JP4346930B2 - 燃料電池の空気供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料電池の空気供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池自動車等に搭載される燃料電池としては、例えば固体高分子電解質膜燃料電池(PEMFC)などが知られている。この燃料電池は、固体高分子電解質膜をアノード電極とカソード電極とで挟み込んで形成されたセルを複数積層して構成されたスタックからなり、アノード電極に燃料ガス(例えば、水素ガス)を供給し、カソード電極に酸化剤ガスを供給することによって発電する。この発電電力を燃料電池自動車の駆動モータや、燃料電池を稼働させるのに必要な補機類(例えば燃料電池へ空気を供給するエアコンプレッサや冷却水を循環させるウォータポンプなど)に供給する。
この燃料電池では、酸化剤ガスとして空気中の酸素を用いるのが一般的であり、大気から空気を取り込んで燃料電池に圧送している。ところで、大気中には塵埃が含まれているので、燃料電池のカソード電極に供給する前に空気中の塵埃を除去する必要があり、このような技術としては特許文献1、特許文献2、特許文献3などが知られている。
また、大気中には有機溶剤等の有機物が存在するが、このような有機物が燃料電池に供給されると燃料電池に悪影響を及ぼし、燃料電池が劣化する場合がある。そこで、空気中の有機物を吸着剤で吸着したり(特許文献1参照)、光触媒で酸化分解したり(特許文献2参照)、触媒で燃焼させたりして(特許文献3参照)、有機物を除去した空気を燃料電池に供給している。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−94200号公報
【特許文献2】
特開2002−373696号公報
【特許文献3】
特開2000−277139号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、有機物を酸化し分解した場合、その有機物に硫黄、窒素、塩素などが含まれていると、NOやSOやSOやCl等が生成される。また、空気中に硫黄化合物、NOx、SOx、CO、ダイオキシンなどが含まれていると、これらも有機物とともに酸化分解してNOやSOやSOやCl等が生成される。これらNOやSOやSOやCl等が燃料電池に供給されると燃料電池の電極に含まれる触媒を被毒したり、電解質の変質を引き起こすなど、燃料電池に悪影響を与え、燃料電池の性能を低下させる場合がある。
そこで、この発明は、有機物を除去することができるとともに、NOやSOやSOやCl等の有害成分も除去可能な燃料電池の空気供給装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、カソード電極(例えば、後述する実施の形態におけるカソード電極2c)に酸化剤としての空気が供給されアノード電極(例えば、後述する実施の形態におけるアノード電極2b)に燃料ガスが供給されて発電をする燃料電池(例えば、後述する実施の形態における燃料電池2)と、前記燃料電池のカソード電極に空気を供給する空気供給路(例えば、後述する実施の形態における空気供給路6)と、前記空気供給路に設けられ、静電フィルタ(例えば、後述する実施の形態における静電フィルタ31)と活性炭フィルタ(例えば、後述する実施の形態における活性炭フィルタ34)のいずれかに空気中に含まれる有機物を酸化し分解する酸化触媒(例えば、後述する実施の形態における酸化触媒33)を担持して構成された第1フィルタ(例えば、後述する実施の形態における第1フィルタ30)と、前記第1フィルタの下流に設けられ、前記第1フィルタの触媒反応によって生成された前記燃料電池に対する有害成分の除去を行う陰イオン交換樹脂(イオン交換樹脂41)を有する第2フィルタ(例えば、後述する実施の形態における第2フィルタ40)と、を備えたことを特徴とする燃料電池の空気供給装置(例えば、後述する実施の形態における空気供給装置1)である。
