JP4339168B2 - マルチキャスト通信システム、ルータおよびホームエージェント - Google Patents

マルチキャスト通信システム、ルータおよびホームエージェント Download PDF

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Description

本発明は、モバイルIPを使用する移動端末に対して、IPマルチキャストを利用して情報提供を行うマルチキャスト通信システム、ルータおよびホームエージェントに関し、特に、移動端末の位置毎に移動端末が受信する情報内容を切り替えることができるマルチキャスト通信システム、ルータおよびホームエージェントに関するものである。
1つの送信ノード(送信端末)から複数の受信ノード(受信端末)に同一の内容のパケットを送信する技術としてマルチキャスト(特定多数同報)がある。マルチキャストにおいては、受信端末がマルチキャストグループのグループメンバとなることによってデータパケットの受信を行うことが可能となる。
また、移動端末(モバイル)が移動したときに移動前と同一のIP(Internet Protocol)アドレスを使用するためのIPとしてモバイルIPがある。近年、モバイルIPを用いてマルチキャストパケットを送受信し、多くのユーザに種々の情報を提供する技術が進められている。
特許文献1に記載のマルチキャスト通信装置によれば、マルチキャスト通信装置が、マルチキャストネットワークとマルチキャストに対応していないネットワーク間に設置され、マルチキャストをサポートしていない端末等からマルチキャスト配信サーバへのアクセスを検出した場合、該マルチキャスト通信装置が端末の代わりに最寄りのマルチキャストルータに対してグループ参加要求を発行している。
マルチキャストルータはマルチキャスト通信装置からのグループ参加要求を端末から送信されたものとして、マルチキャストデータパケットの配送要求をマルチキャスト配信サーバに向けて発行している。該配送要求はマルチキャスト通信装置とマルチキャスト配信サーバまでの経路中に存在するマルチキャストルータで処理され、マルチキャスト配信サーバから該マルチキャスト通信装置までのマルチキャスト配送経路を確立している。マルチキャスト配信されたデータパケットは配送経路に従って該マルチキャスト通信装置まで中継される。マルチキャスト通信装置は配信サーバへアクセス要求を出した端末のアドレス情報等を保持しておき、マルチキャスト配信されたデータパケットを受信したら、この端末宛てにデータパケットを転送している。
特開2003−309601号公報
しかしながら、上記従来の技術ではマルチキャスト配信サーバ(データ送信者)に関する情報に変更が生じた場合に、各アクセスルータに送信者の新しい情報を再設定しなければならない。広いエリアで同一の情報を配信する場合に、送信者からのマルチキャストパケットを受信するアクセスルータ数が多くなると、アクセスルータに対して行う再設定作業の負荷が大きくなるといった問題があった。
また、上記従来の技術ではアクセスルータ自身が移動するモバイルルータである場合に、端末の存在する位置によって異なるデータパケットを送信することができないといった問題があった。さらに、上記従来の技術においては、送信者自身や送信者とアクセスルータ間のネットワークに障害が発生した場合に、この障害から回復するための技術は開示されていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、移動端末の位置毎に移動端末が受信する情報内容の切り替えることができるマルチキャスト通信システム、ルータおよびホームエージェントを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、マルチキャストで情報配信を行う配信サーバと、配信サーバからの情報を転送するルータと、配信サーバからの情報を前記ルータを介して受信する端末とからなるマルチキャスト通信システムにおいて、前記配信サーバに関する情報を配信サーバ情報として記憶するとともに前記配信サーバ毎に該配信サーバが情報を配信する周期に関する周期情報を記憶する記憶部を有する位置情報サーバをさらに備え、前記ルータは、前記端末から配信サーバによって配信される情報の受信要求を受信すると、前記位置情報サーバに前記配信サーバ情報の取得要求を送信して、前記位置情報サーバから前記情報の受信要求に応じた前記配信サーバ情報を受信するとともに、受信した前記配信サーバ情報に基づいて前記配信サーバが配信する情報を受信して前記端末に転送し、かつ前記位置情報サーバから受信した前記周期情報と前記配信サーバから配信される情報の配信周期に基づいて、前記端末に情報を配信する配信サーバを変更することを特徴とする。
この発明によれば、位置情報サーバから受信した周期情報と配信サーバから配信される情報の配信周期に基づいて、端末に情報を配信する配信サーバを変更するので、配信サーバから配信される情報の配信周期に応じて配信サーバを変更できる。
この発明によれば、配信サーバから配信される情報の配信周期に応じて配信サーバを変更できるので、配信サーバや通信間に異常状態が発生した場合であっても、他の配信サーバからの情報を端末に配信することが可能になるという効果を奏する。






以下に、本発明にかかるマルチキャスト通信システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るマルチキャスト通信システムの構成を示す図である。マルチキャスト通信システムは、移動端末(MN(Mobile Node))1a〜1c、アクセスルータ(AR(Access Router))2、位置情報サーバ3x、ネットワーク4、配信サーバ5a〜5cからなる。移動端末1a〜1cはいずれも同様の構成を有し、配信サーバ5a〜5cはいずれも同様の構成を有するので、ここでは移動端末1aと配信サーバ5aを例にとって説明する。
移動端末1aは、マルチキャスト通信を行う携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)等の移動端末である。ここでの移動端末1aはアクセスルータ2に対してIGMP/MLD Reportメッセージを送信し、アクセスルータ2からマルチキャストパケットを受信する。IGMP/MLD Reportメッセージには、配信サーバ5a〜5cが配信する天気予報や渋滞情報等の情報のうち、移動端末1aの使用者が要求する情報の種類を指定した情報が含まれており、配信サーバ5a〜5cのいずれから配信要求をするかの情報(配信サーバを特定するための情報)は含まれていない。ここではマルチキャストグループアドレスを配信サーバが提供する情報の種類を示す識別子として用い、移動端末1aがIGMP/MLD Reportメッセージ内でマルチキャストグループアドレスを指定することによって、移動端末1aの使用者が要求する情報の種類を指定する。
