JP4336176B2 - 熱転写シート - Google Patents
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(1)基材シートの一方の面の少なくとも一部に、熱により転写可能な転写インク層を有し、該転写インク層は、基材シート側から、剥離層、着色層の順に積層されており、該剥離層は少なくともメチルメタクリレートが60質量%以上共重合され且つ、ガラス転移点が100℃以上且つ、重量平均分子量が50,000以下のアクリル樹脂を主成分とし、該着色層が少なくとも着色剤およびバインダー樹脂としてのアクリル樹脂とポリエステル樹脂とを含み、該アクリル樹脂はメチルメタクリレートが60質量%以上共重合され且つガラス転移点が60℃以上であり、該ポリエステル樹脂が、酸成分として1,2-エチレンジカルボン酸を含むものであることを特徴とする熱転写シート。
(2)着色層のバインダー樹脂のポリエステル樹脂が、ジオール成分としてアルキレンオキサイド付加ビスフェノールAを含むものである上記(1)記載の熱転写シート、
(3)着色層のバインダー樹脂のアクリル樹脂とポリエステル樹脂の混合比率が、アクリル樹脂/ポリエステル樹脂=40/60〜95/5(質量比)である上記(1)または(2)記載の熱転写シート、
(4)剥離層が紫外線吸収剤を含有する上記(1)〜(3)のいずれかに1に記載の熱転写シート、
(5)剥離層および/または着色層が、有機フィラーおよび/または無機フィラーを含有する上記(1)〜(4)のいずれか1に記載の熱転写シート、
(6)転写インク層と基材シートとの間に転写しない離型層を形成してなる上記(1)〜(5)のいずれか1に記載の熱転写シート、
(7)熱転写シートの表面または裏面のどちらか一方若しくは両方に帯電防止性を付与してなる上記(1)〜(6)のいずれか1に記載の熱転写シート、
(8)剥離層または離型層のどちらか一方若しくは両方に、ブルーイング剤を含有する上記(1)〜(7)のいずれか1に記載の熱転写シート、
を要旨とするものである。
1)基材シート
本発明の熱転写シートを構成する基材シート1としては、従来の熱転写シートに使用される基材シートを用いることが出来る。好ましい基材シート1の具体例は、コンデンサー紙、グラシン紙、パラフィン紙などの薄紙、あるいはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルサルホン、ポリエチレンナフタレートなどの耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネイト、酢酸セルロース、ポリエチレンの誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテン、アイオノマーなどの各種プラスチックの延伸あるいは未延伸フィルムまたはシートが使用でき、またこれらの材料の表面に易接着処理などを施したもの、これらの材料を積層したものが挙げられる。
2-a)剥離層
本発明熱転写シートの転写インク層2は、少なくとも基材上にメチルメタクリレートが60質量%以上共重合され且つ、ガラス転移点が100℃以上且つ、重量平均分子量が50,000以下のアクリル樹脂を主成分とする剥離層2aが形成されている。剥離層2aは、熱転写を行って転写インク層2が被転写体に移行した後の、該転写インク層2の最表面となる層である。また剥離層2aは重ねプリントの際に後から転写される熱転写シートの着色層と接する層である。剥離層2aは、実質的に顔料などの着色剤を含まない層である。
着色層2bは、少なくとも着色剤およびバインダー樹脂としてのアクリル樹脂とポリエステル樹脂を含む。着色剤としては従来公知の染料、有機・無機顔料を少なくとも1つ以上利用し必要な色相を調色できるが、一般的に顔料の方が退色し難いので好ましい。またカーボンブラックや酸化チタンを用いて黒色や白色、また中間色などを調色できる。
背面層3は、熱転写シートが転写される際のサーマルヘッドやレーザーなどの加熱デバイスと基材シートとの熱融着や熱ダメージなどを防止し、熱転写シートの走行を滑らかにする目的および巻物状の製品とした時にブロッキングを防止する目的で設けられる。
離型層4は、基材シート1と転写インク層2との間、或いは基材シート1の表面側に帯電防止層5を設けた場合の帯電防止層5と転写インク層2との間に、転写インク層2の熱転写時の離型性を改良するために設ける層であり、熱転写シートを転写した際に転写せずに基材シート1側に残る層である。
帯電防止層5は、熱転写シートの一方若しくは両方の面に設けると良い。帯電防止層を構成する帯電防止剤としては、従来公知の各種帯電防止剤が利用できるが、例えば、4級アンモニウム塩化合物や4級アンモニウム塩変性ポリマーなどのイオン系、非イオン界面活性剤系、カーボン、アンチモン・スズ化合物(ATO)、インジウム・スズ化合物(ITO)などの無機系や、スルホン化ポリアニリンなどの非イオンポリマー系などが挙げられる。これらは、単体でも、適当なバインダー樹脂にブレンド、分散させても良い。中でも湿度に影響の少ない、カーボン、アンチモン・スズ化合物(ATO)、インジウム・スズ化合物(ITO)などの無機系や、スルホン化ポリアニリンなどの非イオンポリマー系などが好ましい。これら帯電防止剤は耐擦過性能や熱転写時の重ねプリント適性に影響がない様に、基材と背面の間、基材と離型層の間や、離型層に帯電防止機能を付加する形態が好ましく、
効果的である。