このように構成することにより、空気中の塵埃および有機物を第1フィルタで捕集し除去することができ、さらに第1フィルタで捕集した有機物を酸化触媒で酸化し分解することができる。この有機物の酸化・分解の際に、NOやSOやSOやCl等の燃料電池に対する有害成分が生じても、これら有害成分を第2フィルタによって除去することができる。
【0007】
請求項2に係る発明は、カソード電極(例えば、後述する実施の形態におけるカソード電極2c)に酸化剤としての空気が供給されアノード電極(例えば、後述する実施の形態におけるアノード電極2b)に燃料ガスが供給されて発電をする燃料電池(例えば、後述する実施の形態における燃料電池2)と、前記燃料電池のカソード電極に空気を供給する空気供給路(例えば、後述する実施の形態における空気供給路6)と、前記空気供給路に設けられ、静電フィルタ(例えば、後述する実施の形態における静電フィルタ31)と活性炭フィルタ(例えば、後述する実施の形態における活性炭フィルタ34)のいずれかに空気中に含まれる有機物を酸化し分解する光触媒(例えば、後述する実施の形態における光触媒32)を担持して構成された第1フィルタ(例えば、後述する実施の形態における第1フィルタ30)と、前記第1フィルタの下流に設けられ、前記第1フィルタの触媒反応によって生成された前記燃料電池に対する有害成分の除去を行う陰イオン交換樹脂(イオン交換樹脂41)を有する第2フィルタ(例えば、後述する実施の形態における第2フィルタ40)と、を備えたことを特徴とする燃料電池の空気供給装置(例えば、後述する実施の形態における空気供給装置1)である。
このように構成することにより、空気中の塵埃および有機物を第1フィルタで捕集し除去することができ、さらに第1フィルタで捕集した有機物を光触媒で酸化し分解することができる。この有機物の酸化・分解の際に、NO やSO やSO やCl 等の燃料電池に対する有害成分が生じても、これら有害成分を第2フィルタによって除去することができる。
【0008】
請求項に係る発明は、請求項に記載の発明において、前記第1フィルタの上流に、前記空気供給路を流れる空気によって回転する回転体(例えば、後述する実施の形態におけるプロペラ23)と該回転体の回転により発電される電力を供給されて発光する発光部(例えば、後述する実施の形態における発光部24)とを備えた光発生手段(例えば、後述する実施の形態における光発生装置20)が設けられ、前記発光部からの光が前記第1フィルタの前記光触媒に照射されることを特徴とする。
このように構成することにより、空気流以外の動力なしに発光部を発光させ、光触媒を励起状態にすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る燃料電池の空気供給装置の実施の形態を図1から図5の図面を参照して説明する。なお、この実施の形態は、燃料電池自動車に搭載される燃料電池の空気供給装置の態様である。
〔第1の実施の形態〕
初めに、この発明に係る空気供給装置の第1の実施の形態を図1および図2の図面を参照して説明する。
図1は空気供給装置1を備えた燃料電池システムの概略構成図である。
燃料電池2は、固体ポリマーイオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜2aをアノード電極2bとカソード電極2cとで両側から挟み込んで形成されたセルを複数積層して構成されたスタック(図1では単セルのみ示す)からなり、アノード電極2bに燃料ガスとして水素ガスを供給し、カソード電極2cに酸化剤としての酸素を含む空気を供給すると、アノード電極2bで触媒反応により発生した水素イオンが、固体高分子電解質膜2aを通過してカソード電極2cまで移動して、カソード電極2cで酸素と電気化学反応を起こして発電し、水が生成される。
【0010】
水素タンクから供給される水素ガスは、水素ガス供給路3を通って燃料電池2のアノード電極2bに供給され、消費されなかった未反応の水素ガスは燃料電池2からアノード電極2bオフガスとして水素ガス循環路4に排出され、さらに水素ガス供給路3に戻されて循環利用される。
