JP4350335B2 - 紙おむつ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、平面形状の紙おむつに関するものである。
【発明の背景】
【0003】
紙おむつは、装着時に内側となる液透過性のトップシートと装着時に外側となる液不透過性のバックシートとの間に吸収体を介在させている。又、この種の紙おむつの多くは、装着時に外側となるバックシートのさらに外面に不織布シートからなる外装シートを接合させている。尚、この外装シートは、バックシート(極薄の液不透過性シートで破れ易い)を保護するとともに、外観をきれいに見せる機能がある。
【0004】
図8及び図9には、従来の一般的な紙おむつを示している。尚、図8の状態は、装着時に外側となる面(外装シート5)を表面にして表示している。図8に示す従来の紙おむつ1は、平面状態に成形されていて、一方の胴回り部11の幅方向両端部にそれぞれ止着テープ7,7を取付け、他方の胴回り部12の外面に止着テープ7の雄形メカニカルテープ8を接着させる帯状の雌形メカニカルテープ9を取付けている。尚、止着テープ7の雄形メカニカルテープ8には、キノコ状又は鉤状の多数の係止突起が形成されており、該雄形メカニカルテープ8を雌形メカニカルテープ9に接合させると、該各係止突起が雌形メカニカルテープ9の繊維に係止されて両メカニカルテープが接着される。
【0005】
そして、この紙おむつ1は、身体の股部にあてがい、図9に示すように各止着テープ7,7の雄形メカニカルテープ8,8を胴回り部12外面の雌形メカニカルテープ9に接着させることによって装着できる。
【0006】
ところで、不織布シートは、繊維(特に長繊維の割合が多い)を絡めて形成しているので、不織布シート製の外装シート5には、止着テープ7の雄形メカニカルテープ8を接着させる機能を有している。従って、図8及び図9に示す紙おむつにおいて、帯状の雌形メカニカルテープ9がなくても止着テープ7を直接外装シート5に接着させることが可能であるが、該雌形メカニカルテープ9を使用しているのは次の理由によるものである。即ち、製造されたままの不織布シートでは、各繊維同士の結着力は比較的弱く、該不織布シートに雄形メカニカルテープを接合させた後、該雄形メカニカルテープを剥がすと、不織布シートの繊維が雄形メカニカルテープの係止突起に係止されたまま引っ張られ、該繊維が不織布シート表面から長く毛羽立つという現象が発生するため、この種の紙おむつでは、雄形メカニカルテープ8の相手側接合材として専用の雌形メカニカルテープ9を使用することが多い。
【0007】
又、図8及び図9に示す紙おむつ1の外装シート5は、何も加工していない不織布シート(薄い平面状態)のままで使用しているが、このように何も加工していない不織布シートのままであると、紙おむつ1の外面部分にクッション性が乏しく、且つ平面状態のままの外装シートでは生地(不織布シート)の「腰」が比較的強く(曲げ抵抗力が強い)、クッション性及び柔軟性が望まれる紙おむつとしては改善すべき問題点を有していた。
【0008】
そこで、従来の紙おむつの中には、不織布シート製の外装シートに熱エンボス加工を施して、紙おむつの外面部分にクッション性及び柔軟性を付与するようにしたものがある。この熱エンボス加工は、外装シートを小間隔の散点状あるいは網目状等の形状に熱圧縮して、該加熱部分の不織布繊維を部分的に溶融させてエンボス部を突出状態に維持させるものである。尚、不織布シートは、加熱しない通常のエンボス加工では、押出部がすぐに元に戻って平坦となってしまい、エンボスとしての保形性を維持させることができない。
【0009】
この熱エンボス加工を施した外装シートは、熱エンボスの突起部が外面に向く状態でバックシート外面に接合(通常はホットメルト接着)される。そして、このように紙おむつの外装シート(不織布シート製)に熱エンボス加工を施していると、紙おむつの外装部分(外装シート)にクッション性がでるとともに該外装部分が柔軟になる。又、このように、外装シートに熱エンボス加工を施すと、不織布の各繊維同士が熱エンボス部において部分的に溶融固着しており、この外装シートを面ファスナーの雌形材(雄形メカニカルテープの係止突起が係止される)として利用しても、不織布繊維が長く毛羽立つのを防止できる。
