JP3164964B2 - ワイヤ放電加工方法及びワイヤ放電加工用電源回路 - Google Patents
ワイヤ放電加工方法及びワイヤ放電加工用電源回路Info
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Description
特に該ワイヤ放電加工による荒加工(ファーストカット
加工)から、仕上げ加工までの加工を、高い加工速度
(主として短い加工時間)で、且つ、優れた加工面粗さ
(より小さい加工面粗さ)の、又さらに、所定の寸法精
度に仕上げることができる加工方法、及び該加工方法を
実施するに好適な加工用電源回路に関する。
間隔を置いて配置したガイド間に所定の状態に張架した
ワイヤ電極を軸方向に更新送り移動せしめつつ前記軸方
向と略直角方向から被加工体を微小間隙を介して相対向
せしめ、該間隙に加工液を供給介在させた状態で両者間
に間歇的な電圧パルスを印加し発生する放電パルスによ
り加工を行ない、前記ワイヤ電極と被加工体間に前記直
角方向の平面上における所定の加工輪郭線形状に沿う相
対的加工送りを与えることにより、被加工体の切断、切
抜き等の加工を行なうものである。
の金型や部材、及び部品等を加工して仕上げるには、先
ず前記のワイヤ放電加工を、加工する被加工体の材質、
板厚、及び加工の目的等に応じて、ワイヤ電極の材質、
線径、加工部張架付与張力、及び更新送り速度等を選
択、設定し、又同様に加工液の種類、性状、及び特に電
気伝導度、さらには加工液の噴射、浸漬等の供給介在方
式及びその加工条件等を選択、設定すると共に、加工送
り速度やサーボ制御等の加工送り条件、及び加工のため
の電圧又は放電パルスの電圧値、放電パルス幅、休止
幅、及び放電電流振幅等の電気的加工条件を選択、設定
し、前記ワイヤ電極と被加工体間の所定の加工輪郭線形
状から所定量オフセットした軌跡に沿う加工送りを数値
制御装置により制御しつつ与えて最初の加工溝を加工形
成するファーストカット加工(通常荒加工)を行なう。
次に該ファーストカット加工後、前記の各種の設定加工
条件を所定のセカンドカット(中加工)加工条件に設定
を切換えると共に、加工送り経路の所定加工輪郭線形状
に対するオフセットを切換設定して加工を行ない、次い
で次段加工工程のサードカット加工に順次移行するが如
く、通常は前記ファーストカット加工(荒加工)から、
中加工、中仕上げ加工、仕上げ加工、及び最終仕上げ加
工の如く、3〜7工程の加工により被加工体を所定の寸
法精度、及び面粗さに仕上げるものである(例えば、特
開昭57−102724号公報、特開平1−45523
号公報等参照)。
トカット加工工程の加工は、被加工体が鉄系の材料で通
常の板厚(例えば約20〜90mmt程度)、ワイヤ電
極として約0.2〜0.3mmφ程度の黄銅系ワイヤを
用いると共に、加工液として慣用の水系加工液を用いた
場合、その加工のための加工用電源又は電源回路として
多種多様なものがあるが、それ等の加工性能は、大凡加
工面粗さが約20〜35μmRmax前後程度で、加工
速度が約150〜300mm2前後のもので、平均加工
電流の上限に制約があるところから、さほど大きな差異
はないのであるが、セカンドカット以後の中加工乃至仕
上げ加工の加工工程に於いて、特に最終仕上げの寸法・
形状精度が約1〜2μm前後程度又はそれ以内とか、最
終仕上げ面粗さが約1〜3μmRmax前後程度又はそ
れ以内と言うように、加工性能に対する要求が厳しくな
ると、前記セカンドカット以後の中加工、中仕上げ加
工、及び仕上げ加工等の加工工程として、例えば6〜7
工程、又はそれ以上の加工工程を必要とすることが少な
くなく、長い加工所要時間を要し、著しく加工効率が低
下するものであった。
加工用電源の多くのものでは、加工面粗さが約3〜5μ
mRmax前後程度以上に仕上げるには適しておらず、
その加工条件の切換調整設定だけでは多数回の加工工程
による長時間加工となることが避けられず、他方上記従
来の加工用電源の上記加工面(約3〜5μmRmax)
を仕上げる設定加工条件では、被加工体の太鼓又は真直
度や取り残し等に対する寸法・形状精度出し加工するの
はかなり困難なものであり、逆に前記寸法・形状精度出
し加工がそこそこに可能な選択・設定加工条件では、加
工面粗さを約3〜5μRmax以上に仕上げることは困
難なものであることが知られている。
の加工方法のための加工用電源回路又は電源装置には、
特に最終的に加工面粗さを改善仕上げるには問題があっ
たのである。而して、近時、例えば、高周波電源又は高
周波交流電圧を放電間隙に印加して仕上げ加工すること
が試みられてきつつある(例えば、特開平5−1774
35号公報、特開平6−8049号公報参照)が、それ
等の性能を充分に、かつ確実に発揮し得るようにワイヤ
放電加工用電源回路として構成することが出来なかっ
た。
加工工程数、例えば、好ましくはファーストカット加工
工程からフォース又はフィフスカット加工工程まで以内
の、さらに好ましくは、サード又はフォースカット加工
工程までの、3乃至5加工工程数程度の加工で、被加工
体を約2〜3μm以内、好ましくは約1〜2μm以内の
所定の寸法・形状精度で、約3〜5μmRmax以内、
好ましくは約1〜2μmRmax以内の所定面粗度に仕
上げるワイヤ放電加工方法、及びそのためのワイヤ放電
加工用電源回路を提供することにある。
態に張架したワイヤ電極を軸方向に更新送り移動せしめ
つつ前記軸方向と略直角方向から被加工体を微小間隙を
介して相対向せしめ、該間隙に加工液を供給介在させた
状態で両者間に加工電圧を印加し発生する放電により加
工を行ない、前記ワイヤ電極と被加工体間に前記直角方
向の平面上における所定の加工成形すべき輪郭線形状に
沿う相対的加工送りを与えるワイヤ放電加工において、
前記のワイヤ放電加工を、(a)前記の加工電圧とし
て、直流電圧源に直列に接続した電子スイッチ素子をオ
ン・オフすることによって得られる休止時間を有する間
欠的な電圧パルスを用い、使用する加工液、電極・被加
工体の材質、組み合わせ、板厚、及び加工の目的等に応
じて設定された加工条件で、前記輪郭線形状の加工溝を
所定の寸法・形状精度に加工形成する第1の加工工程
と、(b)前記第1の加工工程の加工の後、前記の加工
電圧を、前記電圧パルス供給源と放電間隙との間に挿設
した高周波結合トランスによって得られる所定条件の高
周波交流電圧に切換えて面粗度改善の仕上げ放電加工を
する第2の加工工程とを順次に行なうようにするととも
に、
加工溝を最初に加工形成するファーストカット加工工程
と、該加工工程の後、加工条件を切換えて所定の寸法・
形状精度出しの加工をするセカンドカット加工工程とか
らなり、
ワイヤ電極・被加工体間のサーボ送り制御方式を、サー
ボ基準電圧に対する放電間隙平均電圧の偏差が零のとき
送り速度が零となるゼロ・メソッドサーボ制御方式、前
