JP4352551B2 - 車両用エアバッグシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に装備したエアバッグシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば自動車用エアバッグシステムにおいては、特開平10−264751号公報にて示されるように、乗員の着座位置に応じて、エアバッグの作動の可否判定を行って、当該エアバッグの作動不可との判定のときエアバッグの作動を禁止するようにしたものがある。具体的には、このエアバッグシステムでは、乗員がシートの前側部に着座していることが、シートの着座部内に配設した感圧センサにより検知されたとき、当該自動車の衝突の激しさ如何にかかわらず、エアバッグの作動が禁止されるようになっている。
【0003】
これにより、当該自動車の低速衝突のような軽微な衝突においては、エアバッグの作動を上述のごとく禁止することで、エアバッグに近接して着座している乗員をエアバッグによる加害から救う効果が期待され得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記エアバッグシステムにおいて、当該自動車が高速衝突のような激しい衝突では、乗員がエアバッグに近接して着座している状態でも、エアバッグの作動を禁止するよりもエアバッグを作動させる方が、乗員に対するエアバッグによる加害が低減できる場合がある。
【0005】
しかし、上記エアバッグシステムでは、乗員がエアバッグに近接して着座している場合には、当該自動車の衝突の激しさ如何にかかわらず、エアバッグの作動を禁止するものであるため、当該自動車が高速衝突のような激しい衝突において、エアバッグを作動させたいのに、当該エアバッグの作動が禁止されてしまう。従って、高速衝突においてエアバッグを作動させた場合よりも、乗員に対するエアバッグによる加害が増加してしまう事態が生ずる。これでは、エアバッグの作動の最適制御の観点から妥当でない。
【0006】
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、エアバッグの作動或いは非作動の制御を、車両の衝突の激しさに応じたエアバッグと着座乗員との距離に基づき適正化するようにしたエアバッグシステムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決にあたり、請求項1、2に記載の発明に係る車両用エアバッグシステムは、
車両の車室内前壁(10)に座席の前方に位置するように設けられたエアバッグ(50)を有するエアバッグ装置(AB)と、
車両の加速度を検出する加速度センサ(60)と、
乗員の座席に対する着座位置を検出する位置センサ(70、80、70A)と、 加速度センサの検出出力に基づき車両の衝突の激しさを算出する激しさ算出手段(101)と、
算出された衝突の激しさに応じて、エアバッグの作動及び非作動の間の境界を、予め定めた複数の境界線のうちの1つの境界線に設定する設定手段(121、122、171−1乃至171−n)と、
検出された乗員の座席に対する着座位置と設定された境界線とを比較して乗員の前記エアバッグに対する距離を判定す距離判定手段(102、103、130、140、180−1乃至180−n、190−1乃至190−n)と、
衝突の激しさと判定距離に応じてエアバッグ装置によるエアバッグの作動を制御する制御手段(150、160)とを備え、制御手段は、距離判定手段による距離の設定された境界線を越えたとの判定に基づきエアバッグを非作動にするように制御することを特徴とする。
【0008】
これにより、エアバッグの作動の制御を、車両の衝突の激しさに応じたエアバッグと着座乗員との距離に基づき適正化することができる。
【0011】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1乃至図3は本発明が自動車用エアバッグシステムに適用された例を示している。当該エアバッグシステムは、当該自動車の助手席に適用されるもので、このエアバッグシステムは、エアバッグ装置ABと、制御回路Eとにより構成されている。
【0013】
エアバッグ装置ABは、当該自動車の車室内のインストルメントパネル10のうち助手席20の前方上側部分11に配設されており、このエアバッグ装置ABは、起動装置40と、この起動装置40の起動により展開される助手席用エアバッグ50とにより構成されている。なお、エアバッグ50は、当該自動車の助手席20の着座部21における着座乗員を、当該自動車の障害物との衝突から保護する。なお、起動装置40は、制御回路Eの出力に応じて起動或いはその禁止がなされる。
