JP4336474B2 - 自硬性流動鋳型造型法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳造における有機系発泡流動自硬性鋳型の造型法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フラン樹脂、フェノール樹脂、フランフェノール樹脂等の有機系自硬性鋳型に界面活性剤を添加して流動砂を作製し、これを鋳型として用いる流動鋳型造型法が試みられている。例えば、水溶性フェノール樹脂を用いた特公平7−67597、添加剤として多価アルコールもしくは脂肪族エーテルアルコールを用いた特願平1−32079などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の有機系発泡流動自硬性鋳型においては、流動砂を作ることは可能であっても、泡は安定なものでないため、時間の経過に伴って消泡し砂の下がりが発生するという問題があった。よって、複雑な形状やアゴがあるような構造のものは、砂が下がりその部分に空間ができてしまっていた。この砂の下がりは、1mm程度発生しても製品として問題となる。
【0004】
また、木型法のように中子と上型下型に分割して鋳型を作る場合も、砂が下がるために最後に下がった分だけの砂を補充しなければならなかった。流動砂において砂の下がりが発生するメカニズムやその対策についてもほとんど解明されていない。
【0005】
また、流動鋳型は泡の発生により砂の密度が低くなるため、砂同士の接触面積が小さくなり、結果として強度が低くなることがある。このような砂の強度に及ぼす砂の密度と樹脂添加量の関係についてほとんど調べられていなかった。また、密度の低い砂は、たとえ強度があったとしても、溶湯ヘッドによって型張り(鋳型が溶湯ヘッド圧に押されて変形する現象)が発生するが、型張りを防ぐために流動砂が必要とする密度についても調べられていなかった。
【0006】
本発明は、砂の下がりがなく、かつ型張りが発生しない有機系発泡流動自硬性鋳型を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、次のように流動自硬性鋳型を構成した。
【0008】
イグロス0.5〜6.0重量%の鋳物砂に、酸硬化型樹脂に対して70重量%以下のフルフリルアルコールを含むフラン系、フェノール系のいずれか、あるいは双方を混合した酸硬化型樹脂の有効成分樹脂を、圧縮強度(Kg/cm)=37.5×有効成分樹脂添加量(重量%)+36.7×流動砂の見かけ密度(g/cm)−70±15となる範囲で添加し、硬化剤に対して硫酸を1〜40重量%含み、硬化剤に対して有効成分硬化剤濃度が30重量%以上である硬化剤を、5≧硬化剤添加量(重量%)≧0.05×AFS粒度指数−1.5の範囲で添加し、スルホコハク酸系界面活性剤を起泡剤として0.02〜2.0重量%添加し、流動砂の見かけ密度を1.0〜1.45g/cmとし、可使時間を3〜15分としたことを特徴とする自硬性流動鋳型造型法を構成した。
【0009】
具体的に説明すると、イグロス(強熱減量)の異なる砂を用いた研究の結果、砂のイグロスが0.5重量%以上の砂でないと砂が下がることが判明した。これは、黒鉛等によってコーティングされた砂であることが重要であることを示す。一方砂のイグロスが6.0重量%以上になると、燃焼物から発生するガスによりブローホール、ピンホール等の鋳造欠陥が発生することがあるので好ましくない。
【0010】
フルフリルアルコールの含有量は、含有量の異なる樹脂を用いた結果、70重量%以下の樹脂でないと砂の下がりが発生することが判明した。これは、フルフリルアルコール量が消泡剤であることに起因するものと考えられる。樹脂の添加量は、必要とする強度に対して流動砂の密度と深く関係がある。すなわち、流動砂の強度は樹脂添加量と砂の密度によって決定される。発明者らは、流動砂の圧縮強度と樹脂添加量および密度の関係を詳細に調査し、以下の関係が成立することに気づいた。すなわち、圧縮強度(Kg/cm)=37.5×樹脂添加量(重量%)+36.7×流動砂の見かけ密度(g/cm )−70±15となる。これを満たすことにより、流動砂において所定の強度を得ることができる。
