JP4343425B2 - エメラルジン形の高分子質量の製造方法及びこの方法により得られたポリアニリン - Google Patents

エメラルジン形の高分子質量の製造方法及びこの方法により得られたポリアニリン Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
発明の分野
本発明は、エメラルジン(emeraldine)形の高分子質量ポリアニリンの製造方法に関する。
【0002】
より詳細には、大きな構造的完全性のために、特に塩素処理の、得られたポリアニリンの架橋及び分枝の割合に関して、幾つかの有機溶媒、特にメタ−クレゾールに対して完全−可溶性であるプロトン化したエメラルジン形のポリアニリンの製造に関する。
【0003】
【従来の技術】
当該技術の記述
ポリアニリンは、水溶液中でのアニリン又はアニリン誘導体の酸化によって得ることができ、且つそれらは、それの導電特性と空気中での安定性のために価値がある。
【0004】
ポリアニリンは、式:
【化1】
Figure 0004343425
に従う異なる酸化状態で表すことができるポリマーである。
【0005】
y=0,0.5及び1に相当する3つの個別の酸化状態が知られる。相当するポリアニリンは、それぞれ、y=0のロイコエメラルジン(leucoemeraldine)ベース、y=0.5のエメラルジン(emeraldine)ベース及びy=1のパーニグラニリン(pernigraniline)である。
【0006】
ポリアニリンは、式:
【化2】
Figure 0004343425
(式中yは上記の通りであり、xは0と〜0.75の間で変化する)を持つプロトン化(protonated)ポリマー(アイオノマー塩)を与えるよう、塩酸(HCl)のような強いブローンステッド酸によってプロトン化することができる。その最も伝導性の形態は、一般にエメラルジンと称される、y=0.5及びx=0.5を持つエメラルジン塩である。それは、圧粉ペレットで測定した1から15S/cmのオーダーの伝導性を有する。
【0007】
不溶性にもかかわらず、エメラルジンベースのポリマーは、N−メチルピロリドン(NMP)又はジメチルプロピレン尿素中でその可溶性分画からフィルム又は繊維の形態にすることができるが、しかしそのフィルム又は繊維は伝導性ではなく、且つ非常に強い酸による非常に困難なプロトン化によってのみ可能となる。それは濃硫酸中でより可溶性であり、伝導性繊維を得ることができるが、しかし大きくない機械特性を有する。(±)−10−カンファースルホン酸によってプロトン化した場合、それはメタ−クレゾール中で部分的に可溶であり、メタ−クレゾールの蒸発によりフィルムが得られる。大部分の適用について、ポリマーの電気的及び機械的特性は、数及び質量、Mn及びMwにおけるその平均分子質量、及びその多分散性指数、P.I.=Mw/Mn に基づき、最良の特性は、高分子質量及び減じられた多分散性指数によって得られている。しかし、高分子質量ポリマーは、その伝導形(プロトン化した)において良好な安定性を有しない限り、非常に価値あるものとはならない。
【0008】
文献WO−A−93/09175は、アニリンを含む第1の溶液、プロトン酸及び塩が、プロトン酸、その塩及び過硫酸アンモニウム(ammonium persulphate)のような重合を開始するために少なくとも1の化合物を含む第2の溶液と混合されることに従って、過硫酸アンモニウムのような酸化剤を用いた重合によって高分子質量のポリアニリンを製造する方法を開示する。その反応は、−10℃以下、好ましくは−10℃と約−70℃の間で実行される。その重合反応は、カロメル参照電極に対して重合溶液の酸化還元電位を継続的に測定することによってモニターすることができる。かくて得られる高分子量ポリアニリンは、立体排除クロマトグラフィー(SEC)によって測定される。
この方法の使用は、−40℃の温度での酸化還元電位の測定によって重合反応のモニタリングのような幾つかの欠点を有する。SECにより行った分子質量の測定は、実質的な誤差をも生じ得る。
【0009】
合成されているポリアニリンの電気化学ポテンシャルに等しい溶液の酸化還元電位は、両者が反応浴中に浸漬されるPt電極とカロメル電極の間で、合成の間を通して測定される。WO−A−93/09715の実施例1Aiに与えられた0から3℃の合成温度に関して、その合成の終点は、エメラルジンの酸化状態に相当するこの電位、430μVより低い電位の減少によって示される。しかしその電位は、アニリン塩酸塩の沈澱が電位測定を不可能にするために、この文献中の実施例1Aii中に記載された温度、−40℃で合成の終点をモニターすること及び表示することに用いることはできない。これは、我々が合成をモニターすること及び濾過によりポリアニリンの分離の前に懸濁物を再加熱する間に制御不可能な手法で実行されるこの合成の終点を制御することができないために、その方法の主要な欠点である。その合成の終点で、その温度はいずれも制御することができず、それによってその合成は再生することができない。
【0010】
分子質量に関して、0.5%LiClの存在中でも、NMPにおいて溶液中のエメラルジンベースでのSECにより得られたその結果は、実質的な誤差を生じ易く、且つ定量的な、特にNMP中のエメラルジンベースの部分とコロイドの可溶性及び希釈した溶液であっても生じる不溶化したものと集合化したマクロ分子との間の凝集平衡のために高分子質量の測定のために考慮に入れることができない。その最良の結果は、NMPにおいてロイコエメラルジンの形態でのポリアニリンについての分子質量の測定によって得られる。
【0011】
各種のポリアニリンのMwは、大部分のポリアニリンが分解すること無しにこの酸中に完全に溶解するために、濃硫酸中、25℃でのその固有の粘度(inherent viscosities)の測定によって良好に比較することができる。この測定は、しかしながら、高分子の平均回転半径の結果となるMwを示す。この半径は、与えられた鎖構造のためにMwに基づく。しかし、異なる合成条件は、異なる率の流動性の幾つかのタイプを含む、最も厳密には:鎖の分子と架橋及び鎖の塩素化である中から誘導される。各種のエメラルジンベースのMwの比較は、もしその鎖が分枝と塩素化の同じ率を有するならば、その固有粘度の比較によってのみ行うことができる。塩素化の割合は、元素分析によって測定することができるために、しばしば示されるが、しかしそれは定量的に測定することができないために分枝と架橋の割合ではない。NMP中又はジメチルプロピレン尿素中のエメラルジンベース及びメタ−クレゾール中のCSAによってプロトン化したエメラルジンの可溶性によって、及びこれら溶液のゲル化の速度によってMwに関しての評価がなされる。文献WO93/09715は、得られたポリアニリンの塩素化の割合も、可溶性の割合もいずれの示唆も与えていない。
