JP4350606B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、放熱機構を備えるプリント配線板の製造方法に関する。
プリント配線板、および、これに搭載される電子部品の発熱は、電子機器の高機能化、高速化等に伴い増大の一途をたどっている。従来では、高い発熱が問題となるのは、主に電力素子関連であったが、近年では、マイクロコンピュータやグラフィックプロセッサ、メモリチップ等の発熱量が、数ワットから数十ワットになることもある。例えば、マイクロプロセッサのように、70ワット以上もの電力を消費するものもあり、十分な冷却が行われない場合には、発熱のために、素子の破壊を引き起こす可能性もある。このため、その放熱機構の設計が重要となってきており、放熱機構として強制空冷や、場合によっては水冷が採用されている。
また、電子機器の小型化や高機能化に伴う高密度実装等により、加えて、素子の動作速度が速くなることに伴う動作タイミングが厳しくなることにより、電子部品の冷却や温度の安定化、均一化が重要となってきている。
このため、従来では、プリント配線板の放熱技術として、次のような各種方法が行われている。
高発熱部品に対し、直接、ヒートシンクや空冷ファン、コールドプレート等の空冷機構や水冷機構を取り付けることによって、局所的に冷却する方法があり、また、プリント配線板全体、あるいは、電子機器全体に、ファンや放熱フィン等を取り付けることによって、空気の流れを改善し、全体的に冷却する方法がある。
また、プリント配線板自体に放熱機構を備える方法がある。具体的には、プリント配線板の内部に金属板を配置したり、プリント配線板の裏面に、内部に冷媒を充填したり、空洞にした金属板、ヒートパイプ等を接触させたりすることによって、熱をプリント配線板全体に移送し、局所的に発熱部品が高熱になるのを防いで、プリント配線板全体で放熱を行う方法である。
また、配線パターンや部品の接続リードの設計や配置を適切に行ったり、ヒートシンクと発熱部品との間に良熱伝導材料を介在させたりすることによって、発熱部品からヒートシンクへ熱を流れやすくする方法がある。
さらに、冷媒を入れた樹脂製のバッグを直接に発熱部品に接触させる方法、プリント配線板自体を、例えばフロリナートのような不活性液体に浸ける方法、冷媒を流す配管をプリント配線板表面に配置する方法が知られている。
上記のようなプリント配線板ユニットの放熱技術、あるいはその他の方法の一例として、次に示すような技術が知られている。
特開昭58−188188号公報、特開昭58−171899号公報、特開昭58−21899号公報、特開昭58−43596号公報、特開昭58−140200号公報、特開2001−68878号公報、特開昭58−9390号公報、特開昭58−9393号公報、特開昭58−14592号公報、特開平6−61674号公報、特開平6−181390号公報、特開平6−181396号公報、特開平6−350278号公報、特開平5−13973号公報、特開平2−155288号公報、特開平4−307800号公報、特開平5−259677号公報、特開平4−361594号公報、実開昭58−85376号公報、実開昭58−81996号公報、実開昭58−22793号公報、特開昭58−53854号公報、特開昭60−15995号公報。
また、ヒートパイプを用いて冷却する方法が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
さらには、ヒートパイプやヒートレーンを内蔵する冷却性能のある板を設け、これに配線基板を積層したり、その上に絶縁層を形成したりして、プリント配線板を製造する方法が知られている(例えば、特許文献4、5参照)。
またさらに、板状のヒートパイプやヒートレーンを内蔵する板状の放熱機構の表面に、絶縁樹脂層を形成し、この上にビルドアップ法やその他従来技術を応用して、貫通スルホールのないプリント配線板を製造する方法が知られている。
その他、ヒートパイプに関する技術、あるいはこれをプリント配線板に応用したものの一例として、表1に示すような技術が知られている。また、ヒートレーンに関する技術、あるいはこれをプリント配線板に応用したものの一例として、表2に示すようなものが知られている。
Figure 0004350606
Figure 0004350606
特開平5−275584号公報 特開平6−152172号公報 特願平2−248644号公報 特開2004−76951号公報 特開2004−37039号公報
このように、電子部品の十分な冷却や温度の安定化、均一化を図るために、従来では、プリント配線板の放熱技術には、各種の方法が用いられていたが、次のような問題点があった。
上述したプリント配線板自体、または、これに搭載される発熱部品に、ヒートシンクや空冷ファン等を取り付けて冷却する方法では、巨大なヒートシンクや大型ファンを取り付けることが一般的になっており、場合によって、空冷のヒートシンクの代わりに、ヒートシンク内に冷媒を流し、プリント配線板外部に設置したラジエータで冷媒を冷却する水冷/液冷のものが用いられることがあった。しかしながら、ヒートシンクやファンの大型化等のため、騒音の発生や、機器小型化の阻害、重量の増加等の問題点があった。
また、冷媒を用いて冷却する方法では、冷媒を流すための配管が必要であり、配管は発熱部品上に配置されたり、プリント配線板内部に配置されていた。そして、冷媒を循環させる循環機構をプリント配線板外部に設け、これを配管で繋ぐ必要があった。このため、製品内で冷媒の冷却機構や循環機構が占有する面積、体積の問題や、冷媒の液漏れ等の可能性や、その循環機構のポンプの騒音発生・故障・経年劣化等の問題、あるいは、取扱性の悪化、コスト高、組立性の悪化という問題があった。
上記特許文献1〜3に示されているような、ヒートパイプを用いて冷却する方法では、プリント配線板材料と異質なものを貼り合わせ、組み合わせるために、プリント配線板加工時の困難さや層間接着強度が十分に取れないことがあった。このため、部品実装や使用時の層間剥離の危険性、すでに完成しているヒートパイプを配線板製造過程や部品実装過程の高温に晒すことによる性能低下や破壊の可能性等のデメリットがあった。
上記特許文献4、5に示されているような、ヒートパイプやヒートレーンを内蔵する冷却性能のある板を設けてプリント配線板を製造する方法では、プリント配線板に形成される貫通スルホールと干渉しないように、プリント配線板内部の配管を配置しなければならなかった。このため、配管の配置にほとんど自由度がなくなり、高温になり易いという問題があった。また、冷却が必要なプリント配線板ほど、高密度配線が必要で、スルホール密度が高いという事情と相反する結果となっていた。逆に、スルホール等の位置に合わせてそれを避けるように、その都度、ヒートパイプ等を内蔵した冷却板を作製することも考えられるが、プリント配線板製造の直前に配線パターンが決まることに鑑みると、工程的・日程的・費用的にみて実用的ではなかった。
上述した板状のヒートパイプやヒートレーンを内蔵する板状の放熱機構の表面に、絶縁樹脂層を形成し、この上に貫通スルホールのないプリント配線板を製造する方法では、完成したヒートパイプ等を内蔵した放熱機構に、高い熱を加えると放熱機構自体の破壊を招く可能性があるため、数十度〜二百数十度の加熱を必要とする従来のプリント配線板の製造工程や材料を適用することができないという問題があった。また、たとえ何らかの新しい製造工程や材料を採用することによってこの問題を解決しても、その後の部品の半田付け等、現在一般的に使われている部品実装法のほとんどが使えず、プリント配線板自体の利用範囲が極端に制限されてしまうという問題があった。このような問題は、冷却配管のみを金属等で作製し、樹脂で固めて、プリント配線板の支持体として使う方法であっても同様に起こる可能性があった。
本発明は、上述した従来技術の問題点を鑑みてなされたものであり、搭載された電子部品の熱を効率的に放出することができ、軽量化・小型化を図ることができるようなプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明のプリント配線板の製造方法は、用意した2枚の絶縁樹脂板の少なくとも1枚の一方の表面に、完成状態のプリント配線板における金属細管に形成される溝であって、少なくとも一端が完成状態のプリント配線板の外形まで達している溝を形成する溝加工工程と、前記溝が内側となるように2枚の絶縁樹脂板を積層接着して内層コア材を形成する積層工程と、前記内層コア材の内部に形成された空洞を、メッキまたはスパッタにより金属細管として形成する金属化工程と、前記内層コア材の表面に、配線パターンを形成した後、外形加工を行う仕上げ工程と、前記外形加工により形成された金属細管の開口部から、該金属細管内に作動液を注入し、作動液の注入後、前記開口部を封止する作動液注入工程とを含むことを特徴とする。
