JP4352958B2 - 静電荷現像用カラートナー、及びその製造方法、並びに現像剤 - Google Patents

静電荷現像用カラートナー、及びその製造方法、並びに現像剤 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真法または静電記録法等により形成される静電潜像を現像剤により現像する際に用いられるシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナーを有する及び静電荷現像用カラートナー、それらの製造方法、並びに現像剤に関する。
電子写真法など静電荷像を経て画像情報を可視化する方法は、現在様々な分野で利用されている。電子写真法に於いては帯電、露光工程により感光体上に静電荷像を形成し、トナーを含む現像剤で静電潜像を現像し、転写、定着工程工程を経て可視化される。
ここで用いられる現像剤には、トナーとキャリアからなる2成分現像剤と、磁性トナーまたは非磁性トナーを単独で用いる1成分現像剤とが知られているが、そのトナーの製法は通常、熱可塑性樹脂を顔料、帯電制御剤、ワックスなどの離型剤とともに溶融混練し、冷却後、微粉砕・分級する混練粉砕製法が利用されている。これらトナーには、必要であれば流動性やクリーニング性を改善するための無機、有機の微粒子をトナー粒子表面に添加することもある。これらの方法はかなり優れたトナーを製造しうるが、以下に記載する如きいくつかの問題点を有する。
通常の混練粉砕製法では、トナー形状及びトナーの表面構造が不定型であり、使用材料の粉砕性や粉砕工程の条件により微妙に変化するものの意図的なトナー形状及び表面構造の制御は困難である。また、混練粉砕法では材料選択の範囲に制限がある。具体的には、樹脂着色剤分散体が十分に脆く、経済的に可能な製造装置で微粉砕されうる物でなければならない。ところがこういった要求を満たすために樹脂着色剤分散体を脆くすると、現像機中に於いて与えられる機械的せん断力などによりさらに微粉を発生させたり、トナー形状に変化をきたすことがある。これらの影響により2成分現像剤においては、微粉のキャリア表面への固着による現像剤の帯電劣化が加速されたり、1成分現像剤に於いては粒度分布の拡大によりトナー飛散が生じたり、トナー形状の変化による現像性の低下により画質の劣化が生じやすくなる。
また、ワックスなどの離型剤を多量に内添してトナー化する場合、熱可塑性樹脂との組み合せにより表面への離型剤の露出が影響されることが多い。特に高分子量成分により弾性が増したやや粉砕されにくい樹脂とポリエチレンやポリプロピレンのような脆いワックスとの組み合せではトナー表面にはこれらのワックス成分の露出が多く見られる。これは定着時の離型性や感光体上からの未転写トナーのクリーニングには有利であるものの、表層のポリエチレンが機械力により容易に移行するために現像ロールや感光体、キャリアの汚染を生じやすくなり、信頼性の低下につながる。
更にトナー形状が不定型であることにより流動性助剤の添加によっても流動性が充分でないことがあり、使用中の機械的せん断力によるトナー表面の微粒子のトナー凹部分への移動により経時的に流動性が低下したり、流動性助剤のトナー内部への埋没がおこることで、現像性、転写性、クリーニング性が悪化する。またクリーニングにより回収されたトナーを再び現像機に戻して使用するとさらに画質の低下を生じやすい。これら防ぐためにさらに流動性助剤を増加すると感光体上への黒点の発生や助剤粒子の飛散生じる。
近年、意図的にトナー形状及び表面構造の制御を可能とする手段として、乳化重合凝集法によるトナーの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
これらは、一般に乳化重合などにより樹脂分散液を作成し、一方溶媒に着色剤を分散した着色剤分散液を作成した後、これらを混合し、トナー粒径に相当する凝集体を形成し、加熱することによって融合・合一させトナーとする製造方法である。
この方法によってある程度は形状を制御でき、帯電性、耐久性の改善をはかることができるが、内部構造がほぼ均一になることから定着の際における被定着シートの剥離性、OHPを出力した際の透明性の安定化、更には、帯電の色間差の存在などに問題を残している。
上記のように電子写真プロセスにおいては、様々な機械的ストレス下でもトナーが安定して性能を維持するためには表面への離型剤の露出を抑制したり、定着性を損なわずに表面硬度を高くするとともにトナー自体の機械的強度を向上させ且つ十分な帯電性・定着性とを両立させることが必要である。
更に近年、高画質化への要求が高まり特にカラー画像形成では、高精細な画像を実現するためにトナーの小径化傾向が著しい。しかし、従来の粒度分布のままでの単純な小径化では、微粉側トナーの存在により、キャリアや感光体の汚染やトナー飛散の問題が著しくなり高画質と高信頼性を同時に実現することは困難である。このためには粒度分布をシャープ化でき、かつ小粒径化が可能ことも必要になる。
近年、デジタルフルカラー複写機やプリンターに於いては色画像原稿をB(ブルー)、R(レッド)、G(グリーン)の各フィルターで色分解した後にオリジナル原稿に対応した20〜70μmのドット径からなる潜像をY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(黒)の各現像剤を用い減色混合作用を利用して現像するが従来の白黒機に比し多量の現像剤を転写させる必要があることや、更に小径のドット径に対応する必要があることから均一帯電性、持続性、トナー強度、粒度分布のシャープネスがますます重要になりつつある。また、これらのマシンの高速化や省エネルギー性等に鑑みると一層の低温定着性も必要となる。これらの点からも粒度分布のシャープで小粒径の製造に適する凝集・融合合一トナーは優れた特性を有している。
フルカラー機に搭載されるトナーは多量のトナーが十分に混色することが必要でこの際の色再現性の向上やOHP透明性が必須となる。特に肌色のような中間色でかつ単位面積あたりのトナーのり量の低い再現域においてこの傾向が著しく目立つようになる。
一般に離型剤成分には、定着時の低温オフセットを防止する目的でポリオレフィン系ワックスが内添されている。また、これとあわせて定着ローラーに微量のシリコーンオイルを均一に塗布せしめ高温オフセット性の向上を図っている。このため、出力された出力転写材にはシリコーンオイルが付着しておりこれを取り扱う際にべたつきの不快感があり、好ましくない。
このため、トナー中に大量の離型剤成分を内包させたオイルレス定着用のトナーが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかし、この場合多量の離型剤の添加によってある程度は剥離性の改善を行うことができるが、バインダー成分と離型剤との相溶が発生し、安定な離型剤のしみだしが均一でないことから剥離の安定性は得にくい。更にトナーのバインダー樹脂の凝集力を制御する手段がバインダーのMw、Tgに依存する為、トナーの定着時における曳糸性、凝集性を直接的に制御することは困難である。更に、離型剤の遊離成分が帯電阻害の原因となることもある。
これらの問題点を解決する方法として、バインダー樹脂の剛直性を高分子量成分の添加によって得る方法(例えば、特許文献4及び5参照。)や、化学架橋の導入によって補填し、結果的にトナーの定着温度における曳糸性を減少させるオイルレス定着における剥離性を改善する方法が提案されている(例えば、特許文献6及び7参照。)。
一方、離型剤に関しても、前記オイルレス定着性、特に、オイルレス剥離性、フルカラー画像におけるOHP透明性、あるいは離型剤に起因するトナー粉体流動性阻害の問題に対するアプローチが検討、提案されている(例えば、特許文献8。)。具体的には、オイル剥離性を改善する目的で、離型剤の融点を中温度域にし、且つエステルワックスといった非結晶、あるいは低結晶性の離型剤を適用することにより、溶融粘度を低く抑え、オイルレス剥離性を実現し、且つこの低結晶構造によって、フルカラー画像のOHP透明性阻害を抑制するというものである。
しかし、この場合、バインダー樹脂成分に該離型剤成分が可塑化を生じさせることが多く、結果的に定着時の樹脂のレオロジーが低下することから、トナーのオイルレス剥離性を低下させる。このため、バインダー樹脂自体表面に架橋構造を導入したり、分子量やTgを高くするなど、可塑化による剥離性の低下を抑制したり、多量の離型剤の導入が不可欠となることから、結果的には、画像光沢の低下が生じ、ひいてはOHPの透明性も損なうことと成る場合が多い。更に、離型剤を多く必要とすることから、コスト的に不利となるばかりでなく、定着画像上の離型剤量が多くなり、この結果、マシンで定着された後排出される際に接触されるロールにより、該離型剤層に当接痕が発生し、画像品質を損なう。これは、高光沢度の画像ほど顕著となる。
また、透明性が良好であるためには、トナー中での着色剤の体積平均粒径が小さいことが重要である。顔料自体が凝集していたり、トナー中で凝集してしまう等、着色剤の体積平均粒径が大きい、着色剤の粗大粒子が多い、といった場合は、トナーの光透過性の悪化によりOHP透明性が悪くなる。色再現性や透明性を確保すめために顔料処理工程での規定も多くなされている。例えば混練粉砕法では、一般的には顔料濃度を高めて、予備混練するマスターバッチ法が用いられており、顔料ケーキの水性媒体を樹脂で置換するフラッシング法や3本ロールミルを使用する方法が知られている。フラッシング方法を用いると、顔料乾燥前の含水ケーキを用いるため、乾燥時に生じる凝集がなく全体的に顔料を細かく分散できる。
カラー画像再現における適度な光沢および優れたOHP画像を得る為の透明性を実現する場合、ワックスなどの離型剤を用いることは一般的に難しい。このため、離型補助のために定着ロールに多量のオイルを付与することとなるためOHPを含む複写画像のべたつき感やペンなどによる画像への追記が困難となるだけでなく、不均一な光沢感を生じることも多い。通常の白黒コピーで一般的に使用されるポリエチレン、ポリプロピレン、パラフィンなどのワックスは、OHP透明性を損なうために使用することがより困難である。
特開昭63−282752号公報 特開平6−250439号公報 特開平5−061239号公報 特開平4−69666号公報 特開平9−258481号公報 特開昭59−218460号公報 特開昭59−218459号公報 特開平6−337541号公報
本発明は、かかる従来のトナーにおける上述のごとき問題点を解決した静電荷現像用カラートナー及びその製造方法、並びに現像剤を提供するものである。
即ち、本発明の目的は、オイルレス定着において優れた剥離性、良好な光沢性を維持し、定着像表面光沢性、OHP透明性といった定着特性に優れ、且つ定着画像排出の際の排出ロールとのロール当接痕のない、精細な画像品質を示す静電荷現像用カラートナー及びその製造方法、並びに現像剤を提供するものである。
前記課題は、以下の本発明により解決した。
<1> イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーを有し、それぞれのトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含む静電荷現像用カラートナーであって、下記(1)〜(4)の条件を満たすことを特徴とする静電荷現像用カラートナー。
(1)前記マゼンタトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、200〜400Pa(2000〜4000dyn/cm2)である。
(2)イエロートナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’y、G1’c及びG1’kは、90〜200Pa(900〜2000dyn/cm2)である。
