JP4349417B2 - Pwm型電源装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動信号のPWMデューティー比に対応する電圧を発生するPWM型電源装置、及び、そのPWM型電源装置が発生する電圧を用いて電子写真方式によって画像を形成する画像形成装置に関する。
従来より、駆動信号のPWMデューティー比に対応する電圧を発生する電圧発生手段と、該電圧発生手段が発生する電圧を検出する電圧検出手段と、を備え、電圧検出手段に検出された電圧に応じて上記PWMデューティー比をフィードバック制御するPWM型電源装置が考えられている。また、この種のPWM型電源装置では、PWMデューティー比を変更したときの上記電圧の変化に応じて、PWMデューティー比と上記電圧との対応関係を直線近似し、上記電圧を目標値に制御するためのPWMデューティー比を算出することも提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−242502号公報
ところが、PWMデューティー比を変更しても、電圧発生手段が発生する電圧は即座にその変更後のPWMデューティー比に対応する電圧に切り換る訳ではなく、電圧の変化には時間を要する。このため、上記技術では、電圧の目標値に対応するPWMデューティー比を最初の算出処理だけでは正確に予測することができず、PWMデューティー比を何度も変更しなければならないため、上記電圧を目標値に制御するのに時間を要した。そこで、本発明は、駆動信号のPWMデューティー比に対応する電圧を発生する電圧発生手段を備えたPWM型電源装置、及び、そのPWM型電源装置が発生する電圧を用いて画像を形成する画像形成装置において、上記電圧発生手段が発生する電圧を迅速に目標値に制御することを目的としてなされた。
上記目的を達するためになされた本発明のPWM型電源装置は、駆動信号のPWMデューティー比に対応する電圧を発生する電圧発生手段と、該電圧発生手段が発生する電圧を検出する電圧検出手段と、上記PWMデューティー比が一定値に維持されている期間における少なくとも3つの時点に上記電圧検出手段が検出した電圧を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶された上記少なくとも3つの時点の電圧を、時間と電圧との2次元座標上で結ぶ曲線に応じて予測される上記電圧の収束値に基づいて、上記電圧発生手段が発生する電圧を目標値に制御するためのPWMデューティー比を算出するデューティー比算出手段と、上記駆動信号のPWMデューティー比を、上記デューティー比算出手段が算出したPWMデューティー比に制御するデューティー比制御手段と、を備え、上記デューティー比制御手段が上記PWMデューティー比を変更してから上記電圧検出手段が検出する電圧が安定化するのに必要な期間として予め設定された所定期間の間は、上記記憶手段,上記デューティー比算出手段,及び上記デューティー比制御手段が、上記動作を再開しないことを特徴としている。
このように構成された本発明のPWM型電源装置では、電圧発生手段は駆動信号のPWMデューティー比に対応する電圧を発生し、その電圧を電圧検出手段が検出する。また、記憶手段は、上記PWMデューティー比が一定値に維持されている期間における少なくとも3つの時点に上記電圧検出手段が検出した電圧を記憶する。そして、デューティー比算出手段は、この記憶手段に記憶された上記少なくとも3つの時点の電圧を、時間と電圧との2次元座標上で結ぶ曲線に応じて予測される上記電圧の収束値に基づいて、上記電圧発生手段が発生する電圧を目標値に制御するためのPWMデューティー比を算出する。
すなわち、上記曲線からは電圧の変化が分かり、そのときのPWMデューティー比に対応する最終的な電圧(収束値)を予測することができる。このため、デューティー比算出手段は、そのよう予測された収束値に基づいて、電圧発生手段が発生する電圧を目標値に制御するためのPWMデューティー比を正確に算出することができる。
デューティー比制御手段は、上記駆動信号のPWMデューティー比を、上記デューティー比算出手段が算出したPWMデューティー比に制御するので、電圧発生手段が発生する電圧を目標値に良好に制御することが、何度もPWMデューティー比を変更することなく可能となる。このため、本発明のPWM型電源装置では、電圧発生手段が発生する電圧を迅速に目標値に制御することができる。
