JP4343379B2 - 基板処理方法および基板処理装置ならびにデバイス製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体マイクロプロセッサーや半導体メモリー等の半導体デバイス作製用のウエハ等基板の表面処理を行なうための基板処理方法および基板処理装置ならびにデバイス製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体デバイス製造等においては、その高集積化、高機能化に伴ない、基板上に層間絶縁膜を幾層にも積み上げる多層配線技術の採用が必須となっている。この幾層にも積み上げられた多層配線によって所望の電気回路を形成するために、層間絶縁膜を挟む上層配線と下層配線をつなぐ導通孔であるビアホールを設ける。
【0003】
ビアホールの加工は、一般に処理速度の速さ、加工精度の高さから、ガスプラズマを用いた異方向性エッチングによって行なわれる。このエッチングの際、ビアホールの内面を、レジストマスクからの有機成分と、下地が露出した部分からスパッタされると考えられる金属成分、さらには、プラズマ化したガスから生成されるデポ成分等を含む化合物からなる側壁保護膜が覆う。この化合物成分の膜は、エッチング後に除去する必要があり、従来は、有機溶剤系の薬液処理にて除去されてきた。
【0004】
ビアホールを形成する工程を詳しく説明すると、まず、図9の(a)に示すように、図示しないウエハ母材の表面に設けられたアルミ配線101上に、プラズマCVD法、もしくは、常圧CVD法などでデポジションされたシリコン系酸化膜102に、レジストマスク103を均一に塗布し、所望の寸法のビアホール径のマスク開口103aになるように、露光装置により露光し、現像によってパターニングする。
【0005】
アルミ配線101の所望の部分を露出させるためのビアホールエッチングは、CF4 、CHF3 、Arなどの混合ガスを用いたリアクテブエッチング法、もしくは、ECRエッチング法、ヘリコンプラズマエッチング法、ICPエッチング法等のエッチング方法を採用する(図9の(b)参照)。
【0006】
これらのエッチング方法は、すべて、高周波がウエハを保持するステージに印加されているため、エッチングの主な反応形態は、ウエハに向かって法線方向に突入してくるイオンによる物理的衝撃による化学結合の切断と、切断されたSi系酸化膜の構成分子とプラズマで生成された化学反応種との気化反応によるものである。
【0007】
副次的な反応として、ビアホール径を広げてしまうところの、プラズマ中で生成された反応種による等方性エッチングもおきうるが、これは、イオンのレジストマスク103への衝突からおこる有機物質のスパッタと、エッチング加工中のシリコン系酸化膜102からのシリコン系化合物のスパッタ等によって形成される側壁保護膜104、もしくはCHF3 などの任意にデポしやすい成分を持つガスをプラズマに添加することによって、側壁を覆うように形成される側壁保護膜によって、許容される寸法以下の横方向のエッチングに抑制される。
【0008】
側壁保護膜104は、下層のアルミ配線101の金属面が露出するまでは、その構成成分に金属を含まないが、金属面が露出するとただちに金属成分がとりこまれる。
【0009】
このように金属成分が取り込まれた側壁保護膜104は、反応性に乏しい。また、この側壁保護膜104は、エッチング条件によっては、ビアホール底面に裾をひくような残渣を発生させることがある。
【0010】
次に、図9の(c)に示すように、使用済みのレジストマスク103を酸素プラズマアッシング、もしくは、酸素ダウンフローアッシングで剥離する。使用済みレジストは除去されるが、反応性に乏しい側壁保護膜104はアッシングでは除去できず、金属成分を含むため、アッシングの際の酸素により酸化し、さらに反応性の乏しい化合物となっている。
【0011】
続いて、図9の(d)に示すように、有機溶剤系の薬液により側壁保護膜104を除去するが、有機溶剤を用いたため、微少量ではあるが有機成分105が、表面に付着している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術によれば、ビアホールエッチングの最終工程の表面処理に薬液として有機溶剤を用いており、処理後に微少レベルの有機成分105がウエハ表面に付着物として残るため、ビアホールに埋め込まれる金属の埋め込み性を悪くしたり、また上層配線と下層配線の電気的導通を妨げる。
【0013】
そこで、この有機成分を除去するための複数の薬液洗浄工程からなるRCA洗浄などが必要になるが、有機成分を完全に除去できなければ、歩留まりが下がり、また、複数の薬液工程を行なうことで、コスト高となる。
【0014】
