/又は直接染料、カチオン水溶性樹脂、水溶性有機溶媒、並びに水から製造される水ベース型のインクを開示する。
【0008】
既知の組成物及びプロセスはその意図された目的には適するが、インクジェット印刷プロセスに適する改良されたインク組成物がなお必要とされている。更に、耐水性(waterfastness )が改良されたインク組成物が必要とされている。更には、耐ウェットスミア性(wet smear resistance)が改良されたインク組成物が必要とされている。また更に、2つ以上の色が互いに隣接して印刷される場合に色彩間のブリードが減少されたインク組成物が必要とされている。また、カチオンポリマーと錯体化された場合に鮮かな色彩、低コスト、及び高耐水性等の利点を可能にする酸性染料を含むインクジェット印刷用のインク組成物が必要である。また、耐光性が改良されたインク組成物が必要である。更に、インクジェット印刷プロセスでの使用に適し、且つ比較的低い粘度を有するインク組成物が必要である。また更に、優れた耐スミア性を示すインク組成物が必要である。また、インクジェット印刷に適し、インクジェットプリンタのハードウェアにおけるコゲーション(kogation)が減少されたインク組成物が必要とされている。また、インクジェット印刷にとって所望の表面張力値を有するインク組成物が必要とされている。更に、インクジェット印刷プロセスにおいて優れた潜在性を有するインク組成物が必要とされている。また更に、加水分解に関して貯蔵安定性を示すインク組成物が必要とされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の利点を有するインク組成物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明(又はその特定の実施の形態)のこれらの及び他の目的は、(1)水と、(2)染料と、(3)カチオンアミドアミンコポリマーと、を含むインク組成物を提供することによって達成できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のインクは、水性液体ビヒクル、染料、及びカチオンアミドアミンコポリマーを含む。液体ビヒクルは水だけで構成されてもよいし、あるいは、水と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アミド、エーテル、尿素、置換尿素、エーテル、カルボン酸及びその塩、エステル、アルコール、有機スルフィド、有機スルホキシド、スルホン(スルホラン等)、アルコール誘導体、カルビトール、ブチルカルビトール、セルソルブ(cellusolve)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エーテル誘導体、アミノアルコール、ケトン、N−メチルピロリジノン、2−ピロリジノン、シクロヘキシルピロリドン、ヒドロキシエーテル、アミド、スルホキシド、ラクトン、高分子電解質、メチルスルホニルエタノール、イミダゾール、ベタイン、及び他の水溶性又は水に混和性の材料、並びにその混合物のような水溶性又は水に混和性の有機成分と、の混合物で構成されてもよい。水と水溶性又は混和性有機液体との混合物が液体ビヒクルとして選択される場合、水対有機液体の比率は、典型的には約100:0から約30:70の範囲であり、好ましくは約97:3から約40:60の範囲である。液体ビヒクルの非水成分は、一般的に、水の沸点(100℃)よりも高い沸点を有する湿潤剤又は共溶媒として働く。本発明のインク組成物中に、液体ビヒクルは、典型的にはインクの約80乃至約99.9重量パーセント、好ましくはインクの約90乃至約99重量パーセントの量で存在するが、量はこれらの範囲外であってもよい。
【0012】
また、インクはアミン及びアミドのコポリマーを含む。実施の一形態では、このコポリマーは次の一般式のものである。
【0013】
【化1】
【0014】
ここで、Xは、Cl- 、Br- 、I- 、HSO4 - 、HSO3 - 、SO4 2- 、SO3 2- 、CH2 SO3 - 、CH3 SO3 - 、CH3 C6 H4 SO3 - 、NO3 - 、HCOO- 、CH3 COO- 、HCO3 - 、CO3 2- 、H2 PO4 - 、HPO4 2- 、PO4 3- 、SCN- 、BF4 - 、ClO4 - 、又はSSO3 - 等のアニオンである。nは繰返しモノマー単位の数を表す整数であり、典型的には約2乃至約1000、好ましくは約3乃至約200、より好ましくは約3乃至約100、更に好ましくは約3乃至約10であるが、この値はこれらの範囲外であってもよい。「A」は次式のとおりである。