【0012】
ポリアニリンの合成は、LiClの5.8Mの存在中、−40℃でWO−A−93/09175の実施例1Aii中に記載された合成条件に従い行われ、〜15%のメタ−クレゾール中でCSAによってプロトン化した且つ〜3%の塩素化率の不溶性ポリマーの分画重量を含むエメラルジンベースが得られる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
この合成方法はそれ故に、高い伝導性を持つ自立性(self-supported)フィルムを得るために、CSAによってプロトン化され、メタ−クレゾール又はヘキサフルオロイソプロパノール中に完全に溶解するエメラルジンを作ることが可能な、塩素化の取るに足らない割合と分枝と架橋の低い率を持つ高分子質量ポリアニリンを製造することはできない。
文献Y.Cao等,Synthetic Metals,48,1992,p.91−97は、それをフィルム又は繊維の伝導体にするためにポリアニリンをプロトン化するためのカンファー−スルホン酸の使用を示す。
文献A.Hopkins等,Macromolecules,vol.29,1996,p.7838−7846は、モノスルホン酸でのドーピングによるアニリン酸化によって得られた、エメラルジンの形のドープした及びドープしないポリアニリンを記載する。
【0014】
【課題を解決するための手段】
発明の開示
本発明は、短時間のうちに且つ再生産可能な手法で、CSAによってプロトン化したエメラルジンの形の、メタ−クレゾール又はヘキサフルオロイソプロパノール中に完全に溶解する塩素化の取るに足らない割合と分枝と架橋の低い率を持つ高分子質量ポリマーを与え、上述した方法の欠点を克服する、ポリアニリンを作製するための方法を正確には含み、この方法は、加えて、工業的な規模での使用に好適となる。
【0015】
本発明に従い、エメラルジンの形の高分子質量ポリアニリンを製造するための方法は、以下の工程を含む:
a)パーニグラニリンをもたらすためのアニリン又はアニリン誘導体、プロトン酸、塩、酸化剤及びエタノールを含む均質な水溶液中で重合を行うことによってパーニグラニリンを作製するようアニリン又はアニリン誘導体を重合すること、及び
b)アニリンを含んでいない水性還元溶液によって、工程a)で得られたパーニグラニリンをエメラルジンに還元すること。
【0016】
この方法は、アニリンの重合がy=1で上記に与えられる式1に相当するパーニグラニリン段階でなされ、且つこのパーニグラニリンのエメラルジンへの還元が、アニリンを含まない水性還元溶液を用いて成されるという事実によってWO−A−93/09175に記載された方法と顕著に異なる。
【0017】
従来技術の方法において、この還元工程は、適当に選択した還元剤によってと言うよりは、過剰のアニリンによって生起させる。
【0018】
本発明に従えば、工程a)中で用いることができるアニリン誘導体は、アルキル、アルコキシ、アルキルカルボキシル又はアルキルスルホン酸基のような1又は幾つかの基によって、NH2基上、又はベンゼン核上のいずれか一方、又は両方が置換されたアニリンとすることができる。
【0019】
例えば、そのような誘導体は、N−メチルアニリン、o−トルイジン、o−ブチルアニリン、o−メトキシアニリン及びN−(4−ブチル−1−スルホン酸)アニリンなどとすることができる。
【0020】
重合について、使用したプロトン酸は、酸化に耐性である幾つかの強いプロトン酸の中から選択することができる。HCl、H2SO4又はHClO4が、例えば使用することができる。塩酸(HCl)が好適に使用される。
【0021】
重合のために用いられる塩は、好ましくは使用した酸と同じ塩である。アルカリ金属のような金属及びアンモニウムの塩化物、硫酸塩、酢酸塩、及び硝酸塩を使用することができる。塩化リチウムが好適に使用される。
【0022】
重合に使用される酸化剤は、過硫酸アンモニウム、K2Cr27、KIO3、KMnO4、及びH22+FeCl3のようなアニリンを酸化できる酸化剤から選択することができる。過硫酸アンモニウム(NH4228が好適に使用され得る。
【0023】
この重合工程は、好ましくは−45℃から−5℃までの範囲内の温度で行われる。
【0024】
この工程は、プロトン酸、その塩及びエタノールを含むアニリン又はアニリン誘導体の水溶液に、プロトン酸中の酸化剤と塩の溶液を加えることによって好ましくは実施される。
【0025】
2つの溶液の成分の濃度及びその混合物中のその比率は:− アニリン又はアニリン誘導体(An)の0.25から0.5mol/l、− 塩酸の0.5から2mol/l、− 塩化リチウムの2から3mol/l 、− エタノールの30から40容量%、− アニリン又はアニリン誘導体に対する過硫酸アンモニウム(APS)のモル比APS/Anが0.2から1.5までとなるような量の過硫酸アンモニウム、を含む水性重合溶液とすることが好適である。
【0026】
該重合反応は、酸化還元電位が最大値に到達した後に減少を開始する時、還元溶液の添加によってこの重合反応を停止するために、重合が行われる水溶液の酸化還元電位を測定することによって制御される。この最大値は、カロメル参照電極に対して780から820mVの範囲とされ得る。
【0027】
還元工程b)は、各種の還元溶液によって行うことができる。
【0028】
その還元溶液は、工程a)において用いたプロトン酸と塩を含む塩化第1鉄の水溶液が好適である。
【0029】
特に、ポリアニリンをエメラルジン状態に還元するために必要な二倍の量を含む、1.5から2.5Mの濃度のHCl中の2と2.5Mの間の濃度でLiClを含む、2.5と3Mの間の濃度におけるFeCl2の溶液とすることができる。還元溶液はまた、工程a)で用いたプロトン酸と塩を含む塩化銅(CuCl)又は塩化スズ(SnCl2)の水溶液とすることができ、上述した溶液中のCuCl又はSnCl2の濃度は1から2mol/lとされる。
【0030】
還元工程の後、本発明方法は、更なる工程c)クロロホルムによる抽出と後−重合処理を受けさせることに工程b)の反応媒体から分離したエメラルジンを含めること、を好ましくは含む。
【0031】
