JP4342313B2 - 臭化物含有剤で前処理された混合触媒系を使用する直接エポキシ化方法 - Google Patents

臭化物含有剤で前処理された混合触媒系を使用する直接エポキシ化方法 Download PDF

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Description

本発明は、水素、酸素、及びオレフィンからエポキシドを製造するための混合触媒系を使用する液相エポキシ化方法に関する。この混合触媒系はチタンゼオライトと担持パラジウム触媒を含む。この液相方法は、臭化アルカリ金属又は臭化アルカリ土類金属化合物の存在下に行われるか、または担持パラジウム触媒が本方法に使用する前に臭化物で前処理される。意外にも、本方法は、オレフィンエポキシ化の活性の向上をもたらす。
エポキシ化合物を製造する多くの様々な方法が開発されている。一般に、エポキシ化合物は、オレフィンを触媒の存在下で酸化剤と反応させることによって生成する。プロピレン及びエチルベンゼンヒドロペルオキシドまたはt−ブチルヒドロペルオキシド等の有機ヒドロペルオキシド酸化剤からのプロピレンオキシドの生産は、工業的に実施されている技術である。この方法は、可溶化モリブデン触媒(米国特許3,351,635参照)、又は不均一系チタニア/シリカ触媒(米国特許4,367,342参照)の存在下で実施される。過酸化水素は、エポキシ化合物を製造するのに有用な他の酸化剤である。過酸化水素とチタンシリケートゼオライト(titanium silicate zeolite)を使用するオレフィンのエポキシ化が、米国特許4,833,260に論証されている。これらの方法の両方に共通する1つの欠点は、オレフィンと反応させる前に酸化剤を製造しておく必要があることである。
工業的に実施されている他の技術は、銀触媒上で酸素と反応させてエチレンオキシドにするエチレンの直接エポキシ化である。残念ながら、銀触媒は、高級オレフィンのエポキシ化にはあまり有用でないことがわかっている。それゆえ、最近の研究の多くは、触媒の存在下で高級オレフィンを酸素及び水素と反応させる直接エポキシ化に集中している。この方法においては、酸素と水素がその場で反応して酸化剤を形成するものと考えられる。したがって、効率的な方法(及び触媒)が開発されると、前もって形成した酸化剤を採用する工業的技術と比較して費用のより掛からない技術が約束される。
多くの様々な触媒が、高級オレフィンの直接エポキシ化に使用するために提案されてきている。液相反応のために、触媒は一般にチタンゼオライト担体上にパラジウムを含有する。例えば、JP4−352771は、結晶性チタノシリケート上にパラジウム等の第VIII族金属を含有する触媒を使用するプロピレン、酸素、及び水素の反応からのプロピレンオキシドのエポキシ化を開示している。オレフィンの気相酸化は、酸化チタンに担持された金(Au/TiO2又はAu/TiO2−SiO2、例えば米国特許5,623,090参照)及びチタノシリケートに担持された金(例えばPCT国際出願WO98/00413参照)上でエポキシ化合物が製造されることが示されている。
オレフィンの水素及び酸素でのエポキシ化のための混合触媒系もまた開示されている。例えば、JP4−352771の実施例13にはプロピレンのエポキシ化にチタノシリケートとPd/Cの混合物を使用することが記載されている。米国特許6,008,388もまたパラジウムが一般に触媒系を形成するためにチタンゼオライトに加えられた触媒を記載しているが、加えて、パラジウムがゼオライトと混合される前に担体と一体とされることを教えている。さらに、米国特許6,307,073にはオレフィンのエポキシ化に有用な、チタンゼオライトと金を含む担持触媒を含む混合触媒系が開示されている。
上記直接エポキシ化触媒の1つの欠点は、これらが皆最適選択率又は最適生産性のどちらかがより劣ることを示すことである。他の化学的方法と同じく、新規な直接エポキシ化方法及び触媒を開発することが望まれる。
要するに、オレフィンを直接エポキシ化するための新規な方法と触媒が必要とされる。本発明者は、エポキシドへの良好な生産性と選択性を与える、効果的、好都合なエポキシ化方法を見出した。