また、本発明のPWM型電源装置では、上記デューティー比制御手段が上記PWMデューティー比を変更してから上記電圧検出手段が検出する電圧が安定化するのに必要な期間として予め設定された所定期間の間は、上記記憶手段,上記デューティー比算出手段,及び上記デューティー比制御手段が、上記動作を再開しない。
このため、デューティー比制御手段によりPWMデューティーが変更された後、電圧が安定化してから次の制御が再開されるので、PWMデューティー比の無駄な増減を一層減らして安定した制御が可能となる。
また、上記目的を達するためになされた本発明のPWM型電源装置は、駆動信号のPWMデューティー比に対応する電圧を発生する電圧発生手段と、該電圧発生手段が発生する電圧を検出する電圧検出手段と、上記PWMデューティー比が一定値に維持されている期間における少なくとも3つの時点に上記電圧検出手段が検出した電圧を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶された上記少なくとも3つの時点の電圧を、時間と電圧との2次元座標上で結ぶ曲線に応じて予測される上記電圧の収束値に基づいて、上記電圧発生手段が発生する電圧を目標値に制御するためのPWMデューティー比を算出するデューティー比算出手段と、上記駆動信号のPWMデューティー比を、上記デューティー比算出手段が算出したPWMデューティー比に制御するデューティー比制御手段と、上記デューティー比制御手段が上記PWMデューティー比を変更してから上記電圧検出手段が検出する電圧が安定化するのに必要な期間を予測する安定化期間予測手段と、を備え、上記デューティー比制御手段が上記PWMデューティー比を変更してから、上記安定化期間予測手段に予測された期間が経過するまでの間は、上記記憶手段,上記デューティー比算出手段,及び上記デューティー比制御手段が、上記動作を再開しないことを特徴とするものであってもよい。
本発明では、デューティー比制御手段にPWMデューティーが変更された後、電圧が安定化するまでの期間を安定化期間予測手段が予測し、その期間が過ぎてから次の制御が再開される。このため、本発明でも、PWMデューティー比の無駄な増減や無駄な待機の少ない迅速かつ安定した制御が可能となる。
なお、本発明のPWM型電源装置は以下の構成に限定されるものではないが、上記曲線は指数関数曲線であってもよい。一定値に収束する事象の変化を予測するのには指数関数が適切であり、上記曲線を指数関数とした場合、上記電圧の変化を一層良好に予測してその電圧を一層迅速に目標値に制御することができる。
また、本発明のPWM型電源装置では、上記PWMデューティー比が変更されて一定値に維持されてから上記電圧検出手段が検出する電圧が安定化するまでの期間より、上記少なくとも3つの時点の間隔の総和が短くてもよい。この場合、上記少なくとも3つの時点の電圧から電圧の変化を予測する効果が一層顕著に表れる。なお、本願でいう「安定化」とは、必ずしも上記電圧が完全に一定値に収束して変化しなくなる状態でなくてもよく、系に応じて適宜に定義することができる。例えば、上記電圧検出手段により一定時間内に検出された複数の電圧値が一定範囲内に収っている状態を「安定化」と定義してもよい。
また、本発明の画像形成装置は、上記いずれかに記載のPWM型電源装置の上記電圧発生手段が発生する電圧を用いて、電子写真方式によって被記録媒体に画像を形成する画像形成手段を、備えたことを特徴としている。
このように構成された本発明の画像形成装置では、電子写真方式で画像を形成する画像形成手段が、上記いずれかに記載のPWM型電源装置の電圧発生手段が発生する電圧を用いているので、その画像形成手段に印加される電圧を目標値に迅速に制御することができる。従って、本発明の画像形成装置では、被記録媒体への画像形成を迅速に実行することができる。
[実施の形態の構成]
次に、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図1は、本発明が適用された画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1の構成を概略的に表す説明図である。図1に示すように、本実施の形態のレーザプリンタ1は、被記録媒体の一例としての用紙Pに電子写真方式によって画像を形成する画像形成手段の一例としての画像形成部10と、PWM型電源装置の一例としての電源部30とを備えている。
