JP4349874B2 - 記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いたヘッドカートリッジ、インクジェット記録装置 - Google Patents

記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いたヘッドカートリッジ、インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4349874B2
JP4349874B2 JP2003327540A JP2003327540A JP4349874B2 JP 4349874 B2 JP4349874 B2 JP 4349874B2 JP 2003327540 A JP2003327540 A JP 2003327540A JP 2003327540 A JP2003327540 A JP 2003327540A JP 4349874 B2 JP4349874 B2 JP 4349874B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
ejection
ejection port
port array
recording head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003327540A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005088486A (ja
Inventor
憲一郎 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2003327540A priority Critical patent/JP4349874B2/ja
Publication of JP2005088486A publication Critical patent/JP2005088486A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4349874B2 publication Critical patent/JP4349874B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

本発明は、インク滴を吐出するための記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いたヘッドカートリッジ、インクジェット記録装置に関し、さらに詳しくは、同系色の濃度が高い“濃インク”、濃度が低い“淡インク”、濃インクと淡インクとに分けていない“濃度を持たないインク”を吐出する記録ヘッド、及び記録ヘッドを用いたヘッドカートリッジ、インクジェット記録装置に関する。
また、本発明は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の被記録媒体に対して記録を行うプリンタ、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサなどの装置、さらには各種処理装置と複合的に組み合わせた産業用記録装置に適用できる記録ヘッド及びその応用装置に関する発明である。なお、本発明における“記録”とは、文字や図形等の意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を被記録媒体に付与することをも意味するものである。
従来のインクジェット記録方式は、一般に、記録ヘッドに設けられた複数の吐出口から記録データ信号に基づいてインクを吐出し、インク液滴を用紙等の被記録媒体に付着させて記録するものである。この記録方式は、例えば、プリンタやファクシミリあるいは複写機等の記録部に用いられている。
以上の装置における吐出方式としては、インクを吐出させるため、吐出口近傍のインク路内に発熱素子(電気熱エネルギー変換素子ともいう)を設け、この発熱素子に電気信号を印加することによりインクを局所的に加熱して気泡を生成し、この気泡によるインクの圧力変化によって吐出口からインクを吐出させる方式や、圧電素子や静電気力を用いた電気機械変換素子を用いる方式が知られている。
この種の吐出方式を用いた場合の中間調表現方式としては、一定サイズのインクドットを記録し、この記録ドットの単位面積当りの数を制御して中間調を表現するドット密度制御法、あるいは記録ドットのサイズを制御して中間調を表現するドット径制御法が一般的に知られている。
ここで、後者のドット径制御法は、記録ドットのサイズを微妙に変更するための複雑な制御が必要となる等の制約があるため、一般的には前者のドット密度制御法が用いられることが多い。
また、インク吐出方式として、電気熱変換素子によるものを用いた場合、この方式にかかる記録ヘッドは製造が比較的容易であり、また高密度化が可能であるため解像度の高い記録が可能である等の利点を有するが、圧力変化量を制御することが比較的困難であるため記録ドットの径を変調することが困難で、このためドット径制御法を用いることが困難である。
このように、中間調表現方式としてはドット密度制御法が用いられることが多いが、この中間調表現の2値化手法の代表的なものの1つとして、組織的ディザ法が知られている。しかし、この方法は階調数がマトリクスサイズによって制限されるという問題がある。すなわち、階調数を多くするためにはマトリクスサイズを大きくする必要があるが、マトリクスサイズを大きくすると、1つのマトリクスで構成される記録画像の1画素が大きくなって解像力を損なう等の問題を生ずる。
また、2値化手法の代表的なものの他の手法として、誤差拡散法等の条件付決定型ディザ法が知れられている。これは、前述した組織的ディザ法が入力画素に無関係なしきい値を用いて2値化する独立決定型ディザ法であるのに対し、入力画素の周辺画素を考慮してしきい値を変化させる方法である。この誤差拡散法に代表される条件付決定型ディザ法は、階調性と解像力の両立性が良く、また原画像が印刷画像の場合、記録画像にモアレパターンが発生することが極めて少ない等の長所がある。しかし、その反面、画像明部で粒状性が目立ち易く、画質の評価が低くなるという問題を有している。この問題は、特に記録密度の低い記録において顕著となる。
前記した粒状性を目立たなくするため、色の薄いインク(以下、淡インクともいう)と濃いインク(以下、濃インクともいう)をそれぞれ吐出する2個の記録ヘッドを設け、画像の明部から中間調部分は淡インクで記録ドットを形成し、中間調部分から暗部までは濃インクで記録ドットを形成するような記録方式が提案されている。
