JP4337155B2 - Machining method of free-cutting martensitic stainless steel and stainless steel parts with excellent outgas resistance and corrosion resistance - Google Patents

Machining method of free-cutting martensitic stainless steel and stainless steel parts with excellent outgas resistance and corrosion resistance Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた精密切削仕上げ加工性,硬さおよび耐食性が必要とされ、かつまた、使用中においてH2Sガスなどの有害なガス放出を抑制する必要性のある機器ないしは部品の素材として利用するのに適した耐アウトガス性および耐食性に優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼に関し、さらにまた、前記快削マルテンサイト系ステンレス鋼よりなる部品の加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
HDD(ハードディスクデバイス)部品をはじめとするコンピュータ部品,プリント基板近接部品などの各種電子機器では、一般に、AgやCuの接点などからなる部材をも含めたプリント基板が用いられる。
【0003】
一方、Ag,Cuなどの金属は硫化しやすく、使用されている部品からH2Sガスが発生すると硫化されることによって支障が起きる。
【0004】
したがって、使用中にH2Sガスが発生しないように鋼中に含まれるS含有量を低減することが望まれることとなる。
【0005】
一方、コンピュータ部品やプリント基板近接部品などの精密機器部品は、極めて高い仕上げ加工精度が求められてきており、かつまた、硬さ(耐摩耗性)および耐食性をも同時に具備することが要求されるようになってきている。
【0006】
これまで、この種の精密機器部品の素材としてはマルテンサイト系ステンレス鋼が用いられてきたが、JIS SUS410,SUS420J2等の既存のマルテンサイト系ステンレス鋼では、被削性が劣るため十分な仕上げ加工精度を得ることができず、生産性が低くなってしまうという問題があると共に、SUS416,SUS420F等の既存の含S快削ステンレス鋼では使用中にH2Sガスを発生することがあって十分な耐アウトガス性を確保することができないという問題が顕在化してきた。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、このような従来の課題にかんがみてなされたものであって、H2Sガス等の有害なガスを発生せず、耐アウトガス性の信頼性が極めて高く、しかも被削性,硬さ(耐摩耗性)および耐食性にも優れたマルテンサイト系ステンレス鋼およびこれを素材とする部品を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る耐アウトガス性、硬さ(耐摩耗性)および耐食性に優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.05〜0.65%、Si:0.10〜1.00%、Mn:0.10〜0.40%、P:0.04%以下、S:0.05〜0.35%、Cu:0.02〜0.50%、Ni:0.02〜0.50%、Cr:10.0〜15.0%、N:0.04〜0.20%、Se:0.10〜0.50%、O:0.0040〜0.0200%、残部Feおよび不純物からなる合金組成を有することを特徴とする
【0009】
本発明に係る耐アウトガス性、硬さ(耐摩耗性)および耐食性に優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼の実施態様においては、Mo:0超過〜1.00%、W:0超過〜1.00%のうちの1種または2種を含むことを特徴とする
【0010】
同じく本発明に係る耐アウトガス性、硬さ(耐摩耗性)および耐食性に優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼の別の実施態様においては、Pb:0.03〜0.20%、Bi:0.03〜0.15%、Te:0.01〜0.10%のうちの1種または2種以上を含むことを特徴とする
【0011】
やはり本発明に係る耐アウトガス性、硬さ(耐摩耗性)および耐食性に優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼のさらに別の実施態様においては、B,Ca,Mg,REMのうちの1種または2種以上:0.0005〜0.0100%を含むことを特徴とする
【0013】
さらに、本発明に係るステンレス鋼部品の加工方法は、上記した諸態様のいずれかに従う快削マルテンサイト系ステンレス鋼を素材として所定形状に加工し、その後たとえば常温〜350℃の酸化性雰囲気に曝す不動態化処理を行うことを特徴とする
【0014】
【発明の作用】
本発明に係わる耐アウトガス性,硬さ(耐摩耗性)および耐食性に優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼は、上記した化学成分組成を有するものであって、H2Sガスの発生を防止するためにMn/S比を低減し、硫化物自体の耐溶出性を高める共に、S含有量を適切な範囲にコントロールし、より一層の被削性の確保のためにSeを適量添加する。
【0015】
そして、所要の硬さを確保するためにCを添加するが、このCの多量添加は耐食性を劣化させるのでNを有効に活用したものとしている。
【0016】
そして場合によっては、耐食性をより一層向上させるためにMoやWを含有させることも可能である。
【0017】
同じく場合によっては、被削性をより一層向上させるために使用目的上において問題のない限りPb,Bi,Teの1種以上を含有させることも可能である。
【0018】
同じく場合によっては、熱間加工性をより一層向上させるためにB,Ca,Mg,REMの1種以上を含有させることも可能である。
【0021】
この不動態化処理では、一般的に行われている硝酸等の酸化性酸中への浸漬のほか、雰囲気を制御した熱処理により不動態化するようにしてもよい。
【0022】
以下、本発明に係わる耐アウトガス性,硬さ(耐摩耗性)および耐食性に優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼の成分組成(重量%)の限定理由についてさらに詳細に説明する。
【0023】
C:0.05〜0.65%
Cは鋼部品の硬さ(耐摩耗性)を確保するのに有効な成分であるが、耐食性等の特性を劣化させるため、Nを製造上可能な範囲で多く添加したうえで、所望の硬さを得るのに必要なC含有量とすることが望ましく、そのために0.05%以上、場合によっては0.10%以上とする。しかし、多く含有しても得られる硬さが飽和してくると共に、必要以上に大きい1次炭化物の生成によって焼鈍時の切削性をはじめとする加工性の低下をきたすことから0.65%以下、望ましくは0.30%以下とするのが良い。
【0024】
Si:0.10〜1.00%
Siは鋼溶製時の脱酸剤として有効であるので、0.10%以上、望ましくは0.20%以上とするのが良いが、多量のSi含有は金属間化合物の析出を増長するほか、母相強度を増加して被削性を低下させるので、1.00%以下、望ましくは0.70%以下、さらに望ましくは0.50%以下とするのが良い。
【0025】
Mn:0.10〜0.40%
MnはMn/S比を低減して硫化物自体の耐溶出性を高めることにより有害なH2Sガスの発生を防止するために少ない方が望ましく、製造コストを考慮して0.10%を下限としている。そして、Mn含有量が多くなるとMn/S比が大きくなって耐アウトガス性が低下し、耐食性の劣化をきたすことから0.40%以下、望ましくは0.30%以下とするのが良い。
【0026】
P:0.04%以下
Pは粒界に偏析して耐食性や強度等の特性を劣化させるので、できるだけ少ないことが望ましく、製造コストとの兼ね合いで0.04%以下、望ましくは0.03%以下とするのが良い。
【0027】
S:0.05〜0.35%
Sは耐食性および耐アウトガス性の面、とくにH2Sガスの発生防止の面からは低い方が望ましいが、あまりに低いと被削性が良くないものとなることから0.05%以上、望ましくは0.10%以上とするのが良いが、多すぎると上記したごとく耐アウトガス性が低下し、耐食性の確保がむつかしくなることから0.35%以下、望ましくは0.30%以下、さらに望ましくは0.20%以下とするのが良い。
【0028】
Cu:0.02〜0.50%
Cuは耐食性、とくに還元性酸環境中での耐食性を向上するのに有効であるので、0.02%以上、望ましくは0.05%以上とするのが良いが、必要以上の添加は相安定性を低下させると共に焼鈍時の硬さの上昇を招くこととなるので、0.50%以下、望ましくは0.20%以下とするのが良い。
【0029】
Ni:0.02〜0.50%
Niは耐食性、とくに還元性酸環境中での耐食性を向上するのに有効であるので、0.02%以上、望ましくは0.10%以上とするのが良いが、必要以上の添加は相安定性を低下させると共に焼鈍時の硬さの上昇を招くこととなるので、0.50%以下、望ましくは0.30%以下とするのが良い。
【0030】
Cr:10.0〜15.0%
Crはマルテンサイト系ステンレス鋼の基本成分であって、良好な耐食性を確保するための必須の元素であり、10.0%以上、望ましくは11.5%以上含有させる。しかし、多量の含有は相安定性を低下させると共に熱間加工性を劣化させることとなるため15.0%以下、望ましくは13.0%以下とするのが良い。
【0031】
N:0.04〜0.20%
Nは所要の硬さを確保するために添加したCによる耐食性の劣化を抑制して良好なる耐食性および硬さを有するものとするために有効な成分であるので0.04%以上、望ましくは0.06%以上とするのが良いが、必要以上に添加しようとすると鋼溶製時にNブローを生じて鋼塊の健全性を低下させると共に製造コストをも増大させるので0.20%以下、望ましくは0.15%以下とするのが良い。
【0032】
Se:0.10〜0.50%
SeはSの代替成分として被削性を向上させるために有効な元素であり、添加量が多いほど被削性は向上するので、0.10%以上、望ましくは0.20%以上とするが、過剰の添加は熱間加工性を劣化させると共にコストの上昇を招くことから0.50%以下、望ましくは0.40%以下とするのが良い。
【0033】
O:0.0040〜0.0200%
Oはマルテンサイト系ステンレス鋼の被削性を確保するため一定以上の添加、望ましくは0.0040%以上、さらに望ましくは0.0060%以上とするのが良いが、過剰に含有すると多量の酸化物を生成して逆に被削性を低下させることから0.0200%以下、望ましくは0.0150%以下とするのが良い。
【0034】
Mo:0超過〜1.00%,W:0超過〜1.00%のうちの1種または2種Mo,Wはマルテンサイト系ステンレス鋼の耐食性をより一層向上させるのに有効な成分であるので、必要に応じ添加するのも良いが、多量に含有すると熱間加工性を低下させると共にコストの上昇を招くことから、Moについては1.00%以下、Wについても1.00%以下とするのが良い。