画像形成部10は、感光体ドラム11と転写ローラ12との間に用紙Pを挟んで矢印方向に搬送する間に、その用紙Pにトナー像を形成するものである。感光体ドラム11は、ドラム本体が接地されると共に、その表面に有機系感光体材料、例えば、ポリカーボネートなどから構成される正帯電性の感光層が形成されており、レーザプリンタ1に、図1における反時計方向に回転可能に支持されている。
また、感光体ドラム11の外周には、帯電器13,レーザスキャナユニット14,及び現像ユニット15が、転写ローラ12との対向部から感光体ドラム11の回転方向に沿って順次配設されている。帯電器13は、タングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型帯電器であり、感光体ドラム11の表面を一様に正極性に帯電させるように構成されている。レーザスキャナユニット14は、感光体ドラム11に、外部より入力される画像データに応じたレーザ光Lを光源から出射し、ポリゴンモータにより回転駆動されるポリゴンミラーの鏡面などによりレーザ光Lを走査して、感光体ドラム11の表面へ照射する周知のものである。
また、現像ユニット15は、感光体ドラム11との対向部に現像ローラ16を備えている。そして、この現像ユニット15は、現像ユニット15の内部に収容された正帯電性の非磁性1成分重合トナー(図示せず)を図示省略した周知の供給ローラ,層厚規制ブレード等によって摩擦帯電させながら、現像ローラ16を介して感光体ドラム11の表面まで供給するものである。
このため、感光体ドラム11の表面は、その感光体ドラム11の回転に伴って、先ず、帯電器13により一様に正帯電された後、レーザスキャナユニット14からのレーザ光Lの高速走査により露光され、画像データに応じた静電潜像が形成される。
次いで、現像ユニット15より、正帯電されているトナーが感光体ドラム11に供給されると、そのトナーは、感光体ドラム11の表面上に形成された静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光体ドラム11の表面のうち、レーザ光Lによって露光され電位が下がっている露光部分に供給され、選択的に担持されることによって可視像化され、これによってトナー像が達成される。
転写ローラ12は、レーザプリンタ1に図1において時計方向に回転可能に支持されている。この転写ローラ12は、金属製のローラ軸に、イオン導電性のゴム材料からなるローラが被覆されており、転写時には、転写バイアス(転写順バイアス)が印加されるように構成されている。そのため、感光体ドラム11の表面上に担持された上記トナー像は、用紙Pが感光体ドラム11と転写ローラ12との間を通る間に、用紙Pに転写される。また、図示省略したが、上記トナー像転写後の用紙Pは、加熱ローラと加圧ローラとを備えた定着器へ搬送され、上記トナー像が熱定着される。
また、電源部30は、前述した帯電器13のグリッド,現像ローラ16,転写ローラ12等の各部に印加されるバイアス電圧を供給するものである。なお、以下の説明では、説明の便宜上、転写ローラ12に印加されるバイアス電圧の制御について説明するが、他の部位に印加されるバイアス電圧も同様に制御される。
図1に示すように、電源部30には、トランス31Aを備えた電圧発生手段の一例としての昇圧回路31が設けられ、このトランス31Aの1次側には、トランスドライブ回路32を介してスイッチングされる電流が通電され、トランス31Aの2次側には、ダイオード及びコンデンサを備えた周知の平滑整流回路31Bが設けられている。
トランスドライブ回路32は、PWM信号平滑回路33を介してASIC(application specific integrated circuit )34に接続されている。このため、ASIC34がPWM信号平滑回路33へPWM信号を出力すると、そのPWM信号はPWM信号平滑回路33にて平滑化されてPWM信号のデューティー比に応じた電圧を出力する。トランスドライブ回路32は、その平滑化後の電圧に応じた電流をトランス31Aの1次側に通電する。この通電に応じてトランス31Aの2次側に発生した高圧出力電圧Vは、転写ローラ12に印加されると共に、出力電圧検出回路35に入力される。出力電圧検出回路35は、上記高圧出力電圧Vを抵抗器R1,R2で分圧し、転写バイアスのフィードバック信号(以下、FB_TRCCという)として出力する。