大気から取り込んだ空気はプレフィルタ9で粗大な塵埃を除去された後、コンプレッサ5によって加圧され、空気供給路6を介して燃料電池2のカソード電極2cに供給される。空気供給路6には空気中の微細な塵埃、有機物、燃料電池2に対する有害成分(NOやSOやSOやCl等)を除去する空気浄化装置10が設けられており、空気浄化装置10によって清浄にされた空気が燃料電池2のカソード電極2cに供給される。燃料電池2に供給された空気は発電に供された後、燃料電池2からカソードオフガスとして空気排出路7に排出され、背圧弁8を介して大気に放出される。
【0011】
次に、図2を参照して、空気浄化装置10について詳述する。
空気浄化装置10は、空気供給路6を構成する円筒状の管体11に設けられており、光発生装置20、第1フィルタ30、第2フィルタ40を備えている
第1フィルタ30は静電フィルタ31に例えばTiOなどからなる光触媒32を担持して構成されている。静電フィルタ31は、電荷をかけて表面を帯電させることにより静電力を発生させ、この静電力で空気中の微粒子を引き付けて捕集するものであり、空気中の有機物も捕集することができる。
【0012】
この第1フィルタ30の上流側(コンプレッサ5に近い側)に、光触媒32を励起させるための光発生装置20が設置されている。
光発生装置20は、ブラケット21を介して管体11の内壁に支持された発電機22と、管体11内の空気流によって回転しその回転力を発電機22のロータ(図示せず)に伝達するプロペラ(回転体)23と、第1フィルタ30の直ぐ上流に配置されて発電機22から供給される電力で発光する発光部24と、を備えて構成されている。発光部24は、紫外光または波長の短い可視光を照射するものであり、例えば、発光ダイオード、有機エレクトロルミネセンス、蛍光灯などで構成することができる。
【0013】
この空気浄化装置10においては、燃料電池2に空気を供給しているときには常に発電機22で発電した電力が発光部24に供給されるようにされており、発光部24から光触媒励起用の光が第1フィルタ30の光触媒32に向けて照射される。これによって、光触媒32が光エネルギーを吸収して励起状態になる。
【0014】
第2フィルタ40はイオン交換樹脂41が充填されてなるイオン交換樹脂フィルタ42で構成されている。イオン交換樹脂41は陰イオン交換樹脂と陽イオン交換樹脂とが直列に並んで配置され、陰イオン交換樹脂でNOやSOやSOやCl等を吸着させ、陽イオン交換樹脂でNaイオン等を吸着させるようにしている。どちらのイオン交換樹脂も湿潤状態に保持する必要があり、そのために、第1フィルタ30と第2フィルタ40の間に設置された給水管50から第2フィルタ40に水を供給できるようされている。
【0015】
このように構成された空気浄化装置10においては、管体11を流れてきた空気が第1フィルタ30を通過する際に、空気中の微細な塵埃および有機物が第1フィルタ30の静電フィルタ31に捕集される。さらに、静電フィルタ31に捕集された有機物は、光発生装置20から光を照射されて励起状態となった光触媒32上で酸化されて分解する。また、空気中に含まれる有害物質(例えば、硫化水素などの硫黄化合物、NOx、SOx、CO、ダイオキシンなど)も光触媒32上で酸化されて分解する。
【0016】
そして、前記有機物や有害物質中に硫黄、窒素、塩素などが含まれていると、有機物や有害物質の分解の際に、NOやSOやSOやCl等が生成され、これらは第1フィルタ30では除去することができず、下流へと流れていく。これらNOやSOやSOやCl等は燃料電池2にとっては有害成分であり、これらが燃料電池2のカソード電極2cに供給されると、カソード電極2cに含まれる触媒を被毒したり、固体高分子電解質膜2aの変質を引き起こすなど、燃料電池2に悪影響を与え、燃料電池2の性能が低下する場合がある。
【0017】
しかしながら、この空気浄化装置10には、第1フィルタ30の下流にイオン交換樹脂フィルタ42からなる第2フィルタ40が配置されているので、NOやSOやSOやCl等の有害成分がイオン交換樹脂41に含まれる水と反応して水和しイオン化して、イオン交換樹脂41に吸着される。
また、空気中に元々含まれていたNOやSOやSOやCl等も第2フィルタ40のイオン交換樹脂41に吸着される。
