JP4353158B2 - 電子制御装置 - Google Patents

電子制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4353158B2
JP4353158B2 JP2005243211A JP2005243211A JP4353158B2 JP 4353158 B2 JP4353158 B2 JP 4353158B2 JP 2005243211 A JP2005243211 A JP 2005243211A JP 2005243211 A JP2005243211 A JP 2005243211A JP 4353158 B2 JP4353158 B2 JP 4353158B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiating member
housing
heat radiating
heat
electronic control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005243211A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006100803A (ja
Inventor
知 山内
彰宏 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2005243211A priority Critical patent/JP4353158B2/ja
Publication of JP2006100803A publication Critical patent/JP2006100803A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4353158B2 publication Critical patent/JP4353158B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Description

本発明は、電子制御装置(ECU)における放熱構造に関するものである。
電子制御装置の筐体内において、図21に示すように、電子部品111を実装した回路基板(プリント基板)110が配置され、図22に示すように、回路基板110に実装した発熱素子112から発生する熱を、放熱部材101を介して筐体100に放熱することが知られている。特に車両用ECUにおいては放熱部材101は高温になる発熱素子112を冷却する手段としてよく使われている。この放熱部材101は通常、ゴムを代表する弾性物質や、放熱性を向上した樹脂系の接着剤やグリスが使われ、図22に示すように、筐体100と発熱素子112との間に挟み込んで使用する。あるいは、図23に示すように、放熱部材101は筐体100と回路基板110との間に挟み込んで使用する。
ここで述べる発熱素子112とは大電流を流して高発熱する素子であり、通常、パワーMOSトランジスタやパワーダイオード等が使用される。
最近ではMOSトランジスタのSMDタイプの素子も開発され、小型かつ、大電流を扱える部品を回路基板に実装するようになり、この小型部品を小面積の放熱面積で冷却する技術開発が重要になってきた。この部品は、ECUの機能上では大電流で他の部品を制御する重要な部品であるとともに、製品品質上においても品質を決定付ける部品である。
一方、放熱部材101として、ゲル等の流動性を有する材料を使用すると、応力が加わったときにもクラックが発生しない利点があるが、その一方で、衝撃や振動等の外力が加わった場合に、その外力を放熱部材101もしくは筐体100が受け、所定の位置から放熱部材101が移動し、狙いの放熱性が発揮できなくなる。
放熱部材101を移動しないようにする方法として筐体表面の面粗度を粗くする方法もあるが、放熱部材101として流動性を有する材料を使用すると放熱部材101の移動を抑制することは難しい。また、特許文献1の実施例3において開示されているように放熱部材101の配置面に突起(ダム)を設けて放熱部材101を移動しにくくする方法もある。しかし、この方法では発熱素子112の配置を特定しなければならないため、発熱素子112の配置が多種ある回路基板110に対し、少量多種の筐体100を使うことになり、筐体100のコストを上げる原因になってしまう。
特開2003−289191号公報
本発明はこのような背景の下になされたものであり、その目的は、衝撃や振動等の外力が加わった場合においても放熱部材を介した放熱経路を確保して放熱性の低下を抑制することができる電子制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の電子制御装置は、放熱部材として、流動性を有する高分子材料を用いるとともに、放熱部材と筐体内面または台座表面との間に、放熱部材および筐体または台座と化学的または電気的に結合して放熱部材の移動を阻止する膜を配したことを特徴としている。よって、放熱部材として流動性を有する高分子材料を用いることにより、応力が加わってもクラックが生じることがなく、さらに、この場合において放熱部材もしくは筐体に衝撃や振動等の外力が加わった場合に、放熱部材および筐体または台座と化学的または電気的に結合して放熱部材の移動を阻止する膜により、放熱部材の移動が阻止される。これにより、衝撃や振動等の外力が加わった場合においても放熱部材を介した放熱経路を確保して放熱性の低下を抑制することができる。
請求項2に記載の電子制御装置は、放熱部材として、流動性を有する高分子材料を用いるとともに、放熱部材と発熱素子または回路基板との間に、放熱部材および発熱素子または回路基板と化学的または電気的に結合して放熱部材の移動を阻止する膜を配したことを特徴としている。よって、放熱部材として流動性を有する高分子材料を用いることにより、応力が加わってもクラックが生じることがなく、さらに、この場合において放熱部材もしくは筐体に衝撃や振動等の外力が加わった場合に、放熱部材および発熱素子または回路基板と化学的または電気的に結合して放熱部材の移動を阻止する膜により、放熱部材の移動が阻止される。これにより、衝撃や振動等の外力が加わった場合においても放熱部材を介した放熱経路を確保して放熱性の低下を抑制することができる。
