JP4335048B2 - 放電加工機 - Google Patents

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本発明は、LR放電回路と機構、放電加工機一般、型彫放電加工機、ワイヤ放電加工機、マイクロ放電加工機などに係り、加工面の品質を確保しながら、加工速度を向上することができる放電加工機に関する。
まず、トランジスタ式放電回路について説明する。
トランジスタ式放電回路は、被加工物と、該被加工物に対して間隔を保って配置した放電電極との間に、トランジスタ等のスイッチング素子を介して高電圧を印加し、該トランジスタにパルスを入力しON/0FF状態に至らしめて放電パルスを発生させ、該被加工物の表面を加工する放電加工機である。
このような放電加工機の放電パルス電源装置において、パルス時間幅を短くしていくと、パルスが印加されているにもかかわらず放電が発生しないという現象が多発するようになる。特に、被加工物が小さく電極対抗面積が小さい場合や、印加電圧が低い場合は顕著になる。該現象多発は、放電発生率が低い、または、放電が発生しない原因は、電極間物質、すなわち純水とか油とかいわゆる加工液を電離するのにそれ相当の時間を要するからである。
ここで、放電発生率:ηを次のように定義する。
η=((放電発生数)/(印加パルス数))×100(%) ……(1)
およその実例を示すと、電圧が100V、時間幅が10ナノ秒のパルスを発生させて被加工物と電極間に印加した場合、放電発生率:ηは、たかだか1%程度に過ぎない。又、パルス時問幅10〜100マイクロ秒のような長いパルス幅になると、放電発生率は100%に限りなく近い。
加工表面を細かくするにはパルス幅を短くすることと、放電ピーク電流を下げることが必要である。パルス時間幅10マイクロ秒・放電ピーク電流IOAのような条件では、加工面は極めて粗い。これよリパルス時問幅をどんどん短くし、10ナノ秒程度まで短くし、放電ピーク電流も大幅に下げて0.2Aのような条件で加工すれば,加工面の性状はある程度は良くなるものの、細かい梨地状である。このような条件で加工しても、放電一回あたりの除去体積は1μm3程度であり、鏡面状に仕上げることは難しい。もっと細かくすることが必要である。
パルス幅を短くしてかつ放電発生率を低下させないようにするには、たとえば電圧を上げるという方法がある。実際にやってみると、放電発生率は高くなる傾向にある。しかし、肝心の加工面が悪化する。パルス幅を短くしているにもかかわらず、もとの粗い梨地状に逆戻りしてしまうので、この電圧を上げるという方法は有効ではない。
被加工物がある程度大きければ,電極との対向面積が広いので、狭い場合に比べて放電発生率は高くなる。一般的に0.2mm×50mmくらいの対向面積までは、面積のべき乗(1又はそれより少し小さな値)に比例して放電発生率は向上するとされている(業界の慣例用語で、面積効果と言われる)。
しかし微細加工の需要として、5μm×5μm〜25μm×100μmといった狭い面積の加工もまた多いので、このような寸法の被加工物に対しても、放電発生率は低下しないようにしたい。
次に、コンデンサ放電回路について説明する。
コンデンサ放電回路は、被加工物と、該被加工物に対して間隔を保って配置した放電電極との間に、コンデンサに蓄えられた電荷による放電パルスを発生せしめて、該コンデンサから流れる電流によって、当該被加工物の表面を加工する放電加工機である。
このような放電加工機の放電パルス電源装置においては、一般的にトランジスタ式よりも放電発生率は低い。特に、被加工物が小さく電極対抗面積が小さい場合や、印加電圧が低い場合は顕著になる。また、加工が継続するためには、ある程度の強さのピーク電流を確保する必要があり、0.2A以上とされている。つまり0.2A以下の放電ピーク電流においては放電加工が途切れる。
ここで、特許文献1〜特許文献4では、ワイヤ電極の位置決めや送り出しに関する技術が開示されている。特許文献5では、アーク電流の続流などに関して面粗度を悪化させない技術が開示されている。
特開平3−161217号公報 特開平7−299663号公報 特開平10−124152号公報 特開平11−226816号公報 特開平7−112325号公報
