JP4337444B2 - 吸引流路の詰まりの検出方法、試料液吸引装置及び生体成分測定システム - Google Patents

吸引流路の詰まりの検出方法、試料液吸引装置及び生体成分測定システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料液を所定量吸引する試料液吸引装置において、吸引中に圧力を検知し、吸引流路の詰まりを検出する方法、及び、その方法を用いる試料液吸引装置、並びに、該試料液吸引装置を備える生体成分測定システムに関する。特に、正常に吸引しているにも拘らず吸引流路の詰まりと誤検知することのない、吸引流路の詰まりの検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
臨床検査の分野においては、生体から採取された血液の血清、血漿あるいは尿などの液体検体(試料液、又はサンプル)を反応容器(測定カートリッジ)に分注し、即ち所定量ずつ取り分け、種々の検査を行うことが多い。その際、試料液はサンプル容器に入れられて、サンプルラックにセットされ検査工程に回される。そして、試料液の所定の検査を行うためサンプルラックは試料液吸引装置を備えた免疫測定装置にセットされる。
【0003】
サンプルラックが免疫測定装置にセットされてから、免疫測定装置に備え付けられているチップヘッド移送手段により、チップヘッドにチップを取付ける。更に、チップヘッド移送手段によりチップの先端がサンプル容器の試料液の中に浸され、吸引ポンプが作動し、サンプル容器からチップ内へ試料液が所定量吸引される。吸引された試料液は、チップから反応容器等へ分注される。
【0004】
しかし、試料液にフィブリンなどの固形物が含有されていた場合には、固形物がチップの微小な吸入孔に吸着して閉塞状態を引き起こし、チップに所定量の試料液が吸引されず、以降の検査において正しい結果が得られないことがある。そのため、サンプル容器からチップへ試料液が正しく吸引されているか否かを監視する必要がある。
【0005】
そこで、サンプル容器からチップへ試料液が正しく吸引されているか否かを監視する方法として、試料液吸引の際の吸引流路内の圧力を測定し、その変化率を演算し、演算された変化率と、吸引量に応じて設定された変化率の閾値とを比較することにより吸引流路の詰まりあるいは吸引不足を検知する方法がある。(特許文献1参照)
【0006】
【特許文献1】
特開2000−46846号公報 (第2−3頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、試料液を吸引し始めた際に、正常に吸引されているにも拘らず、試料液とチップとの相互作用によって吸引流路内の圧力値が上昇し、変化率が大きくなり、閾値を超えてしまって、吸引流路の詰まりあるいは吸引不足と誤検知してしまうことがある。そこで、本発明は、流路の詰まりあるいは吸引不足と誤検知することなく吸引を行うために、吸引し始めた際の吸引流路内の圧力の上昇に影響されない吸引流路の詰まりの検出方法を提供することを目的とする。また、この検出方法を用いることにより、試料液の吸引の判定が正確に行われ、効率のよい試料液吸引装置及び生体成分測定システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る試料液を所定量吸引する際に行われる吸引流路の詰まりの検出方法は、例えば図3に示すように、試料液の所定吸引量の一部を吸引する第1の吸引工程S20と、第1の吸引工程S20の後に、吸引動作を停止する停止工程S30と、停止工程S30の後に、吸引流路内の圧力を検知しながら試料液を吸引する第2の吸引工程S40と、第2の吸引工程S40中に検知した圧力から圧力変化率を演算する工程S52と、演算した圧力変化率と所定の閾値との比較により、前記吸引流路の詰まり又は吸引量不足を検出する検出工程S53とを備える。
【0009】
このように構成すると、チップに試料液を吸引し始めたときの圧力の上昇が第1の吸引工程で生じ、第2の吸引工程では試料液を吸引し始めたときの圧力の上昇が生じることなく、その第2の吸引工程中に検知した圧力に基づいて吸引流路の詰まり又は吸引量不足を検出するので、吸引し始めた際の吸引流路内の圧力の上昇に影響されない吸引流路の詰まりの検出方法が提供される。
【0010】
また、前記の目的を達成するため、請求項2に記載の発明に係る試料液を所定量吸引する際に行われる吸引流路の詰まりの検出方法は、例えば図4に示すように、試料液の所定吸引量の一部又は全部以上を吸引する第1の吸引工程S20と、第1の吸引工程S20で吸引した試料液を吐出する吐出工程S31と、吐出工程S31の後に、吸引流路内の圧力を検知しながら試料液を吸引する第2の吸引工程S40と、第2の吸引工程S40中に検知した圧力から圧力変化率を演算する工程S52と、演算した圧力変化率と所定の閾値との比較により、吸引流路の詰まり又は吸引量不足を検出する検出工程S53とを備える。