工程b)の反応媒体から分離したエメラルジンは、工程c)の前に脱プロトン化を一般に最初に受けさせる。
【0032】
工程c)、クロロホルムによる抽出は、低分子質量のオリゴマーの除去によって及び補足の後−重合(post-polymerisation)現象によってポリアニリンの分子質量を増加する。
【0033】
クロロホルム抽出工程の後、有利には処理されたエメラルジンの脱プロトン化の付加工程がある。
【0034】
本発明方法は、それがCSAによってプロトン化後に、メタ−クレゾール中に完全に溶解する高分子質量エメラルジンの形でポリアニリンをもたらすために特に効果的である。得られる溶液は、メタ−クレゾールの蒸発によって、高い電気伝導性、例えば250から350S/cmまでの、を持った自立性ポリアニリンフィルムを調製するために使用することができる。
【0035】
本発明はまた、濃硫酸の0.1%溶液中25℃で、1.8から2.2dl/gの固有の粘度・inhを有する、本発明方法によって得られるエメラルジン形のポリアニリンをも含む。
【0036】
本発明の他の特徴と効果は、添付した図面を参照し、簡略に説明し且つ制限するためのものでない以下の記述の熟読によって明確になるであろう。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下の記載は、アニリンの重合がプロトン酸(HCl)、塩(LiCl)及び酸化剤としてペルオキソ硫酸によって行った本発明の実施態様である。該重合工程を最初に記載した。
【0038】
a)重合工程
この工程は、良好な熱移動を確実にする、−45℃に反応器を冷却するためのサーモスタットによって冷媒液体の循環によって冷却した二重壁反応器により行うことができる。
【0039】
真空蒸留によって精製したアニリンからの、又はLiClとエタノールの存在においてHCl中でアニリン塩酸塩を再結晶したアニリン塩酸塩(aniline chlorhydrate)の第1の水溶液は、反応器中に入れ、この溶液は合成温度で撹拌しつつ反応器内で冷却される。
【0040】
Pt電極、カロメル又はAg/AgClの参照電極及び温度プローブ(例えば100・のPt抵抗)が、合成温度で結晶化せず且つ凍結しない電解質ブリッジ(例えばエタノール中にLiCl溶液を含むブリッジ)によってこの溶液に繋がれる。その電極とプローブは、その溶液の酸化還元電位と合成の間の時点のその温度を記録するコンピュータによって制御されたデジタルpHメータ−mVメータに有利に結合される。
【0041】
LiClが存在するHCl中の過硫酸アンモニウム(APS)を含む第2の溶液が、調製され且つ該合成温度に冷却される。
【0042】
重合は、第1のアニリン塩酸塩溶液を入れた反応器内に、一度で全部の第2のAPS溶液を注ぐことによって開始され、そして溶液の酸化還元電位と温度が15,30又は60秒毎に記録される。合成の進行は、時間の関数として電位と温度をモニタリングすることによって続けられる。
【0043】
図1の曲線1は、時間(分)の関数として電位(mVで)の変化を示し、曲線2は、時間(分)の関数として温度(℃で)の変化を表す。
【0044】
図1は、酸化剤の添加直後に酸化還元電位の即時の上昇があり、次いでその電位が減少し、最小値に至り、次いでそれが再度上昇し、800−820mVでプラトーを形成するように、実質的に定常値を維持することを示す。酸化剤が添加された直後、その温度は電位減少と共に減じ、次いで再度上昇する。温度は電位がプラトーに達してすぐに上昇し、そして電位が安定性を維持する一方で上昇を続ける。
【0045】
この時、APSは、全般的な重合反応に従ってパーニグラニリンに相当する酸化状態でポリアニリンを形成するようなラジカル−アニオニック機構によって重合するアニリンを酸化する:
【化3】
Figure 0004343425
【0046】
最大温度の時点に位置する、その電位が減少を始めた時、全てのAPSは還元されており、重合工程は過剰となる。
【0047】
アニリン溶液とAPS溶液は、それらの混合の後にアニリン濃度が0.20から0.5M、HCl濃度が0.5から2M、LiCl濃度2から3M、APS/アニリンモル比が0.2から1.5及びエタノール濃度が30から40容量%となるよう一般に調製される。LiClは、アニリン溶液とAPS溶液の両方に溶解される。アニリン溶液に溶解したLiClの量と、APS溶液に溶かしたLiClの量の間のモル比は、1.5と2.5の間とされるであろうし、APS溶液は、2と3の間で選択されるであろうが、しかしエタノールはAPS溶液に加えられない。これらの濃度と比率は、高分子質量ポリマーを生産するよう、急速な運動を維持しつつ塩化を避けるように、且つ良好な収率を与えるように実験的に決定した。合成温度でアニリン溶液、APS溶液又はそれらの混合液において結晶化はなく、かくして高分子質量鎖の形成に至る急速な運動が可能になる。
【0048】
発熱重合反応は、冷却するにも関わらず、その温度が5から9℃に上昇するために、迅速性が意図される。
【0049】
冷媒液の循環によって冷却される二重壁反応器に代えて、デュワーフラスコ中に配した単純な反応器を用いることができ、且つそれぞれが−25,−29及び−43℃の合成温度を与えるo−キシレン、ニトロメタン又は四塩化炭素の結晶によって、それらの相当する融点で冷却して良い。酸化還元電位と温度は、別の方法で、例えばデジタルプリンター又はプロッターを用いることによって、記録することもできる。
【0050】
アニリン溶液へのAPS溶液の添加に続く重合の開始の時点で、そのAPSは、次いでダイマー化するカチオンラジカルを形成するように脱プロトン化アニリンを酸化する。その電位はかくして、800−830mVから約680mVまで減少し、その温度はアニリン塩酸塩の脱プロトン化とアニリンの酸化が吸熱反応であるために、最初の15−20分間は1−3℃減少する。
【0051】
その重合は、成長しているダイマー、トリマー、オリゴマー及びポリマーへのラジカルカチオンの付加によって、鎖において継続する。その電位は上昇し、APSが消費されるまで重合の間800−820mVのプラトーで維持され、その温度は最大値に至るように上昇する。
【0052】
パーニグラニリンの沈澱は、鎖形成の直後に生じるが、しかしそれは電位のプラトーでの到達に相当する、約20分後に明らかとなる。その重合は急激であり、ポリマーのサイズを制限する系統的な停止化反応ではない。その鎖は、酸化されるモノマーの欠如のため又はポリマーの沈澱のためにその先端の不活性化のためのいずれか一方で成長を止める。重合を促進する及び鎖の成長を減速する何れかの合成パラメータが、該ポリマーの分子質量を増加する。低温(−45℃から−50℃)、LiClの添加及び希釈の全てがこれを助ける。