請求項3に記載の電子制御装置は、放熱部材として、流動性を有する高分子材料を用いるとともに、放熱部材と筐体内面または台座表面との間に、放熱部材および筐体または台座と化学的または電気的に結合して放熱部材の移動を阻止する膜を配し、さらに、放熱部材と発熱素子または回路基板との間に、放熱部材および発熱素子または回路基板と化学的または電気的に結合して放熱部材の移動を阻止する膜を配したことを特徴としている。よって、放熱部材として流動性を有する高分子材料を用いることにより、応力が加わってもクラックが生じることがなく、さらに、この場合において放熱部材もしくは筐体に衝撃や振動等の外力が加わった場合に、放熱部材および筐体または台座と化学的または電気的に結合して放熱部材の移動を阻止する膜により、放熱部材の移動が阻止される。また、放熱部材もしくは筐体に衝撃や振動等の外力が加わった場合に、放熱部材および発熱素子または回路基板と化学的または電気的に結合して放熱部材の移動を阻止する膜により、放熱部材の移動が阻止される。これにより、衝撃や振動等の外力が加わった場合においても放熱部材を介した放熱経路を確保して放熱性の低下を抑制することができる。
請求項4に記載のように、請求項1または3に記載の電子制御装置において、筐体内面または台座表面における、発熱素子を配置し得る箇所全体に、放熱部材の移動を阻止する膜を配すると、筐体または台座の多様な箇所に移動を阻止する膜が配置してあるため、発熱素子の配置が異なる回路基板に対し共通の筐体を使用することができる。
請求項5に記載のように、請求項1または3に記載の電子制御装置において、筐体内面または台座表面における、放熱が不要な箇所には、放熱部材の移動を阻止する膜に配しないようにすると、コストを低減することができる。
請求項6に記載のように、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子制御装置において、放熱部材として、シリコーン系樹脂材料を用いると、移動を阻止する膜との関係において、シリコーン系樹脂材料の官能基を化学的な結合、もしくは電気的な結合に関与させることができる。
請求項7に記載のように、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子制御装置において、放熱部材として、エポキシ系樹脂材料を用いると、移動を阻止する膜との関係において、エポキシ系樹脂材料の官能基を化学的な結合、もしくは電気的な結合に関与させることができる。
請求項8に記載のように、請求項1,3〜7のいずれか1項に記載の電子制御装置において、筐体または台座の材料として、金属材料を用いると、移動を阻止する膜との関係において、金属材料側の水酸基を化学的な結合、もしくは電気的な結合に関与させることができる。特に、請求項9に記載のように、請求項8に記載の電子制御装置において、金属材料として、アルミを用いると、移動を阻止する膜との関係において、アルミ材料側の水酸基を化学的な結合、もしくは電気的な結合に関与させることができる。
請求項10に記載のように、請求項1,3〜7のいずれか1項に記載の電子制御装置において、筐体または台座の少なくともその表面での材料として、樹脂を用いると、移動を阻止する膜との関係において、樹脂の官能基を化学的な結合、もしくは電気的な結合に関与させることができる。
請求項11に記載のように、請求項1〜10のいずれか1項に記載の電子制御装置において、放熱部材の移動を阻止する膜として、ベンゼン環または炭化水素長鎖を有する材料を用いると、ベンゼン環により高温材料特性を向上することができるとともに、炭化水素長鎖により低温材料特性を向上することができる。これにより、例えば、車載用の電子制御装置において、搭載環境に適合した移動を阻止する膜とすることが可能となる。
特に、請求項12に記載のように、請求項11に記載の電子制御装置において、ベンゼン環または炭化水素長鎖を有する材料として、ポリメチルポリベンゼンアルコール、ポリメチルポリベンゼンアミン、ポリメチルポリベンゼンエポキシ、ポリメチルポリベンゼンスルホン酸、ポリエチルポリベンゼンアルコールのいずれかを用いるとよい。
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1に、本実施形態における電子制御装置の分解図を示す。図2に、図1の上ケース3の無い状態における、電子制御装置の斜視図を示す。図3には、回路基板に搭載した電子部品(発熱素子)の放熱構造を示す。本実施形態における電子制御装置は車載用電子制御装置であって、車載エンジンを制御するための装置である。即ち、エンジン制御ECUである。
筐体(ケース)1は、下ケース2と上ケース3よりなる。筐体1(下ケース2および上ケース3)は鉄製またはアルミ製である。あるいは、筐体1(下ケース2および上ケース3)の少なくともその表面での材料として、樹脂を用いてもよい。具体的には、筐体全体を樹脂製とした場合、あるいは、金属の表面に樹脂コーティングをした場合である。下ケース2は四角形状の平板状をなしている。上ケース3は下面が開口した四角箱状をなしている。そして、上ケース3の開口部を下ケース2にて塞ぐように配置され、下ケース2と上ケース3とは例えばネジ止めされている。
筐体1の内部において、電子部品10を実装した回路基板11が水平状態で(横にして)収容されている。回路基板11の上下面において電子部品10が半田付けにより実装されている。電子部品10は発熱素子12を含んでおり、発熱素子12は回路基板11の下面に配置されている。回路基板11に関して、図3に示すように、回路基板11は多層基板を用いており、絶縁層と導電層とが交互に積層されている。また、回路基板11にはビアホールが形成され、ビアホール内には導体11aが充填されている。回路基板11の母材としてセラミック基板やエポキシ基板を使用している。また、図3における発熱素子12に関して、発熱素子12はパッケージ部品であり、チップ12aが樹脂12bによりモールドされているとともに樹脂12bからリードフレーム12cが突出し、当該リードフレーム12cが回路基板11の表層での導電層に半田付けされている。チップ12aにはパワートランジスタやパワーダイオード等が作り込まれている。
