JP4346182B2 - 二軸延伸フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、新規なポリプロピレン系二軸延伸フィルムに関する。詳しくは、ポリプロピレン系二軸延伸フィルムの優れた耐熱性及び熱収縮率を維持しながら、著しく熱収縮応力が低減された二軸延伸フィルムを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱収縮性ポリオレフィン系延伸フィルムからなる熱収縮包装用フィルムは、透明性、光沢、熱収縮性に優れるため、インスタント食品等の容器包装に用いられている。例えば、蓋付き容器の周囲を熱収縮包装用フィルムで包み重層部分に粘着剤、粘着テープ、融着等の手段で固定した後、該熱収縮包装用フィルムに熱を加えることにより、フィルムを収縮せしめ、被包装体である容器をタイトに包装するものである。
【0003】
上記熱収縮包装用フィルムを使用する包装は、一般にロールに巻き取られた熱収縮包装用フィルムを自動的に送り出し、カットし、被包装体を包装する操作を自動包装機によって自動化して行われている。この場合、熱収縮フィルムはアンチブロッキング剤を添加して、ロールからの送り出し、滑り性を高めている。さらに図1に示すように、アンチブロッキング剤を添加した熱収縮包装用フィルム3は、蓋1を持つ容器2よりなる被包装体にバンド状に掛けて熱収縮包装を行う、いわゆる「バンド掛け包装」を用いた場合に発生する、収縮ムラや、しわが発生する傾向にあった。しかも、このような熱収縮包装用フィルムは、収縮ムラや、しわが改良されたものの、熱収縮力が大きいため、剛性の低い容器を包装する場合には、容器を変形させて外観を損なう問題があった。
【0004】
従来、かかるポリプロピレンの熱収縮応力を低減する方法として様々な方法が用いられてきた。
【0005】
例えば、特開平7−329177号公報では、シンジオタクチックポリプロピレン重合体とプロピレン−α−オレフィン共重合体を主成分とする熱収縮性配向ポリプロピレンフィルムが提案されている。しかし、該ポリプロピレンフィルムは、収縮応力が低いものの、透明性が悪いという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、ポリプロピレン系二軸延伸フィルムの優れた耐熱性及び熱収縮率を維持しながら、著しく熱収縮応力が低減され、しかも透明性に優れた二軸延伸フィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題について鋭意研究を重ねた結果、メタロセン触媒を用いて重合した、アイソタクチックなプロピレン重合体とプロピレン以外のα−オレフィン含有量が5〜20重量%のアイソタクチックなプロピレン−α−オレフィン−ランダム共重合体からなる共重合体組成物を二軸延伸してなるフィルムが、ポリプロピレン二軸延伸フィルムの本来有する優れた透明性、耐熱性及び熱収縮率を維持し、著しく熱収縮応力が低減された二軸延伸フィルムとなり得ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、メタロセン触媒を用いて重合した、アイソタクチックなプロピレン重合体とプロピレン以外のα−オレフィン含有量が5〜20重量%のアイソタクチックなプロピレン−α−オレフィン−ランダム共重合体からなる共重合体組成物の二軸延伸フィルムであって、100℃及び140℃におけるフィルムの流れ方向と直角の方向(TD方向)の熱収縮応力が100〜350N/cm2120℃で15分間放置した際の熱収縮率が35%以上である二軸延伸フィルムである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のメタロセン触媒は公知のものが用いられ、例えば、特開平11−255825号公報に示されるrac−ジメチルシリレンビス−1−(2−メチルベンズインデニル)ジルコニウムジクロリドとメチルアルミノキサン担持シリカゲルの反応混合物から得られたものが挙げられる。
【0010】
本発明のプロピレン重合体は、プロピレン単独重合体であることが好ましいが、1重量%以下で他のα−オレフィンが共重合成分として含まれていてもよい。かかる他のα−オレフィンとしては、一般に炭素数12までのα−オレフィンで、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等を挙げることができる。この場合の共重合形態としては、プロピレン−エチレンランダム共重合、プロピレン−1−ブテンランダム共重合等の二元ランダム共重合、エチレン−プロピレン−1−ブテンランダム共重合等の三元ランダム共重合などを挙げることができる。
