JP4352036B2 - 防水通気構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、航空機等の飛翔体の壁体や、気圧差の生じ易い構造物の壁体に設置し、壁体内・外間において気圧差により生じる空気の流れに関わる防水通気構造体に関する。
従来、防水通気構造体は、壁体を介して壁内・外間における防水および通気が可能なように、壁体内に防水通気部材が設けられ、防水通気部材を介して防水・通気作用が得られる技術が開発されている。この防水通気構造体は、このような防水・通気作用が得られるために、航空機搭載用の他に建物の特に屋根の構造体としても広く応用されている。
この種の防水通気構造体は、液体の防水作用については防水効果が得られるが、水蒸気の状態では必ずしも十分な水分除去作用が得られないものである。
このように水分除去作用が十分ではないが、空気等の気体の通気性作用が得られるため、種々の構造体に応用した技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。この種の防水通気構造体について、図5を参照して説明する。
図5に示す防水通気構造体1は、航空機(図示せず)の外郭を構成する壁体2の機外側表面2aにアンテナ装置3が設けられる。アンテナ装置3には、アンテナ装置3を風雨による外圧や浸水から保護する防水性のレドーム4が設けられる。
壁体2には、レドーム4により形成される壁体2とレドーム4により囲われる空間(以下、機外側空間という。)s1側から壁体2に囲われる空間(以下、機内側空間という。)s2へ通ずる通気孔5が形成される。この通気孔5は、この通気孔5の中間部に径大部5aが形成され、この径大部5aには、例えばゴアテックス(登録商標)(ゴアテックス社(以下同じ))のような防水性および通気性を有する防水通気部材6が設けられる。また、この防水通気部材6の下部には、防水通気部材6が通気孔5から外れないように押え板7が嵌めこまれる。
このように構成された防水通気構造体1は、この防水通気構造体1が装着された航空機が上昇すると、レドーム4内の機外側空間s1が機内側空間s2に比し一時的に負圧状態になり、機内側空間s2の空気aが実線矢印にて示すように防水通気部材6を通過して機外側空間s1側へ流出する。そして、機内側の空気aが矢印方向に沿って機外側へ流出することにより、機外側空間s1と機内側空間s2側における空気圧がほぼ同等になり、機内・外側間で差圧がほとんど生じなくなる。
一方、航空機が下降すると、機外側空間s1の気圧が徐々に高くなり、機内側空間s2の気圧が相対的に負圧状態になり、機外側空間s1内の空気aが点線矢印のように防水通気部材6を介して機内側空間s2に逆流する。
従って、機内側空間s2が一時的に負圧状態になるか、機内側空間s2の空気a´の流入により機外側空間s1と機内側空間s2側における空気圧がほぼ同等になり、機内・外側間で差圧がほとんど生じなくなる。このため、アンテナ装置3が外気圧によって押し潰されたりする虞がない。
また、機外側が負圧状態にある場合、機内側空間s2の空気aが、機内側空間s2から機外側空間s1へ流出する過程で、空気aに含まれる水滴(図示せず)が防水通気部材6により除去され、機外側のアンテナ装置3に浸入するのを防止している。
特開平9−222711号公報
従来の防水通気構造体1によれば、アンテナ装置3が機内・外側間の差圧によって押し潰されて損傷を受けることがないこと、また、機内側空間s2側の空気aに含まれる水蒸気が機外側空間s1側へ浸入してアンテナ装置3の機能を劣化させない作用が得られるものである。
しかしながら、この種の防水通気構造体1によれば、機内側空間s2の空気aが防水通気部材6を介して機外側空間s1側に流出する際に、水滴に対する防水作用は得られるが、水蒸気のような細かい水分は機外側空間s1側への流出に対しては防ぐことができず、アンテナ装置3自体が完全防水、防錆処理がなされていない場合には、アンテナ装置3内に水分が浸入してアンテナ装置3自体の機能を低下させる。