このような、同一色について複数の濃度の異なる濃淡インクを用いた濃淡多値記録法によれば、多値化するに従って特にハイライト部の階調性が良くなり、ドットによる粒状感が低減し、高画質化することが可能となる。これは、ハイライト部に濃度の低い(淡い)インクを打ち込むことによって単ドットのノイズ感をなくしているからである。
このような濃淡多値記録法は、特許文献1あるいは特許文献2に示されている。キャリッジには、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)の4色の記録ヘッドが搭載されており、各々の記録ヘッドにはそれぞれのインク色の濃インクを吐出する吐出口列と淡インクを吐出する吐出口列とが形成されている。
特許文献3には、別の構成が示されている。ブラック(BK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、淡マゼンタ(LM)、淡シアン(LC)の吐出口列が主走査方向に配置されている。
また、本出願人の出願に係る特許文献4には、希釈液タンクを持ち、インクを希釈液で希釈して淡インクを印字する記録装置が示されており、各色インクが供給されるヘッドと、各色インクと希釈液とが供給されるヘッドが、主走査方向に配列されている。
特開2001−71540号公報 特開2002−254679号公報 特開2001−171154号公報 特開2001−113729号公報
特許文献1、特許文献2に開示された記録ヘッドは、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色とも濃淡インクを備えており、計8色分の吐出口列を配列しているため、記録ヘッドが大きくなってしまう。記録ヘッドを小さくするため濃淡をもつインク色を最小限に絞った場合、記録ヘッドを小さくし、かつ画像品質を良くするために、それらのインクの吐出口をどのように配列するかが課題となってくる。
また、特許文献3に開示された液滴吐出ヘッドは、濃淡インクおよび極淡インクを含む6色〜9色の吐出口列を6〜9列並べているので、ヘッドの幅が大きくなる。特許文献3では各色1列の吐出口列を例としているが、一度の液滴吐出ヘッドのスキャンで塗りつぶしを行おうとすれば、各色の吐出口を千鳥配置に2列設ける構成が有効である。その場合、吐出口列数は倍となり、12〜18列となり、更にヘッドの幅が大きくなる。インクジェット記録装置の幅は少なくとも用紙幅に加えヘッドの幅の寸法が両側に必要である。そのため、ヘッド幅が大きくなると装置全体が大きくなり、装置の小型化の障害となる。画像の粒状性を低減するため濃淡インクを搭載したため、吐出口列数が増大し、記録ヘッドの幅の増加、それに伴う装置の大型化が問題となっている。
本発明の目的は、濃淡多値記録法を用いる記録ヘッドにおいて、記録ヘッドの大きさ及び記録ヘッドの幅を小さくし、液体吐出装置全体の大きさを小さくすることを可能にし、階調性に優れた高画質である印字が可能であり、かつ設置性、携帯性に優れた液体吐出装置を提供することである。
請求項1の発明は、インクを吐出する複数の吐出口を有する記録ヘッドであって、同系色の相対的に濃度が高い濃インクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列と、相対的に濃度が低い淡インクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列と、濃淡を持たないインクが2色以上あり、該濃淡を持たないインクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列をそれぞれのインクごとに有し、前記濃インク、淡インク、濃淡を持たないインクのそれぞれを吐出する吐出口列を吐出口配列方向に並んだ以上の吐出口列群に分けて配置した記録ヘッドにおいて、前記濃淡を持たないインクのうち少なくとも2色のインクを吐出する吐出口列を互いに異なる吐出口列群に分けて配置し、前記少なくとも2色のインクのうちの1つはブラックインクであり、前記ブラックインクを吐出する吐出口列を、前記濃インクを吐出する吐出口列とは異なる吐出口列群に配置したことを特徴とする。なお、ここで、「濃淡を持たないインク」とは、同系色のインクを相対的に濃度が高い濃インクと相対的に濃度が低い淡インクとに分けていないインクを意味する。
請求項2の発明は、請求項1の記録ヘッドにおいて、前記濃淡を持たないインクにおける前記少なくとも2色のインクのうちのもう1つ、イエローインクであり、前記ブラックインクの吐出口列と前記イエローインクの吐出口列を異なる吐出口列群に分けて配置したことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1又は2の記録ヘッドにおいて、前記吐出口列から吐出されるインクの色が、主走査方向で対称となるように、前記吐出口列が配置されていることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項の記録ヘッドにおいて、主走査方向で対称となるように配置された前記吐出口列の対称中心の吐出口列は、ブラックインクとイエローインクを吐出する吐出口列であることを特徴とする。
請求項の発明は、インク滴を吐出するインクジェットヘッドと、該インクジェットヘッドにインクを供給するインクタンクを一体化したヘッドカートリッジにおいて、前記インクジェットヘッドが請求項1〜に記載の記録ヘッドであることを特徴とする。
請求項の発明は、インクを吐出する複数の吐出口を有するインクジェット記録装置であって、同系色の相対的に濃度が高い濃インクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列と、相対的に濃度が低い淡インクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列と、濃淡を持たないインクが2色以上あり、該濃淡を持たないインクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列をそれぞれのインクごとに有し、前記濃インク、淡インク、濃淡を持たないインクのそれぞれを吐出する吐出口列を吐出口配列方向に並んだ2つ以上の吐出口列群に分けて配置したインクジェット記録装置において、前記濃淡を持たないインクのうち少なくとも2色のインクを吐出する吐出口列を互いに異なる吐出口列群に分けて配置し、前記少なくとも2色のインクのうちの1つはブラックインクであり、前記ブラックインクを吐出する吐出口列を、前記濃インクを吐出する吐出口列とは異なる吐出口列群に配置したことを特徴とする。