(3)(G1’c/G1’m)、(G1’y/G1’m)及び(G1’k/G1’m)は、それぞれ0.22〜0.96の範囲にある。
(4)イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G2’y、G2’m、G2’c及びG2’kは、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を有する。
<2> 前記イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの内の少なくとも1つのトナーは、前記離型剤がポリアルキレンであり、該ポリアルキレンの動的粘弾性測定から求められる温度85℃、測定周波数6.28rad/sのときの複素粘度η*aが0.1〜1.0Pa・sであり、かつ、前記複素粘度η*aと、動的粘弾性測定から求められる温度85℃、測定周波数62.8rad/sの際の複素粘度η*bとの比(η*a)/(η*b)が1.0〜3.5であることを特徴とする<1>に記載の静電荷現像用カラートナー。
<3> 前記ポリアルキレンの示差熱分析より求められる吸熱ピークの極大値は、85〜95℃であり、かつ、前記ポリアルキレンの吸熱ピークの面積より求めた85℃以下の成分の全吸熱面積に対する比率が5〜15%であり、更に、前記吸熱極大値のピークの高さから求められるトナー中のポリアルキレン量が6〜9質量%であることを特徴とする請求項2に記載の静電荷現像用カラートナー。
<4> 前記ポリアルキレンの140℃におけるコーン角1.34°のコーンプレートを備えたE型粘度計より求められる粘度ηs140は、1.5〜5.0mPa・sにあることを特徴とする<2>又は<3>に記載の静電荷現像用カラートナー。
<5> 前記ポリアルキレンは、棒状のポリアルキレン及び塊状のポリアルキレンを少なくとも含み、かつ、該棒状のポリアルキレン及び塊状のポリアルキレンの大きさが200〜1500nmであることを特徴とする<2>〜<4>の何れか1つに記載の静電荷現像用カラートナー。
<6> 前記ポリアルキレンの塊状結晶の面積比率は、10〜30%であることを特徴とする<2>〜<5>の何れか1つに記載の静電荷現像用カラートナー。
<7> 前記イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの内の少なくとも1つのトナーは、被覆層が存在し、その厚さが0.1〜0.3μmであって、かつXPSから求められる表面に存在するポリアルキレンの量が11〜30atm%であることを特徴とする<1>〜<6>の何れか1つに記載の静電荷現像用カラートナー。
<8> 前記イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの内の少なくとも1つのトナーは、形状係数SF1が110〜140であり、前記着色剤が、短径が15〜80nmの範囲にある一次粒子の個数割合が全粒子の95%以上であり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3であることを特徴とする<1>〜<7>の何れか1つに記載の静電荷現像用カラートナー。
> イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーを有する静電荷現像用カラートナーと、キャリアとからなる現像剤であって、前記静電荷現像用カラートナーにおけるそれぞれのトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含み、下記(1)〜(4)の条件を満たすことを特徴とする現像剤。
(1)前記マゼンタトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、200〜400Pa(2000〜4000dyn/cm2)である。
(2)イエロートナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’y、G1’c及びG1’kは、90〜200Pa(900〜2000dyn/cm2)である。
(3)(G1’c/G1’m)、(G1’y/G1’m)及び(G1’k/G1’m)は、それぞれ0.22〜0.96の範囲にある。
(4)イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G2’y、G2’m、G2’c及びG2’kは、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を有する。
10> 結着樹脂、着色剤及び離型剤を含み、形状係数SF1が110〜140の静電荷現像用トナーであって、前記着色剤は、短径が15〜80nmの範囲にある一次粒子の個数割合が全粒子の95%以上であり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3であることを特徴とする静電荷現像用トナー。
11> 前記着色剤は、有機顔料の1種または2種以上からなり、分散粒径D50が50〜250nmであり、トナー中の顔料含有量が3〜10質量%であることを特徴とする<10>に記載の静電荷現像用トナー。
12> 前記離型剤が、ポリアルキレンであり、該ポリアルキレンの示差熱分析より求められる吸熱ピークの極大値は、85〜95℃であり、かつ、前記吸熱極大値のピークの高さから求められるトナー中のポリアルキレン量が6〜9質量%であることを特徴とする<10>又は<11>に記載の静電荷現像用トナー。
13> 前記ポリアルキレンは、棒状のポリアルキレン及び塊状のポリアルキレンを少なくとも含み、かつ、該棒状のポリアルキレン及び塊状のポリアルキレンの大きさが200〜1500nmであることを特徴とする<10>〜<12>の何れか1つに記載の静電荷現像用トナー。
14> 前記着色剤が、樹脂にて一部または全体を被覆された構造を有することを特徴とする<10>〜<13>の何れか1つに記載の静電荷現像用トナー。
15> <1>〜<>の何れか1つに記載の静電荷現像用カラートナーの内のイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの内の少なくとも1つの静電荷現像用トナー、及び、<10>〜<14>の何れか1つに記載の静電荷現像用トナーの製造方法であって、結着樹脂の粒子を分散した結着樹脂粒子分散液と、着色剤の粒子を分散した着色剤粒子分散液と、離型剤の粒子を分散した離型剤分散液を混合し、これに少なくとも1種の金属塩の重合体を添加して、結着樹脂粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子を含む凝集粒子を分散した凝集粒子分散液を形成する凝集工程と、該凝集粒子分散液を前記結着樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱して融合・合一する融合工程を含むことを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法。
本発明は、オイルレス定着において優れた剥離性、良好な光沢性を維持し、定着像表面光沢性、OHP透明性といった定着特性に優れ、且つ定着画像排出の際の排出ロールとのロール当接痕のない、精細な画像品質を示す静電荷現像用カラートナー及びその製造方法、並びに現像剤を提供することができる。
本発明の静電荷現像用カラートナーは、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーを有し、それぞれのトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含み、下記(1)〜(4)の条件を満たすことを特徴とする。以下、上述のイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーを有する本発明の静電荷現像用カラートナーを「本発明のカラートナー」という。
(1)前記マゼンタトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、200〜400Pa(2000〜4000dyn/cm2)である。
(2)イエロートナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’y、G1’c及びG1’kは、90〜200Pa(900〜2000dyn/cm2)である。
(3)(G1’c/G1’m)、(G1’y/G1’m)及び(G1’k/G1’m)は、それぞれ0.22〜0.96の範囲にある。
(4)イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における貯蔵弾性率G2’y、G2’m、G2’c及びG2’kは、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を有する。
また、本発明の静電荷現像用カラートナーは、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含み、形状係数SF1が110〜140であり、該着色剤は、短径が15〜80nmの範囲にある一次粒子の個数割合が全粒子の95%以上であり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3であることが好ましい。以下、上述の特定の形状を有する着色剤を含むトナーを「本発明のトナー」という。
先ず、本発明のトナーについて詳述する。
本発明のトナーは、着色剤として、特定一次粒径を有する着色剤を高い比率で含有することによって、低シェアによるトナー内に発生する着色剤の凝集を抑制し、良好な色再現域、優れた剥離性能と良好な光沢性を両立し、精細な画質品質を維持するものである。
より具体的には、着色剤分散液を調整する工程において、ポリリン酸化合物等の凝集の発生を抑制する材料を含有させることにより、着色剤の一次粒子を経時にかつpH変化に対して強い着色剤分散液を調整することにより良好な色再現域、精細な画質品質を維持する静電荷現像用カラートナーを得るものである。
本発明のトナーに用いられる着色剤は、既述のように、短径が15〜80nmの範囲にある一次粒子の個数割合が全粒子の95%以上であり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3であり、これらの要件を満たすことにより、良好な色再現域、発色性はもとより、OHPに画像を形成した場合にも透過性も優れたものとなる。
ここで、前記着色剤における短径とは、着色剤粒子の表面において同一な法線を持つ点を結んだ距離が最小となる径をいい、長径とは、着色剤粒子の表面において同一な法線を持つ点を結んだ距離が最大となる径をいう。
尚、本発明のトナーに用いられる着色剤の短径及び長径は、透過型電子顕微鏡によって
観測した値である。
前記着色剤の短径が15nm未満であると、トナーの透明性は良好なものの、発色性が損なわれることとなり、80nmを超えると、トナーの透明性が損なわれてしまう。
前記着色剤の短径は、25〜60nmであることが好ましく、28〜55nmであることがより好ましい。
前記短径が15〜80nmの範囲にある一次粒子の個数割合が95%未満であると、トナー粒子間の発色性や透明性にバラツキが生じ易くなってしまう。
前記短径が15〜80nmの範囲にある一次粒子の個数割合は、97%以上であることが好ましく、98%以上であることがより好ましい。
前記着色剤の長径が150nmを超えると、トナーの透明性を損なってしまう。
前記着色剤の長径は、130nm以下であることが好ましく、125nm以下であることがより好ましい。
前記着色剤における長径の短径に対する比が3を超えると、トナー粒子中での分散性が悪化し、透明性や帯電安定性を損ない易くなってしまう。
前記短径と長径の比は、1:1〜1:2.5であることが好ましく、1:1〜1:2であることがより好ましい。
