JP2010202641A - セラミックス前駆体の製造方法 - Google Patents
セラミックス前駆体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010202641A JP2010202641A JP2010011270A JP2010011270A JP2010202641A JP 2010202641 A JP2010202641 A JP 2010202641A JP 2010011270 A JP2010011270 A JP 2010011270A JP 2010011270 A JP2010011270 A JP 2010011270A JP 2010202641 A JP2010202641 A JP 2010202641A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- raw material
- precursor
- component
- solvent
- ceramic precursor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
【解決手段】主成分であるa成分を含む第1原料および添加成分であるb成分を含む第2原料の全てもしくは一部を架橋性配位子によって取り囲まれた錯体配位子12および14とし、水、メタノール及びエタノールのうちいずれか1以上の溶媒へ第1原料及び第2原料を該溶媒の溶解度に比して過剰量となるように添加して懸濁流動体とし、過剰量で添加された第1原料及び第2原料が溶出して溶媒中で高濃度状態となることにより、この溶媒からセラミックス前駆体20を析出させるセラミックス前駆体の製造方法。
【選択図】図1
Description
主成分であるa成分及び添加成分であるb成分を含むセラミックスの前駆体を製造するセラミックス前駆体の製造方法であって、
前記a成分を含む第1原料および前記b成分を含む第2原料の全てもしくは一部を所定の架橋性配位子によって取り囲まれた錯体配位子とし、所定の前駆体溶媒へ前記第1原料及び前記第2原料を前記前駆体溶媒の溶解度に比して過剰量となるように添加して前記第1原料及び前記第2原料の溶解量が制限された状態とする添加工程と、
前記過剰量で添加された第1原料及び第2原料が溶出し前記前駆体溶媒を所定の高濃度状態とすることにより該前駆体溶媒から析出する前記a成分と前記b成分とを含むセラミックス前駆体を生成する前駆体生成工程と、
を含むものである。
主成分であるZr成分及び添加成分であるY成分を含むセラミックスの前駆体を製造するセラミックス前駆体の製造方法であって、
前記Zr成分を含む第1原料をZrイオンが4つのシュウ酸およびアンモニウムにより取り囲まれた錯体配位子とし、
水、メタノール及びエタノールのうちいずれか1以上の前駆体溶媒へ前記第1原料及び前記Y成分を含む第2原料を前記前駆体溶媒の溶解度に比して過剰量となるように添加して懸濁流動体とする添加工程と、
前記過剰量で添加された第1原料及び第2原料が溶出し前記前駆体溶媒を所定の高濃度状態とすることにより該前駆体溶媒から析出する前記Zr成分と前記Y成分とを含むセラミックス前駆体を生成する前駆体生成工程と、
を含むものとしてもよい。
この工程では、前駆体溶媒へa成分を含む第1原料及びb成分を含む第2原料を前駆体溶媒の溶解度に比して過剰量となるように添加する。そして、第1原料及び第2原料の溶解量が制限された状態とする。溶解量が制限された状態とは、例えば、液体に原料が懸濁した状態である懸濁流動体としてもよいし、常に所定の高濃度状態である飽和状態としてもよい。a成分は例えばZrイオンであり、b成分は例えばY、Sc、Mn、Sr、Ca、Mg、Ybから選ばれる1以上のイオンであるものとしてもよい。このうち、b成分は、Yイオンであることがより好ましい。特に、ジルコニアセラミックスなどのイオン導電性を有するセラミックスなどでは、添加成分がより分散する方が機能が高まることが多いため、本発明を適用する意義が高い。例えば、非特許文献1では、Y原子が隣接しないように配置されたジルコニアセラミックスでは、Y原子をランダムに配置した場合に比して、より高い酸素イオン伝導度(例えば、作動温度800℃において2倍の酸素イオン伝導度など)を得ることがシミュレーションによっては確認されている。また、第1原料は、a成分がZrイオンで、かつ予め4つのシュウ酸およびアンモニウムによって取り囲まれた錯体配位子であるZrシュウ酸錯体((NH4)4[Zr(ox)4])であることが好ましい。ここで、Zrシュウ酸錯体は、溶解してきたYイオンと配位結合を形成することができる。ここでは1つのYイオンに対し、4つのZrシュウ酸錯体が結合できるが、この際Yイオン同士は結合できないため、Yイオン同士は近接することがない。