本発明の記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、インクジェット記録装置は、次のような効果を奏する。
(請求項1) 濃淡を持たないインクのうち少なくとも2色のインクを吐出する吐出口列を吐出口配列方向(副走査方向)に並んだ2つ以上の吐出口列群において互いに異なる吐出口列群に分けて配置したので、濃淡を持たないインクを吐出する吐出口列を小スペースに配置でき、濃淡インクを搭載し吐出口列が多い記録ヘッドにおいても、記録ヘッドの幅が拡大するのを押さえることが出来る。そのため、記録装置本体の大きさも小さくすることが出来る。また、ブラックインクを吐出する吐出口列は、濃インクを吐出する吐出口列とは異なる吐出口列群に配置しているので、滲みの発生しやすい濃インクとブラックの重なりは記録ヘッドのスキャン分の時間差が生じ、滲みが発生しづらい。
(請求項2) 濃淡を持たないインクは、ブラックとイエローを含み、イエローとブラックの吐出口列を副走査方向に配列しているため、イエローの印字とブラックの印字は記録ヘッドのスキャンが異なる。そのため、イエローの印字とブラックの印字は記録ヘッドのスキャンの時間だけ時間差が生じ、その時間によって、先に印字されたインクが被記録媒体に浸透・定着、あるいはある程度乾燥した後に次のインクが印字される。よって、最も滲みの発生しやすいイエローとブラックの間での境界滲みを少なくすることができる。
(請求項) 吐出口列から吐出されるインクの色が、主走査方向で対称となるように吐出口列が配置されているので、往復印字による色ムラの発生を防止することができ、対称に配置したことによる記録ヘッド幅の拡大を小さくすることが出来る。
(請求項) 対称となるように配置された吐出口列の対称中心の吐出口列は、ブラックインクとイエローインクを吐出する吐出口列であるので、記録ヘッドの大きさを小さくすることができる。
(請求項) インク滴を吐出するインクジェットヘッドと、このインクジェットヘッドにインクを供給するインクタンクを一体化したヘッドカートリッジにおいて、記録ヘッドが小型であるので、ヘッドカートリッジも小型化が可能である。
(請求項インクを吐出する複数の吐出口を有するインクジェット記録装置であって、同系色の相対的に濃度が高い濃インクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列と、相対的に濃度が低い淡インクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列と、濃淡を持たないインクが2色以上あり、該濃淡を持たないインクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列をそれぞれのインクごとに有し、前記濃インク、淡インク、濃淡を持たないインクのそれぞれを吐出する吐出口列を吐出口配列方向に並んだ2つ以上の吐出口列群に分けて配置したインクジェット記録装置において、前記濃淡を持たないインクのうち少なくとも2色のインクを吐出する吐出口列を互いに異なる吐出口列群に分けて配置し、前記少なくとも2色のインクのうちの1つはブラックインクであり、前記ブラックインクを吐出する吐出口列を、前記濃インクを吐出する吐出口列とは異なる吐出口列群に配置しているので、粒状性の少ない階調性のよい画像が得られ、印字速度が速く、小型のインクジェット記録装置が実現可能である。
本発明は、インクを吐出する複数の吐出口を有する記録ヘッドであって、同系色の相対的に濃度が高い濃インクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列と、相対的に濃度が低い淡インクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列と、濃淡を持たないインクが2色以上あり、該濃淡を持たないインクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列をそれぞれのインクごとに有し、前記濃インク、淡インク、濃淡を持たないインクのそれぞれを吐出する吐出口列を吐出口配列方向(副走査方向)並んだ以上の吐出口列群に分けて配置した記録ヘッドにおいて、前記濃淡を持たないインクのうち少なくとも2色のインクを吐出する吐出口列を互いに異なる吐出口列群に分けて配置し、前記少なくとも2色のインクのうちの1つはブラックインクであり、前記ブラックインクを吐出する吐出口列を、前記濃インクを吐出する吐出口列とは異なる吐出口列群に配置したことを特徴とする。なお、ここで、「濃淡を持たないインク」とは、同系色のインクを相対的に濃度が高い濃インクと相対的に濃度が低い淡インクとに分けていないインクを意味する。
本発明によれば、濃淡を持たないインクのうち少なくとも2色のインクを吐出する吐出口列を吐出口配列方向(副走査方向)に並んだ2つ以上の吐出口列群において互いに異なる吐出口列群に分けて配置したので、濃淡を持たないインクを吐出する吐出口列を小スペースに配置でき、濃淡インクを搭載し吐出口列が多い記録ヘッドにおいても、記録ヘッドの幅が拡大するのを押さえることが出来る。そのため、記録装置本体の大きさも小さくすることが出来る。また、ブラックインクを吐出する吐出口列は、濃インクを吐出する吐出口列とは異なる吐出口列群に配置しているので、滲みの発生しやすい濃インクとブラックの重なりは記録ヘッドのスキャン分の時間差が生じ、滲みが発生しづらい。
以下、本発明の実施形態を、図1〜図12に示す実施例、参考例に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例1の記録ヘッド要部を模式的に示す図で、図1(A)は記録ヘッドの吐出口が形成された面を吐出口外側からみた図、図1(B)は吐出口部を部分的に拡大して示す図、図1(C)は図1(A)の記録ヘッドの主走査方向の断面図である。
実施例1の記録ヘッド1は、図1(C)に示すように、エネルギー変換素子としての発熱抵抗素子2を含む基板3と、吐出口4を形成するオリフィスプレート5とを備えている。
基板3は、実施例1の記録ヘッド1では面方位<100>のシリコン単結晶で形成され、その上面(オリフィスプレート5との接続面)には、図1に示すように発熱抵抗素子2、この発熱抵抗素子2を駆動するための駆動トランジスタ等からなる駆動回路6、配線板(図示しない)と接続するためのコンタクトパッド7、駆動回路6とコンタクトパッド7とを接続する配線8等が半導体プロセスを用いて形成されている。また、基板3には上述の駆動回路6、発熱抵抗素子2、配線8、コンタクトパッド7を除いた領域に、異方性エッチングにより形成された貫通口が6つ設けられ、それぞれ後述する吐出口列21Y/22Y、21M/22M、21C/22C、21Bk/22Bk、21LM/22LM、21LC/22LCに液体を供給するためのインク供給口9を形成している。なお、図1(A)は基板3に対して略透明なオリフィスプレート5を載せた状態を模式的に表しており、上述のインク供給口は省略して描かれている。