この問題を解消するために、(Japan Journal of Applied Physics Vol.32(1993)pp 3045−3050part1,No.6B,June 1993)に開示されているように、ビアホールエッチング後に、フッ素を含むガスとH2 Оガスの混合ガスプラズマを用いた処理で、使用済みのレジストマスクの除去とビアホール側壁を覆った化合物成分を水溶性の成分に変える改質を同時に行ない、この工程の後に、純水にウエハを浸すことにより、ビアホールの側壁保護膜を除去する方法が提案されているが、その除去性能は、エッチング条件によって異なる場合が多いので万能とは言えない。
【0015】
また、層間絶縁膜であるシリコン系酸化膜102の下の金属層101が、反射防止膜として、もしくはバリアメタルとしてのTi等を含む金属層と、主配線としてのAlを主成分に含む金属配線層からなる場合もあり、所望されるエッチング処理が、層間絶縁膜と、Tiを含む上層の金属層をエッチングし、Alを主成分に含む下層の金属配線層を露出させることが目的の工程も近年増えており、この場合は、ビアホールの側壁を覆う側壁保護膜の成分構成は、Tiが含まれることにより極めて複雑になる。従って、ビアホールの側壁を覆う化合物の除去は、上記の方法でははなはだ困難である。
【0016】
換言すれば、上記の方法による除去性能は、ビアホールのエッチング条件、また、エッチングされる金属の種類に依存しており、量産工程には、未だ適していない技術であるから、ビアホールのエッチング後、側壁を覆う金属と有機の混合成分の除去を量産工程で行なう場合は、常に安定した除去性能が提供される有機系の溶剤による薬液処理に頼らざるを得ないのが現状である。
【0017】
本発明は上記従来の技術の有する未解決の課題に鑑みてなされたものであり、積層回路接続用の導通孔をエッチングする工程を大幅に簡略化し、半導体デバイス等の歩留まり向上と低価格化に貢献できる基板処理方法および基板処理装置ならびにデバイス製造方法を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の基板処理方法は、金属膜に積層された層間絶縁膜をマスク開口を経てガスプラズマに曝すことで、導通孔を形成する工程と、形成された導通孔の側壁保護膜を六フッ化硫黄ガスと水素ガスとの混合ガスプラズマによって水に溶けやすい物質に改質する工程と、改質された側壁保護膜を純水と過酸化水素を含む溶液によって剥離する工程を有することを特徴とする。
【0019】
金属膜が、金属配線層であり、前記金属配線層が、アルミ配線、又は銅配線のいずれかであるとよい。
【0020】
金属膜が、金属配線層とその上に積層された上部金属層を有する複数層によって構成されていてもよい。
【0021】
導通孔を形成するためのガスプラズマが、フッ素と水素を含む混合ガスのプラズマであるとよい。
【0024】
本発明の基板処理装置は、基板の層間絶縁膜に導通孔を形成するためのプラズマエッチング手段と、前記導通孔の側壁保護膜を六フッ化硫黄ガスと水素ガスとの混合ガスプラズマによって水に溶けやすい物質に改質するためのプラズマ改質手段と、前記側壁保護膜を改質後の前記基板を純水と過酸化水素の溶液に浸すための浸漬手段を有することを特徴とする。
【0025】
【作用】
ガスプラズマによって導通孔の側壁保護膜を水に溶けやすい物質に改質したうえで、純水と過酸化水素の溶液に浸すことで、側壁保護膜を除去する。溶液中の過酸化水素によって側壁保護膜の酸化が促進され、より一層水に溶けやすくなるため、有機成分と金属成分を含む側壁保護膜の剥離が容易であり、処理後の残渣を大幅に低減できる。
【0026】
有機溶剤を用いて側壁保護膜を除去する場合に比べて、工程数が少なくてすみ、しかも除去性能が安定しており、かつ、処理後の洗浄工程を大幅に簡略化できるため、適用範囲が広く量産に適している。
【0027】
このような基板処理方法を採用することで、半導体デバイス等の製造コストを大幅に低減できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0029】
図1は一実施の形態による基板処理方法を示すもので、同図の(a)に示すように、基板であるウエハ母材の表面に設けられた金属膜(金属配線層)であるアルミ配線1上に、プラズマCVD法、もしくは、常圧CVD法などで、デポジションされた層間絶縁膜であるシリコン系酸化膜2に、レジストマスク3を均一に塗布し、同図の(b)に示すように、所望の寸法のビアホール径のマスク開口3aになるように、露光装置により露光し、現像によってパターニングする。
【0030】
アルミ配線1の所望の部分を露出させる導通孔であるビアホール2aを形成するためのビアホールエッチングは、CF4 、CHF3 、Arなどの混合ガスのプラズマを用いたリアクティブエッチング法、もしくは、ECRエッチング法、ヘリコンプラズマエッチング法、ICPエッチング法等のエッチング方法を採用する。