【0015】
【化2】
【0016】
「B」は、以下の(a)及び(b)から成る群より選択される。(a)は次式のモノマーである。
【0017】
【化3】
【0018】
ここで、pは繰返しモノマー単位の数を表す整数であり、典型的には1乃至約12、好ましくは1乃至約7、更に好ましくは1乃至約4であるが、この値はこれらの範囲外であってもよい。例えば、次式の(i)のpが7であるアゼレイン酸ジアミド、又は次式の(ii)のpが4であるアジピン酸ジアミドである。
【0019】
【化4】
【0020】
(b)は次式のウレイドである。
【0021】
【化5】
【0022】
2つ又はそれ以上の「B」のモノマーの混合物をポリマー中で使用することもできる。好ましい実施の一形態では、これらの特定のポリマーは典型的には、「A」と「B」のモノマー単位を交互に有する縮合ポリマーである。ポリマーの重量平均分子量は典型的には約1000乃至約100000であり、好ましくは約1000乃至約30000、更に好ましくは約2000乃至約5000であるが、値はこれらの範囲外であってもよい。アミン及びアミドのコポリマーは、例えばローヌプーランク(Rhone-Poulenc:ニュージャージー州クランベリ)から、例えば、上記の式で「B」のモノマーがアゼレイン酸ジアミドであり、nが平均値約100を有し且つ分子量が約50000であるMIRAPOL AZ-1、上記の式で「B」のモノマーがアジピン酸ジアミドであり、nが平均値約100を有し且つ分子量が約50000であるMIRAPOL AD-1、及び上記の式で「B」のモノマーがウレイドであり、nが平均値約6を有し且つ分子量が約2260であるMIRAPOL A-15として市販されている。ポリマーは、好ましくはインクの約0.1乃至約20重量パーセント、より好ましくはインクの約0.5乃至約10重量パーセント、更に好ましくはインクの約1乃至約5重量パーセントの所望される量又は適切な量でインク中に存在するが、量はこれらの範囲外であってもよい。
【0023】
染料は、アニオン染料が好ましいが、カチオン染料及びアニオン染料等を含むあらゆる適切な又は所望の染料でよい。適切な染料の例には、食用黒色1号、食用黒色2号、食用赤色40号、食用青色1号、及び食用黄色7号等の食用染料、FD&C(食用色素)染料、酸性黒色染料(1、7、9、24、26、48、52、58、60、61、63、92、107、109、118、119、131、140、155、156、172、及び194号等)、酸性赤色染料(1、8、32、35、37、52、57、92、115、119、154、249、254、及び256号等)、酸性青色染料(1、7、9、25、40、45、62、78、80、92、102、104、113、117、127、158、175、183、193、及び209号等)、酸性黄色染料(3、7、17、19、23、25、29、38、42、49、59、61、72、73、114、128、及び151号等)、直接黒色染料(4、14、17、22、27、38、51、112、117、154、及び168号等)、直接青色染料(1、6、8、14、15、25、71、76、78、80、86、90、106、108、123、163、165、199、及び226号等)、直接赤色染料(1、2、16、23、24、28、39、62、72、及び236号等)、直接黄色染料(4、11、12、27、28、33、34、39、50、58、86、100、106、107、118、127、132、142、及び157号等)、アントラキノン染料、モノアゾ染料、ジスアゾ染料、種々のフタロシアニンスルホン酸塩を含むフタロシアニン誘導体、アザ[18]アヌレン、ホルマザン銅錯体、トリフェノジオキサジン、バーン酸性赤色(Bernacid Red)2BMN、ポンタミンブリリアント結合青色(Pontamine Brilliant Bond Blue) A、ポンタミン(Pontamine) 、カロライナカラーアンドケミカル(Carolina