記セカンドカット加工工程に於けるサーボ送り制御方式
を、サーボ基準電圧に対する放電間隙平均電圧が、前記
サーボ基準電圧より高い電圧領域から、該サーボ基準電
圧を経てより低い所定下限電圧値の領域まで低下する間
に、送り速度が設定最大送り速度から、サーボ基準電圧
時の所定送り速度を経て順次に減少して行って送り速度
が零となる減速サーボ制御方式に設定して夫々の加工工
程の加工を行なうワイヤ放電加工方法とすることによ
り、
て、前記第2の加工工程が、前記第1の加工工程の加工
が終了した後に被加工体を所定面粗度に仕上げる加工条
件が順次に切換えられる又は切換えられない1回以上複
数回の加工から成るワイヤ放電加工方法とすることによ
り、
法に於いて、前記第2の加工工程のワイヤ電極・被加工
体間のサーボ送り制御方式を、前記減速サーボ制御方式
に設定して加工を行なうワイヤ放電加工方法とすること
により、
の加工方法に於いて、前記第1の加工工程における直流
電圧源をスイッチ素子によりオン・オフすることにより
得られる休止時間を有する間歇的な電圧パルス源が、直
流電圧源をスイッチ素子のオン・オフにより電圧パルス
を形成する直列回路中に所定の電流制限抵抗を挿設した
通常電圧パルス供給回路と、直流電圧源をスイッチ素子
のオン・オフにより電流パルスを形成する直列回路中に
抵抗が挿設されていない、又は電流検出用等の小抵抗以
外の電流制限抵抗が挿設されていない無抵抗の電流パル
ス供給回路とを並設すると共に、該電流パルス供給回路
のスイッチ素子が前記通常電圧パルス供給回路の放電間
隙印加電圧パルスにより放電が開始したのを検出して所
定時間幅のオン制御させられるワイヤ放電加工方法とす
ることにより、
の加工方法に於いて、前記高周波結合トランスの2次巻
線から放電間隙へ高周波交流電圧を出力供給するため
に、前記トランスの1次巻線に供給される休止時間を有
する間歇的な電流パルスが前記無抵抗の電流パルス供給
回路から供給されるように切換接続及び制御されるワイ
ヤ放電加工方法とすることによって達成される。
電極と被加工体からなる放電間隙に、第1の直流電圧源
と電流制限抵抗と第1のオン・オフ電子スイッチ素子と
を直列に接続した電圧パルス供給回路を並列に接続する
と共に、第2の直流電圧源と第2のオン・オフ電子スイ
ッチ素子とを直列に接続した直列回路中に電流制限抵抗
を有しない電流パルス供給回路を並列に接続し、前記第
1のオン・オフ電子スイッチ素子のオン後放電間隙での
放電開始に応じ前記第2のオン・オフ電子スイッチ素子
に所定時間幅のオン信号を供給するようにしたワイヤ放
電加工用電源回路に於いて、前記第2のオン・オフ電子
スイッチ素子のゲート入力に切換え接続可能に高周波の
オン・オフゲート信号回路を設け、前記各電圧及び電流
パルス供給回路の両端出力と放電間隙との間に、捲回さ
れた1次巻線と2次巻線とを有するリングコアの高周波
結合トランスと、前記出力を放電間隙と1次巻線との接
続に切換え得ると共に前記放電間隙を前記出力と2次巻
線との接続に切換え得る切換えスイッチとを設け、前記
ワイヤ放電加工用電源回路による荒加工及び寸法・形状
精度出し加工の後の仕上げ加工に際し、前記第2のオン
・オフ電子スイッチ素子のゲート入力を前記高周波のゲ
ート信号回路に切換え接続すると共に、前記切換えスイ
ッチの切換え操作により前記電流パルス供給回路出力を
前記1次巻線に又放電間隙を2次巻線出力に接続し、前
記放電間隙に高周波交流電圧を供給して仕上げ放電加工
するように構成したワイヤ放電加工用電源回路を設ける
ことにより、
電源回路に於いて、前記高周波結合トランスを前記切換
えスイッチと共に一体に結合して函体中に収納して設け
ると共に、該函体を放電間隙に近い加工槽中又はその近
傍に設けたワイヤ放電加工用電源回路とすることによ
り、
ヤ放電加工用電源回路に於いて、前記高周波結合トラン
スが、フェライトリングコアに、前記入力1次巻線の捲
回数よりも、前記出力2次巻線の捲回数を多くした構成
のワイヤ放電加工用電源回路とすることにより、
電源回路に於いて、前記函体が、高周波結合トランスを
収納するトランス室と、該トランス室の両側に設けた給
電回路開閉スイッチのスイッチボックスと1次巻線及び
2次巻線開閉スイッチのスイッチボックスとから成り、
更にワークスタンドへの接続端子が設けられる前記スイ
ッチボックスの側壁面を端子金属板で構成するかあるい
は該側壁面に端子金属板を取り付け、該端子金属板をワ
ークスタンドに電気的及び機械的に接続取付ける構成の
ワイヤ放電加工用電源回路とすることによって達成され
る。
構成であるから、休止時間を有する間歇的な電圧パルス
による本発明第1の加工工程としてのファーストカット
加工工程、及び/乃至はセカンドカット加工工程の加工
が効率良く高速度に行なわれて、所定の寸法・形状精度
を確実に出すことができ、そして前記の第1の加工工程
に引き続いて行なわれる第2の加工工程としてのサード
カット及び/又はフォースカット等の仕上加工工程の加
工が、好ましくは1サイクル毎に休止時間を有せしめ得
る高周波交流電圧印加によって行なわれるところから、
高速度で表面面粗度をより微細に仕上げることができ、
微細、高精度のワイヤ放電加工を、全体として加工所要
時間を減じて効率よく行なうことができるようになる。
は、上述のような構成であるから、前記寸法・形状精度
出しの荒加工乃至セカンドカット加工工程等の第1の加
工工程は、従来型のワイヤ放電加工機が備えている加工
用電源回路を実質上そのまま使用して高速度加工及び寸
法・形状精度出し加工を行ない、そして主として面粗度
改善の仕上げ加工である第2の加工工程に際しては、前
記荒加工に使用した電圧パルス電源中の電流制限抵抗が
挿入されていない電流パルス供給回路と別に設けた切換
スイッチを有する高周波結合トランスとを組み合わせて
高周波交流電圧を得るようにしたので、回路素子や機器
の有効利用状態で、面粗度改善加工に有効な高周波交流
電圧による仕上げ加工をすることができるようになっ
た。
を、従来慣用のワイヤ放電加工用電源回路との組み合わ
せ、かつ従来例の電源回路の一部を利用すると共に一部
を切換えることにより構成した場合の一実施例の概略構
成を示すもので、1は一対の間隔を置いて配置した位置
決めガイド2A、2B間を所定の張力を付与した状態で
軸方向に更新送り移動させられるワイヤ電極、3は図示
しないxyクロステーブルに載置したワークスタンド4
に取り付けられ、ワイヤ電極軸方向と略直角方向から微
小放電間隙を介して相対向せしめられる被加工体で、図
示しない加工液供給手段による加工液供給介在の下に両
者間に印加される間歇的な電圧パルス等の加工電圧によ
り放電を生ぜしめて加工が行なわれるものである。
のための加工電圧、即ち、間歇的な電圧パルスは、図示
した一実施例のワイヤ放電加工用電源回路5から、給電
接続線11A、11Bとしての同軸又はシールド線を介
