JP4351377B2 - 焼結原料の事前処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高炉の原料に用いられる焼結鉱の製造法に関わり、特に粉鉱石、燃料、副原料などの焼結原料に水を添加して造粒する焼結原料の事前処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に焼結鉱の製造においては、鉄鉱石、燃料、副原料等の焼結(配合)原料に水を添加したりして所定の水分量を確保しながらドラムミキサー、ペレタイザー、アイリッヒミキサーなどの造粒機によって混合・造粒することにより擬似粒子化した後、焼結機により焼成する。ここでいう擬似粒子とは、一般に、焼結(配合)原料中の平均粒径:1〜3mmの核粒子の周りに粒径:0.5mm以下の微粉が主に水分などで付着してできた造粒物である。
【0003】
通常、焼結原料の焼成に用いられる焼結機は下方吸引式のものを採用しており、焼結機上の焼結原料充填層の表層中のコークス等の燃料に点火し、充填層の下側から吸引することによって焼結原料に必要な空気を流通させた状態で焼結原料充填層の上層側から下層側に燃料の燃焼位置を移行させながら徐々に焼結原料を焼成させるものである。このため、焼結原料中に微粉を多く含んだ状態で焼結機に装入されると、吸引の際に微粉により目詰まりを起こす等して焼結原料充填層中の通気性が低下し、燃料の燃焼速度が遅くなり焼結原料の焼成が遅れる結果、焼結鉱の生産性が低下する。
【0004】
そこで、焼結原料充填層中の通気性を改善して焼結鉱の生産性向上を図るべく、焼結機に装入する前に、微粉を含む焼結原料を予め造粒して擬似粒化する等の焼結原料の事前処理が必要となる。
【0005】
この造粒等の焼結原料の事前処理に求められる主な機能は、得られる擬似粒子等の造粒物の擬似粒化性と、擬似粒子の強度、つまり得られた擬似粒子が輸送過程や焼成過程において崩壊し難いだけの強度を有することである。
【0006】
一方、近年、良質な塊鉱石が枯渇化し粉鉱石の使用が多くなってきたと共に、粉鉱石の劣質化も激しくなっており、以前よりも焼結原料の擬似粒化性が悪化する傾向にあり、このような劣質の粉鉱石を多く含有した焼結原料を造粒する際の擬似粒化性および擬似粒子の強度のさらなる向上が強く切望されている。
【0007】
近年、このような劣質の粉鉱石を多く含有した焼結原料の造粒物の強度向上を課題にした焼結原料の事前処理方法として、例えば、特開平03−166321号公報には、微粉末状の焼結原料に水を加えて圧密媒体を有する混練機により円振動させることにより、一旦、フレーク状の焼結原料にした後、さらに造粒機により転動させて塊成化することにより、強固なミニペレットを製造する方法が開示されている。ここで言うミニペレットとは、60%以上の多量の微粉を含有する粉末状鉄鉱石に石灰石、粉コークス、生石灰、焼結鉱の返鉱を所定比率で配合した後、平均粒径:10mm以上の大きさの造粒物としたものであり、前述の平均粒径:1〜3mmの核粒子の周りに粒径:0.5mm以下の微粉が主に水分などで付着してできた平均粒径:3mm程度の造粒物とは、構造及び粒径が全く異なるものである。
【0008】
特開平03−166321号公報に開示される粉末状焼結原料からミニペレットを製造する方法は、造粒物の強度には優れているものの、このようなドラム状造粒機内で振動加速度を付加する混練機等の混練・造粒装置の耐久性がなく、またこのような設備にかかる費用も膨大であり、実用性に乏しいものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術の問題点に鑑みて、本発明は、ペレット製造方法等のような高価な混練・造粒装置等を用いずに、核粒子と微粉粒子との付着性が高い強固な擬似粒子を製造するための焼結原料の事前処理方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するものであり、その要旨とするところは、以下の通りである。
【0011】