本発明は、触媒混合物の存在下、溶媒中でオレフィン、酸素、及び水素を反応させることを含むオレフィンのエポキシ化方法である。触媒混合物はチタンゼオライトと担持パラジウム触媒を含む。本発明の1実施態様では、担持パラジウム触媒は臭化物含有剤で前処理される。本発明の他の実施態様では、反応は臭化アルカリ金属又は臭化アルカリ土類金属化合物の存在下に行われる。この方法は意外にも、オレフィンエポキシ化の活性が、臭素化処理を含まない方法に比べて高くなることがわかった。
本発明の方法では、チタンゼオライト及び担持パラジウム触媒を含む触媒混合物を使用する。適切なチタンゼオライトは、骨格中にチタン原子が置換されている多孔質モレキュラーシーブ構造を有するような結晶性物質である。使用するチタンゼオライトの選択は、エポキシ化されるオレフィンの大きさと形状を含む多数の要因に依存する。例えば、オレフィンが、エチレン、プロピレン、又は1−ブテン等の低級脂肪族オレフィンである場合は、チタンシリカライトのような比較的小さい細孔のチタンゼオライトを使用するのが好ましい。オレフィンがプロピレンである場合は、TS−1チタンシリカライトの使用が断然有利である。シクロヘキセン等の嵩高いオレフィンに対しては、ゼオライトベータと同形の構造を有するチタンゼオライトのような大きい細孔のチタンゼオライトが好ましい。
チタンゼオライトは、チタン原子がモレキュラーシーブの格子の枠組み中のケイ素原子の一部を置き換えているゼオライト様物質の類を含む。そのような物質は、当技術分野ではよく知られている。
特に好ましいチタンゼオライトとしては、通常チタンシリカライトと呼ばれるモレキュラーシーブの類、特に、「TS−1」(ZSM−5アルミノシリケートゼオライトと類似のMFI立体配置を有する)、「TS−2」(ZSM−11アルミノシリケートゼオライトと類似のMEL立体配置を有する)、及び「TS−3」(ベルギー特許第1,001,038号に記載されている)を含む。ゼオライトベータ、モルデナイト、ZSM−48、ZSM−12、及びMCM−41と同形の骨格構造を有するチタン含有モレキュラーシーブもまた使用するのに適している。チタンゼオライトは、少量のホウ素、鉄、アルミニウム、ナトリウム、カリウム、銅などは存在してもよいが、格子骨格中にチタン、ケイ素、及び酸素以外の元素は含有しないことが望ましい。
好ましいチタンゼオライトは、一般に、次の実験式xTiO2(1−x)SiO2(ただし、xは、0.0001〜0.5000である)に対応する組成を有する。より好ましくは、xの値は、0.01〜0.125である。ゼオライトの格子骨格中のSi:Tiのモル比は、9.5:1〜99:1(最も好ましくは、9.5:1〜60:1)が有利である。比較的チタンの多いゼオライトの使用も望ましい。
本発明の方法で使用される触媒混合物は、担持パラジウム触媒も含有する。担持パラジウム触媒はパラジウムと担体を含む。担体は多孔質物質であることが好ましい。担体は技術上周知である。用いられる担体の種類については特段の制限はない。例えば、担体は無機酸化物、無機塩化物、炭素、及び有機ポリマー樹脂でありうる。好ましい無機酸化物は周期律第2、3、4、5、6、13、または14族の元素の酸化物を含む。特に好ましい無機酸化物担体はシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化モリブデン、酸化タングステン、非晶質チタニア−シリカ、非晶質ジルコニア−シリカ、非晶質ニオビア−シリカ等を含む。好ましい有機ポリマー樹脂はポリスチレン、スチレン−ジビニルベンゼンコポリマー、架橋ポリエチレンイミン、及びポリベンゾイミダゾールを含む。適切な担体はポリエチレンイミン−シリカのような、無機酸化物担体にグラフトした有機ポリマー樹脂も含む。好ましい担体は炭素も含む。特に好ましい担体は炭素、シリカ、シリカ−アルミナ、チタニア、ジルコニア、及びニオビアを含む。
担体は好ましくは約10〜約700m2/g、より好ましくは約50〜約500m2/g、最も好ましくは約100〜約400m2/g範囲の表面積を有する。担体の細孔容積は好ましくは約0.1〜約4.0mL/g、より好ましくは約0.5〜約3.5mL/g、最も好ましくは約0.8〜約3.0mL/gの範囲である。担体の平均粒径は好ましくは約0.1〜約500μm、より好ましくは約1〜約200μm、最も好ましくは約10〜約100μmの範囲である。平均細孔径は一般に約1〜約100nmであり、好ましくは約2〜約50nm、最も好ましくは約5〜35nmの範囲である。