【0014】
制御回路Eは、加速度センサ60(以下、Gセンサ60という)を備えており、このGセンサ60は、図2にて示すごとく、当該自動車の前側ボンネット30内前部中央に装着されている。これにより、このGセンサ60は、当該自動車の障害物との衝突時に生ずる加速度を検出し加速度検出信号を発生する。
【0015】
また、制御回路Eは、両位置センサ70、80を備えている。両位置センサ70、80は、当該自動車のフロントウインドシールド40の上縁近傍にて当該自動車の上壁内面に装着されている。両位置センサ70、80は、共に、光ビーム方式を採用した光学センサであって、位置センサ70は、位置センサ80の下側に位置しており、当該各位置センサ70、80は、その入出射面71、81にて、通常の前後方向位置にあるときの補助席20に着座した乗員Mの大腿部Maに対向するようになっている。
【0016】
しかして、位置センサ70は、その入出射面71からビーム光を着座乗員Mの身体の一部に向けて出射し、当該身体の一部からの反射ビーム光を入出射面71から入射されて検出し受光信号を発生する。また、位置センサ80は、その入出射面81からビーム光を着座乗員Mの身体の一部に向けて出射し、当該身体の一部からの反射ビーム光を入出射面81から入射されて検出し受光信号を発生する。
【0017】
また、制御回路Eは、Gセンサ60及び両位置センサ70、80と起動装置40との間に接続した制御回路90を備えており、この制御回路90は、インストルメントパネル10の下方にて当該自動車の底壁に装着されている。
【0018】
当該制御回路90は、マイクロコンピュータ(以下、マイクロコンピュータ90という)からなるもので、このマイクロコンピュータ90は、図3にて示すフローチャートに従い、コンピュータプログラムを実行し、この実行中において、当該自動車の衝突判定やエアバッグ50の作動、非作動の処理をする。なお、上記コンピュータプログラムはマイクロコンピュータ90のROMに予め記憶されている。
【0019】
以上のように構成した本第1実施形態において、当該自動車が走行状態にあるものとする。そして、マイクロコンピュータ90が図3のフローチャートに従いコンピュータプログラムの実行を開始すると、ステップ100において、Gセンサ60からの加速度検出信号が出力Xとしてマイクロコンピュータ90に読み込まれる。同様に、位置センサ70からの受光信号が出力Yとして読み込まれるとともに、位置センサ80からの受光信号が出力Zとして読み込まれる。
【0020】
ついで、ステップ101において、当該自動車の衝突の激しさSがGセンサ60の出力Xに基づき演算され、次のステップ102において、両位置センサ70、80の各検出出力に基づき鉛直方向距離L70z、L80zが次のようにして演算される。この演算は次のことを根拠に行うものである。
【0021】
即ち、通常、乗員Mが助手席20に着座している場合、この乗員の身体の前面は、図2にて示すごとく階段状になっている。ここで、乗員Mの大腿部Ma上面は当該自動車の床面に並行となっている。そこで、乗員Mの膝部Ma上端を通る水平面aと位置センサ80の入出射面81の中心を通る水平面bとの間の鉛直方向長さを基準長さLrzとする。また、乗員Mの足首を通る水平面cと水平面bとの間の鉛直方向長さを基準長さLfzとする。なお、上記各水平面及び鉛直方向長さは当該自動車の路面が水平であることを前提とする。
【0022】
また、位置センサ80のビーム光がその出射後乗員Mの身体の一部により反射されて受光されるまでの時間に基づき位置センサ80の入出射面81と上記身体の一部との間の距離を演算しこの距離を上記鉛直方向距離L80zに換算する。さらに、位置センサ70のビーム光がその出射後乗員Mの身体の一部により反射されて受光されるまでの時間に基づき位置センサ70の入出射面71と上記身体の一部との間の距離を演算しこの距離を上記鉛直方向距離L70zに換算する。そして、これら鉛直方向距離L80z、L70z及び基準長さLrz、Lfzを用いれば、乗員Mの着座位置がどのようになっているかを知ることができ、後述するステップ130、140での判定に利用できる。このような観点からステップ102における処理がなされる。
【0023】