【0011】
硬化剤に硫酸を1〜40重量%の範囲で混合すると、砂の下がりが少なくなる。また、硫酸が増すにつれて流動性が低下するため、硬化剤中の酸の濃度は40重量%以下であることが必要条件である。硬化剤は触媒であるため5重量%まで添加しても問題はないが、硬化剤中の水分が泡発生の元となるため、硬化剤の必要添加量は砂の粒度によって決定される。すなわち必要な硬化剤添加量は5≧硬化剤添加量(重量%)≧0.05×AFS粒度指数−1.6となる。
【0012】
硬化反応が進み始めると、この硬化反応により消泡が発生し砂が下がった。流動砂が下がるかどうかは、硬化反応による強度発生タイミング(硬化がおおむね始まる時間)から砂が下がらない強度に到達するまで(硬化ほぼ終了するまで)の時間によって決定される。すなわち、硬化スタートから終了までの時間が重要である。硬化反応スピードは砂温や雰囲気温度と密接に関係するため、これらの温度に応じて硬化反応時間を調整する。
【0013】
温度と硬化剤の濃度の関係については、有効成分硬化剤濃度(重量%)=−1.05×砂温(気温)+72.25±10の範囲で硬化剤濃度を調整することにより砂が下がらなくなる。
【0014】
泡が消泡せず安定であるためには、界面活性剤の性能が重要となる。各種の界面活性剤を試した結果、スルホコハク酸系界面活性剤が良好である。流動砂の見かけ密度が1.0g/cm 以下になると、溶湯のへッド圧により鋳型が変形する現象が起こるために、流動砂の見かけ密度は1.0g/cm 以上でなければならない。また、流動砂の見かけ密度が1.45g/cm 以上になると流動性が悪くなるために、流動砂の見かけ密度は1.45g/cm 以下でなくてはならない。なお、充填密度の調整は樹脂、硬化剤、界面活性剤等の添加剤の量を変更することで行う。特に硬化剤、界面活性剤の量は流動性に大きく影響を与える。硬化剤、界面活性剤の量を増やすと充填密度は低くなり流動性は向上し、減らすと充填密度は高くなり流動性は低下する。
【0015】
流動砂においては、硬化速度を速めれば速めるほど砂の下がりが少なくなるが、あまり硬化速度が速いと砂表面の乾き発生し、一層目と2層目の砂が接合しなくなる。よって可使時間は少なくとも3分以上必要である。また、可使時間が15分を過ぎる場合には、硬化スタートから硬化がほぼ終了するまでの時間が長くなり砂が下がることになる。
【0016】
更に本発明では、流動させるための添加剤の添加量を減らすための工夫として次の手法を用いることとした。砂に所定の添加剤を添加する時に、所定量より少ない砂に対して所定の添加量の添加剤を添加し、過剰の添加量を添加する状態を作り出すことで起泡を促す。すなわち、泡の種をつくる。その後指定の添加割合となるように砂を添加する。起泡剤、水分等が多いほど起泡は容易となるためこのような手法が成り立つと考えられる。このような手法を採用することでより少ない添加量で砂を流動させることが可能となる。
【0017】
本発明における流動鋳型は、特にフルモールド鋳造法において有効な手段となる。木型法では中子を使用するためにアゴになる部分が少ないが、フルモールド鋳造法においては、中子を使用しないためにアゴ部が多数できることになる。フルモールド鋳造法においては、下がりが発生してしまうと模型と鋳型に隙間が発生し、鋳造欠陥となってしまうなど砂の下がりは致命的な欠陥となる。よって、下がりが発生しないことで初めて、フルモールド鋳造法の鋳型造型の手段として本発明の流動鋳型を用いることのメリットが大きくなる。ただし、木型法においても、流動砂添加後の砂の下がりは問題となるため、本発明の流動砂は有効な造型方法となる。
【0018】
以上説明したような条件を満たすことにより、砂の下がりのない流動砂を提供することができた。これにより、造型作業の大幅な簡素化、鋳型の強度不足による不具合の減少、型張りによる不具合の減少などが得られた。特にフルモールド鋳造法においては、複雑な形状の製品を簡単に製造できる。
【0019】