本発明方法に使用する触媒はパラジウムも含む。触媒中に存在するパラジウムの通常量は約0.01〜約20重量%、好ましくは0.1〜10重量%の範囲であろう。パラジウムを触媒中に取り込む方法は特に重要であるとは考えられない。例えば、パラジウム(例えばPdテトラアミンブロミド)は、含浸、吸着、イオン交換、沈澱化などにより担体上に担持できる。
パラジウムのソースとして使用するパラジウム化合物の選択に関しては特別の制限はない。例えば、適切な化合物は、パラジウムの、硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物(例えば、塩化物、臭化物)、カルボン酸塩(例えば、酢酸塩)、及びアミン錯体を含む。
同様に、パラジウムの酸化状態は重要とは見なされない。パラジウムは、0〜+4のいずれかの酸化状態または上記酸化状態の任意の組合せであってよい。望ましい酸化状態又は酸化状態の組合せを実現するには、触媒中に導入した後のパラジウム化合物を完全に又は部分的に前還元すればよい。しかしながら、何らの前還元なしでも、十分な触媒性能を得ることが可能である。
触媒を製造した後、触媒は、付加的に、窒素、ヘリウム、真空、水素、酸素、空気等のガス中で熱処理をしてもよい。熱処理温度は一般に約50〜約550℃である。
チタンゼオライト及び担持パラジウム触媒は粉末の混合状態であるいはペレットの混合状態でエポキシ化工程に使用してよい。さらに、チタンゼオライト及び担持パラジウム触媒はエポキシ化に使用する前に一緒にペレット化あるいは押出されてもよい。もし一緒にペレット化されたり押出されたりするときには、触媒混合物はさらにバインダなどを含んでもよく、エポキシ化に使用する前に、任意の望ましい形状に成型、噴霧乾燥、造形又は押出しすることができる。チタンゼオライト:担持パラジウム触媒の重量比は特には重要でない。しかし、チタンゼオライト:担持パラジウム触媒比0.01−100(チタンゼオライトのグラム数/担持パラジウム触媒のグラム数)が好ましい。
本発明の1実施態様では、本発明の担持パラジウム触媒は臭化物含有剤で前処理される。前処理されたパラジウム触媒は、パラジウム触媒を臭化物含有剤と接触させることにより製造される。この前処理は、臭化物が担持パラジウム触媒上に効果的に組み込まれる仕方で行われる。例えば、担持パラジウム触媒はHBrのような臭化物含有剤の存在下で混合できる。臭化物含有剤の選択は重要ではないが、一般的な臭化物含有剤としてはHBr、臭化アンモニウム、臭化アルキルアンモニウム(例えば、テトラアルキルアンモニウムブロミド)、及び臭化アルカリ金属又は臭化アルカリ土類金属が含まれる。特に好ましい臭化物含有剤にはHBrが含まれる。臭化物前処理後、担持触媒は、一般にエポキシ化反応に使用する前に乾燥される。
前処理に使用される臭化物含有剤の量は特には重要と考えられないが、非処理触媒を使用して同様条件で実施する同様方法に比較して最低限触媒活性を向上させるのに効果がなければならない。臭化物含有剤の量は、好ましくはBr:Pd比が0.01〜約100、最も好ましくは約0.1〜約10の範囲となるのに十分な量とする。
本発明の方法は、オレフィン、酸素、及び水素を溶媒中触媒混合物の存在下で接触させることを含む。適当なオレフィンは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合、及び一般に2〜60個の炭素原子を有する任意のオレフィンを含む。好ましくは、オレフィンは、2〜30個の炭素原子を有する非環式アルケンであり、本発明の方法は、C2〜C6オレフィンのエポキシ化に特に適する。例えばジエン又はトリエンにおけるように複数の二重結合が存在していてもよい。オレフィンは、炭化水素(すなわち、炭素原子及び水素原子のみ含む)でもよく、あるいは、ハライド基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エーテル基、カルボニル基、シアノ基、もしくはニトロ基などの官能基を含んでいてもよい。本発明の方法は、プロピレンをプロピレンオキシドに転化するのに特に有用である。