本発明のトナーは、以下の乳化重合凝集法により製造されることが好ましい。
前記乳化重合凝集法は、結着樹脂の粒子を分散した結着樹脂粒子分散液と、着色剤の粒子を分散した着色剤粒子分散液と、離型剤の粒子を分散した離型剤分散液を混合し、これに少なくとも1種の金属塩の重合体を添加して、結着樹脂粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子を含む凝集粒子を分散した凝集粒子分散液を形成する凝集工程と、該凝集粒子分散液を前記結着樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱して融合・合一する融合工程を含むことを特徴とし、前記凝集工程と前記融合工程との間に、凝集粒子分散液中に、微粒子を分散させた微粒子分散液を添加混合して前記凝集粒子に微粒子を付着させて付着粒子を形成する付着工程を有することが好ましい。
また、前記結着樹脂粒子は、粒径が1μm以下の微粒子であることが好ましい。
乳化重合凝集法によるトナーの作製は、任意の機能を持つ微粒子を制限することなく構成要素の一つとして取込むことができる点で好ましいが、粒子が凝集しやすいという欠点を有する。しかし既述の粒径を有する本発明に用いられる着色剤を用いると、粒子の凝集が防止でき、粒子が凝集しやすいという欠点を克服できる。
前記付着工程では、前記凝集工程で調製された凝集粒子分散液中に、前記微粒子分散液を添加混合して、前記凝集粒子に前記微粒子を付着させて付着粒子を形成するが、添加される微粒子は、凝集粒子に凝集粒子から見て新たに追加される粒子に該当するので、本明細書では「追加微粒子」と記す場合がある。前記追加微粒子としては、前記樹脂微粒子の他に離型剤微粒子、着色剤微粒子等を単独もしくは複数組み合わせたものであってもよい。
前記微粒子分散液を追加混合する方法としては、特に制限はなく、例えば徐々に連続的に行ってもよいし、複数回に分割して段階的に行ってもよい。
このようにして、前記微粒子(追加微粒子)を添加混合することにより、微小な粒子の発生を抑制し、得られる静電荷像現像用トナーの粒度分布をシャープにすることができ、高画質化に寄与する。また前記付着工程を設けることにより、擬似的なシェル構造を形成することができ、着色剤や離型剤などの内添物のトナー表面露出を低減でき、結果として帯電性や寿命を向上させることができることや、融合工程における融合時において、粒度分布を維持し、その変動を抑制することができると共に、融合時の安定性を高めるための界面活性剤や塩基または酸等の安定剤の添加を抑制することができ、コストの削減や品質の改善可能となる点で有利である。
従って、離型剤を使用するときには、樹脂微粒子を主体とした追加微粒子を添加することがより好ましい。この方法を用いれば、融合工程において、温度、攪拌数、pHなどの調整により、トナー形状制御を簡単に行うことができる。融合工程を終了した後は、トナー粒子を洗浄し乾燥してトナーを得る。トナーの帯電性を考慮すると、イオン交換水で十分に置換洗浄を施すことが好ましく、洗浄度合いはろ液の伝導度でモニターするのが一般的である。洗浄時に酸やアルカリでイオンを中和する工程を含んでもよい。また、洗浄後の固液分離は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好ましく用いられる。さらに、乾燥も、特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
本発明のトナーに用いられる結着樹脂粒子は、特に制限はないが、一般に乳化重合法などによりイオン性界面活性剤を含有する結着樹脂粒子分散液を調製する。該結着樹脂粒子分散液は、着色剤粒子分散液及び離型剤粒子分散液と混合し、前記イオン性界面活性剤とは反対の極性を有するイオン性界面活性剤によりヘテロ凝集を生じさせることによりトナー径の凝集粒子を形成し、その後、樹脂微粒子のガラス転移点以上の温度に加熱して前記凝集粒子を融合・合一し、洗浄、乾燥してトナーを得る。なお、トナー形状は不定形から球形までのものが好ましく用いられる。
また、前記凝集工程において、結着樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液及び離型剤粒子分散液を混合する初期の段階では、予め各極性のイオン性分散剤の量のバランスをずらしておき、金属塩の重合体を添加してイオン的に中和し、その後、ガラス転移点以下の温度で第1段階の母体凝集粒子を形成し、安定した後、第2段階としてイオン的バランスのずれを補填するような極性、量のイオン性分散剤で処理された樹脂微粒子分散液を添加し、さらに必要に応じて凝集粒子中の樹脂微粒子と追加樹脂微粒子に含まれる樹脂のガラス転移点以下でわずかに加熱して、より高い温度で安定化させたのち、ガラス転移点以上に加熱することにより凝集形成の第2段階で加えた粒子を母体凝集粒子の表面に付着させたまま合一させたものでもよい。
更にこの凝集の段階的操作は複数回、くり返し実施してもよい。この2段階法は離型剤と着色剤の内包性を向上させるのに有効である。
前記金属塩の重合体としては、無機金属塩の重合体が好ましく、ポリ塩化アルミニウムがより好ましい。
本発明のトナーに用いられる結着樹脂は、特に制限はないが、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類などの単量体からなる単独重合体、又はこれらを2種以上組み合せて得られる共重合体、さらにはこれらの混合物を挙げることができる。また、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、又は、これらと前記ビニル系樹脂との混合物や、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等を挙げることができる。
結着樹脂として、ビニル系単量体を使用する場合は、イオン性界面活性剤などを用いて乳化重合を実施して結着樹脂粒子分散液を作製することができる。また、その他の樹脂の場合は、油性で水への溶解度の比較的低い溶剤に溶解するものであれば樹脂をそれらの溶剤に解かして水中にイオン性の界面活性剤や高分子電解質とともにホモジナイザーなどの分散機で水中に微粒子として分散させ、その後加熱又は減圧して溶剤を蒸散することにより、樹脂微粒子分散液を作製することができる。
前記結着樹脂粒子の中心径は1μm以下であることが好ましく、50〜400nmであることがより好ましく、70〜350nmであることが更に好ましい。
また、前記結着樹脂粒子の中心径が1μmを超えると、最終的に得られる本発明のトナーの粒度分布が広くなったり、遊離粒子の発生が生じ、性能や信頼性の低下につながる場合がある。一方、前記結着樹脂粒子の中心径が50nm未満であると、トナー製造時の溶液粘度が高くなり、最終的にえられるトナーの粒度分布が広くなる場合がある。
前記結着樹脂粒子の中心径が1μm以下で70nm以上であると、トナー間の偏在が減少し、トナー中での分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが小さくなる点が有利である。
尚、樹脂微粒子の体積平均粒径は、例えばドップラー散乱型粒度分布測定装置(日機装社製、マイクロトラックUPA9340)やレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定できる。
本発明のトナーに用いられる着色剤は、短径が15〜80nmの範囲にある一次粒子の個数割合が全粒子の95%以上であり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3であるという要件を満たせば、特に制限されるものではなく、例えば、黄色顔料では、C.I.ピグメントイエロー(以下「PY」と略記する)−74、PY−83、PY−93、PY−94、PY−95、PY−97、PY−109、PY−110、PY−120、PY−128、PY−138、PY−139、PY−147、PY−150、PY−151、PY−154、PY−155、PY−166、PY−175、PY−180、PY−181、PY−185、PY−191などが、橙色顔料では、C.I.ピグメントオレンジ(以下「PO」と略記する)−61、PO−64、PO−71、PO−73などが、
赤色顔料では、C.I.ピグメントレッド(以下「PR」と略記する)−4、PR−5、PR−23、PR−48:2、PR−48:4、PR−57:1、PR−112、PR−122、PR−144、PR−146、PR−147、PR−150、PR−166、PR−170、PR−177、PR−184、PR−185、PR−202、PR−207、PR−214、PR−220、PR−221、PR−238、PR−242、PR−254、PR−255、PR−264、PR−272などが、
青色顔料では、C.I.ピグメントブルー(以下「PB」と略記する)−15:1、PB−15:2、PB−15:3、PB−15:4、PB−15:5、PB−15:6、PB−16、PB−17:1、PB−60などが、緑色顔料では、C.I.ピグメントグリーン(以下「PG」と略記する)−7、PG−36などが、紫色顔料では、C.I.ピグメントバイオレット(以下「PV」と略記する)−19、PV−23、PV−37などが好ましく挙げられる。
また、これらの着色剤は単独で、又は混合し、さらには固溶体の状態でも使用できる。これらの着色剤は公知の方法で分散されるが、例えば、回転せん断型ホモジナイザー、ボールミル、サンドミル、アトライター等のメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機等が好ましく用いられる。
更に、着色剤分散液を調製する際に、分散安定剤を少量添加することにより、分散後の着色剤の凝集を防止することができる。分散安定剤の作用としては明確ではないが、分散液内の各材料(着色剤、水、界面活性剤等)間に発生する静電気を抑制する効果があるものと考えられ、それにより着色剤の凝集を防止できるものと推定される。
好ましい分散安定剤としては三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、リン酸エステル、ポリリン酸ナトリウム等のポリリン酸塩、ホウ酸亜鉛等が挙げられ、中でもポリリン酸塩が着色剤の凝集を長時間抑制できる点でより好ましい。
また、分散安定剤の添加量は、着色剤に対して0.1〜10%であることが好ましく、0.2〜2%であることがより好ましく、0.3〜1%程度であることが更に好ましい。 前記分散安定剤の添加量が0.1%未満であると、凝集防止に対して効果が少なくなる場合がある。一方、前記分散安定剤の添加量が10%を超えると、トナー中に残留する分散剤の量が多くなり、トナーの帯電性や粉体流動性が低下する場合がある。
前記分散安定剤の添加時期は、着色剤を分散させた直後でもかまわないが、経時で凝集が比較的早く進行する着色剤の場合は、着色剤を分散させる前に、着色剤に添加し、分散させる方法が好ましい。
前記着色剤は、個数平均粒径D50が50〜250nmに分散されることが好ましく、静電荷現像用トナー中に3〜10質量%の範囲で含有させることにより、発色性はもとより、OHP透過性も優れたものとなる。個数平均粒径D50が50nm未満であると、着色剤体積に対して表面積の割合が大きくなるため分散剤が不足し、着色剤分散液の保存安定性が低下したり、トナー製造時に他の原料と混合された時のショックで異常凝集が発生する場合がある。一方、個数平均粒径D50が250nmを超えると、トナーの透明性や発色性などを損なう場合がある。
前記個数平均粒径は、ドップラー散乱型粒度分布測定装置(日機装社製、マイクロトラックUPA9340)やレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)などで測定することができる。
