JP4339472B2 - 二種流体の流量調節弁装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は二種類の流体を混合して目的物に供給するにあたり、各流体の流量をほぼ一定比率に調節するとともに一方の流体の最小流量を確保する機能を具えた流量調節弁装置、殊に患者への麻酔ガス供給に好適な流量調節弁装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、手術を受ける患者の呼吸器系に供給する麻酔用のフレッシュガスは、酸素と麻酔ガスを例えば1:3の比率で混合したものとし、且つ必要とする麻酔の程度に応じて供給量を調節している。この場合、酸素と麻酔ガスとを互いに連動する二つの流量調節弁によって所定の比率を維持させながら流量調節し、それらの混合物であるフレッシュガスの量を調節するのが一般的な供給量調節方法である。
【0003】
一方、患者の体内では生命維持のため毎分200乃至300mlの酸素が消費されるものであり、そのために例えば毎分250mlの酸素を確保すると、1:3の比率とした麻酔ガスは毎分750ml供給されることとなる。ここで、低麻酔をかけるため麻酔ガスの流量を減少させると、連動して酸素の流量も減少し、フレッシュガス流量を例えば毎分500mlにすると、酸素は毎分125mlとなって不足してしまう。
【0004】
その対策として、互いに連動する二つの流量調節弁の内で酸素側の流量制御弁にバイパスを設け、両流量制御弁が開弁をはじめるよりも早くバイパスが開いて生命維持に必要な量の酸素を確保してから開弁を開始させることが第2873929号特許公報に開示されている。
【0005】
前記第2873929号特許公報に開示されている流量調節弁装置は、図7に概略的に示したように酸素用の第一流量調節弁101と麻酔ガス用の第二流量調節弁111とを弁座102,112,弁体103,113,弁棒104,114,ばね105,115を有し一個の弁本体121に平行に並べて配置したものとしている。弁本体121に螺装した弁棒104,114の一方を回転させることによりもう一方も連動歯車機構122によって回転し、ねじ込み方向へ回転すると弁体103,113が弁座102,112に着座した閉弁状態でばね105,115を圧縮して弁座102,112を後退させる。これにより、酸素および麻酔ガスの各流入口107,117,流出口108,118は互いに遮断される。
【0006】
弁棒104,114を弁本体121から抜き出す方向へ回転させると、ばね105,115のばね力により弁座102,112は弁体103,113と一体に閉弁状態を保持してストッパ106,116に当たるまで移動する。第一流量調節弁101の弁座102が収容されている室の流入口107に近い部分と流出口108の適所とはバイパス123にによって接続されており、弁座102が流入口107側の室端面に接した状態からストッパ106に向かって移動を開始するとバイパス123が開いて酸素が流出管124から混合室126を通って患者へと流れる。
【0007】
弁座102,112がストッパ106,116に当たった後も弁棒104,114を抜き出し方向へ回転させると、弁体103,113が弁座102,112から離間して開弁を開始し、麻酔ガスが流出管125から混合室126を通り酸素とともに患者に送られる。このことにより、各流量調節弁101,111の小開度域で、患者の生命維持に必要な量の酸素をバイパス123によって確保したうえで、麻酔ガスを少量として低麻酔にすることを可能としようとするものである。
【0008】
即ち、前記の流量調節弁装置によると、酸素確保のためのバイパス123は弁座102が移動することによって開閉するものであり、弁座102が流入口107を閉止した位置から少し離れたときバイパス123が開きはじめ、弁座102がストッパ106に当たったときバイパス123が全開状態に開放され必要量の酸素が供給されるようになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記の酸素確保のためのバイパスは弁座の移動量、即ち弁棒の回転数に1:1で対応した開度とされるものであり、麻酔ガスが流れはじめるとき全開とされていることが必要である。従って、弁座を収容した室へのバイパスの開口位置と開口大きさとを適正に設定する必要があり、設計および加工が面倒である。加えて、弁座の外側周面に装着されているOリングが、移動の都度バイパスの開口縁に接触して摺動するので傷つきやすく、気密保持機能を低下させて閉止時に漏れを生じさせる、という心配がある。
【0010】
更に、各流量調節弁101,111の中・高開度域で麻酔ガスと酸素との比率は一定とされるようになっているのみであるので、例えば酸素濃度を高めたいという要求に対応することができない、という不便さがある。