本発明の方法は溶媒を用いることも必要である。適切な溶媒は反応条件下で液体である化学物質を含み、それだけに限らないが、アルコールのような含酸素炭化水素、トルエン及びヘキサンのような芳香族及び脂肪族炭化水素、メチレンクロリド及びクロロベンゼンのような塩素化芳香族及び脂肪族溶媒、及び水を含む。好ましい溶媒は、その化学構造中に1つ以上の酸素原子を含む含酸素溶媒である。適切な含酸素溶媒は水及びアルコール、エーテル、エステル、ケトン、等の含酸素炭化水素を含む。好ましい含酸素溶媒はメタノール、エタノール、イソプロパノール、及びt−ブタノール、あるいはこれらの混合物などの低級脂肪族C1〜C4アルコール、及び水を含む。フッ素化アルコールは使用できる。特に好ましい溶媒は水である。溶媒の混合物、特に例として挙げたアルコール類と水との混合物を使用することができる。
本発明の方法は、好ましくは緩衝剤も使用する。使用する場合は、緩衝剤は一般に溶媒に加えられて緩衝液を形成する。緩衝液はエポキシ化の間にグリコールが形成されるのを防止するため反応に使用される。緩衝剤は技術上周知である。
適当な緩衝剤は、混合物中での性質と割合によってその溶液のpHが3〜10、好ましくは4〜9、より好ましくは5〜8となるような適切なオキシ酸の塩を含む。適切なオキシ酸の塩はアニオンとカチオンを含む。塩のアニオン成分は燐酸塩、炭酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、ホウ酸塩、フタール酸塩、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩等のアニオンを含む。塩のカチオン成分はアンモニウム、アルキルアンモニウム(例えば、テトラアルキルアンモニウム)、アルカリ金属、アルカリ土類金属等のカチオンを含む。カチオンの例はNH4カチオン、NBu4カチオン、Liカチオン、Naカチオン、Kカチオン、Csカチオン、Mgカチオン、及びCaカチオンを含む。より好ましい緩衝剤はアルカリ金属リン酸塩緩衝剤である。緩衝剤は好ましくは複数の適当な塩の組み合わせを含む。一般に、緩衝剤の濃度は約0.0001M〜約1M、好ましくは約0.001M〜約0.1M、最も好ましくは約0.005M〜約0.05Mである。
酸素及び水素も本発明の方法のために要求される。酸素及び水素のソースは如何なるものでもよいが、分子状酸素及び分子状水素が好ましい。水素対酸素のモル比は、通常は、H2:O2=1:10〜5:1の範囲に変えることが可能であり、1:5〜2:1が特に有利である。酸素対オレフィンのモル比は、通常は、1:1〜1:20であり、好ましくは、1:1.5〜1:10である。比較的高い酸素対オレフィンのモル比(例えば、1:1〜1:3)が、ある種のオレフィンには有利である。
オレフィン、酸素及び水素に加えて、好ましくは不活性キャリヤガスが本方法で使用できる。キャリヤガスとしては、任意の所望される不活性ガスを使用することができる。好適な不活性ガスキャリヤとしては、窒素及び二酸化炭素に加えて、ヘリウム、ネオン、及びアルゴン等の希ガスが含まれる。1〜8個、特に1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する飽和炭化水素、例えば、メタン、エタン、プロパン、及びn−ブタンもまた適当である。窒素及び飽和C1〜C4の炭化水素が、好ましい不活性キャリヤガスである。列挙した不活性キャリヤガスの混合物もまた使用することが可能である。オレフィン対キャリヤガスのモル比は、通常、100:1〜1:10、特に20:1〜1:10の範囲である。
特に、本発明によるプロピレンのエポキシ化においては、プロパンは、適切な過剰のキャリヤガスの存在下で、プロピレン、プロパン、水素、及び酸素の混合物の爆発限界が安全に避けられ、したがって、爆発混合物が反応器内又は供給配管及び取り出し配管中に形成できないように供給することが可能である。
使用される触媒の量は、チタンゼオライト(又はパラジウム担持触媒)中に含まれるチタン(又はパラジウム)の単位時間当たり供給されるオレフィンに対するモル比に基づいて決定することができる。一般に、0.0001〜0.1/時間のチタン(パラジウム)/オレフィンモル供給比とするのに十分な触媒が存在している。