したがって、この空気浄化装置10を備えた空気供給装置1によれば、塵埃、有機物、燃料電池2に対する有害成分(NOやSOやSOやCl等)が除去された清浄な空気を燃料電池2のカソード電極2cに供給することができる。その結果、カソード電極2cが塵埃の付着によって目詰まりすることがなくなり、電極の目詰まりに起因する燃料電池2の出力低下を防止することができる。また、燃料電池2のカソード電極2cに含まれる触媒が被毒することがなく、固体高分子電解質膜2aが変質することもなく、燃料電池2の性能低下を防止することができる。
【0018】
また、光触媒32を励起するための光発生装置20の駆動源は、コンプレッサ5が燃料電池2に空気を供給するために発生させた空気流であるので、新たなエネルギ源が不要であり、装置構成を簡単化することができる。
【0019】
〔第2の実施の形態〕
次に、この発明に係る空気供給装置の第2の実施の形態を図3の図面を参照して説明する。第2の実施の形態における空気供給装置1は、空気浄化装置10の構成の一部が第1の実施の形態のものと相違する。
第2の実施の形態における空気浄化装置10が第1の実施の形態のものと相違する点を以下に説明する。
第2の実施の形態では、第1フィルタ30の静電フィルタ31に光触媒32が担持される代わりに、酸化触媒33が担持されている。この酸化触媒33は、硫黄化合物や一酸化炭素に被毒されにくい金属(例えば、白金−ルテニウム合金やルテニウム触媒等)で構成するのが好ましい。
また、第2の実施の形態では、光触媒32を使用していないので光発生装置20も設けられていない。
その他の構成については、第1の実施の形態の空気浄化装置10と同じであるので、同一態様部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0020】
このように構成された第2の実施の形態の空気浄化装置10においては、管体11を流れてきた空気が第1フィルタ30を通過する際に、空気中の微細な塵埃および有機物が第1フィルタ30の静電フィルタ31に捕集される。さらに、静電フィルタ31に捕集された有機物は、静電フィルタ31に担持された酸化触媒33上で酸化されて分解する。また、空気中に含まれる有害物質(例えば、硫化水素などの硫黄化合物、NOx、SOx、CO、ダイオキシンなど)も酸化触媒33上で酸化されて分解する。
【0021】
そして、前記有機物や有害物質中に硫黄、窒素、塩素などが含まれていると、有機物や有害物質の分解の際に、燃料電池2に対して有害成分となるNOやSOやSOやCl等が生成され、これらは第1フィルタ30では除去することができず下流へと流れていくが、第2フィルタ40を通過する際に、NOやSOやSOやCl等の有害成分はイオン交換樹脂41に含まれる水と反応して水和しイオン化して、イオン交換樹脂41に吸着される。
また、空気中に元々含まれていたNOやSOやSOやCl等も第2フィルタ40のイオン交換樹脂41に吸着される。
【0022】
したがって、この第2の実施の形態の空気供給装置1によっても、第1の実施の形態と同様に、塵埃、有機物、燃料電池2に対する有害成分(NOやSOやSOやCl等)が除去された清浄な空気を燃料電池2のカソード電極2cに供給することができる。その結果、カソード電極2cが塵埃の付着によって目詰まりすることがなくなり、電極の目詰まりに起因する燃料電池2の出力低下を防止することができる。また、燃料電池2のカソード電極2cに含まれる触媒が被毒することがなく、電解質が変質することもなく、燃料電池2の性能低下を防止することができる。
【0023】
〔第3の実施の形態〕
次に、この発明に係る空気供給装置の第3の実施の形態を図4の図面を参照して説明する。第3の実施の形態における空気供給装置1は、空気浄化装置10の構成の一部が第1の実施の形態のものと相違する。
第3の実施の形態における空気浄化装置10が第1の実施の形態のものと相違する点を以下に説明する。
第3の実施の形態では、第1フィルタ30の静電フィルタ31の代わりに活性炭フィルタ34が使用され、この活性炭フィルタ34に光触媒32が担持されて第1フィルタ30が構成されている。
その他の構成については、第1の実施の形態の空気浄化装置10と同じであるので、同一態様部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0024】