特に、防水通気構造体1自体が低温環境下にあると、水蒸気が氷結してアンテナ装置3の可動部の動作障害を起こす虞があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、壁体の一方側から他方側へ水蒸気等の細かい水分の浸入を防止することにより、アンテナ装置等機器類の防錆や、この機器類の可動部を含む機器の動作障害を防止し得る防水通気構造体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、貫通孔を有する壁体に、この壁体の貫通孔の一方側から貫入して設けられる通気孔を有する第1のリング枠体と、上記第1のリング枠体の通気孔の中間部において、ラビリンス構造の通気路が形成されるように設けられる水滴浸入防止部材と、上記壁体の貫通孔の他方側から貫入して設けられ、上記第1のリング枠体の通気孔に連通して取付けられる通気孔を有する第2のリング枠体を具備し、上記第1のリング枠体は、上記壁体に設けられる貫通孔に貫挿して設けられる胴体部と、この胴体部の端部に上記貫通孔の開口近傍の壁面に液密に接触して設けられるフランジ部と、上記第1のリング枠体の通気孔の中間部において、上記フランジ部側に突出して設けられる環状突起部とを備え、上記環状突起部は、上記第1のリング枠体の通気孔の中間部において、フランジ部側に突出して形成された突出部を備え、上記第2のリング枠体は、上記第1のリング枠体の通気孔に連通する通気孔を有する胴体部と、この胴体部の端部において、上記第1のリング枠体の胴体部の端部に液密に接触して設けられるフランジ部と、上記第1のリング枠体の通気孔内に設けられ、当該通気孔を通過する空気に含まれる水分を吸収する乾燥剤とを具備したことを特徴とする防水通気構造体を提供する。
本発明によれば、貫通孔の一方側から他方側へ、水蒸気等の細かい水分の浸入を防止することにより、アンテナ装置等機器類の防錆作用や、この機器類の可動部を含む機器の動作障害を防止し得る防水通気構造体を提供することができる。
本発明にかかる防水通気構造体の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の防水通気構造体の実施形態を示す縦断斜視図である。図2は、図1のA部を拡大して示す図である。図3は、図1に示す防水通気構造体の底面図である。図4は、図1のC矢視方向から見た第2のリング枠体40の端部を拡大して示す概要図である。
図1に示す防水通気構造体20は、想像線にて示すように、例えば航空機の機内・外側間を仕切る壁体(機体外壁)21に取り付けられる。壁体21には、貫通孔22が設けられ、この貫通孔22に防水通気構造体20を貫通して取り付けられる。
この貫通孔22に取り付けられる防水通気構造体20は、壁体21の一方(外壁)側から貫入して取り付けられる第1のリング枠体23と、この第1のリング枠体23の通気孔24内に設けられる水滴浸入防止部材25および筒状部材26と、壁体21の貫通孔22の他方側から貫入して設けられ、第1のリング枠体23の通気孔24に連通して取り付けられる第2のリング枠体40と、これらの第1のリング枠体23および第2のリング枠体40のそれぞれの通気孔24および41のつなぎ目の部分に液密に配設されるヘパフィルター(High Efficiency Particulater Air-filter)27とから構成される。
第1のリング枠体23は、胴体部28と、この胴体部28の端部に設けたフランジ部29とから構成される。
胴体部28は、機外側空間s11側から貫通孔22を貫通し機内側空間s21へ連通して設けられる。この胴体部28の外周には雄ネジ部28aが設けられる。この雄ネジ部28aは、壁体21の貫通孔22の内周面に形成された雌ねじ部22aに螺合して液密に固定される。
胴体部28の中心部には、この胴体部28の軸心方向に貫通した通気孔24が設けられる。この通気孔24は、後述する第2のリング枠体40の通気孔41を介して機内・外側間で空気a1が流出入可能に設けられる。