Color and Chemical)から市販されているカロ直接トルコ石FBL超濃縮物(Caro direct Turquoise FBL Supra Conc.:直接青色199号)、モーベイケミカル(Mobay Chemical) から市販されているスペシャルファストトルコ石8GL液体(Special Fast Turquoise 8GL Liquid:直接青色86号)、クロンプトンアンドノウルズ(Crompton and Knowles) から市販されている結合内液体トルコ石(Intrabond Liquid Turquoise)GLL(直接青色86号)、アルドリッチケミカル(Aldrich Chemical) から市販されているサイブラクロンブリリアントレッド(Cibracron Brilliant Red) 38−A(反応赤色4号)、パイラム社(Pylam,Inc.)から市販されているドリマリンブリリアントレッド(Drimarene Brilliant Red) X−2B(反応赤色56号)、モーベイケミカルから市販されているレバフィックスブリリアントレッド(Levafix Brilliant Red) E−4B、モーベイケミカルから市販されているレバフィックスブリリアントレッドE−6BA、ICIアメリカ(ICI America)から市販されているプロシオンレッド(Procion Red)H8B(反応赤色31号)、パイラムから市販されているパイラム認可D&C赤色28番(Pylam Certified D&C Red #28:酸性赤色92号)、クロンプトンアンドノウルズから市販されている直接ブリリアントピンクBグランドクルード(Direct Brilliant Pink B Ground Crude)、サンドズ社(Sandoz, Inc.) から市販されているカルタソルイエローGTFプレスケーク(Cartasol Yellow GTF Presscake) 、サンドズ社から市販されているタルトラジン特別濃縮物(Tartrazine Extra Conc.:FD&C黄色5番、酸性黄色23号)、カロライナカラーアンドケミカルから市販されているカロ直接黄色(Carodirect Yellow) RL(直接黄色86号)、サンドズ社から市販されているカルタソルイエローGTF液体スペシャル(Cartasol Yellow GTF Liquid Special)110、トリコン(Tricon)から市販されているD&C黄色10番 (D&C Yellow #10:酸性黄色3号)、トリコンから市販されているイエローシェード(Yellow Shade)16948、BASFから市販されているベースアシッド黒色(Basacid Black) X34、サンドズ社から市販されているカルタブラック(Carta Black) 2GT、ネオザポンレッド(Neozapon Red)492(BASF)、サビニルブルー(Savinyl Blue)GLS(サンドズ)、ルクソールブルー(Luxol Blue)MBSN(モートンチオコール:Morton-Thiokol)、ベースアシッド青色(Basacid Blue)750(BASF)、バーンカラーズ(Berncolors: ニューヨーク州パウキープシー(Poughkeepsie))から市販されているバーン酸性赤色(Bernacid Red)、ポンタミンブリリアント結合青色(Pontamine Brilliant Bond Blue) 、バーンカラー(Berncolor) A.Y.34、テロンファストイエロー(Telon Fast Yellow) 4GL−175、BASFのベースアシッド黒色(Basacid Black) SE 0228、 Pro-Jet(登録商標、プロジェット)黄色1号(直接黄色86号)、 Pro-Jet(登録商標)マゼンタ1号(酸性赤色249号)、 Pro-Jet(登録商標)シアン1号(直接青色199号)、 Pro-Jet(登録商標)黒色1号(直接黒色168号)、及び Pro-Jet(登録商標)黄色1−G(直接黄色132号)を含むICIから市販されている染料の Pro-Jet(登録商標)シリーズ、住友化学工業(日本)から市販されているアミニルブリリアントレッド(Aminyl Brilliant Red )F−B、Duasyn(登録商標、デュアシン)直接黒色HEF−SF(直接黒色168号)、Duasyn(登録商標)黒色RL−SF(反応黒色31号)、Duasyn(登録商標)直接黄色6G−SF VP216(直接黄色157号)、Duasyn(登録商標)ブリリアントイエローGL−SF VP220(反応黄色37号)、Duasyn(登録商標)酸性黄色XX−SF LP413(酸性黄色23号)、Duasyn(登録商標)ブリリアントレッドF3B−SF VP218(反応赤色180号)、Duasyn(登録商標)ローダミン(Rhodamine) B−SF VP353(酸性赤色52号)、Duasyn(登録商標)直接トルコ石ブルー (Duasyn(登録商標) Direct Truquoise Blue) FRL−SF VP368(直接青色199号)、及びDuasyn(登録商標)酸性青色AE−SF VP344(酸性青色9号)等のホースト(Hoechst)から市販されている「無塩」染料のDuasyn(登録商標)商品群、反応黒色染料、反応青色染料、反応赤色染料、及び反応黄色染料等を含む種々の反応染料、並びにその混合物が含まれる。染料は、典型的にはインクの約0.05乃至約10重量パーセント、好ましくはインクの約0.1乃至約7重量パーセント、更に好ましくはインクの約1乃至約5重量パーセントの所望される量又は有効量でインク組成物中に存在するが、量はこれらの範囲外でもよい。
【0024】
本発明の幾つかの実施の形態では、インクは、インク中のコポリマーの溶解度を高めるために、コポリマーに加え、またコポリマーの他にイオン化合物を含む。適切なイオン化合物の一例は、次式のETHOQUAD C/12 等のアルキルアミン第4級塩である。
【0025】
【化6】
【0026】
ここで、Rは12個の炭素原子を有する長い鎖状のアルキル基であり、x及びyはエトキシ基の数を表す0、1又は2の整数であり、x+y=2である。Aはアクツォケミー(Akzo Chemie:イリノイ州シカゴ)から市販されている塩化物等のアニオンである。
【0027】
また、他のあらゆる所望の又は適切なイオン化合物も使用できる。イオン化合物は、少なくとも1つのカチオン及び少なくとも1つのアニオンを含む。適切なカチオンの例には、Li+ 、Na+ 及びK+ 等のアルカリ金属カチオンと、Mg2+及びCa2+等のアルカリ土類金属カチオンと、非ポリマー即ちモノマーアンモニウムと、次の一般式のものが含まれる第4級アミンカチオンとが含まれる。
【0028】
【化7】
【0029】
ここで、R1 、R2 、R3 及びR4 はそれぞれ他とは独立的に、水素原子、数はその範囲外であってもよいが好ましくは1乃至約10個の炭素原子、より好ましくは1乃至約4個の炭素原子を有する(飽和、不飽和、環状及び置換アルキル基を含み、置換アルキル基はエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド等のアルコキシ基又はポリアルコキシ基を含み得る)アルキル基、数はその範囲外であってもよいが好ましくは6乃至約18個の炭素原子、より好ましくは6乃至約12個の炭素原子を有する置換アリール基を含むアリール基、又は好ましくは7乃至約20個の炭素原子、より好ましくは7乃至約13個の炭素原子を有するアリールアルキル基である。ここで、置換アルキル、アリール、及びアリールアルキル基の置換基は、ヒドロキシ基、アミン基、アンモニウム基、シアノ基、ピリジン基、ピリジニウム基、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、エステル基、アミド基、カルボニル基、スルフィド基、スルホキシド基、ホスフィン基、ホスホニウム基、ニトリル基、メルカプト基、ニトロソ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホン基、アシル基、及びその混合物等であり(しかし、これらに限定はされない)、2つ又はそれ以上の置換基は互いに結合されて環を形成してもよい。この特定の例には、NH4 + 、N(CH3 )4 + 、H3 NCH2 CH2 NH3 2+ 、(H3 C)3NCH2 CH2 N(CH3)3 2+ 、イミダゾリウム、第4級化1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、次式のコリンを含むアンモニウム及び第4級アミンカチオンが挙げられる。