このように構成された第3の実施の形態の空気浄化装置10においては、管体11を流れてきた空気が第1フィルタ30を通過する際に、空気中の微細な塵埃、有機物、および有害物質(例えば、硫化水素などの硫黄化合物、NOx、SOx、CO、ダイオキシンなど)が第1フィルタ30の活性炭フィルタ34に捕集される。さらに、活性炭フィルタ34に捕集された有機物および前記有害物質は、光発生装置20から光を照射されて励起状態となった光触媒32上で酸化されて分解する。
【0025】
そして、前記有機物や有害物質中に硫黄、窒素、塩素などが含まれていると、有機物や有害物質の分解の際に、燃料電池2に対して有害成分となるNOやSOやSOやCl等が生成され、これらは第1フィルタ30では除去することができず下流へと流れていくが、第2フィルタ40を通過する際に、NOやSOやSOやCl等の有害成分はイオン交換樹脂41に含まれる水と反応して水和しイオン化して、イオン交換樹脂41に吸着される。
また、空気中に元々含まれていたNOやSOやSOやCl等も第2フィルタ40のイオン交換樹脂41に吸着される。
【0026】
したがって、この第3の実施の形態の空気供給装置1によっても、第1または第2の実施の形態と同様に、塵埃、有機物、燃料電池2に対する有害成分(NOやSOやSOやCl等)が除去された清浄な空気を燃料電池2のカソード電極2cに供給することができる。その結果、カソード電極2cが塵埃の付着によって目詰まりすることがなくなり、電極の目詰まりに起因する燃料電池2の出力低下を防止することができる。また、燃料電池2のカソード電極2cに含まれる触媒が被毒することがなく、電解質が変質することもなく、燃料電池2の性能低下を防止することができる。
【0027】
〔第4の実施の形態〕
次に、この発明に係る空気供給装置の第4の実施の形態を図5の図面を参照して説明する。第4の実施の形態における空気供給装置1は、空気浄化装置10の構成の一部が第2の実施の形態のものと相違する。
第4の実施の形態における空気浄化装置10が第2の実施の形態のものと相違する点を以下に説明する。
第4の実施の形態では、第1フィルタ30の静電フィルタ31の代わりに活性炭フィルタ34が使用され、この活性炭フィルタ34に酸化触媒33が担持されて第1フィルタ30が構成されている。
その他の構成については、第2の実施の形態の空気浄化装置10と同じであるので、同一態様部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0028】
このように構成された第4の実施の形態の空気浄化装置10においては、管体11を流れてきた空気が第1フィルタ30を通過する際に、空気中の微細な塵埃、有機物、および有害物質(例えば、硫化水素などの硫黄化合物、NOx、SOx、CO、ダイオキシンなど)が第1フィルタ30の活性炭フィルタ34に捕集される。さらに、活性炭フィルタ34に捕集された有機物および前記有害物質は、活性炭フィルタ34に担持された酸化触媒33上で酸化されて分解する。
【0029】
そして、前記有機物や有害物質中に硫黄、窒素、塩素などが含まれていると、有機物や有害物質の分解の際に、燃料電池2に対して有害成分となるNOやSOやSOやCl等が生成され、これらは第1フィルタ30では除去することができず下流へと流れていくが、第2フィルタ40を通過する際に、NOやSOやSOやCl等の有害成分はイオン交換樹脂41に含まれる水と反応して水和しイオン化して、イオン交換樹脂41に吸着される。
また、空気中に元々含まれていたNOやSOやSOやCl等も第2フィルタ40のイオン交換樹脂41に吸着される。
【0030】
したがって、この第4の実施の形態の空気供給装置1によっても、第1から第3の実施の形態と同様に、塵埃、有機物、燃料電池2に対する有害成分(NOやSOやSOやCl等)が除去された清浄な空気を燃料電池2のカソード電極2cに供給することができる。その結果、カソード電極2cが塵埃の付着によって目詰まりすることがなくなり、電極の目詰まりに起因する燃料電池2の出力低下を防止することができる。また、燃料電池2のカソード電極2cに含まれる触媒が被毒することがなく、電解質が変質することもなく、燃料電池2の性能低下を防止することができる。
