JP4342427B2 - 半導体製造装置の排ガス除害装置 - Google Patents

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Description

本発明は熱ロスの非常に少ない半導体製造装置の排ガス除害装置に関する。
集積回路や液晶などの半導体製造に当たって、最近はその効率化、生産性向上の必要からCVD等の半導体製造装置は複数のチャンバを有したマルチチャンバ方式が採られるのが一般的である。その場合、使用ガスは工程の種類に応じてデポジット用、パージ用、クリーニング用の特定ガスが使われ、各工程は時間経過と共に推移し、それが反復されて行く。
すなわち、半導体製造プロセスにおいて、CVDのような半導体製造装置のオペレーションは、SiH4(人体に有毒・爆発性危険ガス)のようなデポジットガスによるデポジション→→窒素によるCVDチャンバの残留SiH4ガスのパージ→→C26(温室効果を有するが無害)のようなクリーニングガスによるCVDチャンバ内の清掃→→窒素によるCVDチャンバのクリーニングガスのパージ→→以下、繰り返し、というふうに行われる。
処がこの半導体製造プロセスにおいて、使用するガスの種類によってはデポジット用ガスとクリーニング用ガスとがある濃度以上で混在すると爆発の危険性がある。代表例としてSiH4/NF3、SiH4/SF6が知られている。それ故、この危険性を避けるため窒素パージを行う他、チャンバ数に関係なく半導体製造装置から排出されるデポジット用ガス及びクリーニング用ガスを各々別個独立して排出し、2台の除害装置に接続して個別に除害していた。そのため、除害装置の設備費は大きくならざるを得ず、クリーンルームで使用される除害装置の設置面積も大きなものとなる。
そこで、発明者は図のように複数チャンバ型半導体製造装置(2)の各チャンバ(1a)(1b)(1c)に個別配管(6a)(6b)(6c)で複数の独立入口スクラバ(5a)(5b)(5c)を個別接続し、これに続いて該排ガス処理塔(8)内に設けた加熱酸化分解ゾーンとしての内管(7a)(7b)(7c)をそれぞれ個別に接続し、最後に内管(7a)(7b)(7c)を内蔵する排ガス処理塔(8)で処理された排ガス(F)を集合させて共通に洗浄・冷却するための出口スクラバ(50)を設けた。前記内管(7a)(7b)(7c)は排ガス処理塔(8)内で隔壁(9)により個別に分離され、個別に排ガス処理がなされ、且つ隔壁(9)を介して互いに伝熱がなされている。
これにより、一連の除害プロセスが時間をずらしつつ各チャンバ(1a)(1b)(1c)の逐次操業に対応して進行するようになっているので、各チャンバ(1a)(1b)(1c) を通る排ガス(F)の必要エネルギー(熱)がそれぞれ異なっていたとしても、隔壁(9)を通して隣接する内管(7a)(7b)(7c)間でエネルギーのやりとりがあり、個別排ガス処理室(4a)(4b)(4d)間で処理反応による発生エネルギーに差があったとしても熱不足の排ガス処理室(4a)(4b)(4d)への熱過剰の排ガス処理室(4a)(4b)(4d)から熱の移動があり、従来に比べてエネルギーロスを排除することができ、全体として除害に必要なエネルギー量の減少に成功した。
ここで、内管(7)は耐熱・耐食性セラミックス管又はハステロイのような金属管が使用され、その周囲に内管(7)を加熱するヒータ(3)が配置されており、ヒータ(3)によって内管(7)を加熱し、内管(7)を通過する排ガス(F)の一部分を熱分解すると共に内管(7)の通過時に反応しなかった未反応成分を内管(7)の先端部分周辺の高温反応領域において反応させ、排ガス処理を行うものである。
特許第3215081号公報
しかしながら、最近の省エネルギー政策の推進により更なる省エネが要求されており、本発明ではより一層の熱ロスをなくすことができる半導体製造装置の排ガス除害装置を開発することをその課題とする。
