JP4333281B2 - 液浸光学系及び液体媒体並びに露光装置 - Google Patents

液浸光学系及び液体媒体並びに露光装置 Download PDF

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Description

この発明は、光路中に液体媒質が配置され、その液体媒質に接した状態で光学部材が配設された構成を有する液浸光学系、この液浸光学系に用いる液体媒質、この液浸光学系を用いた露光装置に関する。
液浸光学系は、例えば顕微鏡技術等の一部の光学分野で用いられていたが、近年、半導体露光装置等の新たな光学分野にも利用され始めている。
半導体露光装置では、例えば、レチクルの回路パターン像をウエハ上に投影するための投影光学系を有し、この投影光学系とウエハとの間の光路に液体媒質を配置して液浸法を利用した液浸光学系を備えたものがある。投影光学系は多数の光学部材が配列されており、投影光学系のウエハに対向して配置される位置のレンズ表面とレジストが設けられたウエハ表面との間に、両表面に接するように液体媒質が介在されるのが一般的である。
近年の半導体露光装置では、露光光の短波長化が進み、それに伴ない焦点深度が狭くなる等の問題点が生じているが、液浸光学系を有する露光装置を用いると、光路の媒質を気体から液体に置換することにより屈折率を大きくすることができ、これにより露光装置の解像度を向上するとともに焦点深度を深くして、解決を図ることができるのである。
液浸光学系では、光学部材が液体媒質とが直接接触して配置されるため、一般的に液体媒体として、揮発性が低く、化学的に安定なオイル等の液体が使用されていた。
しかし、液体媒体に照射される光の波長が短くなると、液体媒質自体や液体媒質に含有される各種の不純物等に光が吸収されて、透過率が低下し易くなるため、液体媒質の種類が制限され、紫外域の光の場合には、使用できる液体媒質としては純度の高い水等の液体に限られる。
ところが、液体媒質の純度が高くなると、液体媒質が光学部材に直接接触しているため、その性質によっては、特に、極めて高純度の超純水などでは、多種多様な物質を溶解する性質を有しているため、光学部材までもが溶解されてしまい、光学系の光学性能を長期間維持することができないという問題点を生じることが明らかになった。
そこで、この発明は、液体媒体による光学部材の溶解を抑制して、光学性能を維持し易い液浸光学系と、その液浸光学系に用いる液体媒質とを提供するとともに、耐久性に優れた露光装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本請求項1は、光学部材と、該光学部材に接した状態で光路中に配置された液体媒質とを有する液浸光学系において、前記液体媒質が、光学部材の溶解を抑制できる成分を含有させた溶液からなり、前記光学部材の溶解を抑制できる成分は、前記光学部材を構成する元素のイオンであることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記光学部材がCaFからなるフッ化物を含み、前記液体媒質がCa2+及びFを含有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記光学部材がMgF及び/又はLaFからなるフッ化物を含み、前記液体媒質が前記光学部材に対応するMg2+及び/又はLa3+と、Fとを含有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、光学部材と、該光学部材に接した状態で光路中に配置された液体媒質とを有する液浸光学系において、前記液体媒質が、前記光学部材の溶解を抑制できる成分を含有させた溶液からなり、前記光学部材の溶解を抑制できる成分は、前記光学部材を構成する元素と同族の元素のイオン少なくとも一つであることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一つに記載の構成に加え、前記液体媒質が、照射される光に対して90%/mm以上の透過率を有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の構成に加え、前記液体媒体に照射される光が250nm以下の波長を有することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項2又は3に記載の構成に加え、前記液体媒質のフッ化物濃度が、飽和濃度の50%以上100%未満であるであることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項2又は3に記載の構成に加え、前記液体媒質のフッ化物濃度が、飽和濃度であることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8の何れか一つに記載の液浸光学系に用いる液体媒質である。