本発明熱転写シートは各色が単色の巻や、カットシートであっても良いし、2色以上の面順次であっても良い。面順次を製造するには、製造時に離型層や剥離層をパターン印刷するがこの時パターンの見当合せ用に色相に殆ど影響がない程度に、剥離層2aや離型層4にブルーイング剤を添加する事ができる。ブルーイング剤は、剥離層2aまたは離型層4のどちらか一方若しくは両方に入れても良い。
I:イソフタル酸
F:フマル酸(trans-1,2-エチレンジカルボン酸)
M:マレイン酸(cis-1,2-エチレンジカルボン酸)
EG:エチレングリコール
NG:ネオペンチルグリコール
PO-Bis-A:ビスフェノールAプロプレンオキサイド付加体
アクリロニトリル−スチレン共重合体 11質量部
線状飽和ポリエステル樹脂 0.3質量部
ジンクステアリルホスフェート 6質量部
メラミン樹脂粉末 3質量部
トルエン/エタノール=50/50(質量比) 80質量部
アイオノマー樹脂 11質量部
水/エタノール=2/3(質量比) 100質量部
下記の表3に示す通りである。なお表中の単位は質量部である。
下記の表4に示す通りである。なお表中の単位は質量部である。
基材シートとして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、その一方の面にワイヤーバーコーティング方式により、上記組成の背面層用塗工液を塗布[塗工量:1.0g/m2(乾燥時)]し、乾燥(100℃、60秒間)した。次に、背面層を形成した面と反対の面に、剥離層、着色層の順で、下記表5に示す組合せに従い、それぞれの塗工液を塗布・乾燥し、各層を順次積層して実施例および比較例の熱転写シートを得た。なお剥離層用塗工液は、乾燥時に0.5g/m2になる様に塗布し、乾燥(120℃、60秒間)した。また着色層用塗工液は、乾燥時に1g/m2になる様に塗布し、乾燥(80℃、60秒間)した。
プリント用紙として白PETを用い、テストプリンターにて下記の条件のハーフトーン画像を作成した。
・サーマルヘッド;KBT-219-24SAG41(京セラ社製)
・発熱体平均抵抗値;4819(Ω)
・主走査方向印字密度;600dpi
・副走査方向印字密度;600dpi
・印加電力:0.01(W/dot)
・1ライン周期:4(msec.)
・画像:70線数/インチ、85%網点画像
実施例及び比較例の各熱転写シートを、角度15度でプリントし、スガ試験機社製摩擦試験機を用いて以下の条件にて転写物の耐擦過性試験を行った。
・プリント面と接触して擦過磨耗させる材料:布地(かなきん3号)
・荷重:300gf
・回数:200往復
評価基準:◎:転写画像に影響が見られない。
○:転写画像に殆ど影響が見られない。
△:転写画像に影響が見られる。
×:転写画像に明らかの擦れとられがある。
各熱転写シートを、角度15度でプリントし、転写されたドットの状態をルーペで観察した。
評価基準:○:ドットの形成状態が一様できれいである。
△:ドットの形成状態が一様だが、やや余分に転写されている様に見える。
×:ドットの形成状態が不規則で、余分に転写されていたり、逆に転写欠けがある。
各熱転写シートを異なる顔料を用いて色の違いが分かる2色の熱転写シートをそれぞれ作成し、1色目を角度90度でプリントした後、2色目を角度75度でプリントし、1色目の上に2色目が転写されているかをルーペで確認した。
評価基準:○:1色目の上にほぼ転写されている。
△:1色目の上に転写されていない所が半分程度ある。
×:1色目の上に2色目が転写されない。
各熱転写シートを転写面と背面を重ね合わせ、以下の条件にて保存した時に、背面側に転写面が移行するか否かを目視で判断した。
評価基準:○:背面側に移行が見られない。
△:背面側に色移りが見られるが、転写インク層の移行は見られない。
×:背面側に転写インク層の移行が見られる。
2 転写インク層
2a 剥離層
2b 着色層
3 背面層
4 離型層
5 帯電防止層
Claims (8)
- 基材シートの一方の面の少なくとも一部に、熱により転写可能な転写インク層を有し、該転写インク層は、基材シート側から、剥離層、着色層の順に積層されており、該剥離層は少なくともメチルメタクリレートが60質量%以上共重合され且つ、ガラス転移点が100℃以上且つ、重量平均分子量が50,000以下のアクリル樹脂を主成分とし、該着色層が少なくとも着色剤およびバインダー樹脂としてのアクリル樹脂とポリエステル樹脂とを含み、該アクリル樹脂はメチルメタクリレートが60質量%以上共重合され且つガラス転移点が60℃以上であり、該ポリエステル樹脂が、酸成分として1,2-エチレンジカルボン酸を含むものであることを特徴とする熱転写シート。
- 着色層のバインダー樹脂のポリエステル樹脂が、ジオール成分としてアルキレンオキサイド付加ビスフェノールAを含むものである請求項1記載の熱転写シート。
- 着色層のバインダー樹脂のアクリル樹脂とポリエステル樹脂の混合比率が、アクリル樹脂/ポリエステル樹脂=40/60〜95/5(質量比)である請求項1または2記載の熱転写シート。
- 剥離層が紫外線吸収剤を含有する請求項1〜3のいずれかに1に記載の熱転写シート。
- 剥離層および/または着色層が、有機フィラーおよび/または無機フィラーを含有する請求項1〜4のいずれか1に記載の熱転写シート。
- 転写インク層と基材シートとの間に転写しない離型層を形成してなる請求項1〜5のいずれか1に記載の熱転写シート。
- 熱転写シートの表面または裏面のどちらか一方若しくは両方に帯電防止性を付与してなる請求項1〜6のいずれか1に記載の熱転写シート。
- 剥離層または離型層のどちらか一方若しくは両方に、ブルーイング剤を含有する請求項1〜7のいずれか1に記載の熱転写シート。
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