「請求項1」は「複数のチャンバ(1a)(1b)(1c)を有する半導体製造装置(2)に接続され、チャンバ(1a)(1b)(1c)から排出された排ガス(F)を加熱分解処理する排ガス処理塔(20)を備えた半導体製造装置(2)の排ガス除害装置(10)において
各チャンバ(1a)(1b)(1c)から排出された排ガス(F)を独立して導入する個別配管(6a)(6b)(6c)、および
内部が隔壁(61a)(61b)(61c)にて排気側ゾーン(W)と複数の給気側ゾーン(X)(Y)(Z)とに分割され且つ各給気側ゾーン(X)(Y)(Z)が個別配管(6a)(6b)(6c)に接続された薬液タンク(60)と、前記各給気側ゾーン(X)(Y)(Z)に個別に接続され、各チャンバ(1a)(1b)(1c)から排出された排ガス(F)を加熱分解処理する円筒状発熱体(30a)(30b)(30c)が内部に並立配置されており、円筒状発熱体(30a)(30b)(30c)にて加熱分解処理された排ガス(F)を排気側ゾーン(W)に導く処理塔本体(21)とで構成された排ガス処理塔(20)を備えた」ことを特徴とする。
「請求項2」は、「請求項1」の排ガス除害装置(10)において、「個別配管(6a)(6b)(6c)の途中に個別に入口スクラバ(40a)(40b)(40c)を設けた」ことを特徴とするものであり、「請求項3」は更に「処理塔本体(21)の出口に出口スクラバ(50)を設けた」ものである。
「請求項1」に記載の発明にあっては、円筒状発熱体(30)(すなわち排ガス(F)の通流路自体)が発熱するので、前記円筒状発熱体(30)にて発生した内向きの熱は円筒状発熱体(30)内に放射されてここが排ガス分解空間となり、細い円筒状発熱体(30)内を通流する排ガス(F)を直接加熱することになり、熱ロスが生ずることなく円筒状発熱体(30)内を通過する排ガス(F)を瞬時に分解する。
そして、これら複数の円筒状発熱体(30)は従来例のように隔壁(9)に区分されることなく複数の円筒状発熱体(30)が処理塔本体(21)内に並立配置されているので、円筒状発熱体(30)の外面から放出された熱は隔壁(9)に遮断されることなく処理塔本体(21)内の雰囲気温度、特に、熱分解で円筒状発熱体(30)内に次いで重要な働きをする天井近傍部分(21H)の加熱も効率的に行われることになる。これに加えて円筒状発熱体(30)相互に直接放熱作用して、ガス種の違いによる反応熱の差によって発生する円筒状発熱体(30)間の温度差や熱ロスを生ずることなく、円筒状発熱体(30)の加熱均熱化も図ることができる。なお、円筒状発熱体の他、同一構造のもので複数個使用されているものは、上位概念として説明する場合、本明細書全体を通じてアルファベット小文字の添え字を削除して説明する。
「請求項2」では入口スクラバ(40)により、チャンバ(1)から送られてきた排ガス(F)を個別に洗浄して排ガス(F)に含まれている大量の粉塵を洗浄除去すると共に水溶性ガス成分を除去する。また、「請求項3」では出口スクラバ(50)により、加熱分解された排ガス(F)の温度を大気放出可能温度まで冷却すると共に排ガス(F)中に含まれる少量の粉塵や水溶性ガス成分を除去する。
以下、本発明を図示実施例に従って詳述する。図1及び3は例えば3チャンバ型半導体製造装置(2)に対応する3チャンバ型排ガス除害装置(10)の正面及び平面概念図である。本発明装置(10)は大略入口スクラバ(40a)(40b)(40c)、これらとチャンバ(1a)(1b)(1c)とを接続する個別配管(6a)(6b)(6c)、排ガス処理塔(20)、出口スクラバ(50)及び薬液タンク(60)で形成されている。
図中、(2)はCVDのような半導体製造装置であり、(1a)(1b)(1c)は半導体製造装置(2)に備えられたチャンバである。そして、チャンバ(1a)(1b)(1c)内の排ガスは排気ポンプ(3a)(3b)(3c)により夫々独立した排ガス導入用の個別配管(6a)(6b)(6c)に排出され、前記排ガス導入用個別配管(6a)(6b)(6c)は夫々独立した入口スクラバ(40a)(40b)(40c)に接続されている。