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、従来では、紙おむつの外装シートに対して熱エンボス加工を施すのに、かなりの高温度(例えば150〜160℃)で行っていたため、各熱エンボス部の不織布繊維が強固に溶融・硬化している。従って、外装シートの外表面を手で触ると、溶融・硬化している熱エンボス部が手に触れて、紙おむつ外面(外装シート)にザラザラ感やゴワゴワ感があった。尚、紙おむつは、装着時に外側となる外装シートが外面になるように小さく折畳まれた状態(例えば図5参照)でパッケージングされており、そのパッケージングから紙おむつを取出すときには必ず外装シートに手が触れ、そのとき上記ザラザラ感やゴワゴワ感があって好ましくなかった。尚、この種の紙おむつは、装着状態でも外装シートに手が触れることがあり、そのときも上記ザラザラ感やゴワゴワ感を感じる。
【0011】
本願発明は、熱エンボス加工付き不織布シート製の外装シートを用いた紙おむつにおいて、該外装シート部分の手触りを柔らかく且つ滑らかにし得るようにするとともに、外装シートを面ファスナーの雌形材として利用したときの不織布繊維の毛羽立ちを防止し得るようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。
【0013】
本願発明は、装着時に内側となる液透過性のトップシートと装着時に外側となる液不透過性のバックシートとの間に吸収体を介在させ、且つバックシートの外面に不織布シートからなる外装シートを接合させた平面形状の紙おむつを対象にしている。
【0014】
そして、本願発明の紙おむつは、最外層となる外装シートとして、目付が15〜40g/m2の熱溶融樹脂繊維を含む不織布シートに、温度140℃〜150℃未満で熱エンボス加工を施し、該熱エンボス加工部を外装シートの外面側に突出させ、外装シートの面積に対する熱エンボス加工部の割合を25%以下に設定したものを使用している一方、紙おむつの一方の胴回り部の幅方向両端部にそれぞれ面ファスナーの雄形材となる止着テープを取付けるとともに、他方の胴回り部の外面にある外装シートを止着テープの止着用雌形材として利用していることを特徴としている。
【0015】
外装シートとなる不織布シートとしては、目付が15〜40g/m2のものが使用されるが、その中でも目付が17〜20g/m2程度のものが好ましい。
【0016】
外装シートに対する熱エンボス加工温度(140℃〜150℃未満)は、不織布繊維の種類にもよるが、例えば不織布繊維が完全に溶融しない半溶融状態まで加熱し得る温度であって、熱エンボス部がある程度保形性を維持するものの、さほど硬くまで硬化しない程度に設定している。尚、本願では、不織布シートとして、特に限定するものではないが、例えばポリエチレンとポリプロピレンの複合繊維製のものを使用できる。
【0017】
本願発明では、熱エンボス加工された各熱エンボス部を外装シートの外面側に突出させている。即ち、外装シートにおける非エンボス部は平坦部となっているが、各熱エンボス部はそれぞれ外装シートの外面側に突出させている。この熱エンボス部の突出高さは、特に限定するものではないが0.5mm程度でよい。
【0018】
又、本願発明では、外装シートの面積に対する熱エンボス加工部の割合(以下、この割合をエンボス率という)を25%以下に設定しているが、このエンボス率は、好ましくは3〜11%であり、その中でも7%前後が最も好ましい。このエンボス率が25%を超えると、外装シート表面が硬く感じるようになり、又、該エンボス率が極めて低い(例えば1%程度である)と、エンボス機能(クッション性、柔軟性)を発揮できない。
【0019】
このように、紙おむつの外装シートとして、不織布シートに熱エンボス加工を施したものを使用すると、紙おむつの外表面(外装シート)を手で触ったときにクッション性が感受でき、さらに熱エンボス加工を上記温度範囲(140℃〜150℃未満)で行った外装シートでは、柔らかさと滑らかさとが同時に感受できる。
【0020】
尚、外装シートに対する熱エンボス加工は、1個当たり微小面積で小間隔をもって散点状に配置したものや、小間隔をもって多数本の筋状に配置したものや、網目状(あるいは格子状)に形成したもの等を採用できる。
【0021】