尚、本発明に用いる鋳物砂は、珪砂、クロマイト、ジルコン砂、ムライト砂、アルミナ砂等に特に限定されるものではない。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の造型法について実施形態をあげて説明するが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。
【0021】
以下、次の各条件について行なった実験例について説明する。
【0022】
1、イグロスと下がりの関係2、フルフリルアルコール量と下がりの関係3、圧縮強度と樹脂添加量・圧縮強度と密度の関係4、粒度指数と硬化剤添加量5、砂温もしくは室温と硬化剤濃度の関係6、硫酸濃度と流動性の関係7、界面活性剤と下がりの関係1、イグロスと下がりの関係気温20℃、砂温20℃の条件において、イグロスの異なるAFS粒度指数40の砂に対し、フルフリルアルコール40重量%を含む有効成分80重量%のフラン樹脂1.5重量%、硫酸30重量%濃度のキシレンスルホン酸を水で希釈した有効成分60重量%濃度の硬化剤1.5重量%、起泡剤として用いるスルホコハク酸アルキルアミドスルホン酸ナトリウム0.3重量%を添加して混練して流動砂を得た。これを発泡ポリスチレンで作製した試験鋳型(寸法:250mm×200mm×200mm)に造型し、上型面の沈下発生の有無を調べた。
【0023】
図1に結果を示す。これにより砂のイグロスは、0.5重量%以上でなければならないことがわかる。ここでイグロスとは、灼熱減量もしくは強熱減量と呼ばれるもので、再生砂を1000℃で1時間加熱したときの減量分(重量%)を示すものである。
【0024】
2、フルフリルアルコール量と下がりの関係気温20℃、砂温20℃の条件において、AFS粒度指数40の再生利用したイグロス値3重量%の砂に対し、樹脂中のフルフリルアルコールが40〜80重量%である有効成分80重量%のフラン樹脂1.5重量%、硫酸30重量%濃度のキシレンスルホン酸を水で希釈した有効成分60重量%濃度の硬化剤1.5重量%、起泡剤として用いるスルホコハク酸アルキルアミドスルホン酸ナトリウム0.3重量%を添加して混練して流動砂を得た。これを発泡ポリスチレンで作製した試験鋳型(寸法:250mm×200mm×200mm)に造型し、上型面の沈下発生の有無を調べた。
【0025】
図2に示すように、樹脂中のフルフリルアルコール量が70重量%以上になると砂の下がりが急激に多くなる。このことより樹脂中のフルフリルアルコール量は70重量%以下であることが必要なことがわかる。
【0026】
3、圧縮強度と樹脂添加量・圧縮強度と密度の関係気温20℃、砂温20℃の条件においてAFS粒度指数40の再生利用したイグロス値3重量%の砂に対し、樹脂中のフルフリルアルコールが40重量%である有効成分80重量%のフラン樹脂1.5重量%と、硫酸10重量%濃度のキシレンスルホン酸を水で希釈した有効成分50重量%濃度の硬化剤1.5重量%と、起泡剤として用いるスルホコハク酸アルキルアミドスルホン酸ナトリウム0.3重量%とを添加して混練し流動砂を得た。これを用いて直径50mm、高さ50mmの円筒形の試験片を20℃で成形し、24時間後の圧縮強度を測定した。図3中の数値は、圧縮強度の測定値を示す。
【0027】
図3の結果より砂の圧縮強度と樹脂添加量、および砂の見かけ密度との関係が明らかになった。この間係は、圧縮強度=37.6×樹脂有効成分添加量(重量%)+36.7×流動砂の見かけ密度(g/cm )−70±16で表される。砂の強度は、溶湯の浮力による鋳型の浮かされや砂が溶湯によって洗われる砂の洗われ、また溶湯ヘッド圧による鋳型の変形等の不具合にとって重要である。適切な圧縮強度を得られるようになったことにより流動鋳型の安定性が増した。
【0028】
4、粒度指数と硬化剤添加量気温20℃、砂温20℃の条件においてAFS粒度指数36の再生したイグロス値3重量%の砂に対し、樹脂中のフルフリルアルコールが40重量%である有効成分80重量%のフラン樹脂1.5重量%と、硫酸10重量%を含みキシレンスルホン酸の濃度が30重量%濃度の硬化剤0.3〜1.9重量%に変化させた量、起泡剤として用いるスルホコハク酸アルキルアミドスルホン酸ナトリウム0.3重量%を添加して混練し、流動の有無を調べた。
【0029】