入口スクラバ(40a)(40b)(40c)及び排ガス処理塔(20)は薬液タンク(60)の上にこの順で設置されており、出口スクラバ(50)は下流側にて薬液タンク(60)とは別に配置され、スクラバ本体(53)はその薬液槽(51)上に設置されている。図示していないが、勿論、薬液タンクと前記薬液槽とを一体とし、薬液タンク内の水と薬液槽内の水とを、薬液槽から薬液タンクにオーバーフローにより給水可能な仕切壁にて仕切るようにしておいてもよい。
各入口スクラバ(40a)(40b)(40c)には水を噴射するスプレーノズル(41a)(41b)(41c)が備えられており、スプレーノズル(41a)(41b)(41c)から噴出された霧状の高圧水により排ガス(F)中に大量に含まれているSiO2のような粉塵やSiF4、F2のような加水分解性物質、水可溶成分が水洗除去される。各入口スクラバ(40a)(40b)(40c)はストレートな直管で、薬液タンク(60)の上面にまとめて立設されており、その底面は薬液タンク(60)に開口しており、水洗除去成分はそのまま薬液タンク(60)に落下する。なお、前記底面開口(42a)(42b)(42c)は薬液タンク(60)の説明で詳述する隔壁(61a)(61b)(61c)にてセパレートされている。
なお、半導体製造装置(2)より供給される半導体排ガス(F)が粉塵を含まない或いは粉塵の量が少ない場合には、当該入口スクラバ(40)を省略するようにしてもよい。
薬液タンク(60)は矩形箱状のもので、その内部は前述のように隔壁(61a)(61b)(61c)によってこの場合給気側3ゾーン(X)(Y)(Z)と排気側1ゾーン(W)に分かれており、各ゾーン(X)(Y)(Z)に前述の入り口スクラバ(40a)(40b)(40c)の底面開口(42a)(42b)(42c)が開口している。隔壁(61a)(61b)(61c)の上端は薬液タンク(60)の上面(65)に気密的に溶接されているが、その下端は薬液タンク(60)の洗浄水(或いはアルカリ又は酸その他の薬液)内に浸漬しているものの底面(64)から離間しており、薬液タンク(60)内の洗浄水は3ゾーン(X)(Y)(Z)の間を自由に行き来するようになっている。
また、薬液タンク(60)内にはオーバーフロー升(63)が設置されており、薬液タンク(60)内の水位が一定となるようになっている。オーバーフロー升(63)からオーバーフローした水はオーバーフロー出口(66)から排出されるようになっている。薬液タンク(60)の底面側面には排水口(67)が設けられており、底に溜まった粉塵ヘドロの排出が簡単に行われるように、底面(64)は排水口(67)に向かって傾斜するように形成されている。
また、前述の3ゾーン(X)(Y)(Z)内には撒水ノズル(68a)(68b)(68c)が個別に配置されており、3ゾーン(X)(Y)(Z)を通流する排ガス(F)に向かって散水すると同時に3ゾーン(X)(Y)(Z)の内壁に散水して3ゾーン(X)(Y)(Z)の内壁に水膜を形成し、排ガス(F)中の腐蝕成分から構成部材を保護するようにしている。
また、入口スクラバ(40a)(40b)(40c)及び薬液タンク(60)の内面その他、本実施例の処理塔本体(21)を除く他の部分には、半導体排ガス(F)に含まれる、或いは排ガス(F)の分解によって生じるフッ酸などの腐食性成分による腐蝕から各部を守るため、FRP、塩化ビニル、ポリエチレン、不飽和ポリエステル樹脂およびフッ素樹脂などによる耐蝕性のライニングやコーティングが施されている。
排ガス処理塔(20)は、大略、ケーシングを構成する処理塔本体(21)と円筒状発熱体(30a)(30b)(30c)とで構成されており、前記各入口スクラバ(40a)(40b)(40c)は前述の3ゾーン(X)(Y)(Z)を通って円筒状発熱体(30)に接続されている。
