JP4333194B2 - 医療設備ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、酸素ガス、笑気ガス等の医療用コンセント、電源コンセントその他の各種機器を備え、病室の患者ベッドの枕元付近に設けられる医療設備ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、この種の医療設備ユニットは、入院室や看護室等の病室の患者ベッド付近に設けられ、酸素ガスや笑気ガス等の医療用コンセントの他、電源コンセントや照明スタンド、或いは、ナースコール押し釦スイッチやナースコール通話装置等の各種機器が利用し易いように配置されたものであった。そして、一般的には、医療設備ユニットが横長状で、患者ベッドの枕元上側に沿って室内壁面に設置固定され、同医療設備ユニットに配設される各種機器は各患者ベッドの枕元上側で水平方向に並設されていた。
【0003】
しかしながら、この場合、医療設備ユニットの各種機器は患者ベッドの枕元上に近接して水平方向に並ぶものであり、看護士や医師等が各種機器を操作する際に、寝ている患者の顔面上に手を近づけて操作しなければならず、気が引けて操作もし難くなるものであった。又、寝ている患者にとっては、いくら自分に対する看護や医療のための各種機器の操作とはいえ、この操作している手が顔面上に接近すると、不快に感じるものでもあった。
【0004】
一方、病室の床から天井までに略わたって立設される縦長状の医療設備ユニットも、実開平6−38969号公報、実用新案登録第3047743号公報に開示されるように知られてはいる。しかしながら、これ等のものでは、床から天井までに略わたる縦長状の医療設備ユニットを設置施工する際、この医療設備ユニットを室内壁面に沿わせた状態を保持して取着固定しなければならず、施工し難くて安全性にも問題があった。例えば、医療設備ユニットを一人作業で施工する際、縦長状で重量物となる同医療設備ユニットを片方の手で支えながら、他方の手で工具を持って室内壁面等に取着固定する必要があり、設置困難で安全性にも問題のある据え付け作業となるものであった。
【0005】
【特許文献1】
実開平6−38969号公報
【0006】
【特許文献2】
実用新案登録第3047743号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、上記従来の技術に鑑みて発明されたもので、その課題は、簡単な据え付け作業で立設施工することができ、各種機器の操作も患者の枕元上で邪魔にならないように行える医療設備ユニットを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願発明の医療設備ユニットは、病室の患者ベッドの枕元付近で室内壁面に沿って床から天井までに略わたって立設される医療設備ユニットであって、縦長状でその表面側に各種機器が取り付けられる機器取付部を有し、裏面側が前記各種機器に接続される配線・配管類を納めるための収容スペースとなる本体パネルと、この本体パネルを室内壁面に沿った立設状態で保持する仮固定具と、を備え、本体パネルにその裏面側で支持部を設け、室内壁面側へ向かい下方へ傾斜してその上に同支持部が摺動自在に載置支持される滑降受部を仮固定具に形成し、前記支持部が、同滑降受部上を摺動し室内壁面側へ向かい滑降して、本体パネルが同室内壁面に近接する立設状態となった状態で、落とし込み係止される係合凹部を前記仮固定具の滑降受部の室内壁面側に連設した構成となしている。
【0009】
したがって、この場合、病室の患者ベッドの枕元付近で室内壁面に沿って床から天井までに略わたって立設され、縦長状の本体パネルの表面側に各種機器が取り付けられる機器取付部を有しているので、看護士や医師等が各種機器を操作する際に、この操作する手が寝ている患者の顔面上に接近することはなく、看護士や医師等にとっては気をつかわず操作し易くなり、患者にとっては不快感を生じることがなくなる。
【0010】
又、本体パネルの裏面側が前記各種機器に接続される配線・配管類を納めるための収容スペースとなるので、これ等の配線・配管類や各種機器等は煩雑とならないよう外観良く容易に配設施工される。しかも、施工に際しては、本体パネルが仮固定具によって室内壁面に沿った立設状態で保持され、この仮固定状態にて縦長状で重量物となるものであっても、安全かつ簡単に同本体パネルを室内壁面に沿った立設状態として据え付け固定することができる。