紙おむつに使用される止着テープには、雄形メカニカルテープが使用されているが、この雄形メカニカルテープには、キノコ状又は鉤状の多数の係止突起が形成されている。
【0022】
他方、不織布シートは、熱溶融樹脂繊維を含む多数の繊維(長繊維の割合が多い)を絡み合わせて製造されており、止着テープの雄形メカニカルテープを不織布シートに接合させると、雄形メカニカルテープの係止突起が不織布シートの繊維に係止されるようになる。従って、不織布シートは、面ファスナーの雌形材として利用できる。
【0023】
ところで、熱エンボス加工をしていない状態の外装シート(不織布シート製)では、該外装シートに接合させている止着テープ(雄形メカニカルテープ)を剥がすと、不織布の繊維(長繊維)が雄形メカニカルテープの係止突起に係止されたまま引っ張られて、該繊維が長く毛羽立つという現象が発生する。ところが、外装シートに上記のように熱エンボス加工を施しておくと、不織布の各繊維同士が各熱エンボス部(小間隔で多数ある)において溶融・結着(半溶融・半結着)しており、上記止着テープ(雄形メカニカルテープ)を剥がしても、雄形メカニカルテープの係止突起に引っ張られて繊維が外装シートの表面から長く毛羽立つことがない。
【発明の効果】
【0024】
本願発明の紙おむつは、次のような効果がある。
【0025】
(1) 液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートとの間に吸収体を介在させ、且つバックシートの外面に不織布シートからなる外装シートを接合させた平面状態の紙おむつにおいて、外装シートは温度140℃〜150℃未満で熱エンボス加工を施したものを使用しているので、従来の高温度(150〜160℃)で熱エンボス加工を施した外装シートを使用したものより、熱エンボス加工によるクッション性と柔軟性を確保した上で熱エンボス加工部の熱硬化程度を低くでき、それによって外装シート表面の柔らかさ及び滑らかさが良好となって品質の良好な紙おむつを提供できる。
【0026】
(2) 紙おむつの一方の胴回り部の幅方向両端部にそれぞれ面ファスナーの雄形材となる止着テープを取付けるとともに、他方の胴回り部の外面にある外装シートを止着テープの止着用雌形材として利用しているので、熱エンボス加工を施した外装シートを面ファスナーの雌形材として有効利用でき、しかも該外装シートを該雌形材に使用しても止着テープを剥がしたときに外装シートの不織布繊維が毛羽立つことがない。
【0027】
(3) 熱エンボス加工された各熱エンボス部を外装シートの外面側に突出させているので、外装シートを面ファスナーの雌形材として利用したものにおいて、止着テープを剥がしたときに外装シートの不織布繊維が毛羽立つのを一層良好に防止できる。
【0028】
(4) 外装シートの面積に対する熱エンボス加工部の割合を25%以下に設定しているので、外装シート表面における溶融・硬化(半溶融・半硬化)面積を制限することができ、外装シート表面の柔らかさ及び滑らかさを確実に確保できる。
【発明の実施の形態】
【0029】
図1〜図7を参照して本願実施形態の紙おむつを説明する。
【0030】
この実施形態の紙おむつ1は、平面形状に形成したものを採用している。そして、この紙おむつ1は、図1及び図2に示すように、装着時に内側となる液透過性のトップシート2と、装着時に外側となる液不透過性のバックシート3と、これらのシート2,3間に介在させた吸収体4と、バックシート3の外面に接合させた不織布シート製の外装シート5と、脚回り部を構成する左右のギャザーシート6,6と、一方の胴回り部11の幅方向両端部に取付けた各止着テープ7,7とを備えている。
【0031】
トップシート2には、肌触りがよく液透過性のある不織布シートが使用されており、放出液体(尿)をトップシート2を通して吸収体4側に透過させ得るようになっている。
【0032】
バックシート3には、プラスチックフイルムからなる防水シートが採用されている。
【0033】
吸収体4は、一般に解繊パルプを主体とし高分子吸収ポリマーを併用した吸収材をクレープ紙で被包したものが使用されている。
【0034】
外装シート5及びギャザーシート6,6は、それぞれ肌触りのよい不織布シートが使用されている。尚、不織布シートは、熱溶融樹脂繊維を含む多数の繊維(特に長繊維の割合が多い)を絡み合わせて製造されている。