【0011】
本発明のプロピレン−α−オレフィン−ランダム共重合体はプロピレン以外のα−オレフィンを5〜20重量%含有する。プロピレン以外のα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等を挙げることができる。共重合体としては、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体等の二元ランダム共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテンランダム共重合体等の三元ランダム共重合体などを挙げることができる。α−オレフィンの含有量が5重量%未満であると、二軸延伸フィルムの熱収縮応力が大きくなり本発明の効果が得らない。またα−オレフィンの含有量が20重量%を超えると、二軸延伸フィルムの製膜性が損なわれ、さらにブロッキングが強くなり好ましくない。
【0012】
本発明の共重合体組成物はプロピレン重合体とプロピレン以外のα−オレフィン含有量が5〜20重量%のプロピレン−α−オレフィン−ランダム共重合体からなる。
【0013】
本発明の共重合体組成物は、オルト−ジクロロベンゼンを溶媒に用いた昇温溶離分別法により求められる溶出成分量が0℃未満で10重量%以下、90℃未満で50〜99重量%、90℃以上で50〜1重量%で構成されていることが望ましい。
【0014】
ここで昇温溶離分別法とは、例えば、Journal of Applied Polymer Science;Applied Polymer Symposium 45,1-24(1990)に詳細に記述されている。即ち、高温の高分子溶液を、珪藻土の充填剤を充填したカラムに導入し、カラム温度を徐々に低下させることにより充填剤表面に結晶性の高い成分から順に沈着させ、次にカラム温度を徐々に上昇させることにより、結晶性の低い成分から順に溶出させて溶出ポリマー成分を分取する方法である。この方法により、高分子の結晶性分布を測定することができる。
【0015】
本発明の共重合体組成物の0℃未満での溶出成分は10重量%以下である。溶出成分量が10重量%を超えた場合には、耐ブロッキング性が著しく悪化し、本発明の目的を達成することができない。
【0016】
本発明の共重合体組成物の90℃未満での溶出成分は50〜99重量%、好ましくは、70〜97重量%、さらに好ましくは80〜95重量%である。該溶出成分が50重量%より少ない場合は、製品の収縮応力が大きくなり、透明性も劣る。また該溶出成分が99重量%より大きい場合は、耐熱性と収縮応力のバランスが悪くなる。
【0017】
また、本発明の共重合組成物の90℃以上での溶出成分は50〜1重量%、好ましくは30〜3重量%、さらに好ましくは20〜5重量%である。即ち、該溶出成分の割合が50重量%を超える場合は透明性が著しく悪化し、1重量%より低い場合は耐熱性と収縮応力のバランスが悪くなる。
【0018】
更にまた、本発明の共重合体組成物中のプロピレン重合体の含有量は、好ましくは5〜70重量%、更に好ましくは10〜50重量%である。
【0019】
本発明のプロピレン重合体とプロピレン以外のα−オレフィン含有量が5〜20重量%のプロピレン−α−オレフィン−ランダム共重合体からなる共重合体組成物は、公知のメタロセン触媒を用い製造されたものであれば特に限定はされない。重合様式は連続式、及びバッチ式のいずれでも良く、ヘプタン等の溶液中で行われる溶液重合、プロピレン自身を溶媒とするスラリ−重合、又は気相重合であっても良い。重合は通常0℃〜100℃の温度範囲で、プロピレン、α−オレフィン及び水素を供給して重合を行い、所定の重合を終えた後、イソプロピルアルコ−ル等で重合を停止させる。重合装置は、1基の重合槽でプロピレン重合体とプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体を逐次重合する装置、あるいは2基以上の重合槽を直列に連結した装置において、最初の重合槽でプロピレン重合体を重合後、活性を保持する触媒とプロピレン重合体を次の重合槽に移送し、引き続きプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体を重合する装置等、特に制限はない。
【0020】
さらに、本発明のプロピレン重合体とプロピレン以外のα−オレフィン含有量が5〜20重量%のプロピレン−α−オレフィン−ランダム共重合体からなる共重合体組成物は、押出機等を用いた機械的混合により製造されたものであっても良い。
【0021】