その後、ステップ110において、衝突の激しさSが所定の閾値βと比較判定される。ここで、S≧βのときには、ステップ110における判定がYESとなり、ステップ120において衝突の激しさ或いはシビアリティSが所定の閾値αと比較判定される。但し、本第1実施形態では、各閾値α、βは、α>βを満たす値としてそれぞれ予め設定されている。なお、S<βのときは、ステップ110におけるNOとの判定に基づきコンピュータプログラムはステップ100に戻る。
【0024】
しかして、S<αのときには、ステップ120における判定がNOとなり、次のステップ121において、エアバッグ50の作動及び非作動の間の境界が境界線A1(図2参照)と設定される。一方、S≧αのときには、ステップ120におけるYESとの判定のもと、ステップ122においてエアバッグ50の作動及び非作動の間の境界が境界線A2(図2参照)に設定される。
【0025】
ここで、境界線A1は、衝突の激しさが低い場合の境界を表し、境界線A2は、衝突の激しさが高い場合の境界を表す。従って、激しさSの低い場合のエアバッグ50の非作動域は図2にて符号B1により特定される領域となり、激しさSの高い場合のエアバッグ50の非作動域は図2にて符号B2により特定される領域となる。また、激しさSの低い場合のエアバッグ50の作動域は図2にて符号C1により特定される領域となり、激しさSの高い場合のエアバッグ50の作動域は図2にて符号C2により特定される領域となる。
【0026】
また、衝突の激しさSの高低を考慮して、境界線A2は境界線A1よりもインストルメントパネル10に近い側に設定されている。また、境界線A1は着座乗員Mの膝部の中心を通る左右方向鉛直面内にあり、境界線A2は、着座乗員Mの足の最上部を通る左右方向鉛直面内にある。
【0027】
上述のように、ステップ121において境界線A1が設定されると、ステップ130において乗員Mが境界線A1を越えているか否かが判定される。現段階において、各鉛直方向距離L70z、L80zが所定距離(Lrz+ΔL)よりも短ければ、乗員Mの補助席20に対する着座状態がインストルメントパネル10に近過ぎているために、着座乗員Mが境界線A1を越えているとして、ステップ130における判定がYESとなる。なお、ΔLは、衝突の激しさSが低い場合においてエアバッグ50の作動・非作動の境界を定めるに要する外乱を考慮した正の値である。
【0028】
上記ステップ130でのYESとの判定に伴い、ステップ150において、エアバッグ装置ABの非作動処理がなされる。このため、エアバッグ装置ABにおいては、起動装置40が起動せずエアバッグ50の作動が禁止される。その結果、衝突の激しさSが低い場合において、乗員Mが上述のように境界線A1を越えて着座しているために、当該乗員Mがエアバッグ50の作動により加害されることがない。
【0029】
一方、乗員Mが補助席20に深く着座しているために、各鉛直方向距離L70z、L80zが所定距離(Lrz+ΔL)よりも長ければ、着座乗員Mが境界線A1を越えていないとして、ステップ130における判定がNOとなる。これに伴い、ステップ160において、エアバッグ装置ABの作動処理がなされる。このため、エアバッグ装置ABにおいては、起動装置40が起動してエアバッグ50を作動させる。その結果、衝突の激しさSが低い場合において、乗員Mが上述のように境界線A1を越えないように着座しているときには当該乗員Mがエアバッグ50の作動により加害されることがなく保護される。
【0030】
また、上述のように、ステップ122において境界線A2が設定されると、次のステップ140において着座乗員Mが境界線A2を越えているか否かが判定される。現段階において、各鉛直方向距離L70z、L80zが所定距離(Lfz+ΔL)よりも短ければ、乗員Mの補助席20に対する着座状態がインストルメントパネル10に近過ぎているために、着座乗員Mが境界線A2を越えているとして、ステップ140における判定がYESとなる。
【0031】
これに伴い、ステップ150において、エアバッグ装置ABの非作動処理がなされる。このため、エアバッグ装置ABにおいては、起動装置40が起動せずエアバッグ50が作動しない。その結果、衝突の激しさSが高い場合において、乗員Mが上述のように境界線A2を越えて着座しているために、当該乗員Mがエアバッグ50の作動により加害されることがない。
【0032】