このようなプリント配線板の製造方法によれば、プリント配線板のすべての構成材料が、通常のプリント配線板の製造に用いる材料と同じであり、かつ、通常のプリント配線板の工程と略同様であるため、プリント配線板を容易に製造できるとともに、プリント配線板の電子部品の実装時の耐熱性や、使用時の絶縁特性等、ほとんど全ての性能を、従来のプリント配線板と同等に確保できる。
そして、プリント配線板の内部に形成された金属細管に封入されている作動液によって、プリント配線板に搭載された電子部品の熱を効率的に放出することができる。また、プリント配線板の内部に熱を移送する作動液を封入するため、従来の巨大なヒートシンクや大型ファンを取り付ける場合と比べて、全体的に軽量化・小型化・スリム化(薄型化)を図ることができる。この小型化・スリム化に加え、外付け・後付けの冷却デバイスを削減することで、電子機器内への装着等が容易になり、かつ、配置の自由度が高くなる。
しかも、プリント配線板に接続する外部の配管等もなく、作動液による熱移送機構に可動部分もないため、配管等の経年劣化や着脱による故障、液漏れ等の問題がなくなり、騒音の発生も防止できる。
本発明のプリント配線板の製造方法は、用意した3枚の絶縁樹脂板の1枚に、完成状態のプリント配線板における金属細管に形成される貫通穴であって、少なくとも一端が完成状態のプリント配線板の外形まで達している貫通穴を形成する穴加工工程と、前記貫通穴が形成された絶縁樹脂板の両面に、残りの2枚の絶縁樹脂板を積層接着して内層コア材を形成する積層工程と、前記内層コア材の内部に形成された空洞を、メッキまたはスパッタにより金属細管として形成する金属化工程と、前記内層コア材の表面に、配線パターン、絶縁層を形成した後、外形加工を行う仕上げ工程と、前記外形加工により形成された金属細管の開口部から、該金属細管内に作動液を注入し、作動液の注入後、前記開口部を封止する作動液注入工程とを含むことを特徴とする。
このようなプリント配線板の製造方法によれば、上述の2枚の絶縁樹脂板を用意する場合と略同様の作用効果を奏する。また、2枚の絶縁樹脂板を用意する場合と比べると、3枚全ての絶縁樹脂板に対して溝加工を行う必要がなく、しかも、絶縁樹脂板への穴加工は金型加工で可能であるため、絶縁樹脂板に対する加工を容易に行うことができる。さらに、絶縁樹脂板を積層接着する際にも、上述の2枚の絶縁樹脂板を用意する場合には、2枚の絶縁樹脂板の溝位置を確実に位置合わせをする必要があるのに対して、このような位置合わせの必要がなくなり、したがって、量産性に優れる。
また、本発明のプリント配線板の製造方法において、前記作動液注入工程を、当該プリント配線板に電子部品を実装した後に行うことを特徴とする。すなわち、電子部品を実装する場合には半田付け等の加熱工程が含まれることが多いため、電子部品の実装前に作動液を金属細管に注入すると、半田付け等の加工温度によっては、作動液が沸騰したりして冷却機構にダメージを与える可能性がある。これに対して、上述のようなプリント配線板の製造方法によれば、冷却機構の破損や性能劣化等の危険性がなくなる。
また、本発明のプリント配線板の製造方法において、前記用意した絶縁樹脂板の少なくとも1枚は、半硬化(Bステージ)のプリプレグであってもよい。また、用意した絶縁樹脂板の少なくとも1枚には、接着剤が付着されていてもよい。また、用意した絶縁樹脂板の少なくとも1枚は、積層後に内層コア材の外側となる面に銅箔が積層された銅張り板であってもよい。また、用意した絶縁樹脂板の少なくとも1枚には、積層後に形成される空洞内壁をメッキ処理するための触媒処理を施していてもよい。
また、本発明のプリント配線板の製造方法において、前記積層工程の前に、前記絶縁樹脂板に形成された溝の内壁に、予めメッキ前処理、触媒処理を行った後、メッキ処理を施して金属層を形成すること特徴とする。
また、本発明のプリント配線板の製造方法において、前記積層工程の前に、前記絶縁樹脂板に形成された溝または貫通穴の壁面部分を含む絶縁樹脂板表面の全部または一部に、予めメッキ前処理、触媒処理を行った後、メッキ処理を施して金属層を形成することを特徴とする。
このようなプリント配線板の製造方法によれば、絶縁樹脂板を積層して内層コア材を形成すると、内層コア材の内部には、ヒートコレクタとしての金属層が形成される。これにより、プリント配線板において、効率よく熱を外部へ放出できる一方、金属細管内の作動液の流速や、金属細管の配置を工夫することによって、プリント配線板全体の温度を均一化することができる。そして、プリント配線板全体の温度を均一化することで、例えば、特に高熱を発する電子部品があるなど、温度係数が異なる素子で構成された回路を安定動作させることができる。
また、本発明のプリント配線板の製造方法において、前記積層工程の前に、前記絶縁樹脂板に形成された溝または貫通穴の壁面部分を含む絶縁樹脂板表面の全部に、予めメッキ前処理、触媒処理を行った後、メッキ処理を施して金属層を形成し、その後、形成された金属層の不要な部分をエッチング除去することを特徴とする。
このようなプリント配線板の製造方法によれば、絶縁樹脂板を積層して内層コア材を形成すると、内層コア材の内部には、ヒートコレクタとしての金属層が形成される。これにより、プリント配線板において、効率よく熱を外部へ放出できる一方、金属細管内の作動液の流速や、金属細管の配置を工夫することによって、プリント配線板全体の温度を均一化することができる。
また、本発明のプリント配線板の製造方法において、前記絶縁樹脂板として、少なくとも溝を形成する側の面に銅箔が積層されている銅張り積層板を用意し、前記積層工程の前に、前記銅張り積層板に形成された溝の壁面部分を含む銅張り積層板表面の全部に、予めメッキ前処理、触媒処理を行った後、メッキ処理を施して金属層を形成し、その後、形成された金属層の不要な部分をエッチング除去することを特徴とする。
このようなプリント配線板の製造方法によれば、銅張り積層板を積層して内層コア材を形成すると、内層コア材の内部には、ヒートコレクタとしての金属層が形成される。これにより、プリント配線板において、効率よく熱を外部へ放出できる一方、金属細管内の作動液の流速や、金属細管の配置を工夫することによって、プリント配線板全体の温度を均一化することができる。
また、本発明のプリント配線板の製造方法において、前記溝加工工程において、前記絶縁樹脂板に、少なくとも一端が完成状態のプリント配線板の外形まで達している溝を形成する代わりに、前記絶縁樹脂板の表面に完成状態のプリント配線板の外形まで達していない溝を形成し、かつ、一方の絶縁樹脂板の溝の一部に該一方の絶縁樹脂板を貫通する穴を形成してもよい。
また、本発明のプリント配線板の製造方法において、前記穴加工工程において、前記絶縁樹脂板に、少なくとも一端が完成状態のプリント配線板の外形まで達している貫通穴を形成する代わりに、前記絶縁樹脂板に完成状態のプリント配線板の外形まで達していない貫通穴を形成し、かつ、該貫通穴の一部の位置に対応させて、残りの絶縁樹脂板の一方に、該絶縁樹脂板を貫通する穴を形成してもよい。
また、本発明のプリント配線板の製造方法において、前記積層工程において、前記絶縁樹脂板の積層接着を接着剤にて行ってもよい。
また、本発明のプリント配線板の製造方法において、前記積層工程において、前記絶縁樹脂板の積層接着を金属ろうにて行ってもよい。より具体的には、前記積層工程の前に、前記金属ろうの層を、電解メッキ、無電解メッキ、溶着、または塗布によって、前記金属層または前記銅箔の表面に形成する。前記金属ろうとしては、無鉛または有鉛の半田が用いられる。
本発明は、上述のような構成であるから、プリント配線板の内部に形成された細管に封入されている作動液によって、プリント配線板に搭載された電子部品の熱を効率的に放出することができる。また、従来の巨大なヒートシンクや大型ファンを取り付ける構成と比べて、全体的に軽量化・小型化・スリム化(薄型化)を図ることができる。この小型化・スリム化に加え、外付け・後付けの冷却デバイスを削減することで、電子機器内への装着等が容易になり、かつ、配置の自由度が高くなる。
しかも、プリント配線板に接続する外部の配管等もなく、作動液による熱移送機構に可動部分もないため、配管等の経年劣化や着脱による故障、液漏れ等の問題がなくなり、騒音の発生も防止できる。
また、プリント配線板のすべての構成材料が、通常のプリント配線板の製造に用いる材料と同じであり、かつ、通常のプリント配線板の工程と略同様であるため、プリント配線板を容易に製造できるとともに、プリント配線板の電子部品の実装時の耐熱性や、使用時の絶縁特性等、ほとんど全ての性能を、従来のプリント配線板と同等に確保できる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
まず、本発明を適用するプリント配線板を説明したあと、本発明の実施形態について説明する。
本発明を適用するプリント配線板は、以下のように構成している。すなわち、のプリント配線板は、絶縁層と導体層とが少なくとも1層以上交互に積層されて構成されたプリント配線板において、前記絶縁層内の特定の領域に金属製の細管が配置され、該細管には、当該プリント配線板の特定部分の熱を他の部分へ移送する作動液が封入されている。より具体的には、前記細管の一端側は、当該プリント配線板に実装された電子部品の下(プリント配線板に設けられた部品搭載部の下)に配置され、他端側は、当該プリント配線板に設けられた放熱部の下に配置されている。ここで、前記細管の一部を、他の部分に比べて、配線板表面に近接して配置してもよい。