【0035】
Pb:0.03〜0.20%,Bi:0.03〜0.15%,Te:0.01〜0.10%のうちの1種または2種以上
Pb,Bi,Teはマルテンサイト系ステンレス鋼の被削性をさらに向上させるのに有効な成分であるので、必要に応じPbについては0.03%以上、Biについても0.03%以上、Teについては0.01%以上含有するものとなすのも良いが、多量に含有すると熱間加工性を低下させる傾向となるため、Pbについては0.20%以下、Biについては0.15%以下、Teについては0.10%以下とするのが良い。
【0036】
B,Ca,Mg,REMのうちの1種または2種以上:0.0005〜0.0100%
B,Ca,Mg,REM(ミッシュメタル(Mm)を含む希土類元素の1種または2種以上)はマルテンサイト系ステンレス鋼の熱間加工性および被削性の向上に有効な成分であるので、必要に応じこれらの1種または2種以上の合計で0.0005%以上含有するものとなすのも良いが、多量に含有すると鋼の清浄度を低下させることとなるため、含有するとしてもこれらの合計で0.0100%以下とするのが良い。
【0038】
【実施例】
大気誘導炉溶解によって表1に示す成分組成を有するマルテンサイト系ステンレス鋼の鋼塊(重量50kg)を製造し、熱間鍛造を行って直径60mmφおよび直径20mmφの丸棒材を得たのち、各丸棒材に対して750〜820℃での焼鈍を行った。
【0039】
表1において、供試材No.1〜11が本発明鋼であり、No.12〜16が、下記の成分的な特徴をもった比較鋼である。
No.12:SUS410鋼。Mnが多量でSeの量が不足。
No.13:SUS416鋼。Mnが多量でMn/S比が大で、Seの量が不足。
No.14:Mn含有量が過大なためMn/S比が大であり、Se量は適切な鋼。
No.15:Mn含有量が適正であるが、Se含有量が不足である鋼。
No.16:Mn含有量が過大な鋼。
【0040】
【表1】

Figure 0004337155
【0041】
次に、上記直径60mmφの焼鈍材について、下記条件による旋削試験およびドリル試験を行った。
【0042】
◎旋削試験
・工具 :サーメット
・切削速度:120m/min
・送り :0.05mm/rev
・切込み量:0.1mm
・切削油 :水溶性
・摩耗量 :60min切削後のクランク摩耗量(μm)
【0043】
◎ドリル試験
・工具 :SKH9 φ5mm
・送り :0.07mm/rev
・穴深さ :15mm
・切削油 :なし(乾式)
・工具寿命:(穿孔不可能)5000mmとなる切削速度(m/min)
【0044】
これらの結果を表2の旋削試験およびドリル試験の欄に示す。
【0045】
次に、上記直径20mmφの焼鈍材について、焼入れ(1000℃×0.5h油冷)および焼戻し(180℃×1h空冷)を施したのち、硬さの測定を行った。そして、5点の平均値を求めたところ、表2の硬さの欄に示す結果であった。
【0046】
次いで、上記直径20mmφの焼入れ焼戻し材を15mm×3mm×25mmの寸法に加工したのち、全面を#400で研磨仕上げし、続いて、温度:50℃,酸化性雰囲気:30%硝酸+2%重クロム酸カリウム,時間:1hの条件による不動態化処理を行ってアウトガス試験片とすることによりアウトガス試験(n=2)を実施した。
【0047】
このアウトガス試験では、密閉容器中に、上記アウトガス試験片と、5mm×10mmのAg箔と、0.5ccの純水を入れ、85℃で20時間保持した後のAg箔の色の変化(すなわち、Ag2Sの生成度合い)を調べた。
【0048】
そして、この際の評価として、変色のないものをクラスAとし、変色大のもの(アウトガス発生量が大のもの)をクラスFとする6段階評価(すなわち、A>B>C>D>E>F)にて行った。この結果を同じく表2のアウトガス試験の欄に示す。
【0049】
次に、上記直径20mmφの焼入れ焼戻し材を直径10mmφ×50mmの寸法に加工したのち、全面を#320で研磨仕上げし、続いて上記と同様の条件による不動態化処理を行って湿潤試験片とすることにより湿潤試験(n=3)を実施した。
【0050】
この湿潤試験では、温度:50℃,湿度:98%、時間:96h保持した後の錆発生の有無を調べた。
【0051】
そして、この際の評価として、錆発生のないものをクラスAとし、全面に錆発生したものをクラスFとする6段階評価(すなわち、A>B>C>D>E>F)にて行った。この結果を同じく表2の湿潤試験の欄に示す。
【0052】
【表2】
Figure 0004337155
【0053】
表2に示した結果から明らかなように、比較鋼の供試材は、それぞれ下記の欠点がみられた。
No.12:本発明の鋼に比べてMnが多量で、Seの量が不足しているSUS410鋼であるため、被削性においてかなり劣っている。
No.13:Mnが多量であってMn/S比が大で、Seの量が不足なこの鋼では、H Sガスを発生するためアウトガス試験における変色が大である。
No.14:Mn含有量が過大でMn/S比が大であるが、Se量は適切なので、被削性は良好であるものの、H Sガスを発生してアウトガス試験における変色が大。
No.15:Mn含有量は適正であるが、Se含有量が不足であるため、耐アウトガス性は良好であるものの、被削性があまり良くない。
No.16:Mn含有量が高いため、耐アウトガス性がよくない。
【0054】
これに対して、本発明鋼であるNo.1〜No.11の供試材では、いずれも、耐アウトガス性,硬さ(耐摩耗性)および耐食性に優れ、被削性にも優れたものであることが認められた。
【0055】
【発明の効果】
本発明によるマルテンサイト系ステンレス鋼では、請求項1に記載しているように、重量%で、C:0.05〜0.65%、Si:0.10〜1.00%、Mn:0.10〜0.40%、P:0.04%以下、S:0.05〜0.35%、Cu:0.02〜0.50%、Ni:0.02〜0.50%、Cr:10.0〜15.0%、N:0.04〜0.20%、Se:0.10〜0.50%、O:0.0040〜0.0200%、残部Feおよび不純物からなる成分組成を有するものとしたから、使用中においてH2Sガスなどの有害ガスを発生することなく、耐アウトガス性に優れていると共に硬さ(耐摩耗性)および耐食性にも優れたものであり、さらにまた被削性にも優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼であるという著大なる効果がもたらされる。
【0056】
そして、請求項2に記載しているように、Mo:0超過〜1.00%,W:0超過〜1.00%のうちの1種または2種を含むものとすることによって、耐アウトガス性,硬さ(耐摩耗性)および耐食性に優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼の耐食性をより一層高めることが可能であるという著大なる効果がもたらされる。
【0057】
さらにまた、請求項3に記載しているように、Pb:0.03〜0.20%,Bi:0.03〜0.15%,Te:0.01〜0.10%のうちの1種または2種以上を含むものとすることによって、耐アウトガス性,硬さ(耐摩耗性)および耐食性に優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼の被削性をより一層高めることが可能であるという著大なる効果がもたらされる。
【0058】
さらにまた、請求項4に記載しているように、B,Ca,Mg,REMのうちの1種または2種以上:0.0005〜0.0100%を含むものとすることによって、耐アウトガス性,硬さ(耐摩耗性)および耐食性に優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼の熱間加工性をより一層高めることが可能であるという著大なる効果がもたらされる。
【0060】
本発明によるステンレス鋼部品の加工方法によれば、上記の諸態様のいずれかの鋼を素材として所定形状に加工し、その後例えば常温〜350℃の酸化性雰囲気に曝す不動態化処理を行うから、耐アウトガス性、硬さ(耐摩耗性)および耐食性に優れたステンレス鋼部品の製造を行うことが可能であるという著大な効果がもたらされる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is a material for equipment or parts that requires excellent precision cutting finish workability, hardness, and corrosion resistance, and that needs to suppress harmful gas release such as H 2 S gas during use. The present invention relates to a free-cutting martensitic stainless steel excellent in outgas resistance and corrosion resistance suitable for use, and further relates to a method for processing a part made of the free-cutting martensitic stainless steel.
[0002]
[Prior art]
In various electronic devices such as computer parts such as HDD (hard disk device) parts and printed circuit board proximity parts, printed circuit boards including members made of Ag or Cu contacts are generally used.
[0003]
On the other hand, metals such as Ag and Cu are easily sulfidized, and when H 2 S gas is generated from the parts being used, sulfidation causes trouble.
[0004]
Therefore, it is desired to reduce the S content contained in the steel so that H 2 S gas is not generated during use.
[0005]
On the other hand, precision machine parts such as computer parts and printed circuit board proximity parts have been required to have extremely high finishing accuracy, and are also required to have hardness (abrasion resistance) and corrosion resistance at the same time. It has become like this.
[0006]
So far, martensitic stainless steel has been used as the material for this type of precision equipment parts. However, existing martensitic stainless steels such as JIS SUS410 and SUS420J2 are inferior in machinability. There is a problem that accuracy cannot be obtained and productivity is lowered, and existing S-containing free-cutting stainless steels such as SUS416 and SUS420F may generate H 2 S gas during use. The problem that it is not possible to ensure a good outgas resistance has become apparent.
[0007]
OBJECT OF THE INVENTION
The present invention has been made in view of such a conventional problem, and does not generate harmful gas such as H 2 S gas, has extremely high reliability of outgas resistance, and has excellent machinability and hardness. An object of the present invention is to provide martensitic stainless steel excellent in thickness (abrasion resistance) and corrosion resistance and parts made of the same.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The free-cutting martensitic stainless steel excellent in outgas resistance, hardness (abrasion resistance) and corrosion resistance according to the present invention is mass %, C: 0.05 to 0.65%, Si: 0.10. 1.00%, Mn: 0.10 to 0.40%, P: 0.04% or less, S: 0.05 to 0.35%, Cu: 0.02 to 0.50%, Ni: 0.0. 02 to 0.50%, Cr: 10.0 to 15.0%, N: 0.04 to 0.20%, Se: 0.10 to 0.50%, O: 0.0040 to 0.0200% , characterized by having an alloy composition comprising the balance Fe and impurities.
[0009]
In the embodiment of the free-cutting martensitic stainless steel excellent in outgas resistance, hardness (abrasion resistance) and corrosion resistance according to the present invention, Mo: more than 0 to 1.00%, W: more than 0 to 1. characterized in that it comprises one or two of 00%.
[0010]
Similarly, in another embodiment of the free-cutting martensitic stainless steel excellent in outgas resistance, hardness (abrasion resistance) and corrosion resistance according to the present invention, Pb: 0.03 to 0.20%, Bi: 0 .03~0.15%, Te: characterized in that it comprises one or more of 0.01 to 0.10%.
[0011]
In still another embodiment of the free-cutting martensitic stainless steel excellent in outgas resistance, hardness (abrasion resistance) and corrosion resistance according to the present invention, one of B, Ca, Mg and REM or two or more: characterized in that it comprises a 0.0005 to 0.0100 percent.
[0013]
Furthermore, the method for processing a stainless steel part according to the present invention is to process a free-cutting martensitic stainless steel according to any of the above-described aspects into a predetermined shape and then expose it to an oxidizing atmosphere at, for example, room temperature to 350 ° C. and performing passivation.
[0014]
[Effects of the Invention]
A free-cutting martensitic stainless steel excellent in outgas resistance, hardness (abrasion resistance) and corrosion resistance according to the present invention has the above-described chemical composition and prevents the generation of H 2 S gas. Therefore, the Mn / S ratio is reduced, the elution resistance of the sulfide itself is increased, the S content is controlled within an appropriate range, and an appropriate amount of Se is added to ensure further machinability.
[0015]
C is added in order to ensure the required hardness. However, the addition of a large amount of C deteriorates the corrosion resistance, so that N is effectively utilized.
[0016]
In some cases, it is possible to contain Mo or W in order to further improve the corrosion resistance.
[0017]
Similarly, in some cases, in order to further improve the machinability, it is possible to contain one or more of Pb, Bi, and Te as long as there is no problem for the purpose of use.
[0018]
Similarly, in some cases, one or more of B, Ca, Mg, and REM can be contained in order to further improve the hot workability.
[0021]
In this passivation treatment, passivation may be performed by heat treatment in which the atmosphere is controlled, in addition to immersion in an oxidizing acid such as nitric acid which is generally performed.
[0022]
Hereinafter, the reason for limiting the component composition (% by weight) of the free-cutting martensitic stainless steel excellent in outgas resistance, hardness (abrasion resistance) and corrosion resistance according to the present invention will be described in more detail.
[0023]
C: 0.05 to 0.65%
C is an effective component for ensuring the hardness (wear resistance) of steel parts. However, in order to deteriorate the properties such as corrosion resistance, a desired hardness is added after adding N as much as possible in the production range. It is desirable to make the C content necessary for obtaining the thickness, and for that purpose, it is 0.05% or more, and in some cases, 0.10% or more. However, even if it is contained in a large amount, the hardness obtained is saturated, and the production of primary carbides larger than necessary causes a decrease in workability such as machinability during annealing. Desirably, it should be 0.30% or less.
[0024]
Si: 0.10 to 1.00%
Since Si is effective as a deoxidizer during steel melting, it should be 0.10% or more, preferably 0.20% or more. However, a large amount of Si increases the precipitation of intermetallic compounds. Since the matrix strength is increased and the machinability is lowered, the content is preferably 1.00% or less, preferably 0.70% or less, and more preferably 0.50% or less.
[0025]
Mn: 0.10 to 0.40%
Mn is preferably less in order to prevent generation of harmful H 2 S gas by reducing the Mn / S ratio and improving the elution resistance of the sulfide itself. The lower limit. And if Mn content increases, Mn / S ratio will become large, outgas resistance will fall, and corrosion resistance will be deteriorated, so it is 0.40% or less, preferably 0.30% or less.
[0026]
P: 0.04% or less P segregates at the grain boundary and deteriorates properties such as corrosion resistance and strength. Therefore, it is desirable that P be as small as possible, and 0.04% or less, preferably 0.03% in view of manufacturing cost. The following is good.
[0027]
S: 0.05 to 0.35%
S is preferably lower in terms of corrosion resistance and outgas resistance, especially in terms of preventing generation of H 2 S gas, but if it is too low, the machinability is not good, so 0.05% or more, preferably It is preferably 0.10% or more, but if it is too much, the outgas resistance decreases as described above, and it is difficult to ensure the corrosion resistance, so 0.35% or less, preferably 0.30% or less, more preferably It should be 0.20% or less.
[0028]
Cu: 0.02 to 0.50%
Since Cu is effective in improving the corrosion resistance, particularly the corrosion resistance in a reducing acid environment, it should be 0.02% or more, preferably 0.05% or more. This lowers the properties and increases the hardness during annealing, so it is 0.50% or less, preferably 0.20% or less.
[0029]
Ni: 0.02 to 0.50%
Ni is effective for improving the corrosion resistance, particularly the corrosion resistance in a reducing acid environment. Therefore, it should be 0.02% or more, preferably 0.10% or more. This lowers the properties and increases the hardness during annealing, so it is 0.50% or less, preferably 0.30% or less.
[0030]
Cr: 10.0-15.0%
Cr is a basic component of martensitic stainless steel and is an essential element for ensuring good corrosion resistance, and is contained by 10.0% or more, preferably 11.5% or more. However, if a large amount is contained, the phase stability is lowered and the hot workability is deteriorated, so that it is 15.0% or less, preferably 13.0% or less.
[0031]
N: 0.04 to 0.20%
N is an effective component for suppressing the deterioration of corrosion resistance due to C added in order to ensure the required hardness and having good corrosion resistance and hardness, so 0.04% or more, preferably 0 0.06% or more is good, but adding more than necessary will cause N blow during steel melting, reducing the soundness of the steel ingot and increasing the manufacturing cost, so 0.20% or less, preferably Is preferably 0.15% or less.
[0032]
Se: 0.10 to 0.50%
Se is an effective element for improving the machinability as an alternative component of S. Since the machinability improves as the amount added increases, it is 0.10% or more, preferably 0.20% or more. Excessive addition deteriorates hot workability and increases the cost, so it is 0.50% or less, preferably 0.40% or less.
[0033]
O: 0.0040 to 0.0200%
O should be added above a certain level to ensure the machinability of martensitic stainless steel, preferably 0.0040% or more, and more preferably 0.0060% or more. In order to reduce the machinability on the contrary by generating a product, the content is preferably 0.0200% or less, preferably 0.0150% or less.
[0034]
One or two of Mo: 0 to over 1.00% and W: over 0 to 1.00% Mo and W are effective components for further improving the corrosion resistance of martensitic stainless steel. Therefore, it may be added as necessary. However, if contained in a large amount, the hot workability is lowered and the cost is increased. Therefore, Mo is 1.00% or less, and W is 1.00% or less. Good to do.
[0035]
One or more of Pb: 0.03-0.20%, Bi: 0.03-0.15%, Te: 0.01-0.10% Pb, Bi, Te are martensite-based Since it is an effective component for further improving the machinability of stainless steel, if necessary, Pb is contained in an amount of 0.03% or more, Bi is also contained in an amount of 0.03% or more, and Te is contained in an amount of 0.01% or more. Although it is good to be used, it tends to lower the hot workability when it is contained in a large amount. Therefore, Pb is 0.20% or less, Bi is 0.15% or less, and Te is 0.10% or less. It is good to do.
[0036]
One or more of B, Ca, Mg, and REM: 0.0005 to 0.0100%
B, Ca, Mg, and REM (one or more rare earth elements including misch metal (Mm)) are effective components for improving the hot workability and machinability of martensitic stainless steel. If necessary, the total content of one or more of these may be 0.0005% or more, but if contained in large amounts, the cleanliness of the steel will be reduced. It is good to set it as 0.0100% or less in total.
[0038]
【Example】
After producing an ingot (weight 50 kg) of martensitic stainless steel having the component composition shown in Table 1 by melting in an atmospheric induction furnace and performing hot forging to obtain round bars with a diameter of 60 mmφ and a diameter of 20 mmφ, The round bar was annealed at 750 to 820 ° C.
[0039]
In Table 1, the test material No. 1 to 11 are steels of the present invention . 12 to 16 are comparative steels having the following component characteristics.
No. 12: SUS410 steel. Mn is large and Se is insufficient.
No. 13: SUS416 steel. Mn is abundant, Mn / S ratio is large, and Se is insufficient.
No. 14: Mn / S ratio is large due to excessive Mn content, and Se content is appropriate steel.
No. 15: Steel with appropriate Mn content but insufficient Se content.
No. 16: Steel with excessive Mn content.
[0040]
[Table 1]
Figure 0004337155
[0041]
Next, a turning test and a drill test were performed on the annealed material having a diameter of 60 mmφ under the following conditions.
[0042]
◎ Turning test ・ Tools: Cermet ・ Cutting speed: 120m / min
・ Feeding: 0.05mm / rev
-Cutting depth: 0.1 mm
・ Cutting oil: Water-soluble ・ Amount of wear: Crank wear after cutting for 60 min (μm)
[0043]
◎ Drill test / tool: SKH9 φ5mm
・ Feeding: 0.07mm / rev
-Hole depth: 15mm
・ Cutting oil: None (dry type)
Tool life: (Punching impossible) Cutting speed (m / min) at 5000 mm
[0044]
These results are shown in the column of turning test and drill test in Table 2.
[0045]
Next, the annealed material having a diameter of 20 mmφ was subjected to quenching (1000 ° C. × 0.5 h oil cooling) and tempering (180 ° C. × 1 h air cooling), and then the hardness was measured. And when the average value of 5 points | pieces was calculated | required, it was the result shown in the column of hardness of Table 2.
[0046]
Next, after processing the quenching and tempering material having a diameter of 20 mmφ to a size of 15 mm × 3 mm × 25 mm, the entire surface is polished and finished with # 400. An outgas test (n = 2) was performed by performing a passivation treatment under the conditions of potassium acid, time: 1 h to obtain an outgas test piece.
[0047]
In this outgas test, the above-mentioned outgas test piece, 5 mm × 10 mm Ag foil, and 0.5 cc of pure water are placed in a sealed container, and the color change of the Ag foil after holding at 85 ° C. for 20 hours (that is, , The degree of formation of Ag 2 S).
[0048]
Then, as an evaluation at this time, a six-stage evaluation (namely, A>B>C>D> E) in which no discoloration is class A and a large discoloration (outgas generation amount is large) is class F. > F). The results are also shown in the column of outgas test in Table 2.
[0049]
Next, after processing the quenching and tempering material having a diameter of 20 mmφ to a size of 10 mmφ × 50 mm, the entire surface is polished and finished with # 320, and subsequently subjected to a passivation treatment under the same conditions as described above, The wet test (n = 3) was performed.
[0050]
In this wet test, the presence or absence of rust generation after holding at a temperature of 50 ° C., a humidity of 98%, and a time of 96 hours was examined.
[0051]
In this case, the evaluation is performed in a six-step evaluation (ie, A>B>C>D>E> F) where Class A indicates that no rust is generated and Class F indicates that rust is generated on the entire surface. It was. The results are also shown in the wet test column of Table 2.
[0052]
[Table 2]
Figure 0004337155
[0053]
As is apparent from the results shown in Table 2, the comparative steel specimens had the following defects.
No. 12: Compared to the steel of the present invention, the machinability is considerably inferior because it is a SUS410 steel having a large amount of Mn and an insufficient amount of Se.
No. 13: This steel, which has a large amount of Mn, a large Mn / S ratio, and an insufficient amount of Se, generates a H 2 S gas, which causes a large discoloration in the outgas test.
No. 14: Mn content is excessive and Mn / S ratio is large, but Se amount is appropriate and machinability is good, but H 2 S gas is generated and discoloration in the outgas test is large.
No. 15: Mn content is appropriate, but Se content is insufficient, so outgas resistance is good, but machinability is not so good.
No. 16: Outgas resistance is not good because of high Mn content.
[0054]
On the other hand, No. which is steel of this invention. 1-No. It was confirmed that all of the 11 test materials were excellent in outgas resistance, hardness (abrasion resistance) and corrosion resistance, and excellent in machinability.
