JP4352958B2 - 静電荷現像用カラートナー、及びその製造方法、並びに現像剤 - Google Patents
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Description
ここで用いられる現像剤には、トナーとキャリアからなる2成分現像剤と、磁性トナーまたは非磁性トナーを単独で用いる1成分現像剤とが知られているが、そのトナーの製法は通常、熱可塑性樹脂を顔料、帯電制御剤、ワックスなどの離型剤とともに溶融混練し、冷却後、微粉砕・分級する混練粉砕製法が利用されている。これらトナーには、必要であれば流動性やクリーニング性を改善するための無機、有機の微粒子をトナー粒子表面に添加することもある。これらの方法はかなり優れたトナーを製造しうるが、以下に記載する如きいくつかの問題点を有する。
これらは、一般に乳化重合などにより樹脂分散液を作成し、一方溶媒に着色剤を分散した着色剤分散液を作成した後、これらを混合し、トナー粒径に相当する凝集体を形成し、加熱することによって融合・合一させトナーとする製造方法である。
この方法によってある程度は形状を制御でき、帯電性、耐久性の改善をはかることができるが、内部構造がほぼ均一になることから定着の際における被定着シートの剥離性、OHPを出力した際の透明性の安定化、更には、帯電の色間差の存在などに問題を残している。
更に近年、高画質化への要求が高まり特にカラー画像形成では、高精細な画像を実現するためにトナーの小径化傾向が著しい。しかし、従来の粒度分布のままでの単純な小径化では、微粉側トナーの存在により、キャリアや感光体の汚染やトナー飛散の問題が著しくなり高画質と高信頼性を同時に実現することは困難である。このためには粒度分布をシャープ化でき、かつ小粒径化が可能ことも必要になる。
フルカラー機に搭載されるトナーは多量のトナーが十分に混色することが必要でこの際の色再現性の向上やOHP透明性が必須となる。特に肌色のような中間色でかつ単位面積あたりのトナーのり量の低い再現域においてこの傾向が著しく目立つようになる。
しかし、この場合多量の離型剤の添加によってある程度は剥離性の改善を行うことができるが、バインダー成分と離型剤との相溶が発生し、安定な離型剤のしみだしが均一でないことから剥離の安定性は得にくい。更にトナーのバインダー樹脂の凝集力を制御する手段がバインダーのMw、Tgに依存する為、トナーの定着時における曳糸性、凝集性を直接的に制御することは困難である。更に、離型剤の遊離成分が帯電阻害の原因となることもある。
即ち、本発明の目的は、オイルレス定着において優れた剥離性、良好な光沢性を維持し、定着像表面光沢性、OHP透明性といった定着特性に優れ、且つ定着画像排出の際の排出ロールとのロール当接痕のない、精細な画像品質を示す静電荷現像用カラートナー及びその製造方法、並びに現像剤を提供するものである。
<1> イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーを有し、それぞれのトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含む静電荷現像用カラートナーであって、下記(1)〜(4)の条件を満たすことを特徴とする静電荷現像用カラートナー。
(1)前記マゼンタトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、200〜400Pa(2000〜4000dyn/cm2)である。
(2)イエロートナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’y、G1’c及びG1’kは、90〜200Pa(900〜2000dyn/cm2)である。
(3)(G1’c/G1’m)、(G1’y/G1’m)及び(G1’k/G1’m)は、それぞれ0.22〜0.96の範囲にある。
(4)イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G2’y、G2’m、G2’c及びG2’kは、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を有する。
<8> 前記イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの内の少なくとも1つのトナーは、形状係数SF1が110〜140であり、前記着色剤が、短径が15〜80nmの範囲にある一次粒子の個数割合が全粒子の95%以上であり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3であることを特徴とする<1>〜<7>の何れか1つに記載の静電荷現像用カラートナー。
(1)前記マゼンタトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、200〜400Pa(2000〜4000dyn/cm2)である。
(2)イエロートナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’y、G1’c及びG1’kは、90〜200Pa(900〜2000dyn/cm2)である。
(3)(G1’c/G1’m)、(G1’y/G1’m)及び(G1’k/G1’m)は、それぞれ0.22〜0.96の範囲にある。
(4)イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G2’y、G2’m、G2’c及びG2’kは、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を有する。