円筒状発熱体(30)としては円筒状部材内に発熱体(H)が埋設されたもの(図4参照)や円筒状セラミックヒータが使用される。
ここで、円筒状発熱体(30)は、後述する処理塔本体(21)の底面(22)を貫通して薬液タンク(60)の各ゾーン(X)(Y)(Z)の天井面(X1)(Y1)(Z1)に接続されており、各ゾーン(X)(Y)(Z)から通流してきた排ガス(F)を取り込むようになっている。
処理塔本体(21)の概略構造は、スチール製で円筒状の外皮ジャケット(21a)と、ハステロイのような耐熱・耐食性内張部材(21b)と、前記外皮ジャケット(21a)と内張部材(21b)との間に充填された断熱耐火材(21c)とで構成されており、内張部材(21b)の内部に排ガス分解処理室(R)が形成されている。この内張部材(21b)は排ガス分解処理室(R)の内周全面を覆っており、内張部材(21b)が熱分解された排ガス(F)に直接接触するようになっている。
理塔本体(21)の底面には、底部(22)が一体的に取り付けられており、締結具で両者が着脱可能に取り付けられている。そして、処理塔本体(21)の底には冷却部(23)が設けられて冷却水(24)が貯留されている。冷却水(24)は冷却部(23)の側面に設けられた給水管(25)により供給され、螺旋水流が冷却部(23)の外壁部分である朝顔状(下窄まりの円錐台状)冷却壁(23a)に沿ってグルグル旋回しつつ流下するようになっている。冷却壁(23a)はハステロイのようなものが好ましいが、常に前記螺旋水流の水膜で覆われているため、表面がFRP層その他前記樹脂層で覆われた耐食性ステンレス鋼板のようなものでもよい。
また、処理塔本体(21)の底部(22)には、円筒状発熱体(30)の下端部を囲繞するように保護壁(27)が設けられており、保護壁(27)と冷却壁(23a)との間に前記冷却水(24)が溜まるようになっている。この部分を冷却水溜部(28)とする。前記冷却水(24)は保護壁(27)をオーバーフローして排気筒(62)に流れ込む。
また、処理塔本体(21)の天井部分にはモータ(M)に接続された回転アーム(35a)(35b)(35c)が垂設されており、4本に枝分かれした粉塵払い落としアーム(36a)(36b)(36c)により、円筒状発熱体(30a)(30b)(30c)の内外面に付着した粉塵を払い落とすようになっている。粉塵は極く微細な綿埃状のもので、回転する粉塵払い落としアーム(36a)(36b)(36c)に軽く接触するだけで落下する。
なお、円筒状発熱体(30a)(30b)(30c)は上下ストレートの直管であるので、前記粉塵の大部分は途中でひっかかることなく薬液タンク(60)内に落下する。
薬液タンク(60)の排気側ゾーン(W)に対応する処理塔本体(21)の底部(22)には、排気筒(62)が底部(22)からストレートに設けられている。そして、この排気筒(62)の側面に排気連通管(69)が接続されており、出口スクラバ(50)の薬液槽(51)の上部に接続されている。また、薬液槽(51)の底部には薬液タンク(61)の水位以下において通水管(52)が接続されており、薬液槽(51)の水を薬液タンク(61)に供給するようになっている。
出口スクラバ(50)は、加熱分解処理された排ガス(F)中の有害成分を最終的に除害するためのものであり、その下端に薬液槽(51)が設置されており、その上に直管型のスクラバ本体(53)が接続されている。このスクラバ本体(53)内には垂直方向に間隔を隔てて複数(本実施例では2段)設置された穿孔プレート(54)と、前記穿孔プレート(54)の下面に向けて薬液を噴霧する上向きのスプレーノズル(55)と、最上部の穿孔プレート(54)の直上部に取り付けられ、半導体排ガス(F)の通流方向に対向するように上方から洗浄水(或いは薬液)を噴霧する下向きのスプレーノズル(56)とが設けられている(図5参照)。
ここで穿孔プレート(54)は、スクラバ本体(53)内部空間の全面を横切るように取り付けられた板状の部材であり、その表面には半導体排ガス(F)を通流させるための小さなガス通流孔(54a)が多数穿設されている。なお、この穿孔プレート(54)としては、パンチングメタルや網などが好適である。