アクセスルータ2は、1〜複数の移動端末1a〜1c、位置情報サーバ3x、ネットワーク4と接続されたルータでありマルチキャストルーティングを行う。アクセスルータ2は1〜複数のインタフェース(通信用経路)で移動端末1a〜1cと接続される。
アクセスルータ2は、送受信部21、情報処理部22、記憶部23、制御部29からなる。送受信部21は、移動端末1a、位置情報サーバ3x、ネットワーク4上の配信サーバ5aとの間でデータ通信を行う。送受信部21は、例えば移動端末1aからIGMP/MLD Reportメッセージを受信すると、位置情報サーバ3xにIGMP/MLD Reportメッセージに応じた配信サーバ5aの情報(IPアドレス)を取得するための要求情報を送信し、位置情報サーバ3xから配信サーバ5aの情報を受信する。また、送受信部21はネットワーク4上の配信サーバ5aにIGMP/MLD Reportメッセージを送信する。
記憶部23は移動端末1aがマルチキャストパケットの配信を受けるためのマルチキャストグループアドレスや配信サーバ5aのIPアドレス、移動端末が存在しているインタフェースの識別子リスト等の情報を記憶する。
情報処理部22は、移動端末1aがIGMP/MLD Reportメッセージで指定したマルチキャストグループアドレスから移動端末1aが要求する情報の種類を検出する。また、情報処理部22は移動端末1aがアクセスルータ2と接続するインタフェース(通信用経路)のIPアドレスに基づいて、アクセスルータ2(移動端末1a)の位置に関する情報を検出する。さらに、情報処理部22は配信サーバ5aから受信したマルチキャストパケットからマルチキャストグループアドレスと配信サーバ5aのIPアドレスを抽出し、記憶部23に記憶しておいた情報に基づいてマルチキャストパケットの配信要求をした移動端末1aのインタフェースを抽出する。制御部29は、送受信部21、情報処理部22、記憶部23を制御する。
位置情報サーバ3xは、アクセスルータ2にIGMP/MLD Reportメッセージに応じた配信サーバ5aに関する情報を送信するサーバである。位置情報サーバ3xは、送受信部31、情報処理部32、情報格納部33、制御部39からなる。
送受信部31は、アクセスルータ2との間でデータ通信を行う。情報格納部33は、各配信サーバ5a〜5cのIPアドレスと、各配信サーバ5a〜5cが配信する情報の種類と、各配信サーバ5a〜5cが配信する各情報がどの位置のアクセスルータ2に接続された移動端末1aへ配信するための情報であるかの情報を格納している。
情報処理部32は、アクセスルータ2から要求される種類の情報であって、アクセスルータ2の位置に対応する種類の情報を提供する配信サーバに関する情報(IPアドレス)を情報格納部33から抽出する。例えば、アクセスルータ2から要求される情報の種類が天気予報である場合、情報処理部32はアクセスルータ2の位置に対応した天気予報を配信する配信サーバのIPアドレスを抽出する。制御部39は、送受信部31、情報処理部32、情報格納部33を制御する。
移動端末1aは、アクセスルータ2にアクセスし、アクセスルータ2を介して配信サーバ5aからマルチキャストパケットデータを受信する端末装置である。ネットワーク4は、インターネット等の通信網であり、配信サーバ5a〜5cと接続されている。
配信サーバ5aは、所定の周期でネットワーク4を介してマルチキャストグループにマルチキャストパケットをマルチキャストで配信する。配信サーバ5aは、アクセスルータ2の位置に応じて異なる種類の情報を配信することができる。
図2は本実施の形態1にかかるマルチキャスト通信システムの動作手順を示すフローチャートである。ここでは、移動端末1aがアクセスルータ2に配信サーバから配信されるマルチキャストパケットを要求する場合について説明する。
移動端末1aは、アクセスルータ2に接続するとアクセスルータ2に対してIGMP/MLD Reportメッセージ(配信サーバの指定なし)を送信する(ステップS100)。IGMP/MLD Reportメッセージには、配信サーバ5a〜5cが配信する天気予報や渋滞情報等の情報のうち、移動端末1aの使用者が要求する情報の種類を指定した情報が含まれており、配信サーバ5a〜5cのいずれから配信要求をするかの情報(配信サーバを特定するための情報)は含まれていない。ここでは、移動端末1aがIGMP/MLD Reportメッセージ内でマルチキャストグループアドレスを指定することによって、移動端末1aの使用者が要求する情報の種類を指定する。
アクセスルータ2の送受信部21がIGMP/MLD Reportメッセージを受信すると、移動端末1aがIGMP/MLD Reportメッセージで指定したマルチキャストグループアドレスをアクセスルータ2の記憶部23で記憶する。
アクセスルータ2の情報処理部22は、移動端末1aがIGMP/MLD Reportメッセージで指定したマルチキャストグループアドレスから移動端末1aが要求する情報の種類を検出する。また、情報処理部22は移動端末1aがアクセスルータ2と接続するインタフェース(通信用経路)のIPアドレスに基づいて、移動端末1a(アクセスルータ2)の位置に関する情報を検出する。
そして、アクセスルータ2は、移動端末1aが要求する情報であって、アクセスルータ2の位置に対応する情報を提供する配信サーバに関する情報(IPアドレス)を取得するため、位置情報サーバ3xに配信サーバのIPアドレスの要求を送信する(ステップS110)。ここでは、移動端末1aが要求する情報であって、アクセスルータ2の位置に対応する情報を提供する配信サーバが配信サーバ5aである場合について説明する。
位置情報サーバ3xの送受信部31は、アクセスルータ2から配信サーバのIPアドレスの要求を受信すると、情報処理部32は移動端末1aが要求する情報であって、アクセスルータ2の位置に対応する情報を提供する配信サーバ(ここでは配信サーバ5a)のIPアドレスを情報格納部33から抽出してアクセスルータ2に送信する(ステップS120)。
アクセスルータ2は、位置情報サーバ3xから配信サーバ5aのIPアドレスを受信し、配信サーバ5aのIPアドレスを記憶部23で記憶する。また、情報処理部22は、マルチキャストグループアドレスと配信サーバ5aのIPアドレスに基づいて、移動端末1aが存在しているインタフェースの識別子リストを抽出する。そして、情報処理部22はこの識別子リストに情報配信の要求をした移動端末1aのインタフェースの識別子が既に登録されているかを確認する。情報処理部22は、この識別子リストに移動端末1aのインタフェースの識別子が既に登録されていなければ、この識別子リストに移動端末1aのインタフェースの識別子を登録し、記憶部23で記憶しておく。