一方、乗員Mが補助席20に深く着座しているために、各鉛直方向距離L70z、L80zが所定距離(Lfz+ΔL)よりも長ければ、着座乗員Mが境界線A2を越えていないとして、ステップ140における判定がNOとなる。これに伴い、ステップ160において、エアバッグ装置ABの作動処理がなされる。このため、エアバッグ装置ABにおいては、起動装置40が起動してエアバッグ50を作動させる。その結果、衝突の激しさSが高い場合において、乗員Mが上述のように境界線A2を越えないように着座しているときには当該乗員Mがエアバッグ50の作動により加害されることがなく保護される。
【0033】
このように、着座乗員Mの前後方向の着座位置に応じて衝突の激しさSに適したエアバッグ50の作動・非作動の境界を設定することで、乗員Mに対するエアバッグ50による加害性より一層低減しつつ当該乗員を的確に保護できる。この場合、できる限りエアバッグ50の作動禁止領域を狭くし作動領域を広くするように境界線A2は境界線A1よりもインストルメントパネル10寄りに設定してあるから、できる限りエアバッグ50の作動禁止領域を狭くし作動領域を広くすることができる。従って、衝撃Sが高い場合には、エアバッグ50の作動及び非作動を乗員Mの着座位置に応じてより一層的確に実現でき、その結果、乗員保護の的確性がより一層向上する。
【0034】
また、上述のごとく、位置センサ70、80の双方の出力を利用するのでステップ130、140での判定精度を高めることができ、その結果、エアバッグの作動・非作動の精度を高めることができる。
【0035】
なお、上記第1実施形態では、両位置センサ70、80を採用した例について説明したが、この位置センサの数は適宜変更して実施してもよい。また、位置センサは光ビーム方式のものに限ることなく超音波センサや赤外線センサ等の各種の測距可能なセンサであればよい。
【0036】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態につき図4及び図5を参照して説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態にて述べた位置センサ70が、図4にて示すごとく、上記第1実施形態とは異なり、インストルメントパネル10のうち着座乗員Mの胸部前方部に装着されている。このため、位置センサ70は、その入出射面71からビーム光を着座乗員Mの胸部に向けて出射し、この胸部により反射されるビーム光を入出射面71から入射されて検出し受光信号を発生する。なお、上記第1実施形態にて述べた位置センサ80は本第2実施形態では廃止されている。
【0037】
また、本第2実施形態では、上記第1実施形態にて述べたマイクロコンピュータ90は、図3のフローチャートに代えて、図5にて示すフローチャートに従いコンピュータプログラムを実行する。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
【0038】
このように構成した本第2実施形態において、当該自動車の走行状態にてマイクロコンピュータ90が図5のフローチャートに従い実行を開始すると、ステップ100aにおいて、Gセンサ60からの加速度検出信号が出力Xとして読み込まれるとともに、位置センサ70からの受光信号が出力Yとして読み込まれる。
【0039】
ついで、上記第1実施形態と同様に、ステップ101にて当該自動車の衝突の激しさSがGセンサ60の出力Xに基づき演算される。その後、ステップ103において、位置センサ70の検出出力に基づき水平方向距離Rが次のようにして演算される。即ち、位置センサ70のビーム光がその出射後乗員Mの身体の一部により反射されて受光されるまでの時間に基づき位置センサ70の入出射面71と上記身体の一部との間の距離が水平方向距離Rとして演算される。
【0040】
この演算後、ステップ170において、衝突の激しさSのランクが次のようにして判定される。ここで、当該ランクは、ランク1からランクnまで多段階に予め設定されており、ランク1乃至ランクnは激しさS1乃至Snにそれぞれ対応する。なお、nが大きい程、衝突の激しさの度合いは高い。
【0041】
しかして、ステップ170において激しさSが激しさS1乃至Snと比較判定されると、S≦S1、S1<S≦S2、・・・、或いはSn−1<S≦Snのとき、激しさSは、ランク1、ランク2、・・・、或いはランクnと判定され、ステップ171−1、ステップ171−2、・・・、或いはステップ171−nで、エアバッグ50の作動・非作動の境界が境界線E1、E2、・・・、或いはEnと設定される。これに伴い、ランク1の場合のエアバッグ50の作動域G1及び非作動域F1、ランク2の場合のエアバッグ50の作動域G2及び非作動域F2、・・・、並びにランクnの場合のエアバッグ50の作動域Gn及び非作動域Fnは、それぞれ、境界線E1、E2、・・・、並びにEnを基準に設定される(図4参照)。