このようにして、筐体1内において、発熱素子12を含めた電子部品10を搭載した回路基板11が収容されている。
また、筐体1にはコネクタ20が取り付けられ、コネクタ20のピンが回路基板11と電気的に接続されている。コネクタ20を介して筐体1の外部においてワイヤを通して当該電子制御装置(回路基板11)に対しバッテリー、各種センサ、エンジン制御用アクチュエータが接続される。そして、電子制御装置はセンサ信号にてエンジンの運転状態を検知し各種の演算を実行してインジェクタやイグナイタといったアクチュエータを駆動してエンジンを最適な状態で運転させる。
また、図3に示すように、発熱素子12と筐体1の内面(下ケース2の上面)との間に、熱伝導性を有する放熱部材30を介在させて発熱素子12と筐体1とを熱的に結合している。具体的には、放熱部材30として、母材としての樹脂材に対しフィラーとして金属酸化物を添加したゲル状の物質を用いており、放熱部材30として、流動性を有する高分子材料を用いている。さらには、放熱部材30と筐体内面との間には膜40が配置されている。この膜40は、放熱部材30および筐体1と化学的または電気的に結合して放熱部材30の横方向の移動を阻止している。図3の発熱素子12に関して、図3の素子背面から放熱部材30を介して下ケース2へと熱伝達する構成の場合は、発熱素子12の背面側(下ケース2と向き合う側)にチップ12aで発生する熱を逃がすための放熱プレート12dがチップ12aと直接接触するように樹脂12bにてモールドされ、且つ放熱部材30と直接接触するよう片側(片面)が外部に露出している。
なお、図3のように素子の背面から放熱する構造に代わり、図4に示すように、回路基板11から放熱する構造に適用してもよい。詳しくは、回路基板11と筐体1の内面(下ケース2の上面)との間に、熱伝導性を有する放熱部材30を介在させて発熱素子12と筐体1とを熱的に結合している。このとき、回路基板11における発熱素子12の配置領域にはビアホールが多数形成され、このビアホール内に充填した導体11aにより発熱素子12で発生する熱が回路基板11の裏面(図4での下面)に伝達しやすくなっている。また、回路基板11において、放熱部材30との接触部には導体パターン11bが形成され、熱を伝達しやすくなっている。導体パターン11bは熱伝達が十分に達成される場合には無くともよい。
また、図3の移動阻止膜40は下ケース2の上面に塗布することにより配置しており、その厚みは数μm〜数十μm程度である。そのため、放熱効率を極度に低下させずに放熱部材30を固定することができる。なお、移動阻止膜40の厚みを数μm〜数十μmとしたのは、厚みが厚すぎると放熱効率が低下し、また、薄すぎると均一に塗布することができないからである。
図5に示すように、移動阻止膜40は、筐体内面(詳しくは、下ケース2の上面)における、発熱素子12(放熱部材30)を配置し得る箇所全体に配している。つまり、放熱部材30が接触する筐体1の内面(下ケース2の上面)のすべてに配置している。このことにより、発熱素子12が回路基板11のどの座標にきても、同等の固定効果を得ることができ、共通した筐体1を使用することができる。
また、図5に代わり図6に示すように、筐体内面(下ケース2の上面)における、放熱が不要な箇所には移動阻止膜40を配しないようにすることもできる。この図5や図6のように、移動阻止膜40は筐体1に対して塗布する構成としているので、筐体設計が完了後、放熱性が必要な発熱素子12のみに放熱部材30を配置すべく変更することができ、設計変更が容易であり、設計変更の開発コストも安価である。例えば、ECUの熱性能評価後に放熱部材30は放熱性が必要な発熱素子12のみに配置し、開発コストを低減することができる。それに加え、例えば、移動阻止膜40は材料コストと工程設備償却費のバランスを考慮し、図6に示したように移動阻止膜40の配置箇所を限定することもできる。つまり、図5と図6の比較において、移動阻止膜40のコストが部分塗布の設備償却コストよりも安価である場合には図5のように筐体内面(下ケース2の上面)での発熱素子12(放熱部材30)を配置し得る箇所全体に移動阻止膜40を配置する。また、移動阻止膜40のコストが部分塗布の設備償却コストよりも高価である場合には図6のように筐体内面(下ケース2の上面)での発熱素子12(放熱部材30)の配置箇所のみに部分的に移動阻止膜40を配置する。
また、図3に代わり、図7に示すように、発熱素子12(または回路基板11)と、筐体1に熱的に結合した台座50の表面との間に、熱伝導性を有する放熱部材30を介在させて、発熱素子12と筐体1とを熱的に結合した場合に適用してもよい。詳しくは、図7において、筐体1内に台座50がネジ51により固定されている。ここで、台座50は筐体1と別体であっても、図8に示すように筐体1と一体化していてもよい(筐体1の内面に台座55を一体形成してもよい)。
次に、図3の放熱部材30にシリコーン系材料(シリコーン系樹脂材料)を使用する場合における、移動阻止膜40と放熱部材30の化学結合について説明する。
化1に示すように、シリコーン系材料は、官能基として、水酸基やメチル基を有する、あるいはエーテル結合を有している。そこで、図9(a)に示すように、放熱部材30におけるメチル基と移動阻止膜40におけるエポキシ基との開環反応による共有結合によって結合させる。あるいは、図9(b)に示すように、放熱部材30における水酸基と移動阻止膜40における水酸基との脱水反応による共有結合によって結合させる。あるいは、図9(c)に示すように、放熱部材30における水酸基と移動阻止膜40におけるメチル基との脱水反応による共有結合によって結合させる。あるいは、図9(d)に示すように、放熱部材30におけるメチル基と移動阻止膜40における水酸基との脱水反応による共有結合によって結合させる。