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至8の何れか一つに記載の液浸光学系を備えたことを特徴とする露光装置である。
請求項1乃至8に記載の発明によれば、光学部材に接した状態で光路中に配置される液体媒質に、光学部材の溶解を抑制可能な元素を溶存させたので、液体媒質による光学部材の溶解を抑制することができ、長期間優れた光学性能を維持することが可能な液浸光学系を提供することができる。
請求項9に記載の発明によれば、光学部材の溶解を抑制することができる元素を溶存させているので、液浸光学系において、光学部材の耐久性を向上することが可能な液体媒質を提供することができる。
請求項10に記載の発明によれば、液浸法用いて耐久性に優れた液浸光学系を備えているので、長期間使用可能な耐久性を備えた露光装置を提供することができる。
[実施の形態1]
以下、この発明の実施の形態について説明する。
図1に、この実施の形態の液浸光学系を有する半導体露光装置の露光部を示す。
この露光装置では、図示しない光源から所定の光が照射され、図示しない照明光学系及びレチクルを経由してパターン像が形成され、このパターン像が投影光学系10からステージ12上のウエハー13に投影されるように構成されている。
ここでは、投影光学系10は複数の光学部材を組合せて形成されており、その投影光学系10のウエハ13に対向して配置されたレンズ11の表面と、レジストが設けられたウエハ13の表面との間の光路が、液体媒質15で満たされて液浸光学系16が構成されている。この液体媒質15はレンズ11の表面とウエハ13の表面に接した状態で配置されている。なお、レンズ11の周囲には、液体媒質15の供給部と回収部とが設けられているが、詳細な図示は省略されている。
このような露光装置において、まず、液浸光学系16に照射される光は、光源から照明光学系及び投影光学系10を経由して照射され、レンズ11から液体媒質15を透過してウエハ13を露光可能な光である。この実施の形態では、微細なパターンを露光可能な250nm以下の波長を有する光が使用されており、例えば、KrFエキシマレーザ、ArFエキシマレーザ、Fレーザ等である。
また、この露光装置の照明光学系及び投影光学系10に配置されたレンズ、ミラー等の多数の光学部材は、照射される光に対して実用可能な透過率、反射率等の光学性能を有するものであり、液浸光学系16のレンズ11も照射される光に対して実用可能な透過率を有している。このレンズ11としては、前記のような250nm以下の波長を有する光の場合、CaF、MgF、LaF等のフッ化物を使用するのが好適である。
このレンズ11としては、フッ化物の単層から構成されていてもよく、フッ化物の単層から構成された基材に、基材とは異なるフッ化物からなる膜を積層して、反射防止等の機能を付与したレンズであってもよい。この実施の形態では、CaFからなる基材に、MgF膜とLaF膜とを積層したものを用いている。
そして、この液浸光学系16では、このようなレンズ11に、液体媒質15が直接接触した状態で配置されている。
この液体媒質15は、空気等の気体媒体の代わりに光路に配置される液体であり、屈折率を気体よりも大きくすることにより、例えば解像度や焦点深度を向上するものである。
この発明では、この液体媒質15として、レンズ11の溶解を抑制できる所定の成分を所定の溶媒に溶存させた液体を使用している。この液体媒体15は、同時に、前記のように照射される光に対して実用可能な透過率を有する液体であることが必要である。
液体媒質15の溶媒としては、照射される光の波長に応じて透過率が異なるため、用途に応じて、水等の極性溶媒、セダ−油、テトラクロロカーボン、フルオロカーボン、パーフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、パーフルオロポリエーテルなどの非極性溶媒等から高い透過率が得られる液体を選択して使用するのが好ましい。
ここでは、KrFエキシマレーザ、ArFエキシマレーザ、F2レーザなどの250nm以下の波長を有する光を透過させるため、超純水等の純度の高い水などを使用するのが好適であり、これらの光を90%/mm以上透過することができる程度の水を用いるのが好ましい。なお、ここで用いた「%/mm」とは、光路を1mmとしたときの透過率を意味する単位である。
次に、このような溶媒に溶存させることにより、レンズ11の溶解を抑制できる成分としては、液体媒質15の性質や液体媒質15が接触するレンズ11の材質などに応じて選択する必要がある。しかも、このような成分を溶存させると、照射される光の透過率が低下し易いため、実用可能な透過率が得られる範囲でレンズ11の溶解を抑制できる成分を溶存させる必要がある。
このような成分として、この発明では、レンズ11を構成する元素の少なくとも一つを溶存させた溶液、好ましくは、レンズ11を構成する元素のイオンを含有する電解質溶液を用いることができる。
例えば、前記のように250nm以下の波長を有する光が照射される液浸光学系において、レンズ11を構成する基材や光学膜にCaFを用いた場合には、液体媒質にCa2+イオン及びFイオンを含有させた溶液とするのが特に好適である。このように光学部材を構成する元素全てを含有させれば、より確実に、光学部材の溶解の抑制効果を得ることができる。なお、このような溶液を調製する方法としては、例えば、予め、蛍石の固体を超純水中に浸漬してイオンを溶出させることにより調製することが可能である。
また、レンズ11を構成する基材や光学膜にMgFやLaFを用いている場合には、液体媒質に光学部材に対応するMg2+やLa3+と、Fとを含有させた溶液とするのが特に好適である。ここで、MgFのみを用いている場合には、Mg2+とFを含有させた溶液とすればよく、また、LaFのみを用いている場合には、La3+とFを含有させた溶液とすればよい。
ところで、この実施の形態では、レンズ11としてCaFからなる基材にMgF膜とLaF膜とを積層したものを用いているが、このような場合、液体媒質15と接触する面を構成する最外層の材料の元素を溶存させるのが好ましい。しかし、通常、基材に被覆された光学膜には、微細な欠陥や孔等が存在し易いため、光学部材を液体媒質に接して配置した場合、液体媒質が光学膜を透過して基材に接触して、基材を溶解することも生じる。そのため、基材上に光学膜を積層して被覆した光学部材と液体媒質とを接触させる場合には、光学膜の構成元素と基材の構成元素との両方を液体媒質に溶存させるのが特に好ましい。そのため、この実施の形態では、Ca2+、Mg2+、La3+、Fを含有させた水溶液となっている。
このような液体媒質15では、照射される光が短波長の光の場合、液体媒質15に溶存させた前記のような各種の物質により、吸収が生じ易い易い。その吸収量は溶存させた物質の種類や各種条件等により異なる。そのため、この発明では、液体媒質15として、前記のような高純度の液体に光学部材の溶解を抑制できる成分を溶存させた全体の状態において、照射される光の透過率が90%/mm以上となる溶液を使用するのが好適である。このように液体媒質15の透過率を90%以上であれば、レンズ11の溶解を抑制できる成分以外の不純物が少なくて、光学系として実用可能であり、また、液体媒質15中の最短の光路の透過率と最長の光路の透過率との透過率比を実用可能な範囲に抑え易くすることができる。
また、前記のように、レンズ11を構成する基材や光学膜に蛍石を用いて、液体媒質15としてCa2+イオン及びFイオンを含有させた溶液を使用する場合や、光学部材を構成する基材や光学膜にMgFやLaFを用いて、液体媒質15として光学部材に対応するMg2+やLa3+と、Fを含有させた溶液を使用する場合には、液体媒質15のCaF、MgF、LaFの濃度を飽和濃度とするのが好適である。この飽和濃度は、液浸光学系が配置される環境の温度における飽和濃度であるのが好ましく、例えば、20℃以上25℃以下の温度における飽和濃度とするのが好適である。このような範囲の濃度であれば、液体媒質を光学部材に接触させても、光学部材が実質的に溶解されることがなく、耐久性を向上させることが可能だからである。