ここで、アクセスルータ2の記憶部23が記憶している情報について説明する。図3は、アクセスルータの記憶部で記憶する情報テーブルの一例を示す図である。図3に示すように情報テーブル91は、マルチキャストグループアドレス、配信サーバ5aのIPアドレス、移動端末1aのインタフェース(識別子リスト)からなる。
1つの「マルチキャストグループアドレス」と1つの「配信サーバ5aのIPアドレス」に対しては、複数の「移動端末1aのインタフェース」が存在する場合があるため、移動端末1aのインタフェースはリストとして記憶される。
アクセスルータ2は、このネットワーク4に対して移動端末1aが指定した情報であって、アクセスルータ2の位置に対応する情報を配信するよう要求(マルチキャストグループ参加要求)する。具体的には、アクセスルータ2が配信サーバ5aを指定してネットワーク4に対してIGMPv3/MLDv2メッセージやPIM-SM JOINメッセージ等を送信する(ステップS130)。これにより、アクセスルータ2は、配信サーバ5aがマルチキャストグループアドレス宛に配信する情報を受信することが可能となる。
配信サーバ5aは、定期的にマルチキャストグループアドレス宛にマルチキャスト(IP)パケットを送信しており、ここではアクセスルータ2もマルチキャストグループに含まれているため、所定の周期でアクセスルータ2にマルチキャストパケットを送信する。アクセスルータ2は、配信サーバ5aから送信されたマルチキャストパケットを受信する(ステップS140)。
アクセスルータ2の情報処理部22は、配信サーバ5aから受信したマルチキャストパケットからマルチキャストグループアドレスと配信サーバ5aのIPアドレスを抽出する。さらに情報処理部22は、抽出したマルチキャストグループアドレスと配信サーバ5aのIPアドレスに基づいて情報テーブル91から移動端末1aが存在するインタフェースの識別子リストを抽出する。情報処理部22によって抽出されたインタフェースの識別子リストに含まれるインタフェース上に、配信サーバ5aから受信したマルチキャストパケットを送信(転送)する(ステップS150)。移動端末1aは、アクセスルータ2が転送したマルチキャストパケットを受信する。
配信サーバ5aは、必要に応じて配信サーバに関する情報(配信サーバ5aが提供する情報の種類や配信サーバ5aのIPアドレス等)を位置情報サーバ3に送信する。位置情報サーバ3は、配信サーバ5aからの情報を情報格納部33で記憶しておく。
なお、本実施の形態1においては移動端末1a〜1cが移動可能な端末としたが、移動端末1a〜1cは移動のできない固定の端末等であってもよい。また、本実施の形態1においては、移動端末1a〜1cとアクセスルータ2を直接接続する構成としたが、マルチキャスト通信に対応したネットワーク等を介して移動端末1a〜1cとアクセスルータ2を接続する構成としてもよい。また、位置情報サーバ3xとアクセスルータ2を直接接続する構成としたが、ネットワーク等を介して位置情報サーバ3xとアクセスルータ2を接続する構成としてもよい。
このように実施の形態1によれば、配信サーバ5aに関する情報を変更する場合であってもアクセスルータ2の設定を変更する必要はなく、位置情報サーバ3の設定を変更するだけでよい。したがって、配信サーバ5aに関する情報の更新を簡易かつ迅速に行うことが可能となる。
実施の形態2.
つぎに、図4〜図6を用いてこの発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2では、実施の形態1で説明したマルチキャリア通信システムにおいてアクセスルータ2の代わりにホームエージェントを用いる。
図4は、本発明の実施の形態2に係るマルチキャスト通信システムの構成を示す図である。図4の各構成要素のうち図1に示す実施の形態1のマルチキャス通信システムと同一機能を達成する構成要素については同一番号を付しており、重複する説明は省略する。
マルチキャスト通信システムは、移動端末1a〜1c、ホームエージェント(HA(Home Agent))6、位置情報サーバ3x、ネットワーク4、配信サーバ5a〜5c、フォーリンエージェント9からなる。移動端末1a〜1cは、フォーリンエージェント9やルータ(図示せず)を介してホームエージェント6と接続されている。
移動端末1a〜1cはいずれも同様の構成を有するので、ここでは移動端末1aを例にとって説明する。本実施の形態1での移動端末1aは、IGMP/MLD Reportメッセージをフォーリンエージェント9等に送信し、フォーリンエージェント9がモバイルIPの逆トンネル(Reverse Tunnel)を用いてIGMP/MLD Reportメッセージをホームエージェント6に送信する。そして、移動端末1aは、配信サーバ5aからの情報をホームエージェント6とフォーリンエージェント9等を介して受信する。移動端末1aにはホームアドレスが割り当てられ、このホームアドレス宛のマルチキャストパケット(情報)を受信する。
ホームエージェント6は、1〜複数の移動端末1a〜1c、位置情報サーバ3x、ネットワーク4と接続されたエージェントであり、移動端末1a〜1cが移動先で通信できるようにマルチキャストパケットの転送や移動端末1a〜1cの位置管理等を行う。
ホームエージェント6は、送受信部61、情報処理部62、記憶部63、制御部69からなる。送受信部61は、移動端末1a、位置情報サーバ3x、ネットワーク4上の配信サーバ5aとの間でデータ通信を行う。送受信部61は、例えばモバイルIPの逆トネンルを用いてフォーリンエージェント9等から送信されるIGMP/MLD Reportメッセージを受信し、ネットワーク4上の配信サーバ5aにIGMP/MLD Reportメッセージを送信する。また、送受信部61は配信サーバ5aから配信されるマルチキャストパケットをモバイルIPのトンネルカプセル化を行ってフォーリンエージェント9に転送する。
情報処理部62は、移動端末1aがIGMP/MLD Reportメッセージで指定したマルチキャストグループアドレスから移動端末1aが要求する情報の種類を検出する。また、情報処理部62は移動端末1aから受信したIGMP/MLD Reportメッセージの逆トンネル化ヘッダの送信元アドレスとして示される移動端末1aの気付アドレスCoAを抽出する。ここでの気付アドレスCoAは、移動端末1aがフォーリンエージェント9と接続してホームエージェント6と通信を行うためのアドレスである。
さらに、情報処理部62は配信サーバ5aから受信したマルチキャストパケットからマルチキャストグループアドレスと配信サーバ5aのIPアドレスを抽出し、記憶部23に記憶しておいた情報に基づいてマルチキャストパケットの配信要求をした移動端末1aのホームアドレスを抽出する。