本発明のトナーに用いられる着色剤は、樹脂にて一部または全体を被覆された構造を有することが好ましい。当該構造を有することにより、トナー粒子中での分散性が良好となる。
前記樹脂としては、特に制限はないが、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類などの単量体からなる単独重合体、又はこれらを2種以上組み合せて得られる共重合体、さらにはこれらの混合物を挙げることができる。また、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、又は、これらと前記ビニル系樹脂との混合物や、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等が挙げられる。
本発明のトナーに用いられる離型剤としては、ASTMD3418−8に準拠して測定された主体極大ピークが85〜95℃にある物質が好ましく、より好ましくは、85〜93℃にある物質である。前記主体極大ピークが85℃未満であると、溶融粘度は低くなりオイルレス定着の際の溶出性は良化するものの、乳化重合凝集法でトナーを製造する際に、離型剤が融解することから、トナー製造時に離型剤の内包性が低下し、粒度制御性を損なう場合や、表面離型剤量が増加することから、トナーの粉体流動性を損なう場合がある。一方、前記主体極大ピークが95℃を越えると、前記製造安定性、良好となるが、溶融粘度が上昇することから、オイルレス定着時における離型剤の溶出性を低下させるためオイルレス剥離性が低下する温度が発生する場合がある。
また、本発明のトナーに用いられる離型剤としては、前記吸熱ピークの面積より求めた85℃以下の成分の全吸熱面積に対する比率が、5〜15%であることが好ましく、より好ましくは7〜13%である。前記85℃以下の成分の量が5%未満であると、離型剤成分と結着樹脂との相溶が悪く、定着性を低下させる場合があり、13%を超えると可塑が生じることから、定着の際の離型剤溶出性を低下させ、結果としてオイルレス剥離性を損なう場合がある。
更に、前記離型剤の示差熱分析における吸熱極大値のピークの高さから求められるトナー中の離型剤の量は、6〜9質量%であることが好ましく、6.5〜8.5%であることがより好ましい。前記離型剤の量が6%未満であると、オイルレス定着の際の剥離に充分な溶出量が得られず、剥離性を損ない、表面荒れが生ずることから画像光沢性を低下させるばあいがある。一方、前記離型剤の量が9%を超えると、剥離性は良好となるものの、トナー表面や定着画像上の離型剤量が多くなることから、トナーの粉体流動性を低下させるばかりでなく、定着画像排出の際に排出ロール等の当接痕が生じ、画像品質を損なう場合がある。
本発明において、主体極大ピークの測定には、例えばパーキンエルマー社製のDSC−7を用いる。装置の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行う。
本発明のトナーに用いられる離型剤の例としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス、及びそれらの変性物であるポリアルキレンが使用でき、中でもポリアルキレンが離型性、定着像の透明性の観点から好ましい。
前記ポリアルキレンとしては、示差熱分析より求められる吸熱の極大値が80〜95℃であり、前記吸熱ピークの面積より求めた85℃以下の成分の全吸熱面積に対する比率が、5〜15%であることが好ましい。
また、前記ポリアルキレンは、140℃におけるコーン角1.34°のコーンプレートを備えたE型粘度計より求められる粘度ηs140が、1.5〜5.0mPa・sであることが好ましく、2.5〜4.0mPa・sであることがより好ましい。前記粘度ηs140が1.5mPa・sより低いと、定着の際の溶出性は、良好となるが、定着画像上に形成される離型剤層が不均一となり、剥離ムラを生じ、可視的には画像光沢ムラを生じさせる場合がある。一方、前記粘度ηs140が5.0mPa・sよりも高いと、溶出性が低下することから、オイルレス定着の際の画像と定着ロールとの離形に充分な離型剤が供給されず、剥離不良が発生する場合がある。
本発明において、離型剤の粘度は、E型粘度計によって測定される。測定に際しては、オイル循環型恒温槽の備えられたE型粘度計(東京計器製)を用いる。コーンプレートは、コーン角1.34°を用いる。カップ内に資料を投入し、循環装置の温度を140℃にセットし、空の測定カップとコーンを測定装置にセットし、オイルを循環させながら恒温に保つ。温度が安定したところで、測定カップ内に資料を1g入れ、コーンを静止状態で10分間静置させる。安定後、コーンを回転させ、測定を行う。コーンの回転速度は、60rpmとする。測定は、3回行い、その平均値を粘度ηとする。
前記離型剤は、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに分散し、融点以上に加熱するとともに強い剪断をかけられるホモジナイザーや圧力吐出型分散機により微粒子化し、1ミクロン以下の粒子の分散液を作製することができる。得られた離型剤粒子分散液の粒径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700堀場製作所製)で測定される。
また、前記離型剤がポリアルキレンである場合、前記トナーの透過型電子顕微鏡観察において、前記ポリアルキレンの形状が棒状と塊状を含み、且つそれらの大きさが200〜1500nmであることが好ましく、200nm〜1000nmであることがより好ましい。前記ポリアルキレンの大きさが200nm未満であると、定着時に熔融しても充分な溶出が得られず剥離安定性が不足する場合がある。一方、1500nmを越えると、定着後の画像中及び/または画像表面に可視光範囲の大きさの結晶粒が残存し透過光に対する透明性を悪化させる場合がある。
尚、形状が棒状であるとは、長径が短径の3倍より大きいことをいい、
形状が塊状であるとは、長径が短径の1〜3倍であることをいう。
また、前記ポリアルキレンの大きさとは、長径のことをいう。
本発明のトナーには、トナーの帯電性を一層向上させ安定化させるために帯電制御剤を配合することができる。帯電制御剤としては4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミニウム、鉄、クロムなどの錯体からなる染料や、トリフェニルメタン系顔料などを使用することができるが、凝集や融合・合一時の安定性に影響するイオン強度の制御、廃水の汚染低減のためには、水に溶解しにくい材料の方がよい。
更に、本発明のトナーには、トナーの帯電性安定化のために、湿式で無機微粒子を添加することができる。無機微粒子の例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど、通常トナー表面の外添剤として使用される全てのものを、イオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基に分散して使用することができる。
本発明のトナーには、流動性付与やクリーニング性向上の目的で、通常のトナーの製造におけると同様に、トナーを乾燥した後、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウムなどの無機微粒子や、ビニル系樹脂、ポリエステル、シリコーンなどの樹脂微粒子を乾燥状態で剪断力をかけてトナー表面に添加して流動性助剤やクリーニング助剤として用いることができる。
本発明のトナーの製造方法において、結着樹脂の乳化重合、着色剤の分散、樹脂微粒子の添加分散、離型剤の分散、それらの凝集、又は、その安定化などの目的で界面活性剤を用いることができる。該界面活性剤を例示すると、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン性界面活性剤、及びアミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン性界面活性剤を使用することができる。また、ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤を併用することも効果的である。
本発明のトナーの製造方法では、融合工程の終了後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナーを得ることができるが、洗浄工程は、帯電性を発現・維持するため、十分にイオン交換水による置換洗浄を施すことが好ましい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好ましく用いられる。さらに乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
本発明のトナーは体積平均粒径D50Vが2〜9μmの範囲であり、その体積平均粒度分布指標GSDv(D84V/D16V)を1.30以下に、その体積平均粒度分布指標GSDvと数平均粒度分布指標GSDpとの比(GSDv/GSDp)を0.95以上にすることが好ましい。より好ましい範囲は、D50Vが3〜8μm、GSDvが1.0〜1.28、(GSDv/GSDp)の比が0.95〜1.2の範囲である。
前記トナーの体積平均粒径D50Vが2μmを下回ると、トナーの帯電性が不十分となり、現像性が低下する場合がある。また、9μmを超えると、画像の解像性が低下する場合がある。一方、体積平均粒度分布指標GSDvが1.30を超えると、解像性が低下する場合があり、体積平均粒度分布指標と数平均粒度分布指標の比(GSDv/GSDp)が0.95を下回ると、トナー帯電性が低下し、現像機内におけるトナーの飛散、非画像部へのトナー付着によるカブリ等の画像欠陥の原因となる場合がある。
本発明のトナーにおける着色剤以外の粒度分布測定について述べる。
測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(ベックマンーコールター社製)を用い、電解液はISOTON‐II(ベックマンーコールター社製)を使用する。
測定法としては分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を0.5〜50mg加える。これを前記電解液100〜150ml中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2.0〜60μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求める。測定する粒子数は50000である。これら求めた体積平均分布,個数平均分布より、体積平均粒径を得る。粒度分布は分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積、数、それぞれに小径側から累積分布を描き、累積16%となる粒径を体積平均粒径D16v、個数平均粒径D16pと定義し、また累積84%となる粒径を体積平均粒径D84v、個数平均粒径D84pと定義し、これらを用いて体積平均粒度分布指標GSDvはD84v/D16vより求め、数平均粒度分布指標GSDpはD84p/D16pより算出した。
また、本発明のトナーは、形状係数SF1が110〜140の範囲であり、好ましくはSF1が110〜138の範囲である。これにより現像性、転写性に優れた静電荷現像用トナーが提供できる。前記形状係数SF1は、形状係数の平均値(周囲長の2乗/投影面積)であり、次の方法で算出する。スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個以上のトナーの、周囲長の2乗/投影面積(ML2/A)を計算し、平均値を求めて得たものである。