このような構成のプリント配線板によれば、部品搭載部に実装された電子部品が発熱すると、この熱は、部品搭載部付近の絶縁樹脂層を通って、プリント配線板内部に形成されている細管に伝達される。細管に伝達された熱は、細管内に封入されている作動液により、部品搭載部側から放熱部側へ移送される。作動液により細管内を移送された熱は、放熱部付近の絶縁樹脂層を通って、放熱部へ伝達され、放熱部から外部へ放出される。このような一連の動作により、プリント配線板に搭載された電子部品の熱を効率的に放出することができる。
そして、プリント配線板のすべての構成材料が、通常のプリント配線板の製造に用いる材料と同じであり、かつ、通常のプリント配線板の工程と略同様であるため、プリント配線板を容易に製造できるとともに、プリント配線板の電子部品の実装時の耐熱性や、使用時の絶縁特性等、ほとんど全ての性能を、従来のプリント配線板と同等に確保できる。
また、プリント配線板の内部に熱を移送する作動液を封入する構成であるため、従来の巨大なヒートシンクや大型ファンを取り付ける構成と比べて、全体的に軽量化・小型化・スリム化(薄型化)を図ることができる。この小型化・スリム化に加え、外付け・後付けの冷却デバイスを削減することで、電子機器内への装着等が容易になり、かつ、配置の自由度が高くなる。さらに、搭載される電子部品に対して、大型のヒートシンクや冷却デバイスを直接取り付けないため、プリント配線板や電子部品に対するストレスが少なくなる。
しかも、プリント配線板に接続する外部の配管等もなく、作動液による熱移送機構に可動部分もないため、配管等の経年劣化や着脱による故障、液漏れ等の問題がなくなり、騒音の発生も防止できる。
また、のプリント配線板の内部には、前記細管の配置されている部分を除く全部分または一部分に金属層が設けられている。
このような構成のプリント配線板によれば、絶縁樹脂板を積層して内層コア材を形成すると、内層コア材の内部には、ヒートコレクタとしての金属層が形成される。これにより、プリント配線板において、効率よく熱を外部へ放出できる一方、細管内の作動液の流速や、細管の配置を工夫することによって、プリント配線板全体の温度を均一化することができる。そして、プリント配線板全体の温度を均一化することで、例えば、特に高熱を発する電子部品があるなど、温度係数が異なる素子で構成された回路を安定動作させることができる。
また、のプリント配線板において、前記細管の内壁には、凹凸または溝が形成されていることが好ましい
このような構成のプリント配線板によれば、細管の内壁の凹凸や溝により、細管の内壁の表面積を増やしたり、細管内の作動液の流れに渦や乱流を起こしたりして放熱効率を上げることができる。
また、のプリント配線板において、前記細管は銅製であることが好ましい。つまり、熱伝導性の高い銅で細管の内壁を形成して、搭載電子部品等の熱を効率的に放出するようにしている。
また、のプリント配線板において、前記細管の断面形状を、円形、楕円形、長円形、矩形、菱形、台形、三角形、もしくはこれら各形状の角の部分を丸めた形状、または前記各形状を組み合わせた形状としてもよい。
また、のプリント配線板において、前記細管の内壁表面には、金属材料または非金属材料からなる防錆保護層が形成されていることが好ましい。より具体的には、前記材料は、クロム、ニッケル、金、または樹脂であることが好ましい。つまり、防錆メッキを施すという一般的な方法によって、細管の内壁が錆び付くのを防止している。
また、のプリント配線板において、前記細管の内壁は、該細管に印加された電圧により電気防蝕されていることが好ましい。すなわち、上述した防錆メッキを施す方法では、銅等の熱伝導性の高い材料で細管を形成しても、防錆皮膜の材料としてクロムやニッケルを用いると熱伝導を却って妨げてしまう。これに対して、上記のような構成のプリント配線板によれば、細管の熱伝導性を悪化させることなく、細管の内壁が錆び付きを防止できる。
また、のプリント配線板において、前記細管に封入される作動液は、水、不活液体、フロンもしくは代替フロン系の液体であることが好ましい
このような構成のプリント配線板によれば、細管内での作動液の移動、熱伝導、相変化のいずれか1つ、または2以上の組み合わせによって、プリント配線板の特定部分の熱が他の部分へ移送される。このように、熱移送機構に可動部分がないため、騒音を立てることなく、搭載電子部品等の熱を放出でき、経年劣化や故障の可能性も少ない。
また、のプリント配線板において、前記細管は、ヒートパイプまたはヒートレーンとして設けられていることが好ましい。ここで、一般的に、ヒートパイプやヒートレーンは、高い熱輸送効率を持ち、発熱するデバイスの冷却用として広く用いられている。ヒートパイプとして設けるには、例えば、細管の内壁に細かい溝を形成する。
このようなヒートパイプを設けたプリント配線板によれば、部品搭載部の下の細管に熱が伝達され、この熱により細管内の作動液が蒸発する。蒸発した作動液は、細管内を放熱部側へ高速で移動する。放熱部側へ到達すると、作動液は冷却されて液化する。そして、液相に戻った作動液は、細管の内壁に形成された溝による毛細管現象で、細管内を部品搭載部側へ戻される。このようにして、細管による熱の移送効率を大きく向上させることができる。
一方、ヒートレーンとして設けるには、プリント配線板に実装された電子部品の下と、当該プリント配線板に設けられた放熱部の下の間を往復するように細管を配置する。上述のヒートパイプを設けたプリント配線板の場合には、細管内で作動液の移動方向により、プリント配線板の設置方向に制限があったが、ヒートレーンを設けたプリント配線板によれば、このような制限はなく、設置方向の自由度を高くできる。
また、のプリント配線板の表面のうち、前記電子部品の下の部分、および前記放熱部の少なくとも一方に金属層が形成されていることが好ましい
このような構成のプリント配線板によれば、プリント配線板の表面のうち電子部品の下の部分においては、搭載電子部品からの熱を効率的に細管へ伝達できる。一方、プリント配線板の表面のうち放熱部においては、細管で移送された熱を、プリント配線板外部へ効率的に放出することができる。
また、のプリント配線板において、前記放熱部に金属層が形成される場合には、該金属層の上に、ヒートシンク、空冷ファン、ペルチェ素子、または、液冷を行うデバイスもしくは物質を設けてもよい。これにより、さらに効率よく熱を外部へ逃がすことができる。
また、のプリント配線板において、その表面、または前記電子部品の下の部分に金属層が設けられている場合における該金属層と、前記細管、または当該プリント配線板の内部に設けられている前記金属層とが、熱伝導性の高い物質を介して接続されていることが好ましい。この場合、プリント配線板の表面とは、部品搭載部およびその近傍の部分である。熱伝導性の高い物質は、例えばサーマルスルホール等に充填される。
このように、熱伝導性の高い物質を介してプリント配線板の表面と内部とを熱的に結合することで、プリント配線板の表面に搭載された電子部品からの熱を、効率よくプリント配線板の内部の細管や金属層(ヒートコレクタ)へ伝達できる。
また、電子機器は、上記のような構成のプリント配線板を備えていることが好ましい。
[実施形態1]
図1は、本発明を適用するプリント配線板の実施形態1を示している。プリント配線板は、絶縁層と導体層とが少なくとも1層以上交互に積層されて形成されており、片面板でも両面板でも多層板であってもよい。図1では、プリント配線板の内層・外層の配線パターンやレジスト、シルク印刷等は図示を省略している。
プリント配線板10の絶縁層内の特定の領域には、金属製の細管(金属細管)21が設けられている。金属細管21は、部品搭載部Aと放熱部Bとを結ぶように、複数本(図1では互いに平行に4本)並べて配置されている。プリント配線板10の部品搭載部Aは、発熱量の大きな電子部品E(図2)が搭載される部分となっている。一方、プリント配線板10の放熱部Bは、プリント配線板10の表面に形成された放熱用の金属層14となっている。このように、金属細管21の一端側が、プリント配線板10に実装された電子部品Eの下方に配置され、他端側が、プリント配線板10に設けられた放熱部Bの下方に配置されている。金属細管21には、作動液(冷媒)が封入されている。なお、金属細管21の配置や形状等は限定されず、例えば、金属細管21を屈曲させて形成し、その一部を他の部分よりも、プリント配線板10の表面に近接して配置するようにしてもよい。
また、金属細管21の上記他端側がプリント配線板10の端面に達しており、この端面に金属細管21の開口部22が形成されている。金属細管21には、作動液(冷媒)が封入されている。作動液は、後述するように、プリント配線板10の製造過程で、作動液注入口としての開口部22から金属細管21に注入される。