【0053】
低温の使用は、重合の速度を減じるが、しかしアニリンの酸化及びパーニグラニリンの加水分解(キノン、>CO及びニトロソ、>NO基の形成によって反応位置のブロック化による鎖の切断)の速度のより大きな減少は、より高い分子質量に至る。
【0054】
この重合のために用いた温度の関数として重合の継続を示す図2において、その重合時間は、−30℃から−45℃又はそれ以下まで合成温度が減じる場合、実質的に増加する;その合成時間はそれ故に、−25℃と−30℃の間で有利に選択される。
【0055】
図3において、重合温度を関数として固有の粘度・inh(dl/gで)の変化を示す曲線1で、その粘度は温度上昇の際に減少する。より高い分子質量がより低温で得られる。
【0056】
LiCl剤は、重合速度を増加し、且つ鎖の成長の速度を減じ、且つ鎖の分子質量をその結果として増加する溶液のイオン力を増加する。その効果は、実質上〜2Mの濃度までである。3.4Mの濃度を越えると、その分子質量はもはや増加せず、さらにその濃度が5.2Mに上昇した場合には、溶液の粘度が余りに大きくなるため、分子質量は反対に減少する。加えて、増加したLiCl濃度は鎖塩素化を助ける。
【0057】
そのアニリン濃度は、0.5Mよりもより増加させることができるが、分子質量の損失となる。それは0.25M以下に減じることもできるが、しかし生産性の損失となる。
【0058】
30から40容量%エタノールの添加は、その作用がその溶液の粘度の減少によって及びポリマー析出の予期しない遅延の導入によって外見上埋め合わされるために、溶液の溶液のイオン力の減少のために分子質量を減じることはない。
【0059】
APSに関して収率は95−100%である。アニリンに関しての収率は、APS/Anモル比に基づく。それは1.2−1.5のAPS/Anで90−95%に近づくが、しかしこの比率が増加する場合、これは鎖の加水分解を促進し且つそれはまた、還元を成すための重合の終点を決定することを困難にするために、その分子質量は減少する。APS/Anモル比・1を選択することが好適である。これらの収率は、続く還元及びエメラルジンの脱プロトン化の工程を含む合成した粗エメラルジンベースで測定した。しかしそれらは、その還元と脱プロトン化が実際上定量的であるために、重合工程で決定される。アニリンに関するその収率は、酸化されなかった及び重合化に含まれなかった過剰のアニリンがあるため、APS/Anモル比の減少により減少する。この過剰は、濾液から回収することができる。ポリマーの収率はまた、オリゴマーの僅かのパーセントのみが形成されるため、酸化したアニリンに関して95−100%である。
【0060】
b)還元工程
エメラルジン形のポリアニリンを得るため、工程a)で得られたパーニグラニリンが、重合媒体の最大温度と同時に起こる、媒体の酸化還元電位が減少を始めると同時に、還元溶液を一度に全部加えることによって還元される。その還元溶液は、重合の終わりの温度まで最初に冷却される。還元剤の中では、HCl中の塩化第1鉄(FeCl2)、塩化銅(CuCl)又は塩化スズ(SnCl2)が有利に選択される。その合成温度で結晶化しない濃度とした溶液が好適に選択される。LiClが結晶化を防ぐために溶液に加えられる。
【0061】
FeCl2を用いる場合、パーニグラニリン(PNA)のエメラルジンへの還元は、全般的に反応:
【化4】
Figure 0004343425
に従って起こる。
【0062】
FeCl2の濃度は、HClの1.5から2.5mol/l中、LiClの2から2.5mol/lの存在中、2.5から3.5mol/lまでが好適である。PNAをエメラルジンに還元するために必要とされるFeCl2の2倍量が一般に用いられる。その還元は、かくして完全で且つ即座であり、且つ最終の電位は、エメラルジンの酸化状態に相当する、用いたHClの濃度に対し25Cで対ESC430−450mVのオーダーで、濃度[Fe2+]/[Fe3+]=1の比率でFe2+/Fe3+系の酸化還元電位に一致するであろう。
【0063】
還元剤としてCuCl又はSnCl2を用いるならば、化学量論的な量がエメラルジンに相当するその酸化状態を越えるパーニグラニリンの還元を避けるように取り扱う必要がある。合成温度で360−380mVを越えて減少しないであろう、酸化還元電位の減少がモニターできる。CuCl又はSnCl2溶液の濃度は、HClの1.5−2.5M中、2から2.5MのLiClの存在中、1と2Mの間で選択されるであろう。
【0064】
図1、曲線1において見ることができるように、重合の終点で酸化還元電位は〜800mVから減少を始める;還元溶液が加えられると同時に、それは、パーニグラニリンのエメラルジンへの完全な還元を示す、360−380mVに急激に落下する。その還元反応はまた、発熱反応で且つ急激である;浴温度は急に3−4℃上昇するが、しかしこれはポリマーの量に関して影響を有さない。次いでその温度は、反応器の熱移動能力に基づいて参照温度(合成温度)にゆっくり復帰するが、これは必須ではない。ポリアニリン懸濁物の冷却と濾過は、停止することができ、或いはその溶液は室温にまで加熱するように放置することができ、次いで酸溶液の濾過を許す〜10・mの多孔度を持ったフィルター上で濾過される。その沈澱は、0.5−1M HClによってよく洗浄し、そして40−50℃の温度で12から24時間、真空オーブン中で乾燥される。これは、HClによってプロトン化された黒緑色粉末の形で合成された粗エメラルジンをもたらす。
【0065】
パーニグラニリンのエメラルジンへの還元のこの工程は、得られるポリアニリンの架橋と分枝の割合の制御をそれが与えるために、本発明において非常に重要である。
【0066】
従来技術の合成においては、形成されたパーニグラニリンは、反応:
【化5】
Figure 0004343425
に従って、カチオンラジカルを形成するためPNAによってアニリンの酸化に続きランクpのオリゴマーの数qの形成とともに過剰のアニリンによって還元される。
【0067】
重合DP・2の度合を有するそのオリゴマーは、その反応が式を簡単にするために示すように4の倍数に適合しない。しかしオリゴマーの形成と並行して、そのアニリン分子は、2つの可能性:
【化6】
Figure 0004343425
又は
【化7】
Figure 0004343425