また、本発明の共重合体組成物のメルトフローレートは、好ましくは0.5〜40g/10分、さらに好ましくは1〜30g/10分である。
【0022】
本発明において、二軸延伸フィルムの製造方法は、公知の方法が特に限定されることなく用いられる。上記二軸延伸フィルムを得るために好適な製造方法を例示すれば、下記の方法が挙げられる。即ち、延伸方法としては、チューブ状シートをインフレーション法により、二軸に延伸する方法、Tダイ法によりシートを成形した後、縦および横方向に逐次に延伸する逐次二軸延伸法、また、Tダイ法によりシートを成形した後、縦および横方向に同時に延伸する同時二軸延伸法などが挙げられる。
【0023】
また、延伸条件としては、より大きな熱収縮率を達成するために、インフレーション法では縦方向の延伸倍率3〜6倍、横方向の延伸倍率1.1〜5倍とすることが好ましく、Tダイ法では、縦方向の延伸倍率3〜7倍、横方向の延伸倍率5〜11倍とすることが好ましい。また、横方向延伸後には、一般的な延伸フィルムの製造方法において実施される、フィルムの配向を緩和させる操作を行わない方が、熱収縮率を大きくできるためより好ましい。
【0024】
本発明の二軸延伸フィルムの100℃から140℃におけるフィルムの流れ方向と直角の方向(TD方向)の熱収縮応力は、100〜350N/cm2、好ましくは120〜300N/cm2、さらに好ましくは150〜250N/cm2である。熱収縮応力が100N/cm2未満では容器へのフィルムの密着が不十分となり好ましくなく、350N/cm2を超えると容器を変形させるので好ましくない。
【0025】
本発明の二軸延伸フィルムの熱収縮率は35%以上、好ましくは40%以上、さらに好ましくは45%以上である。35%未満ではフィルムと容器の密着が不十分となり好ましくない。
【0026】
また、本発明において、二軸延伸フィルムの厚みも特に制限されないが、包装用途であることを勘案すると、10μm〜250μmであることが好ましく、15〜150μmであることがより好ましい。
【0027】
更にまた、二軸延伸フィルムは、単層であっても同種または異種のポリオレフィン系樹脂、或いは添加剤組成を有する層を積層した複層であっても良い。
【0028】
また、本発明の二軸延伸フィルムには、自動包装機での包装においてロールでのブロッキング防止、ロールからの送り出しにおける滑り性の一層の向上のため、アンチブロッキング剤を添加することが好ましい。
【0029】
前記アンチブロッキング剤は、無機酸化物、有機高分子など公知のアンチブロッキング剤が制限なく使用できるが、本発明の共重合体組成物への分散が良く、しかも共重合体組成物と屈折率が近いものを選ぶことが、得られるフィルムの透明性を高く保てるので好ましい。好ましいアンチブロッキング剤としては、無機酸化物として、シリカ、シリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニア等のシリカを主成分とした、例えば50モル%以上含む複合酸化物が、有機高分子として、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、ポリアミド樹脂、トリアジン環を有する縮合型樹脂粒子、架橋ポリスチレン粒子、架橋ポリメチルアクリレート粒子、架橋ポリメチルメタクリレート粒子等が挙げられる。
【0030】
アンチブロッキング剤の添加量はその種類に応じ、フィルムの透明性と滑り性のバランスを勘案して決定される。一般には共重合体組成物に対して0.03〜10重量%、好ましくは0.2〜2重量%の添加量とする。
【0031】
さらに、これらのアンチブロッキング剤の平均粒子径は、本発明の効果を阻害しない範囲で適宜用いられるが、フィルムの滑り性やアンチブロッキング性、フィルムの外観などを勘案すると、0.1〜10μmの範囲が好ましく、0.5〜5μmの範囲がより好ましい。
【0032】
本発明の二軸延伸フィルムには、その特性を著しく阻害しない範囲で、従来用いられている熱安定剤、耐侯安定剤、結晶化核剤、充填材、顔料、および滑剤などの添加剤を添加することができる。
【0033】
また、本発明の二軸延伸フィルムは、各種包装に用いることができるが、特に熱収縮包装に使用した場合、顕著な効果を発揮する。
【0034】
【発明の効果】
本発明の二軸延伸フィルムは、ポリプロピレン系二軸延伸フィルムの優れた耐熱性及び熱収縮率を維持しながら、著しく熱収縮応力が低減されたフィルムである。従って、本発明の二軸延伸フィルムは、弁当容器等の荷重により変形しやすい容器のバンド掛け包装用途などに極めて有用である。
【0035】
【実施例】