[0055]
【The invention's effect】
In the martensitic stainless steel according to the present invention, as described in claim 1, C: 0.05 to 0.65%, Si: 0.10 to 1.00%, Mn: 0 .10 to 0.40%, P: 0.04% or less, S: 0.05 to 0.35%, Cu: 0.02 to 0.50%, Ni: 0.02 to 0.50%, Cr : 10.0 to 15.0%, N: 0.04 to 0.20%, Se: 0.10 to 0.50%, O: 0.0040 to 0.0200%, remaining Fe and impurities Because it has a composition, it does not generate harmful gases such as H 2 S gas during use, and it has excellent outgas resistance and excellent hardness (wear resistance) and corrosion resistance. Furthermore, it has a remarkable effect that it is a free-cutting martensitic stainless steel with excellent machinability. It is brought about.
[0056]
And as described in claim 2, by including one or two of Mo: 0 excess to 1.00%, W: 0 excess to 1.00%, outgas resistance, The remarkable effect that the corrosion resistance of the free-cutting martensitic stainless steel excellent in hardness (abrasion resistance) and corrosion resistance can be further enhanced is brought about.
[0057]
Furthermore, as described in claim 3, one of Pb: 0.03 to 0.20%, Bi: 0.03 to 0.15%, Te: 0.01 to 0.10% By including two or more seeds, the machinability of free-cutting martensitic stainless steel with excellent outgas resistance, hardness (abrasion resistance) and corrosion resistance can be further enhanced. The effect becomes.
[0058]
Furthermore, as described in claim 4, by including one or more of B, Ca, Mg, and REM: 0.0005 to 0.0100%, outgas resistance, hard This brings about a remarkable effect that the hot workability of the free-cutting martensitic stainless steel excellent in hardness (wear resistance) and corrosion resistance can be further enhanced.
[0060]
According to the method of processing a stainless steel part according to the present invention, the steel of any of the above aspects is processed into a predetermined shape as a raw material, and then a passivation treatment is performed by exposing it to an oxidizing atmosphere at, for example, room temperature to 350 ° C. Thus, it is possible to produce a stainless steel part having excellent outgas resistance, hardness (abrasion resistance) and corrosion resistance.

Claims (5)

質量%で、C:0.05〜0.65%、Si:0.10〜1.00%、Mn:0.10〜0.40%、P:0.04%以下、S:0.05〜0.35%、Cu:0.02〜0.50%、Ni:0.02〜0.50%、Cr:10.0〜15.0%、N:0.04〜0.20%、Se:0.10〜0.50%、O:0.0040〜0.0200%、残部Feおよび不純物からなることを特徴とする耐アウトガス性および耐食性に優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼。 In mass %, C: 0.05 to 0.65%, Si: 0.10 to 1.00%, Mn: 0.10 to 0.40%, P: 0.04% or less, S: 0.05 -0.35%, Cu: 0.02-0.50%, Ni: 0.02-0.50%, Cr: 10.0-15.0%, N: 0.04-0.20%, A free-cutting martensitic stainless steel excellent in outgas resistance and corrosion resistance, characterized by comprising Se: 0.10 to 0.50%, O: 0.0040 to 0.0200%, the balance Fe and impurities. Mo:0超過〜1.00%、W:0超過〜1.00%のうちの1種または2種を含むことを特徴とする請求項1に記載の耐アウトガス性および耐食性に優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼。2. Free cutting excellent in outgas resistance and corrosion resistance according to claim 1, comprising one or two of Mo: more than 0 to 1.00% and W: more than 0 to 1.00%. Martensitic stainless steel. Pb:0.03〜0.20%、Bi:0.03〜0.15%、Te:0.01〜0.10%のうちの1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の耐アウトガス性および耐食性に優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼。One or more of Pb: 0.03 to 0.20%, Bi: 0.03 to 0.15%, and Te: 0.01 to 0.10% are included. A free-cutting martensitic stainless steel having excellent outgas resistance and corrosion resistance according to 1 or 2. B,Ca,Mg,REMのうちの1種または2種以上:0.0005〜0.0100%を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の耐アウトガス性および耐食性に優れた快削マルテンサイト系ステンレス鋼。One or more of B, Ca, Mg, and REM: 0.0005 to 0.0100%, excellent outgas resistance and corrosion resistance according to any one of claims 1 to 3 Free-cutting martensitic stainless steel. 請求項1ないしのいずれかに記載の鋼を素材として所定形状に加工し、その後酸化性雰囲気に曝す不動態化処理を行うことを特徴とする耐アウトガス性および耐食性に優れたステンレス鋼部品の加工方法。A stainless steel part excellent in outgas resistance and corrosion resistance, wherein the steel according to any one of claims 1 to 3 is processed into a predetermined shape using a steel as a raw material, and then subjected to a passivation treatment exposed to an oxidizing atmosphere. Processing method.
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