(1)焼結原料を造粒する焼結原料の事前処理方法において、シート、クロスビーム、および内側駆動板と外側駆動板から構成され、隣り合うクロスビームの間をシートで接続し、隣り合うクロスビームが互いに逆の水平方向に運動するように内側駆動板および外側駆動板に交互に固定され、焼結原料の搬送方向が水平に対して3〜30°の範囲で傾斜するように前記シートに傾斜角度を持せ、該シートが開き目の大きさが搬送方向の長さ:10〜50mm、それに垂直な方向の長さ:1〜10mmである網目シートであり、かつ該網目シートの開き目の大きさは、焼結原料の搬送方向の上流側から下流側へ向かって徐々に大きくした振動装置を用いて、前記内側駆動板と前記外側駆動板を互いに逆の水平方向に駆動させることにより、前記隣り合ったクロスビームを互いに逆の水平方向に駆動し、該クロスビームの間に接続されたシートの引っ張りと収縮の運動によって焼結原料を繰り返し上下方向に振動させるとともに、搬送方向に転動させ、焼結原料の造粒と篩い分けを同時に行うことを特徴とする焼結原料の事前処理方法。
【0013】
(2)予め前記焼結原料を混合・混練および造粒の内の何れか一方または両方を行うことを特徴とする前記(1)の焼結原料の事前処理方法。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の詳細について、以下に説明する。
【0016】
本発明者らは、焼結原料をペレット化する焼結原料の事前処理方法に用いられるような高価な混練・造粒装置を用いずに、従来の焼結原料を擬似粒子化する焼結原料の事前処理方法において、核粒子と微粉粒子との付着性が高い強固な擬似粒子を製造するための焼結原料の事前処理方法を鋭意検討した。
【0017】
その結果、図1に示すような振動装置を用いて焼結原料を繰り返し上下方向に振動(跳ね上げ)させながら搬送方向に転動させることにより強固な擬似粒子を製造できることがわかった。また、焼結原料に予め混合・混練または造粒の内の何れか一方または両方を行った後に、図1に示すような振動装置を用いて焼結原料を繰り返し上下方向に振動(跳ね上げ)させながら搬送方向に転動させることにより、粒度分布も良好で強固な擬似粒子が製造できることがわかった。
【0018】
本発明は、以上の知見を基になされたものであり、焼結原料を造粒する焼結原料の事前処理方法において、振動装置を用いて焼結原料を繰り返し上下方向に振動(跳ね上げ)させながら搬送方向に転動させる焼結原料の事前処理方法である。また、焼結原料に予め混合または造粒の内の何れか一方または両方を行った後に、振動装置を用いて焼結原料を繰り返し上下方向に振動(跳ね上げ)させながら搬送方向に転動させる焼結原料の事前処理方法である。
【0019】
本発明を図を用いて説明する。
【0020】
図1は、本発明において焼結原料を繰り返し上下方向に振動(跳ね上げ)させながら搬送方向に転動させるために用いる振動装置の一例を示すものである。図1の振動装置は、シート1、クロスビーム2、および内側駆動板3と外側駆動板4から構成され、隣り合うクロスビーム2の間をシート1で接続し、隣り合うクロスビーム2が互いに逆の水平方向に運動するように内側駆動板3および外側駆動板4に交互に固定されている。ここで、シート1は、弾性と耐磨耗性を備えた例えば合成ゴムシート等のようなものが用いられる。
【0021】
図1に示す振動装置の内側駆動板3と外側駆動板4を互いに逆の水平方向に駆動装置(図示せず)により駆動させることにより、それらに固定された隣り合ったクロスビーム2も互いに逆の水平方向に駆動し、クロスビーム2の間に接続されたシート1は、引っ張りと収縮の運動が繰り返されることとなる。
【0022】
焼結原料を図1に示すような振動装置を用いて振動させると、例えば、図2に示すように、(1)のシート1が収縮し、焼結原料5がゆるんだシート1上に集まって核粒子の周りに主に水分によって微粉が付着した状態から、(2)から(3)へかけてシート1が引っ張られることによりシート1上の焼結原料5に10G以上の加速度が加えられ、焼結原料5は激しく跳ね上げられる。このとき、(4)に示すように、焼結原料は互いにぶつかり合って核粒子の表面に付着された微粉層が圧密されるとともに、付着強度の弱い微粉層は払い落とされる。このような焼結原料の運動が繰り返されることにより、核粒子と微粉層との付着強度が強い擬似粒子が造粒されることとなる。