また、最下部に取り付けられたスプレーノズル(56)の下側には、穿孔プレート(54)のガス通流孔(54a)よりも小さな開口を有する網状部材(57)がスクラバ本体(53)内部空間の全面を横切るように取り付けられている。
この出口スクラバ(50)は、洗浄水(或いは薬液)を貯留する薬液槽(51)上に立設されており(或いは図示していないが、別個に配設された薬液槽とを配管で接続してもよい。)、スプレーノズル(56)から噴霧された洗浄水(又は薬液)が、排気連通管(69)を経由して送り込まれる排ガス(F)に気−液接触して薬液槽(51)に送り込まれるようになっている。
なお、スプレーノズル(56)には薬液槽(51)内の循環薬液ではなく、新水などの新しい洗浄水(又は薬液)が供給されている。そして出口スクラバ(50)の頂部出口は処理済み排ガス(F)を大気中へ放出する排気ファン(70)に接続されている。
次に、図1に示した排ガス除害装置(10)の作用について説明する。半導体製造プロセス、特にCVD(化学的気相成長法)プロセスでは、前述のようにSiHのようなデポジットガスによるデポジット終了後、CVDチャンバをクリーニングするため、C、CFおよびCHFのようなパーフルオロカーボン(以下、「PFC」という。)、NFのような炭素を含まないフッ素化合物などのクリーニングガスによるクリーニングが行われている。
ところが、前述のように使用されるガスの種類によって、デポジット用ガスとクリーニング用ガスとがある濃度以上で混在すると爆発の危険性があるものの組み合わせがある。それ故、この危険性を避けるためガス毎に異なるチャンバ(1a)(1b)(1c)を使用し、個別配管(6a)(6b)(6c)を介して個別入口スクラバ(4a)(4b)(4c)に分離供給してスプレーノズル(41a)(41b)(41c)にて個別洗浄し、更に各個別入口スクラバ(4a)(4b)(4c)に対応する分離ゾーン(X)(Y)(Z)を通って個別円筒状発熱体(30a)(30b)(30c)に排ガス(F)を供給する。個別入口スクラバ(4a)(4b)(4c)内ではスプレーノズル(41a)(41b)(41c)から散布された霧状の薬液(アルカリ液、酸性液又は水)に接触し、排ガス(F)中の粉塵が散布された微細液滴に接触して捕捉され薬液タンク(60)に送り込まれる。これと同時に排ガス(F)中の水溶性成分も薬液中に吸収除去される。
分離ゾーン(X)(Y)(Z)では散水ノズル(68a)(68b)(68c)により分離ゾーン(X)(Y)(Z)の内面に常に水が吹き付けられて水膜が形成されており、腐食性の排ガス(F)が分離ゾーン(X)(Y)(Z)の内面に接触してこれを腐食することを防止している。また、垂直に立設された各個別入口スクラバ(4a)(4b)(4c)に対して分離ゾーン(X)(Y)(Z)は水平に伸びているので、排ガス(F)が各個別入口スクラバ(4a)(4b)(4c)から分離ゾーン(X)(Y)(Z)に流入する際に通流方向が変わり、乱流を生ずると同時に前記散水ノズル(68a)(68b)(68c)からの噴霧により排ガス(F)中の粉塵が効率よく捕集され噴霧と共に薬液タンク(60)に落下していく。
前記分離ゾーン(X)(Y)(Z)を通過した低温湿潤排ガス(F)は円筒状発熱体(30a)(30b)(30c)内を個別に上昇し、ここで上昇中に酸化分解されるのであるが、排ガス(F)中にSiH4(シラン)が含まれている時は、前述のようにSiH4(シラン)が流れている円筒状発熱体(30)の中程から上の400〜600℃に加熱されている部分で主に分解されて大量の粉塵を発生させる。
発生した粉塵、例えばSiO2は回転アーム(35a)(35b)(35c)の粉塵払い落としアーム(36a)(36b)(36c)にて自動的に払い落とされ、薬液タンク(60)内に落下して集まる。また、ガス種によっては円筒状発熱体(30)内の加熱酸化分解により新たにF2、HFその他の生成物が発生する。