によって、鎖の延長:
【化8】
Figure 0004343425
とともに、分枝及び架橋に至る自己触媒機構によって鎖への付加のより大きな可能性を持ったPNAを還元する。
【0068】
この自己触媒性重合機構はまた、ラジカル機構と並んで重合工程の間、活性となる。しかしながらこの工程の間、APSがまだあるうちは、ラジカル鎖重合が自己触媒性重合よりも顕著により迅速である。
【0069】
本発明方法は、配列における欠点及びオリゴマーを生成する自己触媒性重合を可能な限り避けるために特に設計される。
【0070】
FeCl2、CuCl又はSnCl2に代えて、亜硫酸ナトリウム、二亜硫酸塩、ハイドロサルファイト、次亜リン酸塩又は次リン酸が還元溶液において使用することができるが、しかしこれらのような還元剤は求核性であり、それはポリアニリンをスルホン化またはリン酸化する危険があり、且つそれらはかくして自己プロトン化ポリアニリンが望まれる場合にのみ使用されるであろう。
【0071】
エメラルジンベースの形のポリアニリンを得るために、工程b)の終わりで得られた合成した粗エメラルジン粉末は、撹拌しつつ、48から72時間0.1−0.3M水酸化アンモニウム溶液中でそれを懸濁させておくことによって脱プロトン化される。そのエメラルジンベース懸濁液は、〜10・mの多孔度を持つフィルター上で濾過され、脱ミネラル水で十分洗浄し、そして12から24時間室温で真空中で乾燥させる。マリンブルー−黒色粉末の形で、合成した粗エメラルジンベースがかくして得られる。
【0072】
この粗エメラルジンベースは、次いでソックスレー抽出器中、6から12時間、クロロホルムp.a.(0.5−1%エタノールで安定化した99.9%)による抽出を受けさせ、その時間は無色クロロホルムがサイフォンを通るまで要した。そのエメラルジンベースは、最初に空気乾燥、次いで室温で真空中で乾燥される。その脱プロトン化操作は、その最終形態でエメラルジンベースを得るために上述したと同じ条件で水酸化アンモニウム溶液により繰り返される。
【0073】
クロロホルムによる抽出は、オリゴマーの0.3−0.7%とMp〜3000g/molを持つ他の二次生成物を除去する。クロロホルムによる抽出が、低分子質量鎖の除去を証明するであろうよりもより多い、5から50%でエメラルジンベースの分子質量を増加することが見出された。その抽出の間、これまでに知られていない、予期し得ない後−重合がある。しかしその抽出は、アセトニトリル及び特にテトラヒドロフランを用いた抽出による場合とすることができるように、NMP中で又は濃硫酸中で部分的に不溶性のエメラルジンを作るものではない。
【0074】
抽出し、脱プロトン化し且つCSAにより再プロトン化し、メタ−クレゾール中の溶液からメタ−クレゾールの蒸発により得られたエメラルジンフィルムは、50%と同程度に大きい係数によって、合成した粗エメラルジンから得られたフィルムのそれに対して優る伝導性を示す。
【0075】
ポリマーの特徴付けと品質管理
次のことが、得られたポリアニリンを特徴付けるために測定される:
− 立体排除クロマトグラフィー(SEC)によって直接的に且つ固有粘度の測定により間接的に、そのエメラルジンベースの分子質量;
− メタ−クレゾールの蒸発によって得られた、CSAによってプロトン化したエメラルジンフィルムの伝導率;
及び以下が記録される:
− 0.5%LiClを含むNMP中のエメラルジンベースのUV可視光吸収スペクトル;及び
− フィルムを得るために用いたメタ−クレゾール中CSAによってプロトン化したエメラルジンの溶液のUV 可視光 近赤外吸収スペクトル。
【0076】
97%硫酸中の0.1%エメラルジンベース溶液の固有粘度は、0.3−0.5mmのキャピラリー直径を持ったUbbelohdeキャピラリー粘度計を用いて25℃で測定される。
【0077】
図3の曲線1は、合成温度(℃での)の関数としてエメラルジンベースの固有粘度・inh(dl/g)における変化を示す。
【0078】
エメラルジンベース溶液の固有粘度は、合成温度を減じる場合に増加する。−25℃と−30℃の間で合成した試料についてのそれは1.8と2.2dl/gの間である。
【0079】
SECによって行った分子質量の他の測定との比較のために、エメラルジンベース試料の分子質量は、標準ポリスチレンポリマーと検出器として屈折計とによって校正した、80℃で維持したPolymer Labs社からのPLgel 10・m mixed−Bカラムを用いたSECによって本発明に従って0.5ml/分の流速を持つ0.2・m上で最初に濾過した、0.5%LiClを含むNMP中の0.05%エメラルジンベース溶液について得た。我々の製造方法に従い低温で合成したエメラルジンベース溶液についてのSECによって測定されたそのMwは、2と3の間のPIを持ち、150,000−170,000程度の上限に達する。これは、得られた値が、高分子質量エメラルジンベース鎖が、LiClの存在中であってもNMP溶液においてコロイド状クラスターを形成するために、過小評価されるという事実のためである。そのクラスターは、カラムへのその溶液の注入前にフィルター上に残る。それは、エメラルジンベース状態での試料の分子質量の比較を結果的に不可能にする。−30℃の合成温度について、〜200000g/molの実質により近いMwは、フェニルヒドラジンによってロイコエメラルジンベースに還元したエメラルジンベース溶液をカラムに注入することによって測定された。
【0080】
接合長さにおける化学量論的な分子質量と鎖の完全性は、即ち0.5%LiClを含むNMP中の0.05%エメラルジンベース溶液のUV可視光を比べることによってキノンとベンゼン核との間の実質上の割合を考慮すれば比較することができる。これらのスペクトルは、ベンゼン核の励起転移に相当する330−332nmでのUV吸収ピークと、キノンジイミン基を形成するキノン核の励起転移に相当する、別の660−680nm吸収を有する。同じ酸化還元状態において(即ち、大抵常時観測される、エメラルジンの酸化状態に相当するポテンシャルである合成ポテンシャルの終わりと同時)、化学量論的なQ/B=1/3(但し、Qはキノン核を表し、Bはベンゼン核を表す)に相当する、660−680nmでのピークの強度と、330−332nmでのピークの強度との間の同じ割合、Iex/I - ・★=ほぼ一定になるであろう。同じ酸化還元状態において、キノリンジイミドピークの波長は、鎖の平面性を決定する接合長さ(2の割れ目の間の平均統計学的長さ)の基づく;それは、その成長により増加する。