【0011】
このように構成すると、チップに試料液を吸引し始めたときの圧力の上昇が第1の吸引工程で生じ、第2の吸引工程では試料液を吸引し始めたときの圧力の上昇が生じることなく、その第2の吸引工程中に検知した圧力に基づいて吸引流路の詰まり又は吸引量不足を検出するので、吸引し始めた際の吸引流路内の圧力の上昇に影響されない吸引流路の詰まりの検出方法が提供される。
【0012】
また、前記の目的を達成するため、請求項3に記載の発明に係る吸引流路の詰まりの検出方法は、前記所定の閾値が、試料液を吸引する圧力の変化率の、最大変化率に対する割合として設定される。
【0013】
このように構成すると、試料液を吸引する圧力の変化率の閾値が、最大変化率に対する割合として設定されるので、圧力等を検知する単位に影響されない無次元量として表され、取扱い易い。
【0014】
また、前記の目的を達成するため、請求項4に記載の発明に係る試料液吸引装置は、例えば図5に示すように、試料液を所定量吸引する吸引ポンプ21と、吸引ポンプ21が試料液を所定量吸引する前に、吸引動作を一旦停止させる吸引ポンプ21のポンプ駆動制御部105cと、吸引ポンプ21が一旦停止した後に、吸引ポンプ21により吸引する圧力を検知する圧力検知部31と、検知した圧力から圧力の変化率を演算する演算部105aと、演算した圧力の変化率と閾値とを比較する比較部105bとを備える。
【0015】
このように構成すると、吸引動作を一旦停止でき、吸引し始めた際の吸引流路内の圧力の上昇に影響されずに吸引流路の詰まりの検出をするので、流路の詰まり又は吸引不足と誤検知されることがなく、効率のよい試料液吸引装置が提供される。
【0016】
更に、請求項5に記載の発明に係る試料液吸引装置は、例えば図5に示すように、試料液を所定量吸引する吸引ポンプ21と、吸引ポンプ21が前記試料液を吸引し始めた後に、吸引した試料液を吐出させ、その後に前記試料液を吸引させる吸引ポンプ21のポンプ駆動制御部105cと、吸引ポンプ21が前記試料液を吐出した後に、吸引ポンプ21により吸引する圧力を検知する圧力検知部31と、前記検知した圧力から圧力の変化率を演算する演算部105aと、前記演算した圧力の変化率と閾値とを比較する比較部105bとを備える。
【0017】
このように構成すると、吸引後に吸引した試料液を吐出でき、吸引し始めた際の吸引流路内の圧力の上昇に影響されずに吸引流路の詰まりの検出をするので、流路の詰まりあるいは吸引不足と誤検知されることがなく、効率のよい試料液吸引装置が提供される。
【0018】
また、請求項6に記載の発明に係る生体成分測定システム150は、例えば図6に示すように、請求項4又は請求項5に記載の試料液吸引装置100と、試料液吸引装置100により吸引された試料液と試薬とを混合して反応させ、反応後の溶液を測定する生体成分測定装置110とを備える。
【0019】
このように構成すると、流路の詰まりあるいは吸引不足と誤検知される問題点がほぼ解決されて、効率のよい生体成分測定システムが提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、互いに同一又は相当する装置には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0021】
先ず、図1の断面図を参照して、本発明に係る試料液を所定量吸引する試料液吸引装置で用いられるチップ(以下、単に「チップ」という。)について説明する。チップ10は、全体として細長い中空逆円錐状に形成されている。その尖形をした先端部には小孔11が形成されている。小孔11は、チップ10の全長を貫く中空部12と連接している。中空部12は断面の大きな大径側13でも開口しており、試料液吸引装置のチップヘッドに嵌合される。チップ10はチップヘッドを介して、管路を通じて吸引ポンプに連接され、吸引ポンプの作動により、試料液を吸引し、また、吐出する。
【0022】
チップ10の形状は、上記には限られず、他の逆錐形状でもよく、あるいは、先端部に小孔を有する中空形状であれば、例えば、断面の円形の直径がほぼ一様な中空円筒として、その先に小孔を形成してもよい。しかし、逆錐形状とすることが、精度の高い、確実な分注を行う上で好ましい。
【0023】
チップ10は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなどの高分子材料で形成される。特にポリプロピレンで形成するのが、形成し易く、またその材料費が低廉であるので好適である。これらの高分子材料は、一般的に撥水性を示す。
【0024】