このように、放熱部材30の官能基(メチル基、水酸基)と移動阻止膜40の官能基により、縮合反応や開環反応によって、水素結合、分子間力結合、イオン結合、共有結合等により、放熱部材(シリコーン系材料)と膜40とを結合させる。つまり、放熱部材30での移動阻止膜40との関係において、シリコーン系樹脂材料の官能基を化学的な結合に関与させる。
Figure 0004353158
次に、放熱部材30にエポキシ系材料(エポキシ系樹脂材料)を使用する場合における、移動阻止膜40と放熱部材30の化学結合について説明する。
化2に示すように、エポキシ系材料は、官能基として、水酸基、メチル基、エポキシ基を有している。そこで、図10(a)に示すように、放熱部材30におけるエポキシ基と移動阻止膜40におけるメチル基との開環反応による共有結合によって結合させる。あるいは、図10(b)に示すように、放熱部材30における水酸基と移動阻止膜40における水酸基との脱水反応による共有結合によって結合させる。あるいは、図10(c)に示すように、放熱部材30における水酸基と移動阻止膜40におけるメチル基との脱水反応による共有結合によって結合させる。あるいは、図10(d)に示すように、放熱部材30におけるメチル基と移動阻止膜40における水酸基との脱水反応による共有結合によって結合させる。
このように、放熱部材30の官能基(メチル基、水酸基、エポキシ基)と移動阻止膜40の官能基により、縮合反応や開環反応によって、水素結合、分子間力結合、イオン結合、共有結合等により、放熱部材(エポキシ系材料)と膜40とを結合させる。つまり、放熱部材30での移動阻止膜40との関係において、エポキシ系樹脂材料の官能基を化学的な結合に関与させる。
Figure 0004353158
次に、放熱部材30にシリコーン系材料を使用する場合における、電気的結合により移動阻止膜40と放熱部材30を結合する場合について説明する。
前述のごとくシリコーン系材料は、官能基として水酸基やメチル基を有する、あるいは、エーテル結合を有している。そこで、図11(a)に示すように、放熱部材30におけるメチル基と移動阻止膜40におけるエポキシ基との間の電荷の偏り、即ち、正の電荷δ+を帯びているメチル基と負の電荷δ−を帯びているエポシキ基により結合させる。あるいは、図11(b)に示すように、放熱部材30における水酸基と移動阻止膜40における水素との間の電荷の偏り、即ち、正の電荷δ+を帯びている水素と負の電荷δ−を帯びている水酸基により結合させる。あるいは、図11(c)に示すように、放熱部材30における水酸基と移動阻止膜40におけるメチル基との間の電荷の偏り、即ち、正の電荷δ+を帯びているメチル基と負の電荷δ−を帯びている水酸基により結合させる。あるいは、図11(d)に示すように、放熱部材30におけるメチル基と移動阻止膜40における水酸基との間の電荷の偏り、即ち、正の電荷δ+を帯びているメチル基と負の電荷δ−を帯びている水酸基により結合させる。
このように、放熱部材30の官能基(メチル基、水酸基)と移動阻止膜40の官能基における電荷の偏り、即ち、正の電荷δ+を帯びているものと負の電荷δ−を帯びているものの電荷の偏りにより結合させる。つまり、放熱部材30での移動阻止膜40との関係において、シリコーン系樹脂材料の官能基を電気的な結合に関与させる。
次に、放熱部材30にエポキシ系材料を使用する場合における、電気的結合により移動阻止膜40と放熱部材30を結合する場合について説明する。
前述のごとくエポキシ系材料は、官能基として、水酸基、メチル基、エポキシ基を有している。そこで、図12(a)に示すように、放熱部材30におけるエポシキ基と移動阻止膜40におけるメチル基との間の電荷の偏り、即ち、正の電荷δ+を帯びているメチル基と負の電荷δ−を帯びているエポシキ基により結合させる。あるいは、図12(b)に示すように、放熱部材30における水酸基と移動阻止膜40における水素との間の電荷の偏り、即ち、正の電荷δ+を帯びている水素と負の電荷δ−を帯びている水酸基により結合させる。あるいは、図12(c)に示すように、放熱部材30における水酸基と移動阻止膜40におけるメチル基との間の電荷の偏り、即ち、正の電荷δ+を帯びているメチル基と負の電荷δ−を帯びている水酸基により結合させる。あるいは、図12(d)に示すように、放熱部材30におけるメチル基と移動阻止膜40における水酸基との間の電荷の偏り、即ち、正の電荷δ+を帯びているメチル基と負の電荷δ−を帯びている水酸基により結合させる。
このように、放熱部材30の官能基(メチル基、水酸基、エポキシ基)と移動阻止膜40の官能基における電荷の偏り、即ち、正の電荷δ+を帯びているものと負の電荷δ−を帯びているものの電荷の偏りにより結合させる。つまり、放熱部材30での移動阻止膜40との関係において、エポキシ系樹脂材料の官能基を電気的な結合に関与させる。
次に、筐体1に金属材料(例えばアルミ)を使用する場合における、移動阻止膜40と筐体1の化学的あるいは電気的結合について説明する。
図13(a)に示すように、筐体1側の金属表面には通常、水酸基があり、移動阻止膜40におけるメチル基と筐体金属側における水酸基との脱水反応による共有結合によって結合させる。あるいは、図13(b)に示すように、移動阻止膜40における水酸基と筐体金属側における水酸基との脱水反応による共有結合によって結合させる。あるいは、図13(c)に示すように、移動阻止膜40における水素と筐体金属側における水酸基との脱水反応による共有結合によって結合させる。
このように、移動阻止膜40における水酸基やメチル基や水素と、筐体側の金属表面に在る水酸基により、化学的に結合させる。つまり、筐体1での移動阻止膜40との関係において、金属材料(例えばアルミ)側の水酸基を化学的な結合に関与させる。
あるいは、図14(a)に示すように、移動阻止膜40におけるメチル基と筐体金属側の水酸基との間の電荷の偏り、即ち、正の電荷δ+を帯びているメチル基と負の電荷δ−を帯びている水酸基により結合させる。あるいは、図14(b)に示すように、移動阻止膜40における水素と筐体金属側における水酸基との間の電荷の偏り、即ち、正の電荷δ+を帯びている水素と負の電荷δ−を帯びている水酸基により結合させる。