トランジスタ式放電回路にしろ、コンデンサ放電回路にしろ、1マイクロ秒以下の非常に短い時問幅の放電パルスにおいても確実に放電が発生して欲しい。また、0.2A以下の非常に小さな放電ピーク電流であっても安定的に加工が継続してほしい。
本発明の目的は、かかる問題を解決するものであり、パルス時問幅が短くても放電発生率を100%に保ち、放電ピーク電流が小さくても放電を継続し、よって加工表面をきれいに仕上げるとともに加工速度を速めることにある。つまり、本願発明の目的は、加工面の品質を確保しながら、加工速度を向上することができる放電加工機を提供することを目的とする。
本願発明は、直流電源より、インダクタンス及び抵抗を直列に介して、被加工物及び電極の間に電圧を印加する電気回路を備えると共に、電気的導通を伴って前記電極が被加工物側に接着された棒状磁歪線、及び、該棒状磁歪線に磁場を与えるように該棒状磁歪線が貫通配置されるトロイダル状の磁石を有し、被加工物及び電極を、まず接触状態にして前記インダクタンスに電流(以下充電電流と呼ぶ)を流し、この後、磁場が与えられる前記棒状磁歪線に前記充電電流が流れることで、該棒状磁歪線が長さ方向で収縮することによって、前記接触状態を空間的に引き離すことで、これら間に放電を生じせしめる、該引き離し動作を行うための放電間隙形成機構を備えることにより、前記課題を解決したものである。
更には、前記放電加工機において、更に、前記充電電流の経路に設けられるバイアス用ダイオードと、該ダイオードによってベース・エミッタ間が順バイアスされ、前記充電電流が流れると、前記棒状磁歪線に流れる電流を増加するように制御するトランジスタと、
によって構成されるギャップ形成補助回路を備えることにより、前記放電間隙形成機構を効果的に作動させることができる。
以下、本発明の作用について、簡単に説明する。
本願発明は、直流電源より、インダクタンス及び抵抗を直列に介して、被加工物及び電極の間に電圧を印加する。又、これら被加工物及び電極を、まず接触状態にして前記インダクタンスに電流(以下充電電流と呼ぶ)を流し、この後、該接触状態を空間的に引き離すことで、これら間に放電を生じせしめる。
上記の接触の開始時に流れる電流は、抵抗とインダクタンスを直列に介在させることによって抑制される。又、該電流が流れることによってコイル(インダクタンス)には磁気エネルギが蓄えられることになる。そして、蓄えられた磁気エネルギを被加工物及び電極の間の放電に用いて、被加工物の表面を加工することができる。又、該接触状態及び前記空間的引き離しによって、インダクタンスに蓄えられた磁気エネルギが、被加工物及び電極の間においてパルス放電のエネルギとなる。このような放電の発生方式は、トランジスタ式でもなくコンデンサ式でもない。これによって、被加工物及び電極の間において、放電パルスを確実に発生することができる。パルスの時間幅やピーク電流は、インダクタンスL、抵抗R1、直流電源電圧E1によって、広い範囲で設定可能である。
これによって、パルス幅が狭められた放電を、被加工物及び電極の間において確実に発生することができる。
従って、本願発明によれば、加工面の品質を確保しながら、加工速度を向上することができる放電加工機を提供することができる。
以下、図を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本願発明が適用された第1実施形態の放電加工機の一部斜視図を含む回路図である。又、図2は、本願発明が一部適用された第2実施形態の放電加工機の一部斜視図を含む回路図である。
これら実施形態は、被加工物5を加工するための放電の発生は、トランジスタ式でもなく、コンデンサ式でもない。インダクタンスLに蓄えられた磁気エネルギを該加工の放電エネルギに用いる本願発明の方式である。又、これら実施形態は、放電間隙形成機構が互いに相違するものであり、第1実施形態の放電間隙形成機構では本願発明が適用され、磁歪により長さ方向で収縮する棒状磁歪線10を備えているが、他方、第2実施形態の放電間隙形成機構ではこのようなものは備えず本願発明が適用されていない。この点、第2実施形態は、第1実施形態に対する比較例となっている。
又、これら実施形態は、放電を発生される回路(以下放電発生回路と呼ぶ)は同じである。この放電発生回路は、80Vの直流電源E1と、800Ωの抵抗R1と、1μHのインダクタンスLと、ダイオードD2とによって構成されている。加えて、本願発明のギャップ形成補助回路として、ダイオードD1と、トランジスタTと、直流電源E2と、抵抗R2とを有している。ダイオードD1は、本願発明のバイアス用ダイオードである。