【0011】
本発明は前記の酸素で例示した第一流体と麻酔ガスで例示した第二流体とをほぼ一定比率の流量に調節し、且つ少量域では第一流量の最小流量を確保するようにした流量調節弁装置がもっている、最小流量確保用のバイパスの設定および加工が面倒である、閉止時における気・液密性が損われる心配がある、という前記課題を解決し、第一流体の最小流量を容易且つ的確に確保することができるとともに閉止時の気・液密性を損う心配がないものとすることを第一の目的とする。
【0012】
また、本発明は前記に加えて第二流体に対する第一流体の比率を任意に増加して多様な要求に対応できるものとすることをもう一つの目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は第一流体が流れる第一流路および第二流体が流れる第二流路に設けられた第一流量調節弁および第二流量調節弁と、前記第一流路に付設したバイパスに設けられたバイパス開閉弁とを具え、前記第一流量調節弁および第二流量調節弁は閉止位置から開弁方向への動作初期段階で閉弁状態を保持するがその後は互いに連動して流量を制御し、前記バイパスは前記初期段階で前記バイパス開閉弁が開弁し第一流体の最小流量を確保するようにされている二種流体の流量調節弁装置に対して、前記課題を次の手段によって解決させることとした。
【0014】
即ち、第一流量調節弁および第二流量調節弁はねじ部を有する弁体および前記弁体と協働して一次室と二次室とを連通・遮断する弁座を具え、一個の回転つまみを挟んで前記回転つまみの回転中心軸線上で前記ねじ部を前記回転つまみに螺合して両側方に配置されていて、前記回転つまみの回転に伴い前記弁体が中心軸線方向へ移動して流量を無段階に制御するようにされており、前記バイパス開閉弁は前記回転つまみの回転中心軸線から偏心した個所に設置されていて、前記第一流量調節弁および第二流量調節弁の閉止位置で閉弁しているが、前記回転つまみの回転開始と同時にその回転により弁体が開弁動作させられて前記バイパスを開放するものとした。
【0015】
このように、第一流量調節弁および第二流量調節弁を回転つまみの回転中心軸線上に配置して閉止位置から開弁方向への回転つまみの回転操作によって偏心個所に配置したバイパス開閉弁を開弁してバイパスを開放させるものとしたことにより、バイパスの設定および加工がきわめて簡単になるとともに流量調節弁の閉止時における気・液密性を損う心配が解消されるものである。
【0016】
また、手動の流量調整弁を具えた第二のバイパスを第一流路に設け、第一流体の流量を任意に増量できるものとしたことにより、第二流体に対する第一流体の比率を一時的または恒常的に増加して多様な要求に対応させることができるようになる。加えて、バイパス開閉弁の故障などによりバイパス機能を失なったときに第一流体の最小流量を確保させる予備回路の機能を兼備させることができ、装置に対する信頼性および使用時の安全性が向上するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図示形態の流量調節弁装置は第一流量調節弁11,第二流量調節弁31,回転つまみ51,バイパス開閉弁61,流量調整弁71を具えており、これは共通の弁本体1に組込まれている。
【0018】
弁本体1は第一流量調節弁11の第一弁本体1と第二流量調節弁31の第二弁本体1とを、図示しないフランジとねじとによって結合し実質的に一体品としたものであって、それらの合わせ面に形成したくぼみに回転つまみ51が嵌め込まれている。
【0019】
即ち、回転つまみ51は円板状の本体52の外側周縁に環状のつまみ部53を一体に有するとともに中心部に軸部54を両側方へ突出させて一体に有しており、つまみ部53は第二弁本体1に形成した環状の溝に嵌め込まれ一部が外部に露出して指を掛けることができるようになっている。また、軸部54は第二弁本体1のくぼみに装備した軸受55に支持されて回転つまみ51をがたつくことなく円滑に回転させるようにしている。更に、本体52の両面には第一弁本体1,第二弁本体1のそれぞれに装備したOリング56が押し付けられてつまみ部53側と軸部54側とを気・液密に遮断している。
【0020】
第一流量調節弁11と第二流量調節弁31とは回転つまみ51を挟んでその回転中心軸線N−N上に向かい合って配置されており、ほぼ対称の形状、構造とされている。
【0021】