この基板上に設けられるオリフィスプレート5は、本実施例1では感光性エポキシ樹脂で形成され、前述の発熱抵抗素子2に対応して、吐出口4、液流路10及びインク供給口9と連通する共通液室11が形成されている。ここで、前述の異方性エッチングを、シリコン基板上に酸化シリコン膜あるいは窒化シリコン膜を形成した後、貫通口及び吐出口と液流路10とを備えたオリフィスプレート5を形成し、インク供給口部の酸化シリコン膜あるいは窒化シリコン膜を除去することは、安価で精密なインクジェットヘッドを作成することが出来るので望ましい。
このような基板3及びオリフィスプレート5とを有する記録ヘッド1は、電気熱変換体によって印加される熱エネルギーによる膜沸騰により生じる気泡の圧力を利用して、吐出口4よりインク等の液体を吐出して記録を行うものである。
実施例1の記録ヘッドでは、濃マゼンタ,シアンインク(M,C)の吐出口列21M、22M、21C、22Cと淡マゼンタ,シアンインク(LM,LC)の吐出口列21LM、22LM、21LC、22LCを吐出口並び方向(副走査方向)に配列し、濃淡インクを持たない2つ以上のイエローとブラック(Y,Bk)の吐出口列21Y、22Y、21Bk、22Bkを、同じく副走査方向に配列したものである。各吐出口列は千鳥に2列配置されている。
実施例1の記録ヘッドでは、濃淡インクを持たないのはイエロー(Y)とブラック(Bk)としている。各色1列あたり吐出口を約42μm(1/600インチ)ピッチで128個、2列千鳥配置になっているので1色あたり256個の吐出口を有する。600dpiの吐出口を2列千鳥に配置しているので、一度の記録ヘッドのスキャンで1200dpiの印字が可能である。ブラックインクは画像の高濃度部でのみ使用されるためドットの粒状性がそれほど目立たない。また、イエローインクは明度が高いため画像明部でそれほど粒状性が目立たない。そのため、イエローとブラックに関しては、濃淡インクを用いなくても印字品質はあまり変わらない。逆に濃淡インクを搭載するために、ヘッドの大型化、それに伴う記録装置の大型化、あるいはコストの上昇というデメリットが生じる。そのため、イエローとブラックは濃淡インクを設けない方が好ましい。
本発明の記録ヘッドは濃淡インクの吐出口列を副走査方向に配列するに加え、濃淡インクを用いない2つ以上の吐出口列を濃淡インクを持つ吐出口列と同様に副走査方向に配列することによって、記録ヘッドの幅を小さくなるように吐出口列の配置が可能となる。よって、記録ヘッドの幅を小さくすることによって、ヘッドカートリッジ、記録装置本体の大きさも小さくすることが可能である。濃淡インクの吐出口列は副走査方向に配列した例を示したが、濃淡インクの吐出口列を主走査方向に配列し、シアンとマゼンタを副走査方向に配置してもかまわない。
また、記録媒体上で2色の境界での滲みは、イエローとブラックの組み合わせが最も発生しやすい、あるいはコントラストの差が大きく最も目立つ。本発明は、イエローとブラックの吐出口列を副走査方向に配列しているため、記録媒体上のある位置におけるイエローの印字とブラックの印字は記録ヘッドのスキャンが異なる。そのため、イエローの印字とブラックの印字は記録ヘッドのスキャンの時間だけ時間差が生じ、その時間によって、先に印字されたインクが被記録媒体に浸透・定着、あるいはある程度乾燥した後に次のインクが印字されるため、境界滲みが少なくなる。
図2、図3は、実施例1の記録ヘッドの変形例1、変形例2の要部を模式的に示す図で、それぞれ記録ヘッドが形成された面を吐出口外側からみた図である。なお、図2は参考例である。
実施例1の記録ヘッドにおいて、各インク色の吐出口列の配置は、図3のようにブラック(Bk)を淡マゼンタ(LM)、淡シアン(LC)の吐出口列と同じ側に、イエロー(Y)濃マゼンタ(M)、濃シアン(C)の吐出口列と同じ側に持ってくることとする。また、各色の吐出口を千鳥配置とせずに、図3のような配置も可能である。
イエローとブラックが印字面で滲みやすく、滲みが目立つことについては前記したが、滲みが発生しやすい、あるいは目立ちやすいのは、ドットを隙間なく打つ部分、いわゆるベタ塗り部分の境界である。特にブラックとの境界で滲みは目立ち、また文書・グラフィック画像では一般的にブラックと他の色との組み合わせが多い。淡インクは、もともとベタ塗り部分にはあまり使用されない。そのため、滲みが目立ちやすいのは、ブラックとイエローの組み合わせの次は、ブラックと濃インク、すなわちブラックと濃マゼンタ、濃シアンの組み合わせである。図1(A)に示した吐出口配列では、ブラックインクを吐出する吐出口列21Bk、22Bkは、濃インクを吐出する吐出口列21M、22M、21C、22Cとは主走査方向で重ならないような配置となっている。そのため、イエロー、濃マゼンタ、濃シアンインクは、ブラックとは記録ヘッドの主走査方向のスキャン分の時間差が生じ、そのような滲みの対策として、図2の配列よりも優れている。
図4は、本発明の実施例2の記録ヘッド要部を模式的に示し、記録ヘッドの吐出口が形成された面を吐出口外側からみた図であり、図5は、図4の主走査方向の断面図である。
実施例2の記録ヘッドでは、図4、図5に示すように、最も外側の吐出口列24,34では濃淡シアン(C、LC)を、吐出口列25,35では濃淡マゼンタ(M、LM)を、最も内側の互いに隣接する吐出口列26,36ではイエロー(Y)とブラック(Bk)を吐出するものである。そのため、中央部に設けられた2つのインク供給口9にはイエローインクとブラックインクが、中央のインク供給口に隣接する4つのインク供給口には濃淡マゼンタインクが、最も外側の4つのインク供給口には、濃淡シアンインクが、それぞれインクタンクから供給されている。このように、中央のインク供給口は2つの吐出口列26,36に対して液体を供給するものであり、中央の2つのインク供給口、及び液流路はそれぞれ吐出口列26,36の共通の液室部として機能する。
このように、中央の2つの吐出口列群が隣接する列に、それぞれ同じ種類の液体を吐出する吐出口列を備え、この中央部分に対して他の吐出口列及びそれらの駆動回路を略対称に配置することで、インク供給口としての貫通口、及び駆動回路や発熱抵抗素子等を基板に対して等間隔に無駄無く配置することが出来る。本実施例では、1つの発熱抵抗体素子2の大きさは30μm×30μm、吐出口、駆動回路及び配線の幅が1.2mm、インク供給口の基板上面の幅が0.2mmであり、基板幅サイズは1.2×6+0.2×5=8.2mmとすることができる。