なお、このように、それ自身が錯体であっても、新たに配位結合を形成するような配位子として働くZrシュウ酸錯体のような錯体を一般に「錯体配位子」と呼ぶ。また、このZrシュウ酸錯体では、各シュウ酸の結合部位にアンモニウムイオン(NH4 +)が存在するため、このイオンとYイオン(Y3+)が置換されることで結合が形成される。このように比較的温和な条件で反応を進めることができるため、YイオンがZrシュウ酸錯体からシュウ酸を奪い取ってYイオン同士で重合化するような反応が起こりにくく、かつZrイオン(Zr4+)とYイオン(Y3+)の電荷の偏りを残留するアンモニウムイオンで補償できるため、より安定に所望のセラミックス前駆体を得ることができる。第2原料は、b成分がYイオンである酢酸塩及び硝酸塩の少なくとも一方であることが好ましい。こうすれば、Zrシュウ酸錯体やYの酢酸塩及び硝酸塩では、前駆体溶媒への溶解性が好適であり、セラミックス前駆体を生成しやすい。このうち、第2原料については、溶解安定性がより高いと考えられることから、Yの酢酸塩がより好適である。また、上記とは逆に添加成分であるb成分をYイオンが予めシュウ酸によって取り囲まれた錯体配位子とし、主成分であるa成分をZrイオンを含む塩(硝酸塩など)としてもよい。なお、以下便宜的に、シュウ酸部分を(ox)で示し、酢酸部分を(AcO)で示し、硝酸部分を(NO3)で示すことがある。
この工程では、過剰量で添加された第1原料及び第2原料が溶出し前駆体溶媒を所定の高濃度状態とすることにより前駆体溶媒から析出するa成分とb成分とを含むセラミックス前駆体を生成する。ここで、「所定の高濃度状態とする」とは、例えば、前駆体の析出により減少する、溶媒中の第1原料及び溶媒中の第2原料とを、過剰量添加した第1原料及び第2原料から溶媒中へ供給することにより、前駆体溶媒をいわゆる飽和状態とするものとしてもよい。この前駆体溶媒を高濃度状態にするに際して、第1原料及び第2原料へ衝撃エネルギーを加えるものとしてもよい。また、これに加えて又はこれに代えて、前駆体溶媒を所定の高濃度状態とするに際して、第1原料及び第2原料を強攪拌状態とするものとしてもよい。前駆体溶媒を高濃度状態にする方法としては、例えば、原料に衝撃を与えると共に強攪拌するポットミル、遊星ミル、アトライターなどの湿式混合粉砕や、超音波の照射、溶媒熱合成などが挙げられる。衝撃エネルギーを加えたり強攪拌することにより、いわゆるメカノケミカル現象などにより、原子レベルでの配列が起きることも考えられる。ポットミルにより高濃度状態を維持する場合、例えば、ポット容量を20ml〜80mlとすると、第1原料に含まれるZr原子のモル数を0.36mmol〜14.4mmol、第2原料に含まれるY原子のモル数を1.94mmol〜77.5mmol、溶媒量を2ml〜10ml、反応時間を24時間から72時間、ボール直径を3mm〜10mm、ボール重量を50g〜150g、ポット回転数を20rpm〜200rpmの範囲とすることが好ましい。
Zr成分を含む第1原料であるZrシュウ酸錯体((NH4)4[Zr(ox)4])を作製した。まず、シュウ酸アンモニウム一水和物((NH4)2(ox)・H2O:関東化学製)の9.2g(65mmol)と、シュウ酸二水和物(H2(ox)・2H2O:関東化学製)の4.0g(32mmol)とを200mlの水へ溶解させた。次に、硝酸酸化ジルコニウム二水和物(ZrO(NO3)2・2H2O:関東化学製)の4.3g(16mmol)を200mlの水に溶解させた溶液を上記シュウ酸を含む溶液へ約6ml/分の滴下速度で滴下した。次に、この混合溶液を80℃で1時間加熱攪拌したのちロータリーエバポレーターを用いてこの混合溶液を濃縮し、メタノールもしくはエタノールを加えた後、析出した結晶を濾過して取り出した。この濾別して得た結晶は目的とするZrシュウ酸錯体の三水和物((NH4)4[Zr(ox)4]・3H2O)と推察された。この得られた結晶を120℃の乾燥機で2時間乾燥させたところ、3分子のH2Oに相当する約10%の重量減少とともに結晶粉末が得られた。この結晶粉末が(NH4)4[Zr(ox)4]であり、その収率はおおよそ90%であった。
上記作製したZrシュウ酸錯体を用いてセラミックス前駆体20を作製した。まず、第1原料としての上記Zrシュウ酸錯体の2.1g(4.1mmol)と、第2原料としての酢酸イットリウム四水和物(Y(AcO)3・4H2O:関東化学製)の0.24g(0.72mmol)とを内容積50mlのポリエチレン製ポットに入れた。また、前駆体溶媒としてエタノールを4ml、直径5mm、重量85gのジルコニアボールをこのポットに入れて密閉した(添加工程)。このポットを回転数60rpmで、48時間回転させ、この溶媒、第1原料及び第2原料に衝撃エネルギーを加えると共に強攪拌し所定の高濃度状態とした(前駆体生成工程)。反応後の粉体をジルコニアボールと分別して回収し、得られた粉体を実施例1のセラミックス前駆体とした。