通気孔24は、フランジ部29側がラッパ状に開口し、反対側に第2のリング枠体40側の通気孔41の開口より狭小な開口29bが設けられる。ここで、通気孔24の開口29bは、空気a1の第1のリング枠体23および第2のリング枠体40間を出入りする空気a1に通常含まれる水分(湿度)に変動があるときは、水分量に応じて開口面積を調整することができる。
また、通気孔24の中間部には、フランジ部29側へ突出して設けられる環状突起部30が形成される。このフランジ部29には、壁体21の外壁面と接する側に断面半円形状のOリング保持溝29aが形成される。
このOリング保持溝29aには、Oリング31が収納され、壁体21の外壁面との間に圧接状態に保持される。
また、第1のリング枠体23には、第1のリング枠体23の通気孔24の開口29bを機外側空間s11側から同心位置に重合するように筒状部材26とこの筒状部材26の周囲から覆うように水滴浸入防止部材25が設けられる。
更に、筒状部材26の上部と水滴浸入防止部材25の間に設けられる平板状の防水通気フィルター32が設けられる。
第1のリング枠体23の通気孔24内に設けられる筒状部材26は、胴体部26aを備え、この胴体部26aの中心部に通気孔26bが設けられる。
また、筒状部材26は、第1のリング枠体23の通気孔24に取り付けられた状態で、通気孔26bが第1のリング枠体23の通気孔24に連通するようになっている。
また、この筒状部材26の頭部は、図2に示すように、胴体部26aよりやや径大な頭部26cを有する形状をなしている。
水滴浸入防止部材25は、逆皿状に形成されたもので、周縁部に環状溝部25aを設けている。
この水滴浸入防止部材25は、第1のリング枠体23の通気孔24の環状突起部30と相対向した位置に設けられ、この環状突起部30との組み合わせによりラビリンス構造が形成されるように予め定められた位置に取り付けられる。
このラビリンス構造は、図2に示すように、水滴浸入防止部材25に設けられた環状溝部25aが、第1のリング枠体23の胴体部28の通気孔24に隆起して設けられた環状突起部30に対して、軸心xを中心として軸周りにラビリンス形状になされた構造である。従って、間隙cを通過する空気a1に含まれる水滴は、軸心xを中心とした軸の全周にわたってラビリンス構造による水切り作用が得られるようになっている。
また、水滴浸入防止部材25は、防水通気フィルター32を機外側へ露出しないように覆って設けられ、防水通気フィルター32を外力から保護する役割をもっている。
更に、防水通気フィルター32は、例えばゴアテックス材のような素材が用いられ、筒状部材26の径大な頭部26cの上部と水滴浸入防止部材25との間の僅かの隙に埋め込まれるように設けられる。
すなわち、この防水通気フィルター32は、筒状部材26の通気孔26bと第1のリング枠体23の通気孔24間を流通する空気a1が通過する際に、この空気a1に含まれる水分の一部を吸収する作用が得られるようになっている。
一方、第2のリング枠体40は、第1のリング枠体23の胴体部26aの端面b側に接合して設けられるもので、胴体部42と、この胴体部42の端部に設けられるフランジ部43と、通気孔41内に設けられる乾燥剤45と、通気孔41に連通する部位に設けられる湿度センサ47と、貫通孔22の内・外の気圧差に反応して、第2のリング枠体40の通気孔41に通じる開口49aを開閉作動する弁体48を備えた差圧可動弁48とから構成される。
胴体部42は、具体的には図1に示すように、第1のリング枠体23の軸心xとほぼ同心に設けられる。この胴体部42には、内部を漏斗形に刳りぬいて形成した通気孔41が設けられると共に、この通気孔41の中央部には軸心xを中心とした開口49aを形成した仕切壁49が設けられる。更に、開口49aの下部には図1に示すように、第2のリング枠体40の胴体部42の機内側空間s21側に通ずる複数の、例えば図3に示すように、4つの開口50aが形成される。