続いて、図2の断面図を参照して、チップ10で試料液3を吸引する際の作用について述べる。チップ10の先端は、試料液3の中に浸されている。その状態で吸引ポンプを作動させると、管路を通じて中空部12の空気が引かれ、チップ10の先端部の小孔11から試料液3が中空部(液収容空間)12に吸引されようとする。
【0025】
すると、図2に示すように、小孔11から吸引されようとする試料液3は、チップ10内面の小孔11部分の表面の撥水性のため、チップ10の内表面に接することなく、中央部だけが引かれて盛り上がってくる。即ち、チップ10の内表面の撥水性のために、小孔11の入口で内表面に接する試料液3表面の外周が下方向に押さえつけられているのと同じ状態となる。このように、試料液3が小孔を通って液収容空間12に入るために大きな抵抗を受ける。なお、一旦試料液3が液収容空間12に入ると、液収容空間12の断面積が増し、試料液3とチップ10内面との間に生ずる影響は相対的に減少することになり、大きな抵抗は生じないものと考えられる。
【0026】
上記の吸引し始めるときの、チップ10の試料液の吸引に対する抵抗のため、吸引流路の圧力(負圧)は大きくなり、圧力あるいはその変化率により吸引流路の詰まりを検出する際に、正常に吸引しているにも拘らず詰まりが生じていると誤検知することがある。そのため、本発明では、第1の吸引工程ではなく、一旦試料液を吸引した後の第2の吸引工程で詰まりの検出を行う。以下、実施の形態を説明する。
【0027】
図3のフローチャートを参照して、本発明の第1の実施の形態に係る吸引流路の詰まりの検出方法を用いた試料液の吸引方法について説明する。先ず、チップの先端を液面より数mmの深さに浸入させる(ステップS10)。
【0028】
続いて、チップ先端の小孔より試料液を吸引する。この第1の吸引工程では、所定量の試料液を吸引することなく、僅かに吸引するだけである(ステップS20)。
【0029】
第1の吸引工程(ステップS20)で僅かに試料液を吸引した後、吸引を一時的に停止する(ステップS30)。停止する時間は、0.1秒以下という短い時間であってもよい。
【0030】
吸引を停止した後に、引き続いて、第2の吸引を開始する(ステップS41)。この第2の吸引工程では、所定量までの試料液を吸引する。なお、所定量とは、試料液を検査用に分注するのに必要な量であり、数μlから数100μlの範囲であることが多い。
【0031】
吸引流路に詰まりが発生すると、試料液を吸引するための圧力(負圧)が大きくなるので、第2の吸引工程中に試料液を吸引するための圧力(負圧)を測定して、吸引流路の詰まりを検出する(ステップS50)。吸引流路の詰まりの検出は、次のように行う。
【0032】
先ず、試料液を吸引する流路における圧力を圧力センサーで検知する。検知した圧力値は、電気信号に変換されて、出力される(ステップS51)。
【0033】
電気信号として出力された圧力値は、吸引流路の詰まりがなく、定常的に吸引されているときでも、流体抵抗のために一定の値を示す。しかし、時間当たりの圧力の変化率(圧力の増減)を演算すると、変化率は0(ゼロ)となる。また、吸引流路が詰まるときには、圧力の増加が短時間で起こるので、その間の変化率は大きくなる。よって、変化率を見れば、吸引流路の抵抗が大きいときと小さいときとの差異がより顕著になる。そこで、圧力値を時間微分して、圧力変化率Rを演算する(ステップS52)。圧力変化率は、微分回路により圧力値を微分して求めてもよいし、連続的に時間微分しないで、所定の時間間隔ごとに圧力値の差を求めて、その差を時間間隔で除して変化率を求めてもよい。
【0034】
上記の演算された変化率は、閾値と比較される(ステップS53)。この比較は、吸引流路が詰まり、吸引圧力が高くなったか否かを判定するためのものである。閾値は、吸引される試料液の種類や量に応じて、次のように設定する。
【0035】
試料液を吸引するときの圧力あるいは変化率は、吸引流路の抵抗の他に、試料液を吸引する速さおよび吸引する容量により異なる。そこで、ある一定の擬似試料液を用いて、詰まりが発生しないで吸引する際の圧力の変化率を実測し、その実測値を基に閾値を設定する。該閾値と演算された変化率とは、圧力/時間の単位で求める必要はなく、演算された信号の単位、即ち電圧値としてもよい。なお、演算された変化率は、吸引流路が完全に閉塞したときの変化率、すなわち最大変化率に対する割合で評価するのがよい。最大変化率は、吸引流路の総容積と吸引ポンプで吸引する速さとにより定まる。
【0036】
例えば、閾値を75%とすると、変化率の最大変化率に対する割合が75%以下であれば、正常な吸引とされ、75%を超えれば詰まりが発生しているものと判断される。但し、この割合はチップの容量、吸引すべき試料液の容積、吸引ポンプの吸引する速さ等により変化するので、その都度、定める。
【0037】
演算した変化率Rが閾値を超えた場合には、吸引流路が詰まるなどした異常な吸引と判断され、エラーメッセージが出される(ステップS60)。
【0038】