第2原料として硝酸イットリウム六水和物(Y(NO3)3・6H2O:関東化学製)0.72mmol)を用いたこと、およびジルコニアボールの直径を10mmとした以外は実施例1と同様の工程を経て得られた粉体を実施例2のセラミックス前駆体とした。
ポットミルによる反応時間を24時間とした以外は実施例1と同様の工程を経て得られた粉体を実施例3のセラミックス前駆体とした。また、ポットミルによる反応時間を72時間とした以外は実施例1と同様の工程を経て得られた粉体を実施例4のセラミックス前駆体とした。また、ジルコニアボールの直径を10mmとした以外は実施例1と同様の工程を経て得られた粉体を実施例5のセラミックス前駆体とした。また、ジルコニアボールの直径を3mmとした以外は実施例1と同様の工程を経て得られた粉体を実施例6のセラミックス前駆体とした。また、ジルコニアボールの量を130gとした以外は実施例1と同様の工程を経て得られた粉体を実施例7のセラミックス前駆体とした。また、ジルコニアボールの量を50gとした以外は実施例1と同様の工程を経て得られた粉体を実施例8のセラミックス前駆体とした。
前駆体溶媒をメタノールとしたこと、およびジルコニアボールの直径を10mmとした以外は実施例2と同様の工程を経て得られた粉体を実施例9のセラミックス前駆体とした。また、前駆体溶媒を水としたこと、およびジルコニアボールの直径を10mmとした以外は実施例2と同様の工程を経て得られた粉体を実施例10のセラミックス前駆体とした。
第2原料として酢酸イットリウム四水和物(Y(AcO)3・4H2O:関東化学製)の0.24g(0.72mmol)を70℃の乾燥機で2時間乾燥させたものを用いたこと、および前駆体溶媒としてモレキュラーシーブで乾燥させたエタノールを用いたこと以外は実施例6と同様の工程を経て得られた粉体を実施例11のセラミックス前駆体とした。
第1原料としてZrシュウ酸錯体の三水和物((NH4)4[Zr(ox)4]・3H2O)を用いたこと以外は実施例6と同様の工程を経て得られた粉体を実施例12のセラミックス前駆体とした。
第1原料をZrO2(4.1mmol、東ソー製TZ−0、平均粒径0.026μm)とし、第2原料をY2O3(0.72mmol、信越化学製UUHP、平均粒径0.150μm)とし、前駆体溶媒を水とした以外は実施例1と同様の工程を経て得られた粉体を比較例1とした。
第1原料としての上記Zrシュウ酸錯体の2.1g(4.1mmol)を溶媒としての水90mlへ溶解させた。また、第2原料としての硝酸イットリウム六水和物(Y(NO3)3・6H2O)2.8g(0.72mmol)を溶媒としての水10mlへ溶解させた
。次に、スターラーで攪拌したZrシュウ酸錯体溶液へ、このY(NO3)3溶液を約2ml/分の滴下速度で滴下した。生成した沈殿物を濾別し、得られた粉体を比較例2とした。
前駆体溶媒を用いずに乾式のポットミルにより第1原料と第2原料とを混合粉砕した以外は、実施例1と同様の工程を経て得られた粉体を比較例3とした。また、前駆体溶媒をブタノールとした以外は実施例2と同様の工程を経て得られた粉体を比較例4とした。また、前駆体溶媒をプロパノールとした以外は実施例2と同様の工程を経て得られた粉体を比較例5とした。
第2原料を入れないこと以外は実施例6と同様の工程を経て得られた粉体を比較例6のセラミックス前駆体とした。また、第2原料の代わりに、硝酸酸化ジルコニウム二水和物(ZrO(NO3)2・2H2O:関東化学製)0.192g(0.72mmol)を用いたこと以外は実施例6と同様の工程を経て得られた粉体を比較例7のセラミックス前駆体とした。
実施例1〜12及び比較例1〜7のX線回折測定を行い、得られた生成物について検討した。現状では、原子配列までの構造を直接評価する方法がないことから、本実験においては、原料や明らかな副生成物の回折ピークがなく、且つ未知の回折ピークがあるものを何らかの新たな生成物が生成し、所望のセラミックス前駆体を得た可能性があると判定した。以下に説明する実験結果を表1にまとめて示す。表1には、各実験例の出発原料、作製条件、セラミックス前駆体(生成物)の判定、仮焼による評価結果を示した。X線回折測定は、試料約0.5gをサンプルホルダーに固着させ、X線回折装置(Rigaku製MiniFlexII)により、CuKα線を用いて、2θが10°〜60°の範囲でスキャンした。原料であるZrシュウ酸錯体、Y(NO3)3、実施例2,9,10、比較例4,5及び副生成物である[Y2(ox)3]の測定結果を図4に示す。図4に示すように、前駆体溶媒をブタノール、プロパノールとした比較例4,5では、原料であるZrシュウ酸錯体の回折ピークがそのまま得られたことから、これらの溶媒では、原料が十分溶解せず、未反応であるものと考えられた。