これら二つの流量調節弁11,31は回転中心軸線N−N上に形成した一次室12,32および二次室13,33と、これらにまたがって延在する弁棒14,34の中央部に形成した截頭円錐状の弁体15,35と、一次室12,32側に移動可能に嵌装した弁座17,37とを具えており、弁棒14,34が弁座17,37の弁孔18,38を貫通して弁体15,35により弁孔18,38を開閉させる。弁棒14,34の一端には雄ねじからなるねじ部16,36が形成されており、回転つまみ51の軸部54の両端部に設けた雌ねじからなるねじ部57,58に螺合している。これらの互いに螺合したねじ部16,57と36,58とは逆方向のねじであって、回転つまみ51を回転させたとき弁棒14,34が反対方向へ移動するようになっている。
【0022】
二つの流量調節弁11,31の一次室12,32の二次室13,33と反対側は各弁本体1,1に螺装したロックナット付きプラグ19,39によって塞がれており、これらのプラグ19,39に設けた案内孔20,40に弁棒14,34のねじ部16,36と反対側の端部が嵌め込まれ、弁棒14,34に突設したピン22,42がプラグ19,39に形成した案内溝23,43に差し込まれている。このピン22,42と案内溝23,43は回転つまみ51を回転させたとき弁棒14,34を回転することなく中心軸N−N方向へ移動させる回り止め21,41を構成する。
【0023】
一次室12,32には圧縮コイルばねからなる押ばね24,44が装入されており、これらは弁座17,37を二次室13,33の入口に形成した段状のストッパ25,45へ向かって押すように働く。また、案内孔20,40には圧縮コイルばねからなる補正ばね26,46が装入されており、これらは弁棒14,34を押してねじ部16,57および36,58の間のがたつきをなくし、弁体15,35の位置を安定させるように働く。
【0024】
第一流体が流れる第一流路2および第二流体が流れる第二流路3は、それらの流入口2,3を一次室12,32にそれぞれ接続開口するとともに流出口2,3を二次室13,33にそれぞれ接続開口しており、流出口2,3は弁本体1の外部に配備した流出管2,3を経て混合室4に接続されている。第一流体と第二流体は混合室4で合流し混合されて放出管5により目的場所へ送られるものである。尚、流出管2,3には流量計6,6が配置されている。
【0025】
次に、第一流路2には第一流体の最小流量を確保させるバイパス7が設けられている。このバイパス7は第一流量調節弁11の一次室12と二次室13とを弁孔18を通ることなく迂回して接続しており、一次室12から延びて軸部54を嵌め込んだ第一弁本体1のくぼみの底面に開口した第一通路部7と、くぼみの底面と軸部54の端面との間に設けた隙間が形成する第二通路部7とからなるものである。第一通路部7は回転中心軸線N−Nから偏心した個所でくぼみの底面に開口しており、薄円板状の第二通路部7は中心部がそのまま二次室13に開放して連通している。
【0026】
このバイパス7を開閉するバイパス開閉弁61は、第一通路部7のくぼみ底面への開口端縁部分が形成する弁座62と、弁座62と同一の偏心個所で軸部54に設けた取付孔63に嵌装保持した球形の弁体64および圧縮コイルばねからなる閉弁ばね65とを具えており、二つの流量調節弁11,31がともに閉止位置のとき弁座62と取付孔63との位相が合致して弁体64が第一通路部7に一部嵌入して弁座62に接し、バイパス7を閉止するようになっている。
【0027】
尚、第一通路部7には弁体を針状とした手動のバイパス調整弁67が設けられており、バイパス7が保証する第一流体の最小流量を任意無段階に調整することができるようになっている。
【0028】
更に、第一流路2には第一流体の流量を第二流体の流量と無関係に増加させる第二のバイパス8が設けられている。この第二のバイパス8は流入口2と流出口2とを第一流量調節弁11の一次室12,二次室13を通ることなく短絡して接続している。
【0029】
この第二のバイパス8を開閉するとともに、ここを流れる第一流体の流量を調整する流量調整弁71は、バイパス8の途中に設けた段部が形成する弁座72と、針状乃至円錐状の弁体73とを具えており、弁体73はつまみ75および雄ねじからなるねじ部76を設けた弁棒74の先端に形成され、ねじ部76が第一弁本体1に設けた雌ねじからなるねじ部77に螺合している。第一弁本体1の外部へ突出したつまみ75を回すことにより、弁体73は弁座72に着座してバイパス8を閉止した位置と弁座72から大きく離れてバイパス8を最大に開放した位置との間で無段階に位置を変え、この第二のバイパス8を通る第一流体の流量を無段階に調整する。
【0030】
図1は二つの流量調節弁11,31,バイパス開閉弁61および流量調節弁71がともに閉止位置とされているときの状態を示している。流量調節弁11,13の弁座17,37は押ばね24,44に押されて弁体15,35に密着して弁孔18,38を閉鎖しているがストッパ25,45から離間している。
【0031】