演算した変化率Rが閾値以下の場合には、試料液の吸引が正常に行われているものとして、所定量の試料液が吸引されるまで、吸引流路の詰まりを検出しながら、吸引を継続する。所定量の試料液を吸引したところで、試料液の吸引は完了し(ステップS42)、チップは試料液から引き上げられ、検査カートリッジの容器中に吸引した試料液を所定量注入する、次の工程に移る。
【0039】
上記の通りに吸引流路のつまりを検出しながら試料液を吸引すると、チップで試料液を吸引し始めた第1の吸引工程(ステップS20)では吸引流路の詰まりを検出しないため、チップで試料液を吸引し始めた際に生ずる吸引流路の圧力の上昇を検知することがない。そのため、正常に吸引されているにも拘らず詰まりが生じていると誤検知することがない。また、吸引流路で詰まりが生じたり、その結果試料液の吸引不足を起こしそうな場合には、第2の吸引工程(ステップS40)で圧力を検知しているので、詰まりを検出することができる。第1の吸引工程(ステップS20)と第2の吸引工程(ステップS40)との間で、吸引を停止する停止工程(ステップS30)が存在するので、吸引流路の詰まりを検出しない第1の吸引工程(ステップS20)と、吸引流路の詰まりを検出する第2の吸引工程(ステップS40)とを明確に区別することができ、吸引し始める時の圧力の上昇が第2の吸引工程(ステップS40)の圧力値に影響することがない。また、吸引流路の詰まりを検出しない第1の吸引工程(ステップS20)で詰まりを生じた場合にも、第2の吸引工程(ステップS40)の吸引を始めた際に、圧力の変化率Rが大きくなるので、閾値を越えることになる。そこで、吸引流路の詰まりを正確に検出することができる。
【0040】
続いて、図4のフローチャートを参照して、本発明の第2の実施の形態に係る吸引流路の詰まりの検出方法を用いた試料液の吸引方法について説明する。本実施の形態において、本発明の第1の実施の形態と重複する部分については、説明を省略する。
【0041】
チップを試料液の適当な深さに浸入し(ステップS10)、試料液を僅かに吸引すること(ステップS20)までは、本発明の第1の実施の形態と同じである。なお、試料液の吸引量は、必ずしも僅かである必要はなく、所定の吸引量と同じあるいはそれ以上の試料液を吸引してもよい。
【0042】
試料液をチップに僅かに吸引した後に、チップ先端の小孔より、吸引した試料液を吐出する。即ち、試料液を収容しているサンプル容器に戻す(ステップS31)。チップに吸引した試料液を全て吐出してもよいし、一部だけを吐出し、チップ内に試料液を残してもよい。なお、チップ内に残す試料液は、所定の吸引量より少なくし、第2の吸引で吸引する量を確保しなければならない。
【0043】
チップから試料液を吐出した後に、第2の吸引を開始し(ステップS41)、第2の吸引中に圧力を検知して、吸引流路の詰まりを検出する(ステップS50)のは、本発明の第1の実施の形態と同じである。
【0044】
即ち、本発明の第1の実施の形態において第1の吸引の後に吸引を一度停止するのに代り、本発明の第2の実施の形態においては、吸引した試料液を吐出している。本発明の第1の実施の形態と同様に、チップで試料液を吸引し始めた第1の吸引工程(ステップS20)では吸引流路の詰まりを検出しないため、チップで試料液を吸引し始めた際に生ずる吸引流路の圧力の上昇を検知することがない。そのため、正常に吸引されているにも拘らず詰まりが生じていると誤検知することがない。また、吸引流路で詰まりが生じたり、その結果試料液の吸引不足を起こしそうな場合には、第2の吸引工程(ステップS40)で圧力を検知しているので、詰まりを検出することができる。第1の吸引工程(ステップS20)と第2の吸引工程(ステップS40)との間で、チップに吸引した試料液を吐出する吐出工程(ステップS31)が存在するので、第1の吸引工程(ステップS20)で詰まりを生じていた場合にも、特に固形物がチップ先端の小孔に吸着して閉塞している場合などに、固形物も試料液と一緒に吐出されることにより詰まりが解消され、第2の吸引工程(ステップS40)で所定量の試料液を吸引することができる。あるいは、詰まりが解消しない場合には、第2の吸引工程(ステップS40)の吸引を始めた際に、圧力の変化率Rが大きくなり、閾値を越えることになるので、吸引流路の詰まりを検出することができる。
【0045】
次に、図5の構成図を参照して、本発明の第3の実施の形態である試料液吸引装置100について説明する。試料液吸引装置100は、前述の本発明の第1の実施の形態である吸引流路の詰まりの検出方法あるいは本発明の第2の実施の形態である吸引流路の詰まりの検出方法を行う装置である。
【0046】