【0011】
更には、前記本体パネルを据え付ける際、この本体パネルに設けられる支持部が仮固定具の滑降受部上を摺動降下して、同本体パネルは支持されながらその自重によってスムーズに室内壁面側へと移動され、室内壁面に近接する立設状態となった状態で、仮固定具の室内壁面側の係合凹部に同支持部が落とし込み係止されて仮固定状態となり、この仮固定状態では同本体パネルが室内壁面に対し確実に沿わされて正確かつ楽に据え付け固定することができる。又、ここでは、本体パネルの裏面側において仮固定具で保持されるため、施工仕上がり外観にも支障を来すことがない。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1〜9は、本願請求項1〜6全てに対応した第一の実施形態である医療設備ユニットを示している。この実施形態の医療設備ユニットは、図2、4に示す如く、病室の患者ベッド1の枕元付近で室内壁面2に沿って床3から天井4までに略わたって立設されるものである。そして、この医療設備ユニットは、図1、3に示す如く、縦長状でその表面側に各種機器が取り付けられる機器取付部5を有し、裏面側が前記各種機器に接続される配線・配管類6を納めるための収容スペース7となる本体パネル8と、この本体パネル8を室内壁面2に沿った立設状態で保持する仮固定具9と、を備えている。
【0013】
この場合、本体パネル8にその裏面側で支持部10を設け、室内壁面2側へ向かい下方へ傾斜してその上に同支持部10が摺動自在に載置支持される滑降受部11を仮固定具9に形成し、前記支持部10が、同滑降受部11上を摺動し室内壁面2側へ向かい滑降して、本体パネル8が同室内壁面2に近接する立設状態となった状態で、落とし込み係止される係合凹部12を前記仮固定具9の滑降受部11の室内壁面2側に連設している。
【0014】
又、この実施形態の医療設備ユニットでは、本体パネル8を裏面側へ開口した横断面略溝型に形成してその内部を収容スペース7となし、この本体パネル8の両側壁部13の下端付近後側各々に支持部10を配設し、仮固定具9を床3に固定される平板部14とこの平板部14の両側縁で立ち上がる両側板部15とで形成し、この両側板部15の上縁部分を室内壁面2側へ向かい下方へ傾斜するように形成して同両上縁部分に滑降受部11を配設している。
【0015】
この場合に、本体パネル8の両側壁部13の後縁に内方へ折曲したフランジ片部16を形成し、この両フランジ片部16の前面側に支持部10を片状に突設し、仮固定具9の両側板部15の後端部分には切欠状の係合凹部12を配設形成している。ここでは、支持部10を滑降受部11に沿って傾斜するように突設し、係合凹部12の前後巾を同支持部10が略合致して納まる寸法に設定してもいる。
【0016】
更に、この実施形態の医療設備ユニットでは、本体パネル8の両側壁部13の後縁間に補強バー17を架設固定し、この補強バー17に前後方向に貫通した複数の取付孔18を穿設している。又、本体パネル8の上端部分に天井4との間の隙間を塞ぐカバー部材19を上下方向スライド自在に付設しており、この場合、カバー部材19を本体パネル8の表面側に取り外し可能な状態に付設し、この本体パネル8の同カバー部材19で覆われる部位に点検開口部20を形成してもいる。
【0017】
以下、この実施形態の医療設備ユニットを、より具体的に説明する。この医療設備ユニットは、図2、4に示す如く、病院のような医療施設の入院室や看護室等の病室の室内壁面2に付設施工されるもので、この場合、同病室内の各患者ベット1がその枕元側を同室内壁面2側にして設置されており、医療設備ユニットは両側の患者ベッド1の間の略中央位置で同室内壁面2に沿って床3から天井4までにわたるように立設固定されている。そして、各患者ベッド1の枕元側となる前記室内壁面2の同枕元上方には、照明器具として水平方向に長い直管型の蛍光灯21が付設されている。
【0018】
医療設備ユニットの本体パネル8は、図1、3に示す如く、前壁部22とその両側端から後方へ延出する両側壁部13とでなる横断面略溝型であり、合成樹脂や金属、或いは、これ等の複合材料で形成されている。そして、本体パネル8の前壁部22には、上から順に、電源コンセント、笑気ガスコンセント、酸素ガスコンセント、弱電通信用コンセント(マルチメディアポート)、電源コンセントの各種機器に対応した機器取付部5a、5b、5c、5d、5aが一列状に配置され、この一列状に配置される複数の機器取付部5が同前壁部22の両側対称位置に二列対の配列にして配設されている。
【0019】
又、本体パネル8の両側壁部13には、上下に笑気ガスコンセント、電源コンセントの各種機器に対応した機器取付部5b、5aが配設されている。この場合、両側の患者ベッド1において同様に、前記前壁部22のものをも含め各種機器を使用操作することができて使い勝手は良好である。なお、この場合、本体パネル8の前壁部22は室内壁面2と略平行な平板状に形成されているが、この前壁部22は湾曲していてもよく、又、同前壁部22の両側が患者ベッド1側へ向くように傾斜していてもよく、この場合には、同前壁部22の表面側に配設される両側の各種機器を患者が見たり使用したりし易くなる。
【0020】
又、本体パネル8の両側壁部13の後端縁全長には内方へ折曲したフランジ片部16が一体に延設されており、この両フランジ片部16の下端付近の前面には略コ字型部材23が取着固定されていて、同略コ字型部材23の下側片を前斜め上方へ略L字状に突出する傾斜した片状の支持部10として突設している。この場合、フランジ片部16の後面から支持部10の前端(略コ字型部材23の下側片の先端)までの水平方向直線距離寸法は、後述する係合凹部12の前後巾寸法よりも若干短く設定されるものである。
【0021】
又、本体パネル8の裏面側ではその上部位及び中程部位において、前記両側のフランジ片部16間に帯状金属板でなる補強バー17が略水平状に架設固定されている。補強バー17にはその長手水平方向で等間隔に並設される複数の取付孔18が穿設配置されており、いずれかの取付孔18にビスや釘等の固定具を挿通し、この固定具によって同補強バー17と共に本体パネル8を室内壁面2に対して前方へ傾倒しないよう強固に取着固定することができる。更に、前記取付孔18を利用することによって、図3に示す如く、収容スペース7内に配設される配線・配管類6を結束バンド等でまとめて取着保持させることもできる。
【0022】
本体パネル8の上端部分にはその外側に沿った横断面略コ字状のカバー部材19が上下方向スライド自在に取着保持されており、このカバー部材19は前記本体パネル8と同種の材料で形成されるか、好ましくは同材料よりも軽量な材料で形成されるものである。この場合、カバー部材19の両側壁部分各々には、上下方向に長い長孔24が上下二つで前後対に計四つ配置穿設されている。そして、本体パネル8の両側壁部13の上端部分各々には、前記各長孔24に対応して複数の固定ネジ25が外側から螺合取着されており、前記長孔24に挿通される各固定ネジ25を弛めることで前記カバー部材19はスライド自在となり、各固定ネジ25を締め付けることで同カバー部材19は上下動しないように固定され、又、各固定ネジ25を外して同カバー部材19を取り外すこともできる。
【0023】
又、本体パネル8の前壁部22及び両側壁部13の上端部分には矩形状の点検開口部20が開口形成されており、各点検開口部20は前記カバー部材19によって覆い塞がれている。ここで、前記のようにカバー部材19を取り外すと、各点検開口部20は開口された状態となり、この開口された各点検開口部20を通して、その内部の収容スペース7に配設された配線・配管類6等のメンテナンスを行うことができる。又、この場合、開口された各点検開口部20を通して、前記上側の補強バー17を室内壁面2に取着固定する作業や同補強バー17に配線・配管類6を取着保持させる作業等を行うこともできる。
【0024】
仮固定具9は金属板を折曲加工して形成され、その平面視形状の大きさが前記本体パネル8の下端開口部分の形状よりも若干小さくなるものである。仮固定具9は水平な平板部14とこの平板部14の両側縁で上方へ折曲するように延設される両側板部15とでなり、同平板部14が床3にビスや釘等の固定具で取着されることによって、据え付け作業前に予め固定されるものである。又、平板部14の左右巾寸法及び前後奥行寸法は、前記本体パネル8の下端開口部分の左右巾寸法及び前後奥行寸法と各々略等しく形成され、同平板部14の両側縁に手前側辺を底辺とする略台形状の両側板部15が立ち上がるように折曲形成されている。ここで、両側板部15の上縁部分は後下方へと傾斜しており、同両上縁部分に内方へ折曲した支持受片部27が延設され、この両支持受片部27の上面が各々滑降面部11となる。
【0025】
そして、両側板部15は平板部14の両側縁の中程部分で立ち上がっていて、各側板部15の後側には切欠状の係合凹部12が残存形成され、この係合凹部12の前後巾寸法は上記支持部10が嵌合して納まる程度に設定されるものである。又、平板部14の前端縁には上方へ折曲した前片部26が延設されており、この前片部26の前面に本体パネル8の前壁部22の下端部分後面が当止することで、同本体パネル8は前後方向に位置決めされる。又、本体パネル8の両側壁部13の下端部分内面は両側板部15の外側面に摺接して、これにより、同本体パネル8は左右方向に位置決めガイドされながら、後述のように室内壁面2側へと移動される。
【0026】
次に、この実施形態の医療設備ユニットを据え付け固定する際の、本体パネル8及びカバー部材19の動作過程を、図5〜9に基づいて説明する。まず、図5に示す如く、予め、本体パネル8の上端部分に付設されるカバー部材19を下方へスライドさせておいてこの状態で、同本体パネル8を略垂直状にしてその下端後側に配設される両支持部10を仮固定具9の両滑降受部11の手前側端付近上に各々載置支持させる。すると、図6に示す如く、両滑降受部11上を両支持部10は相互に面接触しながら本体パネル8の自重が作用して摺動滑降し、同本体パネル8は後方室内壁面2側へとスムーズに移動される。その際、本体パネル8の両側壁部13の下端部分内面が仮固定具9の両側板部15の外側面に摺接して、同本体パネル8は左右方向に位置決めガイドされる。
【0027】
そして、図7に示す如く、本体パネル8の両側壁部13の後縁部分が室内壁面2に当接すると、この室内壁面2に沿って同本体パネル8は略垂直な立設状態となり、この状態で、前記支持部10が仮固定具9の前記滑降受部11の後側に連設される係合凹部12の上方に位置する。すると、図8に示す如く、両支持部10は本体パネル8の自重によって各々両係合凹部12に落とし込み係止され、同本体パネル8が仮固定具9上に仮固定された状態となる。この仮固定状態では、室内壁面2に近接して略垂直に立設保持される本体パネル8が、仮固定具9によって前後左右のずれ動かないようかつ傾かないよう支持されており、この仮固定状態にて同本体パネル8を室内壁面2に対して据え付け本固定することができる。
【0028】
この場合、図1に示す如く、本体パネル8の側壁部13の下端付近に貫通孔81が形成され、仮固定具9の側板部15にはネジ孔91が形成されていて、このネジ孔91に同貫通孔81の外方からビスを挿入螺合することにより、両者を強固に結合固定させておくこともできる。最後に、図9に示す如く、カバー部材19を上方へスライドさせてその上端部分を天井4に当接させ、この状態で、各固定ネジ25を締め付けて同カバー部材19を本体パネル8及び天井4に対して動かないように固定する。これで据え付け施工作業が完了し、この施工仕上がり外観では、本体パネル8の上端部分と天井との間の隙間が体裁良く塞ぎ隠されるものであり、又、施工後であっても、前記カバー部材19を取り外して、同本体パネル8の収容スペース7内部のメンテナンスを点検開口部20から行うことができる。
【0029】
したがって、この実施形態の医療設備ユニットは、病室の患者ベッド1の間における両者の枕元付近で室内壁面2に沿って床3から天井4までに略わたって立設され、縦長状の本体パネル8の表面側に各種機器が取り付けられる機器取付部5を有しているので、看護士や医師等が各種機器を操作する際に、この操作する手が両側の患者ベッド1で寝ている患者の顔面上に接近することはなく、看護士や医師等にとっては気をつかわず操作し易くなり、患者にとっては不快感を生じることがなくなるものである。
【0030】
又、本体パネル8の裏面側が前記各種機器に接続される配線・配管類6を納めるための収容スペース7となっているので、これ等の配線・配管類6や各種機器等は煩雑とならないよう外観良く容易に配設施工される。しかも、施工に際しては、本体パネル8が仮固定具9によって室内壁面2に沿った立設状態で保持されるので、この仮固定状態にて縦長状で重量物となるものであっても、安全かつ簡単に同本体パネル8を室内壁面2に沿った立設状態として据え付け固定することができる。
【0031】
更に、前記本体パネル8を据え付ける際、この本体パネル8に設けられる支持部10が仮固定具9の滑降受部11上を摺動降下して、同本体パネル8は支持されながらその自重によってスムーズに室内壁面2側へと移動され、室内壁面2に近接する立設状態となった状態で、仮固定具9の室内壁面2側の係合凹部12に同支持部10が落とし込み係止されて仮固定状態となり、この仮固定状態では同本体パネル8が室内壁面2に対して確実に沿わされるものであり、そのため、正確かつ楽に据え付け固定することができる。この場合、本体パネル8の裏面側において仮固定具9で仮固定されるため、施工仕上がり外観にも支障を来すことがない。