【0031】
これらのエッチング方法は、すべて、高周波がウエハを保持するステージに印加されているため、エッチングの主な反応形態は、ウエハに向かって法線方向に突入してくるイオンによる物理的衝撃による化学結合の切断と、切断されたシリコン系酸化膜の構成分子とプラズマで生成された化学反応種との気化反応によるものである。
【0032】
副次的な反応として、ビアホール径を広げてしまうところの、プラズマ中で生成された反応種による等方性エッチングもおきうるが、これは、イオンのレジストマスク3への衝突による有機物質のスパッタと、エッチング加工中のシリコン系酸化膜2からのシリコン系化合物のスパッタ等による側壁保護膜4、もしくはCHF3 などの任意にデポしやすい成分を持つガスをプラズマに添加することによって、側壁を覆うように形成される側壁保護膜によって、許容される寸法以下の横方向のエッチングに抑制される。
【0033】
側壁保護膜4は、下層(アルミ配線1)の金属面が露出するまでは、その構成成分に金属を含まないが、金属面が露出するとただちに金属成分がとりこまれる。
【0034】
上記の工程に引き続き、H(水素)を含むガスと、F(フッ素)を含むガスを用いたガスプラズマ処理、もしくは、ガスプラズマのダウンフローでアッシングを行ない、レジストマスク3を除去し(図1の(c)参照)、同処理中に側壁保護膜4を改質して、後工程における純水と過酸化水素の溶液に溶け易いようにする。
【0035】
図1の(d)は、アッシング後のウエハを純水と過酸化水素の溶液に浸した後の状態を示すものであり、側壁保護膜4が、ほぼ完全に除去されている。これは、大量の酸素を用いることなく、F原子とH原子を含むガスに側壁保護膜4をさらすことによって、改質されて純水に多少溶け易くなった側壁保護膜4が、純水に過酸化水素を加えることによって、酸化を促進され、さらに除去されやすくなった結果であると考えられる。
【0036】
このようにビアホールの側壁保護膜を簡単な工程で効果的に除去することができるため、処理後の表面残渣を除去する洗浄工程が大幅に簡略化される。
【0037】
なお、本実施の形態によれば、シリコン系酸化膜2の下の金属膜は、アルミ配線の1種だけであるが、例えば、図2に示すように、下層のアルミ配線あるいは銅配線となる金属膜11に、反射防止膜やバリアメタルとして、Ti(チタン)等を含む上部金属層である金属膜12を積層した複数層構成であっても、同様の工程によって側壁保護膜14の除去を完全に行なうことができる。
【0038】
ビアホールのエッチングには、リアクティブエッチング法、もしくはECRエッチング法、ヘリコンプラズマエッチング法、ICPエッチング法等のエッチング方法などのプラズマエッチング方法を用いる。エッチングに用いられるガスは、CF4 、CHF3 、Ar等の混合ガスである場合が多い。それぞれのガスの添加の目的は、CF4 はエッチング種の生成に用いられ、CHF3 は側壁保護膜の生成に用いられ、Arはプラズマの安定放電に用いられることが多い。なお、エッチング種の生成に用いられるガスのCF4 の代替として、C4 F8 、C2 F6 、C3 F8 、NF3 等のガスも用いることができる。
【0039】
また、ビアホールエッチング後の側壁保護膜の改質と、レジストマスクのアッシングを同時に行なうプラズマ処理では、マイクロ波プラズマ、マイクロ波プラズマダウンフロー、RFプラズマダウンフローを用いることができる。この処理に用いられるガスは、SF6 、H2 Оの混合ガス、NF3 とH2 Оの混合ガス、CF4 とH2 Оの混合ガス、SF6 とH2 の混合ガス、NF3 とH2 の混合ガス、CF4 とH2 の混合ガス等、F元素を構成に含むガスと、H元素を構成に含むガスからなる。またこれらのガスを主成分として、プラズマを安定させるため、もしくは、希釈するため、もしくは、解離率を上昇させるための何らかの目的で、少量の希ガス、N2 ガス等を加えてもよい。
【0040】
上記のプラズマ処理後に、改質された側壁保護膜を他の残渣とともに除去するために用いられる溶液は、半導体工業用に用いられる高純度の純水と過酸化水素の混合溶液であるが、この混合溶液を主成分として、少量のアンモニア水、硫酸、もしくは、塩酸を添加してもよい。ただし、酸である、硫酸、塩酸の添加は、露出した金属膜を必要以上にエッチングする可能性があるので、エッチング量にあわせた極微量の範囲に限られる。
【0041】
また、純水と過酸化水素の溶液を入れた溶液処理槽に超音波振動を与える振動発生手段を設けておけば、処理中の溶液が撹はんされ、より一層処理効率を向上させることができる。
【0042】
(実施例1)