本発明のトナーの帯電量は、絶対値で20〜40μC/gの範囲であることが好ましく、20〜35μC/gの範囲であることがより好ましい。前記帯電量が20μC/gを下回ると背景汚れ(カブリ)が発生しやすくなる場合があり、40μC/gを超えると画像濃度が低下しやすくなる場合がある。
また、静電荷現像用トナーの夏場(高温高湿)における帯電量と冬場(低温低湿)における前記帯電量の比は、0.5〜1.5の範囲であることが好ましく、0.7〜1.3の範囲であることがより好ましい。前記帯電量の比が0.5〜1.5の範囲を外れると帯電性の環境依存性が強くなり、帯電の安定性に欠ける場合がある。
本発明において、分子量分布は、以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
既述のように、本発明のカラートナーは、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーを有し、それぞれのトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含み、前記(1)〜(4)の条件を満たすことを特徴とする。
一般にトナーの再現域は顔料の分散径により決まり、分散径が小さいほど再現域は拡大する。ところが再現域が広くなっても、再現性が向上するとは限らず、とりわけ肌色のような混色性を要求される低いトナーののり量領域では顕著に表れる。その理由は必ずしも明確ではないが、以下のように推定される。トナー中の着色剤分散径は着色剤の特性に依存する場合が多く、イエローはシアン、マゼンタに比較して分散が悪く、着色剤分散径の影響を受けやすいため、画像に入射した光は乱反射しやすい。そのためイエローは再現域が狭く、濃度の高い色として認識されやすくなる。それに対しシアンはこの影響を受けにくいため、その中間にあるマゼンタはイエロー、シアンに対して濃度が低い色として認識されやすい。トナーののり量が高い場合あるいは単色であれば問題ないものであっても、肌色のような混色、低のり量ではこの影響を受けやすい。
そこで本発明ではマゼンタトナーの貯蔵弾性率G1’mを他色よりも増加させることにより、より反射光を増加させ、イエロー、シアン並に認識される濃度を高くすることで、再現性を向上させた。
尚、本発明における動的粘弾性の測定には、正弦波振動法による周波数6.28rad/s、温度160℃及び180℃おける動的粘弾性から求められる値貯蔵弾性率G1’及びG2’を用いる。
前記動的粘弾性の測定には例えば、レオメトリックサイエンテフィック社性ARES測定装置が用いられる。
前記動的粘弾性測定では、通常トナーを錠剤に成形した後、25mm径のパラレルプレートにセットし、試料の厚さを20mmに調製、ノーマルフォースを0とした後に6.28rad/secの振動周波数で正弦波振動を与える。測定は、測定開始時の歪の応答誤差を無くす目的で130℃から開始し、200℃まで継続し、160℃及び180℃の際の測定算出される貯蔵弾性率G1’及びG2’を用いる。
温度の調整は、液化窒素を用いて、測定システム内の温度制御をもって行う。測定時間インターバルは30秒、測定開始後の温度調整精度は±1.0℃以下とすることが測定精度の観点から好ましい。また、測定中各測定温度に於いてひずみ量を適切に維持し、適正な測定値が得られるように適宜調整する。
一般に、トナーの動的な弾性、粘性は、動的粘弾性測定の際の周波数に依存する。周波数が高い場合、トナーを構成するバインダー樹脂成分のみならず、トナー中の色材や磁性金属微粒子などの内添剤の存在による弾性に対する寄与が高くなり、硬くなる傾向を有する。一方、周波数が低い場合、これらの寄与が低下し、結果として柔らかい挙動を示すことから、測定される貯蔵弾性率は小さくなる。
更に、トナー等の高分子材料は、通常その状態、すなわち分子鎖の運動状態から温度が上がるに従って、ガラス域、遷移域、ゴム上域、流動域と変化する。ガラス域は、ガラス転移温度(Tg)以下の温度で、高分子の主鎖の運動が凍結されている状態だが、温度が上昇し、分子の運動が大きくなるに従って、ガラス状態から徐々にやわらかくなり、最終的には、流動状態を示すようになる。
これらの性質は、前記のように測定周波数にも影響され、その大きさはトナーの構造、すなわちバインダー樹脂のみで構成される表面近傍の厚さ(体積)や該トナーの内添材の存在量・存在位置、存在状態、即ち分散状態やバインダー樹脂との親和性にも影響される。
本発明のカラートナーは、トナー粒子の作製過程においてコアシェル構造が形成されることや色材や磁性金属微粒子、あるいは、離型剤粒子のトナー粒子内部におけるそれらの存在状態の差が、定着、帯電性に影響を及ぼすことから、それらの差は、動的粘弾性の周波数を変化させた際の応答性の差として検出される。
本発明者らは、カラートナーにおけるイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーが、前記(1)〜(4)の条件を満たすことにより、オイルレス定着において優れた剥離性、良好な光沢性を維持し、定着像表面光沢性、OHP透明性といった定着特性に優れ、且つ定着画像排出の際の排出ロールとのロール当接痕のない、精細な画像品質を示すカラートナーとなることを見出した。
前記G1’mが200Paより小さい、又は、前記G1’c、G1’y、G1’kのうち少なくとも1つが90Paより小さい場合は、トナーの溶融時における曳糸性が高くなり、オイルレス剥離性が低下するばかりでなく、高温オフセット性が悪化する。
また、前記G1’mが400Paより大きい、又は、前記G1’c、G1’y、G1’kのうち少なくとも1つが200Pasよりも大きい場合、弾性が高く硬いために曳糸性はなく、HOT性やオイルレス剥離性は良好となるものの、紙等のマテリアルとの接着性、即ち定着性が低下する。
前記G1’mは200〜350Paであることが好ましく、200〜320Paであることがより好ましい。
また、前記G1’c、G1’y、G1’kは110〜200Paであることが好ましく、120〜200Paであることがより好ましい。
上述のように、本発明のカラートナーは、G1’c、G1’y、G1’kに比べてG1’mが大きい値に設定されている。このことにより、肌色等の中間色に対する再現性が向上する。
また、前記G1’c、G1’y、及びG1’kを前記G1’mで割った値、G1’c/G1’m、G1’y/G1’m、G1’k/G1’mは、それぞれ0.22〜0.96であり、マゼンタトナー、イエロートナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における貯蔵弾性率G2’m、G2’k、G2’y、及びG2’cが、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を満たすことにより、定着性、剥離性の色間差がなくなり、良好な画像面が得られる。一方、G1’c/G1’m、G1’y/G1’m、G1’k/G1’mの少なくとも1つが0.22未満或いは0.96を超える、又は、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を満たさない場合、定着性低下や剥離ムラが発生してしまう。
前記G1’c/G1’m、G1’y/G1’m、G1’k/G1’mは、0.30〜0.96であることが好ましく、0.40〜0.96であることがより好ましい。
また、離型剤の特性は、融点で大きく変化することが一般に知られているが、定着工程での該離型剤の短時間での融解を考慮すると、トナー中の固体から離型剤の融点近傍で融解状態と固体状態の共存する温度域でこれらの特性は大きく影響される。また、理論的には、融点は結晶が融解する温度であるが、これらの結晶性物質は分布を有することから、実際には融点±10℃以内に結晶、融解に共存する状態が存在する。このため、本発明では、温度85℃での動的粘弾性測定も行う。この場合の動的粘弾性測定は、温度85℃において行う。この際の複素粘度η*を測定周波数6.28、62.8rad/sで行うが、このときの複素粘度η*aは0.1〜1.0Pa・sにあることが好ましい。より好ましくは0.15〜0.8Pa・sである。
前記温度85℃での動的粘弾性は、1mPa・s未満であると、定着加熱の際に溶出した離型剤層が画像上で均一にならないばかりでなく、定着ロールで加熱・加圧された際に、該離型剤層の不均一化(膜切れ)を生じ、剥離ムラを発生させる場合がある。一方、1.0Pa・sを超えると、溶出性が低下し、剥離性が悪化するばかりでなく、定着性も悪化する場合がある。
更に、前記離型剤がポリアルキレンであり、該ポリアルキレンの動的粘弾性測定から求められる温度85℃、測定周波数6.28rad/sのときの複素粘度η*aは0.1〜1.0Pa・sであることが好ましく、前記複素粘度η*aと、動的粘弾性測定から求められる温度85℃、測定周波数62.8rad/sの際の複素粘度η*bとの比(η*a)/(η*b)は1.0〜3.5であることが好ましく、1.0〜3.5にあることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.3である。
前記η*a/η*bが1.0未満であると、定着の際の溶出性は良好となるが、離型剤層の不均一(膜切れ)が生じ、オイルレス定着の際の剥離ムラが発生する場合がある。一方、3.3を超えると、溶出性が低下し、剥離阻害を生じる場合がある。
上述の条件を満たす、本発明のカラートナーにおけるマゼンタトナー、イエロートナー、シアントナー及びブラックトナー(以下、「本発明のカラートナーにおける各トナー」という場合がある。)は、既述の本発明のトナーにおける規定、つまり短径が15〜80nmの範囲にある一次粒子の個数割合が全粒子の95%以上であり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3である着色剤を用い、形状係数SF1を110〜140とすることにより得られる。
本発明のカラートナーにおける各トナーの好ましい態様は、本発明のトナーの好ましい態様と同様である。詳しくは、本発明のカラートナーにおける各トナーの内の少なくとも1つのトナーは、本発明のトナーの好ましい態様として規定の要件を満たすことが好ましく、本発明のカラートナーにおける全トナーが、本発明のトナーの好ましい態様として規定の要件を満たすことがより好ましい。
また、本発明のカラートナーにおける各トナーに用いられる着色剤としては、既述の本発明のトナーに用いられる着色剤の他に、以下の着色剤も好ましく用いられる。
例えば、黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等が挙げられる。
黄色顔料としては、例えば、黄鉛、亜鉛黄、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、クロムイエロー、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーメネントイエローNCG等が挙げられる。
橙色顔料としては赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジRK、インダスレンブリリアントオレンジGK等があげられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ等があげられる。
青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどがあげられる。
紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等があげられる。
緑色顔料としては、酸化クロム、クロムグリーン、ピグメントグリーン、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等があげられる。