これに対して、前駆体溶媒をエタノール、メタノール及び水とした実施例2,9,10では、原料や副生成物の回折ピークがなく且つ未知の回折ピークが得られたことから、それぞれの詳細な構造は不明であるが、何らかの生成物が得られたものと推察された。したがって、実施例2,9,10の作製条件(前駆体溶媒)が有望であると推察された。また、表1に示すように、実施例1,3〜8,11,12についても実施例2と同様のXRDパターンが得られた。また、酸化物の原料を混合した比較例1では、原料の回折ピークのみが得られ、特別な反応は起きていなかった。溶媒量が多く原料を完全に溶解させる比較例2(ソフト溶液プロセス)では副生成物([Y2(ox)3]n)の生成が確認され、乾式混合した比較例3では、原料の回折ピークのみが得られ未反応であった。
次に、セラミックス前駆体の判定において、未知のXRDパターンが得られた実施例1〜12および比較例1を仮焼し、得られた焼成粉体のX線回折測定を行い、原子配列セラミックスの検討を間接的に行った。実施例1,2,9,10、及び比較例1を所定条件で仮焼したあとの粉体のX線回折測定結果を図5に示す。また、図5には、ZrO2、Y2O3及び目的の生成物である8%Y2O3/ZrO2(8YSZ)の同定用ピーク位置も付記した。この仮焼は、2gの試料を800℃で2時間保持する条件で行った。図5に示すように、得られた前駆体の構造により、仮焼後の構造が異なることがわかった。一般に純粋なZrO2の結晶構造はMonoclinicで、この構造にY原子が固溶(分散)するほど構造が安定化してMonoclinic→Tetra→Cubicに変化する。本実施の形態では8%のY2O3に相当するY原料を添加したため、前駆体の段階で十分にYイオンが分散していれば、仮焼後に8YSZ(Tetraおよび/またはCubic)のXRDパターンが得られるはずである。即ち、このX線回折では、8YSZ(Cubic)が多く、かつY原子の固溶量の少ないZrO2(Monoclinic)及び固溶できなかったY2O3がより少ないものがより好適なセラミックス前駆体であると評価するものとした。また、分散度を定量的に評価するために、ここでは、8YSZ(Tetraおよび/またはCubic)に帰属される2θ=30°の回折ピークとZrO2(Monoclinic)に帰属される2θ=28°の回折ピークとの強度比を求めた(表1参照)。エタノールを前駆体溶媒とした実施例2ではメタノールや水を前駆体溶媒とした実施例9,10と比してこの強度比が大きいため、前駆体におけるYの分散度が良好であることが推察された。また、酢酸塩を第2原料とした実施例1では、さらに強度比が大きくなっており、硝酸塩より酢酸塩の方が好適であることが推察された。水分量の多少を比較した実施例6、11、12において、実施例6と比して水分を減じた実施例11では強度比が高くなり、逆に、水分を増した実施例12では強度比が低くなり、水分が少ないほどYの分散度が良好であることが推察された。これは、水分が少ないほど前駆体中におけるYの偏析(副生成物NH4Y(ox)2・H2Oの生成)が抑えられているためと考えられる。なお、反応時間、ジルコニアボール径、ジルコニアボール量などによっても、強度比が変わるため、より適切な前駆体生成条件や仮焼条件を検討する必要があると推察された。
Claims (8)
- 主成分であるa成分及び添加成分であるb成分を含むセラミックスの前駆体を製造するセラミックス前駆体の製造方法であって、
前記a成分を含む第1原料および前記b成分を含む第2原料の全てもしくは一部を所定の架橋性配位子によって取り囲まれた錯体配位子とし、所定の前駆体溶媒へ前記第1原料及び前記第2原料を前記前駆体溶媒の溶解度に比して過剰量となるように添加して前記第1原料及び前記第2原料の溶解量が制限された状態とする添加工程と、
前記過剰量で添加された第1原料及び第2原料が溶出し前記前駆体溶媒を所定の高濃度状態とすることにより該前駆体溶媒から析出する前記a成分と前記b成分とを含むセラミックス前駆体を生成する前駆体生成工程と、
を含むセラミックス前駆体の製造方法。 - 前記添加工程では、前記a成分がZrイオンであり、前記b成分がY、Sc、Mn、Sr、Ca、Mg、Ybから選ばれる1以上のイオンである、請求項1に記載のセラミックス前駆体の製造方法。
- 前記添加工程では、前記a成分がZrイオンであり、該Zrイオンを4つのシュウ酸及びアンモニウムにより取り囲まれた錯体配位子を前記第1原料とし、前記b成分がYイオンである酢酸塩及び硝酸塩の少なくとも一方を前記第2原料として前記前駆体溶媒へ過剰量で添加する、請求項2に記載のセラミックス前駆体の製造方法。
- 前記添加工程では、水、メタノール及びエタノールのうちいずれか1以上を前記前駆体溶媒とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のセラミックス前駆体の製造方法。