図3に示すRIE装置において、プラズマエッチング手段であるプラズマ発生室51内のホルダ52に基板であるウエハWを載置し、バルブ53を開いて、プラズマ発生室51内を排気口54より排気する。次にガス供給口55より処理ガスを導入する。ガス供給口55に対して連通して設けられたマスフローコントローラ56を調整して、所定の流量の処理ガスを導入する。例えば、CF4 を10sccm、CHF3 を40sccm、Arを150sccm程度供給する。
【0043】
こうして、プラズマ発生室51内を大気圧より低い所定の圧力状態に保つ。具体的には、0.1Pa程度に維持することが望ましい。そして、13.56MHzの高周波出力の強度を調整する調整手段を持つ高周波発振器57を動作させて、ホルダ52に高周波を印加する。供給された高周波数のエネルギーにより、処理ガスは、分解しプラズマ状態になる。この状態で、ウエハWの層間絶縁膜にエッチングを行なう。この結果、図1の(b)に示すようなビアホールが形成される。
【0044】
引き続き、図4に示すマイクロ波プラズマ処理装置で、処理を行なう。プラズマ改質手段であるプラズマ発生室61内のホルダ62にウエハWを載置し、バルブ63を開いて、プラズマ発生室61内を排気口64より排気する。次にガス供給口65より処理ガスを導入する。ガス供給口65に対して連通して設けられたマスフローコントローラ66を調整して、所定の流量の処理ガスを導入する。例えば、H2 Oガスを500sccm程度、SF6 を100sccm程度供給する。こうしてプラズマ発生室61内を大気圧より低い所定の圧力状態に保つ。具体的には、65.5Pa程度に維持することが望ましい。そして、マイクロ波出力の強度を調整する調整手段を持つマイクロ波発振器67を動作させて、マイクロ波を発生させる。発生したマイクロ波を導波管68に沿って伝播させ、アルミナからなるマイクロ波透過窓69を介してプラズマ発生室61内に供給する。
【0045】
供給されたマイクロ波エネルギーにより、処理ガスは、分解しプラズマ状態になる。この結果、ウエハWのレジストマスクが剥離され、側壁保護膜が改質される。
【0046】
図2のような、例えばTiNが、アルミ配線上にある場合についても、同様の工程でレジストマスクが剥離され、側壁保護膜が改質された状態が得られる。
【0047】
引き続き、図5に示す溶液処理装置で、処理を行なう。浸漬手段である溶液処理槽71内のホルダ72にウエハWを載置し、純水と過酸化水素の溶液73に浸す。混合比は、純水:過酸化水素で、8:1程度にした。この結果、図1の(d)に示すような、側壁保護膜の完全に除去された状態が得られた。図2のように、例えばTiNがアルミ配線上にある場合についても同様であり、側壁保護膜が完全に除去された。
【0048】
なお、ビアホールのエッチングの工程で、ビアホールに金属を埋め込む際の容易さの観点から開口部を底面に比べて広い加工形状が、等方性エッチングと、異方性エッチングの組み合わせで行なわれることがあるが、この際発生する側壁保護膜および底面の裾引きによる残渣も、上記の手法で完全に除去することができる。
【0049】
(実施例2)
図3に示すRIE装置を用いて実施例1と同様にビアホールを形成する。
【0050】
引き続き、図6に示すマイクロ波プラズマダウンフロー処理装置で、処理を行なう。金属製シャワーヘッド90が、ウエハWへのマイクロ波の伝播を遮り、この結果、ウエハWがプラズマにさらされないため、反応は主に、電気的に中性な化学反応種で進む。このようなプラズマダウンフロー領域内のホルダ82上にウエハWを載置し、バルブ83を開いて、プラズマ発生室81内を排気口84より排気する。次にガス供給口85より処理ガスを導入する。ガス供給口85に対して連通して設けられたマスフローコントローラ86を調整して、所定の流量の処理ガスを導入する。この実施例では、H2 Oガスを500sccm程度、SF6 を100sccm程度供給した。こうして、プラズマ発生室81内を大気圧より低い所定の圧力状態に保つ。具体的には、65.5Pa程度に維持することが望ましい。
【0051】
そして、マイクロ波出力の強度を調整する調整手段を持つマイクロ波発振器87を作動させて、マイクロ波を発生させる。発生したマイクロ波を導波管88に沿って伝播させ、アルミナからなるマイクロ波透過窓89を介してプラズマ発生室81内に供給する。供給されたマイクロ波エネルギーにより、処理ガスは、分解しプラズマ状態になる。この結果、レジストが剥離され、側壁保護膜が改質された。図2のような、例えばTiNがアルミ配線上にある場合についても同様の作用がおこり、レジストが剥離され、側壁保護膜が改質された状態が得られた。
【0052】
引き続き、図5に示す溶液処理装置で処理を行なう。溶液処理槽71内のホルダ72にウエハWを載置し、純水と過酸化水素の溶液73に浸す。混合比は、純水:過酸化水素で、8:1程度にした。この結果側壁保護膜の完全に除去された状態が得られた。図2のように、例えばTiNが、アルミ配線上にある場合についても同様の作用がおこり、側壁保護膜が完全に除去された。