【0032】
又、この実施形態の医療設備ユニットにおいては、本体パネル8が裏面側へ開口した横断面略溝型に形成されるので、その内部には広い収容スペースが確保され、縦長状であることによる強度面での欠点も解消されて、室内壁面2が角部位でなく平面部位である場合に最適なものとなっている。しかも、支持部10及び滑降受部11が両側に配設されており、本体パネル8はその両側で支持され、同本体パネル8が室内壁面2側へ移動される際に、安定した状態で支持されてその振れ動きが防止される。又、平板部14とその両側の両側板部15とで仮固定具9は一体化されており、同両側板部15の上縁部分に滑降受部11が配設されて、この両滑降受部11の形成及び施工は簡単なものとなっている。
【0033】
又、この実施形態の医療設備ユニットにおいては、本体パネル8の両側壁部13の後縁に内方へ折曲したフランジ片部16が形成されているので、この本体パネル8はより強固なものとなり、同フランジ片部16が利用されてその前面側に支持部10は片状に突設されて容易に配設されている。しかも、この場合、支持部10が滑降受部11に沿って傾斜するように突設されており、この支持部10は同滑降受部11上をよりスムーズに摺動滑降される。
【0034】
更に、両側の係合凹部12についても、仮固定具9の両側板部15の後端部分で切欠状に形成されて容易に配設されている。そして、この場合に、係合凹部12の前後巾は前記支持部10が略合致して納まる寸法に設定されているので、この支持部10は同係合凹部12に落とし込み係止された際にがたつきずれ動き難く、本体パネル8がより安定した仮固定状態で室内壁面2に近接して確実に保持される。
【0035】
又、この実施形態の医療設備ユニットにおいては、本体パネル8の両側壁部13の後縁間に補強バー17が架設固定されているので、裏面側へ開口した横断面略溝型の同本体パネル8はその開口の拡縮変形が防止されて確実に補強される。しかも、この場合、補強バー17に前後方向に貫通した複数の取付孔18が穿設されているので、いずれかの取付孔18にビスや釘等の固定具を挿通し、この固定具によって同補強バー17と共に本体パネル8を室内壁面2に取着固定することができ、或いは、同取付孔18を利用して、収容スペース7内に配設される配線・配管類6を結束バンド等で取着保持させることもできる。
【0036】
又、この実施形態の医療設備ユニットにおいては、本体パネル8の上端部分に天井4との間の隙間を塞ぐカバー部材19が上下方向スライド自在に付設されているので、据え付け作業の際に本体パネル8を仮固定具9上に支持させて室内壁面2側へ移動させるとき、同カバー部材19を下方へスライドさせ邪魔にならないようにして、支障なく据え付け作業を行うことができ、据え付け作業の後には、同カバー部材19を上方へスライドさせて天井4に当接させることにより、この天井4と本体パネル8の上端部分との間の隙間を覆い塞いで、施工仕上がり外観をより向上させることができ、その際、同本体パネル8は天井4と床3との間でより安定した固定状態にもなる。
【0037】
更に、この場合、カバー部材19が本体パネル8の表面側に取り外し可能な状態に付設され、この本体パネル8の同カバー部材19で覆われる部位には点検開口部20が形成されているので、カバー部材19を取り外して点検開口部20から収容スペース7内に配設される配線・配管類6等のメンテナンスを行うことができ、それ以外のときには、同カバー部材19を取り付けて点検開口部20を体裁良く覆い塞いでおくことができる。
【0038】
図10〜12は、本願請求項1〜6全てに対応した第二の実施形態である医療設備ユニットを示している。この実施形態の医療設備ユニットでは、本体パネル8の前壁部22で両側対称位置に二列対の配列にして配設された複数の機器取付部5a、5b、5c、5d、5aの同二列の間において、同本体パネル8の前壁部22の略中央に前方へ開口した上下方向の溝型部28aが形成されている。又、カバー部材19の前壁部分の略中央にも前記溝型部28aと連続する上下方向の溝型部28bが形成されており、この溝型部28bは前記溝型部28aの内部凹所に摺動自在に嵌合されている。これ等溝型部28の内部凹所には、病室内を仕切るカーテンや間仕切り等の仕切り部材29の側端部が体裁良く納められ、この部分に隙間は発生せず、同仕切り部材29で仕切られてプライベート空間が確保される。
【0039】
又、この実施形態の医療設備ユニットでは、本体パネル8の両側壁部13に、各々の上中下に笑気ガスコンセント、弱電通信用コンセント、電源コンセントの各種機器に対応した機器取付部5b、5d、5aが縦一列に三つ配設されている。この場合、前記仕切り部材29で病室が仕切られていても、両側の患者ベッド1において同様に、前記前壁部22のものをも含め各種機器を使用操作することができて使い勝手は良好である。又、医療設備ユニットが存在していても、前記仕切り部材29を支障なく設置することができる。なお、それ以外は、上記第一の実施形態と同様に構成され、上記第一の実施形態におけると同様の作用効果が奏される。
【0040】
図13は、本願請求項1〜6全てに対応した第三の実施形態である医療設備ユニットを示している。この実施形態の医療設備ユニットでは、本体パネル8の前壁部22の略中央で、上から順に、電源コンセント、笑気ガスコンセント、酸素ガスコンセント、弱電通信用コンセント、電源コンセントの各種機器に対応した機器取付部5a、5b、5c、5d、5aが一列に配設されているだけであり、又、側板部13では、その下端付近に電源コンセントである機器に対応した機器取付部5aが一つ設けられているだけである。
【0041】
この場合、一つの患者ベッド1に対応して一つの医療設備ユニットが立設されるのに適したタイプとなる。又、このような医療設備ユニットにあっては、本体パネル8が前壁部22だけで平板状に形成され、病室のコーナー等で室内壁面2が角部位となる内隅部分に立設施工されてもよい。この場合には、本体パネル8が患者ベッド1側へ向いて傾斜することになるので、同本体パネル8の表面側に設けられる各種機器を患者が見たり使用したりし易くなる。なお、それ以外は、上記第一の実施形態と同様に構成され、上記第一の実施形態におけると同様の作用効果が奏される。
【0042】
【発明の効果】
本願請求項1記載の医療設備ユニットにおいては、患者ベッドの枕元付近に立設される縦長状の本体パネルの表面側に各種機器が配設されて、各種機器の操作を患者の枕元上で邪魔にならないように行うことができ、同本体パネルの裏面側の収容スペース内に配線・配管類を外観良く容易に配設施工することもでき、しかも、前記本体パネルを仮固定具上に支持させ室内壁面側へ楽に沿わせて、簡単な据え付け作業で立設施工することができる。
【0043】
更に、本願請求項1記載の医療設備ユニットにおいては、本体パネルの強度が高くその内部に広い収容スペースも確保され、しかも、同本体パネルは両側で安定的に支持されてその移動に際し、振れ動きが防止され、又、仮固定具は一体化され、その両側の両滑降受部の形成及び施工が簡単なものとなる。
【0044】
本願請求項2記載の医療設備ユニットにおいては、特に、本体パネルが両側のフランジ片部で補強され、このフランジ片部を利用してその前面側には支持部が片状に容易に配設されており、両側の係合凹部も仮固定具の両側板部の後端部分で切欠状に形成されて容易に配設されている。
【0045】
本願請求項3記載の医療設備ユニットにおいては、特に、支持部が滑降受部に沿った傾斜で突設されてよりスムーズに摺動滑降され、しかも、係合凹部の前後巾は同支持部が略合致して納まる寸法に設定されており、この支持部は同係合凹部に係止されてがたつきずれ動き難く、本体パネルがより安定状態で室内壁面に近接して確実に保持される。
【0046】
本願請求項4記載の医療設備ユニットにおいては、特に、本体パネルが補強バーで確実に補強され、しかも、この補強バーに穿設される複数の取付孔を利用して、同補強バーと共に本体パネルを室内壁面に取着固定することができ、収容スペース内に配設される配線・配管類等を取着保持させることもできる。
【0047】
本願請求項5記載の医療設備ユニットにおいては、特に、カバー部材を上方へスライドさせ天井に当接させて、この天井と本体パネルの上端部分との間の隙間を覆い塞いで、施工仕上がり外観をより向上させることができ、その際、同本体パネルはより安定した固定状態となり、又、同カバー部材を下方へスライドさせ邪魔にならない状態にして据え付け作業を行うことができる。
【0048】
本願請求項6記載の医療設備ユニットにおいては、特に、カバー部材を取り外して本体パネルの点検開口部からその裏面側に配設される配線・配管類等のメンテナンスを行うことができ、それ以外のときには同カバー部材にて点検開口部を体裁良く覆い塞いでおくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第一の実施形態である医療設備ユニットの据え付け作業状態を示す斜視図。
【図2】同医療設備ユニットの設置施工状態を示す正面図。
【図3】[図2]におけるX−X断面図。
【図4】同医療設備ユニットの設置施工状態を示す側面図。
【図5】同医療設備ユニットの据え付け作業の開始過程を示す(a)は側面図、(b)は(a)におけるA部を拡大した側面図。
【図6】同医療設備ユニットの据え付け作業の前記[図5]に続く次過程を示す(a)は側面図、(b)は(a)におけるA部を拡大した側面図。
【図7】同医療設備ユニットの据え付け作業の前記[図6]に続く次過程を示す(a)は側面図、(b)は(a)におけるA部を拡大した側面図。
【図8】同医療設備ユニットの据え付け作業の前記[図7]に続く次過程を示す(a)は側面図、(b)は(a)におけるA部を拡大した側面図。
【図9】同医療設備ユニットの据え付け作業の前記[図8]に続く終了過程を示す側面図。
【図10】本願発明の第二の実施形態である医療設備ユニットの設置施工状態を示す要部斜視図。
【図11】同医療設備ユニットの設置施工状態を示す(a)は要部正面図、(b)は要部左側面図、(c)は要部右側面図。
【図12】[図11]におけるY−Y断面図。
【図13】本願発明の第三の実施形態である医療設備ユニットの据え付け作業状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1 患者ベッド
2 室内壁面
3 床
4 天井
5 機器取付部
6 配線・配管類
7 収容スペース
8 本体パネル
9 仮固定具
10 支持部
11 滑降受部
12 係合凹部
13 側壁部
14 平板部
15 側板部
16 フランジ片部
17 補強バー
18 取付孔
19 カバー部材
20 点検開口部
Claims (6)
- 病室の患者ベッドの枕元付近で室内壁面に沿って床から天井までに略わたって立設される医療設備ユニットであって、縦長状でその表面側に各種機器が取り付けられる機器取付部を有し、裏面側が前記各種機器に接続される配線・配管類を納めるための収容スペースとなる本体パネルと、この本体パネルを室内壁面に沿った立設状態で保持する仮固定具と、を備え、本体パネルにその裏面側で支持部を設け、室内壁面側へ向かい下方へ傾斜してその上に同支持部が摺動自在に載置支持される滑降受部を仮固定具に形成し、前記支持部が、同滑降受部上を摺動し室内壁面側へ向かい滑降して、本体パネルが同室内壁面に近接する立設状態となった状態で、落とし込み係止される係合凹部を前記仮固定具の滑降受部の室内壁面側に連設してなり、本体パネルを裏面側へ開口した横断面略溝型に形成してその内部を収容スペースとなし、この本体パネルの両側壁部の下端付近後側各々に支持部を配設し、仮固定具を床に固定される平板部とこの平板部の両側縁で立ち上がる両側板部とで形成し、この両側板部の上縁部分を室内壁面側へ向かい下方へ傾斜するように形成して同両上縁部分に滑降受部を配設したことを特徴とする医療設備ユニット。
- 本体パネルの両側壁部の後縁に内方へ折曲したフランジ片部を形成し、この両フランジ片部の前面側に支持部を片状に突設し、仮固定具の両側板部の後端部分に切欠状の係合凹部を配設形成したことを特徴とする請求項1記載の医療設備ユニット。
- 支持部を滑降受部に沿って傾斜するように突設し、係合凹部の前後巾を同支持部が略合致して納まる寸法に設定したことを特徴とする請求項2記載の医療設備ユニット。
- 本体パネルの両側壁部の後縁間に補強バーを架設固定し、この補強バーに前後方向に貫通した複数の取付孔を穿設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の医療設備ユニット。
- 本体パネルの上端部分に天井との間の隙間を塞ぐカバー部材を上下方向スライド自在に付設したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の医療設備ユニット。
- カバー部材を本体パネルの表面側に取り外し可能な状態に付設し、この本体パネルの同カバー部材で覆われる部位に点検開口部を形成したことを特徴とする請求項5記載の医療設備ユニット。
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