し、或いは更に、放電間隙近傍の引き回しリード線に
は、好ましくは縒線を利用するが如くにしてワイヤ電極
1と被加工体3間に供給印加される。前記電源回路5
は、直流電圧源6Aと電流容量に応じ複数個が並列に接
続されるMOS−FETトランジスタ等の電子スイッチ
素子6Bと電流制限抵抗6C及び逆電圧防止整流器6D
との直列回路からなる、従来最も通常の間歇的な電圧パ
ルスの生成供給回路6が、放電間隙に並列となるように
給電接続線11A、11Bに接続され、前記間歇的な電
圧パルスはパルス制御装置7によるスイッチ素子6Bの
制御により所望に生成される。即ち、制御装置7の前記
スイッチ素子6Bの制御装置部分としては、スイッチ素
子6Bを放電間隙の放電状態検出情報による変更制御を
する場合を除き、予め選択設定した一定のオン時間信号
τONとオフ時間信号τOFFとを規則的に交互に繰り
返して電圧パルスを供給制御する場合と、スイッチ素子
6Bのオン時間信号を放電間隙に電圧パルスの印加開始
時より放電間隙で放電が開始するまでの該放電開始遅延
期間の関数とし増大する、即ち各放電パルスの放電持続
時間を設定の一定値とするよう電圧パルス印加開始後放
電間隙での放電開始時より前記オン時間信号の計測を開
始し、計測完了によりスイッチ素子6Bをオフとしてオ
フ時間に移行させる制御をするもの等があり、以下の説
明では、主として前記後者の場合について説明を加える
が、本発明は何等これに限定されるものではない。
Bのオン・オフによる加工電圧パルス供給回路6に加え
て、該回路6による放電パルスの放電電流振幅Ipを増
大し、延ては加工平均電流を増大させて、加工速度を一
段と増加させるためのパルス電流増幅回路または電流パ
ルルス供給回路8が、可変直流電圧源8Aとスイッチ素
子8Bと逆電圧防止整流器8Cとから成る直列回路とし
て回路6と並列に設けられており、該電流パルス供給回
路8は制御装置7によるスイッチ素子8Bのオン時に急
峻な立ち上がりの高電流を出力するように、所謂電流制
限抵抗がその直列回路中にない無抵抗回路、乃至はスイ
ッチ素子8Bの破損防止のために制御装置7に設けられ
ているスイッチ素子8Bの電流制御器7Aの作動のため
の微小な検出抵抗の他には電流制限抵抗が挿入されてな
い回路8であって、スイッチ素子6Bのオン時間信号又
は前記放電開始よりのオン時間信号は、ワイヤ放電加工
に於いては、大きくても数10μS以内、通常数μS以
内であるから、スイッチ素子8Bを回路6による印加電
圧パルスにより間隙での放電開始を検出して作動するオ
ン時間信号の間オンさせるようにしても、スイッチ素子
8B又は、少なくとも回路8の飽和領域動作への移行時
間等の関係から破損を免れ得る場合があるが、上記スイ
ッチ素子8Bの動作領域を不飽和領域と又は、少なくと
も回路8の電流がスイッチ素子8Bの飽和電流値よりも
充分小さい(通常数分の一)範囲を動作領域となるよう
に条件設定すれば、該スイッチ素子8Bの破損の問題は
なく、かつ該スイッチ素子8B乃至は回路8の電流オフ
切れ特性が鋭く、急峻となるから好ましいものである。
可変直流電圧源9Aとスイッチ素子9Bと電流制限抵抗
9C及び逆電圧防止整流器9Dとの直列回路から成るも
う一つの、即ち、第2の電圧パルス供給回路9が設けら
れており、該第2の電圧パルス供給回路9は、開閉スイ
ッチ9Eにより所望に応じて使用されるものであるが、
例えば、直流電圧源9Aは、通常出力電圧が一定の直流
電圧源6A(約80〜120V)に対し、可変で電圧値
は同等以上(約80〜280V)であり、電流制限抵抗
9Cは、抵抗6Cに対し大きな設定で、回路9の電流容
量を小さなものとし、スイッチ素子9Bを“パルス制御
装置7により、例えばスイッチ素子6Bとオン・オフ同
期印加などの制御をする等して、間隙の平均加工電圧を
高めることにより放電開始を促進させるととともに、間
隙電圧検出によるサーボ制御で放電間隙を広く維持させ
るなどの作用をする副電源であって、本発明の実施に必
須のものではない。
ス供給回路6及び通常回路9と共に電源回路5として、
被加工体3のファーストカット加工工程と、該ファース
トカット加工工程後の加工の寸法・形状精度出し加工を
行なうセカンドカット加工工程、すなわち、加工電圧と
して間歇的な電圧パルスを用いる本発明の第1の加工工
程に用いられるもので、ゲート入力は切換えスイッチ8
Eにより制御装置7に接続されていて、例えば前述のよ
うな回路6との関連制御が行われるものであるが、前記
第1の加工工程であるセカンドカット加工工程の加工の
終了後、本発明の第2の加工工程である高周波交流電圧
を用いる加工面粗度出し加工の1乃至2の仕上げ加工工
程(例えば、サードカット加工工程、或いは更にフォー
スカット加工工程)に移行するに際し、電圧パルス供給
回路6及び9を必要に応じ開閉スイッチ6E及び9Eで
切り離すと共に、前記切換えスイッチ8Eを間歇パルス
のゲート信号回路8D側に切換えて、電流パルス供給回
路8を高周波パルス(電流)発生回路10として機能せ
しめるものである。なお、スイッチ素子8Bが切換えス
イッチ8Eによりゲート信号回路8Dに接続されている
ときは、制御装置7による各スイッチ素子6B、8B及
び9Bのオン・オフ制御信号は出力されないように構成
されている。
路10と放電間隙間に設けられた高周波結合トランス1
3と、前記寸法・形状精度出しの第1の加工工程から加
工面粗度等の仕上げの第2の加工工程に移行する際の回
路切換え開閉スイッチ14とから成る函体状のボックス
に収納された回路装置12は、以下の如き構成、及び切
換え使用されるものである。高周波結合トランス13
は、前記高周波パルス発生回路10が出力する間歇的な
高周波パルス電流1個1個を1サイクルの高周波交流電
圧に変換するもので、高周波用フェライト等から成る高
透磁率のリングコア13Aに1次巻線13Bと2次巻線
13Cとが、巻線比が1:1〜3、好ましくは1:1〜
2、捲回数が1次巻線1〜5ターン、好ましくは1〜2
ターン、2次巻線1〜12ターン、好ましくは1〜4タ
ーンの如く、高周波数応答可能に何れも少ない巻数で、
かつどちらかと言えば電圧が高くて電流が小さい仕上げ
加工用の高周波交流電圧を得る目的から、1次巻線より
も2次巻線の捲回数が同一以上となるように捲回してあ
るものである。
力と、前記ワイヤ電極1・被加工体3から成る放電間隙
間の給電接続線11A、11Bと前記回路装置12の接
続と切換え構成に付き説明すると、1次巻線13Bを高
周波パルス発生回路10の出力と接離する開閉スイッチ
と2次巻線13Cを放電間隙と接離する開閉スイッチと
は、前記高周波パルス発生回路10の出力両端と放電間
隙のワイヤ電極1と被加工体3夫々の間に接続される給
電接続線11A、11Bの回路部分に設けられる給電回
路開閉スイッチ14A、14Bと、1次巻線の入力両端
を前記給電回路開閉スイッチ14A、14Bよりも高周