白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等があげられる。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等があげられる。
また、染料としては、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料、例えば、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等があげられる。
本発明の現像剤は、静電荷現像用カラートナーとキャリアとからなり、該静電荷現像用カラートナーとして、既述の本発明の静電荷現像用カラートナーにおけるイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーを用いることを特徴とする。
前記キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができ、芯材表面に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリアを挙げることができる。またマトリックス樹脂に磁性材料などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよい。
キャリアに使用される前記被覆樹脂及びマトリックス樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。またこれらは単独で使用しても、複数種混合して用いてもよい。
また、キャリアの電気抵抗を調整するために、導電材を被覆樹脂中あるいは被覆樹脂表面に添加してもよい。導電材料としては、金、銀、銅といった金属やカーボンブラック、更に酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、カーボンブラック等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
更に、キャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、キャリアを磁気ブラシ法に用いるためには磁性材料であることが好ましい。
前記キャリアの芯材の体積平均粒径としては、10〜500μmであることが好ましく、30〜100μmであることがより好ましい。
また、被覆樹脂の添加量は芯材に対して0.1質量%以上20質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
以下の方法でトナーを作製する。
下記の樹脂微粒子、着色剤粒子分散液、離型剤粒子分散液、無機微粒子分散液をそれぞれ調製する。次いでこれらを所定量混合攪拌しながら、これに無機金属塩の重合体を添加、イオン的に中和させ上記各粒子の凝集体を形成せしめる。所望のトナー粒径到達前に樹脂微粒子を追添加し、トナー粒径を得る。ついで、無機水酸化物で系内のpHを弱酸性から中性の範囲に調製後、当該樹脂微粒子のガラス転移温度以上に加熱し、合一融合せしめる。反応終了後、十分な洗浄・固液分離・乾燥の工程を経て所望のトナーを得る。
(結着樹脂粒子分散液の調製)
・ 油層
スチレン (和光純薬製):32質量部
nブチルアクリレート (和光純薬製):8質量部
βカルボエチルアクリレート (ローディア日華製): 1.2質量部
ドデカンチオール (和光純薬製):0.5質量部
・ 水層1
イオン交換水:17.0質量部
アニオン性界面活性剤(ローディア社製):0.50質量部
・ 水層2
イオン交換水:40質量部
アニオン性界面活性剤(ローディア社製):0.06質量部
過硫酸アンモニウム (和光純薬製):0.4質量部
前記油層成分と水層1の成分をフラスコ中に入れて攪拌混合し単量体乳化分散液とした。反応容器に上記水層2の成分を投入し、容器内を窒素で充分に置換し攪拌をしながら、オイルバスで反応系内が75℃になるまで加熱した。反応容器内に単量体乳化分散液を3時間かけて徐々に滴下し乳化重合を行った。滴下終了後さらに75℃で重合を継続し、3時間後に重合を終了させた。
得られた結着樹脂粒子は、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で樹脂微粒子の個数平均粒径D50n を測定したところ240nmであり、示差走査熱量計(島津制作所社製、DSC−50)を用いて昇温速度10℃/minで樹脂のガラス転移点を測定したところ52℃であり、分子量測定器(東ソー社製、HLC−8020)を用い、THFを溶媒として数平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ12500、であった。
これにより中心径240nm、固形分量42%、ガラス転移点52℃、Mw28000のアニオン性樹脂分散液を得た。
(着色剤分散液1の調製)
マゼンタ顔料(ECR186Y、大日精化工業製):80質量部
アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬製):8質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、次いで超音波分散機を用いて、28kHzの超音波を10分間照射し体積平均粒径が132nmの着色剤分散液1を得た。
尚、ECR186Yは、一次粒子の個数割合でその粒子の95%以上が15〜80nmの範囲にあり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3である。
(着色剤分散液2の調製)
カーボンブラック(R330、キャボット製):80質量部
アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬製):8質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、次いで超音波分散機を用いて、28kHzの超音波を10分間照射し体積平均粒径が125nmの着色剤分散液2を得た。
尚、R330は、一次粒子の個数割合でその粒子の95%以上が15〜80nmの範囲にあり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3である。
(着色剤分散液3の調製)
イエロー顔料(5GX03、クラリアント製):80質量部
アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬製):8質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、次いで超音波分散機を用いて、28kHzの超音波を20分間照射し体積平均粒径が108nmの着色剤分散液3を得た。
尚、5GX03は、一次粒子の個数割合でその粒子の95%以上が15〜80nmの範囲にあり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3である。
(着色剤分散液4の調製)
シアン顔料(ECB301、大日精化工業製):80質量部
アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬製):8質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、次いで超音波分散機を用いて、28kHzの超音波を10分間照射し体積平均粒径が120nmの着色剤分散液4を得た。
尚、ECB301は、一次粒子の個数割合でその粒子の95%以上が15〜80nmの範囲にあり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3である。
(着色剤分散液5の調製)
イエロー顔料(5GX03、クラリアント製):80質量部
アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬製):8質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、次いで超音波分散機を用いて、28kHzの超音波を5分間照射し体積平均粒径が252nmの着色剤分散液5を得た。
尚、5GX03は、一次粒子の個数割合でその粒子の15〜80nmの範囲は93%となり、かつ、長径平均が175nmとなり、更に短径と長径の比が1:3である。
(無機微粒子分散液の調製)
コロイダルシリカAとしてST−OL(日産化学社製、中心粒径40nm)を、コロイダルシリカBとしてST−OS(日産化学社製、中心粒径20nm)をそれぞれ2質量部、4質量部を適宜混合し、0.3mol/lの硝酸HNO3 15gを加え、これにポリ塩化アルミニウム0.3gを添加し、20分間常温下放置し、凝集させて無機微粒子分散液を調製した。
(離型剤分散液1の調整)
ポリアルキレンワックス(FNP92、融点92℃、日本精蝋社製):45質量部
アニオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):5質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を95℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、中心径210nm固形分量18%の離型剤分散液1を得た。
尚、FNP92の140℃におけるE型粘度計による粘度は、4.7mPasであり、85℃における測定周波数6.28rad/sの複素粘度η*は、0.1Pa・sであり、周波数62.8rad/sの際の複素粘度η*bとこれとの比(η*a)/(η*b)は、1.0であった。また、示唆熱分析における最大吸熱ピークは、92℃であり、更に85℃以下の吸熱面積の割合は、11%であった。
(離型剤分散液2の調製)
ポリアルキレンワックス(FNP0085、融点85℃、日本精蝋社製):45質量部
アニオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):5質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を100℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、中心径180nm固形分量18%の離型剤分散液2を得た。
尚、FNP0085の140℃におけるE型粘度計による粘度は、4.3mPaであり、85℃における測定周波数6.28rad/sの複素粘度η*は、0.1Pa・sであり、周波数62.8rad/sの際の複素粘度η*bとこれとの比(η*a)/(η*b)は、2.8であった。また、示唆熱分析における最大吸熱ピークは、85℃であり、更に85℃以下の吸熱面積の割合は、10%であった。
(離型剤分散液3の調製)
ポリアルキレンワックス(FNP0100、融点100℃、日本精蝋社製):45質量部
アニオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):5質量部
イオン交換水:200質量部
上記成分を110℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、中心径220nm固形分量18%の離型剤分散液3を得た。
尚、FNP0100の140℃におけるE型粘度計による粘度は、3.8mPasであり、85℃における測定周波数6.28rad/sの複素粘度η*は、1.0Pa・sであり、周波数62.8rad/sの際の複素粘度η*bとこれとの比(η*a)/(η*b)は、3.5であった。また、示唆熱分析における最大吸熱ピークは、100℃であり、更に85℃以下の吸熱面積の割合は、5%であった。
(離型剤分散液4の調製)
ポリアルキレン(FT100、融点98℃、日本精蝋社製):45質量部
カチオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):5質量部