【0081】
各種合成からの試料スペクトルの比較は、キノリンジイミンピークの波長と、ピーク強度の割合の両方に関して相違を示す。〜660と680nmの間の励起ピークを持つ波長と〜0.8と1.06の間の強度の割合がある。より大きなピーク強度はより大きな波長に一致し、かくして、より大きな接合長さとより平面的な鎖を持つ試料のための化学量論においてより劣る相違が示されている。
【0082】
CSAによってプロトン化した25・m−厚自立性エメラルジンフィルムの伝導率は、van der Pauw法によって測定される。そのフィルムは、メタ−クレゾール中の0.5%エメラルジンベース溶液からポリプロピレン支持材上に3日間にわたり50℃で空気中でメタ−クレゾールの蒸発によって得た。そのエメラルジンベースは、1ヶ月間、撹拌しつつメタ−クレゾール中の溶液中で1H+/2Nの割合でCSAによってプロトン化した。そのフィルムは、1M CSA溶液中に浸漬によってその基体から分離し、アセトニトリルで濯ぎ、測定の前に乾燥した本発明に従う合成によって製造した被膜の伝導率は、図3の曲線2から見ることができるように、100から〜350S/cmまで変化する。その伝導率は、該フィルムを作製するために用いたエメラルジンの同じサンプルから作られた硫酸中溶液の固有粘度として合成温度の低下に伴い増加する。
【0083】
図4は、伝導率と固有粘度及び分子質量の間の相関関係を示す。この図から、伝導率が分子質量に伴って増加することが明らかである。
【0084】
図3と4を確立するために用いた伝導率と固有粘度値は、−7から−43℃までの範囲の温度で得られた平均値を示す。
【0085】
そのUV、可視光、近赤外吸収スペクトルは、フィルムを作製するために用いた溶液の滴からVarian Carry 2400分光光度計で記録した;石英の2枚の板の間にキャピラリー接着剤によって広げた。メタ−クレゾール中CSAによってプロトン化したエメラルジンのUV 可視光 近赤外吸収スペクトルは、分子質量とエメラルジンベースの品質に依存する。
【0086】
図5は、−30℃の温度で合成した試料で得られたスペクトルを示す。
【0087】
図6は、−7℃の指示温度で合成した試料で得られたスペクトルを示す。
【0088】
−30℃で合成したエメラルジンのスペクトル(図5)は、444nmでシャープなピークと最大値に密接した吸収を示す、近赤外におけるより凹形の吸収バンドを示す−7℃で合成したエメラルジンのスペクトル(図6)と異なり、440でのより丸められた極性のピークと近赤外においてその最大値と離れた非常に強く且つ非常に幅広い吸収バンドを示す。−30℃で合成したエメラルジンの試料は、2.0dl/gの固有粘度・inh、678nmの励起ピーク・exの波長、1.05のUV/可視光吸収のピーク強度の割合Iex/I - ・★及び270S/cmの導電率・により特徴付けられる。
【0089】
−7℃で合成したエメラルジンの試料は、0.94dl/gの固有粘度・inh、662nmの励起ピーク・exの波長、0.94のUV/可視光吸収のピーク強度の割合Iex/I - ・★及び100S/cmの導電率・により特徴付けられる。
【0090】
エメラルジンベースの特徴に関しクロロホルム抽出の有益な効果は、図7と8におけるUV,可視吸収スペクトルと比較することによって見ることができる。
【0091】
図7は、抽出の前に−7℃で合成したエメラルジンベースに関し、図8は抽出後のこのエメラルジンベースのスペクトルを表す。
【0092】
抽出を経たエメラルジンベース(図8)は、割合Iex/I - ・★=1.01と共に、より強度のある且つ赤方に変位した励起バンド:・ex=672nmを示し、一方合成した粗エメラルジンベースのスペクトル(図7)は、662nmの波長・exと、0.87のUV/可視光ピーク強度の割合Iex/I - ・★を示す。この変化は、分子質量とP.I.の実質上の増加により達成される:抽出前は・inh=1.68dl/g、Mw=50000g/mol及びP.I.=2.3、一方抽出後は・inh=2.18dl/g、Mw=145000g/mol及びP.I.=3.3。
【0093】
図9と10は、抽出の前(図9)と抽出後(図10)の同じエメラルジンベースで作製したメタ−クレゾール中でCSAによってプロトン化したエメラルジンの溶液のUV,可視,近赤外吸収スペクトルを示す。
【0094】
分子量における増加のために抽出によって生成した荷電運搬体の移動の増加を見ることができる。抽出を経たエメラルジンベースから作製したフィルムの伝導率は230S/cmであり、また粗エメラルジンベースから作製したフィルムの伝導率は100S/cmである。
【0095】
以下の実施例は、本発明方法によるポリアニリンの作製を説明する。
【0096】
【実施例】
実施例1
アニリン塩酸塩の溶液は、3MのHClの85ml中にアニリンの10ml(0.1097mol)を溶かすことによって作製される。エタノールの95mlがこの溶液に加えられ、且つLiClの16gがその中に溶かされる。
【0097】
酸化溶液は、2MのHClの60ml中に過硫酸アンモニウムの6.25g(0.0274mol)を溶かすことによって調製し、更にLiClの8gがその中に溶かされる。
【0098】
FeCl2還元溶液は、2M HClの50ml中にFeCl2の3.64g(0.0183mol)とLiClの5gとを溶かすことによって調製される。
【0099】
アニリン溶液は、撹拌しつつ、二重壁を持つ小さな500ml反応器内に入れ、次いでその溶液は、反応器の冷却用に与える温度調節した冷媒液の循環によって−25℃に冷却される。APS溶液もまた、別な冷却器中で−25℃に冷却される。
【0100】
Pt電極、カロメルの参照電極及び100・の抵抗性を持つ温度プローブが、エタノール中にLiCl溶液を含む電解質ブリッジによってアニリン溶液中に配される。その電極とプローブは、該溶液の酸化還元電位とその時点の温度の記録用のコンピュータによって制御されたデジタルpHメータ−mVメータに接続させる。
【0101】
2つの溶液が−25℃の温度に到達した時点で、重合は、アニリン塩酸塩溶液を入れた反応器内に、ペルオキソ硫酸溶液が一度に注がれた時点で開始され、その溶液の酸化還元電位と温度が15秒毎に記録される。その合成の進行は、時間の関数として電位と温度における変化をチェックすることによってモニターされる。
【0102】
溶液の全容量は、約〜265ml,〜1M HCl,〜2.15M LiCl,及び〜36容量%エタノールである。