【0035】
止着テープ7は、基材シートの一面に雄形メカニカルテープ8を貼着したものを使用している。雄形メカニカルテープ8には、キノコ状又は鉤状の多数の係止突起8a(図2)が形成されている。尚、この係止突起8aは、不織布シートの繊維に係止されて、止着テープ7(雄形メカニカルテープ8)を不織布シートに接離自在に接着させ得るようになっている。
【0036】
そして、この紙おむつ1は、トップシート2と、バックシート3と、吸収体4と、各ギャザーシート6,6と、各止着テープ7,7と、外装シート5とを、常法により組付けて、図1に示すように平面状態に形成されている。
【0037】
外装シート5としては、スパンボンド法で製造した不織布を採用している。又、外装シート5(不織布シート)の素材としては、例えばポリエチレンとポリプロピレンの複合繊維製のものが使用できる。尚、ポリエチレン繊維は、初期融点が低いために、比較的低温度の加熱でエンボス加工を施すことができる。尚、他の実施形態では、外装シート5(不織布シート)は、他の繊維素材を用いたものや、スパンボンド法以外の他の製法で製造したものも使用できる。外装シート5となる不織布シートの目付は、15〜40g/m2、好ましくは17〜20g/m2程度のものが使用される。
【0038】
外装シート5に使用されている不織布シートには、クッション性と柔軟性を付与することを主目的として、全面積に亘って熱エンボス加工(熱エンボス部16)を施している。この熱エンボス加工(熱エンボス部16)は、不織布シートを一対のエンボスロール間に通して成形されるが、そのときのエンボス部の加熱温度は140℃〜150℃未満の範囲で行う。この熱エンボス加工温度(140℃〜150℃未満)は、不織布繊維の種類にもよるが、該不織布繊維が完全に溶融しない半溶融状態まで加熱し得る温度であって、熱エンボス部16がある程度保形性を維持するものの、さほど硬くまで硬化しないように設定している。尚、この熱エンボス加工は、エンボス成形部分(熱エンボス部16)のみが上記温度範囲で加熱圧着され、平坦部(非エンボス部)15の繊維は熱変化(溶融)することがない。
【0039】
熱エンボス部16は、この実施形態では、図3(図1のIII部拡大図)に拡大図示するように微小径の円形で千鳥状に配列している。即ち、この実施形態では、1個の熱エンボス部16の直径Dが0.3〜0.5mm程度で、最も近接する2つの熱エンボス部16,16間の間隔Wが1〜2mm程度に設定している。又、各熱エンボス部16は、外装シート5の外面側に突出させている。この各熱エンボス部16の平坦部15からの突出高さT(図4)は、特に限定するものではないが0.5mm程度でよい。
【0040】
外装シート5の面積に対する熱エンボス部16の割合(エンボス率)は、25%以下に設定している。このエンボス率は、好ましくは3〜11%であり、その中でも7%前後が最も好ましい。このエンボス率が25%を超えると、外装シート全体が硬く感じるようになる。又、該エンボス率が極端に少ない(例えば1%程度)と、クッション性や柔軟性等のエンボス機能が希薄となる。尚、図2、図5、図7において、熱エンボス部16の大きさ及び各熱エンボス部16,16・・間の間隔等は、作図上、かなり大きく表示しているが、実際には上記寸法のように微小であり且つ高密度に形成されている。
【0041】
又、この熱エンボス加工は、上記のほかに、熱エンボス部16の形状として楕円形、菱形、三角形、四角形等の適宜のものを採用でき、さらに散点状のほかに小間隔をもって多数本の筋状に配置したものや、網目状(あるいは格子状)に形成したもの等も採用できる。
【0042】
この実施形態の紙おむつ1は、図5に示すように、装着時に外側となる外装シート5が外面になるように小さく折畳んだ状態でパッケージングされ、そのパッケージングから紙おむつ1を取出すときには必ず外装シート5に手が触れる。そのとき、外装シート5に上記の熱エンボス加工を施してものでは、クッション性及び柔軟性のある触感が得られるとともに、各熱エンボス部16,16・・の繊維がさほど硬化していないので、熱エンボス加工を施した外装シート5であっても、その表面が柔らかく且つ滑らかに感じられる。
【0043】