更に、実施例2の記録ヘッドでは、図4より明らかなように、第1の吐出口列群27と、第2の吐出口列群37とは、それぞれの吐出口列群を形成する吐出口列24〜26,34〜36の各吐出口が記録ヘッドの主走査方向に対して互いに補完し合うように、吐出口の配列方向にずれて配設されている。図4に示すように、本実施例では、第1の吐出口列群27及び第2の吐出口列群37を形成する吐出口列24〜26,34〜36は、いずれも各色128個の吐出口が2列が同一直線上に計256個、約42μmピッチ(1/600インチ)のピッチで列をなしている。そして、吐出口列群27と吐出口列群37とでは、その配列が記録ヘッドの副走査方向(本実施例の場合、吐出口列の配列方向に一致する)に対して、ちょうど吐出口配列のピッチの1/2だけずれて(約21μm)配置されている。
まず、実施例2の記録ヘッドで、中心に対して各色の吐出口配列を対象に配置したことによるメリットを説明する。
図6は、実施例2の記録ヘッドによる記録方法の一例を説明するための図である。
ここで、1次色、例えばマゼンタ単色の印字を行う場合には、ドット位置d1、d2に、吐出口列25及び吐出口列35から走査方向に関係なくそれぞれ各1滴の液滴を吐出して画像を形成する。この場合は同じ色なので打ち込み順序による発色の差は現れない。
それに対し、2次色、例えば図6に示すようなブルーを印字するためには、1画素に対して吐出口列24(シアン)、吐出口列25(マゼンタ)、吐出口列34(シアン)、吐出口列35(マゼンタ)、の各列から各1滴の液滴を吐出して画像を形成する。
往方向に記録を行う場合、C1→M1→M2→C2の吐出口列の順に被記録媒体の所定の位置を通過して行くので、図6の(a)〜(d)に示す順に液滴が被記録媒体に着弾する。ここで、ドット位置d1では、C→Yの順に液滴が着弾しているため、先に着弾したシアンの発色が優勢となる。一方、ドット位置d2では、M→Cの順に液滴が着弾しているため、先に着弾したマゼンタの発色が優勢となる。
復方向に記録を行う場合には、C2→M2→M1→C1の吐出口列の順に被記録媒体の所定の位置を通過して行くので、図6の(e)〜(h)に示す順に液滴が被記録媒体上に着弾する。ここで、ドット位置d1では、M→Cの順に液滴が着弾しているため、先に着弾したマゼンタの発色が優勢となる。一方、ドット位置d2では、C→Mの順に液滴が着弾しているため、先に着弾したシアンの発色が優勢となる。
このように、シアンの発色が優勢なドットと、マゼンタの発色が優勢なドットとが走査方向に関わらず常にペアで使用されていることで、この画素は中間的なブルーの発色となる。
図7は、ドット位置d1、d2がオーバーラップしている様子を示す図である。
実際には、図7に示すように、ドット位置d1とd2とがオーバーラップしているので、打ち込み(付与)順としては、往路はC1からのシアンドット、M1からのマゼンタドット、M2からのマゼンタドット、C2からのシアンドットとなり、復路ではC2からのシアンドット、M2からのマゼンタドット、M1からのマゼンタドット、C1からのシアンドットとなる。このように、打ち込み順が対称、言い換えればインクの付着順序は同じとなるため、ブルーの発色を均一に発現させることが可能となる。そのため、往復印字による色ムラの発生を防止することができる。
その他の色の組み合わせ、及び淡インクも上記同様の説明で往復印字による色ムラの発生を防止することが出来る。
なお、上述の記録方法は本発明の液体吐出ヘッドを用いて往復印字を行う際に好適な方法の一つであり、本発明の液体吐出ヘッドを用いた画像の形成方法は、上述の記録モードのみに限定されるものではない。
このように、中心に対して色を対称に配置したことによって、往復印字による色ムラを防止でき、往復印字による高速印字が高画質で行えることになる。
図1で示した実施例1の記録ヘッドでは、インク供給口9及び共通液室11は吐出口列2列に対応していたのに対し、このように吐出口列を中心に対して色を対象に配置した場合、図4、図5からも明らかなように、中心の吐出口列26,36以外は、インク供給口9及び共通液室11は吐出口列1列にしか対応しない。よって、図1で示した構成よりも、インク供給口及び共通液室の分だけヘッドの幅が必要となる。本発明の記録ヘッドでは、濃淡インク及びイエローとブラックインクの吐出口列を主走査方向に配列したため、往復印字の色ムラ防止のために中心に対して吐出口列の色を対称に配置しても、記録ヘッドの幅の拡大を小さくすることが出来る。
図8は、実施例2の記録ヘッドの変形例の要部を模式的に示す図で、図8(A)は参考例である変形例1の吐出口が形成された面を吐出口外側からみた図、図8(B)は変形例2の吐出口が形成された面を吐出口外側からみた図である。
実施例2の記録ヘッドにおいて、濃淡インクを吐出する吐出口列を必ずしも副走査方向に配列する必要はなく、図8(A)のように濃淡インクを吐出する吐出口列を主走査方向に配列しても、本発明の目的を達成することが出来る。
また、必ずしも濃淡インクを持たないインク(本実施例ではイエローとブラック)を吐出する吐出口列を直線状に配置する必要はなく、図8(B)に示すような配置でもかまわない。
図9は、参考例である実施例3の記録ヘッド要部を模式的に示す図で、図9(A)は変形例の吐出口が形成された面を吐出口外側からみた図、図9(B)は変形例の吐出口が形成された面を吐出口外側からみた図である。
実施例3の記録ヘッドは、濃淡のマゼンタ(M,LM)、濃淡のシアン(C,LC)の4色の吐出口列を副走査方向に配列し、イエロー(Y)とブラック(Bk)を同じく副走査方向に配列し、ブラック(Bk)の吐出口列を長くしたものである。イエロー(Y)、濃淡マゼンタ(M,LM)、濃淡シアン(C,LC)の吐出口の数は同一となっており、ブラック(Bk)のみ吐出口が多くなっている。例えば、イエロー(Y)、濃淡マゼンタ(M,LM)、濃淡シアン(C,LC)の1列の吐出口の数を64個、ブラック(Bk)の1列の吐出口の数を192個配列し、記録ヘッド全体では1024個の吐出口が備わっている。実施例3の記録ヘッドは、4色の吐出口列を副走査方向に配列したため、主走査方向の列数が削減でき、ヘッド幅を小さくすることが出来る。そのため特に記録装置全体の大きさを小さくする必要のある携帯型プリンタ等に有効である。またブラックの吐出口が相対的に多くなっているので、ブラックインクの多い文書画像の印字速度を速くすることができる。本実施例の吐出口列配置として図9(A),(B)と例としてあげたが、このような配列に限るものではない。