<14> 前記着色剤が、樹脂にて一部または全体を被覆された構造を有することを特徴とする<10>〜<13>の何れか1つに記載の静電荷現像用トナー。
(1)前記マゼンタトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、200〜400Pa(2000〜4000dyn/cm2)である。
(2)イエロートナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’y、G1’c及びG1’kは、90〜200Pa(900〜2000dyn/cm2)である。
(3)(G1’c/G1’m)、(G1’y/G1’m)及び(G1’k/G1’m)は、それぞれ0.22〜0.96の範囲にある。
(4)イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における貯蔵弾性率G2’y、G2’m、G2’c及びG2’kは、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を有する。
本発明のトナーは、着色剤として、特定一次粒径を有する着色剤を高い比率で含有することによって、低シェアによるトナー内に発生する着色剤の凝集を抑制し、良好な色再現域、優れた剥離性能と良好な光沢性を両立し、精細な画質品質を維持するものである。
より具体的には、着色剤分散液を調整する工程において、ポリリン酸化合物等の凝集の発生を抑制する材料を含有させることにより、着色剤の一次粒子を経時にかつpH変化に対して強い着色剤分散液を調整することにより良好な色再現域、精細な画質品質を維持する静電荷現像用カラートナーを得るものである。
ここで、前記着色剤における短径とは、着色剤粒子の表面において同一な法線を持つ点を結んだ距離が最小となる径をいい、長径とは、着色剤粒子の表面において同一な法線を持つ点を結んだ距離が最大となる径をいう。
尚、本発明のトナーに用いられる着色剤の短径及び長径は、透過型電子顕微鏡によって
観測した値である。
前記着色剤の短径は、25〜60nmであることが好ましく、28〜55nmであることがより好ましい。
前記短径が15〜80nmの範囲にある一次粒子の個数割合は、97%以上であることが好ましく、98%以上であることがより好ましい。
前記着色剤の長径は、130nm以下であることが好ましく、125nm以下であることがより好ましい。
前記短径と長径の比は、1:1〜1:2.5であることが好ましく、1:1〜1:2であることがより好ましい。
前記乳化重合凝集法は、結着樹脂の粒子を分散した結着樹脂粒子分散液と、着色剤の粒子を分散した着色剤粒子分散液と、離型剤の粒子を分散した離型剤分散液を混合し、これに少なくとも1種の金属塩の重合体を添加して、結着樹脂粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子を含む凝集粒子を分散した凝集粒子分散液を形成する凝集工程と、該凝集粒子分散液を前記結着樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱して融合・合一する融合工程を含むことを特徴とし、前記凝集工程と前記融合工程との間に、凝集粒子分散液中に、微粒子を分散させた微粒子分散液を添加混合して前記凝集粒子に微粒子を付着させて付着粒子を形成する付着工程を有することが好ましい。
また、前記結着樹脂粒子は、粒径が1μm以下の微粒子であることが好ましい。
前記微粒子分散液を追加混合する方法としては、特に制限はなく、例えば徐々に連続的に行ってもよいし、複数回に分割して段階的に行ってもよい。
更にこの凝集の段階的操作は複数回、くり返し実施してもよい。この2段階法は離型剤と着色剤の内包性を向上させるのに有効である。
前記金属塩の重合体としては、無機金属塩の重合体が好ましく、ポリ塩化アルミニウムがより好ましい。
また、前記結着樹脂粒子の中心径が1μmを超えると、最終的に得られる本発明のトナーの粒度分布が広くなったり、遊離粒子の発生が生じ、性能や信頼性の低下につながる場合がある。一方、前記結着樹脂粒子の中心径が50nm未満であると、トナー製造時の溶液粘度が高くなり、最終的にえられるトナーの粒度分布が広くなる場合がある。
前記結着樹脂粒子の中心径が1μm以下で70nm以上であると、トナー間の偏在が減少し、トナー中での分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが小さくなる点が有利である。
尚、樹脂微粒子の体積平均粒径は、例えばドップラー散乱型粒度分布測定装置(日機装社製、マイクロトラックUPA9340)やレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定できる。
前記個数平均粒径は、ドップラー散乱型粒度分布測定装置(日機装社製、マイクロトラックUPA9340)やレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)などで測定することができる。
前記樹脂としては、特に制限はないが、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類などの単量体からなる単独重合体、又はこれらを2種以上組み合せて得られる共重合体、さらにはこれらの混合物を挙げることができる。また、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、又は、これらと前記ビニル系樹脂との混合物や、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等が挙げられる。