- 前記前駆体生成工程では、前記第1原料及び前記第2原料へ衝撃エネルギーを加えることにより前記前駆体溶媒を前記所定の高濃度状態とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセラミックス前駆体の製造方法。
- 前記前駆体生成工程では、前記第1原料及び前記第2原料を強攪拌状態とすることにより前記前駆体溶媒を前記所定の高濃度状態とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のセラミックス前駆体の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のセラミックス前駆体の製造方法であって、
前記添加工程の前に、前記第1原料、前記第2原料及び前記前駆体溶媒のうちいずれか1以上から水分を除去する水分除去工程、を含む、セラミックス前駆体の製造方法。 - 主成分であるZr成分及び添加成分であるY成分を含むセラミックスの前駆体を製造するセラミックス前駆体の製造方法であって、
前記Zr成分を含む第1原料をZrイオンが4つのシュウ酸およびアンモニウムにより取り囲まれた錯体配位子とし、水、メタノール及びエタノールのうちいずれか1以上の前駆体溶媒へ前記第1原料及び前記Y成分を含む第2原料を前記前駆体溶媒の溶解度に比して過剰量となるように添加して懸濁流動体とする添加工程と、
前記過剰量で添加された第1原料及び第2原料が溶出し前記前駆体溶媒を所定の高濃度状態とすることにより該前駆体溶媒から析出する前記Zr成分と前記Y成分とを含むセラミックス前駆体を生成する前駆体生成工程と、
を含むセラミックス前駆体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010011270A JP2010202641A (ja) | 2009-02-06 | 2010-01-21 | セラミックス前駆体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009026388 | 2009-02-06 | ||
JP2010011270A JP2010202641A (ja) | 2009-02-06 | 2010-01-21 | セラミックス前駆体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010202641A true JP2010202641A (ja) | 2010-09-16 |
Family
ID=42964492
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010011270A Pending JP2010202641A (ja) | 2009-02-06 | 2010-01-21 | セラミックス前駆体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010202641A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107805307A (zh) * | 2017-09-30 | 2018-03-16 | 华东理工大学 | 一种含锆陶瓷前驱体的制备方法 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61174116A (ja) * | 1985-01-28 | 1986-08-05 | Natl Inst For Res In Inorg Mater | ペロブスカイト型酸化物の製造法 |
JPS61251516A (ja) * | 1985-04-11 | 1986-11-08 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | ペロブスカイト型酸化物の製造法 |
JPS63123817A (ja) * | 1986-11-12 | 1988-05-27 | Hokko Chem Ind Co Ltd | 多孔質ジルコニア球体又はこれの製造方法 |
JPH03500527A (ja) * | 1987-10-09 | 1991-02-07 | アライド‐シグナル・インコーポレーテッド | 微粒状セラミックスの連続製造方法 |
JPH11323230A (ja) * | 1998-03-24 | 1999-11-26 | Xerox Corp | インク組成物 |
JP2005512927A (ja) * | 2001-12-17 | 2005-05-12 | プラックセアー エス.ティ.テクノロジー、 インコーポレイテッド | 安定化ジルコニアを製造する方法 |