このように、移動阻止膜40におけるメチル基または水素と、筐体側の金属表面に在る水酸基により、電気的に結合させる。つまり、筐体1での移動阻止膜40との関係において、金属材料(例えばアルミ)側の水酸基を電気的な結合に関与させる。
また、筐体全体を樹脂とした場合あるいは金属表面に樹脂コーティングをした場合は、この樹脂材料の表面に出る官能基を用いて移動阻止膜40と化学的な結合、もしくは電気的な結合を行うようにする。つまり、筐体または台座の少なくとも表面での材料として樹脂を用いる場合においては、移動阻止膜40との関係において、樹脂の官能基を化学的な結合、もしくは電気的な結合に関与させる。
ここで、放熱部材30と移動阻止膜40との特性の違いについて言及する。放熱部材30もメチル基、水酸基などの官能基を備えるが、放熱特性など所望の特性を優先させることにより、例えば筐体1との結合においてはその官能基による結合が十分ではない。そこで本実施形態においては、放熱部材30と例えば筐体1との間の結合のためのバッファ(介在物)として機能する移動阻止膜40を配置している。この移動阻止膜40は、炭化水素長鎖などを基材とし、かつ、官能基の負の電荷δ−あるいは正の電荷δ+の偏りが放熱部材30のそれに比べて大きくなるようにし、電気的結合力を高め、ひいては化学反応性を高めて化学結合力を高めるようにしたものである。化学反応性は、反応のためのポテンシャルエネルギーを超えるためのエネルギーが与えられることにより促進されるものであり、その一要因として、電荷の偏りを高めることが挙げられる。従って、移動阻止膜40は、放熱部材30と筐体である金属或いは樹脂との電気的結合力あるいは化学反応性よりも、放熱部材30、及び、筐体である金属或いは樹脂に対しての電気的結合力が高いもの、あるいは化学反応性が高く化学的結合力が高いもの、といえる。なお、電気的な結合と化学的な結合は同時に発生するものと考えられるが、上記のように、放熱部材30よりも電気的な結合力あるいは化学的な結合力が高いことが移動阻止膜40に重要である。
さらに他にも、図15に示すように、移動阻止膜40と放熱部材30との界面は硬化していてもよい。つまり、移動阻止膜40での表層部40aと放熱部材30の表層部30aとが硬化した部位となっている。この硬化のためには、移動阻止膜40と放熱部材30とを接触させた後に、しばらく放置する、あるいは、加熱することにより、硬化させる。
このとき、放熱部材30を厚さ方向において全て硬化させることは望ましくない。なぜなら、発熱素子12(または回路基板11)と放熱部材30の線膨張差により剥がれが発生するからである。ただし、上記の線膨張差に差異がない場合にはこの限りではない。
車載用電子制御装置であって、かつ、エンジンルームに当該電子制御装置を配置する場合においては、温度環境が厳しいものとなる。その場合には次のようにする。
電子制御装置の使用環境としては−40〜150℃となる。このような仕様においては、筐体材料には、例えば、アルミニウム合金や、鉄、鉄板樹脂コーティング品、ポリアミド樹脂材料、ポリブチレンテレフタレート樹脂材料を用いる。なお、温度がさほど厳しくない搭載箇所であればポリプロピレンなどの安価な材料を用いてもよい。また、放熱部材30における基材としてはシリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂を用いる。
さらに、これに適合する移動阻止膜40の材料としては、例えば、フェノール、アルコール、カルボン酸、カルボン酸塩、チオカルボン酸、スルホン酸、アミド、ヒドロペルオキシド、ポリメチルアミン、メチル基などを有する材料を用いるとよい。
ここで、車両での搭載温度(−40〜150℃)の厳しい環境に耐え得る移動阻止膜40の構造にするためには、図16に示すような構造の材料を選ぶ。図16において、放熱部材30側との結合用の官能基、および、筐体金属側との結合用の官能基として、メチル基、アミノ基、スルホ基、水酸基、カルボシキル基を有する。また、この両方の官能基の間において、ベンゼン環と炭化水素鎖を有している。ここで、低温方向には、炭化水素鎖を長くするなどして低温で硬化しないようにし、高温方向には、ベンゼン環を炭化水素鎖(分子長鎖)の間に挟み込むなどして高温でも分解しないようにするとよい。このように、移動阻止膜40として、ベンゼン環または炭化水素長鎖を有する材料を用いると、ベンゼン環により高温材料特性を向上することができるとともに、炭化水素長鎖により低温材料特性を向上することができる。これにより、車載用の電子制御装置において、搭載環境に適合した移動を阻止する膜とすることが可能となる。
このベンゼン環または炭化水素長鎖を有する材料(移動阻止膜40の構造)として、例えば、ポリメチルポリベンゼンアルコール、ポリメチルポリベンゼンアミン、ポリメチルポリベンゼンエポキシ、ポリメチルポリベンゼンスルホン酸、ポリエチルポリベンゼンアルコールなどを挙げることができる。ここで列挙した材料は、要は、(i)複数のメチル基をもつアルコールやアミン等、あるいは、(ii)複数のベンゼン環をもつアルコールやアミン等、あるいは、(iii)複数の水酸基をもつアルコールやアミン等、あるいは、(iv)複数のメチル基、複数のベンゼン環、複数の水酸基を適宜組合わせたアルコールやアミン等のことを言う。
より具体的に材料としては、モノマーをつくる材料としてはプロリン、フェニルアラニン、アンチパイン、キモスタチン、ベスタチン、キヌレニン、チロシン、メチルキノリール、ヌルファメチゾール、チラミンなどがある。
以上のごとく、本実施形態は下記の特徴を有する。