フランジ部43は、胴体部42の端部から軸心xと直交する方向に広がる円板状のものである。このフランジ部43には、その表面側に断面が半円形状のOリング保持溝51aが形成され、このOリング保持溝51aにOリング52を介在させ、図示しない固定手段により圧接状態で壁体21側に保持される。従って、第2のリング枠体40は、そのフランジ部43を介して第1のリング枠体23の胴体部26aの端面b側に液密に接合される。
また、乾燥剤45は、第2のリング枠体40の通気孔41内の仕切壁49上に支持されるように設けられる。すなわち、乾燥剤45は、仕切壁49により仕切られる通気孔41内にあって、第1のリング枠体23の通気孔24に設けられた開口29bに面して配設される。
従って、乾燥剤45を空気a1が通過することにより、この乾燥剤45により空気a1に含まれる水滴成分を吸収する作用が得られので、第2のリング枠体40の通気孔41内を空気a1が通過する際には、この空気a1に含まれる水分の一部が吸収されるようになる。
次に、湿度センサ47は、第2のリング枠体40の仕切壁49の一方側において、図1に示すように、乾燥剤45の近傍に設けられる。この湿度センサ47は、所定値以上の湿度を検出した際には、乾燥剤45の吸湿能力が低下したものと判断して、機内・外側機器の取扱者側へ報知せしめる手段(図示せず)を備えている。
また、差圧可動弁48は、図4に示すように、仕切壁49の開口49aの開口を弁体48aを作動させて開閉制御するもので、機内側空間s21および機外側空間s11のそれぞれに備えられる電子装置等の機器によっては動作障害を起こすために、急激に変化する差圧から保護をしなればならないものが存在する。このような場合に差圧可動弁48を作動させることにより仕切壁49の開口49aを開閉作動せしめるものである。
例えば、この開口49aを所望程度に閉じた際には、空気a1の機内側空間s21および機外側空間s11相互間の通過が抑制され、機内・外側間で急激な差圧が生じない。
一方、ヘパフィルター27は、この乾燥剤45と通気孔24の開口29bとの間に設けられ、この開口29bを完全に塞ぐように配設される。ヘパフィルター27は、塵埃が混入すると故障等の不具合を起こす虞のある機器を搭載した場合には、所要の大きさの塵埃を取り除く作用を有するものである。
このヘパフィルター27は、具体的には、図2に示すように、皿状に形成されたもので、第1のリング枠体23の通気孔24に設けた開口29bを、その外側から塞ぐように取り付けられ、乾燥剤45を通過した空気a1が必ずヘパフィルター27を通過するように構成される。従って、ヘパフィルター27は、通気孔41内を空気a1が通過する際に、この空気a1に含まれる塵埃をほぼ完全に取り除くことができるものである。
次に、防水通気構造体20の作用について説明する。
図1に示すように、防水通気構造体20が航空機の壁体21の機内・外を貫通して取り付けられた状態において説明する。
防水通気構造体20が装着された航空機が上昇すると、機外側空間s11が機内側空間s21に比し負圧状態になり、図1および図2に示すように、機内側空間s21の空気a1が実線矢印にて示すように移動して機外側空間s11側へ流出する。
具体的には、機内側空間s21の空気a1は、第2のリング枠体40の胴体部42の機内側空間s21側に通ずる4つの開口50aのそれぞれから、胴体部42の仕切壁49の開口49aを介して胴体部42の通気孔41へ流入する。通気孔41へ流入した空気a1は、乾燥剤45を通過することにより、空気a1に含まれる水分を吸収する。
更に、この水滴が吸収された空気a1は、乾燥剤45に密接して設けたヘパフィルター27を通過することにより、塵埃が取り除かれて筒状部材26の通気孔26b側へ流入した空気a1は、図2に示すように防水通気フィルター32を通過し、水滴浸入防止部材25と筒状部材26との空隙cおよびラビリンス構造の空隙c´を通過して機外側空間s11側へ流出する。このため、機外側空間s11側へ流出した空気a1は、水滴成分や蒸気成分が含まれない乾燥状態の空気となる。
また、同時に、機内側の空気a1が機外側へ流出することにより、機外側空間s11と機内側空間s21側における気圧差がほとんど生じなくなる。