前記ポリアルキレンとしては、示差熱分析より求められる吸熱の極大値が80〜95℃であり、前記吸熱ピークの面積より求めた85℃以下の成分の全吸熱面積に対する比率が、5〜15%であることが好ましい。
尚、形状が棒状であるとは、長径が短径の3倍より大きいことをいい、
形状が塊状であるとは、長径が短径の1〜3倍であることをいう。
また、前記ポリアルキレンの大きさとは、長径のことをいう。
前記トナーの体積平均粒径D50Vが2μmを下回ると、トナーの帯電性が不十分となり、現像性が低下する場合がある。また、9μmを超えると、画像の解像性が低下する場合がある。一方、体積平均粒度分布指標GSDvが1.30を超えると、解像性が低下する場合があり、体積平均粒度分布指標と数平均粒度分布指標の比(GSDv/GSDp)が0.95を下回ると、トナー帯電性が低下し、現像機内におけるトナーの飛散、非画像部へのトナー付着によるカブリ等の画像欠陥の原因となる場合がある。
測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(ベックマンーコールター社製)を用い、電解液はISOTON‐II(ベックマンーコールター社製)を使用する。
測定法としては分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を0.5〜50mg加える。これを前記電解液100〜150ml中に添加する。
また、静電荷現像用トナーの夏場(高温高湿)における帯電量と冬場(低温低湿)における前記帯電量の比は、0.5〜1.5の範囲であることが好ましく、0.7〜1.3の範囲であることがより好ましい。前記帯電量の比が0.5〜1.5の範囲を外れると帯電性の環境依存性が強くなり、帯電の安定性に欠ける場合がある。
一般にトナーの再現域は顔料の分散径により決まり、分散径が小さいほど再現域は拡大する。ところが再現域が広くなっても、再現性が向上するとは限らず、とりわけ肌色のような混色性を要求される低いトナーののり量領域では顕著に表れる。その理由は必ずしも明確ではないが、以下のように推定される。トナー中の着色剤分散径は着色剤の特性に依存する場合が多く、イエローはシアン、マゼンタに比較して分散が悪く、着色剤分散径の影響を受けやすいため、画像に入射した光は乱反射しやすい。そのためイエローは再現域が狭く、濃度の高い色として認識されやすくなる。それに対しシアンはこの影響を受けにくいため、その中間にあるマゼンタはイエロー、シアンに対して濃度が低い色として認識されやすい。トナーののり量が高い場合あるいは単色であれば問題ないものであっても、肌色のような混色、低のり量ではこの影響を受けやすい。
そこで本発明ではマゼンタトナーの貯蔵弾性率G1’mを他色よりも増加させることにより、より反射光を増加させ、イエロー、シアン並に認識される濃度を高くすることで、再現性を向上させた。
尚、本発明における動的粘弾性の測定には、正弦波振動法による周波数6.28rad/s、温度160℃及び180℃おける動的粘弾性から求められる値貯蔵弾性率G1’及びG2’を用いる。
前記動的粘弾性の測定には例えば、レオメトリックサイエンテフィック社性ARES測定装置が用いられる。
温度の調整は、液化窒素を用いて、測定システム内の温度制御をもって行う。測定時間インターバルは30秒、測定開始後の温度調整精度は±1.0℃以下とすることが測定精度の観点から好ましい。また、測定中各測定温度に於いてひずみ量を適切に維持し、適正な測定値が得られるように適宜調整する。
更に、トナー等の高分子材料は、通常その状態、すなわち分子鎖の運動状態から温度が上がるに従って、ガラス域、遷移域、ゴム上域、流動域と変化する。ガラス域は、ガラス転移温度(Tg)以下の温度で、高分子の主鎖の運動が凍結されている状態だが、温度が上昇し、分子の運動が大きくなるに従って、ガラス状態から徐々にやわらかくなり、最終的には、流動状態を示すようになる。
これらの性質は、前記のように測定周波数にも影響され、その大きさはトナーの構造、すなわちバインダー樹脂のみで構成される表面近傍の厚さ(体積)や該トナーの内添材の存在量・存在位置、存在状態、即ち分散状態やバインダー樹脂との親和性にも影響される。
本発明者らは、カラートナーにおけるイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーが、前記(1)〜(4)の条件を満たすことにより、オイルレス定着において優れた剥離性、良好な光沢性を維持し、定着像表面光沢性、OHP透明性といった定着特性に優れ、且つ定着画像排出の際の排出ロールとのロール当接痕のない、精細な画像品質を示すカラートナーとなることを見出した。
また、前記G1’mが400Paより大きい、又は、前記G1’c、G1’y、G1’kのうち少なくとも1つが200Pasよりも大きい場合、弾性が高く硬いために曳糸性はなく、HOT性やオイルレス剥離性は良好となるものの、紙等のマテリアルとの接着性、即ち定着性が低下する。
前記G1’mは200〜350Paであることが好ましく、200〜320Paであることがより好ましい。
また、前記G1’c、G1’y、G1’kは110〜200Paであることが好ましく、120〜200Paであることがより好ましい。
前記G1’c/G1’m、G1’y/G1’m、G1’k/G1’mは、0.30〜0.96であることが好ましく、0.40〜0.96であることがより好ましい。
前記温度85℃での動的粘弾性は、1mPa・s未満であると、定着加熱の際に溶出した離型剤層が画像上で均一にならないばかりでなく、定着ロールで加熱・加圧された際に、該離型剤層の不均一化(膜切れ)を生じ、剥離ムラを発生させる場合がある。一方、1.0Pa・sを超えると、溶出性が低下し、剥離性が悪化するばかりでなく、定着性も悪化する場合がある。
前記η*a/η*bが1.0未満であると、定着の際の溶出性は良好となるが、離型剤層の不均一(膜切れ)が生じ、オイルレス定着の際の剥離ムラが発生する場合がある。一方、3.3を超えると、溶出性が低下し、剥離阻害を生じる場合がある。
例えば、黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等が挙げられる。
白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等があげられる。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等があげられる。
前記キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができ、芯材表面に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリアを挙げることができる。またマトリックス樹脂に磁性材料などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよい。
キャリアに使用される前記被覆樹脂及びマトリックス樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。またこれらは単独で使用しても、複数種混合して用いてもよい。
前記キャリアの芯材の体積平均粒径としては、10〜500μmであることが好ましく、30〜100μmであることがより好ましい。
また、被覆樹脂の添加量は芯材に対して0.1質量%以上20質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
以下の方法でトナーを作製する。
下記の樹脂微粒子、着色剤粒子分散液、離型剤粒子分散液、無機微粒子分散液をそれぞれ調製する。次いでこれらを所定量混合攪拌しながら、これに無機金属塩の重合体を添加、イオン的に中和させ上記各粒子の凝集体を形成せしめる。所望のトナー粒径到達前に樹脂微粒子を追添加し、トナー粒径を得る。ついで、無機水酸化物で系内のpHを弱酸性から中性の範囲に調製後、当該樹脂微粒子のガラス転移温度以上に加熱し、合一融合せしめる。反応終了後、十分な洗浄・固液分離・乾燥の工程を経て所望のトナーを得る。
・ 油層
スチレン (和光純薬製):32質量部
nブチルアクリレート (和光純薬製):8質量部
βカルボエチルアクリレート (ローディア日華製): 1.2質量部
ドデカンチオール (和光純薬製):0.5質量部
・ 水層1
イオン交換水:17.0質量部
アニオン性界面活性剤(ローディア社製):0.50質量部
・ 水層2
イオン交換水:40質量部
アニオン性界面活性剤(ローディア社製):0.06質量部
過硫酸アンモニウム (和光純薬製):0.4質量部
これにより中心径240nm、固形分量42%、ガラス転移点52℃、Mw28000のアニオン性樹脂分散液を得た。
マゼンタ顔料(ECR186Y、大日精化工業製):80質量部
アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬製):8質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、次いで超音波分散機を用いて、28kHzの超音波を10分間照射し体積平均粒径が132nmの着色剤分散液1を得た。
尚、ECR186Yは、一次粒子の個数割合でその粒子の95%以上が15〜80nmの範囲にあり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3である。
カーボンブラック(R330、キャボット製):80質量部
アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬製):8質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、次いで超音波分散機を用いて、28kHzの超音波を10分間照射し体積平均粒径が125nmの着色剤分散液2を得た。
尚、R330は、一次粒子の個数割合でその粒子の95%以上が15〜80nmの範囲にあり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3である。
イエロー顔料(5GX03、クラリアント製):80質量部
アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬製):8質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、次いで超音波分散機を用いて、28kHzの超音波を20分間照射し体積平均粒径が108nmの着色剤分散液3を得た。
尚、5GX03は、一次粒子の個数割合でその粒子の95%以上が15〜80nmの範囲にあり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3である。
シアン顔料(ECB301、大日精化工業製):80質量部
アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬製):8質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、次いで超音波分散機を用いて、28kHzの超音波を10分間照射し体積平均粒径が120nmの着色剤分散液4を得た。
尚、ECB301は、一次粒子の個数割合でその粒子の95%以上が15〜80nmの範囲にあり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3である。
イエロー顔料(5GX03、クラリアント製):80質量部
アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬製):8質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、次いで超音波分散機を用いて、28kHzの超音波を5分間照射し体積平均粒径が252nmの着色剤分散液5を得た。
尚、5GX03は、一次粒子の個数割合でその粒子の15〜80nmの範囲は93%となり、かつ、長径平均が175nmとなり、更に短径と長径の比が1:3である。
コロイダルシリカAとしてST−OL(日産化学社製、中心粒径40nm)を、コロイダルシリカBとしてST−OS(日産化学社製、中心粒径20nm)をそれぞれ2質量部、4質量部を適宜混合し、0.3mol/lの硝酸HNO3 15gを加え、これにポリ塩化アルミニウム0.3gを添加し、20分間常温下放置し、凝集させて無機微粒子分散液を調製した。
ポリアルキレンワックス(FNP92、融点92℃、日本精蝋社製):45質量部
アニオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):5質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を95℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、中心径210nm固形分量18%の離型剤分散液1を得た。
尚、FNP92の140℃におけるE型粘度計による粘度は、4.7mPasであり、85℃における測定周波数6.28rad/sの複素粘度η*は、0.1Pa・sであり、周波数62.8rad/sの際の複素粘度η*bとこれとの比(η*a)/(η*b)は、1.0であった。また、示唆熱分析における最大吸熱ピークは、92℃であり、更に85℃以下の吸熱面積の割合は、11%であった。
ポリアルキレンワックス(FNP0085、融点85℃、日本精蝋社製):45質量部
アニオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):5質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を100℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、中心径180nm固形分量18%の離型剤分散液2を得た。
尚、FNP0085の140℃におけるE型粘度計による粘度は、4.3mPaであり、85℃における測定周波数6.28rad/sの複素粘度η*は、0.1Pa・sであり、周波数62.8rad/sの際の複素粘度η*bとこれとの比(η*a)/(η*b)は、2.8であった。また、示唆熱分析における最大吸熱ピークは、85℃であり、更に85℃以下の吸熱面積の割合は、10%であった。
ポリアルキレンワックス(FNP0100、融点100℃、日本精蝋社製):45質量部
アニオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):5質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を110℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、中心径220nm固形分量18%の離型剤分散液3を得た。
尚、FNP0100の140℃におけるE型粘度計による粘度は、3.8mPasであり、85℃における測定周波数6.28rad/sの複素粘度η*は、1.0Pa・sであり、周波数62.8rad/sの際の複素粘度η*bとこれとの比(η*a)/(η*b)は、3.5であった。また、示唆熱分析における最大吸熱ピークは、100℃であり、更に85℃以下の吸熱面積の割合は、5%であった。
ポリアルキレン(FT100、融点98℃、日本精蝋社製):45質量部
カチオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):5質量部
イオン交換水:100質量部
上記成分を115℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、中心径280nm固形分量18%の離型剤分散液4を得た。
尚、FT100の140℃におけるE型粘度計による粘度は、6.5mPasであり、85℃における測定周波数6.28rad/sの複素粘度η*は、0.7Pa・sであり、周波数62.8rad/sの際の複素粘度η*bとこれとの比(η*a)/(η*b)は、2.3であった。また、示唆熱分析における最大吸熱ピークは、98℃であり、更に85℃以下の吸熱面積の割合は、13%であった。
結着樹脂分散液:70質量部
着色剤分散液1:14質量部
コロイダルシリカA(ST−OL)/コロイダルシリカB(ST−OS)の予備凝集物:13.0質量部
離型剤分散液1:22質量部
ポリ塩化アルミニウム:0.14質量部
上記成分を丸型ステンレス製フラスコ中において、ウルトラタラックスT50で十分に混合・分散した。次いで、これにポリ塩化アルミニウム0.32質量部を加え、ウルトラタラックスで分散操作を継続した。加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら47℃まで加熱した。47℃で60分保持した後、ここに結着樹脂分散液を緩やかに30質量部を追加した。