図1の状態から回転つまみ51を回すと、バイパス開閉弁61は弁体64が弁座62から外れ第一弁本体1のくぼみ底面に押されて取付孔63に没入することによって開弁し、第一流体が流入口2,一次室12,バイパス7の第一通路7,第二通路部7,二次室13を通って流出口2に達し、流出管2から混合室4を経て放出管5へ送られる。回転つまみ51の回転角度(回転数)が小さいとき、二つの流量調節弁11,31の弁座17,37は弁体15,35に密着して一次室12,32と二次室13,33とを遮断している状態で弁棒14,34と一体に回転つまみ51の方へ移動するが、ストッパ25,45からは依然として離間している。このときの状態は図2に示されており、また回転つまみ51を僅かな角度だけ回転させればバイパス開閉弁61が全開となることにより、第一流体は図6に示した流量特性のAのように回転角度Aで急速に所定の最小流量Aまで増加する。
【0032】
図示実施の形態ではバイパス開閉弁61の弁体64を球形とし、第一弁本体1のくぼみ底面と閉弁ばね65とによって開閉動作させられるものとしたので、回転つまみ51の回転に伴う弁座62への係脱が容易且つ確実に行なわれるとともに、くぼみ底面にころがり接触するため回転つまみ51の操作の支障とならず円滑に回転させることができる、という利点がある。
【0033】
図2の状態から更に回転つまみ51を回すと、バイパス開閉弁61は開弁したままであり、回転つまみ51の或る回転角度Bで第二流量調節弁31の弁座37がストッパ45に接して停止し、その後は弁体35が二次室33の方へと移動することによって弁孔38から弁体35が次第に離れ、第二流体が流れるようになる。弁体35は截頭円錐状であるために弁孔38を少しずつ大きく開き、流入口3,一次室32,弁孔38,二次室33,流出口3,流出管3を通って混合室4から放出管5へ送られる第二流体は、図6に示した流量特性のBのように、回転つまみ51の回転角度Bで流れはじめ、その後は回転角度に比例して流量を増加する。
【0034】
一方、第一流量調節弁11の弁座17はストッパ25に接するに至っておらず、一次室12と二次室13とを遮断しているので、第一流体はバイパス7のみによって供給される。このときの状態は図3に示されており、第一流体の最小流量を確保したうえで第二流体の流量を任意に制御することができる。従って、低麻酔のように生命維持に必要な量の酸素を確保しながら麻酔ガスを任意の少量とする必要がある場合に好適である。
【0035】
図3の状態から更に回転つまみ51を回すと、第二流量調節弁31の開度が次第に大きくなる一方で、第一流量調節弁11の弁座17がストッパ25に接して停止し、その後は弁体15が二次室13の方へ移動することによって弁孔18から弁体15が次第に離れ、一次室12から弁孔18を通って二次室13に一次流体が流れるようになる。弁体15は截頭円錐状であるために弁孔18を少しずつ大きく開き、弁孔18を通過した第一流体はバイパス7を通る一定の流量Aの第一流体と二次室13で合流し、流出口2,流出管2,混合室4を経て放出管5へ送られる。
【0036】
このときの状態は図4に示されており、第一流体はバイパス7を通る流量Aに弁孔18を通る流量が加算されて図6に示した流量特性のAのように、回転つまみ51の回転角度Cで流れはじめ、以後は回転角度に比例して増加する。
【0037】
前述の図1から図3の状態に至る間に第二流量調節弁31は開弁を開始させるが、第一流量調節弁11は閉弁状態を維持させるため、図示実施の形態では閉止位置における各弁座17,37とストッパ25,45との間隔を異ならせている。また、図3から図4の状態となったとき第一流体と第二流体とをA,Bのように一定の比率を維持させながら流量調節することは、弁棒14,34のねじ部16,36のピッチを異ならせること、および(または)弁体15,35のテーパ角度を異ならせることにより、容易に達成することができる。
【0038】
二つの流量調節弁11,31が回転つまみ51の回転角度Dでともに全開となった後は第一流体と第二流体とは最大流量を維持する。回転角度C以上のとき、例えば回転角度Dで最大流量となった後に第二流体の流量を一定としたまま第一流体の流量を増加させ、第二流体に対する第一流体の比率を一時的または恒常的に増加させたい場合がある。
【0039】
このような場合は、それまで閉弁位置に放置していた流量調節弁71のつまみ75を回して弁体73を弁座72から離間させることにより、第二のバイパス8がつまみ75の回転角度(回転数)に応じて開かれ、開度に応じた流量の第一流体が流入口2から第一調節弁11を通ることなく流出口2へ短絡して流れるようになる。この状態は図5に示されており、図6に示した流量特性Aのように、一定の最大流量Bを維持する第二流体に対する流量比率を大きくする。
【0040】