図3,7に示すように、放熱部材30として、流動性を有する高分子材料を用いるとともに、放熱部材30と筐体内面または台座表面との間に、放熱部材30および筐体1または台座50と化学的または電気的に結合して放熱部材30の移動を阻止する膜40を配した。よって、放熱部材30として流動性を有する高分子材料を用いることにより、応力が加わってもクラックが生じることがなく、さらに、この場合において放熱部材30もしくは筐体1に衝撃、振動の負荷、温度サイクル、重力などの外力が加わった場合に、放熱部材30および筐体1または台座50と化学的または電気的に結合して放熱部材30の移動を阻止する膜40により、放熱部材30の移動が阻止される。これにより、衝撃や振動等の外力が加わった場合においても放熱部材30を介した放熱経路を確保して放熱性の低下を抑制することができる。従って、放熱部材30が流れて移動してしまうのを物理的に防止するダム的構成をわざわざ筐体に設ける必要が無く、放熱部材30を配置する箇所の筐体表面(筐体内面)に不必要に凹凸を設けない、実質的に平らな状態にすることができる。
また、図5に示すように、筐体内面(または台座表面)における、発熱素子12を配置し得る箇所に、放熱部材30の移動を阻止する膜40を配することにより、筐体1(または台座)の多様な箇所に移動阻止膜40が配置してあるため、多様な品種の回路基板(プリント基板)11について、発熱素子12の配置が異なる回路基板11に対して共通の筐体1を使用することができる。これにより、大幅なコストダウンを図りつつ、高効率な放熱性を有した構造をもつ筐体1とすることができる。
また、図6に示すように、筐体内面(または台座表面)における、放熱が不要な箇所には、放熱部材30の移動を阻止する膜40に配しないようにすることにより、コストを低減することができる。
なお、本実施形態の電子制御装置の形成手順(組立順序)について簡単に説明するならば次のとおりである。
まず、図1〜図3において、筐体1の内面(下ケース2の上面)に移動阻止膜40を塗布する。移動阻止膜40は、膜厚管理ができる方法を用いるのが好ましい。その方法として、刷毛塗り方式、ディップ方式、スプレー塗布方式、スピン塗布方式などを使い、下側筐体側に成膜する。この膜厚管理は発熱素子から生じた熱の必要放熱特性により決めればよく、必要放熱特性(量)が高いほど、前述の列挙した順序で成膜方法を変更して薄く成膜すればよい。その上に、放熱部材30を塗布する。この塗布は、回路基板11の下ケース2への組み付け公差による空隙の公差により放熱部材の膜厚が決まるため、移動阻止膜40のように膜厚管理を必要としない通常の塗布の方法で行なうことができる。さらに、コネクタ20と一体化された回路基板11を、発熱素子12が放熱部材30上にくるように搭載、固定し、上ケース3を被せ、固定して電子制御装置(筐体1)を形成する。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図17には図3に代わる本実施形態における放熱構造を示す。
第1の実施の形態においては、図3,7に示すように、放熱部材30と筐体内面または台座表面との間に、放熱部材30および筐体1または台座50と化学的または電気的に結合して放熱部材30の移動を阻止する膜40を配した。これに対し、図17に示す本実施形態においては、放熱部材30と発熱素子12との間に、放熱部材30および発熱素子12と化学的または電気的に結合して放熱部材30の移動を阻止する膜60を配している。この膜60は第1の実施形態で説明した移動阻止膜40と同じものである。図17では発熱素子12におけるモールド樹脂12bおよび放熱プレート12d(金属)と、移動阻止膜60とが接触している。
本実施形態においては、放熱部材30として流動性を有する高分子材料を用いることにより、応力が加わってもクラックが生じることがなく、さらに、この場合において放熱部材30もしくは筐体1に衝撃や振動等の外力が加わった場合に、放熱部材30および発熱素子21と化学的または電気的に結合して放熱部材30の移動を阻止する膜60により、放熱部材30の移動が阻止される。これにより、衝撃や振動等の外力が加わった場合においても放熱部材30を介した放熱経路を確保して放熱性の低下を抑制することができる。
図17では放熱部材30と発熱素子12との間に移動阻止膜60を配置したが、図18に示すように、放熱部材30と回路基板11との間に移動阻止膜60を配置してもよい。つまり、図4に代わる図18に示すように、放熱部材30と回路基板11との間に、放熱部材30および回路基板11と化学的または電気的に結合して放熱部材30の移動を阻止する膜60を配する。この場合の作用効果は図17の場合と同じである。なお、図18では回路基板11における導体パターン11b(金属)と移動阻止膜60が接触しているが、導体パターン11bを設けずに回路基板11の絶縁層(樹脂)と移動阻止膜60とを接触させてもよい。
この場合(図17,18)においても、放熱部材30よりも、移動阻止膜60のほうが発熱素子12(または回路基板11)との電気的あるいは化学的結合力が高く、かつ放熱部材30との結合力も高いので第1の実施形態と同様に放熱部材30の移動が阻止される。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態を、第1,2の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図19に本実施形態における放熱構造を示す。
本実施形態においては、図17の構成(移動阻止膜60を配置した構成)と図3の構成(移動阻止膜40を配置した構成)を組み合わせている。つまり、図19において、放熱部材30と筐体内面(または台座表面)との間に移動阻止膜40を配するとともに、放熱部材30と発熱素子12との間に移動阻止膜60を配している。このようにすることにより、移動阻止膜40を配置したことによる作用効果(第1の実施の形態で説明した作用効果)と、移動阻止膜60を配置したことによる作用効果(第2の実施の形態で説明した作用効果)が得られ、その結果、放熱部材30の移動をより確実に阻止することができる。
詳しくは、放熱部材30として流動性を有する高分子材料を用いることにより、応力が加わってもクラックが生じることがなく、さらに、この場合において放熱部材30もしくは筐体1に衝撃や振動等の外力が加わった場合に、移動阻止膜40により放熱部材30の移動が阻止されるとともに移動阻止膜60により放熱部材30の移動が阻止される。これにより、衝撃や振動等の外力が加わった場合においても放熱部材30を介した放熱経路を確保して放熱性の低下を抑制することができる。