【0042】
ここで、境界線E1、E2、・・・、或いはEnは、水平方向基準距離R1、R2、・・・、或いはRnに対応して設定されている。また、水平方向基準距離R1、R2、・・・、Rnは、インストルメントパネル10の上面の車室内側端部を通る左右方向鉛直面dから当該自動車の後方への距離であり、R1>R2、・・・、Rn−1>Rnである。
【0043】
しかして、ステップ171−1で境界線E1と設定されると、ステップ180−1において、水平方向距離Rが水平方向基準距離R1と比較判定される。ここで、R≦R1であれば、ステップ180−1における判定はYESとなり、上記第1実施形態にて述べたと同様にステップ150にてエアバッグ装置ABの非作動処理がなされ、エアバッグ50の作動が禁止される。一方、ステップ180−1における判定がNOとなるときには上記第1実施形態と同様にエアバッグ装置ABの作動処理がなされ、エアバッグ50が作動する。
【0044】
また、ステップ171−2で境界線E2と設定されると、ステップ180−2において、水平方向距離Rが水平方向基準距離R2と比較判定される。ここで、R≦R2であれば、ステップ180−2における判定はYESとなり、上述と同様にステップ150にてエアバッグ装置ABの非作動処理がなされ、エアバッグ50の作動が禁止される。一方、ステップ180−2における判定がNOとなるときには上述と同様にエアバッグ装置ABの作動処理がなされ、エアバッグ50が作動する。同様にしてステップ180−3、・・・、或いは180−nの処理がなされる。
【0045】
また、ステップステップ171−nで境界線Enと設定されると、ステップ180−nにおいて、水平方向距離Rが水平方向基準距離Rnと比較判定される。ここで、R≦Rnであれば、ステップ180−nにおける判定はYESとなり、上述と同様にステップ150にてエアバッグ装置ABの非作動処理がなされ、エアバッグ50の作動が禁止される。一方、ステップ180−nにおける判定がNOとなるときには上述と同様にエアバッグ装置ABの作動処理がなされ、エアバッグ50が作動する。
【0046】
以上説明したように、衝突の激しさSをn段階に分けてこれら各段階に応じて着座乗員Mの前後方向の着座位置に応じたエアバッグ50の作動・非作動の境界を設定することで、乗員Mに対するエアバッグ50による加害性より一層きめ細かに低減しつつ当該乗員を的確に保護できる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態につき図6及び図7を参照して説明する。この第3実施形態では、感圧センサ70Aが、上記第2実施形態にて述べた位置センサ70に代えて、採用されている。この感圧センサ70Aは、図6にて示すごとく、助手席20の着座部21内にその着座面に並行に設けられた面形状のものであって、当該感圧センサ70Aは、着座乗員Mの着座部21の着座面に対する着座領域を検出して検出信号を発生する。
【0047】
また、本第3実施形態では、上記第2実施形態にて述べたマイクロコンピュータ90は、図5のフローチャートに代えて、図7にて示すフローチャートに従いコンピュータプログラムを実行する。その他の構成は上記第2実施形態と同様である。
【0048】
このように構成した本第3実施形態において、当該自動車の走行状態にてマイクロコンピュータ90が図7のフローチャートに従い実行を開始すると、ステップ100bにおいて、Gセンサ60からの加速度検出信号が出力Xとして読み込まれるとともに、感圧センサ70からの検出信号が出力yとして読み込まれる。
【0049】
ついで、上記第2実施形態と同様に、ステップ101にて当該自動車の衝突の激しさSがGセンサ60の出力Xに基づき演算され、ステップ170において、衝突の激しさSのランクが、当該激しさSを激しさS1乃至Snと比較することで判定される。この判定に伴い、上記第2実施形態と同様に、ステップ171−1、ステップ171−2、・・・、或いはステップ171−nで、エアバッグ50の作動・非作動の境界が境界線E1、E2、・・・、或いはEnと設定されると、次のステップ172−1、ステップ172−2、・・・、或いはステップ172−nにおいて、乗員Mの着座位置が次のようにして演算される。
【0050】
即ち、着座乗員Mの着座部21に対する前後方向位置が、感圧センサ70Aの検出出力の面分布値に基づき、当該感圧センサ70Aの図6にて図示左端を基準に演算される。その後、ステップ190−1、ステップ190−2、・・・、或いはステップ190−nにおいて、着座乗員Mが境界線E1、E2、・・・、或いはEnを越えているか否かが上記前後方向位置に基づいて判定される。