次に、プリント配線板の熱移送機構(放熱機構)について説明する。図2は、電子部品を実装した状態のプリント配線板を示す断面図であり、金属細管21を通る面での断面図である。
プリント配線板10の部品搭載部Aに実装された電子部品Eが発熱すると、この熱は、部品搭載部A付近の絶縁樹脂層13を通って、金属細管21に伝達される。金属細管21に伝達された熱は、金属細管21内の作動液により、部品搭載部A側から放熱部B側へ移送される。作動液により金属細管21内を移送された熱は、放熱部B付近の絶縁樹脂層を通って、放熱部Bへ伝達され、放熱部Bの金属層14から外部へ放出される。このような一連の動作により、プリント配線板10に搭載された電子部品Eの熱が放出される。
この例では、金属細管21に注入される作動液として、水を用いているが、これ以外に、代替フロン、ハイドロフルオロエーテルのような不活性液体等の液体、あるいは、液体以外にも清浄乾燥空気や溶剤蒸気のような気体を用いてもよい。金属細管21内での上記のような物質の移動、熱伝導、相変化のいずれか1つ、または2以上の組み合わせによって、プリント配線板10の特定部分の熱が他の部分へ移送される。このように、熱移送機構に可動部分がないため、騒音を立てることなく、搭載電子部品等の熱を放出でき、経年劣化や故障の可能性も少ない。
次に、プリント配線板(両面配線板)の製造過程について、図3〜図5を用いて説明する。
まず、2枚の絶縁樹脂板11a、11bを用意する(用意工程)。絶縁樹脂板11a、11bは、完成状態におけるプリント配線板10の層間絶縁層となるものである。なお、絶縁樹脂板11a、11bは、Bステージのプリプレグであってもよい。また、絶縁樹脂板11a、11bには、片面(積層後に外側となる面)に銅箔が積層された絶縁樹脂板を用いてもよく、絶縁樹脂板11a、11bの代わりに、適切な触媒層や接着剤層を持つ材料を用いてもよい。なお、絶縁樹脂板11a、11bは、従来のプリント配線板の製造過程の場合と同じように、最終製品(完成状態のプリント配線板)よりも大きなものとなっており、外形加工において実外形位置で切断されて最終製品の大きさになる。このため、場合によっては、いわゆるワークシートに複数の絶縁樹脂板11a、11bが配置されるものであってもよい。
次に、一方の絶縁樹脂板11aの片面(銅箔が積層された絶縁樹脂板11aを用いる場合には、銅箔のない側)に、レーザー加工、サンドブラスト加工、ミリング等の方法で、図3に示すような溝21aを形成する(溝加工工程)。溝21aの一端は、絶縁樹脂板11aの端面まで達している。なお、溝21aの両端が絶縁樹脂板11aの端面まで達していてもよい。この溝21aが、完成状態におけるプリント配線板10の金属細管21となる。ただし、溝21aの少なくとも一端が、完成状態におけるプリント配線板10の端面(外形)まで達していればよく、したがって、絶縁樹脂板11aの端面まで達している必要はない。
このとき、溝21aの表面には、細かい溝や凹凸を形成するようにしてもよい。細かい溝や凹凸を設けることで、金属細管21の内壁の表面積を増やしたり、金属細管21内の作動液の流れに渦や乱流を起こしたりして放熱効率を上げることができる。このような溝や凹凸は、レーザー加工により容易に形成することができる。
なお、図3では、絶縁樹脂板11aに直線状の溝21aが互いに平行に4本形成されているが、冷却したい部分、例えば、発熱量の大きな電子部品Eが搭載される部分(完成状態のプリント配線板10の部品搭載部A)と、吸収した熱を外部に放出する部分(完成状態のプリント配線板10の放熱部B)とを繋ぐように、溝21aが形成されていれば、溝21aの形状や数等は特に限定されない。例えば、溝21aを直線状に形成せずに、完成状態のプリント配線板10に形成される部品脚の取り付け穴、スルホール等と干渉しないようにするために、溝21aの一部を屈曲させて形成してもよい。
続いて、他方の絶縁樹脂板11bの片面(銅箔が積層された絶縁樹脂板11bを使う場合には、銅箔のない側)に、上述した絶縁樹脂板11aの場合と同様にして、溝21bを形成する。この溝21bは、後述のように両絶縁樹脂板11a、11bを貼り合わせたとき、その貼り合わせ面に対して、上記の絶縁樹脂板11aの溝21aと面対称となるように形成される。
次に、両溝21a、21bの位置合わせをし、両絶縁樹脂板11a、11bを接着剤にて貼り合わせて内層コア材11を形成する(積層工程)。図4は、両絶縁樹脂板11a、11bを積層接着した状態の断面図、つまり、内層コア材11の断面図を示している。図4に示すように、内層コア材11の両絶縁樹脂板11a、11bの間に、接着層16が形成され、内層コア材11の内部に、溝21a、21bにより細管(空洞)26が形成されている。
なお、必要となる細管26の大きさや、内層コア材11の厚さ方向の細管仕様によっては、上述した絶縁樹脂板11a、11bの溝加工の過程において、上下に貼り合わせる絶縁樹脂板11a、11bの内、一方には、溝を形成せずに、平面のままで貼り合わせてもよい。また、部分的に溝を形成したり、溝の深さを変えたりしてもよい。
こうして形成された内層コア材11に、必要に応じてスルホール穴加工を施し、その後、適切なメッキ前処理、無電解・電解メッキ処理を施して、図5に示すようなスルホール15の形成を行うとともに、細管26内壁の金属化を行って金属層23を形成する(金属化工程)。このメッキ処理は、スルホール15を形成する部分と、細管26内壁とに対して同時に行ってもよく、別々に行ってもよい。また、スルホールと細管26内壁とでメッキ金属を変えてもよい。あるいは、防錆のために、細管26内壁にさらに別のコーティングを行ってもよい。なお、金属層23をスパッタ等の方法で形成してもよい。
図5は、パネルメッキ処理を施してスルホール15を形成するとともに、細管26内壁の金属化を行い、さらに、細管26内壁に防錆皮膜としてクロムメッキを施した内層コア材11の断面図を示している。図5に示すように、細管26の内壁表面には、金属層23が形成されており、この細管26内壁の金属化により、細管26が金属細管21となる。このとき、熱伝導性の高い銅で金属細管21の内壁をメッキすれば、電子部品E等からの熱を効率的に放出できる。なお、この例では、金属細管21(金属層23)の防錆皮膜層をクロムにより形成しているが、ニッケル、金、樹脂等の金属材料または非金属材料により形成してもよい。
その後の製造過程は、従来の両面配線板・多層配線板の製造過程と同様である。すなわち、内層コア材11の表面に、エッチングレジストを形成し、配線パターンをエッチング形成して、さらに、ソルダレジスト印刷、シルク印刷、表面処理、外形加工を施して、プリント配線板10を完成させる(仕上げ工程)。配線パターンのエッチング形成の際には、上記放熱部Bとなる部分の内層コア材11の表面に、上述の金属層14を形成しておく。金属層14は、ベタ、あるいはメッシュ状やストライプ状等の放熱用パッドとして形成される。
なお、以上の製造過程において、エッチング液等が金属細管21内に入って、金属細管21の内壁金属を腐蝕させたり、金属細管21を詰まらせたりしないように、内層コア材11端面に形成されている金属細管21の開口部22を適当な封止部材で塞いで、金属細管21を適切に保護するようにしておく。
またさらに、多層配線板を製造する場合には、上述のように配線パターンが形成された両面配線板を内層コア材として、従来より知られている方法で、この両面配線板に絶縁層と導体層を重ねて形成することによって製造する。多層化手法としては、ビルドアップ法を用いることができる。
以上のようにして、製造されたプリント配線板10は、図1に示すように、外見上は、従来のプリント配線板と同様の構成となっている。しかしながら、この例のプリント配線板10は、その絶縁層内に作動液が注入される金属細管21が設けられている点や、その端面に作動液の注入口として開口部22が形成されている点、その表面の一部に放熱用の金属層14が設けられている点等で、従来のプリント配線板とは異なっている。なお、プリント配線板10の放熱部Bに形成された金属層14の上に、ヒートシンクや空冷ファン、ペルチェ素子等の冷却デバイスを設置するようにしてもよい。あるいは、金属層14の上に水冷、液冷を行う冷却デバイスや物質を設置するようにしてもよい。これにより、さらに効率よく熱を外部へ逃がすことができる。
プリント配線板10の金属細管21には、上述したように作動液が注入される。作動液は、開口部22から注入される。詳しく言えば、プリント配線板10の部品搭載部Aに電子部品E等の実装を行った後、金属細管21の開口部22の上述した保護用の封止部材を取り除き、この開口部22から作動液を金属細管21内に適量注入し、その後、開口部22を封止部材27で封止する(作動液注入工程)。封止部材27には、エポキシ樹脂のような樹脂や、半田のような金属が用いられる。