このFB_TRCCはASIC34へフィードバックされ、ASIC34は、そのFB_TRCCに基づいて、上記高圧出力電圧Vが制御目標値となるように上記PWM信号を制御する。次に、ASIC34の内部の詳細な構成について説明する。
図1では省略したが、電源部30は、帯電器13のグリッドや現像ローラ16にも高圧出力電圧Vを印加するために、前述の昇圧回路31,トランスドライブ回路32,PWM信号平滑回路33,出力電圧検出回路35と同様の構成を複数組有しており、以下、これらを前述の現像用の構成と併せて高圧電源(HVPS)39と呼ぶ。図2に示すように、この高圧電源39からは、前述のFB_TRCCの他、現像バイアスのフィードバック信号としてのFB_DEV、転写逆バイアスのフィードバック信号としてのFB_TRCCV、グリッド電圧のフィードバック信号としてのFB_GRIDが入力されている。
そして、これらのフィードバック信号はマルチプレクサ341を介してA/Dコンバータ342へ選択的に入力される。A/Dコンバータ342は、A/Dタイミング発生回路343が48MHzのクロック345に同期して入力するA/Dタイミングに応じて、その時点で入力されている上記フィードバック信号(アナログ信号)をデジタルデータに変換する。なお、このA/Dタイミングはマルチプレクサ341による入力信号の切り替えタイミングより充分に短く設定され、同一種類のフィードバック信号(例えば前述のFB_TRCC)が複数回(3回以上)連続してデジタルデータに変換される。
A/Dコンバータ342が出力するデジタルデータは記憶手段の一例としてのA/D値レジスタ346に入力され、そのA/D値レジスタ346は、上記同一のフィードバック信号に対して順次連続して変換された各デジタルデータを記憶する。デューティー比算出手段及びデューティー比制御手段の一例としてのCPU347は、A/D値レジスタ346に記憶されたデジタルデータに基づき、後述のように、上記PWM信号を発生するためのPWM値を出力し、PWM設定レジスタ348に記憶させる。PWM設定レジスタ348にはPWM信号発生ブロック349が接続されており、そのPWM信号発生ブロック349は、PWM設定レジスタ348に記憶されたPWM値に対応するデューティー比のPWM信号を、前述のクロック345に基づいて高圧電源39に入力する。なお、PWM信号発生ブロック349は、転写バイアス制御用のPWM信号としてのPWM_TRCCと、グリッド電圧制御用のPWM信号としてのPWM_GRIDと、現像バイアス制御用のPWM信号としてのPWM_DEVとを、時分割により順次設定し、出力する。
[実施の形態における処理及びその効果]
次に、CPU347が実行する処理について、転写バイアスの制御を例にとって説明する。なお、CPU347はプログラムが記憶されたROMを内蔵しており、レーザプリンタ1に印刷が指示されると、CPU347は上記ROMに記憶されたプログラムに基づいて図3のフローチャートに示す処理を実行する。
図3に示すように、処理が開始されると、先ず、S1(Sはステップを表す:以下同様)にて、PWM値の初期値としてのスタートPWM値が出力される。続くS2では、そのスタートPWM値の出力がFB_TRCCに対応するA/Dコンバータ342から出力されるデジタルデータ(以下、A/D値という)に反映されるのに充分な時間として予め設定された所定時間T0 (例えば10ms)待機し(S2:N)、その所定時間T0 が経過すると(S2:Y)、処理はS3へ移行する。S3では、A/D値レジスタ346に記憶されている複数(少なくとも3つ以上)のA/D値が読み込まれ、続くS4にて、そのA/D値の収束値が予測演算される。
すなわち、図4に例示するように、FB_TRCCの値が時間Tの経過に従ってV0 →V1 →V2 →V3 →V4 →V5 →V6 →V7 と変化したとすると、各時点のFB_TRCCの値を時間TとFB_TRCCとの2次元座標上で結ぶ曲線を想定することにより、図4に点線で示すような収束値を算出することができる。S4では、このような収束値を算出するのである。なお、一定値に収束する事象の変化を予測するのには指数関数が適切であり、このような指数関数は、次の式(1)で表される。
VT=E*exp(−T/τ)+Vc*(1−exp(−T/τ))・・・(1)
なお、式(1)において、Tは時間を、VTは時間Tにおける出力値(すなわちFB_TRCC)を、Eは演算対象の最も早い時間の出力値を、τは時定数を、Vcは収束値を、それぞれ表している。このため、少なくとも3つの時点のA/D値(すなわちVT)を式(1)に代入して連立方程式を解くことにより、収束値Vcを求めることができる。
また、S4では、図4の例のように4つ以上のA/D値が利用可能な場合、3つのA/D値の各種組み合わせに対して算出された収束値Vcの平均値を利用するなど、種々の方法で精度を向上させることができる。
この好ましい方法としては、例えば、10個のA/D値が利用可能な場合にそれを3つのブロックに分け、A/D値が増加または減少のいずれか一方の方向に変化しているブロック、或いは、増減の幅が減少しているブロックのA/D値を利用する方法が考えられる。また、他の好ましい方法としては、10個のA/D値が利用可能であれば1つずつずらして収束値Vcを8回算出し、最大と最小のVcは除外し、また、一定範囲内に入っていないVcも除外した残りのVcの平均値を利用する方法も考えられる。更に、10個のA/D値との差の総和が最も少なくなるような指数関数を演算してもよく、この場合、その指数関数に対応する曲線が実測されたFB_TRCCを表すどの点も通らない場合もある。
このようにしてS4にて収束値が算出されると、続くS5では、その収束値に基づいて、FB_TRCCを目標値に制御するためのPWM値(以下、目標PWMともいう)、つまり、PWM信号のデューティー比を求めるための基礎となる値が算出される。続くS6では、S5にて算出された目標PWMに向けたPWM値の更新値がPWM設定レジスタ348に出力され、処理はS7へ移行する。S7では、S6によるPWM値の更新後、FB_TRCCが安定化する(例えばFB_TRCCが収束値近傍の所定範囲(例えば±5%の範囲)に入る)のに必要な時間として予め設定された所定時間T1 (例えば30ms)だけ待機し(S7:N)、その所定時間T1 が経過すると(S7:Y)、処理はS10へ移行する。
S10では、レーザプリンタ1による印刷が終了したか否かが判断される。そして、印刷が終了していない場合は(S10:N)、続くS11にて、その時点でA/D値レジスタ346に記憶されている複数のA/D値が読み込まれ、S12にて、そのA/D値が平均化されてその平均値がVadaveとされる。続くS13では、そのVadaveが目標値を含む所定範囲内(例えば±5%の範囲)に入っているか否かが判断され、入っている場合は(S13:Y)、3つ以上のA/D値が取得されるのに充分な所定時間T2 (例えば5ms)だけS14にて待機した後、処理は前述のS10へ移行する。
一方、Vadaveが上記所定範囲内に入っていない場合は(S13:N)、前述のS4〜S6と同様に、A/D値レジスタ346に記憶されているA/D値に基づいて収束値が予測され(S15)、目標PWMが算出され(S16)、そのPWM値が出力されて(S17)、処理は前述のS7へ移行する。また、このようにS7〜S17の処理が繰り返し実行される間に、印刷が終了すると(S10:Y)、S19にてPWM信号の出力が停止され、処理が一旦終了する。
このように、本実施の形態では、A/D値の収束値を予測して(S4,S15)、その収束値に基づいてPWM値を制御している(S5,S6,S16,S17)。このため、FB_TRCCを目標値に制御するためのPWM値を正確に算出することができ、FB_TRCCを迅速に目標値に制御することができる。なお、上記処理において、S4,S5,S15,S16がデューティー比算出手段に、S6,S17がデューティー比制御手段に、それぞれ相当する。
図5は、上記処理の効果を具体的なシミュレーションによって表す説明図である。起動から約13ms後までのFB_TRCCの変化に基づいて図5(A)に例示するような曲線が推定されたとする(S4)。すると、その曲線におけるFB_TRCCの収束値に対応してPWM値が更新されることにより(S5,S6)、FB_TRCCは図5(B)に例示するように変化する。この場合、起動から約32ms後には、FB_TRCCが目標値の95%以内の範囲に収束している。
これに対して、収束値の予測を行わなかった場合、図6に例示するように、FB_TRCCが下がりつつあるにも拘らず充分にPWM値を増加補正することができず、再びPWM値の増加補正を余儀なくされて、目標値の95%に達するには約72msを要している。このように、本実施の形態では、PWM値を何度も更新する必要がなく、FB_TRCCを極めて迅速に目標値に制御することができる。しかも、本実施の形態では、A/D値の取得間隔が充分に短く、例えば図4の例ではFB_TRCCが安定化するまでに8個以上のA/D値が取得可能である。従って、上記FB_TRCCの変化を良好に予測して、上記のようにFB_TRCCを迅速に収束させることができる。更に、本実施の形態のレーザプリンタ1では、電源部30が上記のようにFB_TRCCを迅速に目標値に制御するので、印刷を迅速に実行することができる。