これを更に5回繰り返し、濾液のpHが7.01、電気伝導度9.7μS/cm、表面張力が71.2Nmとなったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo5Aろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続し、トナー1を作製した。
トナー1の透過型電子顕微鏡観察をおこなったところ、トナー中に存在する離型剤の形状は、棒状と塊状が存在し、塊状の面積比率は、28%であった。更に、離型剤の平均径は、620nmであった。また、シェル層(被覆層)の存在が観察され、その厚さは、0.3μであった。
また、X線光電子分光分析によって、該トナーの表面離型剤量を測定したところ、29atm%であった。
更に、周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、260Paであった。
トナー1の作製において、結着樹脂分散液の添加量を71質量部に変更し、着色剤分散液1の14質量部添加を着色剤分散液2の13質量部添加に変更し、47℃で60分保持した後での結着樹脂分散液の添加量を30.4質量部に変更した以外、トナー1の作製と同様にして、トナー2を作製した。
トナー2の粒径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均径D50は5.6ミクロン、粒度分布係数GSDは1.21であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は131でポテト状であることが観察された。
また、X線光電子分光分析によって、該トナーの表面離型剤量を測定したところ、19atm%であった。
更に、周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’kは、190Paであった。
トナー1の作製において、結着樹脂分散液の添加量を72質量部に変更し、着色剤分散液1の14質量部添加を着色剤分散液3の11質量部添加に変更し、47℃で60分保持した後での結着樹脂分散液の添加量を30.7質量部に変更した以外、トナー1の作製と同様にして、トナー3を作製した。
トナー3の粒径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均径D50は5.6ミクロン、粒度分布係数GSDは1.21であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は133.4でポテト状であることが観察された。
また、X線光電子分光分析によって、該トナーの表面離型剤量を測定したところ、23atm%であった。
更に、周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’yは、175Paであった。
トナー1の作製において、結着樹脂分散液の添加量を73質量部に変更し、着色剤分散液1の14質量部添加を着色剤分散液4の9質量部添加に変更し、47℃で60分保持した後での結着樹脂分散液の添加量を31質量部に変更した以外、トナー1の作製と同様にして、トナー4を作製した。
トナー4の粒径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均径D50は5.6ミクロン、粒度分布係数GSDは1.21であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は131でポテト状であることが観察された。
また、X線光電子分光分析によって、該トナーの表面離型剤量を測定したところ、21atm%であった。
更に、周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’cは、170Paであった。
トナー1の作製において、結着樹脂分散液の添加量を73質量部に変更し、着色剤分散液1の14質量部添加を着色剤分散液2の5質量部添加に変更し、離型剤分散液1の添加量を25質量部に変更し、更にポリ塩化アルミニウムの添加量を0.41質量部に変更して、47℃で60分保持した後での結着樹脂分散液の添加量を31質量部に変更した以外、トナー1の作製と同様にして、トナー5を作製した。
トナー5の粒径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均径D50は5.4ミクロン、粒度分布係数GSDは1.2であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は128でポテト状であることが観察された。
また、X線光電子分光分析によって、該トナーの表面離型剤量を測定したところ、11atm%であった。
更に、周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’kは、200Paであった。
トナー1の作製において、結着樹脂分散液の添加量を95質量部に変更し、着色剤分散液1の14質量部添加を着色剤分散液5の21質量部添加に変更し、47℃で60分保持した後での結着樹脂分散液の添加をおこなわなかったこと以外、トナー1の作製と同様にして、トナー6を作製した。
トナー6の粒径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均径D50は5.4ミクロン、粒度分布係数GSDは1.21であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は129でポテト状であることが観察された。