以下、本発明を実施例、及び比較例を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0036】
実施例に先だって、実施例で用いた測定方法について説明する。
【0037】
(1)メルトフローレート(MFRと略す)
JIS K7210に準拠して測定した。
【0038】
(2)昇温溶離分別法による溶出成分量
センシュウ科学製の自動TREF装置SSC−7300ATREFを用いて、次の条件で測定した。
【0039】
溶媒:オルトジクロロベンゼン
流速:150ml/時間
昇温速度:4℃/時間
検出器:赤外線検出器
測定波数:3.41μm
カラム:センシュウ科学製「パックドカラム30Φ」、30mmΦ×300mm
濃度:1g/120ml
注入量:100ml
この場合、カラム内に試料溶液を145℃で導入した後、2℃/時間の速度で0℃まで冷却して試料ポリマーを充填剤表面に吸着させた後、カラム温度を上記条件で昇温することにより、各温度で溶出してきたポリマー濃度を赤外線検出器で検出することにより溶出温度−溶出量の曲線を得た。
【0040】
(3)TD方向の熱収縮応力
セイコー電子工業(株)製TMA/SS 150C型を用いて測定した。幅2mmに切出したフィルムを2個の治具間が5mmとなるように取り付けた。温度40℃から160℃まで昇温速度10℃/分で加熱し、フィルム長さの保持に必要な荷重を測定し、断面積あたりの熱収縮応力を測定した。
【0041】
(4)熱収縮率
幅15mm長さ600mmに切出し、500mmの長さに印をつけたフィルムを荷重負荷のない状態で、120℃のオーブン中に15分間放置した。その後室温で15分放冷し、印の長さを測定した。熱収縮率は下記の値とした。
【0042】
熱収縮率(%)=(500−収縮後の印間の長さ)×100/500
(5)ブロッキング強度
2枚のフィルム(20×70mm)を長さ20mmにわたって重ね合わせ、0.05MPaの荷重を負荷し、50℃で3日間放置後、23℃における剥離強度を引張試験機(速度100mm/分)で測定した。
【0043】
(6)ヘーズ(透明性)
JIS K7105に準拠して測定した。
【0044】
(7)熱収縮包装後の容器外観
MD方向に150mm、TD方向に450mmとなるように切出したフィルムを、図1に示した二軸延伸ポリスチレン製の蓋(厚み0.2mm)をしたタルク入ポリプロピレン製容器(肉厚0.4mm)に巻きつけた。この時、フィルムのMD方向がフリーとなり、TD方向が容器を一回りするように巻きつけ、容器の底の部分で粘着テープを用いてフィルムを容器に固定した。このフィルムを巻きつけた容器を、協和電機製ユニバーサルシュリンカーを用いて、設定温度160℃で熱収縮包装を行い、包装後のフィルム及び容器の状態を観察し、下記に示した基準で包装適性を評価した。
【0045】
○:容器のリブの変形量が1mm未満。
【0046】
△:容器のリブの変形量が1mm以上5mm未満。
【0047】
×:容器のリブの変形量が5mm以上。
【0048】
実施例1
特開平11−255825号公報の実施例1の方法に準じ、シリカゲル担持メチルアルミノキサン(MAO on SiO2、ウイットコ社製、25重量%−Al品)10gにrac−ジメチルシリレンビス−1−(2−メチルベンズインデニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液100ml(0.005mmol/mlトルエン溶液)を加え、室温で30分間攪拌し、次にその反応混合物をろ過し、得られた固体をトルエン50mlで2回洗浄後、減圧乾燥させることによりシリカゲルに担持されたメタロセン触媒(触媒1g当り0.045mmolのメタロセン担持)を得た。
【0049】
内容積2m3の重合槽にプロピレン600kg挿入し、トリイソブチルアルミニウム612mmolを導入した。その後、重合槽の内温を55℃に昇温した。次いで上記のシリカゲル担持メタロセン触媒5gを装入した。続いてオートクレーブの内温を60℃まで昇温し、90分間重合を行った。さらに続いて、気相濃度でエチレンガスを15.7mol%の濃度まで供給し、更にエチレンを気相濃度一定に保つように供給しながら50分間共重合を行った。重合終了後、未反応のプロピレンをパージし、50℃で1時間乾燥を行うことにより白色顆粒状の重合体150kgを得た。
【0050】
当該共重合組成物100重量部に対し、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを0.1重量部、塩素捕捉剤としてステアリン酸カルシウム0.05重量部、ブロッキング防止剤として球状架橋ポリメチルメタクリレート粒子(平均粒径;2.0μm)0.2重量部、滑剤としてエルカ酸アミド0.06重量部を添加し、ヘンシェルミキサーで5分間混合した後、単軸押出機で230℃の条件で押出しペレットを造粒した。