【0103】
還元溶液は、冷却のため酸化溶液の代わりに置く。
【0104】
図1は、時間の関数として電位(曲線1)と温度(曲線2)の変化を表す。
【0105】
−25℃の指示温度について、酸化剤が加えられて直ぐに、アニリン溶液の酸化還元電位における即座の増加が〜445mV(最初の値)から830mVまで観測される。3分後、酸化還元電位は約680mVの最小値に達するように減じ、次いで15分後に上昇し800−820μVでプラトーに達し、それを40分間維持する。次いでその電位は減少を開始する。
【0106】
過硫酸アンモニウムがアニリン塩酸塩を入れた合成反応器に注がれる場合、その温度は、2つの溶液の間の温度で僅かな相違が大抵あるために、急速に2つの溶液の間で平衡となる。次いで温度は、電位が減少し且つ再度上昇する間の合成工程の開始に相当する最初の20分間に2℃減少する。次いで温度は、プラトーに到達すると直ぐに上昇し且つ上昇を続ける一方、電位はプラトーを維持し、プラトーを通過した後に減少を開始する場合、最大値に到達する。
【0107】
丁度この時、過硫酸アンモニウムが還元され、合成されたポリアニリンは溶液中で懸濁したパーニグラニリンの形となるが、しかしその沈澱は、速くともその電位がプラトーに達した場合、約20分後に可視化し始める。
【0108】
エメラルジンの形でポリアニリンを得るために、FeCl2溶液が一度に加えられる。還元剤を加える時期を良好に決定するため、その溶液の温度上昇もまた、最大値でそれが到達した時点を見るためにモニターされる。
【0109】
パーニグラニリンを生成する重合反応は、冷却しているにもかかわらずその温度が3.5℃上昇するために高度な発熱性である。
【0110】
還元溶液が加えられる場合、その電位は、パーニグラニリンのエメラルジンへの完全な還元を示すように、440mVに鋭敏に減少し、且つその温度は、この反応もまた発熱性であるために急激に4℃上昇する。次いでその温度は、40分にわたり−25℃の指示温度にゆっくりと降下する。冷却と電位及び温度の記録は停止され、その溶液は濾過される。その溶液は、室温まで自然に加熱するよう放置することができ、次いで濾過される。
【0111】
その溶液は、No.4のガラスフィルタープレートによって漏斗上で濾過される。その沈澱は、1M HCl溶液で十分に洗浄し、次いでそれは12時間、40℃で真空オーブン中で乾燥される。
【0112】
エメラルジンベースの形のポリアニリンを得るため、得られた粗エメラルジン粉末は、48時間0.3M水酸化アンモニウム溶液で撹拌することによってその懸濁状態におくことによって脱プロトン化される。その溶液は水で十分に洗浄する直前に濾過され、次いでその粉末は24時間室温で真空中で乾燥される。これは、合成された粗エメラルジンベースをもたらす。
【0113】
その粗エメラルジンベースは、次いで無色のクロロホルムがサイホンに流れるまで、8時間、ソックスレー抽出機中、クロロホルムp.a.による抽出を受けさせる。そのエメラルジンベースは、次に室温で、最初に空気乾燥し、次いで真空において乾燥させる。
【0114】
その脱プロトン化操作は、その最終形態でエメラルジンベースを得るために、水酸化アンモニウム溶液によって繰り返される。
【0115】
その収率は、それぞれ過硫酸アンモニウムに対し99%、アニリンに対して15%である。
【0116】
0.1%エメラルジンベースの溶液は、14時間磁気撹拌しつつ、酸の20ml中エメラルジンベースの36.8mgを取ることによって97%硫酸中で作製される。その溶液は、No.4ガラスフィルター上で濾過され、且つ25℃でのその溶液の固有粘度は、0.5mmキャピラリーによりUbbelohde粘度計を用いて測定される。これは、・inh=1.97dl/gの粘度を与える。
【0117】
Clの元素分析は、0.5%のCl含量を示す。
【0118】
0.067%エメラルジンベース溶液は、撹拌しつつ3時間にわたりNMPの1.5ml中エメラルジンベースの1mgを溶かすことによって0.5%LiClを含むNMP中で調製される。330と820nm間のUV可視吸収スペクトルは、1mm長の光路を持つ石英タンクを用いたヒューレットパッカード8451Aダイオードバー分光光度計で測定される。これは、・ex=674nm、I - ・★=330nm及びIex/I - ・★=0.98を与える。
【0119】
CSAによってプロトン化したエメラルジンの0.5%溶液は、50℃で48時間、次いで室温で少なくとも3週間、撹拌しつつメタ−クレゾールの19.18ml中、エメラルジンベースの0.1gとCSAの0.13gとを溶かすことによって作製される。3日間、空気中50℃でメタ−クレゾールの蒸発の後、ポリプロピレン基体上に25・m−厚フィルムを生じる。それは1時間、1MのCSA溶液に浸漬によって基体から分離される。フィルムの伝導率は、それをアセトニトリルで濯ぎ且つ乾燥した後、van der Pauw法によって測定される。伝導率・=320S/cmが観測される。
【0120】
溶液の滴が石英の2枚の板の間に取り込まれ、且つキャピラリー接着によって広げられる。300と2700nmの間のUV 可視 近赤外吸収スペクトルが、Varian Carry 2400分光光度計を用いて記録される。444nmで極性ピークが、及びその単位のスペクトル範囲を越える赤外において離れたその最大値を有する近赤外における広くて強い吸収バンドがある。
【0121】
透過において記録したフィルムの回折スペクトルXの結晶学的分析は、〜25%の結晶化度を示す。
【0122】
実施例2
簡単な反応器が用いられ且つ−25℃の融点を持つo−キシレン結晶を含むデュワーフラスコ中に配したことを除いて、実施例1におけると同じアプローチが用いられる。この合成の間の酸化還元電位と温度の変化は、図11中に与えられる。電位(曲線1)における変化は、実施例1に相当する図1中に示したそれに類似し、温度(曲線2)の変化もまた、還元溶液が加えられる時点まで類似する。還元の時点で、その温度は還元からの熱の急な放出のために鋭敏に上昇し、且つそれは室温まで自然に加熱することによって正常に上昇する。
【0123】
その測定の結果は、還元が成された温度でポリマー特性について影響を有さないことを示している、実施例1に示した結果に対して顕著な相違は無いことを示す。
【0124】
実施例3
指示温度が−30℃で設定されることを除いて、実施例1と同じ手法で行った。
【0125】