このように、プリント配線板10に電子部品E等を実装した後、金属細管21への作動液の注入・封止を行うのは、電子部品Eを実装する多くの場合に半田付け等の加熱工程が含まれるためである。つまり、電子部品E等の実装前に金属細管21に作動液を注入すると、半田付け等の加工温度によっては、作動液が沸騰したりして冷却機構にダメージを与える可能性があるためである。ただし、加工温度が低い等、冷却機能に影響がないことが確認できる場合には、電子部品E等の実装よりも先に、金属細管21に作動液を注入してもよい。
この例では、上記のとおり、作動液注入口として、プリント配線板10の端面に開口部22を設けているが、作動液注入口をプリント配線板10の表面に設けてもよい。作動液注入口をプリント配線板10の表面に設ける場合には、絶縁樹脂板11aの溝加工の時点で、その位置に一方の絶縁樹脂板11aに貫通穴を形成するか、スルホール穴加工の時点で一方の絶縁樹脂板11aに貫通穴を形成すればよい。
図6は、溝加工の時点で貫通穴24を形成した絶縁樹脂板11aの断面図を示している。絶縁樹脂板11aの表面に形成された溝21aは、完成状態におけるプリント配線板10の外形(端面)まで達していない。この溝21aの一端に貫通穴24が形成されており、絶縁樹脂板11aの表裏を貫通している。このように形成された貫通穴24に上述したようなメッキ処理等が施されて、プリント配線板10の表面に形成される金属細管21の開口部となる。なお、この場合、貫通穴24は、他方の絶縁樹脂板11bには形成せずに一方の絶縁樹脂板11aにのみ形成し、また、絶縁樹脂板11bの溝21bは、完成状態におけるプリント配線板10の外形(端面)まで達しないように形成する。また、貫通穴24を、溝21aの端部以外に設けるようにしてもよい。
上述したようなプリント配線板10の製造方法によれば、プリント配線板10のすべての構成材料が、通常のプリント配線板の製造に用いる材料と同じであり、かつ、通常のプリント配線板の工程と略同様であるため、プリント配線板10を容易に製造できるとともに、プリント配線板10の電子部品Eの実装時の耐熱性や、使用時の絶縁特性等、ほとんど全ての性能を、従来のプリント配線板と同等に確保できる。
以上のような構成のプリント配線板10によれば、部品搭載部Aに実装された電子部品Eが発熱すると、この熱は、部品搭載部A付近の絶縁樹脂層13を通って、プリント配線板10内部に形成されている金属細管21に伝達される。金属細管21に伝達された熱は、この金属細管21内に封入されている作動液により、部品搭載部A側から放熱部B側へ移送される。作動液により金属細管21内を移送された熱は、放熱部B付近の絶縁樹脂層を通って、放熱部Bへ伝達され、この放熱部Bから外部へ放出される。このような一連の動作により、プリント配線板10に搭載された電子部品Eの熱を効率的に放出することができる。
また、プリント配線板10の内部に熱を移送する作動液を封入する構成であるため、従来の巨大なヒートシンクや大型ファンを取り付ける構成と比べて、全体的に軽量化・小型化・スリム化(薄型化)を図ることができる。この小型化・スリム化に加え、外付け・後付けの冷却デバイスを削減することで、電子機器内へのプリント配線板10の装着等が容易になり、かつ、配置の自由度が高くなる。また、プリント配線板10に搭載される電子部品Eに対して、大型のヒートシンクや冷却デバイスを直接取り付けないため、プリント配線板10や電子部品Eに対するストレスが少なくなる。
しかも、プリント配線板10に接続する外部の配管等もなく、作動液による熱移送機構に可動部分もないため、配管等の経年劣化や着脱による故障、液漏れ等の問題がなくなり、騒音の発生も防止できる。
[実施形態2]
次に、プリント配線板の金属細管を形成する別の例について説明する(実施形態2)。この実施形態2では、3枚の絶縁樹脂板より内層コア材、金属細管を形成する点で上記実施形態1と異なる。図7は、貫通穴が形成された絶縁樹脂板を示す図、図8は、3枚の絶縁樹脂板より形成された内層コア材を示す図である。なお、上記実施形態1と同じ構成による部分については、説明を省略し、異なる構成による部分について詳しく説明する。
この例では、プリント配線板の製造する過程において、まず、3枚の絶縁樹脂板111a、111b、111cを用意する(用意工程)。このうち、中間に配置される絶縁樹脂板111cに、図7に示すような細長い貫通穴121cを形成し、残りの絶縁樹脂板111a、111bには、穴や溝を形成しない(穴加工工程)。絶縁樹脂板111cに形成された貫通穴121cは、完成状態のプリント配線板において金属細管121となる穴であり、貫通穴121cの少なくとも一端が、完成状態におけるプリント配線板の外形(実外形位置)まで達している。なお、完成状態におけるプリント配線板の外形まで達していればよく、絶縁樹脂板111cの端面まで達している必要はない。
そして、貫通穴121cが形成された絶縁樹脂板111cの両面に、穴が形成されていない絶縁樹脂板111a、111bを接着剤にてそれぞれ貼り合わせて内層コア材111を形成する(積層工程)。こうして3枚の絶縁樹脂板111a、111b、111cが積層接着されて形成された内層コア材111には、その内部に、絶縁樹脂板111cの貫通穴121cによる細管(空洞)126が形成されている。また、絶縁樹脂板111a、111cの間、絶縁樹脂板111b、111cの間にそれぞれ接着層116が形成されている。
次に、上記実施形態1の場合と同様にして、パネルメッキ処理が施されてスルホール115が形成されるとともに、細管126内壁の金属化が行われ(金属化工程)、さらに、細管126内壁に防錆皮膜としてクロムメッキが施されて、図8に示すような内層コア材111が形成される。このようにして形成された内層コア材111は、接着層116の位置を除けば、上記実施形態1で製造された内層コア材11と略同様の断面形状となっている(図5参照)。つまり、細管126の内壁表面には、金属層123が形成されており、この細管126内壁の金属化により、細管126が金属細管121となる。その後のプリント配線板の製造過程は、上記実施形態1と同じである。
このような、3枚の絶縁樹脂板より製造されるプリント配線板によれば、上記実施形態1で述べたような利点に加えて、次のような利点がある。すなわち、上記実施形態1の場合と比べると、全ての絶縁樹脂板に対して溝加工を行う必要がなくなり、しかも、絶縁樹脂板111cへの穴加工は金型加工で可能であるため、絶縁樹脂板に対する加工を容易に行うことができる。また、絶縁樹脂板を積層接着する際に、上記実施形態1の場合には、2枚の絶縁樹脂板の溝位置を確実に位置合わせをする必要があるのに対して、この例では、このような位置合わせの必要がなく、量産性に優れている。ただし、上述の金型加工で絶縁樹脂板111cに貫通穴121cを形成する場合には、加工できる穴の幅に限度があるため、形成される金属細管121の形状が扁平状になることがある点に注意する。
なお、プリント配線板の表面に金属細管121の開口部を設ける場合には、絶縁樹脂板111cに、少なくとも一端が完成状態のプリント配線板の外形まで達している貫通穴121cを形成する代わりに、この絶縁樹脂板111cに完成状態のプリント配線板の外形まで達していない貫通穴121cを形成し、かつ、この貫通穴121cの一部の位置に対応させて、残りの絶縁樹脂板111a、111bのいずれか一方に、この絶縁樹脂板を貫通する穴を形成する。このように形成された絶縁性樹脂を貫通する穴に上述したようなメッキ処理等が施されて、プリント配線板の表面に設けられる金属細管121の開口部となる。
[実施形態3]
次に、プリント配線板(多層配線板)を製造する手順について詳しく説明する(実施形態3)。図9は、多層配線板の断面図である。なお、上記実施形態1と同じ構成による部分については同じ符号を付して説明する(図1〜図6参照)。
まず、上記実施形態1と同様の手順にて、2枚の絶縁樹脂板11a、11bに対して溝加工を行い、両絶縁樹脂板11a、11bを貼り合せたものを内層コア材11として用意する。この場合、絶縁樹脂板11a、11bは、予め外側になる側に銅箔が積層されたものでも、内層コア材11に形成される細管26の内壁をメッキする際、同時にメッキするものでもよい。
次に、内層コア材11の端面(図6の場合には、表面)に形成された金属細管21の開口部22(図1参照)を適当な封止部材で塞ぐ。このとき、封止部材を後の工程で取り除くことができるような方法で開口部22を塞ぐようにする。このように開口部22を塞ぐことによって、この後の工程で、金属細管21内にインクや処理液、樹脂等が進入して、開口部22や金属細管21内が汚染、腐蝕、閉塞されることを防ぐようにしている。なお、プリント配線板を複数まとめてワーク形態で加工する場合や、単体であっても少なくとも金属細管21の開口部22側に捨て板が存在する場合には、開口部22を完全に永久閉塞しまってもよい。これは、多層配線板200の外形加工を行うときに、開口部22を塞いだ位置よりも内側(配線板側)の多層配線板200の実外形位置で切断を行うため、塞いだ部分も切断され、金属細管21に新たな開口が形成されるからである。