【0030】
【化8】
【0031】
以上のもの及び類似物、並びにその混合物が特定の例に含まれる。あらゆる所望のアニオンが使用可能である。適切なアニオンの例には、SO4 2- 、CO3 2- 、NO3 2- 、ClO4 2- 、ギ酸塩、酢酸塩及びプロピオン酸塩等の有機酸アニオン、及び次式のアセチルアセトン酸塩を含む。
【0032】
【化9】
【0033】
また、次式のスクアラートも適切なアニオンである。
【0034】
【化10】
【0035】
更に、塩化物、臭化物及びヨウ化物等を含むハロゲン化物、並びにそれらの混合物も適切である。適切な塩の特定の例には、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、硝酸リチウム、ギ酸リチウム、酢酸リチウム、プロピオン酸リチウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硝酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、ギ酸カリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸カリウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、プロピオン酸マグネシウム、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、酢酸アンモニウム、ギ酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、プロピオン酸アンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、ギ酸テトラメチルアンモニウム、酢酸テトラメチルアンモニウム、プロピオン酸テトラメチルアンモニウム、エチレンジアミンジヒドロクロリド、及び次式の臭化ヘキサメトニウム等の1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン塩が含まれる。
【0036】
【化11】
【0037】
更に、塩化イミダゾリウム等のイミダゾール塩、アセチルアセトン酸リチウム等のアセチルアセトン酸塩、テトラメチルアンモニウムスクアラート等のスクアラート、及び塩化コリン等のコリン塩等も適切な塩である。また塩は、Zn(NH3)4 等の遷移金属錯体を含む錯体塩であってもよい。
【0038】
存在する場合、イオン化合物は、典型的にはインクの約0.2乃至約10重量パーセント、好ましくはインクの約0.5乃至約5重量パーセント、更に好ましくはインクの約1乃至約3重量パーセントの所望される量又は有効量でインク中に存在するが、量はこれらの範囲外であってもよい。
【0039】
インク組成物は、一般的に、サーマルインクジェット印刷プロセスでの使用に適した粘度を有する。室温(即ち、約25℃)において、インク粘度は典型的には約10センチポアズ以下であり、好ましくは約1乃至約5センチポアズであり、更に好ましくは約1乃至約4センチポアズであるが、粘度はこの範囲外でもよい。
【0040】
本発明のインク組成物は適切な又は所望されるpHを有することができる。サーマルインクジェット印刷プロセスのようないくつかの実施の形態では、典型的なpH値は約3乃至約11であり、好ましくは約5乃至約10であり、更に好ましくは約7乃至約8であるが、pHはこれらの範囲外であってもよい。
【0041】
インクジェット印刷に適するインク組成物は適切なプロセスで調製することがきる。典型的には、成分を単純に混合することによってインクは調製される。1つのプロセスは、インクを得るために、全ての成分を互いに混合し、混合物を濾過することを必要とする。成分を混合し、所望されるなら加熱し、濾過するような所望のプロセスに従って従来のインク組成物を調製した後、所望される更なる添加剤を混合物へ添加し、均一な混合物が得られるまで典型的には約5乃至約10分間、適度に振とうしながら室温で混合することによってインクを調製することができる。あるいは、任意のインク添加剤は、全ての成分を混合し、所望されるなら加熱し、濾過するような所望の手順にしたがって行われるインク調製プロセスの間に、他のインク成分と共に混合されることができる。好ましい実施の形態では、インク成分は次の順序で混合される。(1)水、(2)インク中に存在する塩、(3)インク中に存在する共溶媒又は湿潤剤、(4)ポリ第4級化合物、(5)染料。塩及び/又は共溶媒及び/又は湿潤剤の添加よりも前にポリ第4級化合物及び染料が水へ添加されると沈殿した錯体が形成され、これは一般的には他のインク成分が添加された後、均一になるまでゆっくりと溶解する傾向にある。