【0023】
また、図3に示すように、振動装置のシート1に傾斜角度を持たせることにより、上記の焼結原料の上下方向の振動(跳ね上げ)運動とともに、焼結原料の輸送方向への転動運動も行われ、この転動造粒効果により所定の粒度分布の強固な擬似粒子を製造することができる。
【0024】
このように本発明では、図1のような振動装置を単独に用いて、必要に応じて水を添加して焼結原料中に所定量の水分を確保した状態で、この焼結原料に上下方向の振動(跳ね上げ)運動と転動運動を与えることによって所定の粒度分布の強固な擬似粒子を製造することができるが、さらに、擬似粒子の粒度分布を向上させたり、核粒子と微粉層との付着強度を向上させるためには、図4に示すように、予め焼結原料を混合・混練機7による混合・混練および造粒機8による造粒の内の何れか一方または両方を行い、その後、得られた混合・混練物または造粒物に振動装置9を用いて上下方向の振動(跳ね上げ)運動と転動運動を与えることによっても達成できる。なお、造粒機8としては、ドラムミキサー、パンペレタイザーなどが、混合・混練機7としては、アイリッヒミキサー等がそれぞれ用いられる。なお、造粒する際に必要な焼結原料中の水分量は、焼結鉱製造の操業条件で求められる焼結原料の造粒後の最終水分量により決定されるが、通常では、焼結原料の造粒後の最終水分量が6〜8%になるように必要があれば散水等により造粒時の焼結原料に水分を添加することが好ましい。
【0025】
焼結原料に上下方向の振動(跳ね上げ)運動と転動運動を与えるための振動装置は、例えば、ジャンピングスクリーン(商品名:安川商事(株)製)、BiVi−TECスクリーン(Binder-Vibration-TEChnology製)等の従来、粉体の篩い分け装置として用いられてきた振動スクリーン装置の網目シートの網目をなくすかまたは規制することにより用いることができる。
【0026】
本発明では、振動装置のシートの傾斜角度を3〜30゜に規定する。シートの傾斜角度が3゜未満であると、焼結原料の転動による搬送速度が遅くなり、処理能力が極度に低くなってしまう。一方、シートの傾斜角度が30゜を超えると、焼結原料の転動運動が不十分となるとともに、搬送速度が過度に高くなり焼結原料の上下方向の振動(跳ね上げ)が不充分となるために造粒性の低下や核粒子と付着層の付着強度の低下が起こり、強固な擬似粒子ができず、また付着しない微粉量が増加してしまう。
【0027】
本発明では、振動装置の振動数、シートの分割長さ(隣り合うクロスビーム間隔)、および振動ストローク(シートのたわみ量)は、焼結原料の配合や水分添加量、焼結原料の処理量、設備の耐久性等によって適宜決定されるものであり、特に規定されるものではない。
【0028】
また、焼結原料の造粒時の飛散を防止するために、振動装置のシートを覆うカバーを設けるのが好ましく、カバーとしては、例えば、内側にセラミックスやウレタンなどを貼り付けたり、スクレーパーを設けて機械的に付着物を削り落としたり、予熱する等して焼結原料の付着を防止できるようなものが好ましい。
【0029】
また、本発明では、振動装置のシートに網目シートを用いることにより、焼結原料の造粒と篩い分けを同時に行うことが可能であるが、この場合、網目シートの開き目の大きさを搬送方向の長さ:10〜50mm、それに垂直な方向の長さ:1〜10mmに規制する必要がある。網目シートの開き目の搬送方向の長さ:50mm、およびそれに垂直な方向の長さ:10mmの内の少なくとも一方の値より大きくなると、篩い分けられる量が多くなり過ぎて焼結原料を上下方向の振動(跳ね上げ)運動および転動運動により造粒し、核粒子と付着層との付着強度を向上させる効果が充分に得られなくなる。一方、網目シートの開き目の搬送方向の長さ:10mm、およびそれに垂直な方向の長さ:1mmの内の少なくとも一方の値より小さくなると、篩いによる擬似粒子の粒度分布を制御する効果が得られなくなる。
【0030】