次に、内層コア材11にスルホールをまだ形成しておらず、かつ、内層にインナーバイアホールを形成する場合には、その位置にドリル加工やレーザー加工等で穴を開けて、パネルメッキを行う。この状態の内層コア材11の断面形状は、上記実施形態1の場合と同同じものになる(図5参照)。一方、内層コア材11を形成した時点で、すでにこの工程を行っている場合は、この穴加工、メッキ処理は不要である。
次に、内層コア材11の表面に、エッチングレジストを形成し、内層パターンをエッチング形成する。この後の工程は、上記実施形態1で述べたように、従来の多層配線板を製造する工程と同様である。すなわち、上記工程を経て内層パターンが形成された内層コア材11を用いて、この内層コア材11の両面にプリプレグと銅箔を積層し、回路をエッチングする方法や、絶縁層の形成、バイアホール加工、メッキ処理、エッチング処理を繰り返すビルドアップ法等が利用できる。
図9は、ビルドアップ法を用いて製造した多層配線板の断面図を示している。図9では、ソルダレジスト等、外層配線層より外側の層の図示を省略している。ビルドアップ法を用いて製造した多層配線板200においては、内層コア材11の両面に内層パターン31が形成され、内層コア材11に積層されたビルドアップ絶縁層32の両面に外層パターン33が形成されている。また、インナーバイアホール35、バイアホール36が形成されている。
[実施形態4]
次に、プリント配線板内部に設けられる金属細管をヒートパイプとする例について説明する(実施形態4)。この実施形態4は、上記実施形態1で述べた金属細管をヒートパイプとする例について説明することとし、上記実施形態1と同じ構成による部分には同じ符号を付して説明する(図1〜図6参照)。
ここで、ヒートパイプは、高い熱輸送効率を持ち、発熱するデバイスの冷却用として広く用いられているものである。具体的には、ウイックと呼ばれる細い溝が形成された(あるいは、ファイバー等が封入された)細管内に作動液が封入され、この作動液が細管内を循環するように設計されている。ヒートパイプによる熱移送は、作動液(液相)が細管の一方の端で加熱されて蒸発し、他方の端へ移動することで、細管の一方の端から他方の端へ熱を移送する。また一方では、蒸発した作動液(気相)が細管の他方の端まで移動すると冷却されて液化し、ウイック(あるいはファイバー等)による毛細管現象で一方の端へ戻される。
このようなヒートパイプとして、プリント配線板10内部に設けられる金属細管21を形成するには、金属細管21の壁面に、図10に示すような多数の細かい溝25を設ける。溝25は、作動液が移動する方向、つまり、プリント配線板10の部品搭載部Aと放熱部Bを繋ぐ方向(図10では、紙面に垂直な方向)に沿って形成されている。金属細管21には、作動液として、純水または代替フロンが封入される。
このような溝25を金属細管21に形成するには、上記実施形態1で述べた絶縁樹脂板11a、11bに溝21a、21bを形成する際に、この溝21a、21bの壁面に多数の細かい溝を、溝21a、21bの流れ方向に沿ってレーザー加工等で形成しておく。このように溝21a、21bの壁面に形成された細かい溝は、細管26内壁を金属メッキする際に、金属細管21の溝25として形成される。そして、この溝25が、液相に戻った作動液を毛細管現象で移動させる上述のウイックの働きをする。
このような溝25が形成された金属細管21を有するプリント配線板10によれば、プリント配線板10において、電子部品Eが搭載されている部品搭載部Aの下の金属細管21に熱が伝達され、この熱により金属細管21内の作動液が蒸発する。蒸発した作動液は、部品搭載部A側から放熱部B側へ高速で移動する。放熱部B側へ到達した作動液(気相)は、冷却されて液化する。液相に戻った作動液は、金属細管21の内壁に形成された溝25による毛細管現象で、放熱部B側から部品搭載部A側へ移動する。このようにして、金属細管21による熱の移送効率を大きく向上させることができる。
なお、この例では、作動液を放熱部B側から部品搭載部A側へ移動させるのに、金属細管21の内壁に形成した細い溝25による毛細管現象を利用したが、これ以外にも、細管26を形成する際に、内部にファイバーや金属メッシュ等を入れておく方法を用いてもよい。また、プリント配線板10の設置方向が決まっている場合であって、作動液を放熱部B側から部品搭載部A側へ移動させるのに重力が利用できる場合には、上述したような金属細管21の溝25を設けなくても、作動液の移動が可能となることもある。
また、図11に示すように、プリント配線板10に、部品搭載部Aと放熱部Bとの間を往復するように金属細管21を配置し、いわゆるヒートレーンと呼ばれる機構を設けるようにしてもよい。上述のようなヒートパイプを設けた場合には、金属細管21内で作動液が放熱部B側から部品搭載部A側へ移動するため、プリント配線板10の設置方向に制限があった。これに対して、ヒートレーンを設けた場合には、このような制限がなくなり、設置方向の自由度を高くできるとともに、良好な熱移送を行うことができる。
[実施形態5]
次に、プリント配線板に金属細管を形成する別の手順について説明する(実施形態5)。この実施形態5では、細管内壁の金属メッキを絶縁樹脂板の積層よりも先に行う点で上記実施形態1と異なる。図12は、溝に銅メッキと防錆用のコーティングが施された絶縁樹脂板の断面図である。なお、上記実施形態1と同じ構成による部分については、説明を省略し、異なる構成による部分について詳しく説明する。
図12に示すように、絶縁樹脂板311aの溝321aには、銅メッキ323とニッケルメッキ324が形成されている。絶縁樹脂板311aに溝321aを形成した後、溝321aの内壁に適切なメッキ前処理、触媒処理を施し、メッキ処理を施して、溝321aに銅メッキ323を形成する。さらに、防錆のためのコーティングを施して、銅メッキ323の上に、防錆皮膜としてのニッケルメッキ324を薄く形成する。この例では、溝321aをメッキする金属、つまり、内層コア材の金属細管を構成する金属には、熱伝導性を考慮して銅を用いている。なお、防錆皮膜は、ニッケル以外に、クロムや金、樹脂を用いて形成してもよい。
このようなメッキ処理をもう一方の絶縁樹脂板311bの溝321bに対しても行った後、両絶縁樹脂板311a、311bを積層して内層コア材を形成する。内層コア材の内部には、銅メッキ323とニッケルメッキ324が形成された溝321a、321bにより金属細管が形成される。
[実施形態6]
次に、プリント配線板の内部に金属層(ヒートコレクタ)を設ける例について説明する(実施形態6)。図13は、金属層が形成された絶縁樹脂板の斜視図、図14は、内部に金属層が設けられた内層コア材の断面図である。なお、上記実施形態1と同じ構成による部分については、説明を省略し、異なる構成による部分について詳しく説明する。
図13に示すように、絶縁樹脂板411aの表面には、ヒートコレクタとして金属層425が形成されている。絶縁樹脂板411aに溝421aを形成した後、溝421aが形成された部分を含む絶縁樹脂板411a表面のうち、次の部分426、427を除く全部分または必要部分に、後述する方法で金属層425を形成する。
絶縁樹脂板411aの表面には、金属層425を形成しない第1の部分426、第2の部分427がある。第1の部分426は、プリント配線板において、電子部品Eを搭載しない部分や、プリント配線板実外形位置よりも外側の捨て板の部分である。第2の部分427は、バイアホールやスルホール、部品取り付け穴等とその周囲の部分であり、バイアホール、スルホール等が接触して短絡するのを防止するために金属層425を形成しないようにしている。
絶縁樹脂板411aに金属層425を形成する方法には、絶縁樹脂板411aに溝421aを形成した後、金属層425が不要な部分426、427に相当する部分にメッキレジストを形成し、適切な前処理、触媒処理、活性化処理を施した後、メッキを行う方法がある。溝421aを形成した絶縁樹脂板411aの表面に全面メッキを行った後、金属層425が不要な部分426、427をエッチングによって除去する方法を用いてもよい。また、ヒートコレクタ部分の金属層425を厚く形成してより効率よく熱を集めるためや、メッキ処理を容易にするため等に、絶縁樹脂板411aとして、少なくとも溝を形成する側の面に予め銅箔が積層されている銅張り積層板を用いるようにしてもよい。
このような金属層425をもう一方の絶縁樹脂板411bに対しても形成した後、両絶縁樹脂板411a、411bを積層して内層コア材411を形成する。内層コア材411の内部には、金属細管421とヒートコレクタとしての金属層425とが形成される。この例では、両絶縁樹脂板411a、411bの互いの接着面に金属層425が形成されているため、接着剤以外にも、金属ろうを用いて接着することができる。例えば、金属層425の表面に予め、電解メッキ、無電解メッキ、溶着、塗布等の方法で、半田の層を薄く形成した後、この面を互いに接触させるように2枚の絶縁樹脂板411a、411bを積層した後、加圧・加熱して接着する。半田には、高融点の無鉛または有鉛のものが用いられる。