また、このようなフッ化物からなるレンズ11を用いて、その構成元素のイオンを含有させた液体媒質を用いる場合、液体媒質15のCaF、MgF、LaFの濃度を前記のような飽和濃度の50%以上100%未満とすることもよい。
レンズ11の溶解を抑制するフッ化物の濃度が低すぎると、光学部材の溶解を抑制する効果を得難いが、飽和濃度の50%以上であれば、そのような効果が望めるからである。一方、飽和濃度とした場合、貯留時や移送時、或いは使用時などに、温度の低下や圧力の上昇等、環境変化が大きい条件下で使用されると、溶液中のフッ化物が析出して液体媒質15中に分散することにより、照射される光の透過率の低下などが生じ易い。そのため、このような条件下で使用される場合には、飽和濃度の100%未満とするのが好ましいのである。
以上のような液体媒質15を有する液浸光学系によれば、レンズ11等の光学部材を液体媒質に接触させた状態で配置される液浸光学系において、光学部材の溶解を抑制可能な元素を溶存させた液体媒質15を用いているので、液体媒質15による光学部材の溶解を抑制することができ、長期間優れた光学性能を維持することができる。
なお、上記の実施の形態では、250nm以下の波長を有する光を使用する露光装置の例について説明したが、使用光を透過可能な液体媒質により、光学部材の溶解の可能性が存在する液浸光学系であれば、何ら使用波長や装置は限定されることがなく、250nmより大きい波長を有する光を使用する液浸光学系や他の光学装置であっても、上記と同様にこの発明を適用することは可能である。
また、上記実施の形態では、投影光学系10とウエハ13との間を局所的に液体で満たす露光装置を採用しているが、特開平6−124837号公報に開示されているような露光対象の基板を保持したステージを液槽の中で移動させる液浸露光装置や、特開平10−303114号公報に開示されているようなステージ上に所定深さの液体槽を形成し、その中に基板を保持する液浸露光装置にもこの発明を適用可能である。
更に、この発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報等に開示されているように、ウエハ等の被処理基板を別々に載置してXY方向に独立に移動可能な2つのステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
また、上記では、液体媒質と接する光学部材としてレンズの例について説明したが、液体媒質がミラー等の他の光学部材と接触した状態で配置されていてもよい。更に、例えば液体媒質中に複数の光学部材を浸漬する等、液体媒質が複数の光学部材と接触した状態で配置されていてもよい。
[実施の形態2]
この実施の形態2では、レンズ11の溶解を抑制できる溶質成分を含有させた溶液として、レンズ11を構成する元素を含有する溶液の代りに、レンズ11を構成する元素と同族の元素のイオンを少なくとも一つ含有する溶液を用いている他は、全て実施の形態1と同一である。
ここでは、例えば、250nm以下の波長を有する光が照射される液浸光学系などにおいて、レンズ11を構成する基材や光学膜に蛍石を用いた場合には、Be2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+等のイオンや、Cl、Br、I、At等のイオンを含有させる。
以下、この発明の実施例について説明する。
本発明による液浸光学系用の液体媒質の効果を確認するために、純水及び液体媒質に、光学材料として代表的な物質として蛍石を浸漬した場合の影響を確認した。
実施例1〜5、参考例1、2及び比較例]
イオン交換処理とUV処理を施し、比抵抗が18.3MΩ・cmの純水100mlを用い、洗浄した容器に秤量し、表1に示すような添加物を加えて液体媒質のサンプルを調製した。
表1中、実施例1〜5のサンプルは固体粉末のCaF、MgF、BaF、MgCO、MgSOを液に24時間浸漬し、飽和化したものである。参考例1、2のサンプルは試薬のNHF・HFあるいはCHCOOHをそれぞれ1ml添加した物である。比較例1のサンプルは何も添加物を加えない純水である。