また、図18の構成(移動阻止膜60を配置した構成)と図4の構成(移動阻止膜40を配置した構成)を組み合わせて、図20に示すようにしてもよい。図20において、放熱部材30と筐体内面(または台座表面)との間に移動阻止膜40を配するとともに、放熱部材30と回路基板11との間に移動阻止膜60を配している。このようにすることによっても、移動阻止膜40を配置したことによる作用効果(第1の実施の形態で説明した作用効果)と、移動阻止膜60を配置したことによる作用効果(第2の実施の形態で説明した作用効果)が得られ、その結果、放熱部材30の移動をより確実に阻止することができる。
第1の実施形態における電子制御装置の分解図。 電子制御装置の斜視図。 回路基板に搭載した発熱素子の放熱構造図。 回路基板に搭載した発熱素子の放熱構造図。 下ケースの平面図。 下ケースの平面図。 回路基板に搭載した発熱素子の放熱構造図。 回路基板に搭載した発熱素子の放熱構造図。 (a)〜(d)は放熱部材・移動阻止膜間の化学的結合を説明するための説明図。 (a)〜(d)は放熱部材・移動阻止膜間の化学的結合を説明するための説明図。 (a)〜(d)は放熱部材・移動阻止膜間の電気的結合を説明するための説明図。 (a)〜(d)は放熱部材・移動阻止膜間の電気的結合を説明するための説明図。 (a)〜(c)は移動阻止膜・筐体間の化学的結合を説明するための説明図。 (a),(b)は移動阻止膜・筐体間の電気的結合を説明するための説明図。 回路基板に搭載した発熱素子の放熱構造図。 移動阻止膜の構造説明のための図。 第2の実施の形態における発熱素子の放熱構造図。 発熱素子の放熱構造図。 第3の実施の形態における発熱素子の放熱構造図。 発熱素子の放熱構造図。 背景技術における電子制御装置の分解図。 背景技術における発熱素子の放熱構造図。 背景技術における発熱素子の放熱構造図。
符号の説明
1…筐体、10…電子部品、11…回路基板、12…発熱素子、30…放熱部材、40…移動阻止膜、50…台座、60…移動阻止膜。

Claims (12)

  1. 筐体(1)内において、発熱素子(12)を含めた電子部品(10)を搭載した回路基板(11)が収容されるとともに、発熱素子(12)または回路基板(11)と、筐体(1)の内面または筐体(1)に熱的に結合した台座(50)の表面との間に、熱伝導性を有する放熱部材(30)を介在させて、発熱素子(12)と筐体(1)とを熱的に結合した電子制御装置において、
    前記放熱部材(30)として、流動性を有する高分子材料を用いるとともに、前記放熱部材(30)と筐体内面または台座表面との間に、前記放熱部材(30)および前記筐体(1)または台座(50)と化学的または電気的に結合して前記放熱部材(30)の移動を阻止する膜(40)を配したことを特徴とする電子制御装置。
  2. 筐体(1)内において、発熱素子(12)を含めた電子部品(10)を搭載した回路基板(11)が収容されるとともに、発熱素子(12)または回路基板(11)と、筐体(1)の内面または筐体(1)に熱的に結合した台座(50)の表面との間に、熱伝導性を有する放熱部材(30)を介在させて、発熱素子(12)と筐体(1)とを熱的に結合した電子制御装置において、
    前記放熱部材(30)として、流動性を有する高分子材料を用いるとともに、前記放熱部材(30)と前記発熱素子(12)または前記回路基板(11)との間に、前記放熱部材(30)および前記発熱素子(12)または前記回路基板(11)と化学的または電気的に結合して前記放熱部材(30)の移動を阻止する膜(60)を配したことを特徴とする電子制御装置。
  3. 筐体(1)内において、発熱素子(12)を含めた電子部品(10)を搭載した回路基板(11)が収容されるとともに、発熱素子(12)または回路基板(11)と、筐体(1)の内面または筐体(1)に熱的に結合した台座(50)の表面との間に、熱伝導性を有する放熱部材(30)を介在させて、発熱素子(12)と筐体(1)とを熱的に結合した電子制御装置において、
    前記放熱部材(30)として、流動性を有する高分子材料を用いるとともに、
    前記放熱部材(30)と筐体内面または台座表面との間に、前記放熱部材(30)および前記筐体(1)または台座(50)と化学的または電気的に結合して前記放熱部材(30)の移動を阻止する膜(40)を配し、さらに、
    前記放熱部材(30)と前記発熱素子(12)または前記回路基板(11)との間に、前記放熱部材(30)および前記発熱素子(12)または前記回路基板(11)と化学的または電気的に結合して前記放熱部材(30)の移動を阻止する膜(60)を配したことを特徴とする電子制御装置。
  4. 筐体内面または台座表面における、発熱素子(12)を配置し得る箇所全体に、前記放熱部材(30)の移動を阻止する膜(40)を配したことを特徴とする請求項1または3に記載の電子制御装置。
  5. 筐体内面または台座表面における、放熱が不要な箇所には、放熱部材(30)の移動を阻止する膜(40)に配しないことを特徴とする請求項1または3に記載の電子制御装置。
  6. 前記放熱部材(30)として、シリコーン系樹脂材料を用いたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  7. 前記放熱部材(30)として、エポキシ系樹脂材料を用いたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  8. 前記筐体(1)または台座(50)の材料として、金属材料を用いたことを特徴とする請求項1,3〜7のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  9. 前記金属材料として、アルミを用いたことを特徴とする請求項8に記載の電子制御装置。