【0051】
即ち、この前後方向位置が、予め境界線E1、E2、・・・、或いはEnに対応して設定した基準前後方向位置よりもインストルメントパネル10側であるときには、ステップ190−1、ステップ190−2、・・・、或いはステップ190−nにおける判定はYESとなり、上記第2実施形態にて述べたと同様にステップ150にてエアバッグ装置ABの非作動処理がなされ、エアバッグ50の作動が禁止される。一方、ステップ190−1、ステップ190−2、・・・、或いはステップ190−nにおける判定がNOとなるときには上記第1実施形態と同様にエアバッグ装置ABの作動処理がなされ、エアバッグ50が作動する。
【0052】
以上説明したように、上記第2実施形態にて述べた位置センサ70に代えて感圧センサ70Aを採用しても、この感圧センサ70Aが位置センサ70と実質的に同様の役割を果たすことで、当該感圧センサ70Aの検出出力を利用して上記第2実施形態と同様の作用効果を達成できる。
【0053】
なお、本発明の実施にあたり、自動車の助手席用エアバッグシステムに限らず、自動車の運転席用エアバッグシステムに本発明を適用してもよく、また、バス車両やトラック等のエアバッグシステムに本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用エアバッグシステムの第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1の各構成素子の配設位置を示す自動車の模式的側面図である。
【図3】図1のマイクロコンピュータの作用を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態における各構成素子の配設位置を示す自動車の模式的側面図である。
【図5】上記第2実施形態におけるマイクロコンピュータの作用を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第3実施形態における各構成素子の配設位置を示す自動車の模式的側面図である。
【図7】上記第3実施形態におけるマイクロコンピュータの作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
50…エアバッグ、60…Gセンサ、70、80…位置センサ、
70A…感圧センサ、90…制御装置(マイクロコンピュータ)、
AB…エアバッグ装置。

Claims (2)

  1. 車両の車室内前壁(10)に座席の前方に位置するように設けられたエアバッグ(50)を有するエアバッグ装置(AB)と、
    車両の加速度を検出する加速度センサ(60)と、
    乗員の前記座席に対する着座位置を検出する位置センサ(70、80、70A)と、
    前記加速度センサの検出出力に基づき車両の衝突の激しさを算出する激しさ算出手段(101)と、
    前記算出された衝突の激しさに応じて、前記エアバッグの作動及び非作動の間の境界を、予め定めた複数の境界線のうちの1つの境界線に設定する設定手段(121、122、171−1乃至171−n)と、
    前記検出された乗員の前記座席に対する着座位置と前記設定された境界線とを比較して前記乗員の前記エアバッグに対する距離を判定す距離判定手段(102、103、130、140、180−1乃至180−n、190−1乃至190−n)と、
    前記衝突の激しさと前記判定距離に応じて前記エアバッグ装置によるエアバッグの作動を制御する制御手段(150、160)とを備え、前記制御手段は、前記距離判定手段による前記距離の前記設定された境界線を越えたとの判定に基づき前記エアバッグを非作動にするように制御することを特徴とする車両用エアバッグシステム。
  2. 前記設定手段は、前記算出された衝突の激しさが高い場合には、低い場合に比べて前記境界線を前記車室内前壁(10)に近い側に設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用エアバッグシステム。
JP2000010352A 2000-01-17 2000-01-17 車両用エアバッグシステム Expired - Fee Related JP4352551B2 (ja)

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