WO2007103421A2 (en) * | 2006-03-07 | 2007-09-13 | Eestor, Inc. | Method of preparing ceramic powders using chelate precursors |
US20080031796A1 (en) * | 2006-08-02 | 2008-02-07 | Weir Richard D | Method of preparing ceramic powders using ammonium oxalate |
-
2010
- 2010-01-21 JP JP2010011270A patent/JP2010202641A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61174116A (ja) * | 1985-01-28 | 1986-08-05 | Natl Inst For Res In Inorg Mater | ペロブスカイト型酸化物の製造法 |
JPS61251516A (ja) * | 1985-04-11 | 1986-11-08 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | ペロブスカイト型酸化物の製造法 |
JPS63123817A (ja) * | 1986-11-12 | 1988-05-27 | Hokko Chem Ind Co Ltd | 多孔質ジルコニア球体又はこれの製造方法 |
JPH03500527A (ja) * | 1987-10-09 | 1991-02-07 | アライド‐シグナル・インコーポレーテッド | 微粒状セラミックスの連続製造方法 |
JPH11323230A (ja) * | 1998-03-24 | 1999-11-26 | Xerox Corp | インク組成物 |
JP2005512927A (ja) * | 2001-12-17 | 2005-05-12 | プラックセアー エス.ティ.テクノロジー、 インコーポレイテッド | 安定化ジルコニアを製造する方法 |
WO2007103421A2 (en) * | 2006-03-07 | 2007-09-13 | Eestor, Inc. | Method of preparing ceramic powders using chelate precursors |
US20080031796A1 (en) * | 2006-08-02 | 2008-02-07 | Weir Richard D | Method of preparing ceramic powders using ammonium oxalate |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107805307A (zh) * | 2017-09-30 | 2018-03-16 | 华东理工大学 | 一种含锆陶瓷前驱体的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Tarancón et al. | Synthesis of nanocrystalline materials for SOFC applications by acrylamide polymerisation | |
Spiridigliozzi et al. | Engineered co-precipitation chemistry with ammonium carbonate for scalable synthesis and sintering of improved Sm0. 2Ce0. 8O1. 90 and Gd0. 16Pr0. 04Ce0. 8O1. 90 electrolytes for IT-SOFCs | |
Li et al. | Preparation of YAG: Nd nano-sized powder by co-precipitation method | |
WO2015064351A1 (ja) | 固体電解質前駆体、その製造方法、固体電解質の製造方法、及び固体電解質-電極活物質複合体の製造方法 | |
JP5445412B2 (ja) | 複合酸化物粉末の製造方法 | |
Khani et al. | New synthesis of nanopowders of proton conducting materials. A route to densified proton ceramics | |
Kong et al. | Soft chemical synthesis and structural characterization of Y2HfxTi2− xO7 | |
JP5110868B2 (ja) | ペロブスカイト型複合酸化物の前駆体の製造方法およびペロブスカイト型複合酸化物の製造方法 | |
Garcia et al. | Effects of molten-salt processing parameters on the structural and optical properties of preformed La2Zr2O7: Eu3+ nanoparticles | |
Gavrikov et al. | Rapid preparation of SmCoO3 perovskite via uncommon though efficient precursors: Composition matters! | |
Albaladejo-Fuentes et al. | Tailoring the properties of BaTi0. 8Cu0. 2O3 catalyst selecting the synthesis method | |
JP2004107186A (ja) | 易焼結性ナノ球状セリア系化合物粉末の製造方法 | |
Tao et al. | Morphology control of Ce0. 9Gd0. 1O1. 95 nanopowder synthesized by sol–gel method using PVP as a surfactant | |
CN108217702A (zh) | 一种超微孔碱式碳酸铝铵的合成及其热解制备氧化铝的方法 | |
Pan et al. | Zinc titanium glycolate acetate hydrate and its transformation to zinc titanate microrods: synthesis, characterization and photocatalytic properties | |
Yang et al. | Sol–gel synthesis of ZnTiO 3 using a single-source precursor based on p-carboxybenzaldehyde oxime as a linker | |
Bahmani et al. | Synthesis of bismuth mixed oxide by thermal decomposition of a coprecipitate precursor | |
Tinwala et al. | Synthesis of La2Ce2O7 nanoparticles by co-precipitation method and its characterization | |
Bulimestru et al. | Aminopolycarboxylate Bismuth (III)-Based Heterometallic Compounds as Single-Source Molecular Precursors for Bi4V2O11 and Bi2CuO4 Mixed Oxides | |
Gingaşu et al. | Copper ferrite obtained by two “soft chemistry” routes | |
Zagaynov | Sonochemical synthesis of mesoporous GdxZryTizCe1− x–y–zO2 solid solution | |
JP2010202641A (ja) | セラミックス前駆体の製造方法 | |
TWI672852B (zh) | 以磷酸鹽穩化的鋰離子電池陰極 | |
JP6680180B2 (ja) | 低温作動可能なペロブスカイト型酸化物およびその製造法 | |
Oliveira et al. | Microstructural study of neodmium nickelate doped with strontium synthesized by gelatin method |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20121119 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131210 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131217 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140212 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20140304 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |