JP4333244B2 - バイオポリエステル分離装置及びバイオポリエステル分離設備 - Google Patents

バイオポリエステル分離装置及びバイオポリエステル分離設備 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生分解性を有するバイオポリエステルを菌体から分離させるバイオポリエステル分離装置及びバイオポリエステル分離設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、プラスチック廃棄物を自然界に循環させてもその分解生成物が有害物質とはならない、生分解性を有するプラスチックとしてバイオポリエステルが注目されている。バイオポリエステルは、微生物の菌体内で生成されている。そのバイオポリエステルを微生物の菌体から分離させる装置として、バイオポリエステル分離設備が採用されている。
【0003】
従来のバイオポリエステル分離設備としては、バイオポリエステル含有微生物の水性懸濁液にアルカリを添加し、40〜100℃に過熱し、保温して高圧をかけ、微小開口部から懸濁液を噴出させることで微生物に流体せん断力を作用させて顆粒状のバイオポリエステルを分離することを特徴としている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−31489号公報(第3頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のバイオポリエステル分離設備においては、熱処理及び圧力処理を行うため、大型化された装置となっている。したがって、バイオポリエステル分離設備に対する費用及びその装置のメンテナンス費用がかかってしまうという問題があった。
また、バイオポリエステル分離設備によって微生物の菌体内から生成されたバイオポリエステルに微生物由来の不純物が付着した場合、その不純物を除去する際に化学薬品等を使用するため、化学薬品等を使用する際に悪臭が発生するばかりでなく、その化学薬品等の廃棄について廃棄物処理が必要となる等、環境性に対して悪影響を及ぼしてしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、コストが削減され、対環境性の良いバイオポリエステル分離装置及びバイオポリエステル分離設備を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明は、バイオポリエステル分離装置において、一対の電極を備え、前記一対の電極間にパルス電圧を印加させて、前記一対の電極間を移動するバイオポリエステル含有微生物からバイオポリエステルを分離させることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、一対の電極を備えていることで、一対の電極間にパルス電圧が印加されてバイオポリエステル含有微生物の細胞膜が破壊されてバイオポリエステル含有微生物からバイオポリエステルを分離できるようになり、熱処理及び圧力処理を行うことがなく、バイオポリエステル分離装置が小型化されるため、バイオポリエステル分離装置に対する費用及びその装置のメンテナンス費用がかからなくなる。
また、一対の電極間にパルス電圧が印加されることにより、水槽内に浮遊するバイオポリエステル含有微生物が分極し、絶縁破壊、沿面放電や衝撃で微生物の細胞膜が破壊され、さらに、低エネルギ放電による物理的作用によって振動が生じることでバイオポリエステル含有微生物の細胞膜の破壊が促進されることとなり、従来用いられているアーク放電等のように大きな消費電力を使用することがない。
【0009】
また、本発明は、バイオポリエステル分離装置において、前記一対の電極間に挟まれるように絶縁体が設けられ、前記絶縁体の内部を蛇行しながら貫通する配水管が設けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、一対の電極間に挟まれるように絶縁体が設けられ、絶縁体の内部を蛇行しながら貫通する配水管が設けられていることにより、配水管の内部を通過するバイオポリエステル含有微生物がパルス電圧をより多く受けることとなるため、そのバイオポリエステル含有微生物が粉砕されやすくなる。
【0011】
また、本発明は、一対の電極を備え、前記一対の電極間にパルス電圧を印加させて、前記一対の電極間を移動するバイオポリエステル含有微生物からバイオポリエステルを分離させるバイオポリエステル分離装置を備えたバイオポリエステル分離設備であって、前記バイオポリエステル分離装置の下流側に、前記バイオポリエステル含有微生物から分離された前記バイオポリエステルを取出す第1の分離器が設けられ、前記第1の分離器の下流側に、前記バイオポリエステルに付着する微生物由来の不純物を除去する別のバイオポリエステル分離装置が配置され、前記別のバイオポリエステル分離装置の下流側に、前記バイオポリエステルと前記不純物とを分離させる第2の分離器が設けられていることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、バイオポリエステル分離装置の下流側に、バイオポリエステル含有微生物から分離されたバイオポリエステルを取出す第1の分離器が設けられ、第1の分離器の下流側に、バイオポリエステルに付着する微生物由来の不純物を除去する別のバイオポリエステル分離装置が配置され、別のバイオポリエステル分離装置の下流側に、バイオポリエステルと不純物とを分離させる第2の分離器が設けられていることにより、不純物を第1の分離器によって除去する際に化学薬品を用いないため、化学薬品等を使用する際に発生する悪臭が回避されるとともに、その化学薬品等の廃棄について廃棄物処理が不要となる。
【0013】
また、本発明は、バイオポリエステル分離設備であって、前記バイオポリエステル分離装置を複数備え、それら複数のバイオポリエステル分離装置が直列に配置されていることを特徴とする。
また、本発明は、バイオポリエステル分離設備であって、前記別のバイオポリエステル分離装置を複数備え、それら複数の別のバイオポリエステル分離装置が直列に配置されていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、バイオポリエステル分離設備であって、前記複数のバイオポリエステル分離装置が、装置ごとに印加する電圧を変えることができることを特徴とする。
また、本発明は、バイオポリエステル分離設備であって、前記複数の別のバイオポリエステル分離装置が、装置ごとに印加する電圧を変えることができることを特徴とする。
【0015】
これらの発明によれば、バイオポリエステル分離装置あるいは別のバイオポリエステル分離装置を複数備え、それら複数のバイオポリエステル分離装置あるいは別のバイオポリエステル分離装置が、装置ごとに印加する電圧を変えることができることで、各バイオポリエステル分離装置に対して必要なだけ電圧を印加すればよいので、効率よく微生物を粉砕し、また粉砕後のバイオポリエステル表面の不純物を除去することができる。
【0016】
また、本発明は、バイオポリエステル分離設備であって、前記複数のバイオポリエステル分離装置が、印加する電圧の高い順に直列に配置されていることを特徴とする。
また、本発明は、バイオポリエステル分離設備であって、前記複数の別のバイオポリエステル分離装置が、印加する電圧の高い順に直列に配置されていることを特徴とする。
【0017】
これらの発明によれば、複数のバイオポリエステル分離装置あるいは別のバイオポリエステル分離装置が、印加する電圧の高い順に直列に配置されていることにより、細胞の破壊及び剥離を行う際、上流側において最も多くのエネルギを消費し、下流側に進むにつれて徐々にエネルギの消費を少なくするようになるので、無駄なエネルギを消費することなく効率よく微生物を粉砕し、また粉砕後のバイオポリエステル表面の不純物を除去することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明における実施の形態を示す図であって、本発明を適用したバイオポリエステル分離設備を示す図である。
バイオポリエステル分離設備10は、複数例えば3個のバイオポリエステル分離装置11,12,13と、第1の分離器14と、複数例えば3個の(別の)バイオポリエステル分離装置15,16,17と、第2の分離器18とを備えている。このバイオポリエステル分離設備10に備えられた各構成要素は、配水管25によって直列に接続されている。
【0019】
バイオポリエステル分離装置11には、図2に示すように、高電圧パルス電源21に接続された平板からなる一対の電極22,23が設けられ、その一対の電極22,23間には、絶縁体24が設けられている。この絶縁体24は、例えばフッ素樹脂によって形成されている。また、絶縁体24の内部には、図3に示すように、その内部を蛇行しながら貫通する配水管25が設けられている。