このように、振動装置により、焼結原料の造粒と篩い分けを同時に行う場合は、図5に示すように、網目シート上の焼結原料は上下方向の振動(跳ね上げ)運動と転動運動により所定粒度分布の強固な擬似粒子として振動装置から排出されるとともに、網目シート下の篩い下の焼結原料中の微粉は、再処理することができる。この際の網目シートの網目のメッシュは、造粒性と篩い分けの両者を良好に維持するために、振動装置の焼結原料の搬送方向の上流側から下流側へ向かい徐々に網目のメッシュを大きくするのが好ましい。また、網目シート下の篩い下となり再処理される焼結原料中の微粉は、通常は、造粒性の悪い特定の焼結微粉原料に限られ、その成分組成は比較的安定しているため、篩い下となる焼結微粉原料の成分組成を加味して、予め焼結原料の配合設計を行うか、篩い下の焼結微粉原料中の成分組成を測定して焼結原料の配合を変更することにより、擬似粒子の成分などのバラツキを抑制することができる。
【0031】
また、焼結原料の各配合銘柄の粒度分布、造粒性、成分組成等に応じて、焼結原料の一部を混合・混練・造粒した後、これを残りの焼結原料に混合・混練して造粒するような焼結原料の処理を行う場合でも、本発明の焼結原料の事前処理方法を適用することにより、従来よりも強固な擬似粒子を製造することができる。例えば、焼結原料の一部が難造粒性である銘柄の場合には、この難造粒性の銘柄の焼結原料にのみ本発明の事前処理方法を適用して擬似粒化することにより擬似粒子の造粒性および付着強度が向上できる。また、このような方法では小型の振動装置で焼結原料を効率的に造粒することができる。このように、本発明の焼結原料の事前処理方法は、従来の焼結原料の事前処理方法、混合・混練機や造粒機を用いた造粒プロセスの組合せを自由に選択することができ、その組合せは、特に限定されるものではない。
【0032】
【実施例】
以下に本発明の効果を発明例1〜3および比較例を用いて説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0033】
表1に本実験に供した焼結用配合原料の配合割合を示す。配合原料は、種々の鉄鉱石および雑原料として石灰石、蛇紋岩、スケールを焼結鉱中のSiO2、Al2O3がそれぞれ5.2質量%、1.8質量%になるように調整し、塩基度は1.8になるように配合した。返鉱配合率は新原料に対して15.0質量%一定、コークス配合率は新原料に対して4.2質量%一定とした。比較例、発明例1〜3ともに同じ配合であり、造粒後の原料水分は6.8質量%となるようにした。
【0034】
【表1】
【0035】
[発明例1]
上記の乾燥状態にある焼結原料70000部を振動装置のシート上に投入し、1分間で焼結原料の全量を造粒した。振動シートは幅500mm、長さ2000mm、傾斜角度10゜であり、シートの分割長さは250mm、振動数は540min-1とし、シートにはウレタンシートを用いた。添加水5100部は、原料の装入位置で、噴霧器を用いて焼結原料に均等になるように添加して造粒操作を行った。
【0036】
得られた擬似粒子に含まれる水分を測定すると共に、該擬似粒子をふるいを用いて分級することにより、平均粒径およびGI指数を求め、付着粉の剥離率を求めた。なお、擬似粒子のGI指数とは、「製鉄研究」第288号(1976)、p9.に示されている評価方法の一つであり、核粒子の周りに付着する微粉の割合を示す。付着粉の剥離率は、試料を1m高さから3回自然落下させ、落下前後の−1.0mm粉の増加割合で示した。付着粉の剥離率は、擬似粒子の強度を示すものであり、小さい方が良い。
【0037】
次いで、上記擬似粒子を50kgスケールの鍋試験にて焼結を行い、焼結鉱を得た。点火前には、JPUを求めた。JPUは通気性を示す指標であり、次式にしたがって計算した。
【0038】
JPU=v×(h/ΔP)0.6
v:空塔流速(m/min)
h:原料層厚(mm)
ΔP :原料層の圧力損失(mmH2O)
【0039】
鍋試験の条件は、層厚を550mmとし、吸引負圧を9.8kPa(一定)とした。得られた焼結鉱の生産率、成品歩留、焼結鉱強度を測定した。
【0040】
[発明例2]
発明例1と同じ焼結原料70000部をドラムミキサーに投入して、回転速度24min-1で1分間予備撹拌した。その後、同回転速度で撹拌しながら、該焼結原料に水5100部を噴霧器を用いて添加し、さらに2.5分間撹拌し造粒した。得られた焼結原料の擬似粒子を、発明例1と同様に振動装置のシート上に投入し、さらに造粒操作を行った。ただし、このときに水は添加していないので、水分の低下が見られた。