加えて、バイパス開閉弁61の構造によっては故障して開弁不調となった場合、また図示実施の形態では組付けの狂いや寸法誤差などにより第二通路部7の隙間が充分に確保できない場合、流量調節弁71を少し開弁させて第二のバイパス8より第一流体を送るようにすることにより、所定の最小流量を確保させることができ、従って第二のバイパス8はバイパス7の予備回路としての機能を併せ具えているものである。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、本発明によると二種類の流体をほぼ一定の流量比率に維持しながらそれらの流量を制御するとともに、一方の流体の最小流量を確保させることを、一個の回転つまみで二つの流量調節弁とバイパス開閉弁とを開閉動作させる、というきわめて簡単な手段でしかも流量調節弁の機能をいささかも損うことなく達成することができるものである。また、別途に設けた流量調節弁によって一方の流体の流量をもう一方に比べて増加させ、流量比率を任意に変えて多様な要求に応えることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す閉止位置における縦断面図。
【図2】図1の形態のバイパス開閉弁のみが開弁した状態を示す縦断面部分図。
【図3】図1の形態におけるバイパス開閉弁、一方の流量調節弁が開弁した状態を示す縦断面部分図。
【図4】図1の形態におけるバイパス開閉弁、二つの流量調節弁が開弁した状態を示す縦断面部分図。
【図5】図1の形態における流量調節弁が開弁した状態を示す縦断面部分図。
【図6】図1の形態における回転つまみの回転角度に対する第一流体と第二流体の個別流量変化の一例を示す図。
【図7】従来例の縦断面概略図。
【符号の説明】
1 弁本体,2 第一流路,3 第二流路,7 バイパス,8 第二のバイパス,11 第一流量調節弁,12,32 一次室,13,33 二次室,15,35 弁体,16,36 ねじ部,17,37 弁座,24,34 押ばね,25,35 ストッパ,31 第二流量調節弁,51 回転つまみ,61 バイパス開閉弁,62 弁座,64 弁体,71 流量調整弁,

Claims (4)

  1. 第一流体が流れる第一流路および第二流体が流れる第二流路に設けられた第一流量調節弁および第二流量調節弁と、前記第一流路に付設したバイパスに設けられたバイパス開閉弁とを具え、前記第一流量調節弁および第二流量調節弁は閉止位置から開弁方向への動作初期段階で閉弁状態を保持するがその後は互いに連動して流量を制御し、前記バイパスは前記初期段階で前記バイパス開閉弁が開弁し第一流体の最小流量を確保するようにされている二種流体の流量調節弁装置において、
    前記第一流量調節弁および第二流量調節弁はねじ部を有する弁体および前記弁体と協働して一次室と二次室とを連通・遮断する弁座を具え、一個の回転つまみを挟んで前記回転つまみの回転中心軸線上で前記ねじ部を前記回転つまみに螺合して両側方に配置されていて、前記回転つまみの回転に伴い前記弁体が中心軸線方向へ移動して流量を無段階に制御するようにされており、前記バイパス開閉弁は前記回転つまみの回転中心軸線から偏心した個所に設置されていて、前記第一流量調節弁および第二流量調節弁の閉止位置で閉弁しているが、前記回転つまみの回転開始と同時にその回転により弁体が開弁動作させられて前記バイパスを開放するようにされている、
    ことを特徴とする二種流体の流量調節弁装置。
  2. 請求項1に記載した二種流体の流量調節弁装置において、前記第一流路に第二のバイパスが付設されており、前記第二のバイパスは手動の流量調整弁を具えている、ことを特徴とする二種流体の流量調節弁装置。
  3. 前記第一流量調節弁および第二流量調節弁は閉止位置から開弁方向へ動作するとき、前記第二流量調節弁が開弁を開始した後にこれより遅れて前記第一流量調節弁が開弁を開始するようにされている請求項1または2に記載した二種流体の流量調節弁装置。
  4. 前記バイパスは前記第一流量調節弁の一次室から延び前記回転つまみの回転中心軸線から偏心した個所で回転つまみの軸部54を嵌め込んだ第一弁本体におけるくぼみの底面に開口した第一通路部と、前記第一弁本体におけるくぼみの底面と前記回転つまみの軸部の端面との間に設けた隙間によって形成され前記第一流量調節弁の二次室に連通した第二通路部とからなり、前記バイパス開閉弁は前記回転つまみに保持された球形の弁体を具えており、前記第一流量調節弁および第二流量調節弁の閉止位置で前記弁体が前記第一通路部の前記端面への開口を閉止し、前記回転つまみの開弁方向回転開始と同時に前記開口から外れて前記バイパスを開放するようにされている請求項1または2に記載した二種流体の流量調節弁装置。
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