まず、第1実施形態について説明する。
第1実施形態は、針金状の電極1の先端を被加工物5の加工部に向けて、これら先端及び加工部の間の放電によって加工を行う。これら先端及び加工部の間隔調整や接触は、被加工物5を移動させる微動送り機構7を駆動することによって行う。棒状磁歪線10の被加工物側端には、被加工物側に向けて、電気的導通を伴って針金状電極1が接着されている。該棒状磁歪線10は、図示されるように、トロイダル状磁石12を貫通するように配置されている。
上述の棒状磁歪線10は、材質がNi等でできた綱い棒状の磁歪線であり、外部磁場を加えて竃流を流すと、磁歪線が縮む性質がある。縮む割合は、外部磁場1テスラで電流1Aにつき10−5程度である。従って、例えば100mmの磁歪線に外部磁場1テスラをかけたまま10Aの電流を流すと、1μmほど縮む。本実施形態では、この性質を利用している。
以下、第1実施形態の作用について説明する。
被加工物5は、微動送り機構7の移動テーブル上に置かれていて、針金状電極1の方向に向かって微動移動可能である。この微動送り機構7をゆっくり操作して被加工物5を針金状電極1に接触させる。この接触を行うための微動送り機構7による移動方向は、棒状磁歪線10の直線形状の長さ方向であり、即ち、磁歪によって長さ方向で収縮する方向である。
接触すると、図1中の破線矢印I1で示されるような、充電電流I1が流れることになる。該充電電流I1は、直流電源E1のプラス端子から出た電流が,抵抗R1とインダクタンスLを通り、ダイオードD1を介して棒状磁歪線10の左端に導かれ、更に該棒状磁歪線10の右端から針金状電極1、被加工物5と流れ、そして該被加工物5に接続されるリード線を介して直流電源E1のマイナス端子に至るというものである。該充電電流I1がインダクタンスLに流れると、該インダクタンスLには、インダクタンスとしての特性によって磁気エネルギが蓄えられる。
ここで、該充電電流I1は、(直流電源E1の電圧)/(抵抗R1の抵抗値)である。これら電圧及び抵抗値が、前述のようにそれぞれ80V及び800Ωであれば、0.1Aになる。該充電電流I1は、針金状電極1及び被加工物5の間の放電の電流ともなり得るが、放電加工としては極めて小さい値である。
このように、充電電流I1が流れると、ダイオードD1には順方向電圧が発生する。すると、このダイオードD1に接続されているトランジスタTのべース及びエミッタには順方向バイアス電圧が印加され、これによって該トランジスタTはオン状態になり、別途準備された直流電源E2より、図1の破線矢印I3のように抵抗R2を介して大きな電流が流れることになる。この電流I3は、直流電源E2のプラス端子より流出し、トランジスタTのコレクタからエミッタに抜け、棒状磁歪線10の左端に入り、該棒状磁歪線10を流れながらトロイダル状磁石12を通過して、該棒状磁歪線10に接続されているリード線を経由して、直流電源E2のマイナス端子に流れ込む。
棒状磁歪線10の線長方向の中央に配置された厚みの厚い永久磁石であるトロイダル状磁石12は、該電流I3によって、棒状磁歪線10が収縮するような磁界を該棒状磁歪線10に与えている。該収縮は、棒状磁歪線10の長さ方向である。
そして、該電流I3が10A流れるものとして、この際、該棒状磁歪線10は、長さ方向で1μm収縮するようにされている。1μm収縮することで、針金状電極1及び被加工物5の間の1μmのギャップが得られ、該ギャップによってこれら間の放電が消沈する。
なお、やや強めの放電を消沈する必要があれば、例えば抵抗R2の抵抗値を半減して該電流I3を20Aとすれば、2μmのギャップが得られ、該ギャップによって放電を消沈することができる。なお、該電流I3は、針金状電極1及び被加工物5の間には流れず、これら間の放電の電流にはならない。
該電流I3によって棒状磁歪線10が収縮すると、今まで接触していた針金状電極1と被加工物5とが引き離され、充電電流I1が流れる回路が遮断される。ここで、インダクタンスLに電流が流れたまま該回路遮断となると、充電電流I1によってインダクタンスLに蓄えられた磁気エネルギによって、該インダクタンスLには逆起電力が発生し、針金状電極1及び被加工物5の間にはこの逆起電力によるスパークが起き、図1において破線矢印I2で示すような加工電流(放電電流)が流れる。このスパークのエネルギが加工エネルギとなる。又、この加工電流(放電電流)I2は、コイルの充電電流I1と同じである。すなわち、放電電流をE1、R1であらかじめ決定しておくことができる。なお、ダイオードD2は、スパーク電流の放電電流が、直流電源E1および抵抗R1を通らないようにバイパスするものである。
充電電流I1によってインダクタンスLに蓄えられた磁気エネルギが、加工電流I2が流れて消失すると、該加工電流I2が流れなくなる。すると、ダイオードD1の順方向電圧がゼロになり、トランジスタTはオフ状態になり、電流I3はトランジスタTによって遮断される。すると、棒状磁歪線10の磁歪効果の収縮もなくなり、針金状電極1及び被加工物5の間のギャップもなくなり、針金状電極1及び被加工物5の間は再び接触することになり、前述した充電電流I1が再び流れることになる。
該接触の以後は、この第1実施形態の作用の説明において、前述した針金状電極1及び被加工物5の間が接触した後と同様の作用になる。このようにして、針金状電極1及び被加工物5の間が接触したりギャップ形成したりの繰り返し、又該繰り返しに伴って、電流I1、I2、I3のそれぞれが流れたり遮断されたりの繰り返しがなされ、被加工物5の放電加工がなされていくことになる。
ここで、該繰り返しの動作を1回繰り返すたびに、必ず放電が一回起こることは明らかである。従って、放電確率は厳密に100%となる。
又、このような繰り返しにおいて、針金状電極1及び被加工物5の間が接触してからギャップ形成されて、この後に再び接触するまでの時間(周期)は、R1とLによる時定数に依存する時間や、磁歪が波動として磁石の位置から針金状電極1の先端まで伝わる時間などの合計となる。従って、該繰り返しの頻度は、該合計の時間の逆数となる。該繰り返し頻度は、50kHzくらいにすることができる。これは放電発生率が100%であることを考えると、十分速いものと言える。これは、トランジスタ式では5MHzのパルスで放電発生率1%に相当する。トランジスタに5MHzのような高い周波数のパルスを与えることは、放電加工においては極めて稀である。
次に、第2実施形態は、前述の第1実施形態と同様に、ダイオードD1及びトランジスタTを中心とするギャップ形成補助回路を備えたものである。しかしながら、第2実施形態は、第1実施形態の棒状磁歪線10のような、磁歪により長さ方向で収縮する手段は備えず、該第1実施形態に対する比較例となっている。
この第2実施形態は、ワイヤ状の電極2の側線部を被加工物5の加工部に向けて、これら側線部及び加工部の間の放電によって加工を行う。これら側線部及び加工部の間隔調整や接触は、被加工物5を移動させる微動送り機構7を駆動することによって行う。ワイヤ状電極2は、2つのワイヤガイド16及び17による緊張によって、被加工物5側に対する位置が規定されている。該ワイヤ状電極2は、ワイヤガイド16及び17によって案内されながら、図示されていない送り機構によって、図中上方から下方に一定速度で走行されている。ワイヤガイド16及び17の問隔は、被加工物を切断するのに余裕のある広さとする。ワイヤ状電極2は、できる限り強い張力をかけておく。又、これらワイヤガイド16及び17の中間位置には、厚みのある馬蹄形の永久磁石14が設けられており、これによってワイヤ状電極2には磁界が与えられている。
本第2実施形態の作用も前述した第1実施形態の作用と同様であり、放電間隙形成機構、及び該放電間隙形成機構の作用が異なるだけである。
本第2実施形態においても、被加工物5が置かれている移動テーブルの微動送り機構7をゆっくり操作して被加工物5をワイヤ状電極2に接触させる。すると、第1実施形態と同様に、破線矢印I1で示されるような、充電電流I1が流れることになる。該充電電流I1が流れると、ダイオードD1には順方向電圧が発生し、トランジスタTのべース及びエミッタには順方向バイアス電圧が印加され、これによって該トランジスタTはオン状態になり、別途準備された直流電源E2より、抵抗R2を介して大きな電流I3が流れることになる。
本第2実施形態においては、この電流I3がワイヤ状電極2に、永久磁石14により発生する磁界の磁力線と直交するように、図2において上方から下方に流れると、フレミングの左手の法則に従って、図中矢印で示されるような電磁力が発生し、ワイヤ状電極2が一点鎖線のように移動させられる。又、該移動によって、ワイヤ状電極2及び被加工物5の間には、ギャップが得られ、該ギャップによってこれら間の放電が消沈する。なお、やや強めの放電を消沈する必要があれば、例えば該電流I3を20Aとすれば、2μmのギャップが得られ、該ギャップによって放電を消沈することができる。
該電流I3によってワイヤ状電極2が移動すると、今まで接触していたワイヤ状電極2と被加工物5とが引き離され、充電電流I1が流れる回路が遮断される。又、該回路遮断によって、充電電流I1によってインダクタンスLに蓄えられた磁気エネルギにより、該インダクタンスLには逆起電力が発生し、ワイヤ状電極2及び被加工物5の間にはこの逆起電力によるスパークが起き、図2において破線矢印I2で示すような加工電流(放電電流)が流れる。このスパークのエネルギが加工エネルギとなる。
ワイヤ状電極2の中央付近にある永久磁石14は、磁力線を発生していて、その磁力線はワイヤ状電極2と直角に交わっている。電流I1流れると、これに伴って電流I3が流れ、該電流I3は、永久磁石14の磁力線と作用して力を発生する。いわゆるフレミング左手の法則である。その方向は、磁力線に直角で、かつワイヤ状電極2の方向にも直角な方向である。この力の向きをワイヤ状電極2が被加工物から離れる向きにすれば、自動的に該ワイヤ状電極2の接触・遮断を繰り返し放電加工が進行する。
この収縮・収縮からの復帰動作を一回繰り返すたびに必ず放電が一回起こることは明らかである。従って放電確率は厳密に100%となる。
又、このような繰り返しにおいて、ワイヤ状電極2及び被加工物5の間が接触してからギャップ形成されて、この後に再び接触するまでの時間(周期)は、R1とLによる時定数に依存する時間や、ワイヤ状電極2がワイヤガイド16及び17の間において共振振動する際の周期の時間などの合計となる。従って、該繰り返しの頻度は、該合計の時間の逆数となる。両ガイドの問隔が40mm程度であれば、該繰り返し頻度は、50kHzくらいにできる。これは放電発生率が100%であることを考えれば十分速いと言える。
以上に説明したように、上述の第1実施形態によれば、本願発明を効果的に適用することができる。又、第2実施形態についても、第1実施形態と同様の放電発生回路を備え、本願発明の効果を一部得ることができる。
又、これら実施形態においては、放電電流が極めて小さい放電を実現することができる。更に、放電発生率を100%に保つことができる。よって加工速度が低下することなく、亜鏡面の品質の良い微細加工面が得られる。
本願発明が適用された第1実施形態の放電加工機の一部斜視図を含む回路図 本願発明が一部適用された第2実施形態の放電加工機の一部斜視図を含む回路図
符号の説明
1…針金状電極
2…ワイヤ状電極
5…被加工物
7…微動送り機構
10…棒状磁歪線
12…トロイダル状磁石
14…永久磁石
16、17…ワイヤガイド
R1、R2…抵抗
T…トランジスタ
D1、D2…ダイオード
E1、E2…直流電源
L…インダクタンス

Claims (2)

  1. 直流電源より、インダクタンス及び抵抗を直列に介して、被加工物及び電極の間に電圧を印加する電気回路を備えると共に、
    電気的導通を伴って前記電極が被加工物側に接着された棒状磁歪線、及び、該棒状磁歪線に磁場を与えるように該棒状磁歪線が貫通配置されるトロイダル状の磁石を有し、被加工物及び電極を、まず接触状態にして前記インダクタンスに電流(以下充電電流と呼ぶ)を流し、この後、磁場が与えられる前記棒状磁歪線に前記充電電流が流れることで、該棒状磁歪線が長さ方向で収縮することによって、前記接触状態を空間的に引き離すことで、これら間に放電を生じせしめる、該引き離し動作を行うための放電間隙形成機構を備えることを特徴とする放電加工機。
  2. 請求項において、更に、
    前記充電電流の経路に設けられるバイアス用ダイオードと、
    該ダイオードによってベース・エミッタ間が順バイアスされ、前記充電電流が流れると、前記棒状磁歪線に流れる電流を増加するように制御するトランジスタと、
    によって構成されるギャップ形成補助回路を備えることを特徴とする放電加工機。
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