図14は、上述の銅張り積層板を用いた場合の内層コア材の断面図を示している。内層コア材411の内部には、ヒートコレクタとして、銅張り積層板に予め積層してあった銅箔層424と、メッキ等により形成された金属層425とが配置されている。金属層425は、隣り合う2つの金属細管421(金属層423)を繋ぐように設けられている。上述したように、絶縁樹脂板411aの表面には、金属層425の不要な部分426、427を除く全部分または一部分に、金属層425を形成するため、内層コア材411の内部には、金属細管421の配置されている部分を除く全部分または一部分に金属層425が設けられている。
このように、内層コア材411の内部に金属層425を設けることで、プリント配線板において、効率よく熱を外部へ放出できる一方、金属細管421内の作動液の流速や、金属細管421の配置を工夫することによって、プリント配線板全体の温度を均一化することができる。そして、プリント配線板全体の温度を均一化することで、例えば、特に高熱を発する電子部品Eがあるなど、温度係数が異なる素子で構成された回路を安定動作させることができる。
なお、上記実施形態2のように、3枚の絶縁樹脂板より内層コア材を形成する場合には、次のようにして、内層コア材の内部に、ヒートコレクタとしての金属層を形成する。すなわち、3枚の絶縁樹脂板の積層前に、絶縁樹脂板に形成された貫通穴の壁面部分を含む絶縁樹脂板表面の全部または一部に金属層を形成する。この場合にも、絶縁樹脂板に貫通穴を形成した後、金属層が不要な部分に相当する部分にメッキレジストを形成し、適切な前処理、触媒処理、活性化処理を施した後、メッキ処理を行う方法や、貫通穴を形成した絶縁樹脂板の表面に全面メッキを行った後、金属層が不要な部分をエッチングによって除去する方法を用いることができる。
[実施形態7]
次に、プリント配線板にサーマルパッド、サーマルスルホール等を設ける例について説明する(実施形態7)。図15は、完成状態のプリント配線板の断面図である。図15では、プリント配線板のレジスト、シルク印刷等は図示を省略している。なお、上記実施形態1と同じ構成による部分については、説明を省略し、異なる構成による部分について詳しく説明する。
図15に示すように、プリント配線板500の部品搭載部Aには、サーマルパッド526を介して電子部品Eが搭載されている。サーマルパッド526は、電子部品Eが搭載される部品搭載部Aに設けられ、プリント配線板500の配線パターンのエッチング形成と同時に形成される。この例では、サーマルパッド526は銅箔で形成されている。なお、サーマルパッド526を熱伝導性の高いシリコンシート等で形成して、プリント配線板500と電子部品Eとの間に挟み込むように配置してもよい。また、銅箔とシリコンシートを組み合わせて用いてもよい。
プリント配線板500(内層コア材511)の内部には、金属細管521と、上記実施形態6で述べたヒートコレクタ525が設けられている。ヒートコレクタ525は、隣り合う2つの金属細管521を繋ぐように設けられている。また、プリント配線板500には、スルホール515とサーマルスルホール527が形成されている。
サーマルスルホール527は、サーマルパッド526とヒートコレクタ525との間、およびサーマルパッド526と金属細管521との間に介装されている。サーマルスルホール527には、熱伝導性の高い物質が充填されている。つまり、サーマルスルホール527を介して、電子部品Eが搭載されるサーマルパッド526と、ヒートコレクタ525および金属細管521とが接続されている。なお、この例では、プリント配線板500にサーマルパッド526とサーマルスルホール527を両方設けているが、いずれか一方のみを設けるようにしてもよい。また、サーマルスルホール527を設けずに、サーマルパッド526と、ヒートコレクタ525および金属細管521とを、熱伝導性の高い物質で接続するようにしてもよい。
サーマルスルホール527は、通常のスルホール515の場合と同様の方法で形成することができ、プリント配線板500の配線パターンを形成する過程で、スルホール515とともに形成される。なお、配線パターンに利用するスルホール515が、内層コア材511の内部のヒートコレクタ525や金属細管521に電気的に接触すると、回路短絡等の問題が起きるため、スルホール515をヒートコレクタ525や金属細管521と干渉しないように設ける必要があるのに対して、サーマルスルホール527は、ヒートコレクタ525や金属細管521に積極的に接続するように設けられるという違いがある。
このように、サーマルスルホール527により、サーマルパッド526と、プリント配線板500の内部のヒートコレクタ525および金属細管521とを熱的に結合することによって、サーマルパッド526上に実装された電子部品Eからの発熱が、サーマルパッド526に伝わると、この熱がサーマルパッド526下の絶縁層や、サーマルパッド526に接続されるサーマルスルホール527に伝達される。そして、サーマルスルホール527に接続されるヒートコレクタ525や金属細管521に伝達され、効率よく熱を外部へ放出できる。
[実施形態8]
次に、プリント配線板にヒートシンクを設ける例について説明する(実施形態8)。この実施形態8は、上記実施形態7で述べたプリント配線板にヒートシンクを設けた例について説明することとし、上記実施形態7と同じ構成による部分には同じ符号を付して説明する(図15参照)。図16は、完成状態のプリント配線板の断面図である。図16では、プリント配線板のレジスト、シルク印刷等は図示を省略している。
図16に示すように、プリント配線板500´の部品搭載部Aには、上記実施形態7で述べたサーマルパッド526を介して電子部品Eが搭載されている。サーマルパッド526は、例えば銅箔で形成されており、電子部品Eが搭載される部品搭載部Aに設けられている。プリント配線板500´(内層コア材511´)の内部には、金属細管521と、上記実施形態6で述べたヒートコレクタ525が設けられている。ヒートコレクタ525は、隣り合う2つの金属細管521を繋ぐように設けられている。なお、上記実施形態7と同様に、サーマルスルホールを形成し、サーマルスルホールを介して、電子部品Eが搭載されるサーマルパッド526と、ヒートコレクタ525および金属細管521とを熱的に結合するようにしてもよい(図15参照)。
プリント配線板500´の電子部品E上にはヒートシンク528が設けられている。プリント配線板500´には、ヒートシンク528の取り付け脚529が挿入される取り付け穴516が形成されている。ヒートシンク528の取り付け脚529は、プリント配線板500´の取り付け穴516に挿入され、シリコン樹脂や導電性ペースト、接着剤、半田等の熱伝導性の高い材料を用いてプリント配線板500´に固定される。このように、プリント配線板500´にヒートシンク528を設けることで、プリント配線板500´の表面からも電子部品Eの熱を逃がすことができる。なお、ヒートシンク528の取り付け脚529を、上記実施形態7におけるサーマルスルホール(図15参照)に挿入し、半田等で固定してもよく、この場合には、さらに効率よく熱を外部へ放出できる。また、このようなヒートシンク528をプリント配線板500´の放熱部B(図1参照)に設けてもよい。
[実施形態9]
次に、プリント配線板の金属細管に電気防蝕を施した例について説明する(実施形態9)。この実施形態9は、上記実施形態1で述べた金属細管を電気防蝕する例について説明することとし、上記実施形態1と同じ構成による部分には同じ符号を付して説明する(図1〜図6参照)。
金属細管21の内壁の電気防蝕は、プリント配線板10(内層コア材11)の内部の金属細管21に電極を接続し、金属細管に適当な電位を与えることによって行われる。上記実施形態6で述べたように、プリント配線板(内層コア材)の内部の金属細管に電気的に接続する金属層(ヒートコレクタ)を設ける場合には、ヒートコレクタに電極を接続してもよい。
プリント配線板10の金属細管21の腐蝕を防ぐ方法としては、上記実施形態1、2等で述べたように、防錆メッキを施すのが一般的な方法である。ところが、銅等の熱伝導性の高い材料で金属細管21(金属層23)を形成しても、防錆皮膜の材料としてクロムやニッケルを用いると熱伝導を却って妨げてしまう。この例では、プリント配線板10の金属細管21を電気防蝕することで、金属細管21の熱伝導性を悪化させないようにしている。
[実施形態10]
次に、プリント配線板の金属細管の断面形状の変形例について、図17を用いて説明する(実施形態10)。上記実施形態1〜9では、プリント配線板(内層コア材)の内部に設けられる金属細管の断面形状を、角の部分を丸めた矩形としているが(図4等参照)、この形状に限定されるものではない。例えば、金属細管の断面形状を、円形、楕円形、長円形、矩形、菱形、台形、三角形、もしくはこれら各形状の角の部分を丸めた形状、または前記各形状を組み合わせた形状としてもよい。