記憶部63は、マルチキャストグループアドレスや配信サーバ5aのIPアドレス、移動端末のホームアドレスリスト等の情報を記憶する。制御部69は、送受信部61、情報処理部62、記憶部63を制御する。
フォーリンエージェント9は、移動端末1aからIGMP/MLD Reportメッセージを受信し、このIGMP/MLD ReportメッセージをモバイルIPの逆トネンルを用いてホームエージェント6に転送する。また、フォーリンエージェント9は、ホームエージェント6から転送されるモバイルIPのトンネルカプセル化されたマルチキャストパケットを受信し、マルチキャストパケットを移動端末1aに送信する。
図5は本実施の形態2にかかるマルチキャスト通信システムの動作手順を示すフローチャートである。ここでは、移動端末1aがフォーリンエージェント9を介してホームエージェント6に配信サーバから配信されるマルチキャストパケットを要求する場合について説明する。
移動端末1aは、IGMP/MLD Reportメッセージ(配信サーバの指定なし)をフォーリンエージェント9に送信する。フォーリンエージェント9は、IGMP/MLD Reportメッセージ(配信サーバの指定なし)をモバイルIPの逆トンネルカプセル化してホームエージェント6に転送する(ステップS200)。
移動端末1aがIGMP/MLD Reportメッセージで指定したマルチキャストグループアドレスはホームエージェント6の記憶部63で記憶される。ホームエージェント6の情報処理部62は、移動端末1aがIGMP/MLD Reportメッセージで指定したマルチキャストグループアドレスから移動端末1aが要求する情報の種類を検出する。また、情報処理部62はIGMP/MLD Reportメッセージの逆トンネルカプセル化ヘッダに配信サーバとして示される移動端末1aの気付アドレスCoAに基づいて、移動端末1aが接続しているフォーリンエージェント9の位置に関する情報を検出する。
そして、ホームエージェント6は、移動端末1aが要求する情報であって、フォーリンエージェント9の位置に対応する情報を提供する配信サーバに関する情報(IPアドレス)を取得するため、位置情報サーバ3xに配信サーバのIPアドレスの要求を送信する(ステップS210)。ここでは、移動端末1aが要求する情報であって、フォーリンエージェント9の位置に対応する情報を提供する配信サーバが配信サーバ5aである場合について説明する。
位置情報サーバ3xは、ホームエージェント6から配信サーバのIPアドレスの要求を受信すると、移動端末1aが要求する情報であって、フォーリンエージェント9の位置に対応する情報を提供する配信サーバ(ここでは配信サーバ5a)のIPアドレスをホームエージェント6に送信する(ステップS220)。
ホームエージェント6は、位置情報サーバ3xから配信サーバ5aのIPアドレスを受信し、配信サーバ5aのIPアドレスを記憶部23で記憶する。また、情報処理部22は、マルチキャストグループアドレスと配信サーバ5aのIPアドレスに基づいて、移動端末1aのホームアドレスリストを抽出する。そして、情報処理部22はこの識別子リストに情報配信の要求をした移動端末1aのホームアドレスが既に登録されているかを確認する。情報処理部22は、このホームアドレスリストに移動端末1aのホームアドレスが既に登録されていなければ、このホームアドレスリストに移動端末1aのホームアドレスを登録し、記憶部23で記憶しておく。
ここで、ホームエージェント6の記憶部23が記憶している情報について説明する。図6は、ホームエージェントの記憶部で記憶する情報テーブルの一例を示す図である。図6に示すように情報テーブル92は、マルチキャストグループアドレス、配信サーバ5aのIPアドレス、移動端末1aのホームアドレスリストからなる。
配信サーバ5aのIPアドレスと移動端末1aは、位置情報サーバ3xから取得し記憶されるものである。1つの「マルチキャストグループアドレス」と1つの「配信サーバ5aのIPアドレス」に対しては、複数の「移動端末のホームアドレス」が存在する場合があるため、移動端末のホームアドレスはリストとして記憶される。
ホームエージェント6は、このネットワーク4に対して移動端末1aが指定した情報であって、フォーリンエージェント9の位置に対応する情報を配信するよう要求(マルチキャストグループ参加要求)する。具体的には、ホームエージェント6が配信サーバ5aを指定してネットワーク4に対してIGMPv3/MLDv2メッセージやPIM-SM JOINメッセージ等を送信する(ステップS230)。これにより、ホームエージェント6は、配信サーバ5aがマルチキャストグループアドレス宛に送信する情報を受信することが可能となる。
配信サーバ5aは、定期的にマルチキャストグループアドレス宛にマルチキャスト(IP)パケットを送信しており、ここではホームエージェント6もマルチキャストグループに含まれているため、所定の周期でホームエージェント6にマルチキャストパケットを送信する。ホームエージェント6は、配信サーバ5aから送信されたマルチキャストパケットを受信する(ステップS240)。
ホームエージェント6の情報処理部22は、配信サーバ5aから受信したマルチキャストパケットからマルチキャストグループアドレスと配信サーバ5aのIPアドレスを抽出する。さらに情報処理部22は、抽出したマルチキャストグループアドレスと配信サーバ5aのIPアドレスに基づいて情報テーブル92から移動端末のホームアドレスリストを抽出する。情報処理部22は、抽出した移動端末のホームアドレスリストに含まれる移動端末1aに配信サーバ5aから受信したマルチキャストパケットを送信(転送)する(ステップS250)。ここでは、ホームエージェント6が、フォーリンエージェント9に対してマルチキャストパケットをモバイルIPカプセル化して送信し、フォーリンエージェント9がマルチキャストパケットを移動端末1aに転送する。移動端末1aは、ホームエージェント6が転送したマルチキャストパケットを受信する。
配信サーバ5aは、必要に応じて配信サーバに関する情報(配信サーバ5aが提供する情報の種類や配信サーバ5aのIPアドレス等)を位置情報サーバ3に送信する。位置情報サーバ3は、配信サーバ5aからの情報を情報格納部33で記憶しておく。
このように実施の形態2によれば、配信サーバ5aに関する情報を変更する場合であってもホームエージェント6の設定を変更する必要はなく、位置情報サーバ3の設定を変更するだけでよい。したがって、配信サーバ5aに関する情報の更新を簡易かつ迅速に行うことが可能となる。また、広範囲に位置する移動端末1a〜1cに対して配信サーバ5a〜5cからの情報を転送することが可能となる。
実施の形態3.
つぎに、図1、図7および図8を用いてこの発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3では、実施の形態1で説明したマルチキャリア通信システムにおいてアクセスルータ2を移動可能なモバイルルータとする。
図7は、本発明の実施の形態3に係るマルチキャスト通信システムの構成を示す図である。図7の各構成要素のうち図1に示す実施の形態1のマルチキャス通信システムと同一機能を達成する構成要素については同一番号を付しており、重複する説明は省略する。
マルチキャスト通信システムは、移動端末1a〜1c、アクセスルータ2、上位アクセスルータ7、位置情報サーバ3x、ネットワーク4、配信サーバ5a〜5cからなる。上位アクセスルータ7は、位置が固定されたアクセスルータである。上位アクセスルータ7は、アクセスルータ2、位置情報サーバ3x、ネットワーク4と接続されたルータでありマルチキャストルーティングを行う。上位アクセスルータ7は、アクセスルータ2と同様の機能を備えている。本実施の形態3では、アクセスルータ2は移動端末1a〜1cおよび上位アクセスルータ7と接続される。
アクセスルータ2は、移動端末1a〜1cからIGMP/MLD Reportメッセージを受信すると、これを上位アクセスルータ7に転送し、上位アクセスルータ7は位置情報サーバ3xにIGMP/MLD Reportメッセージに応じた配信サーバ5aの情報(IPアドレス)を取得するための要求情報を送信し、位置情報サーバ3aから配信サーバ5aの情報を受信する。
図8は本実施の形態3にかかるマルチキャスト通信システムの動作手順を示すフローチャートである。ここでは、移動端末1aがアクセスルータ2に配信サーバから配信されるマルチキャストパケットを要求する場合について説明する。
移動端末1aは、アクセスルータ2に接続するとアクセスルータ2に対してIGMP/MLD Reportメッセージ(配信サーバの指定なし)を送信する(ステップS300)。アクセスルータ2の送受信部21がIGMP/MLD Reportメッセージを受信すると、アクセスルータ2は、このIGMP/MLD Reportメッセージを上位アクセスルータ7に転送する(ステップS310)。
以下、上位アクセスルータ7は、実施の形態1で説明したアクセスルータ2と同様の処理を行う。すなわち、位置情報サーバ3xから上位アクセスルータ7(移動端末1a)の位置に応じた情報を配信する配信サーバ5aのIPアドレスを取得し(ステップS320)、配信サーバ5aに情報配信の要求を行う。そして、上位アクセスルータ7は、配信サーバ5aからマルチキャストパケットの受信を行う(ステップS330)。この実施の形態3においては、アクセスルータ2が移動端末1aの位置に対応した情報を、上位アクセスルータ7を介して位置情報サーバ3に要求する。
上位アクセスルータ7は、配信サーバ5aから受信したマルチキャストパケットを移動端末1からの情報配信要求(IGMP/MLD Reportメッセージ)を転送したアクセスルータ2に転送する(ステップS340)。そして、アクセスルータ2は上位アクセスルータ7からのマルチキャストパケットを移動端末1aに転送し(ステップS350)、移動端末1aは、マルチキャストパケットを受信する。
なお、本実施の形態3においては、マルチキャスト通信システムが1つの上位アクセスルータ7を備える構成としたが、マルチキャスト通信システムが複数の上位アクセスルータ7を備える構成としてもよい。この場合、アクセスルータ2は、異なる上位アクセスルータ7の間を移動することも可能となる。アクセスルータ2が異なる上位アクセスルータ7の間を移動すると、アクセスルータ2に接続された移動端末1a〜1cはアクセスルータ2が接続された上位アクセスルータ7の位置に応じた情報を受信することが可能となる。
なお、本実施の形態3のマルチキャスト通信システムを実施の形態1のマルチキャスト通信システムに適用する構成に限られず、本実施の形態3のマルチキャスト通信システムを実施の形態2のマルチキャスト通信システムに適用する構成としてもよい。
このように実施の形態3によれば、アクセスルータ2が移動可能なモバイルルータであっても、上位アクセスルータ7の位置に対応した情報を、配信サーバ5aから移動端末1aに配信することができる。
実施の形態4.
つぎに、図9および図10を用いてこの発明の実施の形態4について説明する。実施の形態4では、例えば実施の形態1で説明したマルチキャスト通信システムにおいてアクセスルータ2が複数の配信サーバから1つの配信サーバを選択して移動端末1aにマルチキャストパケットを転送する。
図9は、本発明の実施の形態4に係るマルチキャスト通信システムの構成を示す図である。図9の各構成要素のうち図1に示す実施の形態1のマルチキャス通信システムと同一機能を達成する構成要素については同一番号を付しており、重複する説明は省略する。
マルチキャスト通信システムは、移動端末1a〜1c、アクセスルータ8、位置情報サーバ3x、ネットワーク4、配信サーバ5a〜5cからなる。アクセスルータ8は、1〜複数の移動端末1a〜1c、位置情報サーバ3x、ネットワーク4と接続されたルータでありマルチキャストルーティングを行う。
アクセスルータ8は、送受信部21、情報処理部22、記憶部23、配信頻度検出部24、制御部29からなる。配信頻度検出部24は、配信サーバ5a〜5cからアクセスルータ8に送られるマルチキャストパケットの配信の頻度(配信周期)を検出する。
つぎに、本実施の形態4に係るマルチキャスト通信システムの動作手順について説明する。図10は本実施の形態4にかかるマルチキャスト通信システムの動作手順を示すフローチャートである。ここでは、移動端末1aが配信サーバから配信されるマルチキャストパケットを要求する場合について説明する。
移動端末1aは、アクセスルータ8に接続するとアクセスルータ8に対してIGMP/MLD Reportメッセージ(配信サーバの指定なし)を送信する(ステップS400)。アクセスルータ8の情報処理部22は、移動端末1aがIGMP/MLD Reportメッセージで指定したマルチキャストグループアドレスから移動端末1aが要求する情報の種類を検出する。また、情報処理部22は移動端末1aがアクセスルータ8と接続するインタフェースのIPアドレスに基づいて、アクセスルータ8の位置に関する情報を検出する。
そして、アクセスルータ8は、移動端末1aが要求する情報であって、アクセスルータ8の位置に対応する情報を提供する配信サーバに関する情報を取得するため、位置情報サーバ3xに配信サーバのIPアドレスの要求を送信する。ここでは、移動端末1aが要求する情報であって、アクセスルータ8の位置に対応する情報を提供する配信サーバが配信サーバ5aと配信サーバ5bである場合について説明する。
位置情報サーバ3xは、アクセスルータ8から配信サーバのIPアドレスの要求を受信すると、移動端末1aが要求する情報であって、アクセスルータ8の位置に対応する情報を提供する配信サーバ(ここでは配信サーバ5aと配信サーバ5b)のIPアドレス、配信サーバ5aと配信サーバ5bが配信するマルチキャストパケットの配信頻度に関する情報をアクセスルータ8に送信する。
アクセスルータ8は、位置情報サーバ3xから配信サーバ5aと配信サーバ5bのIPアドレスおよび配信頻度情報を受信し、これらの情報を記憶部23で記憶する(ステップS410)。また、移動端末1aが接続しているインタフェースの識別子を記憶部23で記憶する。
アクセスルータ8は、配信サーバ5aと配信サーバ5bのいずれか一方(どちらでもよい)を選択する。ここではアクセスルータ8が配信サーバ5bを選択した場合について説明する。アクセスルータ8は、ネットワーク4(配信サーバ5b)に対して移動端末1aが指定した情報であって、アクセスルータ8の位置に対応する情報を配信するよう要求する。
配信サーバ5bは、定期的にマルチキャストグループアドレス宛にマルチキャストパケットを送信しており、ここではアクセスルータ8もマルチキャストグループに含まれているため、所定の周期でアクセスルータ8にマルチキャストパケットを送信する。
アクセスルータ8は、配信サーバ5bから送信されたマルチキャストパケットを受信するとともに(ステップS420)、配信サーバ5bから配信されるマルチキャストパケットの配信周期をアクセスルータ8が備える配信頻度検出部24によって検出する。情報処理部22は、配信頻度検出部24によって検出された配信周期を、記憶部23で記憶しておいた配信サーバ5bの配信周期と比較する(ステップS430)。
記憶部23で記憶しておいた配信サーバ5bの配信周期よりも配信頻度検出部24によって検出している配信サーバ5bの配信周期が短いか同じである場合(ステップS430、No)、情報処理部22はこの状態を正常な状態と判断して配信サーバ5bから送信されたマルチキャストパケットの受信を継続する(ステップS440)。
一方、記憶部23で記憶しておいた配信サーバ5bの配信周期よりも配信頻度検出部24によって検出している配信サーバ5bの配信周期が長くなるような状態が所定の時間続くと(ステップS430、Yes)、情報処理部22はこの状態を配信サーバ5bの異常状態または配信サーバ5bとアクセスルータ8の通信間の異常状態と判断する。
情報処理部22が、配信サーバ5bの異常状態または配信サーバ5bとアクセスルータ8の通信間の異常状態と判断すると、異常状態と判断された配信サーバ5bに対してマルチキャストパケットの配信を停止するよう指示情報を送信し、配信サーバ5bからのマルチキャストパケットの受信を終了する。そして、情報処理部22は、移動端末1aが要求する情報であって、アクセスルータ8の位置に対応する情報を受信するための配信サーバを、配信サーバ5bから配信サーバ5aに変更する。
アクセスルータ8は、ネットワーク4(配信サーバ5a)に対して移動端末1aが指定した情報であって、アクセスルータ8の位置に対応する情報を配信するよう要求する(ステップS450)。配信サーバ5aは、定期的にマルチキャストグループアドレス宛にマルチキャストパケットを送信しており、ここではアクセスルータ8もマルチキャストグループに含まれているため、所定の周期でアクセスルータ8にマルチキャストパケットを送信する。
以下、アクセスルータ8は、実施の形態1で説明したアクセスルータ2と同様の処理を行う。すなわち、アクセスルータ8は、配信サーバ5aまたは配信サーバ5bからマルチキャストパケットの受信を行う。アクセスルータ8は配信サーバ5aまたは配信サーバ5bからのマルチキャストパケットを移動端末1aに転送し(ステップS460)、移動端末1aは、マルチキャストパケットを受信する。
なお、本実施の形態4のマルチキャスト通信システムを実施の形態1のマルチキャスト通信システムに適用する構成に限られず、本実施の形態4のマルチキャスト通信システムを実施の形態2や実施の形態3のマルチキャスト通信システムに適用する構成としてもよい。
このように、実施の形態4によれば、配信サーバ5bの異常状態または配信サーバ5bとアクセスルータ8の通信間の異常状態が発生した場合であっても、配信サーバ5aからのマルチキャストパケットを移動端末1aに配信することが可能となる。
実施の形態5.
つぎに、図1、図11および図12を用いてこの発明の実施の形態5について説明する。実施の形態5では、例えば実施の形態1で説明したマルチキャスト通信システムにおいて位置情報サーバ3xが複数(後述する位置情報サーバ3a〜3c)からなる。そして、移動端末1a〜1cが要求するマルチキャストグループアドレス(情報の種類)に応じて、配信サーバのIPアドレスを要求する位置情報サーバ3xを決定する。
図11は、本発明の実施の形態5に係るマルチキャスト通信システムの構成を示す図である。図11の各構成要素のうち図1に示す実施の形態1のマルチキャス通信システムと同一機能を達成する構成要素については同一番号を付しており、重複する説明は省略する。
マルチキャスト通信システムは、移動端末1a〜1c、アクセスルータ2、位置情報サーバ3a〜3c、ネットワーク4、配信サーバ5a〜5cからなる。アクセスルータ2は、複数の位置情報サーバ3a〜3cと接続されており、各位置情報サーバ3a〜3cは実施の形態1で説明した位置情報サーバ3xと同一の機能を備えている。
本実施の形態5では、マルチキャストグループアドレス(情報の種類)と位置情報サーバ3a〜3cのいずれか1つ(複数でも可)が対応付けられており、移動端末1aが1つのマルチキャストグループアドレスを指定して情報配信を要求することによって、マルチキャストグループアドレスに対応した位置情報サーバに配信サーバのIPアドレスを要求する。マルチキャストグループアドレスと位置情報サーバ3a〜3cの対応付け情報は予め記憶部23で記憶しておく。
つぎに、本実施の形態5に係るマルチキャスト通信システムの動作手順について説明する。図12は本実施の形態5にかかるマルチキャスト通信システムの動作手順を示すフローチャートである。ここでは、移動端末1aが配信サーバから配信されるマルチキャストパケットを要求する場合について説明する。
移動端末1aは、アクセスルータ2に接続するとアクセスルータ2に対してIGMP/MLD Reportメッセージ(配信サーバの指定なし)を送信する(ステップS500)。アクセスルータ2の情報処理部22は、移動端末1aがIGMP/MLD Reportメッセージで指定したマルチキャストグループアドレスから移動端末1aが要求する情報の種類を検出する。また、情報処理部22は移動端末1aがアクセスルータ2と接続するインタフェースのIPアドレスに基づいて、アクセスルータ2の位置に関する情報を検出する。
情報処理部22は、移動端末1aが指定したマルチキャストグループアドレスに対応する位置情報サーバを、記憶部23で予め格納しておいたマルチキャストグループアドレスと位置情報サーバ3a〜3cの対応付け情報に基づいて抽出する(ステップS510)。例えば、移動端末1aが指定したマルチキャストグループアドレスに対応する位置情報サーバが位置情報サーバ3cであるとする。
アクセスルータ2は、移動端末1aが要求する情報であって、アクセスルータ2の位置に対応する情報を提供する配信サーバに関する情報を取得するため、情報処理部22が抽出した位置情報サーバ3cに配信サーバのIPアドレスの要求を送信する。
以下、アクセスルータ2は、実施の形態1で説明したアクセスルータ2と同様の処理を行う。すなわち、アクセスルータ2は、位置情報サーバ3cからアクセスルータ2の位置に対応する情報を提供する配信サーバ5aのIPアドレスを受信する(ステップS520)。
アクセスルータ2は、ネットワーク4(配信サーバ5a)に対して移動端末1aが指定した情報であって、アクセスルータ2の位置に対応する情報を配信するよう要求する。アクセスルータ2は、配信サーバ5aからマルチキャストパケットの受信を行う(ステップS530)。アクセスルータ2は配信サーバ5aからのマルチキャストパケットを移動端末1aに転送し(ステップS540)、移動端末1aは、マルチキャストパケットを受信する。
なお、本実施の形態5のマルチキャスト通信システムを実施の形態1のマルチキャスト通信システムに適用する構成に限られず、本実施の形態5のマルチキャスト通信システムを実施の形態2〜4のマルチキャスト通信システムに適用する構成としてもよい。
このように実施の形態5によれば、マルチキャスト通信システムが複数の位置情報サーバ3a〜3cを備えているので、1つの位置情報サーバが管理する情報量を減らすことができ、位置情報サーバの負荷を分散させることが可能となる。
なお、マルチキャスト通信システムの構成を上記説明した実施の形態1〜5を組合せた構成としてもよい。
以上のように、本発明にかかるマルチキャスト通信システム、ルータおよびホームエージェントは、情報が配信される端末の位置に応じて配信する情報を変更可能な通信システムに適している。
実施の形態1に係るマルチキャスト通信システムの構成を示す図である。 実施の形態1にかかるマルチキャスト通信システムの動作手順を示すフローチャートである。 アクセスルータの記憶部で記憶する情報テーブルの一例を示す図である。 実施の形態2に係るマルチキャスト通信システムの構成を示す図である。 実施の形態2にかかるマルチキャスト通信システムの動作手順を示すフローチャートである。 ホームエージェントの記憶部で記憶する情報テーブルの一例を示す図である。 実施の形態3に係るマルチキャスト通信システムの構成を示す図である。 実施の形態3にかかるマルチキャスト通信システムの動作手順を示すフローチャートである。 実施の形態4に係るマルチキャスト通信システムの構成を示す図である。 実施の形態4にかかるマルチキャスト通信システムの動作手順を示すフローチャートである。 実施の形態5に係るマルチキャスト通信システムの構成を示す図である。 実施の形態5にかかるマルチキャスト通信システムの動作手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1a〜1c 移動端末
2 アクセスルータ
3x,3a〜3c 位置情報サーバ
4 ネットワーク
5a〜5c 配信サーバ
6 ホームエージェント
7 上位アクセスルータ
8 アクセスルータ
9 フォーリンエージェント
21,31,61 送受信部
22,32,62 情報処理部
23,63 記憶部
24 配信頻度検出部
29,39,69 制御部
33 情報格納部
91,92 情報テーブル

Claims (13)

  1. マルチキャストで情報配信を行う配信サーバと、配信サーバからの情報を転送するルータと、配信サーバからの情報を前記ルータを介して受信する端末とからなるマルチキャスト通信システムにおいて、
    前記配信サーバに関する情報を配信サーバ情報として記憶するとともに前記配信サーバ毎に該配信サーバが情報を配信する周期に関する周期情報を記憶する記憶部を有する位置情報サーバをさらに備え、
    前記ルータは、前記端末から配信サーバによって配信される情報の受信要求を受信すると、前記位置情報サーバに前記配信サーバ情報の取得要求を送信して、前記位置情報サーバから前記情報の受信要求に応じた前記配信サーバ情報を受信するとともに、受信した前記配信サーバ情報に基づいて前記配信サーバが配信する情報を受信して前記端末に転送し、かつ前記位置情報サーバから受信した前記周期情報と前記配信サーバから配信される情報の配信周期に基づいて、前記端末に情報を配信する配信サーバを変更することを特徴とするマルチキャスト通信システム。
  2. マルチキャストで情報配信を行う配信サーバと、配信サーバからの情報を転送するルータと、配信サーバからの情報を前記ルータを介して受信する端末とからなるマルチキャスト通信システムにおいて、
    前記配信サーバに関する情報を配信サーバ情報として記憶する記憶部を有する位置情報サーバをさらに備え、
    前記位置情報サーバは複数からなり、
    前記ルータは、前記端末から配信サーバによって配信される情報の受信要求を受信すると、前記位置情報サーバに前記配信サーバ情報の取得要求を送信して、前記位置情報サーバから前記情報の受信要求に応じた前記配信サーバ情報を受信するとともに、受信した前記配信サーバ情報に基づいて前記配信サーバが配信する情報を受信して前記端末に転送し、かつ前記端末が指定した情報に基づいて位置情報サーバを選択し、選択した位置情報サーバに前記配信サーバ情報の取得要求を送信することを特徴とするマルチキャスト通信システム。
  3. 前記端末は、前記配信サーバから受信したい情報を指定して前記情報の受信要求を前記ルータに送信し、
    前記位置情報サーバは、前記端末が指定した情報に応じた配信サーバ情報を前記ルータに送信することを特徴とする請求項1または2に記載のマルチキャスト通信システム。
  4. 前記配信サーバは、前記ルータ毎に該ルータの位置に応じた情報を配信し、
    前記位置情報サーバは、前記ルータの位置に応じた配信サーバ情報を前記ルータに送信することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のマルチキャスト通信システム。
  5. 前記端末と前記ルータの間に接続される移動可能な移動ルータをさらに備え、
    前記移動ルータは、前記端末から送信される情報の受信要求を前記ルータに転送するとともに、前記配信サーバから配信された情報を前記ルータを介して受信し前記端末に転送することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のマルチキャスト通信システム。
  6. マルチキャストで情報配信を行う配信サーバと、配信サーバからの情報を転送するホームエージェントと、配信サーバからの情報を前記ホームエージェントを介して受信する端末とからなるマルチキャスト通信システムにおいて、
    前記配信サーバに関する情報を配信サーバ情報として記憶するとともに前記配信サーバ毎に該配信サーバが情報を配信する周期に関する周期情報を記憶する記憶部を有する位置情報サーバをさらに備え、
    前記ホームエージェントは、前記端末から配信サーバによって配信される情報の受信要求を受信すると、前記位置情報サーバに前記配信サーバ情報の取得要求を送信して、前記位置情報サーバから前記情報の受信要求に応じた前記配信サーバ情報を受信するとともに、受信した前記配信サーバ情報に基づいて前記配信サーバが配信する情報を受信して前記端末に転送し、かつ前記位置情報サーバから受信した前記周期情報と前記配信サーバから配信される情報の配信周期に基づいて、前記端末に情報を配信する配信サーバを変更することを特徴とするマルチキャスト通信システム。
  7. マルチキャストで情報配信を行う配信サーバと、配信サーバからの情報を転送するホームエージェントと、配信サーバからの情報を前記ホームエージェントを介して受信する端末とからなるマルチキャスト通信システムにおいて、
    前記配信サーバに関する情報を配信サーバ情報として記憶する記憶部を有する位置情報サーバをさらに備え、
    前記位置情報サーバは複数からなり、
    前記ホームエージェントは、前記端末から配信サーバによって配信される情報の受信要求を受信すると、前記位置情報サーバに前記配信サーバ情報の取得要求を送信して、前記位置情報サーバから前記情報の受信要求に応じた前記配信サーバ情報を受信するとともに、受信した前記配信サーバ情報に基づいて前記配信サーバが配信する情報を受信して前記端末に転送し、かつ前記端末が指定した情報に基づいて位置情報サーバを選択し、選択した位置情報サーバに前記配信サーバ情報の取得要求を送信することを特徴とするマルチキャスト通信システム。
  8. 前記端末の移動先のネットワークで前記端末に接続されるフォーリンエージェントをさらに備え、
    前記端末は、前記配信サーバから受信したい情報を指定して前記情報の受信要求を、前記フォーリンエージェントを介してホームエージェントに送信し、
    前記位置情報サーバは、前記端末が指定した情報に応じた配信サーバ情報を前記ホームエージェントに送信することを特徴とする請求項6または7に記載のマルチキャスト通信システム。
  9. 前記配信サーバは、前記フォーリンエージェント毎に該フォーリンエージェントの位置に応じた情報を配信し、
    前記位置情報サーバは、前記フォーリンエージェントの位置に応じた配信サーバ情報を前記ホームエージェントに送信することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1つに記載のマルチキャスト通信システム。
  10. マルチキャストで情報配信を行う配信サーバと情報の送受信を行う第1の送受信部と、端末と情報の送受信を行う第2の送受信部と、前記配信サーバに関する情報を配信サーバ情報として記憶する位置情報サーバと情報の送受信を行う第3の送受信部と、からなるルータであって、
    前記第1の送受信部、前記第2の送受信部および前記第3の送受信部を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記第2の送受信部が前記配信サーバによって配信される配信情報の受信要求を前記端末から受信すると、前記位置情報サーバへの前記配信サーバ情報の取得要求を前記第3の送受信部に送信させ、
    前記第3の送受信部が前記位置情報サーバから前記情報の受信要求に応じた前記配信サーバ情報を受信すると、受信した前記配信サーバ情報に基づいて前記配信情報を前記第1の送受信部に受信させ、
    前記第1の送受信部が前記配信情報を受信すると、前記第2の送受信部に受信した前記配信情報を前記端末へ転送させ
    前記配信サーバ毎に該配信サーバが情報を配信する周期に関する周期情報を前記位置情報サーバから受信すると、前記周期情報と前記配信サーバから配信される情報の配信周期とに基づいて、前記端末に情報を配信する配信サーバを変更することを特徴とするルータ。
  11. マルチキャストで情報配信を行う配信サーバと情報の送受信を行う第1の送受信部と、端末と情報の送受信を行う第2の送受信部と、前記配信サーバに関する情報を配信サーバ情報として記憶する位置情報サーバと情報の送受信を行う第3の送受信部と、からなるルータであって、
    前記第1の送受信部、前記第2の送受信部および前記第3の送受信部を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記第2の送受信部が前記配信サーバによって配信される配信情報の受信要求を前記端末から受信すると、前記端末が指定した情報に基づいて位置情報サーバを選択し、選択した位置情報サーバに要求する前記配信サーバ情報の取得要求を前記第3の送受信部に送信させ、
    前記第3の送受信部が前記位置情報サーバから前記情報の受信要求に応じた前記配信サーバ情報を受信すると、受信した前記配信サーバ情報に基づいて前記配信情報を前記第1の送受信部に受信させ、
    前記第1の送受信部が前記配信情報を受信すると、前記第2の送受信部に受信した前記配信情報を前記端末へ転送させることを特徴とするルータ。
  12. マルチキャストで情報配信を行う配信サーバと情報の送受信を行う第1の送受信部と、
    端末と情報の送受信を行う第2の送受信部と、前記配信サーバに関する情報を配信サーバ情報として記憶する位置情報サーバと情報の送受信を行う第3の送受信部と、からなるホームエージェントであって、
    前記第1の送受信部、前記第2の送受信部および前記第3の送受信部を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記第2の送受信部が前記配信サーバによって配信される配信情報の受信要求を前記端末から受信すると、前記位置情報サーバへの前記配信サーバ情報の取得要求を前記第3の送受信部に送信させ、
    前記第3の送受信部が前記位置情報サーバから前記情報の受信要求に応じた前記配信サーバ情報を受信すると、受信した前記配信サーバ情報に基づいて前記配信情報を前記第1の送受信部に受信させ、
    前記第1の送受信部が前記配信情報を受信すると、前記第2の送受信部に受信した前記配信情報を前記端末へ転送させ
    前記配信サーバ毎に該配信サーバが情報を配信する周期に関する周期情報を前記位置情報サーバから受信すると、前記周期情報と前記配信サーバから配信される情報の配信周期とに基づいて、前記端末に情報を配信する配信サーバを変更することを特徴とするホームエージェント。
  13. マルチキャストで情報配信を行う配信サーバと情報の送受信を行う第1の送受信部と、
    端末と情報の送受信を行う第2の送受信部と、前記配信サーバに関する情報を配信サーバ情報として記憶する位置情報サーバと情報の送受信を行う第3の送受信部と、からなるホームエージェントであって、
    前記第1の送受信部、前記第2の送受信部および前記第3の送受信部を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記第2の送受信部が前記配信サーバによって配信される配信情報の受信要求を前記端末から受信すると、前記端末が指定した情報に基づいて位置情報サーバを選択し、選択した位置情報サーバに要求する前記位置情報サーバへの前記配信サーバ情報の取得要求を前記第3の送受信部に送信させ、
    前記第3の送受信部が前記位置情報サーバから前記情報の受信要求に応じた前記配信サーバ情報を受信すると、受信した前記配信サーバ情報に基づいて前記配信情報を前記第1の送受信部に受信させ、
    前記第1の送受信部が前記配信情報を受信すると、前記第2の送受信部に受信した前記配信情報を前記端末へ転送させることを特徴とするホームエージェント。
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