イオン交換水:100質量部
上記成分を115℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、中心径280nm固形分量18%の離型剤分散液4を得た。
尚、FT100の140℃におけるE型粘度計による粘度は、6.5mPasであり、85℃における測定周波数6.28rad/sの複素粘度η*は、0.7Pa・sであり、周波数62.8rad/sの際の複素粘度η*bとこれとの比(η*a)/(η*b)は、2.3であった。また、示唆熱分析における最大吸熱ピークは、98℃であり、更に85℃以下の吸熱面積の割合は、13%であった。
(トナー1の作製)
結着樹脂分散液:70質量部
着色剤分散液1:14質量部
コロイダルシリカA(ST−OL)/コロイダルシリカB(ST−OS)の予備凝集物:13.0質量部
離型剤分散液1:22質量部
ポリ塩化アルミニウム:0.14質量部
上記成分を丸型ステンレス製フラスコ中において、ウルトラタラックスT50で十分に混合・分散した。次いで、これにポリ塩化アルミニウム0.32質量部を加え、ウルトラタラックスで分散操作を継続した。加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら47℃まで加熱した。47℃で60分保持した後、ここに結着樹脂分散液を緩やかに30質量部を追加した。
その後、0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0にした後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら96℃まで加熱し、3.5時間保持した。反応終了後、冷却し、濾過、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を施した。これを更に40℃のイオン交換水3Lに再分散し、15分300rpmで攪拌・洗浄した。
これを更に5回繰り返し、濾液のpHが7.01、電気伝導度9.7μS/cm、表面張力が71.2Nmとなったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo5Aろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続し、トナー1を作製した。
このときの粒径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均径D50は5.7ミクロン、粒度分布係数GSDは1.20であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は134でポテト状であることが観察された。
トナー1の透過型電子顕微鏡観察をおこなったところ、トナー中に存在する離型剤の形状は、棒状と塊状が存在し、塊状の面積比率は、28%であった。更に、離型剤の平均径は、620nmであった。また、シェル層(被覆層)の存在が観察され、その厚さは、0.3μであった。
また、X線光電子分光分析によって、該トナーの表面離型剤量を測定したところ、29atm%であった。
更に、周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、260Paであった。
(トナー2の作製)
トナー1の作製において、結着樹脂分散液の添加量を71質量部に変更し、着色剤分散液1の14質量部添加を着色剤分散液2の13質量部添加に変更し、47℃で60分保持した後での結着樹脂分散液の添加量を30.4質量部に変更した以外、トナー1の作製と同様にして、トナー2を作製した。
トナー2の粒径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均径D50は5.6ミクロン、粒度分布係数GSDは1.21であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は131でポテト状であることが観察された。
トナー2の透過型電子顕微鏡観察をおこなったところ、トナー中に存在する離型剤の形状は、棒状と塊状が存在し、塊状の面積比率は、28%であった。更に、離型剤の平均径は、530nmであった。また、シェル層(被覆層)の存在が観察され、その厚さは、0.3μであった。
また、X線光電子分光分析によって、該トナーの表面離型剤量を測定したところ、19atm%であった。
更に、周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’kは、190Paであった。
(トナー3の作製)
トナー1の作製において、結着樹脂分散液の添加量を72質量部に変更し、着色剤分散液1の14質量部添加を着色剤分散液3の11質量部添加に変更し、47℃で60分保持した後での結着樹脂分散液の添加量を30.7質量部に変更した以外、トナー1の作製と同様にして、トナー3を作製した。
トナー3の粒径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均径D50は5.6ミクロン、粒度分布係数GSDは1.21であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は133.4でポテト状であることが観察された。
トナー3の透過型電子顕微鏡観察をおこなったところ、トナー中に存在する離型剤の形状は、棒状と塊状が存在し、塊状の面積比率は、28%であった。更に、離型剤の平均径は、480nmであった。また、シェル層(被覆層)の存在が観察され、その厚さは、0.3μであった。
また、X線光電子分光分析によって、該トナーの表面離型剤量を測定したところ、23atm%であった。
更に、周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’yは、175Paであった。
(トナー4の作製)
トナー1の作製において、結着樹脂分散液の添加量を73質量部に変更し、着色剤分散液1の14質量部添加を着色剤分散液4の9質量部添加に変更し、47℃で60分保持した後での結着樹脂分散液の添加量を31質量部に変更した以外、トナー1の作製と同様にして、トナー4を作製した。
トナー4の粒径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均径D50は5.6ミクロン、粒度分布係数GSDは1.21であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は131でポテト状であることが観察された。
トナー4の透過型電子顕微鏡観察をおこなったところ、トナー中に存在する離型剤の形状は、棒状と塊状が存在し、塊状の面積比率は、28%であった。更に、離型剤の平均径は、700nmであった。また、シェル層(被覆層)の存在が観察され、その厚さは、0.3μであった。
また、X線光電子分光分析によって、該トナーの表面離型剤量を測定したところ、21atm%であった。
更に、周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’cは、170Paであった。
(トナー5の作製)
トナー1の作製において、結着樹脂分散液の添加量を73質量部に変更し、着色剤分散液1の14質量部添加を着色剤分散液2の5質量部添加に変更し、離型剤分散液1の添加量を25質量部に変更し、更にポリ塩化アルミニウムの添加量を0.41質量部に変更して、47℃で60分保持した後での結着樹脂分散液の添加量を31質量部に変更した以外、トナー1の作製と同様にして、トナー5を作製した。
トナー5の粒径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均径D50は5.4ミクロン、粒度分布係数GSDは1.2であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は128でポテト状であることが観察された。
トナー5の透過型電子顕微鏡観察をおこなったところ、トナー中に存在する離型剤の形状は、棒状と塊状が存在し、塊状の面積比率は、28%であった。更に、離型剤の平均径は、240nmであった。また、シェル層(被覆層)の存在が観察され、その厚さは、0.3μであった。
また、X線光電子分光分析によって、該トナーの表面離型剤量を測定したところ、11atm%であった。
更に、周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’kは、200Paであった。
(トナーの作製)
トナー1の作製において、結着樹脂分散液の添加量を95質量部に変更し、着色剤分散液1の14質量部添加を着色剤分散液5の21質量部添加に変更し、47℃で60分保持した後での結着樹脂分散液の添加をおこなわなかったこと以外、トナー1の作製と同様にして、トナーを作製した。
トナーの粒径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均径D50は5.4ミクロン、粒度分布係数GSDは1.21であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は129でポテト状であることが観察された。
トナーの透過型電子顕微鏡観察をおこなったところ、トナー中に存在する離型剤の形状は、棒状と塊状が存在し、塊状の面積比率は、26%であった。更に、離型剤の平均径は、980nmであった。また、シェル層(被覆層)の存在は確認できなかった。
また、X線光電子分光分析によって、該トナーの表面離型剤量を測定したところ、33atm%であった。
更に、周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’yは、360Paであった。
(トナーの作製)
トナー1の作製において、結着樹脂分散液の添加量を64質量部に変更し、離型剤分散液1の22質量部添加を離型剤分散液2の42質量部添加に変更し、47℃で60分保持した後での結着樹脂分散液の添加を28質量部に変更したこと以外、トナー1の作製と同様にして、トナーを作製した。
トナーの粒径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均径D50は5.4ミクロン、粒度分布係数GSDは1.21であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は142でポテト状であることが観察された。
トナーの透過型電子顕微鏡観察をおこなったところ、トナー中に存在する離型剤の形状は、棒状と塊状が存在し、塊状の面積比率は、31%であった。更に、離型剤の平均径は、1700nmであった。また、シェル層(被覆層)の存在が観察され、その厚さは、0.08μであった。
また、X線光電子分光分析によって、該トナーの表面離型剤量を測定したところ、35atm%であった。
更に、周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、180Paであった。
60gの作製したトナー1〜それぞれに対し、疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)を0.2g添加してサンプルミルにてブレンドした後、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去した。次に、このトナー5部と、メタアクリレート樹脂(総研化学社製:重量平均分子量80000)を1%コートした体積平均粒径50μmのフェライトキャリア100部とをVブレンダーを用いて攪拌・混合した後に177μm網目のシーブで篩うことで現像剤1〜を得た。
<実施例1>
トナー1〜4の定着性を富士ゼロックス社製:Docu Centre Color400改造機を用いて、OHPシート(富士ゼロックス社製:V507)上に、各トナーの載り量が3.0g/m2に調整して画だしして、トナー1〜4からなる画像を得た後、外部定着器を用い、Nip6.5mm下、定着速度定着速度100mm/secにて定着した。