図17(a)〜(h)に示すように、金属細管の断面形状は、絶縁樹脂板に金属細管となる溝を形成する際、その溝の形状を変更することによって、種々に変えることができる。図17(a)に示す金属細管621aは断面略円形であり、プリント配線板(内層コア材)の内部に金属細管621aがパイプ状に形成される。図17(b)に示す断面略正方形の金属細管621b、図17(c)に示す断面略長方形の金属細管621c、図17(d)に示す断面略菱形の金属細管621dは、エンドミルやドリル等で絶縁樹脂板に溝加工をする際に最も簡単に形成できる。図17(e)に示す断面略楕円形の金属細管621e、図17(f)に示す断面略長方形の金属細管621fは、電子部品Eからの熱をより受け取りやすいように、扁平な形状となっている。図17(g)に示す断面略台形の金属細管621g、図17(h)に示す断面略三角形の金属細管621hは、プリント配線板部品搭載面側よりの吸熱効果を大きくすることができる。
本発明を適用するプリント配線板の実施形態1を示す図である。 電子部品を実装した状態のプリント配線板を示す断面図である。 溝が形成された絶縁性樹脂を示す斜視図である。 2枚の絶縁樹脂板を積層接着して形成した内層コア材を示す断面図である。 パネルメッキ処理を施した内層コア材を示す断面図である。 溝および貫通穴が形成された絶縁性樹脂を示す断面図である。 細長い貫通穴が形成された絶縁樹脂板を示す図である。 3枚の絶縁樹脂板を積層楔着して形成した内層コア材を示す断面図である。 多層配線板を示す断面図である。 ヒートパイプとして用いる金属細管を示す断面図である。 ヒートレーンとして配置した金属細管を示す平面図である。 溝に銅メッキと防錆用のコーティングを施した絶縁樹脂板を示す断面図である。 表面に金属層を形成した絶縁樹脂板を示す斜視図である。 内部に金属層が設けられた内層コア材を示す断面図である。 完成状態のプリント配線板を示す断面図である。 ヒートシンクを取り付けたプリント配線板を示す断面図である。 プリント配線板の金属細管の断面形状の変形例を示す図である。
10 プリント配線板
11 内層コア材
11a、11b 絶縁樹脂板
21 金属細管
21a、21b 溝
22 開口部
A 部品搭載部
B 放熱部
E 電子部品

Claims (17)

  1. 用意した2枚の絶縁樹脂板の少なくとも1枚の一方の表面に、完成状態のプリント配線板における金属細管に形成される溝であって、少なくとも一端が完成状態のプリント配線板の外形まで達している溝を形成する溝加工工程と、
    前記溝が内側となるように2枚の絶縁樹脂板を積層接着して内層コア材を形成する積層工程と、
    前記内層コア材の内部に形成された空洞を、メッキまたはスパッタにより金属細管として形成する金属化工程と、
    前記内層コア材の表面に、配線パターンを形成した後、外形加工を行う仕上げ工程と、
    前記外形加工により形成された金属細管の開口部から、該金属細管内に作動液を注入し、作動液の注入後、前記開口部を封止する作動液注入工程とを含むことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  2. 用意した3枚の絶縁樹脂板の1枚に、完成状態のプリント配線板における金属細管に形成される貫通穴であって、少なくとも一端が完成状態のプリント配線板の外形まで達している貫通穴を形成する穴加工工程と、
    前記貫通穴が形成された絶縁樹脂板の両面に、残りの2枚の絶縁樹脂板を積層接着して内層コア材を形成する積層工程と、
    前記内層コア材の内部に形成された空洞を、メッキまたはスパッタにより金属細管として形成する金属化工程と、
    前記内層コア材の表面に、配線パターンを形成した後、外形加工を行う仕上げ工程と、
    前記外形加工により形成された金属細管の開口部から、該金属細管内に作動液を注入し、作動液の注入後、前記開口部を封止する作動液注入工程とを含むことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  3. 前記作動液注入工程を、当該プリント配線板に電子部品を実装した後に行うことを特徴とする請求項または請求項に記載のプリント配線板の製造方法。
  4. 前記用意した絶縁樹脂板の少なくとも1枚は、Bステージのプリプレグであることを特徴とする請求項〜請求項のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法。
  5. 前記用意した絶縁樹脂板の少なくとも1枚には、接着剤が付着されていることを特徴とする請求項〜請求項のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法。
  6. 前記用意した絶縁樹脂板の少なくとも1枚は、積層後に内層コア材の外側となる面に銅箔が積層された銅張り板であることを特徴とする請求項〜請求項のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法。
  7. 前記用意した絶縁樹脂板の少なくとも1枚には、積層後に形成される空洞内壁をメッキ処理するための触媒処理が施されていることを特徴とする請求項〜請求項のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法。
  8. 前記積層工程の前に、前記絶縁樹脂板に形成された溝の内壁に、予めメッキ前処理、触媒処理を行った後、メッキ処理を施して金属層を形成すること特徴とする請求項、請求項〜請求項のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法。
  9. 前記積層工程の前に、前記絶縁樹脂板に形成された溝または貫通穴の壁面部分を含む絶縁樹脂板表面の全部または一部に、予めメッキ前処理、触媒処理を行った後、メッキ処理を施して金属層を形成することを特徴とする請求項〜請求項のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法。
  10. 前記積層工程の前に、前記絶縁樹脂板に形成された溝または貫通穴の壁面部分を含む絶縁樹脂板表面の全部に、予めメッキ前処理、触媒処理を行った後、メッキ処理を施して金属層を形成し、その後、形成された金属層の不要な部分をエッチング除去することを特徴とする請求項〜請求項のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法。
  11. 前記絶縁樹脂板として、少なくとも溝を形成する側の面に銅箔が積層されている銅張り積層板を用意し、
    前記積層工程の前に、前記銅張り積層板に形成された溝の壁面部分を含む銅張り積層板表面の全部に、予めメッキ前処理、触媒処理を行った後、メッキ処理を施して金属層を形成し、その後、形成された金属層の不要な部分をエッチング除去することを特徴とする請求項、請求項〜請求項のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法。
  12. 前記溝加工工程において、前記絶縁樹脂板に、少なくとも一端が完成状態のプリント配線板の外形まで達している溝を形成する代わりに、
    前記絶縁樹脂板の表面に完成状態のプリント配線板の外形まで達していない溝を形成し、かつ、一方の絶縁樹脂板の溝の一部に該一方の絶縁樹脂板を貫通する穴を形成することを特徴とする請求項、請求項〜請求項11のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法。
  13. 前記穴加工工程において、前記絶縁樹脂板に、少なくとも一端が完成状態のプリント配線板の外形まで達している貫通穴を形成する代わりに、
    前記絶縁樹脂板に完成状態のプリント配線板の外形まで達していない貫通穴を形成し、かつ、該貫通穴の一部の位置に対応させて、残りの絶縁樹脂板の一方に、該絶縁樹脂板を貫通する穴を形成することを特徴とする請求項2〜請求項7、請求項9、請求項11のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法。
  14. 前記積層工程において、前記絶縁樹脂板の積層接着を接着剤にて行うことを特徴とする請求項〜請求項13のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法。
  15. 前記積層工程において、前記絶縁樹脂板の積層接着を金属ろうにて行うことを特徴とする請求項〜請求項11のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法。
  16. 前記積層工程の前に、前記金属ろうの層を、電解メッキ、無電解メッキ、溶着、または塗布によって、前記金属層または前記銅箔の表面に形成することを特徴とする請求項15に記載のプリント配線板の製造方法。
  17. 前記金属ろうは、無鉛または有鉛の半田であることを特徴とする請求項15または請求項16に記載のプリント配線板の製造方法。
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