【0031】
〔他の実施の形態〕
なお、この発明は前述した実施の形態に限られるものではない。
例えば、前述した各実施の形態では、給水管50を介して第2フィルタ40のイオン交換樹脂41に水を供給するように構成したが、イオン交換樹脂は吸水性が高いので、空気中の水分で十分にイオンを水和することができる場合には、給水管50を省略することも可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上説明するように、請求項1または請求項2に係る発明によれば、空気中の塵埃および有機物を第1フィルタで捕集し除去することができ、また、第1フィルタで捕集した有機物を酸化触媒または光触媒で酸化し分解することができ、さらに、この有機物の酸化・分解の際に生じたNOやSOやSOやCl等の燃料電池に対する有害成分を第2フィルタによって除去することができるので、これら塵埃や有機物やNOx等の有害成分が燃料電池のカソード電極に供給されるのを防止することができ、電極への塵埃付着による燃料電池の出力低下を防止することができ、カソード電極に含まれる触媒の被毒を防止することができ、電解質の変質を防止することができて、燃料電池の性能低下を防止することができるという優れた効果が奏される。
【0033】
請求項に係る発明によれば、空気流以外の動力なしに発光部を発光させ、光触媒を励起状態にすることができるので、新たなエネルギ源が不要であり、装置構成が簡単になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る空気供給装置を備えた燃料電池システムの第1の実施の形態における構成図である。
【図2】 前記第1の実施の形態における空気供給装置の要部断面図である。
【図3】 この発明の第2の実施の形態における空気供給装置の要部断面図である。
【図4】 この発明の第3の実施の形態における空気供給装置の要部断面図である。
【図5】 この発明の第4の実施の形態における空気供給装置の要部断面図である。
【符号の説明】
1 空気供給装置
2 燃料電池
2b アノード電極
2c カソード電極
6 空気供給路
20 光発生装置
23 プロペラ(回転体)
24 発光部
30 第1フィルタ
31 静電フィルタ
32 光触媒
33 酸化触媒
34 活性炭フィルタ
40 第2フィルタ
41 イオン交換樹脂

Claims (3)

  1. カソード電極に酸化剤としての空気が供給されアノード電極に燃料ガスが供給されて発電をする燃料電池と、
    前記燃料電池のカソード電極に空気を供給する空気供給路と、
    前記空気供給路に設けられ、静電フィルタと活性炭フィルタのいずれかに空気中に含まれる有機物を酸化し分解する酸化触媒を担持して構成された第1フィルタと、
    前記第1フィルタの下流に設けられ、前記第1フィルタの触媒反応によって生成された前記燃料電池に対する有害成分の除去を行う陰イオン交換樹脂を有する第2フィルタと、
    を備えたことを特徴とする燃料電池の空気供給装置。
  2. カソード電極に酸化剤としての空気が供給されアノード電極に燃料ガスが供給されて発電をする燃料電池と、
    前記燃料電池のカソード電極に空気を供給する空気供給路と、
    前記空気供給路に設けられ、静電フィルタと活性炭フィルタのいずれかに空気中に含まれる有機物を酸化し分解する光触媒を担持して構成された第1フィルタと、
    前記第1フィルタの下流に設けられ、前記第1フィルタの触媒反応によって生成された前記燃料電池に対する有害成分の除去を行う陰イオン交換樹脂を有する第2フィルタと、
    を備えたことを特徴とする燃料電池の空気供給装置。
  3. 前記第1フィルタの上流に、前記空気供給路を流れる空気によって回転する回転体と該回転体の回転により発電される電力を供給されて発光する発光部とを備えた光発生手段が設けられ、
    前記発光部からの光が前記第1フィルタの前記光触媒に照射されることを特徴とする請求項に記載の燃料電池の空気供給装置。
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