JP4337359B2 - 非水系電解液及びそれを用いたリチウム二次電池 - Google Patents

非水系電解液及びそれを用いたリチウム二次電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水系電解液及びそれを用いたリチウム二次電池に関する。詳しくは本発明は、電池特性を低下させることなく、過充電の進行を停止する機能の付与された、安全性に優れた高エネルギー密度のリチウム二次電池及びそれを与える非水系電解液に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電気製品の軽量化、小型化に伴い、高いエネルギー密度を持つリチウム二次電池の開発が以前にもまして望まれており、また、リチウム二次電池の適用分野の拡大に伴い電池特性の改善も要望されている。
リチウム二次電池用の非水系電解液としては、例えば、炭酸エステル、カルボン酸エステル、エーテル、ラクトン等を主体とする非水系溶媒にリチウム塩を溶解した電解液が用いられている。これらの非水系溶媒は、誘電率が高く、酸化電位が高い為に電池使用時の安定性にも優れる等の電池特性上優れた溶媒である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一方、上記のような非水系溶媒を用いた電解液は、非水系溶媒の高い安定性の為に高い電圧での使用が可能であるので、逆に充電時に所定の上限電圧以上の電圧になる、いわゆる過充電現象が問題となりやすい。過充電になると、電池の変形や発熱だけでなく、甚だしい場合には、発火、破裂等の現象をも招きうるので、過充電時の二次電池の安全性を向上させることは重要なことである。
【0004】
特に、リチウム二次電池の正極活物質として、重量当たりの容量が大きいことから、層状構造を有する、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム等のリチウム遷移金属酸化物が用いられているが、これらの化合物は過充電状態において、リチウムイオンが殆ど脱離した状態になり、不安定になって、電解液との急激な発熱反応を起こしたり、負極上にリチウム金属を析出させたりすることがあるので、過充電時の安全性は非常に重要である。
【0005】
過充電時の安全性を向上させる試みとして、電解液中に電池の上限電圧値以上の酸化電位を有する化合物を過充電防止剤として添加して、電流を遮断する方法が知られている。電池の上限電圧値以下で反応を起こす化合物を用いると、通常の電池動作時に電池の劣化を加速し、また、電池の上限電圧をはるかに上回る電圧で著しく反応を起こす化合物を用いると、過充電防止効果が発現しなくなる為、適切な電圧で反応する化合物を選択することが重要となる。
【0006】
一般的に、芳香族化合物は、酸化反応によって重合することが知られている。中でも、ビフェニル等の多環式芳香族化合物や、シクロヘキシルベンゼン等の3級炭素を持つアルキル基、とりわけ飽和シクロアルキル基で置換された芳香族化合物を電解液中に添加すると、過充電状態となった際にはこれら化合物が追従して酸化重合し活物質表面に高抵抗の皮膜を形成することによって過充電電流を抑制し、その結果として電池が危険な状態に至る前に過充電の進行を止めることができ、一定の効果を上げることが知られている(例えば、特許文献1及び2、非特許文献1参照)。
【0007】
しかしながら、これらの化合物は、通常の充放電時や、高温保存時等の条件下においても、わずかづつ酸化反応が進行してしまう為、電池の性能を低下させるという問題がある。
一方、ハロゲン元素、特にフッ素を含む有機化合物を非水溶媒に含有させることが、電池の安全性向上に利用されている。
【0008】
例えば、フッ素原子を含む芳香族化合物は、何らかの理由で電解液と電極間の反応が起こった際の発熱速度を下げる効果があることが知られている(例えば、特許文献3参照)。
また、置換基にハロゲンとアルキル基またはアルコキシ基を持つ芳香族化合物は、それ自身が、安定に酸化還元を繰り返す事で過充電電流を消費するレドックスシャトル効果がある事が知られており、電池の過充電時に発生するジュール熱によって熱反応で重合を起こす効果とあわせ、過充電の進行を止めることが知られている(例えば、特許文献4参照)。
【0009】
しかしながら、従来提案されているこれらの過充電防止法は、未だ満足すべきものではなく、更なる改良が望まれている。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−106835号公報
【特許文献2】
特開2001−15155号公報
【特許文献3】
特開平9−50822号公報
【特許文献4】
特開平11−329496号公報
【非特許文献1】
S.Tobishima,et al.、Electrochemistry、2002年、70巻、p.875
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、有機化合物にハロゲン原子、特にフッ素原子を導入すると、耐酸化性を向上させる効果があることに着目し鋭意検討を重ねた結果、非水系電解液に特定の含フッ素有機化合物を含有させることにより、過充電状態となった際にはこれらの化合物が追従して酸化重合し、活物質表面に高抵抗の皮膜を形成すること、そしてこの皮膜が過充電電流を抑制し、その結果として電池が危険な状態に至る前に過充電の進行を止める事ができ、かつ通常の充放電時や高温保存時等の条件下における電池の性能低下を許容範囲に収めることができることを見出して本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち本発明の要旨は、リチウム塩が非水溶媒に溶解されてなる非水系電解液であって、非水溶媒が下記(I)式で表される化合物を含有することを特徴とする非水系電解液に存する。
【0013】
【化3】
Figure 0004337359
【0014】
(式中、X1〜X5はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、R1及びR2はそれぞれ独立して置換基を有していてもよいアルキル基を表すか、互いに結合して置換基を有していてもよい炭素環を形成する。ただし、(I)式で表される化合物中は、少なくとも1つのフッ素原子を含むものとする。)
また本発明の他の要旨は、金属リチウム、リチウム合金又はリチウムを吸蔵及び放出することが可能な材料を含む負極と、リチウムを吸蔵及び放出することが可能な材料を含む正極と、リチウム塩が非水溶媒に溶解されてなる非水系電解液とを備えたリチウム二次電池において、非水溶媒が(I)式で表される化合物を含有するものであることを特徴とするリチウム二次電池に存する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき詳細に説明する。
本発明に係る非水系電解液は、下記(I)式で表される化合物を含む非水溶媒に、リチウム塩が溶解されているものである。
【0016】
【化4】
Figure 0004337359
【0017】
(式中、X1〜X5はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、R1及びR2はそれぞれ独立して置換基を有していてもよいアルキル基を表すか、互いに結合して置換基を有していてもよい炭素環を形成する。ただし、(I)式で表される化合物中は、少なくとも1つのフッ素原子を含むものとする。)
非水溶媒としては、例えば環状カーボネート、鎖状カーボネート、ラクトン化合物(環状カルボン酸エステル)、鎖状カルボン酸エステル、環状エーテル、鎖状エーテル、含硫黄有機溶媒等が挙げられる。
【0018】
これらの溶媒は単独で用いても、二種類以上混合して用いても良い。
これらの中で、総炭素数がそれぞれ3〜9の環状カーボネート、ラクトン化合物、鎖状カーボネート、鎖状カルボン酸エステル及び鎖状エーテルから選ばれる溶媒が好ましく、特に総炭素数がそれぞれ3〜9の環状カーボネート及び鎖状カーボネートから選ばれる溶媒をそれぞれ一種以上含むことが望ましい。
【0019】
総炭素数がそれぞれ3〜9である環状カーボネート、ラクトン化合物、鎖状カーボネート、鎖状カルボン酸エステル、鎖状エーテル類の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。
総炭素数が3〜9の環状カーボネート:エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート等が挙げられる。これらの中で、エチレンカーボネート又はプロピレンカーボネートがより好ましい。
【0020】
総炭素数が3〜9のラクトン化合物:γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン等を挙げることができ、これらの中で、γ−ブチロラクトンがより好ましい。
総炭素数が3〜9の鎖状カーボネート:ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、n−プロピルイソプロピルカーボネート、ジ−n−ブチルカーボネート、ジイソブチルカーボネート、ジ−t−ブチルカーボネート、n−ブチルイソブチルカーボネート、n−ブチル−t−ブチルカーボネート、イソブチル−t−ブチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、メチル−n−プロピルカーボネート、n−ブチルメチルカーボネート、イソブチルメチルカーボネート、t−ブチルメチルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネート、n−ブチルエチルカーボネート、イソブチルエチルカーボネート、t−ブチルエチルカーボネート、n−ブチル−n−プロピルカーボネート、イソブチル−n−プロピルカーボネート、t−ブチル−n−プロピルカーボネート、n−ブチルイソプロピルカーボネート、イソブチルイソプロピルカーボネート、t−ブチルイソプロピルカーボネート等を挙げることができる。これらの中で、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート又はエチルメチルカーボネートがより好ましい。
【0021】
総炭素数3〜9のカルボン酸エステル:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸−イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−t−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸−n−プロピル、プロピオン酸−イソプロピル、プロピオン酸−n−ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピオン酸−t−ブチル等を挙げることができる。これらの中で、酢酸エチル、プロピオン酸メチル又はプロピオン酸エチルがより好ましい。
【0022】
総炭素数3〜6の鎖状エーテル:ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシメタン、ジエトキシエタン、エトキシメトキシメタン、エトキシメトキシエタン等を挙げることができる。これらの中で、ジメトキシエタン又はジエトキシエタンがより好ましい。
これらの溶媒は、通常、非水溶媒の0.1〜99.9重量%、好ましくは50〜95重量%を占めるように用いられる。
【0023】
非水系電解液に求められる電解質の溶解性、電気伝導率、粘度、耐酸化還元性等の諸特性を考慮すると、非水溶媒の70容量%以上が総炭素数3〜9のラクトン化合物、総炭素数3〜9の環状カーボネート、総炭素数3〜9の鎖状カーボネート、総炭素数3〜9の鎖状エーテル及び総炭素数3〜9の鎖状カルボン酸エステルからなる群から選ばれる溶媒であり、かつ非水溶媒の20容量%以上が総炭素数3〜9のラクトン化合物及び総炭素数3〜9の環状カーボネートからなる群から選ばれる溶媒であることが望ましい。
【0024】
本発明に係る非水系電解液の溶質としては、リチウム塩が用いられる。リチウム塩は、支持電解質として使用し得るものであれば、任意のものが挙げられる。その具体例として、例えば次のようなものが挙げられる。
(1)無機リチウム塩:LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiAlF4等の無機フッ化物塩、LiClO4、LiBrO4、LiIO4等の過ハロゲン酸塩。
(2)有機リチウム塩:LiCF3 SO3 等の有機スルホン酸塩、LiN(CF3 SO22 、LiN(C25 SO22 、LiN(CF3 SO2 )(C49 SO2 )等のパーフルオロアルキルスルホン酸イミド塩、LiC(CF3 SO23 等のパーフルオロアルキルスルホン酸メチド塩、LiPF(CF35 、LiPF2 (CF34 、LiPF3 (CF33 、LiPF2 (C254 、LiPF3 (C253 、LiPF(n−C375 、LiPF2 (n−C374 、LiPF3 (n−C373 、LiPF(iso−C375 、LiPF2 (iso−C374 、LiPF3 (iso−C373 、LiB(CF34 、LiBF(CF33 、LiBF2 (CF32 、LiBF3 (CF3 )、LiB(C254 、LiBF(C253 、LiBF2 (C252 、LiBF3 (C25 )、LiB(n−C374 、LiBF(n−C373 、LiBF2 (n−C372 、LiBF3 (n−C37 )、LiB(iso−C374 、LiBF(iso−C373 、LiBF2 (iso−C372 、LiBF3 (iso−C37 )等の、無機フッ化物塩のフッ素原子の一部をパーフルオロアルキル基で置換した塩、LiB(CF3COO)4、LiB(OCOCF2COO)2、LiB(OCOC24COO)2等のリチウムテトラキス(パーフルオロカルボキシレート)ボレート塩、等の含フッ素有機リチウム塩が挙げられる。これらの中、LiPF6 、LiBF4 、LiN(CF3 SO22 、LiN(C25 SO22 、LiN(CF3 SO2 )(C49 SO2 )、LiPF3 (CF33 、LiPF3 (C253 、LiBF2 (C252 又はLiB(OCOCF2COO)2が好ましく、LiPF6又はLiBF4がより好ましい。特に、非水溶媒がγ−ブチロラクトンを60重量%以上含む場合には、LiBF4がリチウム塩全体の50重量%以上であることが好ましい。
【0025】
特に、リチウム塩として、LiBF4及びLiPF6からなる群から選ばれる化合物を、電解液中の総リチウム塩中、通常5mol%以上、好ましくは30mol%以上の割合で含有することが望ましい。リチウム塩としてLiBF4及びLiPF6からなる群から選ばれる化合物を用いると電気化学的安定性が高く、広い温度範囲で高い電気伝導率をしめす優れた電解液となる。これらの化合物の割合が低すぎると、この性能が不十分となることがある。
【0026】
なお、これらの溶質は、単独で使用しても、2種類以上混合して用いても良い。
非水系電解液中のリチウム塩の濃度は、0.5モル/リットル以上、3モル/リットル以下であることが望ましい。濃度が低すぎると、絶対的な濃度不足により電解液の電気伝導率で不十分となり、濃度が高すぎると、粘度上昇の為電気伝導率が低下し、また低温でリチウム塩が析出しやすくなる為、電池の性能が低下する傾向がある。好ましいリチウム塩の濃度は、0.6モル/リットル以上、特に好ましくは0.7モル/リットル以上であり、上限は2モル/リットル以下が好ましく、特に好ましくは1.5モル/リットル以下である。
【0027】
本発明に係る非水系電解液は、非水溶媒中に下記(I)式で表される化合物を含有することを特徴とする。
【0028】
【化5】
Figure 0004337359
【0029】
(式中、X1〜X5はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、R1及びR2はそれぞれ独立して置換基を有していてもよいアルキル基を表すか、互いに結合して置換基を有していてもよい炭素環を形成する。ただし、(I)式で表される化合物中は、少なくとも1つのフッ素原子を含むものとする。)
1及びR2で表されるアルキル基は、鎖状及び環状のいずれでもよい。鎖状のアルキル基の炭素数は、通常10以下、好ましくは6以下、より好ましくは4以下である。一般的にアルキル基の炭素数が大きくなると、溶解性や反応性が低下したり、同一重量あたりの分子数が減少し、同一重量あたりの効果が低下する。
【0030】
このような鎖状のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ、より好ましいのはメチル基又はエチル基である。
環状のアルキル基の炭素数は、好ましくは5以上であり、上限は通常10以下、好ましくは8以下である。炭素数が大きくなると、鎖状アルキル基の場合と同様に溶解性や反応性が低下したり、同一重量あたりの分子数が減少し、同一重量あたりの効果が低下する。
【0031】
環状のアルキル基としては、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられ、より好ましいのはシクロペンチル基、シクロヘキシル基又はシクロヘプチル基である。
1及びR2は、互いに結合して炭素環構造を形成することもできる。この環は、通常は下記(II)式で表され、R1及びR2が結合している3級炭素原子を含め、炭素数は5以上であるのが好ましい。また上限は、通常13以下であり、好ましくは8以下、特に7以下である。環を構成する炭素数が大きくなると、鎖状アルキル基の場合と同様に溶解性や反応性が低下したり、同一重量あたりの分子数が減少し、同一重量あたりの効果が低下する。
【0032】
【化6】
Figure 0004337359
【0033】
(式中、X1〜X5は前記と同義であり、nは2〜10の整数を表す。但し、シクロアルカン環には置換基が結合していてもよい。またベンゼン環及びシクロアルカン環の水素原子の少なくとも一つはフッ素原子で置換されている。)
1及びR2が結合して形成される環としては、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環等が挙げられ、より好ましいのはシクロペンタン環、シクロヘキサン環又はシクロヘプタン環である。
【0034】
なおR1及びR2が表す鎖状アルキル基や環状アルキル基、並びにR1及びR2で形成される環は、置換基を有していてもよい。置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、i−プロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、i−ブトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基等のアルコキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。これらの中で、塩素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、メトキシカルボニルオキシ基又はエトキシカルボニルオキシ基がより好ましい。
【0035】
(I)式又は(II)式 で表される含フッ素有機化合物は、X1〜X5の少なくとも1つがフッ素原子を表すものが好ましい。ベンゼン環上にフッ素原子が結合すると、通常の充放電時や高温保存時等の条件下における電池の性能低下を許容範囲におさめることができる。この場合、フッ素原子の数が多すぎると、耐酸化性が大きくなりすぎて過充電防止効果が薄れ、また溶解度の低下をもたらす為、ベンゼン環上のフッ素原子は1個又は2個であるのが好ましく、より好ましくは1個である。
【0036】
本発明で非水溶媒に含有させる(I)式で表される含フッ素有機化合物のR1及びR2は、前述のように鎖状アルキル基や環状アルキル基であってもよいが、R1とR2とが結合して前記の(II)式で表される炭素環を形成しているのが好ましい。中でも好ましいのは、水素原子の少なくとも一つがフッ素原子で置換されたシクロヘキシルベンゼン、特に、ベンゼン環の水素原子の少なくとも一つがフッ素で置換されたシクロヘキシルベンゼンである。このものは、通常の充放電時や高温保存時における電池性能の低下がより少ない。
【0037】
これら好ましい条件を満たす化合物としては、以下の化合物を挙げることができる。
1及びR2が互いに結合しない化合物の例:
1−i−プロピル−2−フルオロベンゼン、1−i−プロピル−3−フルオロベンゼン、1−i−プロピル−4−フルオロベンゼン、1−i−ブチル−2−フルオロベンゼン、1−i−ブチル−3−フルオロベンゼン、1−i−ブチル−4−フルオロベンゼン、1−(2'−エチルプロピル)−2−フルオロベンゼン、1−(2'−エチルプロピル)−3−フルオロベンゼン、1−(2'−エチルプロピル)−4−フルオロベンゼン、1−(2'−メチルブチル)−2−フルオロベンゼン、1−(2'−メチルブチル)−3−フルオロベンゼン、1−(2'−メチルブチル)−4−フルオロベンゼン、1−(2'−メチルペンチル)−2−フルオロベンゼン、1−(2'−メチルペンチル)−3−フルオロベンゼン、1−(2'−メチルペンチル)−4−フルオロベンゼン、1−(2',3'−ジメチルブチル)−2−フルオロベンゼン、1−(2',3'−ジメチルブチル)−3−フルオロベンゼン、1−(2',3'−ジメチルブチル)−4−フルオロベンゼン、1−(2'−エチルブチル)−2−フルオロベンゼン、1−(2'−エチルブチル)−3−フルオロベンゼン、1−(2'−エチルブチル)−4−フルオロベンゼン、1−(2'−メチルヘキシル)−2−フルオロベンゼン、1−(2'−メチルヘキシル)−3−フルオロベンゼン、1−(2'−メチルヘキシル)−4−フルオロベンゼン、1−(2',3'−ジメチルペンチル)−2−フルオロベンゼン、1−(2',3'−ジメチルペンチル)−3−フルオロベンゼン、1−(2',3'−ジメチルペンチル)−4−フルオロベンゼン、1−(2',4'−ジメチルペンチル)−2−フルオロベンゼン、1−(2',4'−ジメチルペンチル)−3−フルオロベンゼン、1−(2',4'−ジメチルペンチル)−4−フルオロベンゼン、1−(2'−エチルペンチル)−2−フルオロベンゼン、1−(2'−エチルペンチル)−3−フルオロベンゼン、1−(2'−エチルペンチル)−4−フルオロベンゼン、1−(2'−エチル−3'−メチルブチル)−2−フルオロベンゼン、1−(2'−エチル−3'−メチルブチル)−3−フルオロベンゼン、1−(2'−エチル−3'−メチルブチル)−4−フルオロベンゼン、1−(3'−エチル−2'−メチルブチル)−2−フルオロベンゼン、1−(3'−エチル−2'−メチルブチル)−3−フルオロベンゼン、1−(3'−エチル−2'−メチルブチル)−4−フルオロベンゼン等が挙げられる。
1及びR2が互いに結合する化合物の例:
1−シクロペンチル−2−フルオロベンゼン、1−シクロペンチル−3−フルオロベンゼン、1−シクロペンチル−4−フルオロベンゼン、1−シクロペンチル−2,3−ジフルオロベンゼン、1−シクロペンチル−2,4−ジフルオロベンゼン、1−シクロペンチル−2,5−ジフルオロベンゼン、1−シクロペンチル−2,6−ジフルオロベンゼン、1−シクロペンチル−3,4−ジフルオロベンゼン、1−シクロペンチル−3,5−ジフルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−2−フルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−3−フルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−4−フルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−2,3−ジフルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−2,4−ジフルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−2,5−ジフルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−2,6−ジフルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−3,4−ジフルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−3,5−ジフルオロベンゼン、1−シクロヘプチル−2−フルオロベンゼン、1−シクロヘプチル−3−フルオロベンゼン、1−シクロヘプチル−4−フルオロベンゼン、1−シクロヘプチル−2,3−ジフルオロベンゼン、1−シクロヘプチル−2,4−ジフルオロベンゼン、1−シクロヘプチル−2,5−ジフルオロベンゼン、1−シクロヘプチル−2,6−ジフルオロベンゼン、1−シクロヘプチル−3,4−ジフルオロベンゼン、1−シクロヘプチル−3,5−ジフルオロベンゼン等が挙げられる。
【0038】
これらの中でも、1−シクロペンチル−2−フルオロベンゼン、1−シクロペンチル−3−フルオロベンゼン、1−シクロペンチル−4−フルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−2−フルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−3−フルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−4−フルオロベンゼン、1−シクロヘプチル−2−フルオロベンゼン、1−シクロヘプチル−3−フルオロベンゼン、1−シクロヘプチル−4−フルオロベンゼンが好ましく、1−シクロヘキシル−2−フルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−3−フルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−4−フルオロベンゼンがさらに好ましい。
【0039】
含フッ素有機化合物は、単独でも、2種類以上を併用してもよい。これらの化合物は、非水系電解液中の存在量が少なすぎると、過充電防止効果が十分に発現しないが、逆に余りに多すぎると電池特性に悪影響を及ぼすことがある。従って非水溶媒中の合計存在量は、通常0.1重量%以上、好ましくは0.5重量%以上であり、上限は通常10重量%、好ましくは5重量%である。
【0040】
含フッ素有機化合物は、3級炭素を有するアルキル基を置換基とし、かつ、フッ素を有することで、フッ素を有していない化合物と比較して、耐酸化性を向上させることが出来、かつその向上効果が、過充電防止効果を持つ電圧範囲内に収まっている為、3級炭素を有するアルキル基を置換基とするが、フッ素を有していない化合物と同様に、過充電状態となった際に追従して酸化重合し活物質表面に高抵抗の皮膜を形成することによって過充電電流を抑制し、その結果として電池が危険な状態に至る前に過充電の進行を止める事ができる上に、通常の充放電時や高温保存時等の条件下における電池の性能低下を許容範囲に収めることができる。また、フッ素を有していても、3級炭素を有していないアルキル基を置換基に持つものは、過充電防止機能、すなわち過充電状態になった際にこれらの化合物が追従して酸化重合し、活物質表面に高抵抗の皮膜を形成して過充電電流を抑制し、電池が危険な状態に至る前に過充電の進行を抑制する効果が不十分であることから、本発明における含フッ素有機化合物の使用は工業的に極めて有利である。
【0041】
なお、本発明で用いられる含フッ素有機化合物は、対応するフッ素原子を有していない化合物にフッ素ガスを反応させることにより合成できるほか、J.Organometallic Chem.,118,349(1976)、J.Chem.Soc.,518(1963)、Org.Synth.,II,151(1943)等に記載の方法、又はこれに準じた方法により合成することができる。
本発明に係る非水系電解液には、更に、公知の皮膜生成剤、過充電防止剤、脱水剤、脱酸剤等を添加することができる。皮膜生成剤としては、ビニレンカーボネート等の不飽和環状カーボネート;ビニルエチレンカーボネート等のアルケニル基を有する飽和環状カーボネート;フェニルエチレンカーボネート等のアリール基を有する飽和環状カーボネート;エチレンサルファイト等の環状サルファイト;プロパンスルトン等の環状スルトン;無水コハク酸、無水マロン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸等の環状カルボン酸無水物等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の化合物を用いることができる。このような皮膜生成剤を含有していると、容量維持特性及びサイクル特性がより良好となる。皮膜生成剤は、非水溶媒中に、0.1〜5重量%となるように添加されるのが好ましい。
【0042】
また、例えば特開平8−203560号、特開平7−302614号、特開平9−50822号、特開平8−273700号、特開平9−17447号の各公報等に記載されているベンゼン誘導体;特開平9−106835号、特開平9−171840号、特開平10−321258号、特開平7−302614号、特開平11−162512号、特許第2939469号、特許第2963898号の各公報等に記載されているビフェニル及びその誘導体;特開平9−45369号、特開平10−321258号の各公報等に記載されているピロール誘導体;特開平7−320778号、特開平7−302614号の各公報等に記載されているアニリン誘導体等の芳香族化合物;特許第2983205号公報等に記載されているエーテル系化合物;特開2001−15158号公報等に記載されている化合物などの過充電防止剤との組み合わせにより、電池の設計上より好ましい過充電防止効果が期待できる場合もある。
【0043】
これら過充電防止剤や過充電効果の調整剤は、その合計含有量が非水溶媒中に0.1〜10重量%となるように添加されるのが好ましく、0.1〜5重量%となるように添加されるのがより好ましい。
本発明に係るリチウム二次電池を構成する負極の材料としては、金属リチウムまたは、リチウムを吸蔵及び放出し得るものであれば特に限定されないが、リチウムを吸蔵及び放出し得るものが好ましい。その具体例としては、例えば様々な熱分解条件での有機物の熱分解物や、人造黒鉛、天然黒鉛等の炭素材料;金属酸化物材料;更には種々のリチウム合金が挙げられる。
【0044】
これらの内、好ましいのは炭素材料、中でも種々の原料から得た易黒鉛性ピッチの高温熱処理によって製造された人造黒鉛及び精製天然黒鉛、又はこれらの黒鉛にピッチを含む種々の表面処理を施したものである。これらの炭素材料は、学振法によるX線回折で求めた格子面(002)面のd値(層間距離)が0.335〜0.34nmであるものが好ましく、より好ましくは0.335〜0.337nmである。これら炭素材料は、灰分が1重量%以下であるものが好ましく、より好ましくは0.5重量%以下、最も好ましくは0.1重量%以下のものである。また学振法によるX線回折で求めた結晶子サイズ(Lc)が30nm以上であることが好ましい。結晶子サイズ(Lc)は、50nm以上の方がより好ましく、100nm以上であるものが最も好ましい。また、メジアン径は、レーザー回折・散乱法によるメジアン径で、通常1μm以上、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上、更に好ましくは7μm以上であり、上限は通常100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは40μm以下、更に好ましくは30μm以下である。また、BET法比表面積は、0.5m2/g以上、好ましくは0.7m2/g以上より好ましくは1.0m2/g以上、更に好ましくは1.5m2/gであり、通常25.0m2/g以下であり、好ましくは20.0m2/g以下、より好ましくは15.0m2/g以下、更に好ましくは10.0m2/g以下である。また、アルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトル分析において1580〜1620cm-1の範囲にピークPA(ピーク強度IA)及び1350〜1370cm-1の範囲のピークPB(ピーク強度IB)を有し、その強度比R=IB/IAが0〜0.5であるものが好ましい。1580〜1620cm-1の範囲のピークの半値幅は26cm-1以下であるものが好ましく、更には25cm-1以下がより好ましい。
【0045】
またこれらの炭素材料に、リチウムを吸蔵及び放出可能な金属化合物を混合して用いることもできる。
リチウムを吸蔵及び放出可能な金属化合物としては、Ag、Zn、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、P、Sb、Bi、Cu、Ni、Sr、Ba等の金属を含有する化合物が挙げられ、これらの金属は単体、酸化物、リチウムとの合金などとして用いられる。本発明においては、Si、Sn、Ge及びAlから選ばれる元素を含有するものが好ましく、Sn、Si及びAlから選ばれる金属の酸化物又はリチウム合金がより好ましい。
【0046】
これらの負極材料は、単独で使用しても、2種類以上混合して用いても良い。
これらの負極材料を用いて負極を製造する方法は特に限定されない。例えば、負極材料に、必要に応じて結着剤、増粘剤、導電材、溶媒等を加えてスラリー状とし、集電体の基板に塗布し、乾燥することにより負極を製造することができる。また、該負極材料に結着剤や導電材などを加えたものをそのままロール成形してシート電極としたり、圧縮成形によりペレット電極としたり、蒸着・スパッタ・メッキ等の手法で集電体上に負極材料の薄膜形成をすることもできる。
【0047】
電極製造の際に用いられる結着剤、増粘剤、導電材としては、電極製造時に使用する溶媒や電解液などに対して安定な材料であれば、特に限定されない。その具体例としては、結着剤としてはポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム等を挙げることができる。また増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、ガゼイン等が挙げられる。導電材としては、銅やニッケル等の金属材料、グラファイト、カーボンブラック等のような炭素材料が挙げられる。
【0048】
負極用集電体としては、銅、ニッケル、ステンレス等の金属が使用され、これらの中で薄膜に加工しやすいという点と価格の点から銅箔が好ましい。
本発明に係るリチウム電池を構成する正極の材料としては、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムマンガン酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物材料等のリチウムを吸蔵及び放出可能な材料を使用することができる。
【0049】
正極の製造方法については、特に限定されず、上記の負極の製造方法に準じて製造することができる。また、その形状については、負極と同じく正極材料に必要に応じて結着剤、導電材、溶媒等を加えて混合後、集電体の基板に塗布してシート電極としたり、プレス成形を施してペレット電極とすることができる。
正極用集電体としては、アルミニウム、チタン、タンタル等の金属またはその合金が用いられる。これらの中で、特にアルミニウムまたはその合金が軽量であるためエネルギー密度の点で望ましい。
【0050】
本発明に係るリチウム電池に使用するセパレーターの材質や形状については、特に限定されない。但し、電解液に対して安定で、保液性の優れた材料の中から選ぶのが好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを原料とする多孔性シートまたは不織布等を用いるのが好ましい。
上述の負極、正極及び非水系電解液を用いて本発明に係るリチウム二次電池を製造する方法については、特に限定されず、通常採用されている方法の中から適宜選択することができる。
【0051】
また、電池の形状については特に限定されず、シート電極及びセパレータをスパイラル状にしたシリンダータイプ、ペレット電極及びセパレータを組み合わせたインサイドアウト構造のシリンダータイプ、ペレット電極及びセパレータを積層したコインタイプ等が使用可能である。
【0052】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、これらの実施例によって限定されるものではない。
[フッ素化シクロヘキシルベンゼンの製造例.1]
容量200mlのPFA(パーフルオロアルコキシアルカン樹脂;テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)製の3つ口丸底フラスコに攪袢翼を取り付け、80ml(0.5mol)のシクロヘキシルベンゼンと、重合物を溶解させる為の10mlのアセトニトリルとを入れ、10℃の水浴に浸した。雰囲気を30分間窒素ガスにて置換した後、窒素ガスにて約30%に希釈したフッ素ガスを、約0.1mol/時の速度で、20時間導入したところ、反応液には1−シクロヘキシル−2−フルオロベンゼン(収率約30%)、1−シクロヘキシル−3−フルオロベンゼン(収率約5%)及び1−シクロヘキシル−4−フルオロベンゼン(収率約13%)の3種類のシクロヘキシルモノフルオロベンゼン、この他に5種のジフルオロシクロヘキシルベンゼンが含まれていた。反応液を炭酸水素ナトリウム水溶液/1,2−ジクロロエタン系で抽出し、有機層を水洗した後、吸着剤で脱水処理後、1,2−ジクロロエタンを留去し、減圧蒸留にて各成分を分離した。
【0053】
[フッ素化シクロヘキシルベンゼンの製造例.2]
ヨードベンゼンの代わりに、m−またはp−フルオロヨードベンゼンを用いた以外は、J.Organometallic Chem.,118,349(1976)に記載のシクロヘキシルベンゼンの製造法に準じて行い、1−シクロヘキシル−3−フルオロベンゼン及び1−シクロヘキシル−4−フルオロベンゼンを得た。
【0054】
[フッ素化シクロヘキシルベンゼンの製造例.3]
J.Chem.Soc.,518(1963)及びOrg.Synth.,II,151(1943)に記載の方法で得た混合物のシクロヘキシルフルオロベンゼンを、精密蒸留により単離精製し、1−シクロヘキシル−2−フルオロベンゼン及び1−シクロヘキシル−4−フルオロベンゼンを3:7の混合物で得た。さらにこれを精密蒸留して、それぞれを分離した。
【0055】
(正極の作製)
正極活物質としてLiCoO2(日本化学工業社製、C5)85重量%にカーボンブラック(電気化学工業社製、商品名デンカブラック)6重量%、ポリフッ化ビニリデン(呉羽化学社製、商品名KF−1000)9重量%を加え混合し、N−メチル−2−ピロリドンで分散し、スラリー状としたものを正極集電体である厚さ20μmのアルミニウム箔上に均一に塗布し、乾燥後、直径12.5mmの円盤状に打ち抜いて正極とした。
【0056】
(負極の作成)
X線回折における格子面(002面)のd値が0.336nm、晶子サイズ(Lc)が264nm、灰分が0.04重量%、レーザー回折・散乱法によるメジアン径が17μm、BET法比表面積が8.9m2/g、アルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトル分析における1580〜1620cm-1の範囲のピークPA(ピーク強度IA)及び1350〜1370cm-1の範囲のピークPB(ピーク強度IB)の強度比R=IB/IAが0.15、1580〜1620cm-1の範囲のピークの半値幅が22.2cm-1である人造黒鉛粉末(ティムカル社製、商品名KS−44)94重量%に蒸留水で分散させたスチレン−ブタジエンゴム(SBR)(日本ゼオン社製、商品名BM400B)を固形分で6重量%となるように加え、ディスパーザーで混合し、スラリー状としたものを負極集電体である厚さ18μmの銅箔上に均一に塗布し、乾燥後、直径12.5mmの円盤状に打ち抜いて電極を作製し負極として用いた。
【0057】
(コイン型セルの作製)
上記の正極および負極、各実施例および各比較例に記載の電解液を用いて、正極導電体を兼ねるステンレス鋼製の缶体に正極を収容し、その上に電解液を含浸させたポリエチレン製のセパレーターを介して負極を載置した。この缶体と負極導電体を兼ねる封口板とを、絶縁用のガスケットを介してかしめて密封し、コイン型セルを作製した。
【0058】
(コイン型セルの評価)
25℃において、充電終止電圧4.2V、放電終止電圧2.5V、0.5mA定電流で充放電試験を行った。2サイクル目の放電容量を2サイクル目の充電容量で割った値を2サイクル目充放電効率とした。4サイクル後に同一条件にて充電したのち、充電状態で85℃で72時間保存した後、放電させ、4サイクル後の保存後の放電容量を4サイクル目の充電容量で割った値を保存特性とした。
【0059】
また、25℃において、充電終止電圧4.2V、放電終止電圧3.0V、0.5mA定電流で5サイクル充放電試験を行った後、充電終止電圧4.2V、0.5mA定電流で充電を行い、85℃で72時間保存後の電池電圧を測定し、これを保存後電圧とした。4.2V以下で4.2Vに近い値が好ましいことから、4.10V以上をA、4.05V以上4.10V未満をB、4.00V以上4.05V未満をC、4.00V未満をDと判定した。
【0060】
また、満充電状態から、さらに5mAの充電電流を流して、通常の満充電時の容量を100%として、合計で170%分の電気量が流れた所(充電深度170%)まで過充電を行い、その時の電圧を測定して、これを過充電後電圧とした。4.2V以上でより4.2Vに近い方が好ましいことから、4.50V未満をA、4.50V以上4.60V未満をB、4.60V以上4.70V未満をC、4.70V以上をDと判定した。
【0061】
実施例1
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを重量比で1:1に混合した溶媒に乾燥アルゴン雰囲気下で十分に乾燥を行ったヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)を溶質として1モル/リットルの割合で溶解し、更に1−シクロヘキシル−2−フルオロベンゼンを2重量%の割合で溶解し、さらに負極皮膜生成剤としてビニレンカーボネートを2重量%の割合で溶解して電解液を調製し、上記の方法にてコイン型セルを作製し、初期充放電効率、保存特性、過充電特性等に関し、評価を行なった。
【0062】
実施例2
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを重量比で1:1に混合した溶媒にLiPF6を1モル/リットルの割合で溶解し、更に1−シクロヘキシル−3−フルオロベンゼンとビニレンカーボネートとをそれぞれ電解液に対し2重量%の割合で溶解して調製した電解液を用いたこと以外は実施例1と同様にして評価を行なった。
【0063】
実施例3
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを重量比で1:1に混合した溶媒にLiPF6を1モル/リットルの割合で溶解し、更に1−シクロヘキシル−4−フルオロベンゼンとビニレンカーボネートとをそれぞれ電解液に対して2重量%の割合で溶解して調製した電解液を用いたこと以外は実施例1と同様にして評価を行なった。
【0064】
実施例4
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを重量比で1:1に混合した溶媒にLiPF6を1モル/リットルの割合で溶解し、更に1−シクロヘキシル−2−フルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−3−フルオロベンゼン及び1−シクロヘキシル−4−フルオロベンゼンの8:1:3の比率の混合物とビニレンカーボネートとをそれぞれ電解液に対し2重量%の割合で溶解して調製した電解液を用いたこと以外は実施例1と同様にして評価を行なった。
【0065】
実施例5
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを重量比で1:1に混合した溶媒にLiPF6を1モル/リットルの割合で溶解し、更に1−シクロヘキシル−3−フルオロベンゼンを痕跡量含む1−シクロヘキシル−2−フルオロベンゼンと1−シクロヘキシル−4−フルオロベンゼンの3:7の比率の混合物とビニレンカーボネートとをそれぞれ電解液に対し2重量%の割合で溶解して調製した電解液を用いたこと以外は実施例1と同様にして評価を行なった。
【0066】
実施例6
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを重量比で1:1に混合した溶媒にLiPF6を1モル/リットルの割合で溶解し、更に1−シクロヘキシル−2−フルオロベンゼン、1−シクロヘキシル−3−フルオロベンゼン及び1−シクロヘキシル−4−フルオロベンゼンの8:1:3の比率の混合物0.5重量%とシクロヘキシルベンゼン1.5重量%とビニレンカーボネート2重量%とをそれぞれ電解液に対しての割合で溶解して調製した電解液を用いたこと以外は実施例1と同様にして評価を行なった。
【0067】
実施例7
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを重量比で1:1に混合した溶媒にLiPF6を1モル/リットルの割合で溶解し、1−シクロヘキシル−3−フルオロベンゼンを痕跡量含む1−シクロヘキシル−2−フルオロベンゼンと1−シクロヘキシル−4−フルオロベンゼンの3:7の比率の混合物1重量%とシクロヘキシルベンゼン1重量%とビニレンカーボネート2重量%とをそれぞれ電解液に対しての割合で溶解して調製した電解液を用いたこと以外は実施例1と同様にして評価を行なった。
【0068】
比較例1
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを重量比で1:1に混合した溶媒に、LiPF6を1モル/リットルの割合で溶解し、ビニレンカーボネートを電解液に対し2重量%の割合で溶解して調製した電解液を用いたこと以外は実施例1と同様にして評価を行なった。
【0069】
比較例2
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを重量比で1:1に混合した溶媒に、LiPF6を1モル/リットルの割合で溶解し、ビフェニルとビニレンカーボネートを電解液に対しそれぞれ2重量%の割合で溶解して調製した電解液を用いたこと以外は実施例1と同様にして評価を行なった。
【0070】
比較例3
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを重量比で1:1に混合した溶媒に、LiPF6を1モル/リットルの割合で溶解し、シクロヘキシルベンゼンとビニレンカーボネートとを電解液に対しそれぞれ2重量%の割合で溶解して調製した電解液を用いたこと以外は実施例1と同様にして評価を行なった。
【0071】
実施例8
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを重量比で1:1に混合した溶媒にテトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF4)を1モル/リットルの割合で溶解し、更に1−シクロヘキシル−2−フルオロベンゼンとビニレンカーボネートとをそれぞれ電解液に対し2重量%の割合で溶解して調製した電解液を用いたこと以外は実施例1と同様にして評価を行なった。
【0072】
比較例4
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを重量比で1:1に混合した溶媒に、LiBF4を1モル/リットルの割合で溶解し、ビニレンカーボネートを電解液に対し2重量%の割合で溶解して調製した電解液を用いたこと以外は実施例1と同様にして評価を行なった。
【0073】
実施例9
γ−ブチロラクトンを溶媒として用い、LiPF6とLiBF4をそれぞれ0.5モル/リットルの割合で溶解し、更に1−シクロヘキシル−2−フルオロベンゼンとビニレンカーボネートとをそれぞれ電解液に対し2重量%の割合で溶解して調製した電解液を用いたこと以外は実施例1と同様にして評価を行なった。
【0074】
比較例5
γ−ブチロラクトンを溶媒として用い、LiPF6とLiBF4をそれぞれ0.5モル/リットルの割合で溶解し、更にシクロヘキシルベンゼンとビニレンカーボネートとをそれぞれ電解液に対し2重量%の割合で溶解して調製した電解液を用いたこと以外は実施例1と同様にして評価を行なった。
これらの評価結果を表1に示す。
【0075】
【表1】
Figure 0004337359
【0076】
【発明の効果】
本発明のリチウム二次電池用非水系電解液を用いたリチウム二次電池は、充放電効率が高く、容量維持特性に優れ、広い温度範囲における電池特性及び安全性に優れ、かつ高エネルギー密度である。

Claims (17)

  1. リチウム塩が非水溶媒に溶解されてなる、リチウム二次電池用非水系電解液であって、非水溶媒が下記(I)式で表される含フッ素有機化合物を0.1〜10重量%含有し、かつビニレンカーボネートを含有することを特徴とする非水系電解液。
    Figure 0004337359
    (式中、X1〜X5はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、R1及びR2はそれぞれ独立して置換基を有していてもよいアルキル基を表すか、互いに結合して置換基を有していてもよい炭素環を形成する。ただし、(I)式で表される化合物は、少なくとも1つのフッ素原子を含むものとする。)
  2. 含フッ素有機化合物が、下記(II)式で表されるものであることを特徴とする、請求項1に記載の非水系電解液。
    Figure 0004337359
    (式中、X1〜X5は前記と同義であり、nは2〜10の整数を表す。ただし、シクロアルカン環には置換基が結合していてもよい。またベンゼン環及びシクロアルカン環の水素原子の少なくとも一つはフッ素原子で置換されている。)
  3. 含フッ素有機化合物が、水素原子の少なくとも一つがフッ素原子で置換されたシクロヘキシルベンゼンであることを特徴とする、請求項2に記載の非水系電解液。
  4. 1〜X5の少なくとも1つがフッ素原子であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水系電解液。
  5. 含フッ素有機化合物が、X1〜X5のうち、X1若しくはX5がフッ素原子であり、他は水素原子である式(I)の化合物、及び/又はX1〜X5のうち、X3がフッ素原子であり、他は水素原子である式(I)の化合物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水系電解液。
  6. 含フッ素有機化合物が、1−シクロヘキシル−2−フルオロベンゼン及び/又は1−シクロへキシル−4−フルオロベンゼンである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水系電解液。
  7. 非水溶媒が、環状カーボネート、ラクトン化合物、鎖状カーボネート、カルボン酸エステル及び鎖状エーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の有機溶媒を含有することを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の非水系電解液。
  8. 炭素非水溶媒の70容量%以上が、総炭素数3〜9のラクトン化合物、総炭素数3〜9の環状カーボネート、総炭素数3〜9の鎖状カーボネート、総炭素数3〜9の鎖状エーテル及び総炭素数3〜9の鎖状カルボン酸エステルからなる群から選ばれる溶媒であり、かつ、非水溶媒の20容量%以上が総炭素数3〜9のラクトン化合物及び総炭素数3〜9の環状カーボネートからなる群から選ばれる溶媒であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の非水系電解液。
  9. ラクトン化合物が、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン及びδ−バレロラクトンからなる群から選ばれ、環状カーボネートが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート及びブチレンカーボネートからなる群から選ばれ、かつ、鎖状カーボネートが、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート及びエチルメチルカーボネートからなる群から選ばれることを特徴とする、請求項又はに記載の非水系電解液。
  10. 非水溶媒が、不飽和環状カーボネート、アルケニル基含有飽和環状カーボネート、アリール基含有飽和環状カーボネート、環状サルファイト、環状スルトン及び環状カルボン酸無水物からなる群から選ばれる化合物を含有することを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の非水系電解液。
  11. リチウム塩として、LiBF4及びLiPF6からなる群から選ばれる化合物を、電解液中の総リチウム塩の5〜100mol%となるように含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の非水系電解液。
  12. 金属リチウム、リチウム合金又はリチウムを吸蔵及び放出することが可能な材料を含む負極と、リチウムを吸蔵及び放出することが可能な材料を含む正極と、リチウム塩が非水溶媒に溶解されてなる非水系電解液とを備えた非水系二次電池において、非水系電解液が請求項1〜11のいずれか1項に記載の非水系電解液であることを特徴とするリチウム二次電池。
  13. 負極が、X線回折における格子面(002)面のd値が0.335〜0.34nmの炭素材料を含有するものであることを特徴とする、請求項12に記載の非水系電解液を用いたリチウム二次電池。
  14. 負極が、Si、Sn、Ge及びAlからなる群から選ばれる元素を含有するものであることを特徴とする、請求項12又は13に記載のリチウム二次電池。
  15. 負極が、Sn、Si及びAlからなる群から選ばれる金属の酸化物及びリチウム合金からなる群から選ばれるものを含むものであることを特徴とする、請求項1214のいずれか1項に記載のリチウム二次電池。
  16. 正極が、リチウム遷移金属複合酸化物を含むものであることを特徴とする、請求項1215のいずれか1項に記載のリチウム二次電池。
  17. 正極が、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物及びリチウムマンガン酸化物から選ばれるリチウム遷移金属複合酸化物を含むものであることを特徴とする、請求項1216のいずれか1項に記載のリチウム二次電池。
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