また、X線光電子分光分析によって、該トナーの表面離型剤量を測定したところ、33atm%であった。
更に、周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’yは、360Paであった。
トナー1の作製において、結着樹脂分散液の添加量を64質量部に変更し、離型剤分散液1の22質量部添加を離型剤分散液2の42質量部添加に変更し、47℃で60分保持した後での結着樹脂分散液の添加を28質量部に変更したこと以外、トナー1の作製と同様にして、トナー7を作製した。
トナー7の粒径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均径D50は5.4ミクロン、粒度分布係数GSDは1.21であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は142でポテト状であることが観察された。
また、X線光電子分光分析によって、該トナーの表面離型剤量を測定したところ、35atm%であった。
更に、周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、180Paであった。
トナー1〜4の定着性を富士ゼロックス社製:Docu Centre Color400改造機を用いて、OHPシート(富士ゼロックス社製:V507)上に、各トナーの載り量が3.0g/m2に調整して画だしして、トナー1〜4からなる画像を得た後、外部定着器を用い、Nip6.5mm下、定着速度定着速度100mm/secにて定着した。
定着後の外部定着器と定着画像の剥離性は良好で、何ら抵抗無くはく離していることが確認され、全くオフセットも発生しなかった。また、定着画像を2つに折り曲げ再度引き伸ばした際の画像欠損も観察されなかった。更に、これらの定着画像の表面光沢性も良好であり、OHPシートの透過性も優れ、濁りのない透過像が確認された。
更に、人物像を富士ゼロックス社製J紙上に複写し、その肌色の再現性を目視で評価した。得られた画像は問題なく肌色を再現した。
実施例1において、トナー2をトナー5に代えたこと以外、実施例1と同様にして、画像を得て、定着した。
定着後の外部定着器と定着画像の剥離性は良好で、何ら抵抗無くはく離していることが確認され、全くオフセットも発生しなかった。また、定着画像を2つに折り曲げ再度引き伸ばした際の画像欠損も観察されなかった。更に、これらの定着画像の表面光沢性も良好であり、OHPシートの透過性も優れ、濁りのない透過像が確認された。
更に、人物像を富士ゼロックス社製J紙上に複写し、その肌色の再現性を目視で評価した。得られた画像は問題なく肌色を再現した。
実施例1において、トナー3をトナー6に代えたこと以外、実施例1と同様にして、画像を得て、定着した。
定着後の外部定着器と定着画像の剥離性は不良で、排出の際に、ロールからの剥離不良に起因する画像光沢ムラが発生した。また、排出の際のピンチロール等の当接痕が観察された。更に、これらの定着画像の表面光沢性は高かったが、OHPシート上にもロール当接痕が視認され、画像品質は低いものであった。
更に、人物像を富士ゼロックス社製J紙上に複写し、その肌色の再現性を目視で評価した。得られた肌色画像は黄色がかったものであった。
実施例1において、トナー1をトナー7に代えたこと以外、実施例1と同様にして、画像を得て、定着した。
定着後の外部定着器と定着画像の剥離性は不良で、排出の際に、ロールからの剥離不良に起因する画像光沢ムラが発生した。また、排出の際のピンチロール等の当接痕が観察された。更に、これらの定着画像の表面光沢性は高かったが、OHPシート上にもロール当接痕が視認され、画像品質は低いものであった。
また、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率が、G2’y=152Pa、G2’m=158Pa、G2’c=150Pa、及びG2’k=160Paで、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係は満足されていない。
更に、人物像を富士ゼロックス社製J紙上に複写し、その肌色の再現性を目視で評価した。得られた肌色画像は黄色がかったものであった。
(1)前記マゼンタトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、200〜400Pa(2000〜4000dyn/cm2)である。
(2)イエロートナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’y、G1’c及びG1’kは、90〜200Pa(900〜2000dyn/cm2)である。
(3)(G1’c/G1’m)、(G1’y/G1’m)及び(G1’k/G1’m)は、それぞれ0.22〜0.96の範囲にある。
(4)イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における貯蔵弾性率G2’y、G2’m、G2’c及びG2’kは、、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を有する。
Claims (7)
- イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーを有し、それぞれのトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含む静電荷現像用カラートナーであって、下記(1)〜(4)の条件を満たすことを特徴とする静電荷現像用カラートナー。