  10. 前記筐体(1)または台座(50)の少なくともその表面での材料として、樹脂を用いたことを特徴とする請求項1,3〜7のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  11. 前記放熱部材(30)の移動を阻止する膜(40,60)として、ベンゼン環または炭化水素長鎖を有する材料を用いたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  12. 前記ベンゼン環または炭化水素長鎖を有する材料として、ポリメチルポリベンゼンアルコール、ポリメチルポリベンゼンアミン、ポリメチルポリベンゼンエポキシ、ポリメチルポリベンゼンスルホン酸、ポリエチルポリベンゼンアルコールのいずれかを用いたことを特徴とする請求項11に記載の電子制御装置。
JP2005243211A 2004-08-30 2005-08-24 電子制御装置 Expired - Fee Related JP4353158B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005243211A JP4353158B2 (ja) 2004-08-30 2005-08-24 電子制御装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004250912 2004-08-30
JP2005243211A JP4353158B2 (ja) 2004-08-30 2005-08-24 電子制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006100803A JP2006100803A (ja) 2006-04-13
JP4353158B2 true JP4353158B2 (ja) 2009-10-28

Family

ID=36240265

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005243211A Expired - Fee Related JP4353158B2 (ja) 2004-08-30 2005-08-24 電子制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4353158B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015079773A (ja) * 2012-02-14 2015-04-23 東芝キヤリア株式会社 電子部品の冷却装置及び冷凍サイクル装置の熱源機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006100803A (ja) 2006-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7586189B2 (en) Heat dissipation structure accommodated in electronic control device
JP4473141B2 (ja) 電子制御装置
JP4408444B2 (ja) Lcモジュール構造を用いた電子制御装置
JP4353186B2 (ja) 電子装置
US7440282B2 (en) Heat sink electronic package having compliant pedestal
US20120092842A1 (en) Encapsulated circuit device for substrates having an absorption layer, and method for the manufacture thereof
US20090103267A1 (en) Electronic assembly and method for making the electronic assembly
JP2007533518A (ja) 電子装置ユニット、並びに電子装置ユニットを製造するための方法
US20120069529A1 (en) Power conversion module
US8995142B2 (en) Power module and method for manufacturing the same
US7944033B2 (en) Power semiconductor module
US10109557B2 (en) Electronic device having sealed heat-generation element
JP3866880B2 (ja) 樹脂封止型電子装置
JP5829110B2 (ja) 電子モジュール
US8174097B2 (en) Electric sub-assembly
JP2010129877A (ja) 電子部品モジュール
JP4106125B2 (ja) 制御装置
US6841857B2 (en) Electronic component having a semiconductor chip, system carrier, and methods for producing the electronic component and the semiconductor chip
JP4415503B2 (ja) 半導体装置
JP2010205863A (ja) 車載用電子制御装置
JP5939895B2 (ja) 車載用電子制御装置
JP5257229B2 (ja) 半導体装置およびヒートシンク
JP4353158B2 (ja) 電子制御装置
JP4886988B2 (ja) 樹脂封止型エンジンコントロール装置並びにその製造方法
JP4333505B2 (ja) 半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090707

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090720

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120807

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130807

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees