JP4348033B2 - 打抜きプレス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ピックアップ等に使用される偏光波長板など、大判シート状の光学部品材料を所定の形状に加工し、ハーフプリズムやレーザダイオード等の光学部品に貼り付ける作業を行う打抜きプレスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ピックアップ等に使用される偏光波長板など大判シート状の光学部品材料を、所定の形状に加工し、ハーフプリズムやレーザダイオード等の光学部品に貼り付ける作業において、従来はまず大判シート状の光学部品材料を、所定の光学部品形状に裁断加工、もしくは一般プレス打抜き加工する。そして所定形状に加工したシート状光学部品を、接着剤を塗布した貼り付け対象である光学部品に、裏表及び角度方向等の位置合わせを行い貼り付ける方法が一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
光ピックアップ等に使用される偏光波長板など大判シート状の光学部品材料を、所定の形状に加工し、ハーフプリズムやレーザダイオード等の光学部品に貼り付ける作業における前記従来の方法は、以下の欠点がある。
【0004】
(1)光ピックアップ等に使用される偏光波長板など大判シート状の光学部品材料は、アクリル等の樹脂製の母材に蒸着コーティングが施されているのが一般的であり、要求光学特性上から汚れ及び傷を抑える必要がある。前記必要品質に対し従来方式は、作業工程上、取り扱い時及び所定形状加工時等に汚れ及び傷を発生させるポテンシャルが高い。
【0005】
(2)1個毎の作業のため、作業工数が大きく、加工コストが高い。
【0006】
(3)光ピックアップ等の小型光学部品は、高い貼り付け位置精度及び角度精度が要求されるが、手作業では高い位置精度が得にくい。
【0012】
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解決し、打抜き加工された大判シート状の部品材料を被貼り付け部品に貼り付けることが容易になり、生産性と信頼性が向上できる打抜きプレスを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の第1の手段は、基台上にセットパレット保持部材が設けられ、そのセットパレット保持部材内に被貼り付け部品の数の部品受け用緩衝部材が設けられ、そのセットパレット保持部材上に被貼り付け部品を多数保持するセットパレットが設けられて、
前記基台に複数本の外側案内脚が立設され、その上部にパンチプレートが嵌合支持され、
そのパンチプレートから下方に向けて複数本の内側案内脚が設けられ、この内側案内脚には上から順にリテーナとストリッパとダイプレートが嵌合支持され、
前記リテーナは前記パンチプレートに固定され、前記ストリッパとダイプレートは内側案内脚の案内で上下動可能になっており、
前記パンチプレートには下方に向けて多数のパンチが設けられ、各パンチは前記リテーナとストリッパに嵌合されて、セットされる被貼り付け部品と対向しており、
前記リテーナとストリッパの間には第1のスプリングが、前記ストリッパとダイプレートの間に第2のスプリングが、それぞれ設けられ、
接着剤が塗布された被貼り付け部品が前記セットパレットにセットされ、
大判シート状の部品材料が前記ダイプレートの上に載置され、
前記パンチプレートが外側案内脚に案内されて下降すると、ダイプレートがセットパレットに当接し、さらにパンチプレートを下降すると、前記第1のスプリングと第2のスプリングが圧縮されて、ダイプレート、ストリッパ、リテーナが互いに当接した状態で前記パンチにより前記部品材料が所定形状に打ち抜かれ、前記部品受け用緩衝部材が圧縮されながら、打抜き加工された部品が接着剤が塗布されている被貼り付け部品に押し付けられて貼り付けられる構成になっていることを特徴とするものである。
【0014】
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記セットパレット保持部材が前記基台上で移動可能に設けられていることを特徴とするものである。
【0015】
本発明の第3の手段は前記第1の手段において、前記部品材料が大判シート状の光学部品材料であって、前記被貼り付け部品が前記大判シート状の光学部品材料から打ち抜かれたシート状光学部品が貼り付けられる光学部品であることを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係る打抜きプレスの打抜き前の状態を示す正面図、図2はその打抜きプレスの打抜き前の状態を示す側面図、図3はその打抜きプレスの上面図、図4はその打抜きプレスの打抜き時の状態を示す正面図である。
【0018】
大判シート状の光学部品材料としての偏光波長板1がダイプレート3の上に、波長板位置決めピン10により位置決めされるようにして載置されている。基台11の上面にはセットパレット保持部材6が、基台11上を任意の位置にスライド可能に設けてあり、このセットパレット保持部材6の上面には、被貼り付け部品であるレーザダイオード2を多数保持するセットパレット4が設けてある。
【0019】
セットパレット保持部材6内には、部品受け用のスプリング5が被貼り付け部品(この例ではレーザダイーオード2)の数だけ設けてある。基台11には、複数本(例えば4本)の外側案内脚12が設けてあり、パンチユニット13を嵌合支持している。
【0020】
パンチユニット13のパンチプレート14から下方に向けて複数本(例えば4本)の内側案内脚15が設けてある。この内側案内脚15には、上から順にリテーナ8、ストリッパ9、ダイプレート3が嵌合されている。リテーナ8はパンチプレート14に固定されているが、ストリッパ9とダイプレート3は内側案内脚15に案内されて上下移動するようになっている。
【0021】
リテーナ8とストリッパ9の間にはスプリング16が設けてあり、ストリッパ9とダイプレート3の間にもスプリング17が設けてある。パンチプレート14には下方に向けて多数のパンチ7が設けてあり、パンチ7はリテーナ8とストリッパ9に嵌合されている。各パンチ7はレーザダイオード2のそれぞれと対向している。
【0022】
大判シート状の光学部品材料である偏光波長板1を打ち抜いて、被貼り付け部品であるレーザダイオード2に貼り付けする際、まず、レーザダイオード2に接着剤を塗布し、セットパレット4にセットする。
【0023】
そして、パンチユニット13が外側案内脚12に案内されて下降すると、ダイプレート3がセットパレット4に当接する。さらに、パンチユニット13を下降すると、図4に示すようにスプリング16、17が圧縮され、ダイプレート3、ストリッパ9、リテーナ8が当接する。この状態でパンチ7により偏光波長板1は所定形状に打ち抜かれる。そして、打抜き加工された偏光波長板1は、接着剤が塗布されたレーザダイオード2に押し付けられ、貼り付けられる。
【0024】
このときセットパレット保持部材6内に設けたスプリング5の作用により、レーザダイオード2に加わるパンチ7からの衝撃荷重を緩和し、レーザダイオード2の破損を防止することができる。また、セットパレット保持部材6は、基台11の上面を移動することができるようになっているので、偏光波長板1の打抜き位置(パンチ位置)とレーザダイオード2の位置合わせを容易に行うことができる。
【0025】
本実施形態において、パンチ7の打抜き刃の形状を、被貼り付け部品形状に合わせた逃げ形状にすると、被貼り付け部品を打抜き刃直近にセットすることができる。また、打抜き刃の逃げテーパを小さくすると、横位置ずれが抑えられる。さらに、打抜き刃部端面の一部を凹に逃し、打抜き光学部品の光の透過または反射特性が要求される部分に接触しない構造とすると、都合がよい。また、セットパレット保持部材6を上下動可能に設けることも考えられる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基台上にセットパレット保持部材が設けられ、そのセットパレット保持部材内に被貼り付け部品の数の部品受け用緩衝部材が設けられ、そのセットパレット保持部材上に被貼り付け部品を多数保持するセットパレットが設けられて、
前記基台に複数本の外側案内脚が立設され、その上部にパンチプレートが嵌合支持され、
そのパンチプレートから下方に向けて複数本の内側案内脚が設けられ、この内側案内脚には上から順にリテーナとストリッパとダイプレートが嵌合支持され、
前記リテーナは前記パンチプレートに固定され、前記ストリッパとダイプレートは内側案内脚の案内で上下動可能になっており、
前記パンチプレートには下方に向けて多数のパンチが設けられ、各パンチは前記リテーナとストリッパに嵌合されて、セットされる被貼り付け部品と対向しており、
前記リテーナとストリッパの間には第1のスプリングが、前記ストリッパとダイプレートの間に第2のスプリングが、それぞれ設けられ、
接着剤が塗布された被貼り付け部品が前記セットパレットにセットされ、
大判シート状の部品材料が前記ダイプレートの上に載置され、
前記パンチプレートが外側案内脚に案内されて下降すると、ダイプレートがセットパレットに当接し、さらにパンチプレートを下降すると、前記第1のスプリングと第2のスプリングが圧縮されて、ダイプレート、ストリッパ、リテーナが互いに当接した状態で前記パンチにより前記部品材料が所定形状に打ち抜かれ、前記部品受け用緩衝部材が圧縮されながら、打抜き加工された部品が接着剤が塗布されている被貼り付け部品に押し付けられて貼り付けられる構成になっているので、打抜き加工されたシート状の部品材料(例えば、光ピックアップ等に使用される、高品質で安価なシート状光学部品)を被貼り付け部品(例えば、ハーフプリズム、レーザダイオード等)に貼り付けることが容易になり、生産性と信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る打抜きプレスの打抜き前の状態を示す正面図である。
【図2】その打抜きプレスの打抜き前の状態を示す側面図である。
【図3】その打抜きプレスの上面図である。
【図4】その打抜きプレスの打抜き時の状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 偏光波長板
2 レーザダイオード
3 ダイプレート
4 セットパレット
5 スプリング
6 セットパレット保持部材
7 パンチ
8 リテーナ
9 ストリッパ
10 波長板位置決めピン
11 基台
12 外側案内脚
13 パンチユニット
14 パンチプレート
15 内側案内脚
16 スプリング
17 スプリング
Claims (3)
- 基台上にセットパレット保持部材が設けられ、そのセットパレット保持部材内に被貼り付け部品の数の部品受け用緩衝部材が設けられ、そのセットパレット保持部材上に被貼り付け部品を多数保持するセットパレットが設けられて、
前記基台に複数本の外側案内脚が立設され、その上部にパンチプレートが嵌合支持され、
そのパンチプレートから下方に向けて複数本の内側案内脚が設けられ、この内側案内脚には上から順にリテーナとストリッパとダイプレートが嵌合支持され、
前記リテーナは前記パンチプレートに固定され、前記ストリッパとダイプレートは内側案内脚の案内で上下動可能になっており、
前記パンチプレートには下方に向けて多数のパンチが設けられ、各パンチは前記リテーナとストリッパに嵌合されて、セットされる被貼り付け部品と対向しており、
前記リテーナとストリッパの間には第1のスプリングが、前記ストリッパとダイプレートの間に第2のスプリングが、それぞれ設けられ、
接着剤が塗布された被貼り付け部品が前記セットパレットにセットされ、
大判シート状の部品材料が前記ダイプレートの上に載置され、
前記パンチプレートが外側案内脚に案内されて下降すると、ダイプレートがセットパレットに当接し、さらにパンチプレートを下降すると、前記第1のスプリングと第2のスプリングが圧縮されて、ダイプレート、ストリッパ、リテーナが互いに当接した状態で前記パンチにより前記部品材料が所定形状に打ち抜かれ、前記部品受け用緩衝部材が圧縮されながら、打抜き加工された部品が接着剤が塗布されている被貼り付け部品に押し付けられて貼り付けられる構成になっていることを特徴とする打抜きプレス。 - 請求項1記載の打抜きプレスにおいて、前記セットパレット保持部材が前記基台上で移動可能に設けられていることを特徴とする打抜きプレス。
- 請求項1記載の打抜きプレスにおいて、前記部品材料が大判シート状の光学部品材料であって、前記被貼り付け部品が前記大判シート状の光学部品材料から打ち抜かれたシート状光学部品が貼り付けられる光学部品であることを特徴とする打抜きプレス。
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