実施例1〜3の記録ヘッドは、熱エネルギーによる膜沸騰により生じる気泡の圧力を利用して、吐出口よりインク等の液体を吐出するサーマルインクジェット方式を例としたが、吐出原理はこれに限られるものではなく、圧電素子の変位を用いて液体を吐出する圧電型、静電気力によって振動板を変位させ振動板の復元力によって液体を吐出する静電型等にも同様に適用できる。
図10は、本発明の実施例4のヘッドカートリッジを示す斜視図である。
実施例4のヘッドカートリッジ41は、実施例1〜3のいずれかの記録ヘッド42と、記録ヘッド42に供給する液体を保持する液体容器を一体化したヘッドカートリッジである。記録ヘッド42を小型に形成することができるので、ヘッドカートリッジ41も小型化が可能である。
次に、本発明の記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置の一例について説明する。
図11は、本発明の実施例5のインクジェット記録装置を示す要部斜視図、図12は、同記録装置の機構部の側面図である。
実施例5のインクジェット記録装置は、記録装置本体51の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ63、キャリッジに搭載した本発明を実施したインクジェットヘッドからなる記録ヘッド64、記録ヘッドへインクを供給するインクカートリッジ等で構成される印字機構部52等を収納し、記録装置本体51の下方部には前方側から多数枚の用紙53を積載可能な給紙カセット(或いは給紙トレイでもよい。)54を抜き差し自在に装着することができ、また、用紙53を手差しで給紙するための手差しトレイ55を開倒することができ、給紙カセット54或いは手差しトレイ55から給送される用紙53を取り込み、印字機構部52によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ56に排紙する。
印字機構部52は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド61と従ガイドロッド62とでキャリッジ63を主走査方向(図12で紙面垂直方向)に摺動自在に保持し、このキャリッジ63にはイエロー(Y)、シアン(C)、淡シアン(LC)、マゼンタ(M)、淡マゼンタ(LM)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する本発明に係るインクジェットヘッドからなる記録ヘッド64を複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。またキャリッジ63には記録ヘッド64に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ65を交換可能に装着している。
インクカートリッジ65は上方に大気と連通する大気口、下方にはインクジェットヘッドへインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力によりインクジェットヘッドへ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。また、記録ヘッドとしてここでは各色の記録ヘッド64を用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。
ここで、キャリッジ63は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド61に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド62に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ63を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ67で回転駆動される駆動プーリ68と従動プーリ69との間にタイミングベルト70を張装し、このタイミングベルト70をキャリッジ63に固定しており、主走査モーター67の正逆回転によりキャリッジ63が往復駆動される。
一方、給紙カセット54にセットした用紙53を記録ヘッド64の下方側に搬送するために、給紙カセット54から用紙53を分離給装する給紙ローラ71及びフリクションパッド72と、用紙53を案内するガイド部材73と、給紙された用紙53を反転させて搬送する搬送ローラ74と、この搬送ローラ74の周面に押し付けられる搬送コロ75及び搬送ローラ74からの用紙53の送り出し角度を規定する先端コロ76とを設けている。搬送ローラ74は副走査モータ77によってギヤ列を介して回転駆動される。
そして、キャリッジ63の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ74から送り出された用紙53を記録ヘッド64の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材79を設けている。この印写受け部材79の用紙搬送方向下流側には、用紙53を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ81、拍車82を設け、さらに用紙53を排紙トレイ56に送り出す排紙ローラ83及び拍車84と、排紙経路を形成するガイド部材85,86とを配設している。
記録時には、キャリッジ63を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド64を駆動することにより、停止している用紙53にインクを吐出して1行分を記録し、用紙53を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号または用紙53の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙53を排紙する。
また、キャリッジ63の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、記録ヘッド64の吐出不良を回復するための回復装置87を配置している。回復装置87はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ63は印字待機中にはこの回復装置87側に移動されてキャッピング手段で記録ヘッド64をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中等に記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段で記録ヘッド64の吐出口(ノズル)を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(図示しない)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