【0041】
次いで、発明例1と同様に擬似粒子の評価、焼結操作による評価を行った。
【0042】
[発明例3]
発明例2と同様に、先ずドラムミキサーを用いて焼結原料75600部を造粒した。得られた焼結原料の擬似粒子を、発明例1と同様の振動装置のシート上に投入した。このとき、シートには網目を入れたウレタンシートを用いた。3つのセクションに分け、上方から下方に向かって、網目シートの開き目の大きさ(搬送方向長さ×それと垂直方向長さ)を、20×2mm、30×3mm、40×4mmとした。事前の試験から篩い下量は8%であったので、その分の焼結原料を予め多く配合し、造粒操作を行った。
【0043】
次いで、発明例1と同様に擬似粒子の評価、焼結操作による評価を行った。
【0044】
[比較例]
比較例においては、発明例2と同様に、ドラムミキサーを用いて焼結原料70000部を造粒した。ただし、水を添加した後の撹拌時間を、6.5分間とし、ドラムミキサー2台を直列にした場合の造粒操作を行った。
【0045】
以上の結果をまとめて表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】
この結果から分かるように、発明例1〜3は、比較例に対して擬似粒子のGI指数(擬似粒化の指標)、平均粒径、JPU(通気性の指標)を向上し、付着粉の剥離率(擬似粒子の強度の指標)を大きく低下させた。
【0048】
さらに、発明例1〜3では比較例に対して生産率が著しく向上した。また、従来は生産率が向上すると成品歩留が低下する傾向があったが、本発明では成品歩留も向上した。さらに、RDIとNOx排出量原単位も改善され、操業面および環境面において優れた効果を発揮できた。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、焼結原料を事前(造粒)処理する際に、核粒子とその周りの微粉層との付着強度を向上でき、原料の輸送、焼結ストランド上への原料装入過程での崩壊を抑制し、さらに、焼結ベッド内での乾燥・水分凝縮帯での崩壊を抑制することができ、原料層の通気性を向上して焼結機の生産性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する振動装置を示す図である。
【図2】本発明で焼結原料を振動させる態様を示す図である。
【図3】本発明で原料が転動する状況を示す図である。
【図4】本発明で混合、造粒後振動装置で事前処理する態様を示す図である。
【図5】本発明で混合、造粒後振動装置で事前処理する態様を示す図である。
【符号の説明】
1 シート
2 クロスビーム
3 内側駆動板
4 外側駆動板
5 焼結原料
6 シートの分割長さ
7 混合・混練機
8 造粒機
9 振動装置
10 貯鉱層
Claims (2)
- 焼結原料を造粒する焼結原料の事前処理方法において、シート、クロスビーム、および内側駆動板と外側駆動板から構成され、隣り合うクロスビームの間をシートで接続し、隣り合うクロスビームが互いに逆の水平方向に運動するように内側駆動板および外側駆動板に交互に固定され、焼結原料の搬送方向が水平に対して3〜30°の範囲で傾斜するように前記シートに傾斜角度を持せ、該シートが開き目の大きさが搬送方向の長さ:10〜50mm、それに垂直な方向の長さ:1〜10mmである網目シートであり、かつ該網目シートの開き目の大きさは、焼結原料の搬送方向の上流側から下流側へ向かって徐々に大きくした振動装置を用いて、前記内側駆動板と前記外側駆動板を互いに逆の水平方向に駆動させることにより、前記隣り合ったクロスビームを互いに逆の水平方向に駆動し、該クロスビームの間に接続されたシートの引っ張りと収縮の運動によって焼結原料を繰り返し上下方向に振動させるとともに、搬送方向に転動させ、焼結原料の造粒と篩い分けを同時に行うことを特徴とする焼結原料の事前処理方法。
- 予め前記焼結原料を混合・混練および造粒の内の何れか一方または両方を行うことを特徴とする請求項1に記載の焼結原料の事前処理方法。
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