円筒状発熱体(30)は前述のようにそれ自体が発熱するので、分解温度より若干高い温度に昇温した円筒状発熱体(30)からの熱が円筒状発熱体(30)内の反応空間となる細い通流孔内雰囲気を分解温度以上に昇温させる。排ガス(F)はこの円筒状発熱体(30)の細い反応空間となる通流孔内を通過する間に直接加熱されて酸化分解され熱ロスなく無害化される。
また、円筒状発熱体(30)の外周面からも放熱があり、処理塔本体(21)の天井部分近傍部分(21H)に高温ゾーンが形成され、円筒状発熱体(30)から出た排ガス(F)中に未分解成分が残留しておれば、この高温ゾーンにて最終的に分解される。
理塔本体(21)内では、円筒状発熱体(30)は互いに近接して立設されており、円筒状発熱体(30)から外方に放出された熱は互いに対向する円筒状発熱体(30)を直接加熱し、円筒状発熱体(30)の集結により全体として保温効果と均熱化が図られると同時に熱ロスがおさえられ、一層の省エネルギー効果が高まる。
なお、この場合、円筒状発熱体(30)は発熱体(H)が内蔵されているため、円筒状発熱体(30)から高温ゾーンに出た排ガス(F)の大部分は熱分解しており、未分解成分はわずかであることから、異なるガス種のものが高温ゾーンで混じり合うことはほとんどなく従来例のように隔壁(9)を設ける必要がない。
以上のように円筒状発熱体(30)および高温ゾーンにて処理されたガスは大気放出ファン(70)により吸引されて出口スクラバ(50)の薬液槽(51)内に導かれる。薬液槽(51)は1つであり、処理塔本体(21)から排出された処理済みガス(F)はここで集合する。なお、SiH4の酸化用にO2を必要とするが、通常は外部空気を使用して円筒状発熱体(30)の上部に導入する。
集合した処理済み排ガス(F)は共通の出口スクラバ(50)を通過する際に洗浄とガス冷却される。出口スクラバ(50)を通過した処理済み排ガス(F)は大気放出ファン(70)を経て大気に放出される。
本発明装置の概略概念図 図1の処理塔本体部分の概略概念図 図1の平面概略概念図 本発明で使用する排ガス処理塔の横断面図 本発明で使用する出口スクラバの断面斜視図 従来例の概略概念図
符号の説明
(F)…排ガス
(H)…発熱体
(1a)(1b)(1c)…チャンバ
(2)…半導体製造装置
(6a)(6b)(6c) …個別配管
(10)…排ガス除害装置
(20)…排ガス処理塔
(21)…処理塔本体
(30a)(30b)(30c)…円筒状発熱体
(40a)(40b)(40c)入口スクラバ
(50)…出口スクラバ

Claims (3)

  1. 複数のチャンバを有する半導体製造装置に接続され、チャンバから排出された排ガスを加熱分解処理する排ガス処理塔を備えた半導体製造装置の排ガス除害装置において、
    各チャンバから排出された排ガスを独立して導入する個別配管、および
    内部が隔壁にて排気側ゾーンと複数の給気側ゾーンとに分割され且つ各給気側ゾーンが前記個別配管に接続された薬液タンクと、前記各給気側ゾーンに個別に接続され、各チャンバから排出された排ガスを加熱分解処理する円筒状発熱体が内部に並立配置されており、前記円筒状発熱体にて加熱分解処理された排ガスを前記排気側ゾーンに導く処理塔本体とで構成された排ガス処理塔を備えたことを特徴とする半導体製造装置の排ガス除害装置。
  2. 前記個別配管の途中に個別に入口スクラバが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置の排ガス除害装置。
  3. 前記処理塔本体の出口に更に出口スクラバが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体製造装置の排ガス除害装置。
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