波パルス発生回路10側でその出力線の両方に接続する
間の一方又は両方の接続回路に挿設した1次巻線開閉ス
イッチ14Cと、及び2次巻線の出力両端を前記給電回
路開閉スイッチ14A、14Bよりも放電間隙側でワイ
ヤ電極1と被加工体3の両方に接続する間の一方又は両
方の接続回路に挿設した2次巻線開閉スイッチ14Dと
から成り、前記2つの給電回路開閉スイッチ14A、1
4Bと、1次巻線及び2次巻線開閉スイッチ14C、1
4Dとは、前者の開閉スイッチ14A、14Bがオンの
とき、後者の開閉スイッチ14C、14Dがオフとなる
ように互いに逆に開閉せしめられることによりその目的
を達成するものであり、前記給電回路開閉スイッチ14
A、14Bがオフで、1次及び2次巻線開閉スイッチ1
4C、14Dがオンのとき、本発明の目的とする第2の
加工工程で使用する高周波交流電圧による仕上げ加工用
電源回路が構成されることになる。なお、、図示では1
次巻線及び2次巻線の各開閉スイッチとして、夫々各1
個が設けられた場合で、かつ設けられる切換えスイッチ
の数を最も少ない数として構成した場合であるが、スイ
ッチの数により種々の切換え回路構成と為し得ることは
当然である。
2の加工工程の仕上げ加工用電源回路として、即ち、開
閉スイッチ6Eおよび9Eを必要に応じてオフ、切換え
スイッチ8Eによりゲート信号回路8Dをオンにして高
周波パルス発生回路10を機能させ、給電回路開閉スイ
ッチ14A、14Bをオフ、トランス1次及び2次巻線
開閉スイッチ14C、14Dを夫々オンとして作動させ
た場合のタイミングチャートを2サイクル分、ほぼ理想
的な波形として示したもので、aは前記間歇パルスのゲ
ート信号回路8Dから出力してスイッチ素子8Bをオン
・オフさせる高周波のゲート信号、bは前記ゲート信号
に基づき高周波パルス発生回路10が出力し、トランス
13の1次巻線13Bに供給する電流パルス、cは前記
パルス電流に基づき2次巻線13Cに誘起され放電間隙
に印加される高周波交流電圧と該高周波交流電圧印加に
基づき放電間隙で放電が発生した場合の放電間隙電圧波
形、dは同放電間隙の放電電流の例である。
的なパルスのゲート信号は、本発明が適用される仕上げ
加工に於いては、図示ではTON=100nS、T
OFF=1.0μSで、大凡約TON=50nS〜10
00nS程度のμSオーダ以下で、TOFF=500n
S〜10μs又は数10μS程度であり、cの交流電圧
が相互に繋がるのを限度として、好ましくはATOFF
≧0となるよう条件設定をするものである。又、前記高
周波パルス発生回路10の出力電流パルス波形bは、ス
イッチ素子8Bが、又は少なくとも回路8の電流がスイ
ッチ素子8Bの飽和電流値よりも充分小さい立上がり電
流の飽和領域作動状態となる前にゲート信号aがオフと
なり、スイッチ素子8B、又は回路8の電流切れが高速
で行われたものとして示されている。
流電圧は、近時のテストに依れば、外径約55mmφ、
内径約30mmφの、高透磁率Mn−Znフェライト
や、Ni−Znフェライト等のフェライトトロイダルコ
ア(例えば、TDK製PC50T40×16×24)を
2重積したコア13Aに、断面約3.5mm2のテフロ
ン系樹脂被覆導線を1次巻線13B:1ターン、2次巻
線13C:2ターンとしたとき、直流電圧源8Aの出力
約60Vで正負に夫々約150〜170V、電圧源8A
の出力約25Vで正負に夫々約60〜65Vで、本発明
の第2の加工工程である加工面粗度改善の仕上げ加工
(サードカット、及びフォースカット)に適用可能な、
好適に高電圧の高周波交流電圧が得られ、放電電流波形
dに示す如く、交流電圧1サイクルの初めの半波で放電
が発生すると、次の逆極性の半波に於いては続いて放電
が起こることになるが、平均加工電流が1A前後程度よ
り小さい値で仕上げ加工を進行させることができる。例
えば、前記正負約150〜170V、約1MHzの高周
波交流電圧で、第1の加工工程のセカンドカット加工迄
で約10〜13μmRmaxに仕上げた加工面を、本発
明第2の加工工程のサードカットで加工することによ
り、約3.5μmRmax程度に仕上げることができ、
更に前記正負約60Vの高周波交流電圧でフォースカッ
ト加工することにより約1.5μmRmax程度に仕上
がるものである。
TOFFがより小さい、更には連続に近い設定の場合に
は、放電間隙の平均電圧が所定レベル以下の電圧検出と
なったときとか、所定の設定した周期(100μS〜1
0mS毎に)、例えば10〜100μS程度の間、スイ
ッチ素子8Bのオン・オフを停止させる必要があるのは
安全上当然である。
2の外形概略図、内部配置図、及び開閉スイッチ14の
構成例の説明図で、図3に於いてワークスタンド4は、
ワイヤ電極1の軸(Z軸)と直交する図示しないxyテ
ーブル上の加工液受けパン又は加工槽内に位置し、回路
装置12は、ワークスタンド4に隣接して設けられてい
る。
から成り、図4にその内部の構成配置の概略を示すよう
に、中央に前記高周波結合トランス13を収納するトラ
ンス室12A部分と、その相対する両端に給電回路開閉
スイッチ14A、14Bのスイッチボックス12Bと1
次巻線及び2次巻線用の各開閉スイッチ14C、14D
のスイッチボックス12Cとが設けられ、両端面には、
前記高周波パルス発生回路10の出力が接続される接続
端子15A、15Bと、トランス2次巻線13Cの出力
をワイヤ電極1と被加工体3間の放電間隙に接続する接
続端子15C、15D、15Eとが設けられる。前記端
子15A、15Bには、前記電源回路5中の高周波パル
ス発生回路10の出力がインダクタンス分を低減させた
同軸又はシールド線16を介して接続されており、又端
子15Cは位置決めガイド2A、2Bを収納する上側及
び下側のガイドブロック18A、18B又は何れか一方
の近い方の(図示の場合下側)ガイドブロック18Bが
収納する図示しないワイヤ電極1への給電子間を相互移
動に必要な最短の長さ、好ましくは縒線16Aで接続さ
れ、又、端子15D、15Eとワークスタンド4間は、
端子15Dと15Eを短絡し、出力線を1本として、又
は図示のように2本の出力線16Bで、好ましくは最短
の縒線を用いて接続される。
波パルス発生回路10の出力から高周波結合トランス1
3の1次巻線13Bに、図2のbに示した急峻な鋭い立
ち上がりと立ち下がり特性を有する高周波パルス電流を
供給することは比較的容易であるものの、その際2次巻
線13Cに誘起する急峻な高電圧の高周波交流電圧c
を、好ましくはそのまま放電間隙に供給印加することは
難しいものである。かかる問題を解決するために、回路
装置12を1つの函体状体に構成して、回路装置12を
放電間隙により近い位置に配置するもので、その手法と
しては、回路装置12を加工槽内のワークスタンド4に
隣接し、又は加工槽の側壁とかコラムの加工槽側の面、