定着後の外部定着器と定着画像の剥離性は良好で、何ら抵抗無くはく離していることが確認され、全くオフセットも発生しなかった。また、定着画像を2つに折り曲げ再度引き伸ばした際の画像欠損も観察されなかった。更に、これらの定着画像の表面光沢性も良好であり、OHPシートの透過性も優れ、濁りのない透過像が確認された。
また、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率は、G2’y=152Pa、G2’m=200Pa、G2’c=150Pa、及びG2’k=160Paで、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を満足する。
更に、人物像を富士ゼロックス社製J紙上に複写し、その肌色の再現性を目視で評価した。得られた画像は問題なく肌色を再現した。
<実施例2>
実施例1において、トナー2をトナー5に代えたこと以外、実施例1と同様にして、画像を得て、定着した。
定着後の外部定着器と定着画像の剥離性は良好で、何ら抵抗無くはく離していることが確認され、全くオフセットも発生しなかった。また、定着画像を2つに折り曲げ再度引き伸ばした際の画像欠損も観察されなかった。更に、これらの定着画像の表面光沢性も良好であり、OHPシートの透過性も優れ、濁りのない透過像が確認された。
また、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率は、G2’y=152Pa、G2’m=200Pa、G2’c=150Pa、及びG2’k=190Paで、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を満足する。
更に、人物像を富士ゼロックス社製J紙上に複写し、その肌色の再現性を目視で評価した。得られた画像は問題なく肌色を再現した。
<比較例1>
実施例1において、トナー3をトナーに代えたこと以外、実施例1と同様にして、画像を得て、定着した。
定着後の外部定着器と定着画像の剥離性は不良で、排出の際に、ロールからの剥離不良に起因する画像光沢ムラが発生した。また、排出の際のピンチロール等の当接痕が観察された。更に、これらの定着画像の表面光沢性は高かったが、OHPシート上にもロール当接痕が視認され、画像品質は低いものであった。
また、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率が、G2’y=180Pa、G2’m=200Pa、G2’c=150Pa、及びG2’k=160Paで、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係は満足されていない。
更に、人物像を富士ゼロックス社製J紙上に複写し、その肌色の再現性を目視で評価した。得られた肌色画像は黄色がかったものであった。
<比較例2>
実施例1において、トナー1をトナーに代えたこと以外、実施例1と同様にして、画像を得て、定着した。
定着後の外部定着器と定着画像の剥離性は不良で、排出の際に、ロールからの剥離不良に起因する画像光沢ムラが発生した。また、排出の際のピンチロール等の当接痕が観察された。更に、これらの定着画像の表面光沢性は高かったが、OHPシート上にもロール当接痕が視認され、画像品質は低いものであった。
また、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率が、G2’y=152Pa、G2’m=158Pa、G2’c=150Pa、及びG2’k=160Paで、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係は満足されていない。
更に、人物像を富士ゼロックス社製J紙上に複写し、その肌色の再現性を目視で評価した。得られた肌色画像は黄色がかったものであった。
上述の結果より、下記(1)〜(4)の条件を満たすイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーを用いることにより、定着後の外部定着器と定着画像の剥離性は良好で、何ら抵抗無くはく離していることが確認され、全くオフセットも発生しなかった。また、定着画像を2つに折り曲げ再度引き伸ばした際の画像欠損も観察されなかった。更に、これらの定着画像の表面光沢性も良好であり、OHPシートの透過性も優れ、濁りのない透過像がえられることがわかる。また、肌色の再現性も優れたものである。
(1)前記マゼンタトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、200〜400Pa(2000〜4000dyn/cm2)である。
(2)イエロートナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’y、G1’c及びG1’kは、90〜200Pa(900〜2000dyn/cm2)である。
(3)(G1’c/G1’m)、(G1’y/G1’m)及び(G1’k/G1’m)は、それぞれ0.22〜0.96の範囲にある。
(4)イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における貯蔵弾性率G2’y、G2’m、G2’c及びG2’kは、、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を有する。

Claims (7)

  1. イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーを有し、それぞれのトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含む静電荷現像用カラートナーであって、下記(1)〜(4)の条件を満たすことを特徴とする静電荷現像用カラートナー。
    (1)前記マゼンタトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、200〜400Pa(2000〜4000dyn/cm2)である。
    (2)イエロートナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’y、G1’c及びG1’kは、90〜200Pa(900〜2000dyn/cm2)である。
    (3)(G1’c/G1’m)、(G1’y/G1’m)及び(G1’k/G1’m)は、それぞれ0.22〜0.96の範囲にある。
    (4)イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G2’y、G2’m、G2’c及びG2’kは、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を有する。
  2. 前記イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの内の少なくとも1つのトナーは、前記離型剤がポリアルキレンであり、該ポリアルキレンの動的粘弾性測定から求められる温度85℃、測定周波数6.28rad/sのときの複素粘度η*aが0.1〜1.0Pa・sであり、かつ、前記複素粘度η*aと、動的粘弾性測定から求められる温度85℃、測定周波数62.8rad/sの際の複素粘度η*bとの比(η*a)/(η*b)が1.0〜3.5であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用カラートナー。
  3. 前記ポリアルキレンの示差熱分析より求められる吸熱ピークの極大値は、85〜95℃であり、かつ、前記ポリアルキレンの吸熱ピークの面積より求めた85℃以下の成分の全吸熱面積に対する比率が5〜15%であり、更に、前記吸熱極大値のピークの高さから求められるトナー中のポリアルキレン量が6〜9質量%であることを特徴とする請求項2に記載の静電荷現像用カラートナー。
  4. 前記イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの内の少なくとも1つのトナーは、被覆層が存在し、その厚さが0.1〜0.3μmであって、かつXPSから求められる表面に存在するポリアルキレンの量が11〜30atm%であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の静電荷現像用カラートナー。
  5. 前記イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの内の少なくとも1つのトナーは、形状係数SF1が110〜140であり、前記着色剤が、短径が15〜80nmの範囲にある一次粒子の個数割合が全粒子の95%以上であり、かつ、長径が150nm以下であり、更に短径と長径の比が1:1〜1:3であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の静電荷現像用カラートナー
  6. イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーを有する静電荷現像用カラートナーと、キャリアとからなる現像剤であって、前記静電荷現像用カラートナーにおけるそれぞれのトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含み、下記(1)〜(4)の条件を満たすことを特徴とする現像剤
    (1)前記マゼンタトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’mは、200〜400Pa(2000〜4000dyn/cm 2 )である。
    (2)イエロートナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度160℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G1’y、G1’c及びG1’kは、90〜200Pa(900〜2000dyn/cm 2 )である。
    (3)(G1’c/G1’m)、(G1’y/G1’m)及び(G1’k/G1’m)は、それぞれ0.22〜0.96の範囲にある。
    (4)イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの周波数6.28rad/s、温度180℃における動的粘弾性測定から求められる貯蔵弾性率G2’y、G2’m、G2’c及びG2’kは、G2’m>G2’k>G2’y≧G2’cの関係を有する。
  7. 請求項1〜の何れか1項に記載の静電荷現像用カラートナーの内のイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの内の少なくとも1つの静電荷現像用トナーの製造方法であって、
    結着樹脂の粒子を分散した結着樹脂粒子分散液と、着色剤の粒子を分散した着色剤粒子分散液と、離型剤の粒子を分散した離型剤分散液を混合し、これに少なくとも1種の金属塩の重合体を添加して、結着樹脂粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子を含む凝集粒子を分散した凝集粒子分散液を形成する凝集工程と、該凝集粒子分散液を前記結着樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱して融合・合一する融合工程を含むことを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法。
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