従って、機外側空間s11側にアンテナ装置等の可動部を含む装置が設けられた場合に、機内側空間s21側から水蒸気を含んだ空気a1が流入してくることがなく、特に、防水通気構造体1自体が低温環境下にあっても氷結現象が生じない。
次に、航空機が下降する場合について説明する。
航空機が徐々に下降すると、機外側空間s11の気圧が徐々に高くなり、機内側空間s21の気圧が相対的に負圧状態になり、機外側空間s11内の空気a1が、実線矢印の方向と正反対へ逆流するようになる。従って、空気a1が機外側空間s11側から機内側空間s21側へ流入する過程で、空気a1に含まれる水滴および水蒸気が、防水通気フィルター32、ヘパフィルター27および乾燥剤45を介して機内側空間s21側へ流入する。
ここで、空気a1が流入する際に、この空気a1に所定の水分が含まれていた場合には、この水分の内、水滴分は、ラビリンス構造の間隙c´内にて取り除かれる一方、防水通気フィルター32にても所要の水分が取り除かれる。そして流入する空気a1に所定量(大きさ)の塵埃が含まれていた場合には、ヘパフィルター27により取り除かれる。
そして更に、ヘパフィルター27を通過した空気a1は、乾燥剤45を通過することにより、水分が吸収されが乾燥剤45が水分を含みすぎて吸水作用が低下すると、この吸水作用が低下したままの状態で第2のリング枠体40の胴体部42の通気孔41から、仕切壁49の開口49aを介して機内側へ流入する。
この結果、流入した空気a1の湿度レベルが所要値以上になるとこの湿度レベルを湿度センサ47により検出される。この湿度センサ47が所要値以上の湿度レベルを検出した場合には、乾燥剤45の吸水作用が低下したものとして、この状況がシグナル、例えばブザーにより航空機の運転席側へ発せられる。
運転席側の取扱者は、ブザー音を聞くことによって乾燥剤45の交換時期であることを知ることができる。
一方、航空機が急激に下降した場合には、機外側空間s11と機内側空間s21との間において瞬間的に急激な圧力差が生じる。このような状況が生じた際には、第2のリング枠体40の胴体部42に設けた仕切壁49の開口49aの弁体48aを開閉可能とする差圧可動弁48が作動して仕切壁49の開口49aの開口幅を減縮するようになる。従って、機外側空間s11と機内側空間s21間で急激な圧力差が生じることがなく、機外側空間s11および機内側空間s21に設置される機器の動作障害が生じる等の悪影響を防ぐことができる。
なお、湿度センサ47および差圧可動弁48は、航空機が急激に上昇する場合にも作動させることが可能であり、特に機外側空間s11に設置される機器が極端に負圧状況になると、動作障害が生じ易い機器類に対して特に有効である。
このように、防水通気構造体20は、貫通孔22を有する壁体21に、この壁体21の貫通孔22の一方側から貫入して設けられる通気孔24を有する第1のリング枠体23と、第1のリング枠体23の通気孔24の中間部において、ラビリンス構造の通気路が形成されるように設けられる水滴浸入防止部材25と、壁体21の貫通孔22の他方側から貫入して設けられ、第1のリング枠体23の通気孔24に連通して取付けられる通気孔41を有する第2のリング枠体40とを備え、第1のリング枠体23は、壁体21に設けられる貫通孔22に貫挿して設けられる胴体部28と、この胴体部28の端部に貫通孔22の開口近傍の壁面に液密に接触して設けられるフランジ部29と、第1のリング枠体23の通気孔24の中間部において、フランジ部29側に突出して設けられる環状突起部30とを備え、第2のリング枠体40は、第1のリング枠体23の通気孔24に連通する通気孔41を有する胴体部42と、この胴体部42の端部において、第1のリング枠体23の胴体部28の端部に液密に接触して設けられるフランジ部43と、第1のリング枠体23の通気孔24内に設けられ、この通気孔24を通過する空気a1に含まれる水分を吸収する乾燥剤45とを備えたことを特徴とした構成であるから、機外側空間s11および機内側空間s21の一方が、他方に比べて負圧状態になった場合に、第1のリング枠体23および第2のリング枠体40のそれぞれの通気孔24,44を通過する空気a1内に含まれる水分(水滴、水蒸気)は、ラビリンス構造の部分により水滴が取り除かれる。