(1)前記マゼンタトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、200〜400Pa(2000〜4000dyn/cm2)である。
(2)イエロートナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’y、G1’c及びG1’kは、90〜200Pa(900〜2000dyn/cm2)である。
(3)(G1’c/G1’m)、(G1’y/G1’m)及び(G1’k/G1’m)は、それぞれ0.22〜0.96の範囲にある。
(4)イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G2’y、G2’m、G2’c及びG2’kは、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を有する。 - 前記イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの内の少なくとも1つのトナーは、前記離型剤がポリアルキレンであり、該ポリアルキレンの動的粘弾性測定から求められる温度85℃、測定周波数6.28rad/sのときの複素粘度η*aが0.1〜1.0Pa・sであり、かつ、前記複素粘度η*aと、動的粘弾性測定から求められる温度85℃、測定周波数62.8rad/sの際の複素粘度η*bとの比(η*a)/(η*b)が1.0〜3.5であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用カラートナー。
- 前記ポリアルキレンの示差熱分析より求められる吸熱ピークの極大値は、85〜95℃であり、かつ、前記ポリアルキレンの吸熱ピークの面積より求めた85℃以下の成分の全吸熱面積に対する比率が5〜15%であり、更に、前記吸熱極大値のピークの高さから求められるトナー中のポリアルキレン量が6〜9質量%であることを特徴とする請求項2に記載の静電荷現像用カラートナー。
- 前記イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの内の少なくとも1つのトナーは、被覆層が存在し、その厚さが0.1〜0.3μmであって、かつXPSから求められる表面に存在するポリアルキレンの量が11〜30atm%であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の静電荷現像用カラートナー。
- 前記イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの内の少なくとも1つのトナーは、形状係数SF1が110〜140であり、前記着色剤が、短径が15〜80nmの範囲にある一次粒子の個数割合が全粒子の95%以上であり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の静電荷現像用カラートナー。
- イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーを有する静電荷現像用カラートナーと、キャリアとからなる現像剤であって、前記静電荷現像用カラートナーにおけるそれぞれのトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含み、下記(1)〜(4)の条件を満たすことを特徴とする現像剤。
(1)前記マゼンタトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、200〜400Pa(2000〜4000dyn/cm 2 )である。
(2)イエロートナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’y、G1’c及びG1’kは、90〜200Pa(900〜2000dyn/cm 2 )である。
(3)(G1’c/G1’m)、(G1’y/G1’m)及び(G1’k/G1’m)は、それぞれ0.22〜0.96の範囲にある。
(4)イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G2’y、G2’m、G2’c及びG2’kは、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を有する。 - 請求項1〜5の何れか1項に記載の静電荷現像用カラートナーの内のイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの内の少なくとも1つの静電荷現像用トナーの製造方法であって、
結着樹脂の粒子を分散した結着樹脂粒子分散液と、着色剤の粒子を分散した着色剤粒子分散液と、離型剤の粒子を分散した離型剤分散液を混合し、これに少なくとも1種の金属塩の重合体を添加して、結着樹脂粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子を含む凝集粒子を分散した凝集粒子分散液を形成する凝集工程と、該凝集粒子分散液を前記結着樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱して融合・合一する融合工程を含むことを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法。
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