[上記実施の形態の変形例]
また、本発明は上記実施の形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、転写ローラ12に用紙Pが送り込まれるタイミング、用紙Pが排出されるタイミングなどのようにFB_TRCCに影響を及ぼす負荷変動が大きいタイミングが分かっている場合は、そのタイミングでのみ上記のような収束値の算出を行い、転写ローラ12の負荷変動の小さい時点ではA/D値の平均値に対してフィードバック制御を行ってもよい。
また、上記実施の形態では、FB_TRCCが安定化するのに必要な時間T1 を予め設定しているが、図4に例示したように想定された曲線に基づいて、FB_TRCCが安定化するのに必要な時間を算出してもよい。図7は、このような処理を表すフローチャートである。なお、本処理では、図3のS3より後の処理を次のように変更している。また、図7では、図3と同様の処理については図3で使用したものと同一の符号を使用している。そこで、以下に相違点のみ説明する。
図7に示すように、本処理では、前述のS3にて複数のA/D値が読み込まれると、処理はS4に代わるS104へ移行する。S104では、前述のS4と同様にA/D値の収束値が予測演算されると共に、FB_TRCCが安定化するのに必要かつ充分な収束時間が演算され、その時間が収束時間T1 として設定される。このため、本処理のS7では、上記演算された時間T1 だけ待機がなされ(S7:N)、時間T1 が経過すると(S7:Y)、処理は前述のS10以下の処理へ移行する。
また、Vadaveが所定範囲内にない場合(S13:N)に実行されるS15の処理は、図3の処理と同様に収束値を予測するだけであるが、本処理では、S16,S17にてPWM値が更新された後、S120にて前述の時間T2 だけ待機がなされ、S123,S124の処理が実行される。すなわち、S123では、上記待機中(S120)に取得された複数のA/D値が読み込まれ、S124では、そのA/D値に基づいて、FB_TRCCが安定化するのに必要かつ充分な収束時間T1 が演算され、処理は前述のS7へ移行する。すると、S7では、新たに演算された収束時間T1 だけ待機がなされる。
本処理では、FB_TRCCが安定化するのに必要かつ充分な時間T1 を演算し、PWM値の変更後はその時間T1 だけ待機してからPWM値の制御を再開しているので、PWM値の無駄な増減や、無駄な待機の少ない迅速かつ安定した制御が可能となる。なお、上記処理において、S104における収束時間T1 の演算処理、及び、S120〜S124の処理が安定化期間予測手段に相当する。
また、上記各実施の形態では、PWM値を更新した場合(S6,S17)、FB_TRCCが安定化するまで待機しているが(S7)、安定化を待たずに制御を再開してもよい。図8は、このような処理を表すフローチャートである。なお、図8でも、図3と同様の処理については図3で使用したものと同一の符号を使用している。そこで、以下に相違点のみ説明する。
図8に示すように、本処理では、S7に代わるS207の処理をS10の後に実行し、かつ、そのS207の処理では、前述の時間T2 だけ待機する。このため、S6またはS17によってPWM値が更新された場合も、時間T1 よりも短い時間T2 だけの待機後(S207:Y)、S11以降の処理が実行される。このため、FB_TRCCが安定化する前にPWM値の更なる更新(S17)がなされる場合があり、FB_TRCCを一層迅速に目標値に制御することが可能な場合がある。
また更に、本発明のPWM型電源装置としては、上記各実施の形態のようにトランスの1次側に通電される電流のデューティー比によって2次側の電圧を制御するものに限らず、1次側に通電される交流の周波数によって2次側の電圧を制御するものも適用対象とすることができる。また、本発明の画像形成装置としては、上記各実施の形態のようなレーザプリンタに限らず、コピー機、ファクシミリ装置など、電子写真方式で画像を形成する種々の画像形成装置を適用対象とすることができる。更に、PWM型電源装置によって電圧が印加される部位も、転写ローラ12以外にも種々の部位を適用することができる。