また、取り除くことができなかった水分は、乾燥剤45により取り除かれるので、機内側の空気a1に機器へ悪影響を及ぼす程度の水分が含まれていた場合にでも、また逆に機外側の空気a1に機器へ悪影響を及ぼす程度の水分が含まれていた場合にでも、機内および外側のそれぞれに設けられる可動部を有する機器類への水分による悪影響をなくすことができる。
また、防水通気構造体20によれば、第1のリング枠体23の通気孔24は、第2のリング枠体40側に連通する開口29bが、第2のリング枠体側40の通気孔41の開口より狭小に形成されたから、この開口29bが気圧差の急激な変化に対するダンパ作用効果が得られる。従って、機外側空間s11と機内側空間s21間で急激な圧力差が生じることがなく、機外側空間s11および機内側空間s21に設置される機器の動作障害が生じる等の悪影響を防ぐことができる。
更に、防水通気構造体20によれば、第1のリング枠体23の通気孔24内に収められ、第2のリング枠体40側の通気孔44の開口より狭小な開口29b側に連通する通気孔26bを有する筒状部材26と、この筒状部材26と水滴浸入防止部材25との間にあって、筒状部材26の通気孔26bを覆うように設けられた防水通気フィルター32とを備えた構成であるから、機外側空間s11および機内側空間s21の一方が、他方に比べて負圧状態になった場合に、第1のリング枠体23および第2のリング枠体40のそれぞれの通気孔24,44を通過する空気a1内に含まれる水分(水滴、水蒸気)は、ラビリンス構造の部分や防水通気フィルター32により水滴の大部分が取り除かれるようになる。
また、残った水分は、乾燥剤45により取り除かれるので、機内側の空気a1に機器へ悪影響を及ぼす程度の水分が含まれていた場合にでも、また逆に機外側の空気a1に機器へ悪影響を及ぼす程度の水分が含まれていた場合にでも、機内および外側のそれぞれに設けられる可動部を有する機器類への水分による悪影響をなくすことができる。
更にまた、防水通気構造体20によれば、筒状部材26の通気孔26bと、第2のリング枠体40の通気孔41内に設けられた乾燥剤45との間に、へパフィルター27を介在させた構成としたから、このヘパフィルター27を通過する空気a1内に含まれる所定量、大きさの塵埃をも取り除くことができるので、機内・外に設置される機器に塵埃が混入することによる動作障害をも防止することができる。
更に、防水通気構造体20によれば、第2のリング枠体40の通気孔41の開口29bを開閉可能に設けられ、貫通孔22の内・外の気圧差に反応して、開閉作動する差圧可動弁48を備えた構成にしたから、差圧可動弁48を作動させることにより開口49aの開口を開閉作動せしめ、空気a1の機内側空間s21および機外側空間s11相互間の通過が抑制されることによる機内・外側間で急激な差圧が生じない。従って、機内側空間s21および機外側空間11のそれぞれに備えられる電子装置等の機器によっては動作障害を起こす虞をなくすことができる。
また、防水通気構造体20によれば、第2のリング枠体40の胴体部42の通気孔41の近傍に設けられ、通気孔41を通過する空気a1の所定の湿度レベルを検出した際に乾燥剤45の吸水作用の低下を知らしめる湿度センサ47を備えた構成であるから、乾燥剤45を通過する空気a1に所要の湿度レベルを検出した際には、乾燥剤45の吸水作用が低下したものと判断して、機内側機器の取扱者側へブザー等のシグナル報知せしめる。従って、取扱者は、シグナルを認知したタイミングに合わせて乾燥剤45を新品と交換するか、図示しない乾燥剤45の乾燥手段により乾燥させて再利用することができる。