次に、直径30mm、厚さ3mmの形状に研磨した蛍石を準備し、各サンプルに23℃で24時間浸漬させた。蛍石の直径30mmの研磨面のうち、半分はポリイミドテープを用いてマスキングを施し、直接液と接することが無いようにした。浸漬後このマスキングを除去して、液と直接接していた部分と接していなかった部分の段差を微分干渉顕微鏡にて観察した。
実験結果として、それぞれのサンプルで観測された段差を表1に示す。
Figure 0004333281
比較例1として準備した無添加の純水では、130nmの段差が観測され、明らかに液と直接接した部分が溶解されていた。
一方、実施例1〜5及び参考例1、2のサンプルは比較例に比べて段差が減少していることが判った。すなわち、本発明による添加物を加えた溶液は、明らかに蛍石に対して不活性になっており、溶解度は低減していることが確認できた。
実施例6〜9及び比較例2
次に、実施例1〜5と同様の方法により、比抵抗18.3MΩ・cmの純水に対して23℃にて飽和濃度に当たる17ppmの蛍石を溶解させた後、液の温度を15℃まで低下させて液の状態を目視にて観察した。液中には再結晶した蛍石と思われるパーティクルが析出している事が確認された。
そこで、純水にCaF成分を添加する手法として、実施例1〜7の固体粉末を浸漬する時間を短縮して低濃度の添加の実施例6〜9及び比較例2のサンプル液を作製した。作製したサンプル液の濃度を表2に示す。
これら液の温度を上記同様に15℃まで低下させた場合の目視による観察結果も併せて表2に示した。飽和濃度の80%程度までは、パーティクルが観察されることは無かった。
更に、本サンプル液にて、実施例1〜5と同様の処理を行い、段差観察を行った。結果を表2中に示した。
Figure 0004333281
観測された段差は溶液濃度が飽和濃度の53%までは、48nm以下であり、充分に蛍石の浸食を低減させる効果があることが判った。
温度変化が予想される環境においては、添加物の飽和溶液は、パーティクル析出の問題が発生する可能性を持っているが、添加量を低減させる事がその対策となり、且つ飽和濃度の50%までは、蛍石に対する浸食性に充分な効果があることが判った。
この発明の実施の形態の露光装置の露光部分を示す側面図である。
符号の説明
10 投影光学系
11 レンズ
13 ウエハ
15 液体媒質
16 液浸光学系

Claims (10)

  1. 光学部材と、該光学部材に接した状態で光路中に配置された液体媒質とを有する液浸光学系において、
    前記液体媒質が、光学部材の溶解を抑制できる成分を含有させた溶液からなり、
    前記光学部材の溶解を抑制できる成分は、前記光学部材を構成する元素のイオンであることを特徴とする液浸光学系。
  2. 前記光学部材がCaFからなるフッ化物を含み、前記液体媒質がCa2+及びFを含有することを特徴とする請求項1に記載の液浸光学系。
  3. 前記光学部材がMgF及び/又はLaFからなるフッ化物を含み、前記液体媒質が前記光学部材に対応するMg2+及び/又はLa3+と、Fとを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の液浸光学系。
  4. 光学部材と、該光学部材に接した状態で光路中に配置された液体媒質とを有する液浸光学系において、
    前記液体媒質が、前記光学部材の溶解を抑制できる成分を含有させた溶液からなり、
    前記光学部材の溶解を抑制できる成分は、前記光学部材を構成する元素と同族の元素のイオンの少なくとも一つであることを特徴とする液浸光学系。
  5. 前記液体媒質が、照射される光に対して90%/mm以上の透過率を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の液浸光学系。
  6. 前記液体媒質に照射される光が、250nm以下の波長を有することを特徴とする請求項5に記載の液浸光学系。
  7. 前記液体媒質の前記フッ化物濃度が、飽和濃度の50%以上100%未満であることを特徴とする請求項2又は3に記載の液浸光学系。
  8. 前記液体媒質の前記フッ化物濃度が、飽和濃度であることを特徴とする請求項2又は3に記載の液浸光学系。
  9. 請求項1乃至8の何れか一つに記載の液浸光学系に用いる液体媒質。
  10. 請求項1乃至8の何れか一つに記載の液浸光学系を備えたことを特徴とする露光装置。
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