その合成の間の酸化還元電位と温度の変化は、実施例1において示したそれに類似する。その収率は同じである。僅かに有意の差は、重合の時間であり、この場合110分である。
【0126】
得られたポリアニリンの特徴は以下である:
− 0.5%のCl含量、
− 2.1dl/gの固有粘度、
− エメラルジンベースの励起吸収ピークの波長・ex=678、
− エメラルジンの基本ピークの波長I - ・★=332nm、及び
− Iex/I - ・★=1.06のこれらピークの強度の割合。
【0127】
エメラルジンのUV,可視,近赤外吸収スペクトルは、−25℃での実施例1において合成したエメラルジンのそれに対していずれの有意な差を示さない。得られたフィルムの伝導率は330S/cmである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ポリアニリンの製造の間の時間(分での)の関数としての電位(mボルトで)の変化(曲線1)と、実施例1のケースにおいて、この製造の間の時間(分での)の関数としての(℃)での温度変化(曲線2)を示すグラフである。
【図2】 図2は、この工程のために用いた温度の関数として(℃で)、重合工程の持続(分で)を説明するグラフである。
【図3】 図3は、℃での製造温度の関数としてdl/gでの粘度・inhの変化(曲線1)と、℃でのこの温度の関数としてS/cmでの伝導率・の変化(曲線2)を説明するグラフである。
【図4】 図4は、固有粘度(dl/gでの・inh)の関数として導電率(S/cm)中の変化を説明するグラフである。
【図5】 図5は、−30℃でメタクレゾールの溶液中でCSAによってプロトン化して得られたポリアニリンのUVから近赤外の吸収スペクトルである。
【図6】 図6は、−7℃でメタクレゾールの溶液中でCSAによってプロトン化して得られたポリアニリンのUVから近赤外の吸収スペクトルである。
【図7】 図7は、0.5%LiClを含むNMP溶液においてクロロホルム抽出工程を経ていない、−7℃で合成したエメラルジンベースによって得られたUV近赤外吸収スペクトルである。
【図8】 図8は、0.5%LiClを含むNMP溶液においてクロロホルム抽出工程を受けさせた、−7℃で合成したエメラルジンベースによって得られたUV近赤外吸収スペクトルである。
【図9】 図9は、抽出を経ていないエメラルジンベースによって得られた、メタクレゾール中でCSAによってプロトン化した、−7℃で合成したエメラルジンの形のポリアニリンの吸収スペクトルを示す。
【図10】 図10は、抽出を受けさせたエメラルジンベースによって得られた、メタクレゾール中でCSAによってプロトン化した、−7℃で合成したエメラルジンの形のポリアニリンの吸収スペクトルを示す。
【図11】 図11は、実施例2のケースにおいて反応媒体の電位の変化(曲線1)と温度の変化(曲線2)を説明するグラフである。

Claims (15)

  1. 以下の工程:
    a)パーニグラニリンをもたらすためのアニリン又はアニリン誘導体、プロトン酸、塩、酸化剤及びエタノールを含む均質な水溶液中で重合を行うことによってパーニグラニリンを作製するようアニリン又はアニリン誘導体を重合すること、及び
    b)アニリンを含んでいない水性還元溶液によって、工程a)で得られたパーニグラニリンをエメラルジンに還元すること、
    を含むエメラルジン形の高分子質量ポリアニリンの製造方法。
  2. 還元溶液が、工程a)で用いたプロトン酸と塩とを含む塩化第1鉄水溶液である請求項1記載の方法。
  3. 還元溶液が、ポリアニリンをエメラルジンに還元するために必要な二倍の量を含む、1.5から2.5Mの濃度のHCl中の2と2.5Mの間の濃度でLiClを含む、2.5と3Mの間の濃度を持つFeCl2の溶液である請求項2記載の方法。
  4. 還元溶液が、工程a)で用いたプロトン酸と塩を含む塩化銅(CuCl)又は塩化スズ(SnCl2)の水溶液である請求項1記載の方法。
  5. プロトン酸が塩酸であり、その塩が塩化リチウムであり、且つ酸化剤が過硫酸アンモニウムである請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
  6. 工程a)が、酸化剤及びプロトン酸の塩の溶液を、プロトン酸、塩及びエタノールを含むアニリン又はアニリン誘導体の水溶液に加えることによって成される請求項1記載の方法。
  7. 重合溶液が:
    − アニリン又はアニリン誘導体(An)の0.25から0.5
    − 塩酸の0.5から2
    − 塩化リチウムの2から3、− エタノールの30から40容量%、
    − アニリン又はアニリン誘導体に対する過硫酸アンモニウム(APS)のモル比APS/Anが0.2から1.5までとなるような量の過硫酸アンモニウム、
    を含む請求項5又は6記載の方法。
  8. 工程a)が、−45℃から−5℃までの範囲内の温度で行われる請求項1から7のいずれか1項記載の方法。
  9. 工程a)の重合反応が、酸化還元電位が最大値に到達した後に減少を開始する時、還元溶液の添加によってこの重合反応を停止するために、重合が行われる水溶液の酸化還元電位を測定することによってモニターされる請求項5から8のいずれか1項記載の方法。
  10. 工程c)クロロホルムによる抽出と後−重合処理を受けさせることに工程b)の反応媒体から分離したエメラルジンを含めること、を更に含む請求項1から9のいずれか1項記載の方法。
  11. クロロホルムによって処理したエメラルジンが、脱プロトン化をも受ける請求項10記載の方法。
  12. 工程b)の反応媒体から分離したエメラルジンが工程c)の前に脱プロトン化を経る請求項10記載の方法。
  13. 脱プロトン化が、室温で48から72時間にわたり水酸化アンモニウムの0.1から0.3M水溶液により行われる請求項11又は12記載の方法。
  14. 脱プロトン化エメラルジンが、窒素原子当たり0.5H+のプロトン化率で(±)−10−カンファースルホン酸によって再プロトン化を受ける請求項11記載の方法。
  15. 1.8から2.2dl/g(25℃で、濃硫酸中0.1%溶液で)の固有の粘度を持ち、且つ(±)−10−カンファースルホン酸によるプロトン化の後にメタ−クレゾール中又はヘキサフルオロイソプロパノール中で完全可溶性であるエメラルジンベースの形態の高分子ポリアニリンの製造のための、請求項10から13のいずれか1項記載の方法。
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