また更に、防水通気構造体20によれば、第1のリング枠体23の胴体部28の周囲に、貫通孔22側へ螺合可能な雄ネジ部22aが形成され、この雄ネジ部22aを利用して貫通孔22側へ螺合固定するようにしたから、ヘパフィルター27および乾燥剤45を消耗品として新品と交換したり、補修したりする場合に、機内・外側機器の取扱者による交換や補修作業が容易に行うことができる。
なお、本発明の実施形態によれば、防水通気構造体20が航空機へ適用して例示したが、航空機の分野に限らず、ロケット等の飛翔体や各種実験装置等へも適用可能である。
本発明の防水通気構造体の実施形態を示す縦断斜視図。 図1のA部の拡大図。 図1に示す防水通気構造体の底面図。 図1のC矢視方向から見た第2のリング枠体40の端部を拡大して示す概要図。 従来の防水通気構造体の概要を示す断面図。
符号の説明
20 防水通気構造体
21 壁体
22 貫通孔
22a 雌ネジ部
23 第1のリング枠体
24,26b,41 通気孔
25 水滴浸入防止部材
25a 環状溝部
26 筒状部材
26a,28,42 胴体部
26c 頭部
27 へパフィルター(High Efficiency Particulater Air-filter)
28a 雄ネジ部
29,43 フランジ部
29a,51a Oリング保持溝
29b,49a,50a 開口
30 環状突起部
31,52 Oリング
32 防水通気フィルター
40 第2のリング枠体
45 乾燥剤
47 湿度センサ
48 差圧可動弁
48a 弁体
49 仕切壁
a1 空気
b 端面
c,c´ 間隙
s11 機外側空間
s21 機内側空間
x 軸心

Claims (6)

  1. 貫通孔を有する壁体に、この壁体の貫通孔の一方側から貫入して設けられる通気孔を有する第1のリング枠体と、上記第1のリング枠体の通気孔の中間部において、ラビリンス構造の通気路が形成されるように設けられる水滴浸入防止部材と、上記壁体の貫通孔の他方側から貫入して設けられ、上記第1のリング枠体の通気孔に連通して取付けられる通気孔を有する第2のリング枠体を具備し、
    上記第1のリング枠体は、上記壁体に設けられる貫通孔に貫挿して設けられる胴体部と、この胴体部の端部に上記貫通孔の開口近傍の壁面に液密に接触して設けられるフランジ部と、上記第1のリング枠体の通気孔の中間部において、上記フランジ部側に突出して設けられる環状突起部とを備え、
    上記環状突起部は、上記第1のリング枠体の通気孔の中間部において、フランジ部側に突出して形成された突出部を備え、
    上記第2のリング枠体は、上記第1のリング枠体の通気孔に連通する通気孔を有する胴体部と、この胴体部の端部において、上記第1のリング枠体の胴体部の端部に液密に接触して設けられるフランジ部と、上記第1のリング枠体の通気孔内に設けられ、当該通気孔を通過する空気に含まれる水分を吸収する乾燥剤とを具備したことを特徴とする防水通気構造体。
  2. 上記第1のリング枠体の通気孔内に収められ、ラビリンス構造の通気路に連通する通気孔を備えた筒状部材と、この筒状部材と水滴浸入防止部材との間に設けられる防水通気フィルターとを備えたことを特徴とする請求項1記載の防水通気構造体。
  3. 上記第1のリング枠体の端部と第2のリング枠体の通気孔内に設けられた乾燥剤との間に、へパフィルターを備えたことを特徴とする請求項1記載の防水通気構造体。
  4. 上記第2のリング枠体の通気孔の開口端を開閉可能に設けられ、貫通孔の内・外の気圧差に反応して作動し、上記開口端を開閉可能に設けられる差圧可動弁を備えたことを特徴とする請求項1記載の防水通気構造体。
  5. 上記第2のリング枠体の通気孔を通過する空気の所要の湿度を検出して、報知する報知手段を有する湿度センサを備えたことを特徴とする請求項1記載の防水通気構造体。
  6. 上記第1のリング枠体の胴体部の周囲に、貫通孔側へ螺合可能な雄ネジ部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の防水通気構造体。
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