先ず、装置の構成を説明する。チップ10は、チップヘッド19に嵌合されている。チップヘッド19は管路20を経て、吸引ポンプ21に連接している。 吸引ポンプ21は、典型的には、シリンジで構成されている。管路20はシリンジのシリンダのノズルに連接され、シリンジのピストンを引くことにより、管路20を経由してチップ10の先端の小孔11から試料液が吸引される。また、ピストンを押し戻すことにより、チップ10内の試料液を吐出する。チップ10の小孔11の径が小さいので、ピストンを停止していれば、試料液は小孔11から垂れない。
【0047】
吸引ポンプ21即ちシリンジは、ポンプ駆動手段22により駆動される。ポンプ駆動手段22は、制御部105のポンプ駆動制御部105cからの信号に応じて、吸引ポンプ21を駆動する。ポンプ駆動手段22は、典型的にはステップモータを備え、シリンジのピストンを所定量だけ引き出し、また、押し戻すことにより、所定量の試料液をチップ10に吸引し、吸引した試料液を所定量だけ吐出する。あるいは、僅かな量を引き出し、一旦停止した後に、所定量まで吸引することも、僅かな量を引き出した後に、引き出した量をあるいは引き出した量の一部だけ押し戻して、その後所定量だけ引き出すこともできる。これらのポンプ駆動部22の動作は、ポンプ駆動制御部105cにより制御される。
【0048】
管路20には、圧力を検知するための圧力センサー31が設置されている。管路20は、チップヘッド19を経て、チップ10と連通しているので、管路20の圧力は、チップ10の中空部12の圧力と一致している。圧力センサー31で試料液を吸引中の圧力を測定し、測定された圧力値は、アンプ32で増幅された上で、制御部105へ伝達される。
【0049】
チップ10はチップヘッド19と共に、チップヘッド移動手段41により、動かされる。チップヘッド駆動手段41は、レール上を走行する躯体で構成してもよいし、アームとカム機構により構成してもよい。チップヘッド駆動手段41は、制御装置105からの信号により、チップ10とチップヘッド19とを動かす。
【0050】
続いて、試料液吸引装置の作用について説明する。試料液の吸引をし始める前に、制御部105からの信号により、チップヘッド移動手段41が、チップヘッド19をチップ10に挿入するように移動させる。チップヘッド19は、その外径がチップ10の大径側内径にしっくりと嵌るように形成されており、チップ10とチップヘッド19とは嵌合される。
【0051】
チップ10を嵌合すると、チップヘッド移動手段41は、チップ10の先端を不図示のサンプル容器中の試料液に浸るように移動させる。
【0052】
ポンプ駆動制御部105cからの信号により、ポンプ駆動手段22のステップモータが吸引ポンプ21のピストンを僅かに引く。すると、管路20からチップ10の空気が引かれ、チップ10先端の小孔11から試料液が僅かに吸引される。そこで、吸引が一旦停止される。あるいは、ステップモータが逆転し、ピストンを押すことにより、吸引した試料液を吐出する。その後、ステップモータが所定の位置までピストンを引き、チップ10に所定量の試料液を吸引する。
【0053】
圧力センサー31は、吸引中の管路20の圧力を検知し、アンプ32を経由して制御部に圧力値としての電圧値を伝達する。
【0054】
制御部105の演算部105aでは、伝達された圧力値を時間微分し、変化率を演算する。圧力変化率は、微分回路により圧力値を微分して求めてもよいし、連続的に時間微分しないで、所定の時間間隔ごとに圧力値の差を求めて、その差を時間間隔で除して変化率を求めてもよい。なお、制御部の演算部105a及びポンプ駆動制御部105c並びに後述の記憶部及び比較部105bは、制御部の部分として別体である必要はなく、ソフトウェアによりコンピュータ上で所定の機能が構築されていてもよい。
【0055】
更に、制御部105の記憶部(不図示)では、吸引量に対応して決定された変化率の閾値を記憶している。この閾値は、固形物が小孔11を閉塞することにより、吸引中に試料液が正常に流れず、吸引圧力が高くなったか否かを判定するために用いられる。変化率の閾値は、制御部105で記憶されずに、例えば、ある電圧値として可変変圧器により設定されていてもよい。これも記憶の一形態である。
【0056】
制御部105の比較部105bでは、演算された変化率Rと閾値との比較を行う。変化率Rが、測定した圧力値を表す電圧値を微分回路により演算して求めた電圧値であるときには、電圧値として記憶した閾値と比較回路により、比較を行う。あるいは、比較部105bにて、変化率Rと閾値とを電子データとして扱い、数値として比較してもよい。
【0057】
演算された変化率と閾値との比較は、次のように行うこともできる。チップ10の小孔11を完全に閉塞した状態で吸引ポンプ21を作動させ、管路20の圧力を測定して求めた変化率の最大値である最大変化率を記憶しておく。最大変化率は、吸引する内容積と吸引する速さにより定まる値である。また、吸引するときの圧力値は、同様に、吸引する内容積と吸引する速さにより影響され、圧力の変化率も影響を受ける。そこで、演算された変化率の該最大変化率に対する割合を演算し、閾値も許容される変化率の該最大変化率に対する割合で記憶すると、吸引する内容積と吸引する速さ毎に、変化率の最大変化率に対する割合という無次元化した値で評価することができる。
【0058】
演算された変化率が閾値を超えた場合には、試料液の吸引が正常に行われていないと判断され、エラーメッセージが出される。一方、試料液の吸引中に圧力の変化率が閾値を超えなければ、吸引は正常に行われたものと判断される。
【0059】
ただし、制御部105では、圧力の検知、圧力値から変化率の演算、変化率と閾値との比較について、試料液を吸引し始める第1の吸引における信号であるのか、第1の吸引の後に一旦停止し又は吸引した試料液を吐出した後の第2の吸引における信号であるのかを判断し、第1の吸引における信号は無視する。
【0060】
吸引が正しく行われて完了すると、制御部105よりチップヘッド移動手段41にチップヘッド19を移動するよう信号が送られる。チップヘッド移動手段41は、チップ10を試料液を収容するサンプル容器の位置から不図示の免疫測定カートリッジの位置まで移動させる。免疫測定カートリッジには、1又は2以上の試薬を入れた容器が備えられており、チップ10はそれらのうち試料液を入れる容器に挿入される。免疫測定カートリッジの容器にチップ10の先端が挿入されると、制御部105からの信号により、ポンプ駆動手段22が吸引ポンプ21のピストンを所定量押しもどし、免疫測定カートリッジの容器中に所定量の試料液を注入する。
【0061】
上記の試料液吸引装置100においては、僅かな量の試料液を吸引した後に、一旦吸引を停止し、又は、吸引した試料液を吐出し、その後所定量まで試料液を吸引するための吸引ポンプ21とポンプ駆動制御部105cとを備えている。また、圧力を検知し、変化率を演算し、演算した変化率が閾値を超えるか否かを、一旦吸引を停止し、又は、吸引した試料液を吐出した後の圧力の検知に基いて行う圧力センサー31、演算部105a、比較部105bを備えている。よって、チップで試料液を吸引し始めた第1の吸引では圧力を検知することなく吸引流路の詰まりを検出しないので、正常に吸引されているにも拘らず詰まりが生じていると誤検知することがない。したがって、正常に吸引された試料液を、異常な吸引として廃棄することがなく、効率のよい試料液吸引装置が提供される。
【0062】
続いて、図6の構成図を参照して、本発明の第4の実施の形態である、試料吸引装置100を備える、生体成分測定システムとしての免疫反応測定システム150について説明する。図6は、酵素免疫測定法(EIA法)を行う免疫反応測定システム150の概略構成を表している。以下では、2ステップサンドイッチ法にて抗原検出のための測定を行うものとして説明する。
【0063】
図6では、試料液吸引装置100は、吸引ポンプ21、ポンプ駆動手段22、圧力センサー31、チップヘッド19などを有する吸引分注部116aと、吸引分注部116aを移動可能に支持するガイド116gと、制御部105とで構成されている。チップ10は、チップ収容部113に多数収容されており、吸引分注部116aが移動することにより、吸引ポンプ21に連接される。チップ10を備えた吸引分注部116aが、サンプルラック112に収容されたサンプル容器144から試料液を吸引する。
【0064】
免疫測定カートリッジ2はカートリッジケース1に収容されている。チップ10に吸引された試料液は、免疫測定カートリッジ2の一つの容器に注入される。試料液を注入された免疫測定カートリッジ2は、カートリッジ移動装置132及びカートリッジ運搬装置133により反応ライン部111に送られる。
【0065】
反応ライン部111に沿って、試薬収容部115、吸引分注攪拌部116b、c、攪拌部117a、磁気分離部118a、b、洗浄部119a、b、測定部120及び排出部121が配置され、免疫反応測定システム150の一部としての免疫反応(生体成分)測定装置110を構成している。
【0066】
免疫測定カートリッジ2の容器中に分注された試料液は、容器中に予め入れられた試薬と混合し、攪拌部117aで共に攪拌され、一次免疫反応し、固相を形成する。固相は抗原を化学的にあるいは物理的に結合させた磁性体を含む粒子である。磁性体を含む粒子は、外部磁力によりバインド/フリー(B/F)分離を容易に行えるため、好適に用いられる。所定の時間のインキュベーション後、磁気分離部118aで、混合液の反応物(バインド;B)と未反応の抗原(フリー;F)との分離が磁気的に行われ、洗浄部119aで未反応の抗原が洗浄除去される。
【0067】
免疫測定カートリッジ2の試料液を注入された容器以外の容器に、標識抗体が入れられている。混合物の反応物の入った容器に、該標識抗体が吸引分注攪拌部116bにより分注され、二次免疫反応が起こる。所定の時間のインキュベーション後、磁気分離部118bにより反応物(バインド;B)と未反応の標識抗体(フリー;F)とのB/F分離を行い、その後洗浄部119bにて未反応の標識抗体が洗浄除去される。
【0068】
試薬収容部115には、例えば、発光基質液が収容されている。混合物の反応物の入った容器に、発光基質液が吸引分注攪拌部116cにより分注され、攪拌される。所定の時間のインキュベーション後、測定部120に送られた免疫測定カートリッジ2は、フォトンカウンターで発光量を測定される。測定終了後、免疫測定カートリッジ2は、排出部121より廃棄される。
【0069】
測定結果は、測定部120より制御部105に送られ、出力部103より、プリントアウトされ、ハードディスクに保存され、また、必要に応じ、ネットワークを通じて出力される。なお、図6では、制御部105と測定部120との間の関連だけを図示し、他は省略しているが、制御部105は、試料液吸引装置100中及び免疫反応測定装置110中の各部等と関連し、動作を制御している。
【0070】
上記の免疫反応測定システムは、正常に吸引されているにも拘らず詰まりが生じていると誤検知することがなく、試料液を正常に吸引できたかの判断が正確に行われる、試料液吸引装置100を備えている。したがって、流路の詰まり等がないにも拘らず、異常な吸引との誤った判断をされず、効率よく測定を行うことができる。
【0071】
以上の実施例では、2ステップサンドイッチ法による抗原検出のための測定システムについて述べたが、本発明に係る生体成分測定システムは、1ステップ法にも対応することができ、また、放射免疫測定法など他の免疫反応測定法にも好適に用いられる。更に、免疫反応には限られず、例えば、尿に試薬を加えて尿中のたん白質の量を測定するような、生体成分に試薬を加えて反応を調べる測定にも好適に用いられる。これらの測定方法の選択は、入力部102より指示される。
【0072】
【実施例】
以下、実施例および参考例を用いて、本発明の吸引流路の詰まりの検出方法を更に具体的に説明する。
【0073】
実施例および参考例においては、全長50mm、小径部外径1mm、小孔径0.46mm、大径側内径5.6mmのポリプロピレン製チップを用いた。試料液は、健常人の尿を用いた。チップ10を試料液吸引装置100に装着し、チップ先端を試料液液面より数mmの位置まで下降させ、最終的に試料液10μlを吸引した。
【0074】
試料液吸引中の吸引流路の圧力を圧力センサー31で測定し、時間微分して圧力の変化率を求め、正常に試料液を吸引しているときの圧力の変化率の値より大きな閾値を設定し、圧力の変化率が閾値を超えるか否かを調べた。同一の条件で20回、変化率が閾値を超えたかどうかを調べた。
【0075】
実施例1では、先ず試料液を2μl吸引し、一旦吸引を停止した後に、8μlの試料液を吸引し、後者の8μlの試料液の吸引時に、吸引流路の圧力を検知し、圧力の変化率が閾値を超えるかを調べた。
【0076】
実施例2では、先ず試料液を10μl吸引し、吸引した試料液を8μl吐出した後に、再度8μlの試料液を吸引し、後者の8μlの試料液の吸引時に、吸引流路の圧力を検知し、圧力の変化率が閾値を超えるかを調べた。
【0077】
更に、比較検討のための参考例として、試料液10μlを連続的に吸引し、そのときの圧力を測定し、圧力の変化率を演算して閾値を超えるかを調べた。参考例は、上記の実施例と同様に20回測定した。
【0078】
図7、図8及び図9に実施例1、実施例2及び参考例における圧力の変化率の波形の一例を示す。各図において、横軸は時間を、縦軸は圧力の変化率に対応した電圧を表し、圧力の変化率の波形は、試料液を吸引し始めたときから示している。参考例(図9)では、吸引し始めたときの変化率が大きく、実施例2でも同様に吸引し始めたときの変化率が大きい。それに対して、実施例1(図7)における停止後に吸引したときの変化率及び実施例2(図8)における吐出後に吸引したときの変化率は、比較的小さな値となっている。なお、実施例1(図7)における吸引し始めたときの変化率も比較的小さな値となっている。
【0079】
図10に、変化率が設定した閾値を超える頻度の測定結果を示す。参考例では、圧力の変化率が必ずしも閾値を超えるわけではないが、20回の測定において60%の頻度で閾値を超えた。それに対し、実施例1およぼ実施例2においては、閾値を超えることはなかった。
【0080】
【発明の効果】
以上のように、試料液を吸引する際に、吸引し始めたときの吸引流路内の圧力を検知せずに、一旦吸引を停止し、あるいは、吸引した試料液を吐出した後に再度試料液を吸引するときの圧力を検知して吸引流路の詰まりを検出しているので、吸引し始めるときの圧力上昇のために吸引流路の詰まり又は吸引不足と誤検知することがなく、試料液の吸引が行える。また、該吸引方法により試料液を吸引する試料液吸引装置及び生体成分測定システムでは、試料液の吸引の判定が正確に行われ、効率がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 試料液を所定量吸引するチップを説明する断面図である。