実施の形態のレーザプリンタの構成を概略的に表す説明図である。 そのレーザプリンタの電源部のASICの構成を詳細に表す説明図である。 そのASICのCPUが実行する処理を表すフローチャートである。 その処理における収束値予測の概念を表す説明図である。 その処理の効果を具体的なシミュレーションによって表す説明図である。 その処理の比較例を具体的なシミュレーションによって表す説明図である。 その処理の変形例を表すフローチャートである。 その処理の他の変形例を表すフローチャートである。
符号の説明
1…レーザプリンタ 10…画像形成部 11…感光体ドラム 12…転写ローラ
13…帯電器 14…レーザスキャナユニット 15…現像ユニット
16…現像ローラ 30…電源部 31…昇圧回路 32…トランスドライブ回路
33…PWM信号平滑回路 35…出力電圧検出回路 39…高圧電源
342…A/Dコンバータ 346…A/D値レジスタ 347…CPU
348…PWM設定レジスタ 349…PWM信号発生ブロック
L…レーザ光 P…用紙

Claims (5)

  1. 駆動信号のPWMデューティー比に対応する電圧を発生する電圧発生手段と、
    該電圧発生手段が発生する電圧を検出する電圧検出手段と、
    上記PWMデューティー比が一定値に維持されている期間における少なくとも3つの時点に上記電圧検出手段が検出した電圧を記憶する記憶手段と、
    該記憶手段に記憶された上記少なくとも3つの時点の電圧を、時間と電圧との2次元座標上で結ぶ曲線に応じて予測される上記電圧の収束値に基づいて、上記電圧発生手段が発生する電圧を目標値に制御するためのPWMデューティー比を算出するデューティー比算出手段と、
    上記駆動信号のPWMデューティー比を、上記デューティー比算出手段が算出したPWMデューティー比に制御するデューティー比制御手段と、
    を備え
    上記デューティー比制御手段が上記PWMデューティー比を変更してから上記電圧検出手段が検出する電圧が安定化するのに必要な期間として予め設定された所定期間の間は、上記記憶手段,上記デューティー比算出手段,及び上記デューティー比制御手段が、上記動作を再開しないことを特徴とするPWM型電源装置。
  2. 駆動信号のPWMデューティー比に対応する電圧を発生する電圧発生手段と、
    該電圧発生手段が発生する電圧を検出する電圧検出手段と、
    上記PWMデューティー比が一定値に維持されている期間における少なくとも3つの時点に上記電圧検出手段が検出した電圧を記憶する記憶手段と、
    該記憶手段に記憶された上記少なくとも3つの時点の電圧を、時間と電圧との2次元座標上で結ぶ曲線に応じて予測される上記電圧の収束値に基づいて、上記電圧発生手段が発生する電圧を目標値に制御するためのPWMデューティー比を算出するデューティー比算出手段と、
    上記駆動信号のPWMデューティー比を、上記デューティー比算出手段が算出したPWMデューティー比に制御するデューティー比制御手段と、
    上記デューティー比制御手段が上記PWMデューティー比を変更してから上記電圧検出手段が検出する電圧が安定化するのに必要な期間を予測する安定化期間予測手段と、
    を備え、
    上記デューティー比制御手段が上記PWMデューティー比を変更してから、上記安定化期間予測手段に予測された期間が経過するまでの間は、上記記憶手段,上記デューティー比算出手段,及び上記デューティー比制御手段が、上記動作を再開しないことを特徴とするPWM型電源装置。
  3. 上記曲線が指数関数曲線であることを特徴とする請求項1または2記載のPWM型電源装置。
  4. 上記PWMデューティー比が変更されて一定値に維持されてから上記電圧検出手段が検出する電圧が安定化するまでの期間より、上記少なくとも3つの時点の間隔の総和が短いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のPWM型電源装置。
  5. 求項1〜のいずれかに記載のPWM型電源装置の上記電圧発生手段が発生する電圧を用いて、電子写真方式によって被記録媒体に画像を形成する画像形成手段を、
    備えたことを特徴とする画像形成装置
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