【0042】
また本発明は、本発明のインク組成物をインクジェットプリンタ内に組み込み、インク組成物の液滴を基体上へ画像パターンで噴出させることを伴うプロセスに関する。特に好ましい実施の形態では、プリンタはサーマルインクジェットプロセスを使用し、ノズル中のインクは画像パターンで選択的に加熱され、これによりインク滴が画像パターンで噴射される。 Xerox(登録商標) 4024 紙、 Xerox(登録商標)イメージシリーズ紙、コートランド4024DP紙、罫線ノート紙、ボンド紙、シャープ社製シリカコート紙等のシリカコート紙、及び十条紙のような普通紙、透明材料、布、繊維製品、プラスチック、高分子フィルム、金属及び木材等の無機基体等を含む適切な基体を用いることができる。好ましい実施の形態では、プロセスは多孔性又はインク吸収性の基体(普通紙等)上への印刷を伴う。
【0043】
実施例I
ベースのインク組成物は、次の成分の単純混合によって調製された。
【0044】
【表1】
【0045】
その後、次表に示されるように、様々な量の3つの異なるカチオンアミドアミンコポリマー(次表にインク中に含まれるコポリマー固体のグラム数が示される。コポリマーはローヌプーランクにより64重量パーセントのコポリマー及び36重量パーセントの水を含む水溶液として提供されたため、インクは、添加されるコポリマー0.64グラムにつきこの溶液から0.36グラムの水を含んだ)、様々な量の脱イオン水(次表にコポリマー水溶液とは別に、インクに加えられた脱イオン水がグラム数で示される)、及びどの場合もインクの総量が100グラムになるように予め調製された量のベースインク調合物を混合することによって、インク組成物は調製された。こうして調製されたインクは、 Xerox(登録商標)イメージシリーズLX紙上に7番マイヤ(Meier)ロッドを使用して手で被覆され、少なくとも24時間空気乾燥された。インクは、加圧された(100グラムの圧力)水飽和状態のフェルトの先端(マーキングペンに見られるものに類似)のインク画像全体にわたる移動(この動作は染料の幾らかを元の画像領域の外側及び隣接する未印刷領域上に転写させる)、及び未印刷領域に転写された染料の光学濃度の測定によってウェットスミア(WS)をテストされた。インクは、生成された画像からサンプルパッチをパンチし、蒸留水の入ったビーカーにそのパッチを浸漬し、攪拌棒をゆっくり動かすことにより水を攪拌し、5分後にパッチを取り出して空気乾燥させ、浸漬後の画像の光学濃度を測定することによって耐水性(WF)をテストされた。耐水性は割合(パーセント)、即ち(ODfinal ÷ODinitial )×100=WFとして計算された。また、画像の光学濃度(OD)も記録された。各インクの結果は、各インクの粘度(η:センチポアズ)と共に次表に示される。
【0046】
【表2】
Claims (1)
- (1)水と、(2)染料と、(3)カチオンアミドアミンコポリマーと、を含むインク組成物であって、前記(3)カチオンアミドアミンコポリマーが、下記一般式:
であり、ここで、Xは、Cl- 、Br- 、I- 、HSO4 - 、HSO3 - 、SO4 2- 、SO3 2- 、CH2 SO3 - 、CH3 SO3 - 、CH3 C6 H4 SO3 - 、NO3 - 、HCOO- 、CH3 COO- 、HCO3 - 、CO3 2- 、H2 PO4 - 、HPO4 2- 、PO4 3- 、SCN- 、BF4 - 、ClO4 - 、又はSSO3 - のアニオンであり、nは2乃至1000の整数であり、「A」は次式のとおりであり:
「B」は、以下の(a)及び(b)から成る群より選択され、(a)は:
であり、ここで、pは1乃至12の整数であり、(b)は次式のウレイド:
である、前記インク組成物。
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