【0051】
得られたペレットを230℃に加熱した押出機のTダイ口金から押出し、表面温度40℃の金属ロールに押出し、キャスティングシートを得た。引き続きこのシートをロール延伸機により縦4.2倍に延伸し一軸フィルムを得た。その後テンター法により、横に9倍延伸して、厚み30μmの二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
【0052】
実施例2〜7
実施例1と同様の操作を行うが共重合体組成物として、表1に示す各共重合体組成物を用いて、厚み30μmの二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
【0053】
比較例1
特開昭58−83006号公報の実施例1の方法に準じて塩化マグネシウム担持チタン触媒を得た。すなわち、無水塩化マグネシウム4.76g(50mmol)、デカン25ml及び2−エチルヘキシルアルコール23.4ml(150mmol)を130℃で2時間加熱反応を行い均一溶液とした後、この溶液中に無水フタル酸1.11g(7.5mmol)を添加し、130℃にて更に1時間攪拌混合を行い、無水フタル酸を該均一溶液に溶解させて得られた均一溶液を室温に冷却した後、−20℃に保持された四塩化チタン200ml(1.8mol)中に1時間に渡って全量滴下装入し、装入終了後、この混合液の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでジイソブチルフタレート2.68ml(12.5mmol)を添加し、これより2時間同温度にて攪拌下保持した。2時間の反応終了後熱ろ過にて固体部を採取し、この固体部を200mlのTiCl4にて再懸濁させた後、再び110℃で2時間、加熱反応後、再び熱ろ過にて固体部を採取し、110℃デカン及びヘキサンにて、洗液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで充分洗浄し、塩化マグネシウム担持チタン触媒を得た。該塩化マグネシウム担持チタン触媒組成は、チタン2.1重量%、塩素57重量%、マグネシウム18.0重量%、及びジイソブチルフタレート21.9重量%であった。
【0054】
当該塩化マグネシウム担持チタン触媒を実施例1におけるメタロセン触媒で製造した共重合体組成物に代えて製造したプロピレン単独重合体を用いた。プロピレン単独重合体を用いた以外は実施例1と同様に厚み30μmの二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
【0055】
比較例2〜7
表1に示す各種重合体ないし重合体組成物を用いた以外は、比較例1と同様に二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
【0056】
比較例8
実施例1に示す重合体組成物を用い、実施例1と同様な方法で得られたペレットを230℃に加熱した押出機のTダイ口金から押出し、表面温度25℃の金属ロールに押出し、無延伸フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
【0057】
【表1】
Figure 0004346182

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルムを用いた包装の一態様を示す。
【符号の説明】
1は本発明のフィルムで包装された容器の蓋
2は本発明のフィルムで包装された容器
3は本発明のフィルム

Claims (2)

  1. メタロセン触媒を用いて重合したアイソタクチックなプロピレン重合体、及び同触媒を用いたプロピレン以外のα−オレフィン含有量が5〜20重量%のアイソタクチックなプロピレン−α−オレフィン−ランダム共重合体からなる共重合体組成物の二軸延伸フィルムであって、100℃及び140℃におけるフィルムの流れ方向と直角の方向(TD方向)の熱収縮応力が100〜350N/cm2、120℃で15分間放置した際の熱収縮率が35%以上である二軸延伸フィルム。
  2. 請求項1記載の共重合体組成物が、昇温溶離分別法により求められる溶出成分量が0℃未満で10重量%以下、90℃未満で50〜99重量%、90℃以上で50〜1重量%である、請求項1記載の二軸延伸フィルム。
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