そして、この紙おむつ1は、身体の股部にあてがい、図6に示すように各止着テープ7,7の雄形メカニカルテープ8,8を胴回り部12の外装シート5外面に接着させることによって装着できる。このとき、外装シート5は面ファスナーの雌形材として利用でき、図8及び図9に示す専用の雌形メカニカルテープを省略できる。
【0044】
又、このように、外装シート5を面ファスナーの雌形材として利用したものであっても、該外装シート5に熱エンボス加工を施しているので、不織布の各長繊維同士が短い間隔をもつて各熱エンボス部16,16・・で半結着(半溶着)しており、従って、上記止着テープ7を剥がしても、雄形メカニカルテープ8の係止突起8aに引っ張られて不織布の繊維(長繊維)が外装シート5の表面から長く毛羽立つことがない。
【0045】
以下に本願実施例の外装シートと従来例の外装シートとの柔らかさ及び滑らかさについての比較例を表1に示す。尚、試験資料(不織布シート)として、本願実施例と従来例のものとは同じもの(いずれもポリエチレンとポリプロピレンとの複合繊維製)で、目付が17g/m2のものを使用した。又、本願実施形態ではエンボス温度を143℃で行い、従来例ではエンボス温度を150℃で行った。そして、熱エンボス加工後の各シートにおける、圧縮特性に関する各項目と表面特性に関する各項目について、それぞれKES試験機(カトーテック社製)を用いて測定した。
【0046】
【表1】
Figure 0004350335
【0047】
尚、上記表1において(注1)〜(注8)の各略語は、それぞれ次の意味で使用している。
(注1)のLCは、圧縮固さを示すもので、値が「1」に近いほど圧縮に剛い。
(注2)のWCは、圧縮仕事量(単位;g・cm/cm2)を示すもので、値が大きいほど圧縮され易い。
(注3)のRCは、圧縮回復性(単位;%)を示すもので、値が100に近いほど回復性が良い。
(注4)のMIUは、表面の平均摩擦係数を示すもので、値が大きいほど滑りにくい。
(注5)のMMDは、表面の摩擦係数の偏差を示すもので、値が大きいほど滑らかさの度合いが低い。
(注6)のSMDは、表面の粗さ(単位;μ)を示すもので、値が大きいほど表面の凹凸が大きい。
尚、表面特性項目において、各MD(注7)は不織布シート製造時の流れ方向の測定値で、各CD(注8)は不織布シート製造時の幅方向の測定値である。
【0048】
この表1から、本願実施形態の外装シートの方が従来例の外装シートよりも、柔らかさ及び滑らかさの点で優れていることが理解できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願実施形態の紙おむつの外面側から見た平面図である。
【図2】 図1のII−II拡大断面図である。
【図3】 図1のIII部拡大図である。
【図4】 図3のIV−IV断面図である。
【図5】 図1の紙おむつの折畳み状態の側面図である。
【図6】 図1の使用状態の斜視図である。
【図7】 図6のVII−VII拡大断面図である。
【図8】 従来の紙おむつの外面側から見た平面図である。
【図9】 図8の紙おむつの使用状態の斜視図である。
【符号の説明】
1は紙おむつ、2はトップシート、3はバックシート、4は吸収体、5は外装シート、4は吸収体、7は止着テープ、8は雄形メカニカルテープ、11,12は胴回り部、16は熱エンボス部である。

Claims (1)

  1. 装着時に内側となる液透過性のトップシートと装着時に外側となる液不透過性のバックシートとの間に吸収体を介在させ、且つ前記バックシートの外面に不織布シートからなる外装シートを接合させた平面形状の紙おむつであって、
    前記外装シートは、目付が15〜40g/m 2 の熱溶融樹脂繊維を含む不織布シートに、温度140℃〜150℃未満で熱エンボス加工を施し、該熱エンボス加工部を前記外装シートの外面側に突出させ、前記外装シートの面積に対する熱エンボス加工部の割合を25%以下に設定したものを使用している一方、
    前記紙おむつにおける一方の胴回り部の幅方向両端部にそれぞれ面ファスナーの雄形材となる止着テープを取付けるとともに、他方の胴回り部の外面にある外装シートを前記止着テープの止着用雌形材として利用している、
    ことを特徴とする紙おむつ。
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