図4に流動の有無を確認するため、所定の砂量の半分に所定の硬化剤と起泡剤を添加して混練した後、残りの砂を添加した湯合の砂の粒度と最低添加量の関係を実線で示し、また、所定の砂に対して所定の硬化剤と起泡剤を添加した後混練した場合の砂の粒度と最低添加量の関係を点線で示した。
【0030】
図4に示す結果より、流動をさせるための最低硬化剤添加量は硬化剤添加量(重量%)≧0.05×AFS粒度指数−1.5であることがわかった。また、流動の種を作る方法、すなわち所定の砂量の半分に所定の硬化剤と起泡剤を添加して混練した後、残りの砂を添加する方法が硬化剤添加量を少なくし、かつ流動を安定させるために重要であることが分かった。
【0031】
ここで砂のAFS粒度指数は、以下の式
AFS粒度指数=(10×20メッシュ重量%+20×28メッシュ重量%+30×36メッシュ重量%+40×48メッシュ重量%+50×70メッシュ重量%+70×100メッシュ重量%+100×150メッシュ重量%+140×200メッシュ重量%+200×270メッシュ重量%+300×Pan重量%)/100により求められる。
【0032】
5、気温と硬化剤濃度の関係について気温0〜40℃、砂温0〜40℃の条件においてAFS粒度指数40の再生利用したイグロス値3重量%の砂に対し、樹脂中のフルフリルアルコールが40重量%である有効成分80重量%のフラン樹脂1.5重量%と、硫酸10重量%を含みキシレンスルホン酸を水で希釈した有効成分20〜85重量%濃度の硬化剤1.5重量%と、起泡剤として用いるスルホコハク酸アルキルアミドスルホン酸ナトリウム0.3重量%とを添加して混練して流動砂を得た。この流動砂における砂の下がりと砂の表面層の乾きの関係について調べた。
【0033】
図5に示す結果より、気温もしくは砂温に対して硬化剤濃度が低すぎる場合は砂の下がりが発生し、逆に高すぎる場合には砂の表面層の乾きが発生し、砂層と砂層の間の強度が著しく低下することが分かった。気温もしくは砂温に対する有効硬化剤濃度は、有効硬化剤濃度(重量%)=−1.05×気温(もしくは砂温)+72.75±10でなくてはならないことが分かった。
【0034】
6、硫酸濃度と流動性の関係について気温20℃、砂温20℃の条件においてAFS粒度指数40の再生利用したイグロス値3重量%の砂に対し、フルフリルアルコール40重量%を含むフラン樹脂1.5重量%と、硫酸1〜40重量%を含みキシレンスルホン酸濃度50重量%の硬化剤1.5重量%と、起泡剤として用いるスルホコハク酸アルキルアミドスルホン酸ナトリウム0.3重量%とを添加して混練して流動砂を得た。これを発泡ポリスチレンで作製した試験鋳型(寸法:250mm×200mm×200mm)に造型し、上型面の沈下発生の有無を観察した。また、充填密度も測定した。
【0035】
実験の結果、図6に示すように硬化剤中の硫酸濃度が1重量%以上になると砂の下がりがなくなる。これは、硫酸が強い酸であるために、硬化スピードが上昇して砂が下がらなくなるものと考えられる。また、硬化剤中の硫酸濃度を増してゆくと図7に示すように砂の見かけ密度が上昇し、40重量%以上では流動性が著しく低下した。このことにより、硬化剤中の硫酸濃度は1〜40重量%でなければならないことが分かった。
【0036】
7、界面活性剤と下がりの関係について図8に示すように、気温20℃、砂温20℃の条件においてAFS粒度指数40の再生利用したイグロス値3重量%の砂に対し、フルフリルアルコール40重量%を含むフラン樹脂1.5重量%と、硫酸10重量%濃度のキシレンスルホン酸を水で希釈した50重量%濃度水溶液1.5重量%と、起泡剤としての各種界面活性剤、スルホコハク酸アルキルアミドスルホン酸ナトリウム、および比較例として、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムを0.3重量%とを添加して混練して流動砂を得た。これを発泡ポリスチレンで作製した試験鋳型(寸法:250mm×200mm×200mm)に造型し、上型面の沈下発生の有無を観察した。
【0037】
起泡剤としてスルホコハク酸アルキルアミドスルホン酸ナトリウムを用いた場合の沈降量は0に対して、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが−39mm、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムが−46mm、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムが−42mmであり、スルホコハク酸アルキルアミドスルホン酸ナトリウムが最も良好であることがわかった。
【0038】
本発明において、詳細な実験より次の条件があげられる。
【0039】
イグロスは高いほうが下がりの防止に効果がある。2重量%以上でより流動砂が安定する。フルフリルアルコールは、消泡効果があるので少ない方が泡の安定に対しては効果的であるが、硬化反応の観点から少なすぎても下がりが発生してしまう。30重量%〜50重量%程度が最もこれらのバランスがとれている。
【0040】
硫酸量についても同様に少ない方が泡の安定に対しては効果的であるが、硬化反応の観点から少なすぎても下がりが発生してしまう。5重量%〜15重量%程度が最もこれらのバランスがとれている。
【0041】
図9に全体を示す。これは、気温20℃、砂温20℃の条件においてAFS粒度指数40の再生利用したイグロス値3重量%の砂に対し、フルフリルアルコール40重量%を含むフラン樹脂1.5重量%、硫酸10重量%濃度のキシレンスルホン酸を水で希釈した50重量%濃度水溶液1.6重量%、起泡剤としてスルホコハク酸アルキルアミドスルホン酸ナトリウムを0.3重量%添加して混練して流動砂を得て、かかる砂を基本配合として、上記要素のうちの一要素を順次変更した時の下がりの様子を、発泡ポリスチレンで作製した試験鋳型(寸法:250mm×200mm×200mm)に造型して求めた。
【0042】
【発明の効果】
本発明の自硬性流動鋳型造型法によれば、砂の下がり、型張りのない、流動鋳型を造型でき、良好な鋳物を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる自硬性流動鋳型造型法の実験結果を示す図である。
【図2】本発明にかかる自硬性流動鋳型造型法の実験結果を示す図である。
【図3】本発明にかかる自硬性流動鋳型造型法の実験結果を示す図である。
【図4】本発明にかかる自硬性流動鋳型造型法の実験結果を示す図である。
【図5】本発明にかかる自硬性流動鋳型造型法の実験結果を示す図である。
【図6】本発明にかかる自硬性流動鋳型造型法の実験結果を示す図である。
【図7】本発明にかかる自硬性流動鋳型造型法の実験結果を示す図である。
【図8】本発明にかかる自硬性流動鋳型造型法の実験結果の表を示す図である。
【図9】本発明にかかる自硬性流動鋳型造型法の実験結果の表を示す図である。

Claims (3)

  1. イグロス0.5〜6.0重量%の鋳物砂に、酸硬化型樹脂に対して70(重量%)以下のフルフリルアルコールを含むフラン系、フェノール系のいずれか、あるいは双方を混合した酸硬化型樹脂の有効成分樹脂を、圧縮強度(Kg/cm)=37.5×有効成分樹脂添加量(重量%)+36.7×流動砂の見かけ密度(g/cm)−70±15となる範囲で添加し、硬化剤に対して硫酸を1〜40重量%含み、硬化剤に対して有効成分硬化剤濃度が30重量%以上である硬化剤を、5≧硬化剤添加量(重量%)≧0.05×AFS粒度指数−1.5の範囲で添加ルホコハク酸系界面活性剤を起泡剤として0.02〜2.0重量%添加し、流動砂の見かけ密度を1.0〜1.45g/cmとし、可使時間を3〜15分としたことを特徴とする自硬性流動鋳型造型法。
  2. 所定量より少ない鋳物砂に、前記硬化剤及び界面活性剤、もしくは前記硬化剤、界面活性剤、及び樹脂の前記所定量の鋳物砂に対して必要な全量を添加し、前記鋳物砂と混練した後、前記所定量の鋳物砂に対して残りの砂もしくは樹脂を加えて混練することを特徴とした請求項1に記載の自硬性流動鋳型造型法。
  3. 消失模型鋳造法に用いたことを特徴とする請求項1または2に記載の自硬性流動鋳型造型法。
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