或いはガイドブロック18A、18B等を保持する加工
ヘッド等の加工に際して邪魔にならない加工部により近
い位置に配置して、縒線等を用いる接続線16A、16
Bはより短くするものである。この接続線16A、16
B内の前者の接続線16Aは、加工のための相互移動に
或る長さを必要とするが、後者の接続線16Bは、端子
15D及び15Eが設けられているスイッチボックス1
2Cの端面(図3の場合端子15D、15Eが設けられ
ている面、又はワークスタンド4の前面と対向する面)
の一部又は全体を前記端子15D、15Eを内設した端
子金属板として、該端子金属板をワークスタンド4の例
えば前面縁にねじ止め接合するか、場合によっては溶接
して取付けるようにして、電気的及び機械的接続を計る
ようにしても良い。
一例として、2次巻線開閉スイッチ14D部分の断面を
示したもので、その構成としては、全体構成としては突
き合わせ接触型の開閉スイッチであって、スイッチボッ
クス12C内に、外部の接続端子15Dにつながる固定
接触子14DSと、これに対向し対向する方向に進退し
て接離する可動接触子14DMとを有し、該可動接触子
14DMの進退移動は、ボックス12Cの壁を貫く圧力
流体給排孔20A、20Bに接続される図示しない流体
圧力源の切換え制御によって行われる。上記各接触子1
4DS、14DMは、その突き合わせ接触面21が高周
波電力の通電が良好に保たれるように調整されており、
又、流体圧作動のためのOリング等のシール19A、1
9B、19Cを備えている。前記可動接触子14DMの
進退移動の駆動には、上述流体圧力源の他に、電磁力と
かスプリングとかモータとリンク、ラック、又はクラン
ク等を組み合わせたもの等各種のものを使用し得るが、
上記電磁力使用の場合には、加工屑等の吸着等の問題が
生ずるので、対応処置が必要となることが考えられる。
際して適用して有効な加工送り及びその送り制御方法に
ついて説明するに、図6は従来通常のサーボ制御、所謂
零(ゼロ)メソッド方式のサーボ制御及び動作特性の説
明図で、縦軸にサーボ送り速度(Fmm/min),横
軸にサーボ制御の基準電圧(SV)又は平均間隙長若し
くは平均間隙電圧(Vgap)を目盛ったものであり、
SVは前記加工に際して選択設定されるサーボ基準電
圧,±SFはNC等に選択設定される(前進及び後退の
各最大)送り速度、又LSは動作特性曲線で、この制御
方式によれば格別の変更設定がない以上、加工中放電間
隙の平均電圧(Vgap)が基準電圧(SV)と一致す
るように送りにより間隙長が制御され、一致すると送り
が停止、即ちサーボ送り速度が零となるものであるが所
謂加工中は、即ち加工状態が安定して加工が進行してい
るときはサーボ送り速度は零ではなく、或る値の送り速
度MFであって、平均間隙電圧(Vgap)はこれに対
応し、サーボ基準電圧SVよりもΔV高い値に維持され
ているものと考えられる。
電圧パルスによる本発明の第1の加工工程の加工、特に
最初に加工溝を形成するファーストカット加工工程のサ
ーボ送り制御方式としては適しているもののようである
が、前記第1の加工工程でも、切断側面、加工面の寸法
・形状精度を仕上げるセカンドカット加工工程の加工、
そして特に加工面の面粗度を仕上げる本発明の第2の加
工工程のサーボ制御方式としては、間隙変化(特に停止
位置近傍での)に対するサーボ送り速度の変化の割合
(ゲイン)が小さいものの、その範囲は大きく、広い範
囲にわたって緩慢に行き来し動きが激しい、又は変化が
大きいためか適していないと言うか、充分目的が達成さ
れないようである。即ち、前述の間隙電圧の基準電圧S
Vに対応する偏差ΔVは、実は比較的大きな値であるに
もかかわらず、該変化に対する送り速度MFの値が小さ
く、曲線LSの傾斜角度αがSVの近傍で比較的小さ
く、ある程度以上、又離れると急激に大きくなる設定と
せざるを得えなかったからである。そして、更に言え
ば、このゼロ・メソッド(設定サーボ基準電圧SVと放
電間隙の平均加工電圧Vgapとの偏差をゼロとする)
のサーボ制御方式は、放電間隙が制御の目的とする値、
間隙長となったときに平均送り速度が前記MFに成るべ
きなのに、送り速度が停止する状態に置かれるものであ
り、そして当該位置から少しでも大、又は小に偏位する
と各々反対向きの送りが開始される訳であるから、放電
間隙が制御の目的とする制御位置付近の前後に於いて、
かえって乱調に広狭変化しており、このため被加工体の
加工面に加工の進行と直角なワイヤ電極軸方向に微小凸
又は凹の所謂筋又は条痕が発生し、形状及び面精度を損
じていたのである。
工程以後の加工の際に採用して加工面の太鼓(真直度)
の改善及び筋形成の防止に有効と思われる近時開発のサ
ーボ制御方式の動作特性説明図であり、該サーボ制御方
式は、加工中の放電間隙の平均電圧Vgapが基準電圧
SVと一致する間隙長のとき、前述従来例の図6の制御
方式のように加工送り速度F=0とするのではなく、送
り速度Fを予めの実験等による加工データから当該加工
条件による場合の実際の平均加工送り速度CF=MF、
又はその近傍の値に設定し、図7に動作特性曲線LDと
して示すように、放電間隙平均電圧Vgapがサーボ基
準電圧SVよりも高い電圧領域で低下するとき、該低下
に応じて、送り速度Fを、放電間隙開放状態のときの設
定最大送り速度SFから加工条件に応じて設定した送り
速度CFに順次減少させて、平均電圧Vgapが基準電
圧SVと一致したとき速度CFとし、平均電圧Vgap
が基準電圧SVよりも低く所定下限電圧値(例えば約1
0V)よりも高い電圧領域で低下するとき、該低下に応
じて、送り速度Fを、前記送り速度CFから順次減少さ
せて、平均電圧Vgapが前記所定下限電圧値にまで低
下したとき速度零とする減速サーボ制御方式である。従
って、本発明でいう減速サーボ制御方式とは、サーボ基
準電圧に対する放電間隙平均電圧が、前記サーボ基準電
圧より高い電圧領域から、該サーボ基準電圧を経てより
低い所定下限電圧値の領域まで低下する間に、送り速度
が設定最大送り速度から、サーボ基準電圧時の所定送り
速度を経て順次に減少して行って送り速度が零となる動
作特性のものということができる。以上は平均電圧Vg
apが低下する場合について説明したが、平均電圧Vg
apが上昇するときには、送り速度Fは動作特性曲線L
Dに従って設定最大送り速度SFまで増大する。本発明
では、セカンドカット加工工程以後の加工をこの減速サ
ーボ制御方式により行なう。なお、平均電圧Vgapが
前記所定下限電圧値以下では所定の設定送り速度で後退
送り(反転送り)を行なわせるように構成しておくのが
よい。
験により、当該加工条件で太鼓(真直度)が最も小さい
か、形成されない限界の送り速度が選択されて設定され
るものであり、該送り速度CFは、設定加工条件につい
て通常いう所の設定加工条件に於ける平均加工送り速度