なお、バイオポリエステル分離装置12,13は、バイオポリエステル分離装置11と同一の構成であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0020】
これらバイオポリエステル分離装置11〜13は、高電圧パルス電源21を用いて印加する電圧が最も高いバイオポリエステル分離装置11が上流側に配置され、上流側から下流側に向けて、上流側のバイオポリエステル分離装置11より印加する電圧が低いバイオポリエステル分離装置12、及びバイオポリエステル分離装置12より印加する電圧が低いバイオポリエステル分離装置13が配置されるように、印加する電圧の高い順に直列に配置されている。そして、第1の分離器14は、バイオポリエステル分離装置13の下流側に配置されている。これらバイオポリエステル分離装置11〜13は、それぞれ装置ごとに印加する電圧を変えることができるようになっている。
【0021】
バイオポリエステル分離装置15〜17は、第1の分離器14の下流側に直列に配置されている。
バイオポリエステル分離装置15〜17は、図2に示すバイオポリエステル分離装置11と同一の構成であるため、同一の符号を付して説明を省略する。これらバイオポリエステル分離装置15〜17は、高電圧パルス電源21を用いて印加する電圧が最も高いバイオポリエステル分離装置15が上流側に配置され、上流側から下流側に向けて、上流側のバイオポリエステル分離装置15より印加する電圧が低いバイオポリエステル分離装置16、及びバイオポリエステル分離装置16より印加する電圧が低いバイオポリエステル分離装置17が配置されるように、印加する電圧の高い順に直列に配置されている。そして、第2の分離器18は、バイオポリエステル分離装置17の下流側に配置されている。これらバイオポリエステル分離装置15〜17は、それぞれ装置ごとに印加する電圧を変えることができるようになっている。
【0022】
また、バイオポリエステル分離装置11の上流側には、バイオポリエステル含有微生物が浮遊している水槽19が設けられており、この水槽19と、バイオポリエステル分離設備10の各構成要素とが、配水管25を介して直列に接続されている。
【0023】
次に、上記の構成からなるバイオポリエステル分離設備の機能および作用について説明する。
バイオポリエステル含有微生物からバイオポリエステルを取出す場合には、水槽19に浮遊しているバイオポリエステル含有微生物をバイオポリエステル分離装置11に配水管25を介して送り出した後、バイオポリエステル分離装置11〜13及び第1の分離器14を用いてバイオポリエステル含有微生物とバイオポリエステルとを分離させ、その後、バイオポリエステル分離装置15〜17及び第2の分離器18を用いてバイオポリエステルから不純物を除去する。
【0024】
すなわち、水槽19に浮遊しているバイオポリエステル含有微生物をバイオポリエステル分離装置11に配水管25を介して送り出した後、バイオポリエステル分離装置11の一対の電極22,23に接続されたパルス電源21によって電圧を印加し、一対の電極間22,23に高電圧パルス電界を生じさせ、バイオポリエステル含有微生物からバイオポリエステルを分離させる。
【0025】
そして、バイオポリエステル分離装置11によって分離されなかったバイオポリエステル含有微生物と、バイオポリエステル分離装置によって分離されたバイオポリエステルとをバイオポリエステル分離装置12に配水管25を介して送り出した後、バイオポリエステル分離装置12の一対の電極22,23に接続されたパルス電源21によって電圧を印加し、一対の電極22,23間に高電圧パルス電界を生じさせ、バイオポリエステル分離装置11によって分離されなかったバイオポリエステル含有微生物からバイオポリエステルを分離させる。
【0026】
さらに、バイオポリエステル分離装置12によって分離されなかったバイオポリエステル含有微生物と、バイオポリエステル分離装置によって分離されたバイオポリエステルとをバイオポリエステル分離装置13に配水管25を介して送り出した後、バイオポリエステル分離装置13の一対の電極22,23に接続されたパルス電源21によって電圧を印加し、一対の電極22,23間に高電圧パルス電界を生じさせ、バイオポリエステル分離装置12によって分離されなかったバイオポリエステル含有微生物からバイオポリエステルを分離させる。
その後、バイオポリエステルを配水管25を介して第1の分離器14に送り出し、第1の分離器14内でバイオポリエステルを取出して、そのバイオポリエステルをバイオポリエステル分離装置15に送り出す。
【0027】
第1の分離器14から取出されたバイオポリエステルを配水管25を介してバイオポリエステル分離装置15に送り出した後、バイオポリエステル分離装置15の一対の電極22,23に接続されたパルス電源21によって電圧を印加し、一対の電極22,23間に高電圧パルス電界を生じさせ、バイオポリエステルに付着する微生物由来の不純物を除去する。
【0028】
そして、バイオポリエステル分離装置15によって除去されなかった微生物由来の不純物と、バイオポリエステル分離装置15によって分離されたバイオポリエステルとをバイオポリエステル分離装置16に配水管25を介して送り出した後、バイオポリエステル分離装置16の一対の電極22,23に接続されたパルス電源21によって電圧を印加し、一対の電極22,23間に高電圧パルス電界を生じさせ、バイオポリエステルに付着する微生物由来の不純物を除去する。
【0029】
さらに、バイオポリエステル分離装置16によって除去されなかった微生物由来の不純物と、バイオポリエステル分離装置16によって分離されたバイオポリエステルとをバイオポリエステル分離装置17に配水管25を介して送り出した後、バイオポリエステル分離装置17の一対の電極22,23に接続されたパルス電源21によって電圧を印加し、一対の電極22,23間に高電圧パルス電界を生じさせ、バイオポリエステルに付着する微生物由来の不純物を除去する。
その後、バイオポリエステルを配水管25を介して第2の分離器18に送り出し、第2の分離器18内で微生物由来の不純物が除去されたバイオポリエステルを取出す。
【0030】
この場合、バイオポリエステル分離装置11〜13,15〜17においては、それぞれ一対の電極22,23を備えていることで、一対の電極22,23間にパルス電圧が印加されてバイオポリエステル含有微生物の細胞膜が破壊されてバイオポリエステル含有微生物からバイオポリエステルを分離できるようになることにより、熱処理及び圧力処理を行うことがなく、バイオポリエステル分離装置11〜13,15〜17が小型化されるため、バイオポリエステル分離装置11〜13,15〜17に対する費用及びその装置のメンテナンス費用がかからなくなる。したがって、バイオポリエステル分離設備10全体としての費用がかからなくなる。
【0031】
また、一対の電極22,23間にパルス電圧が印加されることにより、水槽19内に浮遊するバイオポリエステル含有微生物が分極し、絶縁破壊、沿面放電や衝撃で微生物の細胞膜が破壊され、さらに、低エネルギ放電による物理的作用によって振動が生じることで、バイオポリエステル含有微生物の細胞膜の破壊が促進されることとなり、従来用いられているアーク放電等のように大きな消費電力を使用することがない。
【0032】
また、一対の電極22,23間に挟まれるように絶縁体24が設けられ、絶縁体24の内部を蛇行しながら貫通する配水管25が設けられていることにより、配水管25の内部を通過するバイオポリエステル含有微生物がパルス電圧をより多く受けることとなるため、そのバイオポリエステル含有微生物が粉砕されやすくなる。
【0033】
また、バイオポリエステル分離装置13の下流側に、バイオポリエステル含有微生物から分離されたバイオポリエステルを取出す第1の分離器14が設けられ、第1の分離器14の下流側に、バイオポリエステルに付着する微生物由来の不純物を除去するバイオポリエステル分離装置15〜17が配置され、バイオポリエステル分離装置17の下流側に、バイオポリエステルと不純物とを分離させる第2の分離器18が設けられていることにより、不純物を第2の分離器18によって除去する際に化学薬品を用いないため、化学薬品等を使用する際に発生する悪臭が回避されるとともに、その化学薬品等の廃棄について廃棄物処理が不要となる。
また、バイオポリエステル分離装置11〜13及びバイオポリエステル分離装置15〜17が、印加する電圧の高い順に直列に配置されていることにより、効率よく微生物を粉砕し、また粉砕後のバイオポリエステル表面の不純物を除去することができる。
【0034】
上記の構成によれば、バイオポリエステル分離装置11〜13,15〜17においては、それぞれ一対の電極22,23を備えていることで、熱処理及び圧力処理を行うことがなく、バイオポリエステル分離装置11〜13,15〜17が小型化されるため、バイオポリエステル分離装置11〜13,15〜17に対する費用及びその装置のメンテナンス費用がかからなくなるので、バイオポリエステル分離装置11〜13,15〜17のコストを削減することができる。したがって、バイオポリエステル分離設備10全体のコストを削減することができる。
【0035】
また、一対の電極22,23間にパルス電圧が印加されることにより、水槽19内に浮遊するバイオポリエステル含有微生物が分極し、絶縁破壊、沿面放電や衝撃で微生物の細胞膜が破壊され、さらに、低エネルギ放電による物理的作用によって振動が生じることでバイオポリエステル含有微生物の細胞膜の破壊が促進されることとなり、従来用いられているアーク放電等のように大きな消費電力を使用することがないので、バイオポリエステル分離装置11〜13,15〜17のコスト、さらにはバイオポリエステル分離設備10全体のコストを削減することができる。
【0036】
また、一対の電極22,23間に挟まれるように絶縁体24が設けられ、絶縁体24の内部を蛇行しながら貫通する配水管25が設けられていることにより、配水管25の内部を通過するバイオポリエステル含有微生物がパルス電圧をより多く受けることとなるため、そのバイオポリエステル含有微生物が粉砕されやすくなるので、バイオポリエステル分離装置11〜13,15〜17によって効率よくバイオポリエステルを分離させることができる。
【0037】
また、バイオポリエステル分離設備10においては、バイオポリエステル分離装置13の下流側に、バイオポリエステル含有微生物から分離されたバイオポリエステルを取出す第1の分離器14が設けられ、第1の分離器14の下流側に、バイオポリエステルに付着する微生物由来の不純物を除去するバイオポリエステル分離装置15〜17が配置され、バイオポリエステル分離装置17の下流側に、バイオポリエステルと不純物とを分離させる第2の分離器18が設けられていることにより、不純物を第2の分離器18によって除去する際に化学薬品を用いないため、化学薬品等を使用する際に発生する悪臭が回避されるとともに、その化学薬品等の廃棄について廃棄物処理が不要となるので、バイオポリエステル分離設備10の対環境性を良くすることができる。
【0038】
また、バイオポリエステル分離装置11〜13及びバイオポリエステル分離装置15〜17が、装置ごとに印加する電圧を変えることができることで、バイオポリエステル分離装置11〜13及びバイオポリエステル分離装置15〜17それぞれに対して必要なだけ電圧を印加すればよいので、効率よく微生物を粉砕し、また粉砕後のバイオポリエステル表面の不純物を除去することができる。
【0039】
また、バイオポリエステル分離装置11〜13及びバイオポリエステル分離装置15〜17が、印加する電圧の高い順に直列に配置されていることにより、細胞の破壊及び剥離を行う際、上流側において最も多くのエネルギを消費し、下流側に進むにつれて徐々にエネルギの消費を少なくするようになるので、無駄なエネルギを消費することなく効率よく微生物を粉砕し、また粉砕後のバイオポリエステル表面の不純物を除去することができることで、効率よくバイオポリエステルを分離させることができる。
【0040】
なお、上記実施の形態においては、バイオポリエステル分離装置11〜13,15〜17に備えられた一対の電極22,23を平板としているが、平板に限らず、例えば円板あるいはバイオポリエステル分離装置11〜13,15〜17の形状に合わせた好適な形状であってもよい。
また、バイオポリエステル分離設備10において、複数のバイオポリエステル分離装置の配置の仕方は様々であり、複数のバイオポリエステル分離装置を直列に配置するのみならず、一部または全部を並列に配置してもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明した本発明のバイオポリエステル分離装置においては、一対の電極を備えていることで、熱処理及び圧力処理を行うことがなく、バイオポリエステル分離装置が小型化されるため、バイオポリエステル分離装置に対する費用及びその装置のメンテナンス費用がかからなくなるので、バイオポリエステル分離装置のコストを削減することができる。
【0042】
また、一対の電極間にパルス電圧が印加されることにより、水槽内に浮遊するバイオポリエステル含有微生物が分極し、絶縁破壊、沿面放電や衝撃で微生物の細胞膜が破壊され、さらに、低エネルギ放電による物理的作用によって振動が生じることでバイオポリエステル含有微生物の細胞膜の破壊が促進されることとなり、従来用いられているアーク放電等のように大きな消費電力を使用することがないので、バイオポリエステル分離装置のコストを削減することができる。
【0043】
本発明のバイオポリエステル分離設備においては、バイオポリエステル分離装置の下流側に、バイオポリエステル含有微生物から分離されたバイオポリエステルを取出す第1の分離器が設けられ、第1の分離器の下流側に、バイオポリエステルに付着する微生物由来の不純物を除去する別のバイオポリエステル分離装置が配置され、別のバイオポリエステル分離装置の下流側に、バイオポリエステルと不純物とを分離させる第2の分離器が設けられていることにより、不純物を第1の分離器によって除去する際に化学薬品を用いないため、化学薬品等を使用する際に発生する悪臭が回避されるとともに、その化学薬品等の廃棄について廃棄物処理が不要となるので、バイオポリエステル分離装置の対環境性を良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における実施の形態に係るバイオポリエステル分離設備の概略構成図である。
【図2】 本発明における実施の形態に係るバイオポリエステル分離装置の斜視図である。
【図3】 本発明における実施の形態に係るバイオポリエステル分離装置の側面図である。
【符号の説明】
10 バイオポリエステル分離設備
11〜13 バイオポリエステル分離装置
14 第1の分離器
15〜17 (別の)バイオポリエステル分離装置
18 第2の分離器
21 パルス電源
22,23 一対の電極
24 絶縁体
25 配水管

Claims (9)

  1. 一対の電極を備え、前記一対の電極間にパルス電圧を印加させて、前記一対の電極間を移動するバイオポリエステル含有微生物からバイオポリエステルを分離させるバイオポリエステル分離装置。
  2. 前記一対の電極間に挟まれるように絶縁体が設けられ、前記絶縁体の内部を蛇行しながら貫通する配水管が設けられている請求項1に記載のバイオポリエステル分離装置。
  3. 一対の電極を備え、前記一対の電極間にパルス電圧を印加させて、前記一対の電極間を移動するバイオポリエステル含有微生物からバイオポリエステルを分離させるバイオポリエステル分離装置を備えたバイオポリエステル分離設備であって、
    前記バイオポリエステル分離装置の下流側に、前記バイオポリエステル含有微生物から分離された前記バイオポリエステルを取出す第1の分離器が設けられ、前記第1の分離器の下流側に、前記バイオポリエステルに付着する微生物由来の不純物と前記バイオポリエステルとを分離する別のバイオポリエステル分離装置が配置され、前記別のバイオポリエステル分離装置の下流側に、前記バイオポリエステルを取出す第2の分離器が設けられているバイオポリエステル分離設備。
  4. 前記バイオポリエステル分離装置を複数備え、それら複数のバイオポリエステル分離装置は直列に配置されている請求項3に記載のバイオポリエステル分離設備。
  5. 前記別のバイオポリエステル分離装置を複数備え、それら複数の別のバイオポリエステル分離装置は直列に配置されている請求項3または4に記載のバイオポリエステル分離設備。
  6. 前記複数のバイオポリエステル分離装置は、装置ごとに印加する電圧を変えることができる請求項4に記載のバイオポリエステル分離設備。
  7. 前記複数の別のバイオポリエステル分離装置は、装置ごとに印加する電圧を変えることができる請求項5に記載のバイオポリエステル分離設備。
  8. 前記複数のバイオポリエステル分離装置は、印加する電圧の高い順に直列に配置されている請求項4に記載のバイオポリエステル分離設備。
  9. 前記複数の別のバイオポリエステル分離装置は、印加する電圧の高い順に直列に配置されている請求項5に記載のバイオポリエステル分離設備。
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