本発明の液相方法にとって、触媒混合物は懸濁あるいは固定床の形態であることが好ましい。本方法は連続流モード、半バッチモード又はバッチモードの操作を使用して実施できる。圧力1〜100バールで実行することが有利である。本発明によるエポキシ化は、所望のオレフィンエポキシ化を達成するのに有効な温度、好ましくは、0〜250℃、より好ましくは、20〜200℃の温度範囲で実施される。
本発明の他の実施態様では、本方法は、臭化アルカリ金属又は臭化アルカリ土類金属化合物の存在下で実施される。NaBr、KBr、CsBr、MgBr2、及びCaBr2を含む臭化アルカリ金属又は臭化アルカリ土類金属化合物のいずれも使用できるが、臭化セシウムが特に好ましい。臭化アルカリ金属又は臭化アルカリ土類金属化合物は、エポキシ化が行われている反応媒体に単に添加される。臭化アルカリ金属又は臭化アルカリ土類金属化合物は、エポキシ化開始前又は開始後一度に全部導入してもよいし、少しづつ加えてもよいし、あるいは連続式で加えてもよい。
臭化アルカリ金属又は臭化アルカリ土類金属化合物の量は特に決定的な要因とは思われないが、臭化アルカリ金属又は臭化アルカリ土類金属化合物の不存在下同様の条件で実施される同じ方法とくらべて、最低でも触媒活性を改善するのに有効でなければならない。臭化アルカリ金属又は臭化アルカリ土類金属化合物の量は、好ましくはBr:Pd比を0.01〜約100、最も好ましくは約0.1〜約10の範囲とするのに十分な量とする。
以下の実施例は単に本発明を説明するものである。当業者であれば本発明の精神及び特許請求の範囲内にある多くの変形を認めるであろう。
実施例1:ストック溶液の調製
1A: 燐酸セシウム緩衝液の調製: 水酸化セシウム(22.12g)をプラスチックビーカー中の脱イオン水(17.25g)に溶解する。別の容器中で、85%燐酸(5.85g)を冷却しながら400gの脱イオン水に加える。この燐酸溶液に25gの水酸化セシウム溶液を注意深く加える。添加後、燐酸セシウム緩衝液に十分量の脱イオン水を加えて500mLの体積とする。この溶液のpHは6.9と測定される。220gの上記溶液(pH=6.9)を次いで85%燐酸(1.01g)で処理してpH=6.02の燐酸セシウム緩衝溶液を得る。
1B: HBrストック溶液の調製: 臭化水素酸(48重量%のもの0.124g)を100gの脱イオン水に加えてよく混合する。
実施例2: Pd/Nb25触媒の調製
触媒2A: Pd/Nb25調製
ガラスビーカー中で、Pd(NH3)4(NO3)2 (10%Pd(NH3)4(NO3)2を含む溶液の3.5g)を16gの脱イオン水と混合する。別のビーカーで、酸化ニオブ粉末(12.5g、Reference Metals社)を40gの脱イオン水中に懸濁させる。この酸化ニオブスラリーにパラジウム塩溶液を攪拌しながら20分間で加える。得られたスラリーを23℃で2時間攪拌し、次いで固形物を遠心分離機によって分離する。固形物を80gの水に懸濁させて遠心分離することによって4回洗浄する。次いで固形物を真空炉(1トリチェリー)中で50℃で4時間乾燥させると8.6gの触媒2Aが得られる。元素分析は0.99重量%のパラジウム、0.18重量%の窒素、及び68重量%のニオブを示す。
触媒2B: Pd/Nb25臭素化
2gの触媒2A(Pd/Nb25)を、実施例1Bで調製した10gのHBrストック溶液で処理する。このスラリーを23℃で30分間攪拌し、溶媒を回転蒸発によって除去する。固形物を真空(0.5トリチェリー)中、50℃で4時間乾燥させる。元素分析値はパラジウムが0.99重量%、臭化物が0.33重量%、及び窒素が0.26重量%を示す。
実施例3: Pd/C触媒調製
触媒3A: Pd/C調製
500mLの丸底フラスコにActicarbone 2LS活性炭(16g、Elf Atochem社)を脱イオン水(50g)及びメタノール(150mL)中に懸濁させる。アセトン(80mL)中の酢酸パラジウム(0.36g)を次いでこの炭素スラリーに20分間で加える。得られたスラリーを50℃で1時間攪拌する。約半分の溶媒を回転蒸発によって除去し、次いでスラリーを濾過して固形物を洗浄(100mL分の脱イオン水で3回)、空気乾燥させてから真空炉(1トリチェリー)中50℃で4時間乾燥させる。元素分析はパラジウム0.93重量%を示す。
触媒3B: Pd/C臭素化
250mL丸底フラスコに8gの触媒3A(Pd/C)と50gの脱イオン水を入れる。HBr水溶液(実施例1Bのストック溶液の30g)をこのスラリーに加えて23℃で1時間混合する。固形物を濾過によって単離し、100mLの脱イオン水で洗浄、空気乾燥してから真空炉中(1トリチェリー)50℃で4時間乾燥させる。元素分析はパラジウム0.93重量%、臭化物0.51重量%を示す。
触媒3C: Pd/Cダブル臭素化
臭化物処理したPd/C触媒3B(3g)を20gの水に懸濁させる。HBr水溶液(実施例1Bで調製したストック溶液の15g)をこのスラリーに加え、23℃で1時間混合する。固形物を濾過し、50mLの脱イオン水で洗浄、空気乾燥後、真空(1トリチェリー)中50℃で4時間乾燥させる。元素分析の結果は、パラジウムが0.78重量%、臭化物が1.2重量%を示す。
実施例4: Pd/スルホン化炭素触媒の調製
触媒4A: Pd/スルホン化炭素の調製
Acticarbone 2LS活性炭を前処理して欧州特許出願0,978,316実施例1及び2に報告された手順にしたがってスルホン化する。3頸1Lのフラスコ中で、濃塩酸(90g、37重量%HCl)をゆっくりと脱イオン水(520g)に加える。Acticarbone 2LS活性炭(26g、Elf Atochem)を次いでこの溶液に加え、得られたスラリーを80℃で混合しながら2.5時間加熱する。23℃に冷却後、固形物を濾過し、洗浄(100mL分の脱イオン水で5回)後、120℃で2時間オーブンで乾燥させる。
乾燥固形物を3頸の250mL丸底フラスコに移す。次いで濃硫酸(80mL)を5分間で加える。得られた濃厚スラリーを140℃で4時間加熱し、冷却して500gの脱イオン水が入っているビーカーに移す。固形物を濾過により単離し、洗浄(250mL分の脱イオン水で8回)後空気乾燥させる。
この固形物を3頸500mLの丸底フラスコに移して140gの脱イオン水に懸濁させる。次いでこのスラリーに過酸化水素(24g、30重量%H22)を加え、続いて70℃で2時間加熱する。23℃に冷却後、固形物を濾過し、洗浄(150mLの脱イオン水で)後、120℃で2時間オーブン乾燥すると22gのスルホン化炭素が得られる。元素分析は炭素80重量%、硫黄0.5重量%、塩化物0.39重量%、シリコン0.2重量%、及び窒素0.2重量%を示す。
250mLの丸底フラスコで、スルホン化炭素(6g、上記から)を脱イオン水(10g)とメタノール(80mL)中に懸濁させる。次いでアセトン(30mL)中の酢酸パラジウム(0.14g)をこの炭素スラリーに5分間で加える。得られたスラリーを23℃で30分間攪拌した後、50℃で1時間加熱する。溶媒の約半分を回転蒸発により除去してからスラリーを濾過し、固形物を洗浄(50mL分の脱イオン水で2回)、空気乾燥してから110℃で2時間乾燥させる。元素分析はパラジウム0.89重量%、硫黄0.6重量%を示す。
触媒4B: Pd/スルホン化炭素の臭素化
実施例4Aで調製したパラジウム/スルホン化炭素(1.51g)を実施例1BのHBrストック溶液6g中に懸濁させる。この混合物を30分間攪拌し、回転蒸発によって水を除いた後、固形物を真空中50℃で4時間乾燥させる。元素分析はパラジウムが1重量%、硫黄が0.64重量%、臭化物が0.28重量%を示す。
実施例5: Pd/ナトリウムアルミノシリケート触媒の調製
触媒5AはSud−Chemie社から入手可能な市販の2重量%Pd/ナトリウムアルミノシリケート触媒である。
触媒5B: Pd/ナトリウムアルミノシリケートの臭素化
Sud−Chemieから得られた触媒5A(4g)を20gの実施例1BのHBrストック溶液で30分間23℃で懸濁させる。水を回転蒸発で除去した後、混合物を真空中50℃で4時間乾燥させる。元素分析はパラジウム2.1重量%、ナトリウム4.7重量%、アルミニウム6.9重量%、及び臭化物0.29重量%を示す。
実施例6: Pd/シリカ触媒の調製
触媒6: 500mLの丸底フラスコ中で、シリカ(8g、Davison952)をメタノール(100mL)中に懸濁させる。次いでアセトン(40mL)中の酢酸パラジウム(0.18g)を15分間でフラスコに加える。得られたスラリーを50℃で1時間攪拌する。溶媒を回転蒸発により除去し、固形物を110℃で2時間乾燥させてから、100mL/分の流量で流れる窒素中5%酸素のガス流中で450℃でか焼する。元素分析はパラジウムが1質量%を示す。
実施例7: TS−1及び担持パラジウム触媒2A−5Bを使用するエポキシ化反応
TS−1は公知文献方法のいずれかにしたがってつくることができる[例えば、米国特許4,410,501、DiRenzoら,Microporous Materials(1997),Vol.10,283、又はEdlerら,J.Chem.Soc.,Chem.Comm.(1995),155参照]。TS−1は使用前に550℃で4時間か焼される。
担持パラジウム触媒(0.2g)、TS−1(0.5g、チタン量=1.6重量%)、脱イオン水(〜120g)、及び13gの燐酸セシウム緩衝剤を300cc容量のステンレススチール反応器に容れる。次いで4%水素、4%酸素、5%プロピレン、0.5%メタン、及びバランスが窒素からなるフィードガスを200psigまで反応器に装入する。このフィードガスを1480cc/分(23℃、1気圧で測定)の流速で反応器中を連続的に通しながら背圧制御器によって反応器圧力を200psigに保持する。運転の間中、反応器中の溶媒レベルを一定に維持するため、酸素、窒素及びプロピレンのフィードを、反応器前に置かれた、1.5Lの水を入れている2L容量のステンレス容器(飽和器)中を通過させる。反応器は1600rpmで攪拌される。反応混合物を60℃に加熱(45℃で運転される3K及び3Lのラン(運転)を除く)し、ガス状流出物をオンラインGCで毎時ごとに分析し、液の方はオフラインGCで18時間運転の終りに分析する。
未処理触媒2A、3A、4A及び5Aによるランと、すべて臭化物で前処理された触媒2B、3B、3C、4B及び5Bによるランとを比較して表1に結果をまとめた。このエポキシ化結果は、臭化物で前処理された担持パラジウム触媒を使用すると、非処理触媒にくらべて、オレフィンのエポキシ化の活性がすべて高くなることを示している。同時に、PO/POE選択率は殆んど変らない。“POE”は、プロピレンオキシド(PO)、プロピレングリコール(PG)、ジプロピレングリコール(DPG)、及びアセトールを含むPO相当物を意味する。
実施例8: CsBrの存在下でTS−1及びPd/C又はPd/SiO2を使用するエポキシ化反応
ラン8A: 300ccのステンレススチール反応器にパラジウム/炭素触媒(Englehard社の3重量%Pd、0.1g)、TS−1(0.5g、チタン量=1.6重量%)、脱イオン水(〜120g)、及び13gの燐酸セシウム緩衝剤を入れる。次いで実施例7に概説した手順にしたがってエポキシ化反応を実施する。
ラン8B: Pd/C、TS−1、水、及び燐酸セシウム緩衝剤と一緒に1gの臭化セシウム溶液(0.163gの臭化セシウムを100gの脱イオン水に溶解させて調製した)を反応器に装入する以外は実施例8Aに概説した手続きにしたがってエポキシ化反応を行う。
ラン8C: Pd/C触媒の代りに触媒6(Pd/SiO2)を使用する以外は実施例8Aに概説した方法にしたがってエポキシ化反応を実施する。
ラン8D: Pd/C触媒の代りに触媒6(Pd/SiO2)を使用し、0.5gだけの臭化セシウム溶液を使用する以外は実施例8Bに概説した方法にしたがってエポキシ化反応を行う。
表2にまとめた結果は、エポキシ化運転に臭化アルカリ金属化合物を使用するとPO/POE選択率の若干の向上とともに高い活性をもたらすことを示している。
Figure 0004342313
Figure 0004342313

Claims (22)

  1. チタンゼオライト及びパラジウムと担体を含む担持パラジウム触媒を含む触媒混合物の存在下に、溶媒中でオレフィン、水素及び酸素を反応させることを含むエポキシドの製造方法であって、該担持パラジウム触媒が、臭化水素、臭化アンモニウム、臭化アルキルアンモニウム、臭化アルカリ金属及び臭化アルカリ土類金属からなる群から選ばれる臭化物含有剤で前処理されていることを特徴とするエポキシドの製造方法。
  2. チタンゼオライトがチタンシリカライトである請求項1に記載のエポキシドの製造方法。
  3. チタンゼオライトがTS−1である請求項1に記載のエポキシドの製造方法。
  4. 担持触媒が0.01〜10質量%のパラジウムを含む請求項1に記載のエポキシドの製造方法。
  5. 担体が、炭素、チタニア、ジルコニア、酸化ニオブ、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、酸化タンタル、酸化モリブデン、酸化タングステン、チタニア−シリカ、ジルコニア−シリカ、ニオビア−シリカ、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項1に記載のエポキシドの製造方法。
  6. 溶媒が酸素含有溶媒である請求項1に記載のエポキシドの製造方法。
  7. 酸素含有溶媒が、アルコール、エーテル、エステル、ケトン、水、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項6に記載のエポキシドの製造方法。
  8. オレフィンがC2〜C6オレフィンである請求項1の記載のエポキシドの製造方法。
  9. オレフィンがプロピレンである請求項8に記載のエポキシドの製造方法。
  10. 溶媒が緩衝剤を含む請求項1に記載のエポキシドの製造方法。
  11. チタンシリカライト及びパラジウムと担体を含む担持パラジウム触媒とを含む触媒混合物の存在下、水中でプロピレン、水素及び酸素を反応させることを含むエポキシドの製造方法であって、担持パラジウム触媒が、臭化水素、臭化アンモニウム、臭化アルキルアンモニウム、臭化アルカリ金属、及び臭化アルカリ土類金属からなる群から選ばれる臭化物含有剤で前処理されていることを特徴とするエポキシドの製造方法。
  12. チタンシリカライトがTS−1である請求項11に記載のエポキシドの製造方法。
  13. 担体が炭素、チタニア、ジルコニア、酸化ニオブ、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、酸化タンタル、酸化モリブデン、酸化タングステン、チタニア−シリカ、ジルコニア−シリカ、ニオビア−シリカ、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項11に記載のエポキシドの製造方法。
  14. 水がアニオン及びカチオンを含む緩衝剤を含み、該アニオンがフォスフェート、カーボネート、アセテート、シトレート、ボレート、フタレート、シリケート及びアルミノシリケートからなる群から選ばれ、該カチオンがアンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカリ金属及びアルカリ土類金属からなる群から選ばれる請求項11に記載のエポキシドの製造方法。
  15. 触媒混合物及び臭化アルカリ金属又は臭化アルカリ土類金属化合物の存在下、溶媒中でオレフィン、水素及び酸素を反応させることを含むエポキシドの製造方法であって、該触媒混合物がチタンゼオライトと、パラジウムおよび炭素、チタニア、ジルコニア、酸化ニオブ、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、酸化タンタル、酸化モリブデン、酸化タングステン、チタニア−シリカ、ジルコニア−シリカ、ニオビア−シリカ、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる担体を含む担持パラジウム触媒を含むことを特徴とするエポキシドの製造方法。
  16. チタンゼオライトがチタンシリカライトである請求項15に記載のエポキシドの製造方法。
  17. 溶媒が酸素含有溶媒である請求項15に記載のエポキシドの製造方法。
  18. 酸素含有溶媒が、アルコール、エーテル、エステル、ケトン、水及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項17に記載のエポキシドの製造方法。
  19. 臭化アルカリ金属又は臭化アルカリ土類金属化合物が臭化セシウムである請求項15に記載のエポキシドの製造方法。
  20. オレフィンがC2〜C6オレフィンである請求項15に記載のエポキシドの製造方法。
  21. オレフィンがプロピレンである請求項20に記載のエポキシドの製造方法。
  22. 溶媒が緩衝剤を含む請求項15に記載のエポキシドの製造方法。
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