このように、このインクジェット記録装置においては本発明を実施したインクジェットヘッドを搭載しているので、粒状性の少ない階調性のよい画像が得られ、印字速度が速く、小型であるインクジェット記録装置が実現可能である。
本発明の実施例1の記録ヘッド要部を模式的に示す図で、図1(A)は記録ヘッドの吐出口が形成された面を吐出口外側からみた図、図1(B)は吐出口部を部分的に拡大して示す図、図1(C)は図1(A)の記録ヘッドの主走査方向の断面図である。 実施例1の記録ヘッドの変形例1の要部を模式的に示す図で、記録ヘッドの吐出口が形成された面を吐出口外側からみた図である。 実施例1の記録ヘッドの変形例2の要部を模式的に示す図で、記録ヘッドの吐出口が形成された面を吐出口外側からみた図である。 実施例2の記録ヘッド要部を模式的に示す図で、記録ヘッドの吐出口が形成された面を吐出口外側からみた図である。 図4の主走査方向の断面図である。 実施例2の記録ヘッドによる記録方法の一例を説明するための図である。 ドット位置d1、d2がオーバーラップしている様子を示す図である。 実施例2の記録ヘッドの変形例の要部を模式的に示す図で、図8(A)は変形例1の吐出口が形成された面を吐出口外側からみた図、図8(B)は変形例2の吐出口が形成された面を吐出口外側からみた図である。 実施例3の記録ヘッド要部を模式的に示す図で、図9(A)は吐出口が形成された面を吐出口外側からみた図、図9(B)は変形例の吐出口が形成された面を吐出口外側からみた図である。 実施例4のヘッドカートリッジを示す斜視図である。 実施例5のインクジェット記録装置を示す要部斜視図である。 図11に示すインクジェット記録装置の機構部の側面図である。
符号の説明
1…記録ヘッド、2…発熱抵抗素子(エネルギー変換素子)、3…基板、4…吐出口、5…オリフィスプレート、6…駆動回路、7…コンタクトパッド、8…配線、9…インク供給口、10…液流路、11…共通液室、21Y、22Y、21M、22M、21C、22C、21Bk、22Bk、21LM、22LM、21LC、22LC…吐出口列、24〜26…第1の吐出口列、27…第1の吐出口列群、34〜36…第2の吐出口列、37…第2の吐出口列群、41…ヘッドカートリッジ、42…記録ヘッド、51…記録装置本体、52…印字機構部、53…用紙、54…給紙カセット、55…手差しトレイ、56…排紙トレイ、61…主ガイドロッド、62…従ガイドロッド、63…キャリッジ、64…記録ヘッド、65…インクカートリッジ、67…主走査モータ、68…駆動プーリ、69…従動プーリ、70…タイミングベルト、71…給紙ローラ、72…フリクションパッド、73…ガイド部材、74…搬送ローラ、75…搬送コロ、76…先端コロ、77…副走査モータ、79…印写受け部材、81…搬送コロ、82…拍車、83…排紙ローラ、84…拍車、85,86…ガイド部材、87…回復装置。

Claims (6)

  1. インクを吐出する複数の吐出口を有する記録ヘッドであって、同系色の相対的に濃度が高い濃インクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列と、相対的に濃度が低い淡インクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列と、濃淡を持たないインクが2色以上あり、該濃淡を持たないインクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列をそれぞれのインクごとに有し、前記濃インク、淡インク、濃淡を持たないインクのそれぞれを吐出する吐出口列を吐出口配列方向に並んだ以上の吐出口列群に分けて配置した記録ヘッドにおいて、
    前記濃淡を持たないインクのうち少なくとも2色のインクを吐出する吐出口列を互いに異なる吐出口列群に分けて配置し
    前記少なくとも2色のインクのうちの1つはブラックインクであり、前記ブラックインクを吐出する吐出口列を、前記濃インクを吐出する吐出口列とは異なる吐出口列群に配置したことを特徴とする記録ヘッド。
  2. 前記濃淡を持たないインクにおける前記少なくとも2色のインクのうちのもう1つ、イエローインクであり、前記ブラックインクの吐出口列と前記イエローインクの吐出口列を異なる吐出口列群に分けて配置したことを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  3. 前記吐出口列から吐出されるインクの色が、主走査方向で対称となるように、前記吐出口列が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録ヘッド。
  4. 主走査方向で対称となるように配置された前記吐出口列の対称中心の吐出口列は、ブラックインクとイエローインクを吐出する吐出口列であることを特徴とする請求項に記載の記録ヘッド。
  5. インク滴を吐出するインクジェットヘッドと、該インクジェットヘッドにインクを供給するインクタンクを一体化したヘッドカートリッジにおいて、前記インクジェットヘッドは請求項1〜のいずれかに記載の記録ヘッドであることを特徴とするヘッドカートリッジ。
  6. インクを吐出する複数の吐出口を有するインクジェット記録装置であって、同系色の相対的に濃度が高い濃インクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列と、相対的に濃度が低い淡インクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列と、濃淡を持たないインクが2色以上あり、該濃淡を持たないインクを吐出する複数の吐出口が配列された吐出口列をそれぞれのインクごとに有し、前記濃インク、淡インク、濃淡を持たないインクのそれぞれを吐出する吐出口列を吐出口配列方向に並んだ2つ以上の吐出口列群に分けて配置したインクジェット記録装置において、
    前記濃淡を持たないインクのうち少なくとも2色のインクを吐出する吐出口列を互いに異なる吐出口列群に分けて配置し、
    前記少なくとも2色のインクのうちの1つはブラックインクであり、前記ブラックインクを吐出する吐出口列を、前記濃インクを吐出する吐出口列とは異なる吐出口列群に配置したことを特徴とするインクジェット記録装置。