【0053】
次に上記説明した基板処理方法を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図7は半導体デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、あるいは液晶パネルやCCD等)の製造フローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パターンを形成した原版であるマスクを製作する。ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組立)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0054】
図8は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施例の製造方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを製造することができる。
【0055】
【発明の効果】
本発明は上述のとおり構成されているので、次に記載するような効果を奏する。
【0056】
積層回路接続用の導通孔をプラズマエッチングによって形成する工程において、エッチング後の導通孔の内面の側壁保護膜の除去を簡単かつ極めて効果的に、安定して行なうことができる。
【0057】
処理後の残渣が少ないため、これを除くための洗浄工程も簡単で、有機溶剤等を用いて側壁保護膜の剥離を行なう場合に比べて、半導体デバイス等の製造工程を大幅に簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態による基板処理方法を説明する図である。
【図2】一変形例による基板処理方法を説明する図である。
【図3】RIE装置を示す図である。
【図4】マイクロ波プラズマ処理装置を示す図である。
【図5】溶液処理装置を示す図である。
【図6】マイクロ波プラズマダウンフロー処理装置を示す図である。
【図7】デバイス製造方法を示すフローチャートである。
【図8】ウエハプロセスを示すフローチャートである。
【図9】一従来例による基板処理方法を示す図である。
【符号の説明】
1 アルミ配線
2 シリコン系酸化膜
3 レジストマスク
4,14 側壁保護膜
11、12 金属膜
51、61、81 プラズマ発生室
52、62、72、82 ホルダ
71 溶液処理槽
73 純水と過酸化水素の溶液
90 金属製シャワーヘッド
Claims (10)
- 金属膜に積層された層間絶縁膜をマスク開口を経てガスプラズマに曝すことで、導通孔を形成する工程と、形成された導通孔の側壁保護膜を六フッ化硫黄ガスと水素ガスとの混合ガスプラズマによって水に溶けやすい物質に改質する工程と、改質された側壁保護膜を純水と過酸化水素を含む溶液によって剥離する工程を有する基板処理方法。
- 金属膜が、金属配線層であり、前記金属配線層が、アルミ配線、又は銅配線のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の基板処理方法。
- 金属膜が、金属配線層とその上に積層された上部金属層を有する複数層によって構成されていることを特徴とする請求項1記載の基板処理方法。
- 上部金属層が、チタンを含む金属層であることを特徴とする請求項3記載の基板処理方法。
- 層間絶縁膜が、シリコン系酸化膜であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の基板処理方法。
- 導通孔を形成するためのガスプラズマが、フッ素と水素を含む混合ガスのプラズマであることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項記載の基板処理方法。
- ガスプラズマのダウンフロー中で側壁保護膜の改質を行なうことを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項記載の基板処理方法。
- 基板の層間絶縁膜に導通孔を形成するためのプラズマエッチング手段と、前記導通孔の側壁保護膜を六フッ化硫黄ガスと水素ガスとの混合ガスプラズマによって水に溶けやすい物質に改質するためのプラズマ改質手段と、前記側壁保護膜を改質後の前記基板を純水と過酸化水素の溶液に浸すための浸漬手段を有する基板処理装置。
- プラズマ改質手段が、ガスプラズマのダウンフローを発生させるように構成されていることを特徴とする請求項8記載の基板処理装置。
- 請求項1ないし7いずれか1項記載の基板処理方法によってウエハを処理する工程を有するデバイス製造方法。
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