【図2】 チップから試料液を吸引し始めたときの吸引される液面を説明する断面図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態に係る吸引流路の詰まりの検出方法を用いた試料液の吸引方法について説明するフローチャートである。
【図4】 本発明の第2の実施の形態に係る吸引流路の詰まりの検出方法を用いた試料液の吸引方法について説明するフローチャートである。
【図5】 本発明の第3の実施の形態に係る試料液吸引装置の構成を説明する構成図である。
【図6】 本発明の第4の実施の形態である生体成分測定システムを説明する構成図である。
【図7】 本発明の実施例1における圧力の変化率の時間毎の値を示すグラフである。
【図8】 本発明の実施例2における圧力の変化率の時間毎の値を示すグラフである。
【図9】 本発明の参考例における圧力の変化率の時間毎の値を示すグラフである。
【図10】 圧力の変化率が閾値を超える頻度の測定結果を示す表である。
【符号の説明】
10 試料液を所定量吸引する試料液吸引装置で用いられるチップ
21 吸引ポンプ
22 ポンプ駆動手段
31 圧力センサー
100 試料液吸引装置
105 制御部
105a 演算部
105b 比較部
105c ポンプ駆動制御部
110 生体成分測定装置
150 生体成分測定システム
S20 第1の吸引工程
S30 停止工程
S31 吐出工程
S40 第2の吸引工程
S51 圧力検知工程
S52 圧力変化率演算工程
S53 比較工程

Claims (6)

  1. 試料液を所定量吸引する際に行われる吸引流路の詰まりの検出方法において;
    前記試料液の所定吸引量の一部を吸引する第1の吸引工程と;
    前記第1の吸引工程の後に、吸引動作を停止する停止工程と;
    前記停止工程の後に、前記吸引流路内の圧力を検知しながら試料液を吸引する第2の吸引工程と;
    前記第2の吸引工程中に検知した圧力から圧力変化率を演算する工程と;
    前記演算した圧力変化率と所定の閾値との比較により、前記吸引流路の詰まり又は吸引量不足を検出する検出工程とを備える;
    吸引流路の詰まりの検出方法。
  2. 試料液を所定量吸引する際に行われる吸引流路の詰まりの検出方法において;
    前記試料液の所定吸引量の一部又は全部以上を吸引する第1の吸引工程と;
    前記第1の吸引工程で吸引した試料液を吐出する吐出工程と;
    前記吐出工程の後に、前記吸引流路内の圧力を検知しながら試料液を吸引する第2の吸引工程と;
    前記第2の吸引工程中に検知した圧力から圧力変化率を演算する工程と;
    前記演算した圧力変化率と所定の閾値との比較により、前記吸引流路の詰まり又は吸引量不足を検出する検出工程とを備え
    前記第1の吸引工程、前記吐出工程、および前記第2の吸引工程は、1回の分注時に行う一連の工程である、
    吸引流路の詰まりの検出方法。
  3. 前記所定の閾値が、試料液を吸引する圧力の変化率の、最大変化率に対する割合として設定された請求項1又は請求項2に記載の吸引流路の詰まりの検出方法。
  4. 試料液を所定量吸引する吸引ポンプと;
    前記吸引ポンプが前記試料液を所定量吸引する前に、吸引動作を一旦停止させる吸引ポンプの制御部と;
    前記吸引ポンプが一旦停止した後に、前記吸引ポンプにより吸引する圧力を検知する圧力検知部と;
    前記検知した圧力から圧力の変化率を演算する演算部と;
    前記演算した圧力の変化率と閾値とを比較する比較部を備える;
    試料液吸引装置。
  5. 試料液を所定量吸引する吸引ポンプと;
    前記吸引ポンプが前記試料液を吸引し始めた後に、吸引した試料液を吐出させ、その後に前記試料液を吸引させる前記吸引ポンプの動作が、1回の分注時に行う一連の動作となるように前記吸引ポンプを制御する制御部と;
    前記吸引ポンプが前記試料液を吐出した後に、前記吸引ポンプにより吸引する圧力を検知する圧力検知部と;
    前記検知した圧力から圧力の変化率を演算する演算部と;
    前記演算した圧力の変化率と閾値とを比較する比較部とを備える;
    試料液吸引装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の試料液吸引装置と;
    前記試料液吸引装置により吸引された試料液と試薬とを混合して反応させ、反応後の溶液を測定する生体成分測定装置とを備える;
    生体成分測定システム。
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