JP2003327540A 2003-09-19 2003-09-19 記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いたヘッドカートリッジ、インクジェット記録装置 Expired - Fee Related JP4349874B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003327540A JP4349874B2 (ja) 2003-09-19 2003-09-19 記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いたヘッドカートリッジ、インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003327540A JP4349874B2 (ja) 2003-09-19 2003-09-19 記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いたヘッドカートリッジ、インクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005088486A JP2005088486A (ja) 2005-04-07
JP4349874B2 true JP4349874B2 (ja) 2009-10-21

Family

ID=34457378

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003327540A Expired - Fee Related JP4349874B2 (ja) 2003-09-19 2003-09-19 記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いたヘッドカートリッジ、インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4349874B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6991869B2 (ja) * 2018-01-29 2022-01-13 株式会社ミマキエンジニアリング 印刷装置及び印刷方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005088486A (ja) 2005-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3245360B2 (ja) 画像記録装置
JP3133750B2 (ja) インクジェットカートリッジおよびそれを用いるインクジェット記録装置
JP5049465B2 (ja) 記録装置及び記録ヘッド
JP4182123B2 (ja) インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置
KR20080093966A (ko) 화상 형성 장치, 화상 형성 방법, 및 기록 매체
JP4953791B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2007301771A (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2004338312A (ja) 画像形成方法
JP2007007899A (ja) 印刷装置、印刷方法、および画像処理方法
US7775614B2 (en) Ink jet recording apparatus and method of controlling the same for complementary recording
JP2006001051A (ja) インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
JP2006168073A (ja) インクジェット記録システム
JP2005153435A (ja) 液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ及び画像形成装置
JPH07132619A (ja) カラーインクジェット記録装置
JP2004080065A (ja) 階調再現方法、閾値マトリクス、画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置及びプリンタドライバ
JP4349874B2 (ja) 記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いたヘッドカートリッジ、インクジェット記録装置
JP2006305993A (ja) インクジェット記録装置、該装置に対する画像データ供給装置および前記記録装置を制御するための方法
JP4669355B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2005246905A (ja) インクジェット記録装置
US7273264B2 (en) Image forming apparatus and method
JP2005125762A (ja) 画像形成装置及び方法
JP4455901B2 (ja) 液滴吐出ヘッド、液体カートリッジおよびこれを使用した液滴吐出装置
JP4679478B2 (ja) 画像形成装置、プログラム、記憶媒体、画像形成方法
JP2010076362A (ja) 液体吐出装置
JP4693597B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090130

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090210

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090310

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090714

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090721

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130731

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees