JP4342291B2 - 競技用の動作判定システムおよびフライング判定方法 - Google Patents
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Description
このようなフライングの有無を判定するために、スターティングブロックに備えられた圧力センサを利用した不正スタート判定装置の技術も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
たとえば、スピードスケートでは、スターティングブロック等を使用しないため、不正スタート判定装置の技術を採用できない。また、スピードスケートには、スタート時に、1〜1.5秒程度の静止が競技者に科せられているが、その判定は、依然として、スタータ自身の目視判定によるものであった。
検査対象物に向けて電波を送信して当該検査対象物から反射された電波を受信し、受信した電波における所定のしきい値を超えたドップラ効果の有無に基づいて、検査対象物の静止状態又は運動状態を検出する検出手段と、
前記検出手段が静止状態を検出したまま第1の静止維持時間が経過した場合に、検査対象物に対して動作を許可するスタート信号を自動的に発する自動出力手段と、
前記自動出力手段がスタート信号を発した時点から第2の静止維持時間内に、前記検出手段が運動状態を検出した場合に、競技に要求される全静止維持時間内において検査対象物の動作があったことを判定する判定手段と、
を備えることを特徴とする。
この結果、競技者等のフライングの有無を適切に判定することができる。
所定周波数の電波を検査対象物に向けて送信し、当該検査対象物から反射された電波を受信する送受信手段と、
前記送受信手段が送信した電波の周波数と受信した電波の周波数との差を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した周波数の差と予め定められたしきい値とを比較する比較手段と、を備え、
前記検出手段は、前記比較手段による比較結果により、周波数の差がしきい値を超えている場合に、検査対象物の運動状態を検出してもよい。
検査対象物に向けて電波を送信して当該検査対象物から反射された電波を受信し、受信した電波における所定のしきい値を超えたドップラ効果の有無に基づいて、検査対象物の静止状態又は運動状態を検出する検出ステップと、
前記検出ステップが静止状態を検出したまま第1の静止維持時間が経過した場合に、検査対象物に対して動作を許可するスタート信号を自動的に発する自動出力ステップと、
前記自動出力ステップがスタート信号を発した時点から第2の静止維持時間内に、前記検出手段ステップが運動状態を検出した場合に、競技に要求される全静止維持時間内において検査対象物の動作があったことを判定する判定ステップと、
を備えることを特徴とする。
この結果、競技者等のフライングの有無を適切に判定することができる。
所定周波数の電波を検査対象物に向けて送信し、当該検査対象物から反射された電波を受信する送受信ステップと、
前記送受信ステップにて送信した電波の周波数と受信した電波の周波数との差を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにて取得した周波数の差と予め定められたしきい値とを比較する比較ステップと、を備え、
前記検出ステップは、前記比較ステップによる比較結果により、周波数の差がしきい値を超えている場合に、検査対象物の運動状態を検出してもよい。
図1は、この発明の実施の形態に適用される動作判定システムの構成の一例を示す模式図である。図示するように、このシステムは、マイクロ波送受信機11と、投光器12と、受光器13と、トリガ装置14と、通知装置15と、フライング判定装置16と、印刷装置17と、表示装置18と、操作ボード19と、ビデオカメラ21と、映像記録装置22とを含んで構成される。
なお、図示する動作判定システムは、スピードスケートにおけるフライング(フォールススタート)の有無を判定する装置であり、レーン内に位置する競技者Pによるフライングの有無を判定する。また、この動作判定システムは、一例として、図2に示すような400メートルトラックの直線部分(3トラック分)を使用して行われる100メートル競技に適用される。
具体的にマイクロ波送受信機11は、図3に示すように、誘導体発振器101と、送信用アンテナ102と、受信用アンテナ103と、ダイオード104と、アンプ105とを含んで構成される。
ダイオード104は、求めた周波数の差を信号としてP1よりアンプ105に供給する。
なお、しきい値は、競技時の外的要因を考慮して設定される。例えば、雪が降っている場合等には、雪の動きを競技者Pの動きと誤って検出しないように、通常と異なるしきい値が設定されることになる。
投光器12は、例えば、赤色LED(Light Emitting Diode)を備え、フォトビームを受光器13にむけて照射する。また、受光器13は、投光器12から照射されたフォトビームを受光する。そして、投光器12と受光器13とは、光センサを構成し、投光器12からのフォトビームが遮られると、受光器13は、競技者Pがスタートラインを超えたこと(ラインを通過したこと)を検出する。そして、受光器13は、このライン通過時に、ライン検出信号を生成してフライング判定装置16に供給する。
例えば、通知装置15は、複数のLED、ストロボ、および、スピーカ等が配置された装置であり、スタータの近傍に配置されている。配置されるLEDは、例えば、各トラックの競技者Pの動作(動き)、静止状態、フライング発生等を表示する。また、ストロボやスピーカは、フライング発生時にオートリコールを通知する。
フライング判定装置16は、各マイクロ波送受信機11から送られたドップラ信号により、スタート時において各競技者Pが動いたタイミングを把握する。また、フライング判定装置16は、トリガ装置14から供給されるスタート信号により、スタートのタイミングを把握する。そして、フライング判定装置16は、各競技者Pの動いたタイミングと、スタートのタイミングとに基づいて、フライングの有無を判定する。
以下、図4を参照して、フライング判定装置16の具体的な判定動作について説明する。
なお、静止状態は、フライング判定装置16によって各マイクロ波送受信機11を通じて検出される。つまり、動作検出信号A〜Cは、Ready発声後に各競技者Pが静止すると、信号レベルがOFFに維持される。この各動作検出信号に応じて、フライング判定装置16は、通知装置15に静止状態を示すLEDを発光させる。
そして、スタータは、静止維持時間(約1〜1.5秒)の経過を待って、スタートピストルを発射する。
また、各マイクロ波送受信機11は、競技者Pが静止した後、競技者Pの動きを検出すると、動作検出信号をONにする。図4の場合、動作検出信号AがタイミングT1にてONになり、動作検出信号BがタイミングT2にてONになり、そして、動作検出信号CがタイミングT3にてONになる。
図4の場合、動作検出信号Aがα秒の範囲内となるT1にてONとなっているため、フライング判定装置16は、動作検出信号Aに対応するマイクロ波送受信機11の競技者Pがフライングしたと判定する。
また、フライング判定装置16は、タイミングTSから人間の反応速度を考慮した一定時間内(β秒)の間に動作検出信号がONになったかどうかを判定する。つまり、スタート後β秒(例えば、0.2秒)の間における各競技者Pの動きを判定する。これは、スタータによるスタート合図(スタートピストルの発射音)を確認して各競技者Pが動いたかどうかを検証するものである。
図4の場合、動作検出信号Bがβ秒の範囲内となるT2にてONとなっているため、フライング判定装置16は、動作検出信号Bに対応するマイクロ波送受信機11の競技者Pがフライングしたと判定する。
一方、動作検出信号Cがβ秒の範囲外(β秒経過後)となるT3にてONとなっているため、フライング判定装置16は、動作検出信号Cに対応するマイクロ波送受信機11の競技者Pがフライングしていないと判定する。
その後、各マイクロ波送受信機11は、各競技者の動きを検出すると、動作検出信号をONにする。
そして、スタート信号が発せられると、フライング判定装置16は、スタート前α秒の間における各競技者Pの動きを検証する(ステップS3)。
つまり、上述した図4に示すように、タイミングTSを基準として、予め定められた一定時間(例えば、1秒)遡り、その間に動作検出信号がONになったかどうかを検証する。
フライング判定装置16は、動きがないと判別すると、後述するステップS6に処理を進める。一方、動きがあった場合に、フライング判定装置16は、フライング有りと判定する(ステップS5)。つまり、ONとなった動作検出信号に対応する競技者Pがフライングしたと判定する。
つまり、上述した図4に示すように、タイミングTSを基準として、人間の反応速度を考慮した一定時間(例えば、0.2秒)の間に動作検出信号がONになったかどうかを検証する。
フライング判定装置16は、動きがないと判別すると、フライング判定処理を終える。一方、動きがあった場合に、フライング判定装置16は、フライング有りと判定する(ステップS8)。つまり、スタート後β秒の間にONとなった動作検出信号に対応する競技者Pがフライングしたと判定する。
例えば、フライング判定装置16は、マイクロ波送受信機11により各競技者が静止状態となったことを検出後、その静止状態が所定時間維持された場合に、トリガ装置14を制御してスタートピストルを発射させてもよい。
この場合、計測した速度や加速度等の情報をリアルタイムに他の装置(例えば、フィールド表示盤等)に供給することで、競技者Pの滑走状況をリアルタイムに報知することが可能となる。
その際、競技者Pがトラックを周回するため、マイクロ波送受信機11等をトラック外に配置して、スタート時の競技者の動きの有無を検出してもよい。
例えば、競技者の数が2人の場合、図7に示すように、マイクロ波送受信機11及びビデオカメラ21を、トラックの脇にそれぞれ配置する。そして、各マイクロ波送受信機11は、横方向から1人の競技者P(直近の競技者P)の動きを検出する。なお、各マイクロ波送受信機11には、1人の競技者Pだけの動きを検出できるように、しきい値が設定される。
また、1人の競技者Pだけの動きを検出できるように、各マイクロ波送受信機11を斜め後方等に配置してもよい。
例えば、陸上競技の短距離走に適用する場合には、図8に示すように、マイクロ波送受信機11及びビデオカメラ21をスターティングブロック31に設置する。なお、競技者Pの人数に応じて、各スターティングブロック31にマイクロ波送受信機11等が設置される。
また、競泳競技に適用する場合には、図9に示すように、マイクロ波送受信機11及びビデオカメラ21をスターティングブロック41に設置する。なお、競技者Pの人数に応じて、各スターティングブロック41にマイクロ波送受信機11等が設置される。
これらの場合も、フライング判定装置16は、マイクロ波送受信機11から供給される動作検出信号と、トリガ装置14から供給されるスタート信号とに基づいて、フライングの有無を判定することができる。
12 投光器
13 受光器
14 トリガ装置
15 通知装置
16 フライング判定装置
17 印刷装置
18 表示装置
19 操作ボード
21 ビデオカメラ
22 映像記録装置
Claims (4)
- 検査対象物に向けて電波を送信して当該検査対象物から反射された電波を受信し、受信した電波における所定のしきい値を超えたドップラ効果の有無に基づいて、検査対象物の静止状態又は運動状態を検出する検出手段と、
前記検出手段が静止状態を検出したまま第1の静止維持時間が経過した場合に、検査対象物に対して動作を許可するスタート信号を自動的に発する自動出力手段と、
前記自動出力手段がスタート信号を発した時点から第2の静止維持時間内に、前記検出手段が運動状態を検出した場合に、競技に要求される全静止維持時間内において検査対象物の動作があったことを判定する判定手段と、
を備えることを特徴とする競技用の動作判定システム。 - 前記検出手段は、
所定周波数の電波を検査対象物に向けて送信し、当該検査対象物から反射された電波を受信する送受信手段と、
前記送受信手段が送信した電波の周波数と受信した電波の周波数との差を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した周波数の差と予め定められたしきい値とを比較する比較手段と、を備え、
前記検出手段は、前記比較手段による比較結果により、周波数の差がしきい値を超えている場合に、検査対象物の運動状態を検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の競技用の動作判定システム。 - 検査対象物に向けて電波を送信して当該検査対象物から反射された電波を受信し、受信した電波における所定のしきい値を超えたドップラ効果の有無に基づいて、検査対象物の静止状態又は運動状態を検出する検出ステップと、
前記検出ステップが静止状態を検出したまま第1の静止維持時間が経過した場合に、検査対象物に対して動作を許可するスタート信号を自動的に発する自動出力ステップと、
前記自動出力ステップがスタート信号を発した時点から第2の静止維持時間内に、前記検出ステップが運動状態を検出した場合に、競技に要求される全静止維持時間内において検査対象物の動作があったことを判定する判定ステップと、
を備えることを特徴とするフライング判定方法。 - 前記検出ステップは、
所定周波数の電波を検査対象物に向けて送信し、当該検査対象物から反射された電波を受信する送受信ステップと、
前記送受信ステップにて送信した電波の周波数と受信した電波の周波数との差を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにて取得した周波数の差と予め定められたしきい値とを比較する比較ステップと、を備え、
前記検出ステップは、前記比較ステップによる比較結果により、周波数の差がしきい値を超えている場合に、検査対象物の運動状態を検出する、
ことを特徴とする請求項3に記載のフライング判定方法。
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