よりもやや低い値のものであり、前記の特性曲線LSの
傾斜角度にたいし、曲線LDの傾斜角度βは、SV近傍
に於いてα<β乃至α<<βの関係に、又SVを正負に
所定値以上離れるとα>β,乃至α>>βに設定される
ものである。
CFとは、ある設定加工条件で、基準電圧SVを低めに
設定して、放電間隙が狭い、放電繰返し周波数が高い、
早い送り込み状態の加工とすると、主として放電圧力の
関係から、ファーストカット加工工程の場合は、加工送
り方向に、又セカンドカット以後の各加工工程では加工
輪郭線に対するオフセット方向にワイヤ電極側へ凸
(正)の太鼓状となるのに対し、基準電圧SVを高めに
設定して、放電間隙が広い、放電繰返し周波数が低い、
遅い送り込み状態の加工とすると、前記送りが遅くワイ
ヤ電極がガイド間で振動し、又放電圧力も小さいところ
から、ファーストカット加工工程の場合は前述加工送り
方向に、又セカンドカット以後の各加工工程では前述加
工輪郭線に対するオフセット方向に、ワイヤ電極と反対
側に凸(逆)の太鼓状となるものであり、前記早い送り
込みと遅い送り込みの両加工送り速度の間に太鼓の形状
が略零となる送り速度が存在するものである。
る設定加工条件に於いて、放電間隙長Glと加工送り速
度とが、或る範囲で略反比例の関係にあるから、適正間
隙長に対する送り速度としても、実験データや理論式等
から求めることができる。そして、後述の,実験例でも
詳述するように、本発明の第1の加工工程の最初の加工
輪郭線加工形状に加工溝を創生加工するファーストカッ
ト加工工程の加工を除く、寸法・形状精度出しのセカン
ドカット加工工程、及び本発明の第2の加工工程のサー
ドカット及びフォースカット等の1段階以上の加工面粗
度出し加工の際に、全体として送り速度の変化が小さ
く、ほぼ一定で安定している減速サーボ制御方式を適用
することにより、加工送り速度は放電間隙の平均加工電
圧の単位量の変化に対して常に所定の割合で増加または
減少をして、加工送りが継続され、短絡等の特別なアク
シデントが無い以上、前後進の方向変向はなく、常に一
方向に加工送りしつつ加工を進行せしめられるので、送
りについての動きは安定していて、乱調は殆ど生せず加
工面に筋の発生がない状態で、太鼓(真直度)や形状修
正等の寸法・形状精度出し、及び微細な加工面粗度出し
が安定した状態で確実に行われるようになるものであ
る。
制御方式と図7の減速サーボ制御方式とを同一動作特性
図上に記載したものであり、その内容は既述のごとく
で、又特性曲線LC1は間隙電圧が所定値以下で短絡と
看倣される場合にのみ後退する一定速度サーボ制御方
式、特性曲線LC2は基準電圧以上で一定速度、それ以
下で減速となる所謂一定速度サーボ制御方式のものであ
る。次に、本発明のワイヤ放電加工方法と加工用電源回
路につき、具体的実験例を基に説明することとする。
ト加工工程は、平均加工電圧約35V,平均加工電流約
8.5A,加工速度約2.7mm/minで加工が行な
われ、加工時間約41分,加工面粗度約22〜25μm
Rmax,真直度(太鼓量)約7〜10μmであった。
記ファーストカット加工工程と同様に休止時間を有する
間歇的な電圧パルスによりセカンドカット加工工程の加
工をした場合と、好ましくは1Hzごとに短い休止時間
を有うせしめる得る高周波交流電圧列の印加により加工
をした場合につき説明すると次ぎの通りである。なお、
記載の加工条件は、前の加工工程の設定加工条件と相異
する加工条件を主に記載することとする。
ルスによるセカンドカットIの加工は、平均加工電圧約
65V,平均加工電流約1.2A,加工速度約4.2m
m/minで加工が行なわれ、加工時間約26分,加工
面粗度約13〜15μmRmax,真直度(太鼓量)約
5〜6μmであった。
II加工は、高周波交流電圧は、約1.2μsの1サイ
クル後の減衰振動の部分を除き、正負間の電圧振幅約8
0V,周波数約86KHzで、平均加工電流約0.2〜
0.3A,加工速度約1.6mm/minとなり、加工
面粗度が約11〜12μmRmax,真直度(太鼓)6
〜7μmであった。
ると、セカンドカットIIは、仕上り加工面粗さの点で
優れているものの、加工速度が著しく遅く、かつ真直度
(太鼓量)の修正が殆どなされないだけでなく、太鼓量
の形状特性もほとんど変化していない、即ち加工量が極
めて少ないところから寸法・形状精度出し加工に適して
いないのに対し、セカンドカットIは面粗度改善の点で
劣るものの、加工速度は大きく、そして太鼓量の修正加
工がしやすく、従って寸法・形状精度出し加工に適して
いることが分かった。
に仕上げるに、該セカンドカットI同様休止時間を有す
る電圧パルスによるサードカット加工とフォースカット
加工等の如く従来例により多段仕上げ加工した結果につ
いて説明すると、[サードカット加工設定条件]以下サ
ードカットIと言う。 電圧パルス供給回路 第2電圧パルス 無負荷電圧 80V 80V 電圧パルス 正極性 正極性 オン時間(τon) 0.3μs(設定放電時間) 0.4μs オフ時間(τoff) 5.5μs 電流振幅(Ip) 12A(ショート電流) 0.5 (ショート)電流パルス供給回路 無負荷電圧 120V 電圧パルス 正極性 オン時間(τon) 0.3μs オフ時間(τoff) 電流振幅(ip) 320A(加工中) 加工送り速度 約20mm/min サーボ電圧(平均加工電圧) 約62V オフセット量 約115μs サーボ制御方式 減速サーボ制御
の加工は、平均加工電圧約65V,平均加工電流約0.
9A,加工速度約9.1mm/minで加工が行なわ
れ、加工時間約12分,加工面粗度約10〜12μmR
max,真直度(太鼓量)約4〜5μmであった。
Iの加工は、平均加工電圧約65V,平均加工電流約
0.5A,加工速度約10mm/minで加工が行なわ
れ、加工時間約11分,加工面粗度約4.5〜5.0μ
mRmax,真直度(太鼓量)約2〜3μmに仕上がっ
た。
せた被加工体に、従来通常手法により、上述電源回路5
の主として電圧パルス等の電気的条件を微細に切換調整
して、(フィフスカット)加工工程以後の加工を多段階
にわたり試みたが、太鼓(真直度)や形状の修正の寸法
・形状だし加工をすると加工面粗度がかえって大きくな
る等、又逆に加工面粗度改善加工をすると太鼓(真直
度)や形状が修正,改善されず、加工仕上げの目的達成
には、種々の工夫及び多大の時間を要するものであっ
た。
ースカットIの加工結果の比較のために、前記セカンド
カットIの加工を済ませた、即ち本発明の第1加工工程
の加工済み被加工体を高周波交流電圧による加工(本発
明の第2の加工工程の加工)をしたところ、次のように
なった。なお、この場合のセカンドカットは、前述のよ
うに本発明に従い.寸法・形状精度出しのために前記セ
カンドカットIの設定加工条件を下記のように一部変更
を加えて実施した。
I−1は、平均加工電圧約57V,平均加工電流約0.
5A,平均加工速度約4.1mm/minで加工を行な
い、加工時間約29分で、加工面粗度約13〜14μm
Rmax,真直度(太鼓量)約2〜3μm以内に仕上が
った。
Iの加工は、高周波交流電圧は約100KHz強の周波
数、正負間電圧振幅約80V,平均加工電流約0.2〜
0.3A,加工送り速度約6.7mm/minで加工を
行ない、加工時間約17分で、加工面粗さ約3.0〜
3.5μmRmax,真直度(太鼓量)約1〜2μmに
仕上がった。この結果を前述フォースカットIの結果と
比較すると、加工所要時間でやや劣るものの、加工面粗
さの点ですぐれており、真直度(太鼓量)も同等以上で
あることが判る。
条件による実験例を挙げておくこととする。なお、改良
仕様等の点は、例えば前述段落番号[0026]及び
[0030]等に記載したように、主として高周波結合
トランス13及びその廻りの点である。 [実施例2及び3] [加工条件] 被加工体 材質 SKD−11 板厚 約50mm 加工形状 パンチ(約20×40) ワイヤ電極 材質 35−65黄銅 線径 約0.2mmφ 付与張力 (別紙) 更新送り速度 9.5m/min 加工液 種類 純水 比抵抗 5.0×104Ω・cm ノズル(上下) 口径 各約6mmφ 吐出流量 (別記) ノズル位置 被加工体上下面より約0.1mm離隔 第2加工工程で使用する高周波結合トランス コア材質 フェライトトロイダルコアの二重積体 外径 約55mmφ 内径 約35mmφ 巻線 断面約3.5mm2の銅線、テフロン樹脂被 覆 1次巻線 1ターン 2次巻線 2ターン
々2段階の加工工程とした実験例2を図9に表1として
示す。以上の表1の如き加工性能とするには、従来6乃
至8段階の加工工程が必要で、所要加工時間は、少なく
とも3h以上、4h近くを必要としたものである。
よる加工を1回のサードカット加工だけと、少なくした
場合に面粗度,及び寸法・形状精度をできるだけ出すよ
うに加工実験例3を図10に表2として挙げることとす
る。上記は、加工工程数が3段階であるから、加工面粗
度は約3.5μmRmaxながら、寸法精度±1μmに
仕上り、加工所要時間は一段と短縮された。なお、この
実験例2及び3では、電圧パルス供給回路6と同等以下
の第2電圧パルス供給回路9は用いなかったが、加工性
能上変化はなかった。
のであるが、上記本発明の第2の加工工程は、放電間隙
の平均加工電圧が略零となる高周波交流電圧による放電
加工であるから、WC−Co等の超硬合金の仕上げ加工
にも、Coの電蝕溶解がないため有効であって、上記4
段階の加工により加工面粗度約1.0μmRmaxに、
又上記3段階の加工により加工面粗度約2.5μmRm
axに仕上がることが判っている。
(サードカット)により、約3.5〜5μmRmaxに
仕上がった加工面の仕上には、2次巻線出力と放電間隙
の放電回路に約1〜10μH、上記実験条件に於いて
は、好ましくは約2〜5μHのインダクタンス線輪を直
列に挿入して加工を行なうと、第2図Cの2次巻線出力
交流電圧波形が、綺麗な正弦波化への波形整形が容易に
行なわれ見た目の加工面の仕上りが改良されたが、未だ
判然と定量化されていない。
本発明の加工用電源回路に付き、図示した実施例により
説明を加えたが、本発明は特許請求の範囲に記載する本
発明の精神を逸脱しない範囲で各部に各種の変更を加え
て実施し得るものである。例えば、図1に於いて、電流
パルス供給回路8が設けられていない形式のワイヤ放電
加工用電源回路の場合は、間歇電圧パルス発生回路6の
電流制限抵抗6Dを短絡等させる抵抗低減回路を付設
し、スイッチ素子6Bのゲート回路にゲート信号回路8
Dを切換え接続する構成としても良く、又、ゲート信号
回路8Dは、パルス制御装置7内にその一部の構成とし
て内設構成し得る丈でなく、さらに制御装置7内に於い
て、記憶した切換制御データを読み出す等してソフト的
に切換え作動せしめ得るものであり、又更に、仕上げ加
工用高周波交流電圧の更なる高周波化、例えば2MHz
とするために、例えば電流パルス供給回路8を2組並列
に設け、例えば、夫々をτON=100nSで、τ
OFF=900nSの1MHzの高周波(電流)パルス
発生回路の2組を約180°(π)位相差を有せしめ
て、高周波交流電圧の1サイクルが約500nS以内で
終了するように調整すれば良いが如くであり、かかる構
成変更は本発明に用いる電源用回路装置12の結線や開
閉スイッチの数、配置及び当該開閉スイッチの構成等に
ついても同様である。
述本発明の如き加工電流の小さい仕上げ加工に用いる限
りに於いては、発熱は少ないようであるが、機械の設置
環境等によっては空冷、更には水冷等の冷却手段を講じ
得るものである。
は、上述のような加工方法であるから、休止時間を有す
る間歇的な電圧パルスにより、第1の加工工程のファー
ストカット加工工程、及び/乃至はセカンドカット加工
工程の加工が効率良く高速度に行われて、所定の寸法・
形状精度を確実に出すことができ、そして前記の加工工
程に引き続いて行われる第2の加工工程としてのサード
カット及び/又はフォースカット等の仕上加工工程の加
工が、好ましくは1サイクル毎に休止時間を有せしめ得
る高周波の高い交流電圧印加によって行われることか
ら、高速度で表面面粗度をより微細に仕上げる事がで
き、微細、高精度のワイヤ放電加工を、全体として加工
所要時間を減じて効率良く行なうことができるようにな
り、しかも、その加工は電蝕発生の危険がないから、W
C−Co等の超硬合金の加工に適用して好適なものであ
る。
は、上述のような構成であるから、前記寸法・形状精度
出しの第1の加工工程としての荒加工乃至セカンドカッ
ト加工工程は、従来型のワイヤ放電加工機が備えている
加工用電源を実質上そのまま使用して高速度加工及び寸
法・形状精度出し加工を行ない、そして主として面粗度
改善の仕上げ加工の第2の加工工程の際しては、前記荒
加工に使用した電圧パルス電源中電流制限抵抗が実質上
設けられていない無抵抗の電流パルス供給回路と、別に
設けた切換スイッチを有する高周波結合トランスとを組
み合わせて高周波の高い交流電圧を得るようにしたの
で、回路素子や機器の有効利用状態で、面粗度改善加工
に有効な高周波交流電圧による仕上げ加工をすることが
できるようになり、電蝕防止した仕上げ加工用電源とし
ても極めて有用なものである。
明電源回路の回路構成図。
して作動させたときの一部分のタイミングチャート図。
接続の状態を示す図。
略構成説明図。
の動作特性説明図。
説明図。
性図。
に表1として示した図。
共に表2として示した図。
Claims (9)
- 【請求項1】 一対の間隔を置いて配置したガイド間に
所定の状態に張架したワイヤ電極を軸方向に更新送り移
動せしめつつ前記軸方向と略直角方向から被加工体を微
小間隙を介して相対向せしめ、該間隙に加工液を供給介
在させた状態で両者間に加工電圧を印加し発生する放電
により加工を行ない、前記ワイヤ電極と被加工体間に前
記直角方向の平面上における所定の加工成形すべき輪郭
線形状に沿う相対的加工送りを与えるワイヤ放電加工に
おいて、 前記のワイヤ放電加工を、 (a)前記の加工電圧とし
て、直流電圧源に直列に接続した電子スイッチ素子をオ
ン・オフすることによって得られる休止時間を有する間
歇的な電圧パルスを用い、使用する加工液、電極・被加
工体の材質、組み合わせ、板厚、及び加工の目的等に応
じて設定された加工条件で、前記輪郭線形状の加工溝を
所定の寸法・形状精度に加工形成する第1の加工工程
と、(b)前記第1の加工工程の加工の後、前記の加工
電圧を、前記電圧パルス供給源と放電間隙との間に挿設
した高周波結合トランスによって得られる所定条件の高
周波交流電圧に切換えて面粗度改善の仕上げ放電加工を
する第2の加工工程とを順次に行なうようにするととも
に、前記第1の加工工程が、前記輪郭線形状の加工溝を
最初に加工形成するファーストカット加工工程と、該加
工工程の後、加工条件を切換えて所定の寸法・形状精度
出しの加工をするセカンドカット加工工程とからなり、
さらに、前記ファーストカット加工工程のワイヤ電極・
被加工体間のサーボ送り制御方式を、サーボ基準電圧に
対する放電間隙平均電圧の偏差が零のとき送り速度が零
となるゼロ・メソッドサーボ制御方式、前記セカンドカ
ット加工工程に於けるサーボ送り制御方式を、サーボ基
準電圧に対する放電間隙平均電圧が、前記サーボ基準電
圧より高い電圧領域から、該サーボ基準電圧を経てより
低い所定下限電圧値の領域まで低下する間に、送り速度
が設定最大送り速度から、サーボ基準電圧時の所定送り
速度を経て順次に減少して行って送り速度が零となる減
速サーボ制御方式に設定して加工を行なうようにしたこ
とを特徴とするワイヤ放電加工方法。 - 【請求項2】 前記第2の加工工程が、前記第1の加工
工程の加工が終了した後に被加工体を所定面粗度に仕上
げる加工条件が順次に切換えられる又は切換えられない
1回以上複数回の加工から成ることを特徴とする前記請
求項1に記載のワイヤ放電加工方法。 - 【請求項3】 前記第2の加工工程のワイヤ電極・被加
工体間のサーボ送り制御方式を、前記減速サーボ制御方
式に設定して加工を行なうことを特徴とする前記請求項
1又は2のいずれかに記載のワイヤ放電加工方法。 - 【請求項4】 前記第1の加工工程における直流電圧源
をスイッチ素子によりオン・オフすることにより得られ
る休止時間を有する間歇的な電圧パルス源が、直流電圧
源をスイッチ素子のオン・オフにより電圧パルスを形成
する直列回路中に所定の電流制限抵抗を挿設した通常電
圧パルス供給回路と、直流電圧源をスイッチ素子のオン
・オフにより電流パルスを形成する直列回路中に抵抗が
挿設されていない、又は電流検出用等の小抵抗以外の電
流制限抵抗が挿設されていない無抵抗の電流パルス供給
回路とを並設すると共に、該電流パルス供給回路のスイ
ッチ素子が前記通常電圧パルス供給回路の放電間隙印加
電圧パルスにより放電が開始したのを検出して所定時間
幅のオン制御させられるものであることを特徴とする前
記請求項1、2又は3のいずれかに記載のワイヤ放電加
工方法。 - 【請求項5】 前記高周波結合トランスの2次巻線から
放電間隙へ高周波交流電圧を出力供給するために、前記
トランスの1次巻線に供給される休止時間を有する間歇
的な電流パルスが前記無抵抗の電流パルス供給回路から
供給されるように切換接続及び制御されるものであるこ
とを特徴とする前記請求項1、2又は3のいずれかに記
載のワイヤ放電加工方法。 - 【請求項6】 ワイヤ電極と被加工体からなる放電間隙
に、第1の直流電圧源と電流制限抵抗と第1のオン・オ
フ電子スイッチ素子とを直列に接続した電圧パルス供給
回路を並列に接続すると共に、第2の直流電圧源と第2
のオン・オフ電子スイッチ素子とを直列に接続した直列
回路中に電流制限抵抗を有しない電流パルス供給回路を
並列に接続し、前記第1のオン・オフ電子スイッチ素子
のオン後印加電圧パルスに基づく放電間隙での放電開始
に応じ前記第2のオン・オフ電子スイッチ素子に所定時
間幅のオン信号を供給するようにしたワイヤ放電加工用
電源回路に於いて、 前記第2のオン・オフ電子スイッチ素子のゲート入力に
切換え接続可能に高周波のオン・オフゲート信号回路を
設け、 前記各電圧及び電流パルス供給回路の両端出力と放電間
隙との間に、捲回された1次巻線と2次巻線とを有する
リングコアの高周波結合トランスと、前記出力を放電間
隙と1次巻線との接続に切換え得ると共に前記放電間隙
を前記出力と2次巻線との接続に切換え得る切換えスイ
ッチとを設け、 前記ワイヤ放電加工用電源回路による荒加工及び寸法・
形状精度出し加工の後の仕上げ加工に際し、前記第2の
オン・オフ電子スイッチ素子のゲート入力を前記高周波
のゲート信号回路に切換え接続すると共に、前記切換え
スイッチの切換え操作により前記電流パルス供給回路出
力を前記1次巻線に又放電間隙を2次巻線出力に接続
し、前記放電間隙に高周波交流電圧を供給して仕上げ放
電加工するように構成して成ることを特徴とするワイヤ
放電加工用電源回路。 - 【請求項7】 前記高周波結合トランスを前記切換えス
イッチと共に一体に結合して函体中に収納して設けると
共に、該函体を放電間隙に近い加工槽中又はその近傍に
設けて成ることを特徴とする前記請求項6に記載のワイ
ヤ放電加工用電源回路。 - 【請求項8】 前記高周波結合トランスが、フェライト
リングコアに、前記入力1次巻線の捲回数よりも、前記
出力2次巻線の捲回数を多くした構成から成ることを特
徴とする前記請求項6又は7のいずれかに記載のワイヤ
放電加工用電源回路。 - 【請求項9】 前記函体が、高周波結合トランスを収納
するトランス室と、該トランス室の両側に設けた給電回
路開閉スイッチのスイッチボックスと1次巻線及び2次
巻線開閉スイッチのスイッチボックスとから成り、更に
ワークスタンドへの接続端子が設けられる前記スイッチ
ボックスの側壁面を端子金属板で構成するかあるいは該
側壁面に端子金属板を取り付け、該端子金属板をワーク
スタンドに電気的及び機械的に接続取付ける構成として
成ることを特徴とする前記請求項7に記載のワイヤ放電
加工用電源回路。
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---|---|---|---|
JP09283694A JP3164964B2 (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | ワイヤ放電加工方法及びワイヤ放電加工用電源回路 |
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JP09283694A JP3164964B2 (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | ワイヤ放電加工方法及びワイヤ放電加工用電源回路 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07266138A JPH07266138A (ja) | 1995-10-17 |
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JP09283694A Expired - Fee Related JP3164964B2 (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | ワイヤ放電加工方法及びワイヤ放電加工用電源回路 |
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---|---|---|---|---|
JP3331077B2 (ja) * | 1994-12-21 | 2002-10-07 | 株式会社ソディック | 放電仕上げ加工用電源装置 |
JP5291220B1 (ja) * | 2012-04-11 | 2013-09-18 | 株式会社ソディック | 放電加工用スイッチ装置 |
JP5972935B2 (ja) * | 2014-07-04 | 2016-08-17 | ファナック株式会社 | ワイヤ電極成分の付着を利用するワイヤ放電加工機 |
-
1994
- 1994-03-23 JP JP09283694A patent/JP3164964B2/ja not_active Expired - Fee Related
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